JPH05287249A - ポリ酢酸ビニル系樹脂ホットメルト接着剤 - Google Patents

ポリ酢酸ビニル系樹脂ホットメルト接着剤

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JPH05287249A
JPH05287249A JP11399592A JP11399592A JPH05287249A JP H05287249 A JPH05287249 A JP H05287249A JP 11399592 A JP11399592 A JP 11399592A JP 11399592 A JP11399592 A JP 11399592A JP H05287249 A JPH05287249 A JP H05287249A
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JP
Japan
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ethylene glycol
polyvinyl acetate
polymerization
weight ethylene
acetate resin
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JP11399592A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Miyamoto
本 佳 彦 宮
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は塗工時において、めやに及び糸ひき
を防止して作業性を大幅に向上できるポリビニルアルコ
ール系樹脂ホットメルト接着剤を提供する。 【構成】 重合度1000以下、かつケン化度80モル
%以下のポリビニルアルコール系樹脂に(1)平均重合
度150以上の高分子量エチレングリコール及び(2)
平均重合度10以下の低分子量エチレングリコールを重
量比で(1)/(2)が9/1〜1/1の割合で配合す
ることにより得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はホットメルト接着剤、特
に製袋及び包装用に有用な水溶性ホットメルト接着剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】ホットメルト接着剤は他の接着剤に比べ
て、広範な被着剤に適用できること、接着速度が非常に
速いこと、毒性や危険がないこと、経済的に有利である
ことなどの理由により、製本用、包装用、木工用、製靴
用、織物接着用などの用途に盛んに使用されて来てい
る。
【0003】ホットメルト接着剤としては接着性、溶融
性、耐熱性、耐寒性、柔軟性などの性能を満たすことが
要求され、一般的には、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリ
エステルがベースポリマーとして用いられている。
【0004】特に製本、製袋、木工などの繊維系を対象
とした分野における接着剤は接着性、接着作業性、柔軟
性などが優れているためエチレン−酢酸ビニル共重合体
が広く使用されているのだが、該樹脂が疎水性であるた
め故紙を再生処理する際に困難をきたしているのが現状
である。最近、これに対して水溶性である例えばポリビ
ニルアルコール系樹脂等のホットメルト接着剤が注目さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ポリビニルアルコール系樹脂ホットメルト接着剤は、接
着強度、耐ブロッキング性、溶融特性、水溶解除去性な
どの諸物性における改良及び工夫が盛んに行われ多数の
特許出願が行われているのであるが、接着剤の塗工作業
時におけるめやに、糸ひきに対して優れた効果を有する
発明はあまり見当たらない。
【0006】塗工作業時におけるめやに及び糸ひき問題
は深刻であり、例えば製袋や包装工程においてノズルか
ら接着剤を噴霧する際にめやにや糸ひき状態が存在する
と塗工量のむらやバラツキが生じて商品価値が低下した
り、過剰に塗布された接着剤がローラ等に付着して被着
体を汚したり、塗工部以外での付着が生じる等製品に悪
影響を与える。又、高速処理化に対応しきれなくなり工
程がストップする等作業面において極めて不利である。
故に作業時におけるめやに、糸ひき現象をなくすことは
工業的に極めて有利となり、かかる欠点を解決したホッ
トメルト接着剤の出現が強く望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】しかるに本発明者等は上
記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、平均重合度
1000以下のイオン変性ポリ酢酸ビニル系樹脂に
(1)平均重合度150以上の高分子量エチレングリコ
ール及び(2)平均重合度10以下の低分子量エチレン
グリコールを重量比で(1)/(2)が9/1〜1/1
となる割合で配合することを特徴とするホットメルト接
着剤を見出し本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明のホットメルト接着剤はイオ
ン性基を導入して水溶性を付与したポリ酢酸ビニル系樹
脂に特定範囲の平均重合度を有する2種類のエチレング
リコールを特定割合で配合したことを特徴とするもので
あり、それにより初めてかかる目的に合致する優れたホ
ットメルト接着剤を開発することに成功したものであ
る。本発明で用いるイオン変性ポリ酢酸ビニル系樹脂と
は酢酸ビニルを主成分としてこれと共重合可能な単量
体、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類
あるいはその塩、エチレンスルホン酸、アリルスルホン
酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あ
るいはその塩との共重合体が挙げられ、またかかる樹脂
をグラフト変性した樹脂も含まれる。
【0009】酢酸ビニルと共重合可能な上記単量体の含
有量は、通常樹脂中の0.1〜10モル%、より好まし
くは0.1〜5.0モル%の範囲である。かかるポリ酢酸
ビニル系樹脂の中でも溶解速度が速く、水溶性が著しく
優れているオレフィンスルホン酸アルカリ塩との共重合
体の使用が特に望ましい。
【0010】かくの如きポリ酢酸ビニル系樹脂に配合せ
られるエチレングリコールは前記の如く分子量の異なる
2種類、即ち(1)平均重合度が150以上の高分子量
エチレングリコール及び(2)平均重合度が10以下の
低分量エチレングリコールが必須である。重合度が15
0未満の高分子量エチレングリコール及び重合度が10
を越えると低分子量エチレングリコールを使用した場
合、ポリ酢酸ビニル系樹脂の相溶性が低下する。
【0011】2種類のエチレングリコールの配合比
(1)/(2)は重量比で9/1〜1/1、好ましくは
5/1〜2/1である。配合比が特定範囲を越えた場合
はホットメルト接着剤として使用した場合の塗工時にお
ける作業性及び接着性が低下する。前記ポリ酢酸ビニル
系樹脂と前記エチレングリコールとの配合は撹拌しなが
ら、例えば100〜180℃の温度条件のもとで溶融混
合するか、あるいは低温で混合した後100〜140℃
の温度条件のもとで溶融押出しするのが有利である。
【0012】ポリ酢酸ビニル系樹脂に対するエチレング
リコールの総量の配合割合は50〜200重量%、好ま
しくは100〜150重量%が適している。かくして得
られるホットメルト接着剤には更に必要に応じて、例え
ば2,6−ジタ−シヤリブチル−p−クレゾール、フエ
ニル−α−ナフチルアミン、トリフエニルホスファイト
などの公知の抗酸化剤、あるいは樹脂組成物の溶融粘度
を調整するために、例えばグリセリン、ソルビトールな
どの如き可塑剤などが配合されうる。尚、可塑剤を多量
に入れすぎると樹脂組成物の溶融粘度が低くなりすぎ、
接着性が低下する。
【0013】更に配合されうる添加剤としては、ロジン
類、ロジンエステル化物、ピネン系ポリマー、水添石油
樹脂などで、樹脂と相溶性のよいタッキファイヤー、充
填剤、ワックス類などが挙げられ、適量添加して使用す
ることができる。かくして得られるホットメルト接着剤
は製本、製袋、木工などの繊維系を対象とした分野に特
に有用である。
【0014】
【作 用】本発明のホットメルト接着剤は作業時にお
けるめやに、糸ひきを防止して、塗工時の作業性を大幅
に向上させるので工業的に極めて有利な接着剤である。
【0015】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述す
る。尚、「部」及び「%」とあるのはことわりのない限
り重量基準である。 実施例1 アリルスルホン酸ソーダで3.5モル%変性された平均
重合度350の変性ポリ酢酸ビニル系樹脂100部、平
均重合度200の高分子量エチレングリコール100
部、平均重合度8の低分子量エチレングリコール30
部、グリセリンで変性されたエステル化ロジン80部を
150℃で混合機により溶融混合して接着剤を調製し
た。
【0016】得られた接着剤の接着強度(注1)、溶融
粘度(注2)、及び糸ひき、めやにの有無による塗工作
業性(注3)を調べた。結果は併せて表1に示す。 (注1)接着強度 クラフト紙を30mm×50mmに裁断し、その一端よ
り20mmの所に接着剤を巾3mmで線状に接着剤を塗
布する。その後直ちに同じ大きさに裁断したクラフト紙
を重ね合わせて接着する。この試験片のクラフト紙をオ
ートグラフにセットし荷重20kg、引張速度200m
m/分で180°剥離強度を求め接着強度とした。 (注2)溶融粘度 BH型粘度計((株)東京計器社製)を使用して170
°、30rpmで測定した。 (注3)塗工作業性 アプリケーター(ノードソン社製、モデルHM−18
型、ノズル0.5φ)で170℃において塗工作業を行
った。
【0017】判定基準 ○;良好(塗工作業中に糸ひき、めやには全くみられず
塗工作業が中断することはなかった。) △;若干不良(塗工作業中に糸ひき、めやにがややみら
れ、塗工作業が中断することがあった。) ×:不良(塗工作業中に糸ひき、めやにが発生して、塗
工作業が度々中断した。)
【0018】実施例2 アリルスルホン酸ソーダで2.5モル%変性された平均
重合度400の変性ポリ酢酸ビニル系樹脂100部、平
均重合度300の高分子量エチレングリコール150
部、平均重合度5の低分子量エチレングリコール20
部、グリセリンで変性されたエステル化ロジン100部
を実施例1に従い接着剤を調製して、諸性質を測定し
た。結果は併せて表1に示す。
【0019】実施例3 アリルスルホン酸ソーダで0.8モル%変性された平均
重合度700の変性ポリ酢酸ビニル系樹脂100部、平
均重合度200の高分子量エチレングリコール100
部、平均重合度5の低分子量エチレングリコール40部
を実施例1に従い接着剤を調製して、諸性質を測定し
た。結果は併せて表1に示す。
【0020】対照例1 実施例1において平均重合度200の高分子量エチレン
グリコールを配合せずに同例に準じて実験を行った。結
果は併せて表1に示す。 対照例2 実施例1において平均重合度8の低分子量エチレングリ
コールを配合せずに同例に準じて実験を行った。結果は
併せて表1に示す。 対照例3 実施例1に従い、平均重合度200の高分子量エチレン
グリコールに代えて平均重合度130の高分子量エチレ
ングリコールを用いた以外は同例に準じて実験を行っ
た。結果はまとめて表1に示す。
【0021】対照例4 実施例1に従い、平均重合度8の低分子量エチレングリ
コールに代えて平均重合度15の低分子量エチレングリ
コールを用いた以外は同例に準じて実験を行った。結果
はまとめて表1に示す。 対照例5 実施例1に従い、平均重合度200の高分子量エチレン
グリコール50部、平均重合度8の低分子量エチレング
リコール100部として特定範囲外の配合比とした以外
は同例に準じて実験を行った。結果はまとめて表1に示
す。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明のホットメルト接着剤は作業時に
おけるめやに、糸ひきを防止して、塗工時の作業性を大
幅に向上させるので、工業的に極めて有利な接着剤であ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】かくの如きポリ酢酸ビニル系樹脂に配合せ
られるエチレングリコールは前記の如く分子量の異なる
2種類、即ち(1)平均重合度が150以上の高分子量
エチレングリコール及び(2)平均重合度が10以下の
低分量エチレングリコールが必須である。重合度が1
50未満の高分子量エチレングリコール及び重合度が1
0を越えると低分子量エチレングリコールを使用した場
合、ポリ酢酸ビニル系樹脂の相溶性が低下する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合度1000以下のイオン変性ポリ酢
    酸ビニル系樹脂に(1)平均重合度150以上の高分子
    量エチレングリコール及び(2)平均重合度10以下の
    低分子量エチレングリコールを重量比で(1)/(2)
    が9/1〜1/1となる割合で配合することを特徴とす
    るポリ酢酸ビニル系樹脂ホットメルト接着剤
  2. 【請求項2】 イオン変性ポリ酢酸ビニル系樹脂がオレ
    フィンスルホン酸あるいはその塩で変性されたポリ酢酸
    ビニル系樹脂であることを特徴とする請求項1記載のホ
    ットメルト接着剤
  3. 【請求項3】 更にタッキファイヤーを配合することを
    特徴とする請求項1記載のホットメルト接着剤
  4. 【請求項4】 オレフィンスルホン酸あるいはその塩が
    オレフィンスルホン酸ソーダーであることを特徴とする
    請求項1記載のホットメルト接着剤
JP11399592A 1992-04-06 1992-04-06 ポリ酢酸ビニル系樹脂ホットメルト接着剤 Pending JPH05287249A (ja)

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JP (1) JPH05287249A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5589528A (en) * 1994-06-13 1996-12-31 Bogardy; Lawrence S. Hot melt glue based on modified waterbearing gels

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5589528A (en) * 1994-06-13 1996-12-31 Bogardy; Lawrence S. Hot melt glue based on modified waterbearing gels

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