JPH05288035A - 内燃機関の排気処理装置 - Google Patents

内燃機関の排気処理装置

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JPH05288035A
JPH05288035A JP4088969A JP8896992A JPH05288035A JP H05288035 A JPH05288035 A JP H05288035A JP 4088969 A JP4088969 A JP 4088969A JP 8896992 A JP8896992 A JP 8896992A JP H05288035 A JPH05288035 A JP H05288035A
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JP
Japan
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catalyst
upstream
exhaust
exhaust gas
adsorption
Prior art date
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JP4088969A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Uehara
哲也 上原
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸着したSOFの蒸発,離脱による白煙の排
出を防止して、SOFを効率よく低減させる。 【構成】 排気上流側に排気微粒子中のSOF(可溶性
有機物質)の吸着能力が高い上流側触媒5を、下流側に
同吸着能力が低い下流側触媒7をそれぞれ設ける。上流
側触媒5へのSOFの吸着量が所定量以上となったった
ときに、排気をバイパス通路19に流してまず下流側触
媒7を電極11に通電して加熱した後、上流側触媒5を
電極9に通電して加熱再生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、排気中に含まれる微
粒子を処理する内燃機関の排気処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関、特にディーゼル機関において
は、排気中には、重質のミスト状である可溶性有機物質
(以下、SOFと称する)とカーボン(煤)とを主成分
とする微粒子が含まれている。これらの排気微粒子、特
にSOFを除去するために、ガソリン機関の排気浄化に
用いられているものと同様な、セラミック製または金属
製のハニカム構造の担体に、酸化触媒を担持した触媒装
置を備えたものがある(SAE900600参照)。こ
の触媒装置は、多数の通路をもつハニカム構造体に、白
金やパラジウムなどの触媒金属を含んだウォッシュコー
トを担持させたものであり、排気温度が触媒の活性化温
度を下回る場合には、SOFをウォッシュコートに物理
的に吸着させる一方、排気温度が触媒の活性化温度以上
である場合には、吸着したSOFを酸化させることによ
り、排気処理を行っている。また、排気温度が触媒の活
性化温度以上では、排気中のHCやCOを酸化除去する
ことにより、ガス状の有害成分をも低減している。
【0003】また、特開昭62−99610号公報,特
開平2−196120号公報,特開平2−173312
号公報にも、触媒を用いた排気処理装置が開示されてい
る。特開昭62−99610号公報のものは、上流側触
媒ほど所定単位当たりの排気微粒子捕集量が多くなるよ
う複数の触媒を排気通路に直列に配置し、最上流側触媒
入口の排気圧力と同触媒出口の排気圧力との圧力差が、
限界値に達したとき、触媒の再生を行う。特開平2−1
96120号公報のものは、ハニカム状の多孔性トラッ
プを排気通路に複数直列に配置し、最上流トラップの入
口近傍に加熱装置を設け、第2番目以降のトラップには
触媒が装備されている。特開平2−173312号公報
のものは、触媒ケース内に2つの触媒担体を相互に離間
して直列に配置し、触媒ケースの上流側と2つの触媒間
とをバイパス通路で連通して、このバイパス通路に未燃
ガス吸着材を備えたHC吸着装置を設けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の内燃機関の排気処理装置にあっては、機関が
低負荷での運転状態が長時間続くと、SOFの吸着量が
過大となり、排気温度の高い高負荷運転に移行し吸着し
たSOFを離脱させ酸化させない限り、SOFの低減率
が低下してしまうという問題がある。また、SOFが多
量に吸着した状態で、高負荷運転を行うと、吸着してい
たSOFが離脱,蒸発するが、そのSOFの全てを酸化
しきれずに、一部を白煙として排出してしまうという問
題がある。白煙が生じないように、触媒のウォッシュコ
ート量を少なくしてSOF吸着能力を低下させることも
考えられるが、この場合には、低排気温運転状態におい
てSOFをウォッシュコートに吸着して除去する能力が
低下してしまうので、微粒子を充分低減できなくなるこ
ととなる。また、SOFの吸着能力を高めるために、ハ
ニカム構造のセルを細かくすると、カーボンが触媒に堆
積することにより触媒が目詰まりし、この結果排気圧力
の増大による燃費、出力の低下を引き起こすばかりでな
く、堆積状態のカーボンが一度に多量に離脱する、いわ
ゆるブローオフによる黒煙の排出や、堆積状態のカーボ
ンの急激な燃焼による触媒寿命の低下を招く。これを防
止するためには、セルを粗くしなければならないが、こ
の場合にはSOFやHC,COの低減率が低下してしま
うという問題がある。
【0005】そこで、この発明は、吸着したSOFの蒸
発,離脱による白煙の排出を防止し、SOFを効率よく
低減させることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
にこの発明は、機関の排気通路に設けられて排気中に含
まれる微粒子の吸着能力が高い上流側触媒と、この上流
側触媒の下流側の排気通路に設けられて同微粒子の吸着
能力が低い下流側触媒と、前記各触媒にそれぞれ設けら
れた加熱手段と、前記上流側触媒の上流側の排気通路と
下流側触媒の下流側の排気通路とを連通するバイパス通
路と、排気を前記各触媒側に流す状態と前記バイパス通
路側に流す状態とのいずれかに切り換える切り換え手段
と、前記上流側触媒への微粒子の吸着量を検出する吸着
量検出手段と、この吸着量検出手段により検出された微
粒子の吸着量が所定量以上のとき、排気がバイパス通路
側に流れるよう前記切り換え手段を切り換え制御すると
ともに、前記加熱手段については下流側触媒のものを先
に加熱動作させた後に上流側触媒のものを加熱動作させ
るよう制御する制御手段とを有する構成としてある。
【0007】また、この発明は、機関の排気通路を二つ
の通路に分岐して構成し、この各通路にそれぞれ設けら
れて排気中に含まれる微粒子の吸着能力が高い上流側触
媒と、この各上流側触媒の下流側の排気通路にそれぞれ
設けられて同微粒子の吸着能力が低い下流側触媒と、前
記各触媒にそれぞれ設けられた加熱手段と、前記二つ通
路の各上流側触媒への微粒子の吸着量をそれぞれ検出す
る吸着量検出手段と、少くとも排気を前記二つの通路の
いずれかに流す状態に切り換え可能な切り換え手段と、
この切り換え手段によって排気が流れている側の通路の
上流側触媒の吸着量検出手段が検出した微粒子の吸着量
が所定量以上のとき、前記切り換え手段を切り換え制御
して排気を他の通路に流すとともに、前記吸着量が所定
量以上となった側の触媒の加熱手段については、下流側
触媒のものを先に加熱動作させた後に上流側触媒のもの
を加熱動作させるよう制御する制御手段とを有する構成
としてもよい。
【0008】
【作用】このような構成の内燃機関の排気処理装置によ
れば、排気が触媒側に流れ、吸着量検出手段が微粒子の
上流側触媒への吸着量が所定量以上となったことを検出
すると、切り換え手段を排気がバイパス通路側に流れる
よう切り換え制御するとともに、下流側触媒の加熱手段
をまず加熱動作させて下流側触媒を活性化温度にまで上
昇させ、その後に上流側触媒の加熱手段を加熱動作させ
て上流側触媒に吸着していた微粒子を蒸発させる。蒸発
し離脱した微粒子は、下流側触媒に達して酸化除去さ
れ、これにより両触媒で確実に微粒子が酸化除去される
ことになる。また、この発明は、排気が流れる一方の通
路の上流側触媒への吸着量が所定量以上となったことを
吸着量検出手段が検出すると、排気が他方の通路に流れ
るよう切り換え手段を切り換え制御するとともに、吸着
量が所定量以上となった側の下流側触媒の加熱手段をま
ず加熱動作させて下流側触媒を活性化温度にまで上昇さ
せ、その後に同通路の上流側触媒の加熱手段を加熱動作
させて上流側触媒に吸着していた微粒子を蒸発させる。
蒸発し離脱した微粒子は、下流側触媒に達して酸化除去
され、これにより上記一方の通路における両触媒での微
粒子の酸化除去が確実になされる。このとき、排気は他
方の通路に流れているので、微粒子の捕集は継続して行
われる。そして、この他方の通路の上流側触媒への吸着
量が所定量以上となると、切り換え手段を切り換え制御
して排気を前記一方の通路に流して微粒子の捕集を行う
とともに、他方の通路の上流及び下流の各触媒の加熱を
上記と同様に行って微粒子の酸化除去を行う。
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づき説明
する。
【0010】図1は、この発明の第1実施例を示すディ
ーゼル機関の排気処理装置の断面図である。機関に接続
される排気通路1には、触媒装置3が介装されている。
触媒装置3は、図中で左側から右側への排気流れの上流
側に設けられる上流側触媒5と、上流側触媒5に近接し
てその下流側に設けられる下流側触媒7とを有してい
る。これらの触媒5及び7は、金属製のハニカム構造の
担体に酸化触媒を担持したものであり、上流側触媒5
は、白金やパラジウムなどの触媒金属を含んだウォッシ
ュコート量を、比較的多くして(150g/リットル以
上が望ましい)排気微粒子中のSOFの吸着能力を高め
ており、一方下流側触媒7は、前記ウォッシュコート量
を、比較的少なくして(50g/リットル以下が望まし
い)SOFの吸着能力を低くしている。
【0011】上流側触媒5及び下流側触媒7のそれぞれ
には、車載バッテリから電力を供給し通電することによ
り各触媒5,7の金属担体を加熱する加熱手段としての
電極9,11が設けられている。また、各触媒5及び7
には、触媒温度を検出する熱電対13及び15がそれぞ
れ設けられ、熱電対13及び15の検出温度は、制御手
段としての例えばマイクロコンピュータなどから構成さ
れるコントロールユニット17に入力される。コントロ
ールユニット17は、熱電対13の検出温度が所定値以
下の運転条件が所定時間以上続いたら、上流側触媒5へ
のSOFの吸着量が所定量以上となって多量であると判
断し、触媒装置3に対する再生動作を開始すべく下流側
触媒7の電極11に通電する。したがって、熱電対13
とコントロールユニット17とで、吸着量検出手段を構
成する。また、コントロールユニット17は、再生動作
開始後、熱電対13及び15の検出信号の入力を受け
て、上流側及び下流側の各触媒5及び7が触媒の活性化
温度を上回る目標温度範囲となるよう各電極9及び11
への通電を制御する。
【0012】触媒装置3の上流側排気通路1aと下流側
排気通路1bとは、バイパス通路19で接続されてい
る。バイパス通路19には、このバイパス通路19を開
閉するバイパスバルブ21が設けられ、バイパス通路1
9の下流側排気通路1bへの接続部より上流側の下流側
排気通路1bには、この下流側排気通路1bを開閉する
触媒バルブ23が設けられている。触媒バルブ23は、
全閉状態となっても微量の排気が漏れるような構成とな
っている。これら各バルブ21,23は、排気を触媒装
置3とバイパス通路19とのいずれかに流すかを切り換
える切り換え手段を構成し、この切り換え動作は前記コ
ントロールユニット17により制御される。
【0013】コントロールユニット17は、前記熱電対
13の検出温度に基づき上流側触媒3へのSOFの吸着
量が所定量以上であると判断したとき、前述した電極1
1への通電を開始するとともに、バイパスバルブ21を
開いて触媒バルブ23を閉じ、SOFが多量に付着した
触媒装置3の再生を行う。触媒装置3を再生していない
ときには、バイパスバルブ21を閉じて触媒バルブ23
を開き、排気を触媒装置3に流す。
【0014】このような構成のディーゼル機関の排気処
理装置の作用を、コントロールユニット17の制御動作
を示す図2及び図3のフローチャートに基づき説明す
る。
【0015】まず、触媒装置3が再生中かどうかを判断
し(ステップS1)、再生中でなく排気微粒子の捕集動
作中には、再生時期かどうか、つまり熱電対13の検出
温度が所定値以下の運転条件が所定時間以上続き、上流
側触媒5にSOFが多量に付着したかどうかを判断する
(ステップS2)。ここでSOFの付着量が少なく再生
時期でない場合には、バイパスバルブ21が閉じて触媒
バルブ23が開いた状態を継続し、排気を触媒装置3に
流して排気処理を行う。このとき、排気温度が上流側触
媒5及び下流側触媒7の活性化温度を超えた高排気温度
条件であれば、微粒子中のSOFは触媒5,7により酸
化され、微粒子の大気中への排出量は低減する。また、
上流側触媒5はウォッシュコート量が多いため、活性化
温度以下の低排気温度条件でも効率よくSOFを吸着
し、微粒子の大気中への排出量は低減する。
【0016】触媒装置3が再生時期の場合には、再生フ
ラグをオンにし(ステップS3)、バイパスバルブ21
を開いて触媒バルブ23を閉じる(ステップS4)。こ
れにより、排気はバイパス通路19を主として流れ、触
媒装置3には微量の排気が流れ、触媒装置3に対する再
生動作に入る。
【0017】次に、下流側触媒7の活性化フラグがオン
かどうかを判断し(ステップS5)、オフのとき、つま
り下流側触媒7が活性化温度に達していない場合には、
電極11に通電して(ステップS6)下流側触媒7を加
熱しつつ、熱電対15で測定した下流側触媒7の温度T
を、触媒の活性化温度より高い温度である所定温度T
1 (300〜450℃)と比較する(ステップS7)。
ここで、Tb >T1 となって下流側触媒7の温度が充分
高温化し活性化温度に達したら、下流側触媒7の活性化
フラグをオンにする(ステップS8)。触媒の加熱温度
は、触媒のHC酸化が活性化されると共に、触媒に吸着
したSOFを蒸発させられる温度でなければならない。
これらの条件を満たす温度としては、触媒の低温活性化
性能にもよるが、前述した300〜450℃程度が妥当
である。
【0018】下流側触媒7が活性化温度に達して下流側
触媒7の活性化フラグがオンの場合には、電極9に通電
して上流側触媒5を加熱し(ステップS9)、この上流
側触媒5を熱電対13で測定した温度Ta と前記所定温
度T1 と比較する(ステップS10)。ここで、Ta
1 の場合、すなわち上流側触媒5の温度Ta 及び下流
側触媒7の温度Tがいずれも所定温度T1 を超えてい
る場合には、再生時間をカウントする(ステップS1
1)。
【0019】次のステップS12からステップS16で
は、上流側触媒5の温度Ta が、所定温度T2 (=70
0℃程度>T1 )を超えたら上流側触媒5の加熱を停止
し、所定温度T1 を下回ったら上流側触媒5の加熱を開
始し、上流側触媒5の温度Ta が常に、T1 <Ta <T
2 となるよう制御している。すなわち、上流側触媒5の
電極9が通電中かどうか判断し(ステップS12)、通
電中のときはTa とT2 とを比較して(ステップS1
3)、Ta >T2 であれば、上流側触媒5の温度Ta
高すぎることになるので通電を中止する(ステップS1
4)。ステップS12で電極9が通電していないときに
は、Ta とT1 とを比較して(ステップS15)、Ta
<T1 であれば、上流側触媒5の温度Ta が低すぎるこ
とになるので通電を開始する(ステップS15)。
【0020】次のステップS17からステップS21で
は、下流側触媒7に対し温度Tb がT1 からT2 までと
なるよう制御している。すなわち、下流側触媒7の電極
11が通電中かどうか判断し(ステップS17)、通電
中のときはTb とT2 とを比較して(ステップS1
8)、Tb >T2 であれば、通電を中止する(ステップ
S19)。ステップS17で電極11が通電していない
ときには、Tb とT1 とを比較して(ステップS2
0)、Tb <T1 であれば通電を開始する(ステップS
21)。
【0021】このように、下流側触媒7を加熱後その温
度が活性化温度を超えたら、上流側触媒5の加熱を開始
し、各触媒5及び7の温度が常にT1 からT2 の間の温
度となるよう制御して、触媒装置3の再生を行う。この
とき、上流側触媒5に吸着していたSOFは、触媒加熱
を開始すると蒸発し、離脱するが、その際上流側触媒5
が活性化温度に到達する前は、酸化されずに流出する。
ところが、このとき下流側触媒7はすでに活性化温度を
超えているので、流出したSOFは下流側触媒7にて確
実に酸化され、無害なCO2 と水等となって大気中に排
出される。
【0022】上流側触媒5が活性化温度となってから
は、触媒5から蒸発したSOFは、上流側及び下流側の
各触媒5及び7で酸化され、排出される。下流側触媒7
にはSOFは微量しか吸着しないため、下流側触媒7か
ら蒸発し酸化されずに白煙として排出されるSOFの量
は極僅かであり、問題となることはない。
【0023】また、上流側及び下流側の各触媒5及び7
の加熱温度の上限をT2 =700℃程度とすることで、
各触媒5,7に堆積する微粒子中のカーボンをも燃焼除
去できるようになる。このため、触媒5,7にカーボン
が堆積してもそれを燃焼除去できるので、触媒5,7の
セル構造を細かくすることが可能となり、その結果、低
排気温時での上流側触媒5へのSOFの吸着、及び高排
気温時での触媒5,7によるSOF,HC,COの酸化
が促進され、排気微粒子及び排気エミッションの低減率
が向上する。
【0024】次に、触媒装置3の再生時間が所定時間経
過したかどうかを判断する(ステップS22)。所定時
間経過していれば、触媒装置3の再生が終了したとし
て、再生フラグ及び下流側触媒活性化フラグを共にオフ
とし(ステップS23,ステップS24)、触媒バルブ
23を開いてバイパスバルブ21を閉じるとともに(ス
テップS25)、通電中の電極9または11に対しては
通電を停止し(ステップS26)、微粒子の捕集動作に
移行する。
【0025】図4は、この発明の第2実施例を示すディ
ーゼル機関の排気処理装置の断面図である。この実施例
は、触媒装置3を排気がバイパスするバイパス通路19
にも、触媒装置3と同様な構成の触媒装置25が設けら
れている。すなわち、この触媒装置25は、SOFの吸
着能力が高い上流側触媒27と、同吸着能力が低い下流
側触媒29とが相互に直列に配置され、上流側触媒27
及び下流側触媒29には、各触媒27,29の金属担体
を加熱する加熱手段としての電極31,33がそれぞれ
設けられている。また、各触媒27及び29には、触媒
温度を検出する熱電対35及び37がそれぞれ設けられ
ている。熱電対35及び37の検出温度は、コントロー
ルユニット17に入力され、コントロールユニット17
は、触媒装置3側と同様に、上流側触媒27の熱電対3
5の検出温度が所定値以下の運転条件が所定時間以上続
いたら、上流側触媒27へのSOFの吸着量が所定量以
上となって多量であると判断し、触媒装置25に対する
再生動作を開始すべく下流側触媒29の電極33に通電
する。したがって、熱電対35とコントロールユニット
17とで、吸着量検出手段を構成する。また、コントロ
ールユニット17は、再生動作開始後、熱電対35及び
37の検出信号の入力を受けて、上流側及び下流側の各
触媒27及び29が触媒の活性化温度を上回る目標温度
範囲(T1 〜T2 )となるよう各電極31及び33への
通電を制御する。
【0026】この実施例におけるコントロールユニット
17の制御動作は、触媒装置3及び25に対する個々の
再生制御動作については、前記実施例での触媒装置3に
対する制御と同様であり、これら二つの触媒装置3及び
25双方を含めた制御では、一方を再生した後通電を終
了させ、他方の吸着量が所定量以上となったときにこの
他方を再生する、というように、バイパスバルブ21及
び触媒バルブ23を切り換えて、再生動作を交互に行う
ようにする。
【0027】このように、二つの触媒装置3及び25を
交互に再生することにより、一方が再生動作中であって
も、他方が排気微粒子の捕集、つまり低排気温時での上
流側触媒5または27によるSOFの吸着、高排気温時
での上流側及び下流側の各触媒5及び7、または上流側
及び下流側の各触媒27及び29によるSOFの酸化除
去を行い、排気微粒子を大気中に放出することなく効率
よく低減させることができる。
【0028】なお、上記各実施例において加熱手段とし
て、電極9,11及び31,33に代えてシース型ヒー
タを触媒担体に埋め込み、これに通電するようにしても
よい。また、吸着量検出手段は、熱電対13または35
の検出温度が所定値以下の運転条件が所定時間以上続い
た場合に、上流側触媒5または27への吸着量が所定量
以上となって再生時期であると判断する構成としてある
が、これに限ることはなく、例えば、機関回転数及び機
関負荷の履歴から上流側触媒5または27へのSOFの
吸着量を判断するようなものでもよい。また、上流側触
媒5または27への加熱時期は、下流側触媒7または2
9の加熱開始から、所定時間経過後としてもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、排気上流側に排気微粒子の吸着能力が高い上流側
触媒を、下流側に同吸着能力が低い下流側触媒をそれぞ
れ設け、上流側触媒への排気微粒子の吸着量が所定量以
上となったときに、排気をバイパスさせてまず下流側触
媒を加熱した後、上流側触媒を加熱して再生させるよう
にしたため、下流側触媒の加熱後に上流側触媒から離脱
したSOFは、加熱中の下流側触媒に達して下流側触媒
に付着しているSOFとともに酸化し、また上流側触媒
が加熱されると、上流側触媒から蒸発したSOFは上流
側及び下流側の各触媒で酸化し、これにより吸着してい
たSOFの大気中へ白煙としての排出を防止でき、SO
Fを効率よく低減させることができる。
【0030】また、機関の排気通路を二つの通路に分岐
し、この各通路に、吸着能力が高い上流側触媒と同微粒
子の吸着能力が低い下流側触媒とをそれぞれ設け、下流
側触媒加熱後に、上流側触媒を加熱させる再生動作を、
切り換え手段を切り換え制御して二つの通路について交
互に行うようにすることで、上記と同様にSOFを効率
よく低減させることができるとともに、一方が再生中で
も他方が排気微粒子を捕集するので、SOFの低減効果
がより一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す排気処理装置の全
体構成図である。
【図2】図1に示す排気処理装置における制御動作を示
すフローチャートである。
【図3】図1に示す排気処理装置における制御動作を示
すフローチャートである。
【図4】この発明の第2実施例を示す排気処理装置の全
体構成図である。
【符号の説明】 1 排気通路 1a 上流側排気通路 1b 下流側排気通路 3,25 触媒装置 5,27 上流側触媒 7,29 下流側触媒 9,11,31,33 電極(加熱手段) 13,35 熱電対(吸着量検出手段) 15,37 熱電対 17 コントロールユニット(吸着量検出手段,制御手
段) 19 バイパス通路 21 バイパスバルブ(切り換え手段) 23 触媒バルブ(切り換え手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01N 3/20 K 3/24 C L

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関の排気通路に設けられて排気中に含
    まれる微粒子の吸着能力が高い上流側触媒と、この上流
    側触媒の下流側の排気通路に設けられて同微粒子の吸着
    能力が低い下流側触媒と、前記各触媒にそれぞれ設けら
    れた加熱手段と、前記上流側触媒の上流側の排気通路と
    下流側触媒の下流側の排気通路とを連通するバイパス通
    路と、排気を前記各触媒側に流す状態と前記バイパス通
    路側に流す状態とのいずれかに切り換える切り換え手段
    と、前記上流側触媒への微粒子の吸着量を検出する吸着
    量検出手段と、この吸着量検出手段により検出された微
    粒子の吸着量が所定量以上のとき、排気がバイパス通路
    側に流れるよう前記切り換え手段を切り換え制御すると
    ともに、前記加熱手段については下流側触媒のものを先
    に加熱動作させた後に上流側触媒のものを加熱動作させ
    るよう制御する制御手段とを有することを特徴とする内
    燃機関の排気処理装置。
  2. 【請求項2】 機関の排気通路を二つの通路に分岐して
    構成し、この各通路にそれぞれ設けられて排気中に含ま
    れる微粒子の吸着能力が高い上流側触媒と、この各上流
    側触媒の下流側の排気通路にそれぞれ設けられて同微粒
    子の吸着能力が低い下流側触媒と、前記各触媒にそれぞ
    れ設けられた加熱手段と、前記二つの通路の各上流側触
    媒への微粒子の吸着量をそれぞれ検出する吸着量検出手
    段と、少くとも排気を前記二つの通路のいずれかに流す
    状態に切り換え可能な切り換え手段と、この切り換え手
    段によって排気が流れている側の通路の上流側触媒の吸
    着量検出手段が検出した微粒子の吸着量が所定量以上の
    とき、前記切り換え手段を切り換え制御して排気を他の
    通路に流すとともに、前記吸着量が所定量以上となった
    側の触媒の加熱手段については、下流側触媒のものを先
    に加熱動作させた後に上流側触媒のものを加熱動作させ
    るよう制御する制御手段とを有することを特徴とする内
    燃機関の排気処理装置。
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