JPH0529786U - 滑り止め付筆記具軸 - Google Patents
滑り止め付筆記具軸Info
- Publication number
- JPH0529786U JPH0529786U JP2580991U JP2580991U JPH0529786U JP H0529786 U JPH0529786 U JP H0529786U JP 2580991 U JP2580991 U JP 2580991U JP 2580991 U JP2580991 U JP 2580991U JP H0529786 U JPH0529786 U JP H0529786U
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- Japan
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- writing instrument
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- Pending
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- Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 手ざわりが良く、有害性、危険性、環境破壊
等に影響されない優秀な筆記具軸を得る。 【構成】 基質部1aと、該基質部1aの少なくとも一
部を覆い、滑り止めとなる表皮層部1bとを一体に設け
てなる外軸1を射出又は押出成形物とし、かつ、基質部
1aの材質にはオレフィン系樹脂を、表皮層部1bの材
質には熱可塑性エラストマーを用いたことを特徴とす
る。
等に影響されない優秀な筆記具軸を得る。 【構成】 基質部1aと、該基質部1aの少なくとも一
部を覆い、滑り止めとなる表皮層部1bとを一体に設け
てなる外軸1を射出又は押出成形物とし、かつ、基質部
1aの材質にはオレフィン系樹脂を、表皮層部1bの材
質には熱可塑性エラストマーを用いたことを特徴とす
る。
Description
【0001】
本考案は滑り止めを付したシャープペンシル等の筆記具軸に関するものである 。
【0002】
従来から、シャープペンシルなどの握り部分に滑り止めのためのゴム状の筒を はめることは既に提案されているが、このような滑り止めをシャープペンシルな どの握り部分に嵌め込むためには外軸の握り部に凹部を設け、この凹部にゴムな どの弾性リングを嵌め込むものである。
【0003】 しかし、このように凹部を設けることは外軸の製造工程が繁雑になるだけでな く、弾性リングを嵌め込むのに別工程を要し、全体として製作コストの高騰を招 くことになるばかりか、外軸の基質部と滑り止めとの間の接着が充分でないため 、長時間使用すると、両者間に層間剥離を起す為に、握った指先と滑り止めとが 基質部と離れてある程度の移動を起こすので、握り心地が不安定となる等の課題 があった。
【0004】 そこで、実公昭60−39270号公報のように外軸の基質部分の材質を硬質 塩化ビニール、表皮層部を軟質塩化ビニールを用いて一体的に押出成形した筆記 具軸が提案されているが、最近に至り、塩化ビニール材質使用による物の輸出入 規制の動きが起こり、国際的な問題となってきた。既にオーストリア国において は、昨年オーストリア環境省塩化ビニール規則起草案なるものが提示され、本年 度から実施に踏み切ろうとする動きが出てきている。
【0005】 オーストリアの塩化ビニール規則起草案によると、塩化ビニールそのものだけ に留まらず、そのコーポリマー及びその化合物、またそのいずれかを含むものま で、規制の対象としてきている。
【0006】 上記起草案がオーストリアで実施されれば、たちどころにヨーロッパのみなら ず、アメリカ等の先進国に波及し、全世界の規制に広まることは時間の問題であ る。そうすれば、塩化ビニール製品メーカーにとっては死活問題となるばかりか 、ユーザーにとって不便が生じてくることになる。
【0007】 規制の対象品目は医療用以外の包装資材、玩具、使い捨て用品で、勿論、シャ ープペンシル、ボールペンも当然この規制対象となっている。
【0008】
規制の理由は、塩化ビニールモノマーは発ガン性物質の為、長期的な塩化ビニ ールとの接触は肝臓ガン、皮膚ガン、骨の変質、中枢神経の障害の原因になると されているためである。又、焼却する時、塩素は有害な物質を排出し、非常に危 険であると共に、実際、家庭焼却でこの危険を回避するのは非常に困難であると 言われている。
【0009】 又、オーストリアでは、塩化ビニールの製造過程で毎年600tの鉛と20t のカドミウムが使われているので、これらの重金属はいつかこれらの製品が浄化 される時、我々の環境に悪影響が及ぼされるものとも言われている。 本考案はこのような従来のこの種筆記具軸の課題を解決することを目的とする ものである。
【0010】
即ち、本考案の筆記具軸は図1に示すように基質部1aと、該基質部1aの少 なくとも一部を覆い、滑り止めとなる表皮層部1bとを一体に設けてなる外軸1 を射出又は押出成形物とし、かつ、基質部分1aの材質にはオレフィン系樹脂を ,表皮層部1bの材質には熱可塑性エラストマーを用いたことを特徴とする。
【0011】
【作用】 本考案はこのような構成とすることにより、オーストリア厚生省、環境庁によ る塩化ビニール規則案にも抵触することなく、表皮層部1bの基質部分1aへの 接着性能が高く、基質部1aの強度と相俟って、握り心地の良い、多量生産可能 な筆記具軸を提供することができることになる。
【0012】
図1(A)は本考案筆記具軸の1実施例を示す斜視図、図1(B)はそのA− A線断面図、図2は本実施例を筆記具に適用した側面図である。この1実施例は 、基質部1aと、該基質部1aの少なくとも横断面方向から見た表面の一部を覆 い、全長にわたって連続している握るときの滑り止めとなる表皮層部1bとから なる外軸1を一体の射出又は押出成形とし、かつ基質部1aの材質をオレフィン 系樹脂等とし、表皮層部1bの材質を熱可塑性エラストマーとした構成になって いる。
【0013】 表皮層部1bの材質としては、熱可塑性エラストマーを用い、しかも硬度を筆 記に適した45度〜100度を選択すればよい。硬度が硬過ぎると筆記感触が悪 く、逆に柔らかすぎてもクッションしすぎて筆記疲労度が高くなるということに もなるので、上記硬度の選択が望ましい。
【0014】 本実施例はこのような構成とすることにより、オーストリア厚生省、環境庁に よる塩化ビニール規則案にも抵触することなく、表皮層部1bの基質部分1aへ の接着性能が高く、基質部1aの強度と相俟って、握り心地の良い、多量生産可 能な筆記具軸を提供することができることになる。
【0015】 本実施例においては外軸の基質部1aにはオレフィン系樹脂(ポリプロピレン 樹脂、ポリエチレン樹脂等)、スチロール樹脂、ABS樹脂を用いている。上記 樹脂は有害性物質を含まないばかりか、成形し易く、かつ、また、塩化ビニール と比較して耐薬品性、耐熱性においても優れているので、ボールペン、サインペ ン等のインキに侵されにくく、夏場等においての輸送、陳列時においても軸が暑 さの為に曲がる危険性も極めて少ない。
【0016】 次に、表皮層部1bとして、熱可塑性エラストマー、なかんずく、スチレン− エチレン/ブチレン−スチレンブロックポリマーを選択した理由は、有害性物 質が含まれていないので、規制対象にならない。基質部1aの材質に接着し易 く、射出又は押出成形物として一体とするに好適である。硬度調節が容易であ るため、滑り止めとして、手で感じる感触をより良く調整できる。会社名、商 品名等の表示におけるホットスタンピング又はシルク印刷等の付着力が優れてい る。着色の自由度が大きい。圧縮永久歪、永久伸びに優れたゴム弾性と柔軟 性を有しているにもかかわらず、各種の汎用プラスチック成形機により、容易に 射出,押出等の成形が可能であり、ポリプロピレンの成形条件とほぼ同等の条件 が適用できる等の特長を有するためである。
【0017】 従って、(a)軟質塩化ビニール、スチレンゴム等では従来難しいとされてい た射出成形が可能となり、押出成形では得られなかった寸法精度の極めて高い筆 記軸が得られる。(b)軟質塩化ビニール、スチレンゴム等と比較して、滑り止 め性が高い(同一径、同一長のそれぞれの筆記具を一定の傾斜角にセットしてテ ストした場合、軟質塩化ビニール等が滑り出す角度は本考案のものより小角度で 滑り始める)。(c)優れた機械的強度もあり、EPDM(エチレン・プロピレ ンゴム)より優れた耐油性を示し、ほぼCR(クロロプレンゴム)並みの耐油性 を有している。(d)耐候性、耐熱性、耐熱老化性は言うに及ばず、ボールペン 等のインキに侵されない耐溶剤性(耐薬品性)にも優れている。(e)加流ゴム と異なり、成形後のバリ、スプルー、ランナー等を再利用することができ、経済 的である。
【0018】
以上の理由から本考案筆記具軸は外軸の基質部1aと表皮層部1bの材質を記 述のように選択したが、本考案は両者を結合することによって、さらに基質部1 aの特徴と表皮層部1bの特徴が相俟って相乗効果が生まれ、基質部、表皮層部 それぞれ単体では得られない以上の効果が発揮される。
【0019】 即ち、基質部1aと表皮層部1bが一体で射出又は押出成形されるので、指先 で表皮層部1bを握ったとき、表皮層部1bの基質部1aに対する滑りは全く生 ぜず、しかも、基質部1aとしての強度と相俟って、表皮層部1bの弾性,柔ら かさはフルに活用され、ユーザーに使い勝手の良い、快適な筆記具を提供できる と共に、国際的に問題となっている有害性、危険性、環境破壊等にも影響されな い優秀な筆記具軸を提供することができる。
【図1】(A)は本考案筆記具軸の1実施例を示す斜視
図、(B)はそのA−A線断面図である。
図、(B)はそのA−A線断面図である。
【図2】本実施例を筆記具に適用した側面図である。
1 外軸 1a 基質部 1b 表皮層部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年7月30日
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月1日
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
Claims (4)
- 【請求項1】 基質部(1a)と、該基質部(1a)の
少なくとも一部を覆い、滑り止めとなる表皮層部(1
b)とを一体に設けてなる外軸(1)を射出又は押出成
形物とし、かつ、基質部(1a)の材質にはオレフィン
系樹脂を、表皮層部(1b)の材質には熱可塑性エラス
トマーを用いたことを特徴とする滑り止め付筆記具軸。 - 【請求項2】 基質部(1a)の材質をスチロール樹脂
又はABS樹脂としたことを特徴とする請求項1の滑り
止め付筆記具軸。 - 【請求項3】 表皮層部(1b)をスチレン−エチレン
/ブチレン−スチレンのブロックポリマーとしたことを
特徴とする請求項1の滑り止め付筆記具軸。 - 【請求項4】 表皮層部(1b)の硬度を45度〜10
0度としたことを特徴とする請求項1〜3の滑り止め付
筆記具軸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2580991U JPH0529786U (ja) | 1991-04-17 | 1991-04-17 | 滑り止め付筆記具軸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2580991U JPH0529786U (ja) | 1991-04-17 | 1991-04-17 | 滑り止め付筆記具軸 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0529786U true JPH0529786U (ja) | 1993-04-20 |
Family
ID=12176203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2580991U Pending JPH0529786U (ja) | 1991-04-17 | 1991-04-17 | 滑り止め付筆記具軸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0529786U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10297161A (ja) * | 1997-04-26 | 1998-11-10 | Pilot Corp:The | 筆記具または塗布具の軸筒 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57193397A (en) * | 1981-05-26 | 1982-11-27 | Toyo Polymer Kk | Note with nonslip and its manufacture |
-
1991
- 1991-04-17 JP JP2580991U patent/JPH0529786U/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57193397A (en) * | 1981-05-26 | 1982-11-27 | Toyo Polymer Kk | Note with nonslip and its manufacture |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10297161A (ja) * | 1997-04-26 | 1998-11-10 | Pilot Corp:The | 筆記具または塗布具の軸筒 |
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