JPH05298935A - 絶縁電線 - Google Patents

絶縁電線

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JPH05298935A
JPH05298935A JP12416692A JP12416692A JPH05298935A JP H05298935 A JPH05298935 A JP H05298935A JP 12416692 A JP12416692 A JP 12416692A JP 12416692 A JP12416692 A JP 12416692A JP H05298935 A JPH05298935 A JP H05298935A
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weight
conductor
resin composition
parts
wire
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JP12416692A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Kato
善久 加藤
Hideyuki Kikuchi
英行 菊池
Miyuki Suga
美由樹 菅
Kiyoshi Watanabe
清 渡辺
Norio Takahata
紀雄 高畑
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、半田付け温度の低温化が図れると
共に、導体上に樹脂の炭化物が残らないようにするこ
と,及び半田付性を損ねることなく耐溶剤性,耐熱変形
性を向上させることを目的とする。 【構成】 本発明の絶縁電線は、ウレタン基を少なくと
も10%以上含有した紫外線架橋樹脂組成物を絶縁被覆
として導体の外周に施した構成,及び導体の外周に施さ
れる絶縁被覆が、ウレタン基を含有したウレタン基含有
紫外線架橋樹脂組成物に、イソシアネートを少なくとも
0.1重量%以上添加した構成を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は絶縁電線に関し、特に、
絶縁被覆の材料として紫外線架橋樹脂組成物を用いた絶
縁電線に関する。
【0002】
【従来の技術】薄い皮膜の電線を得る手段として、液状
材料を塗布硬化させる方法がよく知られており、この代
表的な例としてエナメル線があげられる。
【0003】液状材料としては、熱硬化型,紫外線硬化
型,電子線硬化型などがあり、エナメル線の多くは熱硬
化型の材料(熱硬化型ワニス)が使用されている。熱硬
化型ワニスには、エポキシ系,シリコーン系,ポリウレ
タン系,ポリエステル系,ポリアミイドイミド系,ポリ
イミド系,ポリエステルイミド系,ホルマール系などが
ある。これらの中でウレタン系の熱硬化型ワニスを用い
たエナメル線は、他のエナメルにない特徴として、被膜
を剥さず、更にフラックスを使用しないでそのまま半田
付ができることが知られている。
【0004】近年、コンピュータ,オーディオ,自動
車,航空機をはじめ人工衛星などの小型化,軽量化に伴
いそれらに用いられる電線・ケーブルも細径・薄肉化が
一層進められるようになってきている。その一つの方法
として被膜の薄肉化がある。押出方式による薄肉化は被
膜が薄くなればなるほど被覆材料と導体との温度差によ
り生じる歪が影響し易く伸びの低下を引き起こす原因と
なり易い。このため、導体に予熱を施すことが行われる
が、導体が細くなると予熱の熱により強度が低下し、更
に、押出時の材料圧力によって断線することがあり好ま
しくない。
【0005】そこで、被膜厚を薄くできる熱硬化型の材
料を電線の被覆材料として使用できれば非常に有効とな
ることが考えられるが、これらは塗布焼付工程を通常5
回以上繰り返して行う必要があること、多くのものが5
0%以上有機溶剤が占める材料のため大掛かりな安全設
備が必要なこと、焼付けによるためポリエチレンやポリ
塩化ビニルなどのように被覆が容易でないこと、更に、
皮剥性に劣るなど電子機器などの配線用電線,或いはケ
ーブルの被覆には好ましくない。
【0006】現在、この薄肉被覆の手段として注目され
ているのが無溶剤で液状の紫外線架橋樹脂組成物であ
り、光ファイバの被覆材として利用され、ウレタンアク
リレート系,シリコーンアクリレート系,フッ素アクリ
レート系などの材料が使用されている。これらの紫外線
架橋樹脂組成物は、紫外線を利用したラジカル重合,イ
オン重合,カチオン重合など(主としてラジカル重合)
により硬化させられ、液状であることから薄肉被覆が容
易で硬化速度が早く生産性が高いという利点を有してい
る。また、熱硬化性ワニスに比べ安全性が高く、任意の
膜厚を得るのに1回ないし数回の塗布により得ることが
でき、更に、無色透明な樹脂組成物とすることで熱硬化
性ワニスに比べ着色が容易である利点も有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の絶縁電
線によると、被覆材料である紫外線架橋樹脂組成物の半
田付け温度が極めて高いため、導体の細いものにあって
は熱によって断線が生じたり、高温によって基材へ熱の
影響を及ぼすという不都合がある。また、導体上に樹脂
のかす(炭化物)が残り易く、適正な半田付性が得られ
ないか,或いは全く半田が付かないという問題がある。
【0008】また、ウレタンアクリレート系の紫外線架
橋樹脂組成物を絶縁被覆に用いたものでは、ウレタンエ
ナメル線に用いられている熱硬化型ウレタンワニスに比
べて耐溶剤性(キシレン)が劣り、熱キシレン中におい
て膨潤や表面硬度が著しく低下したり、耐熱変形性が劣
る等の問題がある。そこで、こうした問題を紫外線照射
時の架橋密度を高めることによって改善しているが、紫
外線照射時の架橋密度を高めると半田付け温度が極めて
高くなるため、導体の細いものにあっては熱によって断
線が生じたり、高温によって基材へ熱の影響を及ぼす。
また、導体上に樹脂のかす(炭化物)が残り易くなり、
適正な半田付性が得られないか,或いは全く半田が付か
ないという不都合がある。
【0009】従って、本発明の目的は半田付け温度の低
温化が図れると共に、導体上に樹脂の炭化物が残ること
がない絶縁電線を提供することである。
【0010】従って、本発明の他の目的は半田付性を損
ねることなく耐溶剤性,耐熱変形性を向上させることが
できる絶縁電線を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点に鑑
み、半田付け温度の低温化が図れると共に、導体上に樹
脂の炭化物が残らないようにするため、ウレタン基を少
なくとも10%以上含有した紫外線架橋樹脂組成物を絶
縁被覆として導体の外周に施した絶縁電線を提供するも
のである。
【0012】紫外線架橋樹脂組成物は、基本的に光重合
性オリゴマ,光重合性モノマ,光開始剤などからなる
が、本発明の紫外線架橋樹脂組成物は更にウレタン基を
少なくとも10%以上含有したものから成る。このウレ
タン基は光重合性オリゴマや光重合性モノマの骨格中に
あっても良く、また、反応時にウレタン基の構造をとる
もの、すなわち、熱硬化を併用してウレタン結合を形成
するものでも良い。ウレタン基の含有量を10%以上と
するのは、それより含有量が少なくなると低温半田付性
が低下すると共に、導体上への半田ののりが低下し効果
が低下するためである。
【0013】この他、必要に応じて、光開始助剤,接着
防止剤,チクソ付与剤,充填剤,可塑剤,非反応性ポリ
マー,着色剤,難燃剤,難燃助剤,軟化防止剤,離型
剤,乾燥剤,分散剤,潤滑剤,沈澱防止剤,増粘剤,帯
電防止剤,静電防止剤,防かび剤,防鼠剤,防蟻剤,艶
消し剤,ブロッキング防止剤,皮張り防止剤等,その他
諸々の無機化合物,有機化合物を組み合わせて用いるこ
とができる。
【0014】上記導体を構成する金属は、銅,アルミニ
ウム,鉄,銀,白金等でも良く、又はそれらの合金、或
いはそれらと錫,亜鉛等との合金でも良い。また、それ
らに錫,ニッケル等のメッキが施されたものでも良い。
更に、導体は単線であっても良く、撚線であっても良
い。
【0015】本発明は、更に、半田付性を損ねることな
く耐溶剤性,耐熱変形性を向上させるため、導体の外周
に施される絶縁被覆を、ウレタン基を所定の重量比で含
有したウレタン基含有紫外線架橋樹脂組成物にイソシア
ネートを少なくとも0.1重量%以上添加して構成した
絶縁電線を提供するものである。
【0016】紫外線架橋樹脂組成物は、基本的に光重合
性オリゴマ,光重合性モノマ,光開始剤などからなる
が、本発明のウレタン基含有紫外線架橋樹脂組成物は、
光重合性オリゴマ(プレポリマー)や光重合性モノマの
骨格中にウレタン基を有しているもの,或いは,反応時
にウレタン基の構造をとるものから構成されている。
【0017】ウレタン基含有紫外線架橋樹脂組成物に添
加されるイネシアネートは、特に限定するものではない
が、イソシアネート基を少なくとも2個以上有するもの
であれば良い。例えば、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト,イソホロンジイソシアネート,m−テトラメチルキ
シレンジイソシアネート,p−テトラメチルキシレンジ
イソシアネート,p−フェニレンジイソシアネート,
2.4−トルエンジイソシアネート,ナフタレンジイソ
シアネート,4.4−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト,キシレンジイソシアネート,メチレンビス(4−シ
クロヘキシルイソシアネート),トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネート,4.4’−ジフェニルメタント
リイソシアネート等が挙げられる。
【0018】イソシアネートの添加量を少なくとも0.
1重量%以上としたのはそれより少ないと耐溶剤性や、
耐熱変形性に著しい効果が得られないためである。望ま
しくは0.3重量%以上、5重量%以下が良い。5重量
%以上では添加量に対する効果が小さいことや、紫外線
架橋樹脂組成物の本来の特性を損なうためである。
【0019】また、このようなウレタン基含有紫外線架
橋樹脂組成物は紫外線照射により所定の架橋度に架橋さ
れた後、80℃〜150℃で熱処理されることが好まし
い。この理由は、紫外線架橋樹脂組成物中のウレタン基
とイソシアネートの間でアロファネート結合を形成さ
せ、架橋密度を高めるためである。このアロファネート
結合は200℃以上で容易に外れるため、通常の半田付
け温度300℃〜450℃において半田付性を損なわな
い他、耐溶剤性や耐熱変形性を向上させることができ
る。
【0020】最初に述べた発明と同じように、必要に応
じて、光開始助剤,接着防止剤,チクソ付与剤,充填
剤,可塑剤,非反応性ポリマー,着色剤,難燃剤,難燃
助剤,軟化防止剤,離型剤,乾燥剤,分散剤,潤滑剤,
沈澱防止剤,増粘剤,帯電防止剤,静電防止剤,防かび
剤,防鼠剤,防蟻剤,艶消し剤,ブロッキング防止剤,
皮張り防止剤等,その他諸々の無機化合物,有機化合物
を組み合わせて用いることができる。
【0021】上記導体を構成する金属も、最初に述べた
発明と同じように、銅,アルミニウム,鉄,銀,白金等
でも良く、又はそれらの合金、或いはそれらと錫,亜鉛
等との合金でも良い。また、それらに錫,ニッケル等の
メッキが施されたものでも良い。更に、導体は単線であ
っても良く、撚線であっても良い。
【0022】
【実施例】第1の発明 図1より図4には、本発明の適用対象となる絶縁電線の
断面構造が示されている。図1における絶縁電線は、導
体1と、その外周に施された絶縁被覆2より構成され、
図2における絶縁電線は、撚り合わされた複数の導体1
と、その外周に施された絶縁被覆2より構成され、図3
における絶縁電線は、複数の導体1と、当該複数の導体
1を個々に被覆する絶縁被覆2と、これらの絶縁被覆2
を被覆するシース3より構成され、図4における絶縁電
線は複数の導体1を撚り合わせて成る複数の撚り合わせ
線心と、当該撚り合わせ線心を個々に被覆する絶縁被覆
2と、これらを被覆するシース3より構成されている。
【0023】このような絶縁電線において、本発明はウ
レタン基を少なくとも10%以上含有した紫外線架橋樹
脂組成物を絶縁被覆2として使用している。
【0024】以下、第1の本発明の絶縁電線の実施例を
詳細に説明する。
【表1】 表1に示す配合の組成物を用い、以下に示す5種類(実
施例1,2,及び比較例1〜3)の絶縁電線を得た。
【0025】[実施例1]ウレタンアクリレートオリゴ
マ(U−122M:新中村化学(株)製)100重量
部,フェノキシエチルメタクリレート(第一工業製薬
(株)製)40重量部,イソボルニルアクリレート10
重量部,及び光開始剤の2,2−ジメトキシ−2−フェ
ニルアセトフェノン5重量部より成るウレタン基含有量
約11%の紫外線架橋樹脂組成物を、裸軟銅線導体0.
13(1/0.13)上に被覆した後、紫外線照射炉を
通して硬化させ、絶縁厚14μmの絶縁電線を得た。
【0026】[実施例2]ウレタンメタクリレートオリ
ゴマ(U−122M:新中村化学(株)製)100重量
部,フェノキシエチルメタクリレート30重量部,及び
光開始剤の2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフ
ェノン5重量部より成るウレタン基含有量約12%の紫
外線架橋樹脂組成物を、裸軟銅線導体0.13(1/
0.13)上に被覆した後、紫外線照射炉を通して硬化
させ、絶縁厚16μmの絶縁電線を得た。
【0027】[比較例1]グリセリンジメタクリレート
ヘキサメチレンジイソシアネーウレタンプレポリマー
(UA−101H:共栄社油脂化学工業(株)製)10
0重量部,フェノキシエチルメタクリレート50重量
部,1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(新中村
化学(株)製)50重量部,及び光開始剤の2,2−ジ
メトキシ−2−フェニルアセトフェノン5重量部より成
るウレタン基含有量約7%の紫外線架橋樹脂組成物を、
裸軟銅線導体0.13(1/0.13)上に被覆した
後、紫外線照射炉を通して硬化させ、絶縁厚15μmの
絶縁電線を得た。
【0028】[比較例2]ペンタエリスリトールトリア
クリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポ
マー(UA−306H:共栄社油脂化学工業(株)製)
100重量部,フェノキシエチルメタクリレート20重
量部,及び光開始剤の2,2−ジメトキシ−2−フェニ
ルアセトフェノン5重量部より成るウレタン基含有量約
8%の紫外線架橋樹脂組成物を、裸軟銅線導体0.13
(1/0.13)上に被覆した後、紫外線照射炉を通し
て硬化させ、絶縁厚14μmの絶縁電線を得た。
【0029】[比較例3]ウレタンアクリレートオリゴ
マ(U122M)100重量部,イソボルニルアクリレ
ート100重量部,及び光開始剤の2,2−ジメトキシ
−2−フェニルアセトフェノン5重量部より成るウレタ
ン基含有量約8%の紫外線架橋樹脂組成物を、裸軟銅線
導体0.13(1/0.13)上に被覆した後、紫外線
照射炉を通して硬化させ、絶縁厚15μmの絶縁電線を
得た。
【0030】次に、実施例1,2の絶縁電線と比較例1
〜3の絶縁電線に対し、半田付性,20%伸長,破壊電
圧といった電線特性の評価を行った。
【0031】表1から明らかなように、ウレタン基を1
0%以上含有した実施例1,2の絶縁電線はいずれも半
田付性が良好で、且つ20%伸長,破壊電圧も良好な値
を示している。また、組成物中のウレタン基含有量が多
くなるにつれ低温半田付性の効果が表れることが判る。
【0032】第2の発明 第1の発明で説明した図1より図4の絶縁電線におい
て、本発明は絶縁被覆2としてウレタン基を所定の重量
比で含有したウレタン基含有紫外線架橋樹脂組成物を使
用している。このウレタン基含有紫外線架橋樹脂には、
イソシアネートが少なくとも0.1重量%以上添加され
ている。
【0033】以下、本発明の絶縁電線の実施例を詳細に
説明する。
【表2】 表2に示す配合の組成物を用い、以下に示す6種類(実
施例1〜3,及び比較例1〜3)の絶縁電線を得た。
【0034】[実施例1]ウレタンアクリレートオリゴ
マ(M−1100:東亜合成化学工業(株)製)100
重量部,フェノキシエチルメタクリレート50重量部,
イソボルニルメタクリレート30重量部,1,6−ヘキ
サンジオールジメタクリレート20重量部及び光開始剤
の2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン1
0重量部とトルエンジイソシアネート0.5重量部から
成る紫外線架橋樹脂組成物を、裸軟銅線導体0.13
(1/0.13)上に被覆した後、紫外線照射炉を通し
て硬化させ、更に120℃で1h加熱処理して絶縁厚1
5μmの絶縁電線を得た。
【0035】[実施例2]ウレタンアクリレートオリゴ
マ(M−1100)100重量部,イソボルニルメタク
リレート50重量部,1,6−ヘキサンジオールジメタ
クリレート10重量部,及び光開始剤の2,2−ジメト
キシ−2−フェニルアセトフェノン10重量部と、ヘキ
サメチレンジイソシアネート1重量部から成る紫外線架
橋樹脂組成物を、裸軟銅線導体0.13(1/0.1
3)上に被覆した後、紫外線照射炉を通して硬化させ、
更に120℃で1h加熱処理して絶縁厚16μmの絶縁
電線を得た。
【0036】[実施例3]ウレタンアクリレートオリゴ
マ(U−122M:新中村化学(株)製)100重量
部,フェノキシエチルメタクリレート50重量部,イソ
ボルニルメタクリレート50重量部,及び光開始剤の
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン10
重量部と、トルエンジイソシアネート0.5重量部から
成る紫外線架橋樹脂組成物を、裸軟銅線導体0.13
(1/0.13)上に被覆した後、紫外線照射炉を通し
て硬化させ、更に120℃で1h加熱処理して絶縁厚1
5μmの絶縁電線を得た。
【0037】[比較例1]ウレタンアクリレートオリゴ
マ(M−1100)100重量部,フェノキシエチルメ
タクリレート50重量部,イソボルニルメタクリレート
30重量部,1,6−ヘキサンジオールジメタクリレー
ト20重量部,及び光開始剤の2,2−ジメトキシ−2
−フェニルアセトフェノン10重量部より成る紫外線架
橋樹脂組成物を、裸軟銅線導体0.13(1/0.1
3)上に被覆した後、紫外線照射炉を通して硬化させ、
更に、120℃で1h加熱処理して絶縁厚15μmの絶
縁電線を得た。
【0038】[比較例2]ウレタンアクリレートオリゴ
マ(M−1100)100重量部,イソボルニルメタク
リレート50重量部,トリメチロールプロパントリメタ
クリレート50重量部,及び光開始剤の2,2−ジメト
キシ−2−フェニルアセトフェノン10重量部より成る
紫外線架橋樹脂組成物を、裸軟銅線導体0.13(1/
0.13)上に被覆した後、紫外線照射炉を通して硬化
させ、更に120℃で1h加熱処理して絶縁厚15μm
の絶縁電線を得た。
【0039】[比較例3]ウレタンアクリレートオリゴ
マ(U−122M)100重量部,1,6−ヘキサンジ
オールジメタクリレート30重量部,トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート20重量部,及び光開始剤の
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン10
重量部より成る紫外線架橋樹脂組成物を裸軟銅線導体
0.13(1/0.13)上に被覆した後、紫外線照射
炉を通して硬化させ、更に120℃で1h加熱処理して
絶縁厚14μmの絶縁電線を得た。
【0040】次に、実施例1〜3の絶縁電線と比較例1
〜3の絶縁電線に対し、半田付性,耐溶剤性,耐熱変形
性といった電線特性の評価を行った。
【0041】表1から明らかなように、イソシアネート
が添加された実施例1〜3の絶縁電線はいずれも半田付
け温度が低く、半田付性が良好である。また、耐溶剤性
についても浸漬による表面硬度の著しい低下がなく、更
に、耐熱変形性も軟化温度が高くなっており、半田付性
を損ねずに耐溶剤性,及び耐熱変形性が向上しているこ
とが判る。
【0042】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の絶縁電線に
よると、ウレタン基を少なくとも10%以上含有した紫
外線架橋樹脂組成物を絶縁被覆として導体の外周に施し
たため、半田付け温度の低温化が図れると共に、導体上
に樹脂の炭化物が残らないようにすることができる。ま
た、本発明の他の絶縁電線によると、導体の外周に施さ
れる絶縁被覆を、ウレタン基を所定の重量比で含有した
ウレタン基含有紫外線架橋樹脂組成物にイソシアネート
を少なくとも0.1重量%以上添加して構成したため、
半田付性を損ねることなく耐溶剤性,耐熱変形性を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】絶縁電線の構成を示す断面図。
【図2】絶縁電線の構成を示す断面図。
【図3】絶縁電線の構成を示す断面図。
【図4】絶縁電線の構成を示す断面図。
【符号の説明】
1 導体 2 絶縁
被覆 3 シース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 清 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 高畑 紀雄 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体の外周に絶縁被覆を施して成る絶縁
    電線において、 前記絶縁被覆は、ウレタン基を少なくとも10重量%以
    上含有した紫外線架橋樹脂組成物より成ることを特徴と
    する絶縁電線。
  2. 【請求項2】 導体の外周に絶縁被覆を施して成る絶縁
    電線において、 前記絶縁被覆は、ウレタン基を所定の重量比で含有した
    ウレタン基含有紫外線架橋樹脂組成物より成り、 前記ウレタン基含有紫外線架橋樹脂組成物は、少なくと
    も0.1重量%以上のイソシアネートが添加されている
    ことを特徴とする絶縁電線。
  3. 【請求項3】 ウレタン基含有紫外線架橋樹脂組成物
    は、紫外線照射により所定の架橋度に架橋された後、8
    0℃〜150℃で熱処理されていることを特徴とする請
    求項2の絶縁電線。
JP12416692A 1992-04-17 1992-04-17 絶縁電線 Pending JPH05298935A (ja)

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