JPH05294595A - クレーンの旋回停止制御装置 - Google Patents

クレーンの旋回停止制御装置

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JPH05294595A
JPH05294595A JP10439592A JP10439592A JPH05294595A JP H05294595 A JPH05294595 A JP H05294595A JP 10439592 A JP10439592 A JP 10439592A JP 10439592 A JP10439592 A JP 10439592A JP H05294595 A JPH05294595 A JP H05294595A
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braking
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弘一 福島
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英昭 吉松
Norihiko Hayashi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブーム旋回制動時の油圧モータの制動側圧力
の制御に電磁比例減圧弁を用い、その調節作業を事前に
行わずに正確な旋回停止制御を行う。 【構成】 ブームを旋回させる油圧モータの駆動側及び
制動側の圧力を変化させることにより、上記旋回の停止
制御を行うもの。モータ差圧演算手段291は、旋回制
動を行うためのモータ差圧ΔPを演算する。駆動側圧力
設定手段292は、上記モータ差圧ΔPに基づき駆動側
圧力Ppを設定し、制動側圧力算出手段293は、上記
駆動側圧力Ppで上記モータ差圧ΔPを得るための制動
側圧力Pbを演算する。さらに、上記駆動側圧力設定手
段292は、演算される制動側圧力Pbが、この制動側
圧力を制御するための電磁比例減圧弁の線形性範囲内の
値になるような駆動側圧力Ppを設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧モータによりブー
ムが旋回駆動されるクレーンの旋回停止制御装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、油圧モータでブームの旋回駆動を
行うクレーンにおいて、所定の制動角加速度でブームの
旋回自動停止を行うものとしては、実開平2−1848
5号公報に示されるものがある。この装置は、上記旋回
制動・停止時に、モータの吐出油をアンロードさせると
ともに、電磁比例減圧弁によりモータ排出側圧力(制動
側圧力)を高めることにより、上記制動に必要なモータ
差圧(すなわち制動側圧力から駆動側圧力(モータ吸込
み側圧力)を差し引いた圧力)を得るようにしたもので
ある。
【0003】さらに、特開平4−7295号公報には、
上記装置と同様に電磁比例減圧弁を用いてモータの排出
側圧力を制御するのに加え、モータの吸込み側圧力をも
圧力制御弁で可変制御するようにし、上記制動トルクが
非常に小さくてこのトルクを得るためのモータ差圧が負
になるような場合には、上記圧力制御弁によってモータ
吸込み側圧力を高めることにより、負のモータ差圧を発
生させるようにしたものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
クレーンでは、モータ排出側圧力の制御を行うのに電磁
比例減圧弁が一般に用いられている。この電磁比例減圧
弁は、安価で故障しにくい利点があり、このため各種制
御に広く使用されている。
【0005】しかしながら、この電磁比例減圧弁は、入
力される電流値が低い領域(すなわち出力する二次圧力
が低い領域)や、電流値が高くて圧力が飽和状態に近い
領域では、入力される電流と出力される二次圧力との間
に良好な線形性が得られず、またヒステリシスが生じや
すい欠点があり、このような非線形の範囲で制御が行わ
れる時には、同じ値の電流が入力されても、この電流に
より実際に得られる二次圧力が弁によって大きくばらつ
くこととなる。このため従来は、クレーンを使用する前
に、このクレーンを実際に作動させて上記入力電流値と
これに対応して得られるモータ差圧との関係を予め調べ
ておき、この実験結果に基づいて、所望の制動トルクに
対応する入力信号の電流値を設定するといった作業が行
われているが、このような作業は非常に面倒であり、場
合によっては逆にコスト高を招くおそれもある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑み、安価で
故障頻度の少ない電磁比例減圧弁を用いながら、事前の
調節作業を行うことなく、正確なブーム旋回停止制御を
実行することができる装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ブームを旋回
させる油圧モータを備えたクレーンにおいて、旋回制動
時における上記油圧モータの排出側圧力を変化させる制
動側圧力制御弁と、入力される電流に応じた二次圧力を
出力するように構成され、かつ、この二次圧力が上記制
動圧力制御弁のパイロット圧となるようにこの制動圧力
制御弁に接続された電磁比例減圧弁と、旋回制動時にお
ける上記油圧モータの吸込み側圧力を変化させる駆動側
圧力制御弁と、上記制動に必要な制動トルクに基づいて
油圧モータの吸込み側圧力を設定する駆動側圧力設定手
段と、上記モータ圧力演算手段で演算された吸込み側圧
力が得られるように上記駆動側圧力制御弁に制御信号を
出力する駆動側圧力制御手段と、この駆動側圧力設定手
段で設定された油圧モータの吸込み側圧力及び上記制動
トルクに基づいて油圧モータの排出側圧力を演算する制
動側圧力演算手段と、この演算された排出側圧力を得る
ための電流値をもつ制御信号を上記電磁比例減圧弁に入
力する制動側圧力制御手段とを備えるとともに、上記制
動トルクにかかわらず上記電磁比例減圧弁の二次圧力が
この電磁比例減圧弁における電流−二次圧力特性が直線
性を有する直線性領域内の圧力値になるように上記駆動
側圧力を設定するように上記駆動側圧力設定手段を構成
したものである。
【0008】さらに、上記装置において、吊荷の旋回半
径、重量、ブームの慣性モーメント、およびブームの許
容荷重からブームの横曲げ強度に基づく旋回角加速度の
許容条件を算出する許容条件算出手段と、この許容条件
に基づいて下記式に示されるブームの旋回角加速度βを
同式の自然数nが小さいものから順に算出する旋回角加
速度算出手段と、この旋回角加速度算出手段で順次算出
される旋回角加速度βを得るための油圧モータの差圧が
上記駆動側圧力の設定範囲及び上記電磁比例減圧弁の二
次圧力の直線性領域で決まる制御可能範囲内にあるか否
かを判定し、この制御可能範囲内で制御可能な最大の旋
回角加速度を選出する旋回角加速度選定手段とを備える
ことにより、後述のようなより優れた効果が得られる
(請求項2)。
【0009】
【数2】β=−ωΩo /2nπ ここでnはβが上記許容条件を満たすような自然数、Ω
o は旋回停止制御開始前のブームの角速度、ω=√(g
/l)であり、gは重力加速度、lは吊荷の振れ半径を
示す。
【0010】
【作用】請求項1記載の装置によれば、制動トルクの値
にかかわらず、換言すれば、制動に必要なモータ差圧の
値にかかわらず、制動側圧力演算手段で演算される電磁
比例減圧弁の二次圧力が必ず線形性範囲内の値となるよ
うにモータ吸込み側圧力(すなわち駆動側圧力)の圧力
値が設定されるので、上記電磁比例減圧弁及び制動側圧
力制御弁によるモータ排出側圧力の制御は、常に、電磁
比例減圧弁において電流と二次圧力との間に線形性が得
られる範囲内で実行されることになる。従って、弁ごと
の特性のバラツキによる影響を受けることなく、モータ
排出側圧力の制御を正確に行うことができる。
【0011】さらに、請求項2記載の装置では、旋回角
加速度演算手段により、ブームの横曲げ強度を考慮し、
かつ吊荷の振れを残さずにブームを停止させるための旋
回角加速度が順次演算されるとともに、これらの旋回角
加速度のうち、この旋回角角加速度を得るための制動ト
ルクが、駆動側圧力設定手段によるモータ吸込み側圧力
の設定範囲と上記電磁比例減圧弁の線形性範囲とで自ず
と定まる制御可能範囲内に収まる最小の(絶対値が最大
の)旋回角加速度が自動的に選定され、この旋回角加速
度によってブームの旋回制動・停止制御が正確かつ可及
的短時間に実行される。
【0012】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0013】図2に示すクレーン10は、鉛直方向の旋
回軸101回りに旋回可能なブームフット102を備
え、このブームフット102に、N個のブーム部材B1
〜BNからなる伸縮可能なブームBが取付けられてい
る。このブームBは、水平方向の回動軸103を中心に
回動可能(起伏可能)に構成され、その先端部(ブーム
ポイント)にロ―プ104で吊荷Cが吊下げられてい
る。なお、以下の説明でBm(m=1,2,…N)はブ
ームフット102側から数えてm番目のブーム部材を示
すものとする。
【0014】このクレーンには、図3に示されるよう
に、ブーム長センサ12、ブーム角センサ14、吊上荷
重センサ15、ロ―プ長センサ16、角速度センサ1
8、コントローラ20、および旋回駆動用の油圧システ
ム30が設けられている。コントローラ20は、横曲げ
評価係数設定手段21、旋回半径算出手段22、ブーム
慣性モ―メント算出手段23、定格荷重算出手段24、
吊上荷重算出手段25、負荷慣性モ―メント算出手段2
6、許容角加速度算出手段(許容条件算出手段)27、
旋回角加速度算出手段28、モ―タ圧力演算手段29、
駆動側圧力制御手段29a、及びモータ圧力制御手段2
9bを備えている。
【0015】横曲げ評価係数設定手段21は、ブームB
の横曲げ強度についての評価係数αを設定するものであ
る。
【0016】旋回半径算出手段22は、ブーム長センサ
12およびブーム角センサ14により各々検出されたブ
ーム長LB およびブーム角φに基づき吊荷Cの旋回半径
Rを算出するものである。
【0017】ブーム慣性モ―メント算出手段23は、上
記ブーム長LB およびブーム角φに基づき各ブーム部材
Bm の慣性モ―メントIm を算出するものである。
【0018】定格荷重算出手段24は、上記旋回半径算
出手段22で算出された旋回半径Rと、上記ブーム長L
B とに基づき、定格荷重メモリ24aに記憶されたデ―
タから定格荷重Wo を算出するものである。
【0019】吊上荷重算出手段25は、吊上荷重センサ
15により検出されたブーム倒伏用油圧シリンダの圧力
pと、上記旋回半径算出手段22で算出された旋回半径
Rと、上記ブーム長LB とに基づき、実際の吊上荷重W
を算出するものである。
【0020】負荷慣性モ―メント算出手段26は、上記
吊上荷重算出手段25で算出された吊上荷重Wと、上記
旋回半径Rとに基づき、負荷(吊荷C)の慣性モ―メン
トIw を算出するものである。
【0021】許容角加速度算出手段27は、上記負荷慣
性モ―メントIw 、ブーム慣性モ―メントIm 、定格荷
重Wo 、並びにブームBの横曲げ評価係数αから、ブー
ムBの横曲げ強度に基づく許容角加速度β1 を算出する
ものである。
【0022】旋回角加速度算出手段28は、ロ―プ長セ
ンサ16の検出結果より求められる吊荷Cのロープ長
(振れ半径)l、角速度センサ18により検出されるブ
ームBの旋回角速度Ωo 、並びに上記許容角加速度β1
により、実際に旋回を制動、停止させるための旋回角加
速度の候補となる角加速度βを小さいものから(絶対値
の大きなものから)順に算出するものである。
【0023】モータ圧力演算手段29は、上記旋回角加
速度βを得るためのモータ吸込み側圧力(駆動側圧力)
及びモータ排出側圧力(制動側圧力)を演算するもので
あり、駆動側圧力制御手段29a及び制動側圧力制御手
段29bは、上記モータ圧力演算手段29で演算された
各圧力に基づいて、油圧システム30に制御信号を出力
することにより、実際のモータ差圧を制御するものであ
る。これらの手段29,29a,29bの実際の機能に
ついては、後に詳述する。
【0024】油圧システム30の一例を図4に示す。こ
の油圧システム30は、上記ブームBを旋回駆動するた
めの油圧モータ31を備えている。この油圧モータ31
の両ポートは、ライン32a,32bをそれぞれ介して
手動式方向切換弁33に接続され、さらにライン34
a,34bをそれぞれ介して油圧ポンプ35の吐出口及
びタンク36にそれぞれ接続されている。上記方向切換
弁33は、レバー操作によって左旋回位置、右旋回位
置、及び中立フリー位置に適宜切換えられるようになっ
ており、例えば左旋回位置に切換えられた場合には、油
圧ポンプ35からの吐出油をライン34a,32aを通
じて油圧モータ31に導入し、油圧モータ31からの排
出油をライン32b,34bを通じてタンク36へ導く
ように構成されている。
【0025】ライン34a,34bは、メインリリーフ
弁37を介して相互接続されている。このメインリリー
フ弁37には、図略の親弁と子弁とからなるバランスピ
ストン形のアンロードリリーフ弁が用いられ、その設定
圧を可変制御するために、上記子弁のベント油路に三位
置方向切換弁38が接続されている。この三位置方向切
換弁38は、上記コントローラ20における駆動側圧力
制御手段29aからの制御信号により、位置切換される
ものであり、図の上位置に切換えられた状態で、上記ベ
ント油路をタンク36に直結し、図の中央位置で、上記
ベント油路を設定圧制御用リリーフ弁39に接続し、図
の下位置で、ベント油路をブロックするように構成され
ている。従って、図の下位置、中央位置、上位置の順に
メインリリーフ弁37の設定圧(すなわち駆動側圧力)
Pp が高く、この実施例では、上記三位置方向切換弁3
8が上記下位置、中央位置、上位置にそれぞれ切換えら
れた状態で、上記設定圧Pp がそれぞれ40kg/cm2、25kg
/cm2、15kg/cm2になるように回路が構成されている。
【0026】そして、上記メインリリーフ弁37、三位
置方向切換弁38、及び設定圧制御用リリーフ弁39に
よって、本発明における駆動側圧力制御弁が構成されて
いる。
【0027】一方、上記ライン32aにおいて油圧モー
タ31と方向切換弁33との間の位置には、可変圧力制
御弁(制動側圧力制御弁)40a及びチェック弁42a
が相互並列に配され、同様に、上記ライン32bにおい
て油圧モータ31と方向切換弁33との間の位置には、
可変圧力制御弁(制動側圧力制御弁)40b及びチェッ
ク弁42bが相互並列に配されている。各電磁比例減圧
弁40a,40bは、共通の電磁比例減圧弁40cの二
次側に接続されており、この電磁比例減圧弁40cの一
次側にパイロット用油圧源44が接続されている。電磁
比例減圧弁40cは、上記コントローラ20における制
動側圧力制御手段29bから出力される制御信号の電流
値に応じた二次圧力を出力するものであり、この二次圧
力が上記両可変圧力制御弁40a,40bのパイロット
圧となるように、各弁40a,40b,40cが接続さ
れている。
【0028】この実施例において、上記電磁比例減圧弁
40cの電流−二次圧力特性は図6に示すようになって
いる。すなわち、電磁比例減圧弁40cの二次圧力が約
5kg/cm5以上でかつ約40kg/cm2の領域では、上記電流と
二次圧力との間に完全な線形性が得られる(本発明にい
う線形性領域)のに対し、上記圧力5kg/cm2以下の低圧
力領域、及び40kg/cm2以上の飽和状態に近い領域では、
線形性が得られず、またヒステリシスも生じやすい特性
となっている。ここで、上記両可変圧力制御弁40a,
40bの実際の設定圧(すなわち制動側圧力)Pb は、
電磁比例減圧弁40cの出力する二次圧力の約3倍とな
るので、上記線形性領域において制御される制動側圧力
の範囲は、15kg/cm2以上120kg/cm2以下となっている。
これに対し、上記可変リリーフ弁37において切換えら
れる設定圧の値は、上述のように40kg/cm2、25kg/cm2
15kg/cm2の3つの値であるので、上記線形性領域内及び
可変リリーフ弁37の設定圧の範囲内において制御可能
なモータ差圧ΔP(=Pb−Pp)の最大値ΔPmaxは(12
0-15=105)kg/cm2、最小値ΔPminは(15-40=-25)kg/cm
2となり、両値ΔPmax,ΔPminの間の範囲がモータ差
圧ΔPの制御可能範囲ということになる。
【0029】一方、前記図3に示したモータ圧力演算手
段29は、図1に示すように、モータ差圧演算手段29
1、駆動側圧力設定手段292、及び制動側圧力演算手
段293を備えている。
【0030】モータ差圧演算手段291は、上記旋回角
加速度算出手段28で順次演算される旋回角加速度βを
得るために必要なモータ差圧ΔPを演算するとともに、
このモータ差圧ΔPが上記制御可能範囲内にあるか否
か、換言すれば制御可能な最大値ΔPmax以下にあるか
否かを判定し、この範囲内にある最小の(絶対値が最大
の)旋回角加速度βを実際の旋回停止制御に用いる角加
速度として選定するものである。この実施例では、モー
タ差圧演算手段291は、上記旋回角加速度βを得るた
めに必要な制動トルクTB を後述のようにして算出する
とともに、この制動トルクTB と、図7の実線60に示
すようなモータ差圧ΔPと制動トルクTBとの特性に基
づき、モータ差圧ΔPを演算するように構成されてい
る。この特性は、式で表すと次の(A),(B)式のようにな
る。
【0031】
【数3】 a)−ΔPo ≦ΔP<ΔP1 の場合 TB =(ΔP+ΔPo)・QH / 200π …(A)
【0032】
【数4】 b)ΔP≧ΔP1 の場合 TB =(ΔP・QH / 200π)・io・ηm …(B) ここで、QHはモ―タ容量、ioは総減速比、ηmは機械
効率、ΔPoはモ―タの無負荷での損失圧力であり、上
記モ―タ差圧ΔP1 は、(A)式で表わされる直線と(B)
式で表わされる直線との交点におけるΔPの値を示す。
【0033】この式に基づき、制動トルクTB が0の時
のモータ差圧−ΔPo を実際に演算してみると、−10kg
/cm2となり、これは上述したモータ差圧ΔPの制御可能
な最小値ΔPmin(=−25kg/cm2)よりも大きくなって
いる。従って、このモータ差圧演算手段291により実
際に演算され得るモータ差圧ΔPの最小値ΔPmin′は
−10kg/cm2ということになる。
【0034】駆動側圧力設定手段292は、上記モータ
差圧演算手段291で演算されたモータ差圧ΔPに基づ
いて、モータ駆動側圧力、換言すればメインリリーフ弁
37の設定圧Pp を設定するものであり、この実施例で
は、次の表1に示す規則により駆動側圧力Ppを設定す
るように駆動側圧力設定手段291が構成されている。
【0035】
【表1】 i)ΔPmin′<ΔP<0の場合 → Pp=40kg/cm2 ii)0≦ΔP<25kg/cm2の場合 → Pp=25kg/cm2 iii)25kg/cm2≦ΔP≦ΔPmaxの場合 → Pp=15kg/cm
2 制動側圧力演算手段293は、上記駆動側圧力設定手段
292で設定された駆動側圧力Pp と、モータ差圧演算
手段291で演算されたモータ差圧ΔPとに基づき、式
Pb =ΔP+Pp を用いて制動側圧力Pb を算出するも
のである。
【0036】ここで、上記各場合において制動側圧力P
bのとり得る範囲を式に基づいて演算してみると、i)
の場合には30kg/cm2≦Pb<40kg/cm2、ii)の場合には2
5kg/cm2≦Pb <50kg/cm2、iii)の場合には40kg/cm2
Pb ≦120kg/cm2となり、いずれの場合も、制動側圧力
Pb を得るための電磁比例減圧弁40cの二次圧力が前
記図6に示した線形性領域の範囲内に収まっている。す
なわち、この駆動側圧力設定手段292は、モータ差圧
演算手段29で演算される制動トルクTB 及びモータ差
圧ΔPにかかわらず、常に制動側圧力Pb が上記線形性
範囲内に収まるような駆動側圧力Pp を設定するように
構成されている。
【0037】そして、駆動側圧力制御手段29aは、上
記駆動側圧力設定手段292で設定された駆動側圧力P
p が得られるように、前記図4の三位置方向切換弁38
に切換制御信号を出力してメインリリーフ弁37の設定
圧を切換えさせるように構成されている。また、制動側
圧力制御手段29bは、上記制動側圧力設定手段293
で演算された制動側圧力Pb が得られるように、この制
動側圧力Pb に対応した電流値をもつ制御信号を電磁比
例減圧弁40cに出力するように構成されている。
【0038】次に、このコントローラ20が実際に行う
演算制御動作を説明する。
【0039】まず、旋回制動を行わない通常状態では、
駆動側圧力制御手段29aからの制御信号により、三位
置方向切換弁38を図の下位置に切換えてメインリリー
フ弁37の設定圧を最高設定圧(40kg/cm2)に切換える
とともに、制動側圧力制御手段29bからの制御信号に
より、電磁比例減圧弁40cの二次圧力及び両可変圧力
制御弁40a,40bの設定圧を略ゼロまで落し、ライ
ン32a,32bをほぼ無抵抗で作動油が流れる状態と
する。従って、この状態で例えば手動切換弁33が左旋
回位置に切換えられることにより、油圧ポンプ35から
の吐出油がライン34a,32aを通じて油圧モータ3
1に導入され、ブームBが実際に左旋回駆動されること
となる。
【0040】ここで、旋回半径算出手段22は、ブ―ム
長LB およびブ―ム角φによってブ―ムBの撓みを考慮
に入れない旋回半径R′およびブ―ムBの撓みによる半
径増加分ΔRを求め、両者から旋回半径Rを算出する。
また、ブ―ム慣性モ―メント算出手段23は、各ブ―ム
部材Bm の慣性モ―メントIm を次式に基づいて算出す
る。
【0041】
【数5】Im =Imo・ cos2φ+(Wm /g)・Rn2 ここで、Imoはφ=0の状態における各ブ―ム部材Bm
の重心回りの慣性モ―メント(定数)を示し、Wm は各
ブ―ム部材Bm の自重、gは重力加速度、Rmは各ブ―
ム部材Bm の重心の旋回半径を示す。
【0042】一方、負荷慣性モ―メント算出手段26
は、吊上荷重Wと上記旋回半径Rとに基づき、式Iw =
(W/g)R2 によって負荷慣性モ―メントIw を算
出する。
【0043】そして、実際の旋回停止制御開始時には、
図5に示すような演算制御動作が実行される。
【0044】まず、上記のようにして算出されたデ―タ
に基づき、許容角加速度算出手段27が次のようにして
許容角加速度β1 を求める(ステップS1)。
【0045】一般に、クレーン10のブ―ムBおよびブ
―ムフット102は十分な強度を有しているが、ブ―ム
長LB が長くなると、旋回制動時に発生する慣性力に起
因してブ―ムBに大きな横曲げ力が作用する。この横曲
げ力による強度的な負担はブ―ムフット102付近で最
大となるので、ここでは、旋回軸101回りのモ―メン
トに基づいて強度評価が行われる。
【0046】具体的に、旋回制動時のブ―ムBの角加速
度をβ′、吊荷Cの角加速度をβ″とすると、ブ―ムB
の旋回に起因してその旋回中心に作用するモ―メントN
B は次式で表される。
【0047】
【数6】 NB =Iw β″+ΣIm β′ =(W/g)R2β″+ΣIm β′ … ここで、Wは吊荷Cの重量を示し、ΣIm βはmが1か
らNまでのIm β′の和を示す。
【0048】一方、ブ―ムBの横曲げ強度についての許
容条件は次の式で表される。
【0049】
【数7】NB /R≦αWo … この式に式を代入すると、次式が得られる。
【0050】
【数8】 (W/g)R・β″+ΣIm β′/R ≦ αWo … 一方、吊荷Cの荷振れがなく、かつブ―ムBと吊荷Cが
ともに角速度Ωo で旋回している状態からブ―ムBを以
下に示す条件で等角加速度で制動した場合、上記ブ―ム
Bの角加速度β′および吊荷Cの角加速度β″は、図7
に示されるような関係を有することが確認されている。
【0051】この図は、後述の式において導入される
自然数nを1とした場合のブ―ムBの角速度Ωおよび吊
荷Cの角速度Ωw を各々実線51および破線52で示し
たものである。この図に示されるように、制動を開始し
てから時間t=Tでブ―ムBが完全停止するような等角
加速度停止制御を行った場合、ブ―ムBの角速度Ωは直
線的に減少するのに対し、吊荷Cの角速度Ωw は、制動
開始直後と停止直前では緩やかに、中間領域では急激に
減少する。すなわち、吊荷Cの角速度Ωw は、完全停止
時までに1周期分の振動をしており、制動を開始してか
ら時間t=T/2を経過した時点でブ―ムBの角速度Ω
と等しくなる。しかも、この時点で吊荷Cの角加速度
β″はブ―ムBの角加速度β′の2倍となる。
【0052】これに対し、上記自然数nが2以上の場合
には、ブ―ムBの角速度Ωの勾配が1/nとなり、吊荷
Cの角速度Ωw は制動開始から停止までにn周期分の振
動を行うことになるが、n=1の場合と同様に、吊荷C
の角加速度β″は最小時(絶対値をとれば最大時)でブ
―ムBの角加速度β′の2倍となる。
【0053】従って、理論的には、β″=2β′として
演算を進めることにより、クレーンの安全を確保できる
ことになるが、実際には旋回制動開始時に吊荷Cが振れ
ている場合があり、このような振れがあると、制動中の
吊荷Cの角加速度β″はブ―ムBの角加速度β′の2倍
を超えることになる。
【0054】よって、実際の制御を行うにあたっては、
安全率を考慮して、k>2となるような係数kを導入
し、β″=kβ′として演算を進めるのが望ましい。
【0055】そこで、この式β″=kβ′を上記式に
代入すると、次式が得られる。
【0056】
【数9】 (W/g)R・kβ′+ΣIm β′/R≦αWo … 従って、この式を満たす最大の角加速度β′を許容角
加速度β1 に設定すればよい。
【0057】なお、上記評価係数αは一定の値に定めて
もよいが、ブ―ムBの撓みなどを考慮して、ブ―ム長L
B や旋回半径Rが大きくなるほど小さい値に設定するよ
うにしてもよい。例えば、移動式クレーン構造規格で
は、「水平動荷重の値は、移動式クレーンの水平に移動
する部分の重量の5パ―セントに相当する荷重、及び定
格荷重の5パ―セントに相当する荷重が同一の水平方向
に同時に作用するものとして演算した値とする。」とな
っている。
【0058】次に、旋回角加速度算出手段28は、上記
のようにして算出された許容角加速度β1 と、ロ―プ長
センサ16および角速度センサ18の検出結果から求め
られる荷振れ径lおよびブ―ム角速度(減速前の角速
度)Ωo とに基づいて、実際の制動に用いる旋回角加速
度の候補となる最小の(絶対値が最大の)旋回角加速度
βを算出する(ステップS2)。
【0059】その算出要領を説明する。まず、クレーン
10に吊下げられた吊荷Cについて、図9に示されるよ
うな単振り子のモデルを考える。この系の微分方程式は
次式で与えられる。
【0060】
【数10】 d2θ/dt2+(g/l)θ=−(dV/dt)/l … V=Vo +at … ここで、θは吊荷Cの振れ角、Vは時間tとともに変化
するブ―ムポイントの旋回速度、Vo は同ブ―ムポイン
トの旋回停止制御開始前の旋回速度(=RΩo)、aは
その加速度を示す。
【0061】式の両辺を時間tで微分して式の右辺
に代入し、初期条件(t=0でθ=0,dθ/dt=
0)の下で積分すると、次の式が得られる。
【0062】
【数11】 {(dθ/dt)/ω}2+(θ+a/g)2=(a/g)2 … ただし、ω=√(g/l) この式を(dθ/dt)/ωとθに関する位相平面上に
表すと、図10に示されるように、点A(0,−a/
g)を中心として原点O(0,0)を通る円を描くこと
になる。この円を1周するための時間、すなわち単振り
子の状態が原点Oから変化して同状態に復帰する周期T
は、T=2π/ωで与えられるため、クレーンの旋回停
止制御を開始した時点(点O)から時間nT(nは自然
数)の経過後に完全停止するように角加速度βを設定す
れば、吊荷Cの振れを残さずにクレーンを停止させるこ
とができる。一方、上記ωは重力加速度gおよび振れ半
径lで決定される一定値であるため、荷振れの残らない
旋回停止制御が可能な角加速度βは次式より求めること
ができる。
【0063】
【数12】 β=−Ωo /nT =−ωΩo /2nπ (nは自然数) … また、ブームBの横曲げ強度に関しては|β|≦β1
条件であるため、この条件を満たす範囲内で最小の自然
数nを選択することにより、ブームBに過度の強度的負
担を与えずに、しかも必要最小時間で荷振れを残さずク
レーンを制動、停止させるための旋回角加速度βが算出
されることになる。
【0064】次に、モータ差圧演算手段291は、上記
ステップS2で算出された旋回角加速度βに基づき、こ
の旋回角加速度βで実際に制動をかける場合に必要なモ
ータ差圧ΔPを演算する(ステップS3)。
【0065】その算出要領の一例を示す。いま、ブーム
B以外の旋回部材に関する慣性モーメントの総和をIu
とすると、クレーン10の傾斜を考慮に入れない場合、
旋回制動に必要なトルクTB は、次式で表される。
【0066】
【数13】 TB =|(W/g)R2kβ+ΣIm β+Iu β| … この式に前述の(A)式または(B)式を代入することによ
り、油圧モータ31の差圧ΔPを得ることができる。
【0067】次に、モータ差圧演算手段291は、この
演算で求めたモータ差圧ΔPと、上述の制御可能範囲の
最大値ΔPmaxとを比較する(ステップS4)。前者が
後者を上回る場合、すなわちモータ差圧ΔPが制御可能
範囲から外れる場合には(ステップS4でNO)、この
モータ差圧ΔPに対応する旋回角加速度βで実際に制動
を行うことは不可能であるため、前記式におけるnに
さらに1を加えた旋回角加速度、すなわち、現在算出さ
れている旋回角加速度よりも1ランク低い旋回角加速度
βを新たに旋回角加速度算出手段28に演算させる(ス
テップS5,S2)。そして、上記モータ差圧ΔPが上
記最大値ΔPmax以下となるような最小の(絶対値が最
大の)旋回角加速度βを見つけた時点で(ステップS4
でYES)、このモータ差圧ΔPに基づき、駆動側圧力
設定手段292が前記表1に基づいて駆動側圧力Ppを
設定する(ステップS6)。さらに、この駆動側圧力P
p及びモータ差圧ΔPに基づき、制動側圧力演算手段2
93が、油圧モータ31の制動側圧力Pbを式Pb =Pp
+Psmax により求め(ステップS7)、これらの演算
結果に基づいてコントローラ20は実際の旋回停止制御
を開始する(ステップS8)。
【0068】具体的には、上記駆動側圧力制御手段29
aからの制御信号により、三位置方向切換弁38の位置
切換を行い、メインリリーフ弁37の設定圧をモータ差
圧ΔPに応じた設定圧に切換えるとともに、制動側圧力
制御手段29bから電磁比例減圧弁40cに制御信号を
出力してその二次圧を制御することにより、可変圧力制
御弁40bの設定圧を所定の圧力Pb にまで高める。こ
れにより、油圧モータ31からの排出油の流れを規制
し、その制動側圧力が高められて、上記旋回角加速度β
による正確な旋回制動が実行される。
【0069】ここで、上記駆動側圧力Pp は、この駆動
側圧力Pp とモータ差圧ΔPとにより算出される記電磁
比例減圧弁40cの二次圧力が必ず線形性範囲内に収ま
るような値に設定されているので、電磁比例減圧弁40
cは必ず線形性範囲内で使用されることになる。従っ
て、この電磁比例減圧弁40cにおける電流−二次圧力
特性のバラツキはほとんどなく、よって出力電流値の調
節作業を事前に行わなくても、正確な旋回停止制御を実
行することができる。
【0070】さらに、この実施例では、旋回角加速度算
出手段28で順次演算される旋回角加速度βが、上記線
形性領域及び駆動側圧力の設定範囲により決まる所定の
制御可能範囲内にあるか否かを判別し、この範囲内にあ
って最小の(絶対値が最大の)旋回角加速度βを実際の
旋回角加速度として自動的に選定するようにしているの
で、正確な旋回停止制御を行うことができる範囲内で可
及的速やかに、荷振れを残すことなくブームBを停止さ
せることができる効果がある。
【0071】なお、本発明はこのような実施例に限定さ
れるものではなく、例として次のような態様を採ること
も可能である。
【0072】(1) 上記実施例では、旋回角加速度算出手
段28で算出される旋回角加速度βから実際のモータ差
圧ΔPを演算し、このモータ差圧ΔPと、制御可能範囲
の最大値ΔPmaxとを比較するようにしているが、本願
請求項2記載の装置において、上記旋回角加速度βが上
記制御可能範囲内にあるかの判定は、必ずしもモータ差
圧の比較を行わなくてもよい。例えば、上記制御可能範
囲のモータ差圧最大値ΔPmaxに対応する制動トルクを
予め求めておき、この制動トルクの最大値と、旋回角加
速度βから算出される制動トルクとの比較により上記判
定を行うようにしてもよい。
【0073】(2) 上記実施例では、電磁比例減圧弁40
cのパイロット圧が共通して両可変圧力制御弁40a,
40bのパイロット圧となるように配置したものを示し
たが、各可変圧力制御弁40a,40bごとに電磁比例
減圧弁を設け、個別にパイロット圧の制御を行うように
してもよい。
【0074】(3) 本発明が適用されるクレーンの種類は
問わず、旋回可能なブームを備え、その所定位置に荷が
吊り下げられるものであればよい。ここで、旋回方向に
よって定格荷重の変わるクレーンにおいては、旋回角の
検出や、クレーンの設置状態(例えばアウトリガの張出
し幅)の検出が必要になるのは勿論である。
【0075】(4) 本願請求項2記載の装置では必ずしも
許容角加速度β1 を算出する必要はなく、上記実施例の
場合には、許容条件式である式を満たすような角加速
度βを結果的に選択すれば、上記と同様の効果を得るこ
とができる。
【0076】
【発明の効果】以上のように本発明は、ブームを旋回さ
せる油圧モータの排出側圧力(制動側圧力)を、電磁比
例減圧弁に接続された制動側圧力制御弁によって可変と
し、かつ、上記油圧モータの吸込み側圧力(駆動側圧
力)を駆動側圧力制御弁によって可変とするとともに、
所望の制動トルク及びこれに対応するモータ差圧を得る
ための制動側圧力が必ず上記電磁比例減圧弁の線形性領
域内で得られる圧力となるように、上記駆動側圧力の設
定を行うようにしたものであるので、上記制動トルクに
かかわらず、常に電磁比例減圧弁を上記線形性領域で使
用することができ、その電流−二次圧力特性のバラツキ
をほとんど無にすることができる。このため、上記駆動
側圧力制御弁への入力電流値と実際の制動トルクとの関
係を事前に調節する作業を不要としながら、正確な旋回
停止制御を確保することができる効果がある。
【0077】さらに、請求項2記載の装置では、ブーム
停止時に吊り荷の振れを残さず、かつこのブームの強度
により算出される許容条件を満たすような旋回角加速度
を順次演算するとともに、この旋回角加速度を得るため
の油圧モータの差圧が上記駆動側圧力の設定範囲及び上
記電磁比例減圧弁の二次圧力の直線性領域で定められる
制御可能範囲内にあるか否かを判定し、この制御可能範
囲内で制御可能な最大の旋回角加速度を選出するように
したものであるので、上記旋回停止制御を正確に行うこ
とができる範囲で、ブームの旋回を可及的速やかに停止
させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるクレーンに設けられ
たコントローラにおけるモータ圧力演算手段の機能構成
を示すブロック図である。
【図2】上記クレーンの全体図である。
【図3】上記コントローラ全体の機能構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】上記クレーンに設けられた油圧システムの回路
図である。
【図5】上記コントローラにより実行される演算制御動
作を示すフローチャートである。
【図6】上記油圧システムに設けられた電磁比例減圧弁
の電流−二次圧力特性を示すグラフである。
【図7】油圧モータの差圧と制動トルクとの関係を示す
グラフである。
【図8】上記吊荷の角速度及びブームの角速度の時間変
化の特性を示すグラフである。
【図9】上記クレーンにおける吊荷の状態を単振り子と
して表したモデル図である。
【図10】上記吊荷の振れ角と振れ速度に関する式を位
相空間上に表したグラフである。
【符号の説明】
10 クレーン 20 コントローラ 27 許容角加速度算出手段 28 旋回角加速度算出手段 291 モータ差圧演算手段(旋回角加速度選定手段) 292 駆動側圧力設定手段 293 制動側圧力演算手段 29a 駆動側圧力制御手段 29b 制動側圧力制御手段 30 油圧システム 31 油圧モータ 37 可変メインリリーフ弁(駆動側圧力制御弁を構
成) 38 三位置方向切換弁(駆動側圧力制御弁を構成) 39 可変メインリリーフ弁(駆動側圧力制御弁を構
成) B ブーム C 吊荷 Im m番目のブーム部材の慣性モーメント LB ブーム長 Pp 油圧モータの駆動側圧力 Pb 油圧モータの制動側圧力 R 旋回半径 Wo 定格荷重 l 吊荷の振れ半径 β 旋回角加速度 β1 許容角加速度 Ωo 旋回停止開始前の旋回角速度

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブームを旋回させる油圧モータを備えた
    クレーンにおいて、旋回制動時における上記油圧モータ
    の排出側圧力を変化させる制動側圧力制御弁と、入力さ
    れる電流に応じた二次圧力を出力するように構成され、
    かつ、この二次圧力が上記制動圧力制御弁のパイロット
    圧となるようにこの制動圧力制御弁に接続された電磁比
    例減圧弁と、旋回制動時における上記油圧モータの吸込
    み側圧力を変化させる駆動側圧力制御弁と、上記制動に
    必要な制動トルクに基づいて油圧モータの吸込み側圧力
    を設定する駆動側圧力設定手段と、上記モータ圧力演算
    手段で演算された吸込み側圧力が得られるように上記駆
    動側圧力制御弁に制御信号を出力する駆動側圧力制御手
    段と、この駆動側圧力設定手段で設定された油圧モータ
    の吸込み側圧力及び上記制動トルクに基づいて油圧モー
    タの排出側圧力を演算する制動側圧力演算手段と、この
    演算された排出側圧力を得るための電流値をもつ制御信
    号を上記電磁比例減圧弁に入力する制動側圧力制御手段
    とを備えるとともに、上記制動トルクにかかわらず上記
    電磁比例減圧弁の二次圧力がこの電磁比例減圧弁におけ
    る電流−二次圧力特性が直線性を有する直線性領域内の
    圧力値になるように上記駆動側圧力を設定するように上
    記駆動側圧力設定手段を構成したことを特徴とするクレ
    ーンの旋回停止制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のクレーンの旋回停止制御
    装置において、吊荷の旋回半径、重量、ブームの慣性モ
    ーメント、およびブームの許容荷重からブームの横曲げ
    強度に基づく旋回角加速度の許容条件を算出する許容条
    件算出手段と、この許容条件に基づいて下記式に示され
    るブームの旋回角加速度βを同式の自然数nが小さいも
    のから順に算出する旋回角加速度算出手段と、この旋回
    角加速度算出手段で順次算出される旋回角加速度βを得
    るための油圧モータの差圧が上記駆動側圧力の設定範囲
    及び上記電磁比例減圧弁の二次圧力の直線性領域で決ま
    る制御可能範囲内にあるか否かを判定し、この制御可能
    範囲内で制御可能な最大の旋回角加速度を選出する旋回
    角加速度選定手段とを備えたことを特徴とするクレーン
    の旋回停止制御装置。 【数1】β=−ωΩo /2nπ ここでnはβが上記許容条件を満たすような自然数、Ω
    o は旋回停止制御開始前のブームの角速度、ω=√(g
    /l)であり、gは重力加速度、lは吊荷の振れ半径を
    示す。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112919345A (zh) * 2021-02-04 2021-06-08 三一汽车起重机械有限公司 一种起重机回转控制方法、装置、起重机及存储介质

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CN112919345A (zh) * 2021-02-04 2021-06-08 三一汽车起重机械有限公司 一种起重机回转控制方法、装置、起重机及存储介质

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