JPH05299385A - プラズマエッチング装置用電極およびそれを用いたプラズマエッチング装置 - Google Patents

プラズマエッチング装置用電極およびそれを用いたプラズマエッチング装置

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JPH05299385A
JPH05299385A JP5030418A JP3041893A JPH05299385A JP H05299385 A JPH05299385 A JP H05299385A JP 5030418 A JP5030418 A JP 5030418A JP 3041893 A JP3041893 A JP 3041893A JP H05299385 A JPH05299385 A JP H05299385A
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JP
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etched
substrate
lower electrode
electrode
plasma etching
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JP5030418A
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Satoshi Nakagawa
聡 中川
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Matsushita Electronics Corp
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Publication date
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/32009Arrangements for generation of plasma specially adapted for examination or treatment of objects, e.g. plasma sources
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/32431Constructional details of the reactor
    • H01J37/32532Electrodes
    • H01J37/3255Material
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
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    • Y10S156/914Differential etching apparatus including particular materials of construction

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造で、エッチング特性が安定な、信
頼性の高いエッチング装置を提供する。 【構成】 下部電極24は、アルミニウム部36とその
上に形成された陽極酸化膜部37との二層構造であり、
アルミニウム部36の表面38を研磨して表面粗さを1
μm以下に仕上げた後に、陽極酸化法により陽極酸化膜
を成長させ、さらに陽極酸化膜37の表面39を研磨し
て、表面粗さを1μm以下に仕上げて形成した。研磨は
ダイヤモンド研磨粉を用いたラッピング法で行った。被
エッチング基板と下部電極24との間に表面平滑度の高
い陽極酸化膜37が挟まるため、プラズマの陰極降下に
よりわずかに帯電した被エッチング基板が弱く下部電極
24に吸着する。電極24表面の平滑度がよいため、弱
い吸着でも接触面積が大きく、熱伝導がきわめてよく、
基板温度を精度よく制御できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温プラズマを応用し
た、プラズマエッチング装置用電極およびそれを用いた
プラズマエッチング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のプラズマエッチング装置につい
て、図面を参照しながら説明する。図4(a)は、従来
のプラズマエッチング装置の断面構造図である。図4
(b)は、図4(a)中の円1内の拡大図である。エッ
チング室2内の雰囲気は、排気口3より排気されて真空
状態となる。下部電極台4は絶縁材料で形成されてい
る。下部電極台4上に下部電極5があり、さらにその上
に被エッチング基板6が置かれる。上部電極7は、ガス
入口10から導入されたエッチングガスを、ガス分散穴
11よりエッチング室2に導いている。また、下部電極
5は、高周波電力印加点8で高周波電源9と電気的に接
続されており、接地12で接地電位にある、エッチング
室2及び上部電極7との間にプラズマを生成する。ま
た、下部電極5は、冷媒入口13から冷媒出口14に冷
媒15を流し、冷却している。エッチング室2は接地1
6されている。図4(b)で、従来より、下部電極5表
面は、表面粗さが10μm程度以上であった。
【0003】図4では被エッチング基板は下部電極5上
に静置されているだけである。このほかに、被エッチン
グ基板を下部電極5上に静置させる方法として、被エッ
チング基板の表面を押さえ付け、裏面にHeガスを導入
して静置させるクランプ型がある。
【0004】また下部電極5表面に絶縁膜を設け、下部
電極5に高い直流電圧を印加する。これによって、絶縁
膜に電荷を注入し、その電荷による吸着を利用して被エ
ッチング基板を下部電極5に静置させる静電吸着型があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの従来
の技術では、下部電極5表面の平滑度が悪く、被エッチ
ング基板との熱伝導が悪いため、被エッチング基板表面
の温度がエッチング中に上昇し、エッチング特性が安定
しない。
【0006】クランプ型では被エッチング基板の表面を
物理的に押さえ付けるため、汚れや傷が付くことが多
い。このような問題を解決する方法として、たとえば耐
食性の酸化被膜をアルミニウム電極に形成する方法(特
開昭63−58920号公報)や、プラズマエッチング
やプラズマCVDの電極にスパッタ効率の小さい被膜を
形成すること(特開平1−312088号公報)が知ら
れている。
【0007】また、静電吸着型では、下部電極5に直流
電圧を印加することで、被エッチング基板を下部電極5
に静電吸着させる。しかし、この状態でプラズマ処理を
行うと被エッチング基板が下部電極5に吸着したままは
なれず、物理的に離そうとすると、被エッチング基板に
傷をつけたり、破損してしまう。このために、アルミニ
ウム電極に陽極酸化膜を形成し、その陽極酸化膜のポア
中に金属を充填した被膜を形成する(特開平2−240
922号公報)。これによって、プラズマ処理後に被エ
ッチング基板が下部電極5に貼付くのを防止できること
が報告されている。
【0008】これらの従来技術では、個々ではダストの
発生を少なくしたり、下部電極5の劣化を低減すること
はできる。しかし、上記したエッチング中に温度が上昇
しエッチング特性の信頼性や安定性を悪化させること
や、ハンドリングによってダストが発生することを同時
に解決することができない。
【0009】また、クランプ型では、被エッチング基板
が大きくなると、裏面に導入したヘリウム(He)ガス
の圧力によって被エッチング基板に反りが生じてしまう
という欠点を解決することができない。
【0010】一方、静電吸着型は吸着させるためには、
きわめて高い直流電圧を印加しなければならない。この
ためには、下部電極5の表面に形成する絶縁材料とし
て、高耐圧でかつ漏れ電流の少ないものが必要となる。
しかし、現在半導体分野で用いられている多くの絶縁材
料はエッチング雰囲気に曝されると浸食されやすい。こ
のためプラズマエッチング装置としての信頼性が低下し
てしまう。
【0011】本発明は、簡便な構造で、エッチング特性
の安定した、信頼性の高いプラズマエッチング装置を提
供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明のプラズマエッチング装置用電極は、導電
性部の表面粗さが1μm以下で、かつ前記導電性部を陽
極酸化し、その表面粗さが1μm以下である陽極酸化膜
が前記導電性部上に設置されており、前記陽極酸化膜上
に被エッチング基板が設置されている。
【0013】上記問題点を解決するために、本発明のプ
ラズマエッチング装置は、高周波電力が印加される導電
性部と、前記導電性部を陽極酸化した陽極酸化膜が前記
導電性部上に設置された下部電極と、前記陽極酸化膜上
に被エッチング基板が設置されており、前記下部電極と
相対した位置で接地して設けられた上部電極と、前記下
部電極の下部に被エッチング基板を冷却する冷媒が注入
され、前記高周波電力を印加しエッチングが行われる
際、前記下部電極と前記被エッチング基板とが静電吸着
され、前記エッチング中に前記冷媒の温度と前記被エッ
チング基板の温度との温度差がほぼ20℃以下の値で一
定となる。
【0014】
【作用】本発明の構成により、被エッチング基板と下部
電極の間に表面平滑度の高い絶縁膜が挟まれるため、プ
ラズマの陰極降下によりわずかに帯電した被エッチング
基板が弱く下部電極に吸着する。このとき、電極表面の
平滑度がよいため、弱い吸着でも接触面積が大きく、熱
伝導がきわめてよくなる。複雑な機構なしで、被エッチ
ング基板の温度コントロールが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明のプラズマエッチング装置の第
1の実施例について、図面を参照しながら説明する。図
1(a)は、本発明のプラズマエッチング装置の断面構
造図である。図1(b)は、図1(a)の円20で囲ん
だ部分の拡大図である。エッチング室21は、たとえ
ば、アルミニウム合金などの金属で形成されている。エ
ッチング室21内の雰囲気は、排気口22から排気され
真空状態にされる。下部電極台23は、エッチング室2
1の底部に形成されている。下部電極台23は、たとえ
ば、アルミナセラミクス等の絶縁材料の誘電体からな
る。下部電極台23の上に下部電極24が設置されてい
る。下部電極24は、内部が空洞になっている。この空
洞には、冷媒入口25から冷媒26が注入される。さら
に冷媒26は下部電極24を冷却し、冷媒出口27から
排出される。この循環を繰り返し、エッチング中でも下
部電極24を冷却し、温度上昇を防止する。冷媒26は
下部電極台23の内部を通り、下部電極24に達する。
下部電極24の上には、被エッチング基板28が置かれ
ている。エッチング室21内の上面に、下部電極24と
相対して上部電極29が形成されている。上部電極29
は、たとえばアルミニウム合金等の金属で形成されてい
る。エッチング室21の上部のガス入口30からガスが
上部電極29内に導入される。このガスが上部電極29
の底部に設けられたガス分散穴31よりエッチング室2
1内に放出される。また、下部電極24には、高周波電
力印加点32で高周波電力源33と電気的に接続されて
いる。高周波電力源33の片方とエッチング室21とは
接地34され、接地電位に保たれている。このようにし
て高周波電力源33から高周波電力を印加すると、エッ
チング室21および上部電極29と下部電極24との間
にプラズマが生成される。
【0016】下部電極24は、図1(b)に示すよう
に、アルミニウム部36とその上に形成された陽極酸化
膜部37との二層構造で形成されている。本実施例で
は、アルミニウム部36の表面38を研磨して、表面粗
さを1μm以下に仕上げた後に、陽極酸化法により陽極
酸化膜を成長させ、さらに陽極酸化膜部37の表面39
を研磨して、表面粗さを1μm以下に仕上げている。こ
こで、研磨はダイヤモンド研磨粉を用いたラッピング法
によって行った。
【0017】この二層構造のアルミニウム部36には高
周波電力が印加される。一方、この二層構造の陽極酸化
膜部37は被エッチング基板28とアルミニウム部36
とを電気的に絶縁している。アルミニウム部36に高周
波電力が印加されると、上部電極29と下部電極24と
の間にプラズマが生成される。このとき、下部電極24
に接して、高周波の印加電力によって決まるシースが形
成される。このシース領域内にはほぼ直流電位が印加さ
れている。シース領域にプラズマ中の荷電粒子(イオ
ン、電子等)が入ると、直流電位がそれらの荷電粒子を
加速させる。この直流電位は、下部電極24の電位より
プラズマ側の電位の方が高電位となる。このため下部電
極24上に設置された被エッチング基板28には負の極
性をもつ荷電粒子が入射する。このようにして下部電極
24上の被エッチング基板28は負に帯電される。被エ
ッチング基板28が負に帯電されると同時に、それと同
量の正の電荷が被エッチング基板28の下の陽極酸化膜
部37の表面に誘起される。このようにして被エッチン
グ基板28は負に、陽極酸化膜部37は正に帯電する。
この両者の間で静電気力が発生する。この静電気力によ
って被エッチング基板28は下部電極24に吸着され
る。また本実施例ではアルミニウム部36の厚さは約1
cmである。陽極酸化膜部37の厚さは約60μmであ
る。アルミニウム部36の厚さは、エッチングにおける
一連の操作に対して耐えうる機械的強度と設計上の配慮
との関係によって決まる。
【0018】一方、陽極酸化膜部37の厚さは表面温度
で決まる。すなわちその厚さが厚くなれば、被エッチン
グ基板28の表面温度が高くなっても、ある温度に維持
することができる。ただし、その厚さが120μm以上
になると、現在の技術では陽極酸化膜部37にクラック
が入ったりエッチングを行った際に母材が溶解し、エッ
チングの信頼性が低下する。また、その厚さが薄いと被
エッチング基板28の温度上昇と同じように上昇し、エ
ッチング特性にばらつきが生じる。
【0019】プラズマエッチングでは、通常、被エッチ
ング基板28の温度がエッチング中に上昇するが、表面
粗さを1μm以下に仕上げることにより、被エッチング
基板28の表面温度をきわめて精度よくコントロールす
ることができる。
【0020】エッチング中の被エッチング基板28の温
度について、図面を用いて、さらに詳細に説明する。エ
ッチング基板の温度測定には光ファイバー温度計を用い
た。光ファイバー温度計は、光ファイバーの先端に蛍光
物質を配し、そこにレーザーパルスを当てて、蛍光物質
が蛍光する蛍光感知時間を測定する。この蛍光感知時間
から温度を導出する方法である。図2は、アルミニウム
合金膜をエッチングしたときの、エッチング時間に対す
る冷媒26の温度と被エッチング基板28の温度との差
を示している。この時のエッチング条件は、たとえばB
Cl3 を60sccm、Cl2 を30sccm流し、圧
力をたとえば200mTorrに保ち、高周波電力、た
とえば13.56MHzで2W/cm2 の電界密度で印
加している。被エッチング材料は、アルミニウム合金
で、たとえば1%のシリコンとたとえば0.5%の銅と
を含んだものを用いた。実線21は、表面粗さを1μm
以下に仕上げた下部電極を使用したときの、被エッチン
グ基板28の温度特性を示している。表面粗さを1μm
以下に、下部電極を構成するアルミニウム部36と陽極
酸化膜部37との両方について処理されている。実線2
2は、アルミニウム部36と陽極酸化膜部37との両方
の表面粗さが4μmである下部電極を用いた場合の被エ
ッチング基板28の温度特性を示している。点線23
は、表面仕上げを特に行なわなかった、すなわちアルミ
ニウム部36と陽極酸化膜部37との両方の表面仕上げ
を行わなかった下部電極を使用したときの、被エッチン
グ基板28の温度特性を示している。なお、表面仕上げ
を行なわないときの表面粗さは、アルミニウム部36と
陽極酸化膜部37との両方の表面粗さの合計がおよそ1
0μm程度である。
【0021】また、陽極酸化膜の厚さは1μmの表面仕
上げをしたものが62μm、4μmの表面仕上げをしな
かったものが61μm、表面仕上げを行わなかったもの
はおよそ60μmである。ここでは冷媒26として恒温
槽から約20℃の水を下部電極24下に循環している。
【0022】図2で表面仕上げが1μmの下部電極24
を有する本発明のエッチング装置では、エッチングを開
始して30秒後に温度差50℃(被エッチング基板温度
70℃)まで上昇する。それ以後は、エッチング開始時
から180秒まで62℃(被エッチング基板温度76
℃)とほぼ一定の温度を保っている。これに対して、表
面仕上げを行なわない従来の下部電極を取り付けた場合
は、エッチングを開始してから180秒たっても安定せ
ず、しかもその温度差は110℃(被エッチング基板1
30℃)まで上昇している。また、表面仕上げが4μm
の下部電極24では、表面仕上げを全く施さなかった下
部電極24より被エッチング基板28の温度上昇が抑え
られている。しかし、この場合でも表面粗さを1μmに
仕上げた下部電極24の場合よりその温度上昇は大き
い。この理由として、下部電極24の表面粗さを1μm
以下にすることで、被エッチング基板28との接触面積
が増え、被エッチング基板28と下部電極24の熱伝達
がよくなったことを示している。
【0023】次に、第2の実施例として、陽極酸化膜の
効果について図面を用いて説明する。
【0024】図3は、陽極酸化膜部37の膜厚と、被エ
ッチング基板28を180秒間エッチングしたときの電
極冷媒26と被エッチング基板28との温度差の関係を
示したものである。縦軸の表示や、エッチング条件は図
2と全く同じである。なお、図3に示した特性は、表面
粗さを1μm以下に仕上げた下部電極24によるもので
ある。図3より、陽極酸化膜厚の増加とともに温度差の
上昇が抑えられていることがわかる。陽極酸化膜厚が9
0μm以上になると、およそ温度差は20℃(被エッチ
ング基板の温度40℃)で一定となる。これは、陽極酸
化膜の厚さが増加するとともに、下部電極24と被エッ
チング基板28との間での熱交換がより良好になるため
である。また、温度差の上昇が陽極酸化膜部37の特定
の厚さ以上で一定となっているのは、下部電極24や被
エッチング基板28そのものの熱抵抗により上昇したも
のである。すなわち、エッチングが行なわれていくと、
下部電極24と被エッチング基板28との両方にプラズ
マによって熱が蓄積される。このとき、下部電極24は
つねに電極冷媒26によって冷却されている。このよう
に下部電極24に対して一方からある熱が一定に供給さ
れ、他方から別の熱が一定に供給されると、それらの熱
の熱量が均衡する点が存在する。この均衡した点が、図
3では温度差20℃となる。
【0025】陽極酸化膜厚0は、全く陽極酸化を行わな
い下部電極を意味している。この場合も、アルミニウム
部36の表面を表面粗さ1μm以下に仕上げている。こ
の場合、被エッチング基板28の温度差は140℃(被
エッチング基板の温度160℃)まで上昇している。
【0026】このように下部電極24の表面粗さを1μ
mにすると、まず、陽極酸化膜部37によって、下部電
極24が被エッチング基板28やプラズマと絶縁され
る。これによってプラズマの陰極降下で帯電した被エッ
チング基板28は静電吸着される。すなわち、プラズマ
の陰極降下により被エッチング基板28が帯電し、陽極
酸化膜部37をはさんでアルミニウム部36との間に電
位差を生じる。この電位差によって、被エッチング基板
28が下部電極24表面に静電吸着する。このように下
部電極24と被エッチング基板28とが静電吸着する
と、その両者の熱伝達がよくなり、他の表面粗さの場合
よりも低い温度差で安定化する。
【0027】陽極酸化膜厚の増加とともに熱抵抗が小さ
くなり、電極冷媒26と被エッチング基板28との温度
差が小さくなっている理由は、陽極酸化膜部37の厚さ
が増加するにつれて陽極酸化膜の漏れ電流が少なくなる
からである。漏れ電流が少なくなると、帯電している電
荷量がより多く保持され、結果的に静電吸着効果が高く
なる。
【0028】本実施例は、陽極酸化膜厚が90μm以上
あれば、きわめて温度のコントロール特性がよくなるこ
とを示している。ところで、陽極酸化法では、ある程度
以上成長膜厚が厚くなると母材であるアルミニウムの溶
解が始まり、膜質がきわめて悪化するので、陽極酸化膜
の厚さの上限はおよそ120μmである。
【0029】以上のようなプラズマエッチング装置用の
電極を用いて、プラズマを発生させ、所望のエッチング
を被エッチング基板に施す。エッチング終了と同時に、
高周波電力は徐々にその電力を低下させてエッチングを
終了する。
【0030】ここで高周波電力を徐々に低下させるの
は、エッチング終了と同時にその電力を切断すると、従
来の技術の静電吸着型で説明したように、被エッチング
基板が下部電極に吸着してしまい、被エッチング基板を
取り出すことができないためである。本実施例に示した
ように、高周波電力を徐々に低下させることで、被エッ
チング基板と下部電極とが吸着しているのをスムーズに
取り出せるようになる。
【0031】このように、本実施例のプラズマエッチン
グ装置は、簡便な構造で、被エッチング基板28の表面
に接触することなく、きわめて高精度な被エッチング基
板28の温度コントロールを可能にするものである。こ
のため特に、超LSIの製造工程に本実施例のエッチン
グ装置を用いれば、きわめて高精度の微細加工が実現で
き、歩留まりの向上が図れる。
【0032】また、アルミニウムの陽極酸化によって得
られる絶縁膜を用いることにより被エッチング基板28
の温度コントロールが容易に実現できる。さらにはアル
ミニウムの陽極酸化によって得られたアルミナを用いて
いるため、エッチング雰囲気に曝しても浸食が少なく、
プラズマエッチング装置としての信頼性がきわめて高
い。
【0033】さらに、本実施例によりエッチング特性の
精度が向上することはもちろん、電極冷媒の温度を低温
化することにより、被エッチング基板28の温度をも低
温化できる。このためエッチング特性が良好であるとい
われる極低温エッチングを行うことも可能となる。
【0034】以上、本発明の2つの実施例について述べ
てきたが、被エッチング基板28を乗せる電極の絶縁膜
はアルミナに限ったものではなく、表面平滑度が十分得
られて絶縁性の良好な膜であればよい。また、エッチン
グ条件も、これに限ったものではなく、他のガス、圧
力、印加電力でもよい。被エッチング基板28もこの限
りでない。
【0035】
【発明の効果】本発明のプラズマエッチング装置によれ
ば、被エッチング基板の温度をきわめて高精度に制御で
きるため、エッチング特性の安定化が図れる。また、ク
ランプ式と異なり、ウエハ押えが必要ないので、被エッ
チング基板の表面とその他の材料とが非接触であり、汚
れや傷が少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマエッチング装置の断面構造図
【図2】エッチング時間に対する冷媒温度と被エッチン
グ基板との温度差の関係を示す図
【図3】陽極酸化膜部の膜厚に対する冷媒温度と被エッ
チング基板との温度差の関係を示す図
【図4】従来のプラズマエッチング装置の断面構造図
【符号の説明】
24 下部電極 28 被エッチング基板 36 アルミニウム部 37 陽極酸化膜部 38,39 表面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性部の表面粗さが1μm以下で、かつ
    前記導電性部を陽極酸化し、その表面粗さが1μm以下
    である陽極酸化膜が前記導電性部上に設置されており、
    前記陽極酸化膜上に被エッチング基板が設置されている
    ことを特徴とするプラズマエッチング装置用電極。
  2. 【請求項2】前記導電性部に高周波電力が印加されてい
    ることを特徴とする請求項1記載のプラズマエッチング
    装置用電極。
  3. 【請求項3】前記陽極酸化膜の膜厚が90μm〜120
    μmであることを特徴とする請求項1記載のプラズマエ
    ッチング装置用電極。
  4. 【請求項4】前記導電性部がアルミニウムであることを
    特徴とする請求項3記載のプラズマエッチング装置用電
    極。
  5. 【請求項5】高周波電力が印加される導電性部と、前記
    導電性部を陽極酸化した陽極酸化膜が前記導電性部上に
    設置された下部電極と、前記陽極酸化膜上に被エッチン
    グ基板が設置されており、前記下部電極と相対した位置
    で接地して設けられた上部電極と、前記下部電極の下部
    に被エッチング基板を冷却する冷媒が注入され、前記高
    周波電力を印加しエッチングが行われる際、前記下部電
    極と前記被エッチング基板とが静電吸着され、前記エッ
    チング中に前記冷媒の温度と前記被エッチング基板の温
    度との温度差がほぼ20℃以下の値で一定となることを
    特徴とするプラズマエッチング装置。
  6. 【請求項6】前記導電性部の表面粗さが1μm以下で、
    かつ前記陽極酸化膜の表面粗さが1μm以下であること
    を特徴とする請求項5記載のプラズマエッチング装置。
  7. 【請求項7】前記陽極酸化膜の膜厚が90μm〜120
    μmであることを特徴とする請求項6記載のプラズマエ
    ッチング装置。
  8. 【請求項8】前記エッチングを終了する際、前記高周波
    電力を徐々に低下させ、静電吸着している前記被エッチ
    ング基板を前記下部電極から離れさせることを特徴とす
    る請求項5記載のプラズマエッチング装置。
JP5030418A 1992-02-20 1993-02-19 プラズマエッチング装置用電極およびそれを用いたプラズマエッチング装置 Pending JPH05299385A (ja)

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