JPH0529230Y2 - - Google Patents

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JPH0529230Y2
JPH0529230Y2 JP14652888U JP14652888U JPH0529230Y2 JP H0529230 Y2 JPH0529230 Y2 JP H0529230Y2 JP 14652888 U JP14652888 U JP 14652888U JP 14652888 U JP14652888 U JP 14652888U JP H0529230 Y2 JPH0529230 Y2 JP H0529230Y2
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drift ice
drift
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、構造物を係留して流氷をせきとめる
浮き防氷堤に関する。
〔従来の技術〕
緯度の高い寒い地方の一部には、冬になると流
氷が押し寄せ、海面の広い範囲を覆う。このた
め、流氷が流れてくる所では、養殖用のブイや網
を設置することができず。流氷の沿岸漁業に与え
る影響がきわめて大きい。そこで、流氷をせきと
める防氷堤を流氷域の海底に固定設置し、漁場の
保護や船の航路を確保するようにしている。
しかし、固定式の防氷堤は、設置作業が容易で
ない。特に、岸礁地域に設置する場合には、設置
するための足場が悪く、作業を一層困難にする。
しかも、長さ20m程度の防氷堤には、約800トン
もの流氷による水平荷重が作用するため、剛性の
大きな構造物とする必要があり、水深が大きくな
ると、防氷堤自体を支える脚部の剛性をより大き
くする必要から、大型かつ高価となる。
このため、近年、浮遊させたフレーム状構造物
の下端部を、一端が海底に固定したアンカに接続
してある鎖に係留して流氷をせきとめる浮き防氷
堤が考えられている。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記した従来の浮き防氷堤は、係留点がフレー
ム状構造物の下端部となつているため、流氷の接
岸時に、構造物に流氷の進行に伴う水平荷重が作
用すると、構造物が回転して水没するおそれが
り、構造物が水没すると、流氷が構造物を乗り越
えて陸側の内部に進入してしまい、防氷効果が減
少する。
本考案は、前記従来技術の欠点を解消するため
になされたもので、流氷の接岸時に流氷の陸側へ
の進入を防止できるとともに、流氷の離岸時に陸
側に残留している流氷片を沖側に排出することが
できる浮き防氷堤を提供することを目的としてい
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案に係る浮き
防氷堤は、浮遊させた構造物を係留して氷をせき
とめる浮き防氷堤において、前記構造物の沖側係
留点の高さを前記構造物の重心高さ付近にすると
ともに、前記構造物の陸側係留点を前記構造物の
重心位置より低い位置としたことを特徴としてい
る 〔作用〕 上記の如く構成した本考案は、構造物の沖側の
係留点が構造物の重心高さの付近となつているた
め、構造物が流氷から水平力を受けたときに、構
造物の重心回りの回転が防止でき、構造物の水没
による流氷の陸側への進入を阻止できる。
また、構造物の陸側の係留点が、構造物の重心
位置より低くしてあるため、複数並べた防氷堤の
間から流氷が陸側に進入し、流氷の離岸時に残存
している流氷片が、構造物の陸側を沖側に押す
と、構造物は流氷片から水平力を受けて重心回り
に回転して水没し、流氷片を容易に排出すること
ができる。
〔実施例〕
本考案に係る浮き防氷堤の好ましい実施例を、
添付図面に従つて詳説する。
第1図は、本考案に係る浮き防氷堤の実施例の
正面図である。
第1図において、防氷堤10は、図示しない陸
側に配置れる直線的に配列した複数の垂直柱12
と、沖側に配置される上部が沖側に傾斜した複数
の傾斜柱14とが相互に連結された構造物によつ
て構成されている。すなわち、これら垂直柱12
と傾斜柱14とは、第2図に示したように千鳥状
に配置され、上部斜材16および上部斜材16よ
り太い下部斜材18によつて相互に連結されてい
る。そして、下部斜材18の端部は、第3図に示
したように、垂直柱12、傾斜柱14に溶接接続
されるとともに、接合補助板15,17に溶接接
続され、強度の補強がなされている。また、複数
の垂直柱12相互および複数の傾斜柱14相互
も、上部連結材20,22、上部連結材20,2
2より太い下部連結材24,26により連結して
ある。
垂直柱12と傾斜柱14とは、いずれも中空円
筒部材からなり、内部にコンクリート等が詰めら
れて浮力の調整がなされ、図示しない流氷をせき
とめるために、上部の所定長さだけ水面28から
露出するようになつている。そして、直線的に配
列した複数の垂直柱12の両端の垂直柱12に
は、係留索29を結合する係留金具30が下部に
突出して取り付けてある。また、直線的に配列し
た複数の傾斜柱14の両端の傾斜柱14の中間部
には、係留索31を結合する詳細を後述する埋め
込み式の係留金具32が設けてある。この係留金
具32が設けてある位置は、防氷堤10の重心位
置高さにほぼ等しく、図示しない流氷から受ける
水平方向荷重の作用点に近くしてある。
垂直柱12に突設した係留金具30は、一対の
側板34間にピン36を横架した構造をなし、ピ
ン36にチエーンやワイヤロープ等の係留索29
を結合できるようになつている。そして、ピン3
6の取り付け位置は、下部斜材18のほぼ軸線上
にあつて、下部斜材18が係留索29の張力によ
る作用力に対する補強材の役割をなしている。
一方、傾斜柱14に設けた係留金具32は、第
4図、第5図に示したように、一対の六角形をな
す側板38間にピン40が横架してあり、側板3
8の傾斜柱14に挿入した部分が天板42に覆わ
れ、海水が傾斜柱14に流入しないようになつて
いる。そして、係留金具32の上部は、傾斜柱1
4内に設けた断面T字状をなす支持リング44に
溶接され、強度の補強がなされている。なお、第
4図、第5図に示した符号45,46は、側板3
8の外面と内面とに設けた補強板である。
このように構成した防氷堤10は、垂直柱12
が陸側に、傾斜柱14が沖側に配置されととも
に、係留金具30,32のピン36,40に、海
底に固定したアンカ(図示せず)に下端を結合し
た係留索29,31が連結され、第1図の如く半
没した状態で海中に複数並べて係留され、流氷が
進入してくるのを防止する。
従つて、図示じない流氷が沖の方から接岸する
際、流氷は傾斜柱14にぶつかり、防氷堤10を
第1図の左方向に押し、係留索31に張力が作用
する。しかし、傾斜柱14の係留索31による係
留点が、防氷堤10のほぼ重心位置高さとなつて
いて、流氷からの水平荷重が作用する作用点に近
いところから、防氷堤10の第1図における反時
計方向への回転が防止され、流氷が防氷堤10を
乗り越えることを阻止する。しかも、傾斜柱14
は、上方が沖側に傾斜しており、沖側に接する流
氷を押し下げるように作用して、流氷が防氷堤1
0を乗り越えることを防止する効果が大きい。ま
た、傾斜柱14に設けた係留金具32は、係留金
具32内に埋め込んだ構造となつているため、流
氷が傾斜柱14の列に沿つて移動する場合に、係
留金具32が流氷の進行の妨げとならず、防氷堤
10に作用する負荷を低減することができる。
一方、複数係留した防氷堤10の間から進入し
た流氷片が、流氷の離岸時に垂直柱12に当接す
ると、垂直柱12の係留点が垂直柱12の下部で
あつて、防氷堤10の重心高さより充分下方とな
つているため、防氷堤10は流氷片の進行に伴う
水平荷重により、第1図の時計方向に回転して水
没する。このため、流氷片は、防氷堤10を容易
に乗り越えて沖の方に流出する。なお、傾斜柱1
4の係留点が流氷と接触しない位置となる場合に
は、埋め込み式の係留金具32の代わりに、係留
金具30と同様の突設式の係留金具にしてもよ
く、突設式の係留金具を用いれば、構造、取り付
けが簡単となり、コストを低減することができ
る。
第6図は、他の実施例を示したものである。
第6図に示した防氷堤10は、陸側を垂直柱に
代えて傾斜柱50によつて構成し、傾斜柱50を
沖側の傾斜柱14と平行に傾斜させた構造となつ
ており、傾斜柱50を傾斜柱14に平行して傾斜
させたことを除き、他は前記実施例と同様であ
る。
このように、陸側の部材を沖側の傾斜柱14と
同方向に傾斜させると、流氷の離岸時に、陸側に
存在する流氷片が沖の方に進行する際、陸側の傾
斜柱50に乗り上げるようになり、防氷堤10の
回転、水没が生じやすく、流氷片をより容易に沖
側に排出することができる。なお、傾斜柱50の
傾斜角は、傾斜柱14と同じでなくともよい。
〔考案の効果〕
以上に説明した如く、本考案によれば、構造物
の沖側の係留点を構造物の重心位置高さ付近と
し、陸側の係留点を構造物の重心位置より低くし
たことにより、流氷の接岸時に、流氷の陸側への
進入を防止できるとともに、流氷の離岸時に、陸
側に残存している流氷片を、沖側に排出すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例に係る浮き防氷堤の正
面図、第2図は実施例の平面図、第3図は第1図
の−線に沿う断面図、第4図は第1図の−
線に沿う断面図、第5図は第4図の−線に
沿う断面図、第6図は他の実施例の正面図であ
る。 10……防氷堤(構造物)、12……垂直柱、
14,50……傾斜柱、29,31……係留索、
30,32……係留金具。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 浮遊させた構造物を係留して氷をせきとめる浮
    き防氷堤において、前記構造物の沖側係留点の高
    さを前記構造物の重心高さ付近にするとともに、
    陸側係留点を前記構造物の重心位置より低い位置
    としたことを特徴とする浮き防氷堤。
JP14652888U 1988-11-09 1988-11-09 Expired - Lifetime JPH0529230Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14652888U JPH0529230Y2 (ja) 1988-11-09 1988-11-09

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14652888U JPH0529230Y2 (ja) 1988-11-09 1988-11-09

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0266839U JPH0266839U (ja) 1990-05-21
JPH0529230Y2 true JPH0529230Y2 (ja) 1993-07-27

Family

ID=31416105

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JP14652888U Expired - Lifetime JPH0529230Y2 (ja) 1988-11-09 1988-11-09

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JP (1) JPH0529230Y2 (ja)

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JPH0266839U (ja) 1990-05-21

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