JPH052997B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、楽音映像化装置に関し、特に電子
楽器等から入力される楽音信号または楽音情報か
ら音色、音高、音量、テンポ等の各種楽音パラメ
ータのうち互いに異なる少なくとも２つの第１お
よび第２の楽音パラメータを検出し、第１の楽音
パラメータの内容に対応した物体を画像表示する
とともに、第２の楽音パラメータの内容に応じて
映像表示された物体を移動または変化させるよう
にした楽音映像化装置に関する。

［従来の技術］ 従来、楽器の演奏に応じて生成される楽音の音
量あるいは周波数（音高）等の楽音パラメータを
検出し、これらのパラメータに基づきビデオデイ
スプレイ装置等における表示画像の内容を制御す
る装置が知られている。そして、このような装置
を用いることにより、音楽を聴覚的な面からのみ
でなく視覚的な面からをも合せて効果的に楽しむ
ことが可能であつて。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、このような従来の装置において
は、ただ単に楽音の音量または周波数等の１つの
楽音パラメータのみによつて表示画像の制御を行
なうため、表示画像の内容が必ずしも楽音の内容
およびイメージと適合しない場合があるという不
都合があつた。

この発明の目的は、このような従来例における
問題点に鑑み、楽音映像化装置において、入力さ
れる楽音の音色、音高、音量およびテンポ等のよ
うな楽音パラメータに的確に対応した画像表示が
できるようにし、もつて楽音により適合した画像
表示ができるようにすることにある。

［問題点を解決するための手段］ 上述の目的を達成するため、この発明において
は、入力される楽音信号または楽音演奏情報から
例えば音色種別のような第１の楽音パラメータを
検出する第１の楽音パラメータ検出手段と、上記
楽音信号または楽音演奏情報から上記第１の楽音
パラメータとは異なる、例えば音高、音量および
テンポのような、第２の楽音パラメータを検出す
る第の楽音パラメータ検出手段と、上記第１の楽
音パラメータに対応する物体の影像を表示する画
像表示手段と、上記第２の楽音パラメータに応じ
て上記表示された物体を移動または変化させる表
示制御手段とが使用される。楽音信号または楽音
演奏情報が電子楽器から得られる場合には、前記
第１の楽音パラメータ検出手段は前記音色種別パ
ラメータを電子楽器の音色選択操作子の操作情報
から検出し、かつ前記第２の楽音パラメータ検出
手段はキー操作情報からテンポおよび音高パラメ
ータ等を検出する。

［作用］ 上述の構成において、第１の楽音パラメータ検
出手段は入力される楽音信号または楽音演奏情報
から第１の楽音パラメータとして音色種別を示す
情報を検出しこの情報に基づき画像表示手段に該
音色種別に対応する物体例えば動物の映像を表示
させる。また、第２の楽音パラメータ検出手段は
例えば入力される楽音信号の音高およびテンポ等
に関する情報を検出しこれらの情報を表示制御手
段に入力する。表示制御手段は、これらの情報に
基づき画像表示手段により表示される動物等の物
体の映像を移動または変化させる。例えば、表示
物体として各音色に対応する動物の映像が使用さ
れる場合には、上記第２の楽音パラメータのうち
音高情報により動物の映像を上下方向に移動さ
せ、テンポ情報に応じて動物の映像を画面右また
は左方向に移動させる。この場合、各動物の左右
方向の移動を例えば間欠的に行ない、鍵盤のキー
オンに応じて動物が移動し、キーオフ時に停止す
るよう構成することもできる。

［実施例］ 以下、図面によりこの発明の実施例を説明す
る。第１図は、この発明の一実施例に関わる楽音
映像化装置の概略を示す。同図の装置は、例えば
マイクロプロセツサ等で構成されるCPU１、画
像メモリ３、電子楽器５から出力される信号を
CPU１の内部処理に適した形式に変換するため
のインタフエース回路７、表示制御回路９、例え
ばCRTデイスプレイ装置等で構成される表示装
置１１、そしてCPU１、画像メモリ３、インタ
フエース回路７、表示制御回路９等を相互接続す
るためのバスライン１３を備えている。尚、画像
メモリ３は半導体メモリ装置によつて構成しても
よく、あるいはビデオデイスク（VD）装置また
はビデオテープレコーダ（VTR）その他で構成
することも可能である。

第１図の装置において、電子楽器５の演奏に応
じてMIDI規格により形成される演奏データが電
子楽器５からインタフエース回路７を介して
CPU１に順次入力される。尚、この場合、CPU
１はその内部に作業用メモリ領域を備えているも
のとし、電子楽器５からの演奏情報等はこの作業
用メモリ領域に順次記憶される。CPU１は、こ
のようにして電子楽器５から入力された演奏情報
の内、電子楽器５の音色選択操作子（スイツチ）
の操作に応じて出力される音色情報を検出して取
出しこれをバスライン１３を介して表示制御回路
９に入力する。表示制御回路９は、この音色情報
に基づき、対応する物体、例えば動物あるいは幾
何学的物体等、の画像情報を画像メモリ３から読
出し、表示装置１１に該物体の映像を表示する。
なお、画像メモリ３には、各種音色に対応して複
数（多数）の画像情報予め記憶されており、表示
制御回路９はこの画像情報に基づき物体の画像を
表示する。

さらに、CPU１は、電子楽器５から供給され
る演奏情報から例えば音高情報、テンポ情報、お
よびキー操作（キーオン／オフ）情報等の楽音パ
ラメータを検出してバスライン１３を介して表示
制御回路９に入力する。表示制御回路９は、これ
らの各種楽音パラメータ情報に基づき表示装置１
１に表示されている物体の映像を移動または変化
させる。例えば、前記音色情報に応じてそれぞれ
動物の絵が表示されている場合は、この動物が音
高情報に応じて画面の上下方向に移動し、テンポ
情報に応じた速度で画面方向に移動する。この場
合、画面の右端に到達した動物の映像はまた左に
戻り移動を開始するように構成してもよく、ある
いは左方向にテンポに応じた速速度で移動するよ
うにしてもよい。また、動物の移動をキー操作情
報に応じて間欠的に行なうことも可能である。即
ち、キーオン中は右方向に移動し、キーオフ時は
停止させる等の構成とすることができる。更に、
画面上の物体の背景画像を移動させることによつ
て物体の移感を表現することも可能である。な
お、このような物体の画像表示および物体の映像
を移動または変化させる表示制御は、例えばコン
ピユータグラフイクスの技術を用いて容易に達成
できるからここではその詳細な説明は省略する。

第２図はこのような表示画像の一例を示すもの
であつて、同図においてはフルートの音色に対応
して蝶の絵が表示され、バイオリンの音色に対応
して小鳥の絵が表示され、またトランペツトは
犬、ウツドベースは象の絵がそれぞれ対応してい
る。

なお、上述においては、各種楽音パラメータに
応じて動物等の絵が画面上を移動するものとして
説明したが、本発明は、動物等の絵の移動に限ら
ず、楽音パラメータに応じて動物等の絵の大き
さ、色、形等を変化させてもよいことは明らかで
ある。また、楽音パラメータに応じて動物等に所
定の動作、例えば象の鼻の上下、を行なわせるこ
とも可能である。

なお、上述の実施例では、第１の楽音パラメー
タを音色パラメータとし、第２の楽音パラメータ
を音高、音量、テンポ等のパラメータとして説明
したが、この発明はこれに限定されるものではな
く、第１，第２の各楽音パラメータの種類は任意
に選定できる。例えば、音高を第１の楽音パラメ
ータとし、音量を第２の楽音パラメータとしても
よい。

また、上記実施例では、演奏データから各種楽
音パラメータを検出するようにしたが、楽音（楽
音信号）から楽音パラメータを検出するようにし
てもよい。例えば、楽音信号からその音色を検出
する場合には、楽音信号をスペクトル分析してそ
のスペクトルから音色を判別するようにすること
が考えられる。

［発明の効果］ 以上のように、この発明によれば、楽音または
演奏情報に含まれる互いに異なる複数の楽音パラ
メータに応じて画面上に表示される物体の種類お
よその物体の動き（移動あるいは変化）が制御さ
れるから、楽音の持つイメージを興味深い態様で
画像として表示することが可能になり、音楽を単
に聴覚的な面のみでなく視覚的な面からをも合せ
て効果的に楽しむことが可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例に関わる楽音映像
化装置の概略を示すブロツク回路図、そして第２
図は、第１図の装置によつて表示される画像の一
例を示す説明図である。 １：CPU、３：画像メモリ、５：電子楽器、
７：インインタフエース回路、９：表示制御回
路、１１：表示装置、１３：バスライン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 入力される楽音信号または楽音演奏情報から
   第１の楽音パラメータを検出する第１の楽音パラ
   メータ検出手段と、上記楽音信号または楽音演奏
   情報から上記第１の楽音パラメータとは異なる第
   ２の楽音パラメータを検出する第２の楽音パラメ
   ータ検出手段と、上記第１の楽音パラメータ検出
   手段で検出された第１の楽音パラメータに対応す
   る物体の映像を表示する画像表示手段と、上記第
   ２の楽音パラメータ検出手段で検出された第２の
   楽音パラメータに応じて上記表記された物体を移
   動または変化させる表示制手段とを具備すること
   を特徴とする楽音映像化装置。 ２ 前記第１の楽音パラメータは音色種別であ
   り、前記第２の楽音パラメータは音高、音量およ
   びテンポの内の少なくとも１つである特許請求の
   範囲第１項に記載の楽音映像化装置。 ３ 前記第１の楽音パラメータ検出手段は電子楽
   器の音色選択操作子の操作情報から音色パラメー
   タを検出するものであり、前記第２の楽音パラメ
   ータ検出手段は電子楽器のキー操作情報からテン
   ポおよび音高パラメータを同時に検出するもので
   ある特許請求の範囲第２項に記載の楽音映像化装
   置。 ４ 前記表示制御手段は前記テンポパラメータに
   応じた速度で前記表示された物体を左右方向に移
   動させ、前記音高パラメータに応じて該物体を上
   下方向に移動させる特許請求の範囲第２項または
   第３項に記載の楽音映像化装置。 ５ 前記物体は電子楽器のキーオンに応じて移動
   し、キーオフ時は停止している特許請求の範囲第
   ４項に記載の楽音映像化装置。 ６ 前記音色種別に応じて表示される物体は動物
   を表わす映像である特許請求の範囲第２項から第
   ５項のいずれか１項に記載の楽音映像化装置。