JPH05294768A - 透明導電膜のエッチング方法 - Google Patents

透明導電膜のエッチング方法

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JPH05294768A
JPH05294768A JP12572492A JP12572492A JPH05294768A JP H05294768 A JPH05294768 A JP H05294768A JP 12572492 A JP12572492 A JP 12572492A JP 12572492 A JP12572492 A JP 12572492A JP H05294768 A JPH05294768 A JP H05294768A
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JP
Japan
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conductive film
transparent conductive
etchant
etching
cloth
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP12572492A
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English (en)
Inventor
Masahiro Fujita
昌弘 藤田
Noriyuki Gokan
則之 後閑
Kenzo Kitazaki
健三 北崎
Tetsuo Fukuda
哲夫 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化錫のように化学的に安定な透明導電膜で
さえも、エッチング残りが生じることなく適正にエッチ
ングすることができる透明導電膜のエッチング方法の提
供。 【構成】 まず、金属亜鉛粉末をまぶした布3を用意
し、この布3でガラス基板5上に成膜した酸化錫透明導
電膜4の表面を覆う。次に、この布3の上方からスプレ
ー1によって 5〜10%の塩酸水溶液2(エッチャント)
を噴霧する。エッチャントの噴霧により、布3中におけ
る亜鉛とエッチャント中における塩素とが反応し、この
反応によって発生する活性な水素により酸化錫透明導電
膜4は還元され、エッチングされる。 【効果】 酸化錫透明導電膜表面における上記活性な水
素の分布が均一になるため、エッチング残りの発生が防
止されるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化錫膜等の透明導電
膜のエッチング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、透明導電膜のエッチング方法
としては、塩酸水溶液や塩化第二鉄水溶液をエッチャン
ト(エッチング液)とする湿式エッチングが広く用いら
れてきた。また、酸化錫透明導電膜などのように化学的
に安定な膜をエッチングする場合、上記のような単なる
湿式エッチングではうまくエッチングすることができな
いため、例えば次のような方法が用いられていた。すな
わち、ガラス基板5上に成膜された酸化錫透明導電膜4
における被エッチング部分表面に亜鉛粉末6を敷き詰
め、その上方からスプレー1によってエッチャント(塩
酸水溶液2)を噴霧し、亜鉛と塩酸とを反応させて高い
エネルギーを持つ活性な水素を発生させ、この水素によ
って酸化錫導電膜4を還元することによりエッチングを
行うというものである(図2)。
【0003】しかしながら、上記従来の透明導電膜のエ
ッチング方法によると、スプレーなどによって導電膜表
面に均一に敷き詰められた亜鉛粉末層の上方から連続的
に供給されるエッチャントは、亜鉛粉末層を速い速度で
通過するため、導電膜上に次々と溜まっていき、エッチ
ャント流れを生じてしまうことがあった。
【0004】このようにエッチャント流れが生じると、
導電膜上においてエッチャントと亜鉛との反応により発
生する活性な水素が疎になる部分が生じてしまい、水素
が疎な部分における導電膜のエッチングが遅れたり、エ
ッチングが行われなかったりするため、該部分にエッチ
ングが為されなかった導電膜の「エッチング残り」が生
じてパターニングの精度が著しく低下してしまうという
問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述従来の
技術の問題点を解決し、酸化錫のように化学的に安定な
透明導電膜でさえも、エッチング残りが生じることなく
適正にエッチングすることができる透明導電膜のエッチ
ング方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するために鋭意研究の結果、基板上に成膜された
透明導電膜の表面を亜鉛を染み込ませた繊維で覆い、そ
の上方からスプレーによって塩素系のエッチャントを噴
霧することにより、上記課題が解決されることを見い出
し、本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は、透明導電膜の表面に
おいて、金属亜鉛の存在下で塩素系のエッチャントを供
給し、亜鉛と塩素との反応により発生する活性な水素に
よって透明導電膜を還元してエッチングする透明導電膜
のエッチング方法であって、前記透明導電膜の表面を金
属亜鉛を含有し、保湿する部材で覆い、該部材を介して
透明導電膜にエッチャントを供給することを特徴とする
透明導電膜のエッチング方法を提供するものである。
【0008】また、本発明法においては、上記金属亜鉛
を含有する部材として、繊維中に金属亜鉛を混入した
布、金属亜鉛をまぶしたメッシュ、または金属亜鉛から
なるメッシュなどを用いることができる。
【0009】
【作用】本発明法によると、基板上に成膜された透明導
電膜の表面を金属亜鉛を含有する部材で覆い、この部材
を介して透明導電膜に塩素系のエッチャントを供給して
いる。このように、透明導電膜の少なくとも被エッチン
グ部分を金属亜鉛を含有する部材で覆うことにより、エ
ッチャント流れの発生を防止し、透明導電膜表面におけ
る活性な水素の分布の均一化を図っている。
【0010】すなわち、基板上に成膜された透明導電膜
の表面を、亜鉛を含有し、エッチャントを保湿する部材
で覆うことにより、この部材の表面に連続的に供給され
たエッチャントは、該部材の上部で吸収され、緩やかに
透明導電膜側に下がっていくため、透明導電膜表面にお
けるエッチャント流れが抑えられ、該表面における活性
な水素の分布がほぼ均一となるのである。
【0011】このように、透明導電膜表面における活性
な水素の分布の均一化を図ることにより、エッチング残
りの発生が防止され、適正なエッチングが行われるよう
になる。また、本発明のエッチング方法においては、透
明導電膜の表面をメッシュで覆い、該メッシュを介して
エッチャントを供給することにより、メッシュの網目に
エッチャントの滴を保たせて(保湿させて)、エッチャ
ント流れを抑え、上記同様にエッチング残りの発生を防
止することができる。ここで、上記メッシュは、例え
ば、金属亜鉛粉末をまぶして付着させたメッシュ、ある
いは金属亜鉛を材質とするメッシュが利用できる。
【0012】以下、実施例により本発明をさらに詳細に
説明する。
【0013】
【実施例1】本発明法の一実施例を以下に示す。
【0014】まず、金属亜鉛粉末をまぶした布3を用意
し、この布3でガラス基板5上に成膜された酸化錫透明
導電膜4の表面を覆った。ここで布3はエッチャントに
侵されず、エッチャントを吸収するように密に織られて
いる必要がある。次に、この布3の上方からスプレー1
によって 5〜10%の塩酸水溶液2(エッチャント)を噴
霧した(図1)。エッチャントの噴霧により、布3中に
おける亜鉛とエッチャント中における塩素とが反応し、
この反応によって発生する活性な水素により酸化錫透明
導電膜4は還元され、エッチングされる。
【0015】エッチング後、得られた酸化錫透明導電膜
の表面を観察したところ、エッチング残りは生じていな
かった。
【0016】
【実施例2】本発明法の別の実施例を以下に示す。
【0017】まず、金属亜鉛の細線で織られたメッシュ
(#100)を用意し、このメッシュでガラス基板上に
成膜された酸化錫透明導電膜の表面を覆った。次に、該
メッシュの上方からスプレーによって 5〜10%の塩酸水
溶液(エッチャント)を噴霧してエッチングを行った。
【0018】エッチング後、得られた酸化錫透明導電膜
の表面を観察したところ、エッチング残りは生じていな
かった。
【0019】
【実施例3】本発明法のさらに別の実施例を以下に示
す。
【0020】まず、ガラス基板上に成膜された酸化錫透
明導電膜の表面をナイロン製メッシュ(#250)で覆
い、このメッシュの表面に金属亜鉛粉末をふりかけた。
次に、該メッシュの上方からスプレーによって 5〜10%
の塩酸水溶液(エッチャント)を噴霧してエッチングを
行った。
【0021】エッチング後、得られた酸化錫透明導電膜
の表面を観察したところ、エッチング残りは生じていな
かった。実施例2および実施例3において、メッシュを
2枚以上重ねてエッチングを行うと、さらに良好な結果
が得られた。
【0022】以上説明した実施例では、いずれもエッチ
ャントは塩酸水溶液であり、透明導電膜は酸化錫であっ
たが、本発明はこれに制限されるものではなく、エッチ
ャントは金属亜鉛と反応して活性な水素を発生させるも
のであれば、どのようなものでも良い。また、エッチン
グされる透明導電膜が酸化インジウムやITOであると
きも、本発明は適用できる。
【0023】
【発明の効果】本発明法の開発により、酸化錫透明導電
膜のように化学的に安定なためにエッチングが困難な導
電膜でさえも、エッチング残りが生じることなく、適正
にエッチングすることができるようになった。また、本
発明法は、従来の透明導電膜のエッチング方法と比較し
て、大幅にコストが上昇したり作業性が悪化することが
ないため、極めて利用価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透明導電膜のエッチング方法におい
て、ガラス基板上に成膜された酸化錫透明導電膜の表面
を金属亜鉛粉末をまぶした布で覆い、その上方からエッ
チャントを噴霧している際の態様を示す模式図である。
【図2】従来の透明導電膜のエッチング方法において、
ガラス基板上に成膜された酸化錫透明導電膜の表面に金
属亜鉛粉末を敷き詰め、その上方からエッチャントを噴
霧している際の態様を示す模式図である。
【符号の説明】
1‥‥‥スプレー 2‥‥‥塩酸水溶液 3‥‥‥金属亜鉛粉末を混入した布 4‥‥‥酸化錫透明導電膜 5‥‥‥ガラス基板 6‥‥‥亜鉛粉末
フロントページの続き (72)発明者 福田 哲夫 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明導電膜の表面において、金属亜鉛の
    存在下で塩素系のエッチャントを供給し、亜鉛と塩素と
    の反応により発生する活性な水素によって透明導電膜を
    還元してエッチングする透明導電膜のエッチング方法で
    あって、前記透明導電膜の少なくとも被エッチング部分
    を金属亜鉛を含有し、エッチャントを保湿する部材で覆
    い、該部材にエッチャントを供給することを特徴とする
    透明導電膜のエッチング方法。
  2. 【請求項2】 前記金属亜鉛を含有する部材が、繊維中
    に金属亜鉛を混入した布であることを特徴とする請求項
    1記載の透明導電膜のエッチング方法。
  3. 【請求項3】 前記金属亜鉛を含有する部材が、金属亜
    鉛を露出させたメッシュであることを特徴とする請求項
    1記載の透明導電膜のエッチング方法。
JP12572492A 1992-04-18 1992-04-18 透明導電膜のエッチング方法 Withdrawn JPH05294768A (ja)

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Cited By (3)

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Effective date: 19990706