JPH05286980A - セフェム誘導体およびその製造法 - Google Patents
セフェム誘導体およびその製造法Info
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- JPH05286980A JPH05286980A JP20425092A JP20425092A JPH05286980A JP H05286980 A JPH05286980 A JP H05286980A JP 20425092 A JP20425092 A JP 20425092A JP 20425092 A JP20425092 A JP 20425092A JP H05286980 A JPH05286980 A JP H05286980A
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- cephem
- carboxylic acid
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 セフェム系抗生物質塩酸セフォチアムの安定
な合成中間体を提供する。 【構成】 7−アミノ−3−〔1′−(ジメチルアミノ
エチル)テトラゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフ
ェム−4−カルボン酸にパラニトロ−またはパラメチル
−ベンゼンスルフェニルクロライドを反応させて7−
(パラニトロ−またはパラメチル−フェニルチオアミ
ノ)−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラゾ
リル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カルボ
ン酸を製造する。
な合成中間体を提供する。 【構成】 7−アミノ−3−〔1′−(ジメチルアミノ
エチル)テトラゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフ
ェム−4−カルボン酸にパラニトロ−またはパラメチル
−ベンゼンスルフェニルクロライドを反応させて7−
(パラニトロ−またはパラメチル−フェニルチオアミ
ノ)−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラゾ
リル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カルボ
ン酸を製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセフェム系抗生物質塩酸
セフォチアムの合成中間体として有用な式(化1)
セフォチアムの合成中間体として有用な式(化1)
【化1】 (Rはニトロ基またはメチル基を示す)で表されるセフ
ェム誘導体およびその製造方法に関する。
ェム誘導体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】抗生物質塩酸セフォチアムは、第三世代
と呼ばれているセフェム系抗生物質の効かないグラム陽
性菌にも効力を有し、有用な注射剤として10年以上も
利用されてきている。かゝる塩酸セフォチアムの製造法
は既に特公昭55−12913号公報に記載されてお
り、その製法は7−アミノ−3−〔1′−(ジメチルア
ミノエチル)テトラゾリル−5′−チオメチル〕−3−
セフェム−4−カルボン酸にジケテンと塩素ガスとの反
応溶液を滴下して7−(4−クロロ−3−オキソブチリ
ルアミド)−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テ
トラゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−
カルボン酸を製造し、次いでこの化合物の7位側鎖をチ
オ尿素を使用して環化反応させる2段階法で塩酸セフォ
チアムを製造する製法である。
と呼ばれているセフェム系抗生物質の効かないグラム陽
性菌にも効力を有し、有用な注射剤として10年以上も
利用されてきている。かゝる塩酸セフォチアムの製造法
は既に特公昭55−12913号公報に記載されてお
り、その製法は7−アミノ−3−〔1′−(ジメチルア
ミノエチル)テトラゾリル−5′−チオメチル〕−3−
セフェム−4−カルボン酸にジケテンと塩素ガスとの反
応溶液を滴下して7−(4−クロロ−3−オキソブチリ
ルアミド)−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テ
トラゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−
カルボン酸を製造し、次いでこの化合物の7位側鎖をチ
オ尿素を使用して環化反応させる2段階法で塩酸セフォ
チアムを製造する製法である。
【0003】通常、各種セフェム系抗生物質を製造する
場合には、セフェム−7位のアミノ基に直接、各種有機
カルボン酸の活性体を反応させる1段階法で製造してい
る。しかるに塩酸セフォチアムの製造に於いて2段階法
を採らざるを得ないのは注射用として高純度の塩酸セフ
ォチアムを製造するに際し、その原料となる7−アミノ
−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラゾリル
−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カルボン酸
が不安定で結晶化せず分解物が最終製品に混入するため
である。
場合には、セフェム−7位のアミノ基に直接、各種有機
カルボン酸の活性体を反応させる1段階法で製造してい
る。しかるに塩酸セフォチアムの製造に於いて2段階法
を採らざるを得ないのは注射用として高純度の塩酸セフ
ォチアムを製造するに際し、その原料となる7−アミノ
−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラゾリル
−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カルボン酸
が不安定で結晶化せず分解物が最終製品に混入するため
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来法で問題とされている塩酸セフォチアムの原料であ
る不安定な7−アミノ−3−〔1′−(ジメチルアミノ
エチル)テトラゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフ
ェム−4−カルボン酸に替わり安定で結晶性の良い7−
(パラニトロ−またはパラメチル−フェニルチオアミ
ノ)−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラゾ
リル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カルボ
ン酸を提供するにある。
従来法で問題とされている塩酸セフォチアムの原料であ
る不安定な7−アミノ−3−〔1′−(ジメチルアミノ
エチル)テトラゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフ
ェム−4−カルボン酸に替わり安定で結晶性の良い7−
(パラニトロ−またはパラメチル−フェニルチオアミ
ノ)−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラゾ
リル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カルボ
ン酸を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明は式(化1)
明は式(化1)
【化1】 (Rはニトロ基またはメチル基を示す)で表される7−
(パラニトロ−またはパラメチル−フェニルチオアミ
ノ)−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラゾ
リル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カルボ
ン酸に関する。又は本発明は式(化2)
(パラニトロ−またはパラメチル−フェニルチオアミ
ノ)−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラゾ
リル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カルボ
ン酸に関する。又は本発明は式(化2)
【化2】 で表される7−アミノ−3−〔1′−(ジメチルアミノ
エチル)テトラゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフ
ェム−4−カルボン酸を、その4位カルボキシル基を保
護した後、式(化3)
エチル)テトラゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフ
ェム−4−カルボン酸を、その4位カルボキシル基を保
護した後、式(化3)
【化3】 (Rはニトロ基またはメチル基を示す)で表されるパラ
ニトロ−またはパラメチル−ベンゼンスルフェニルクロ
ライドと酸受容剤の存在下で反応させ、次いで4位カル
ボキシル基を脱保護することを特徴とする式(化1)の
7−(パラニトロ−またはパラメチル−フェニルチオア
ミノ)−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラ
ゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カル
ボン酸の製造方法に関する。
ニトロ−またはパラメチル−ベンゼンスルフェニルクロ
ライドと酸受容剤の存在下で反応させ、次いで4位カル
ボキシル基を脱保護することを特徴とする式(化1)の
7−(パラニトロ−またはパラメチル−フェニルチオア
ミノ)−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラ
ゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カル
ボン酸の製造方法に関する。
【0006】次に本発明について概説する。式(化2)
で表される7−アミノ−3−〔1′−(ジメチルアミノ
エチル)テトラゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフ
ェム−4−カルボン酸は特開平2−15088号公報記
載の製造方法に準じて、酢酸溶媒中、テトラフルオロホ
ウ酸・ジイソプロピルエーテルを触媒として7−アミノ
セファロスポラン酸に5−メルカプト−1−(ジメチル
アミノエチル)−1H−テトラゾールを反応させる事に
より高収率で製造する事ができる。本物質は不安定なの
で日を置かずに式(化3)の化合物を反応させて式(化
1)の目的化合物へ変換する必要がある。式(化1)の
化合物は、前記方法で製造した式(化2)の化合物を有
機溶媒、好ましくはアセトニトリルに懸濁し、ビストリ
メチルシリルアセトアミド等のシリル化剤でセフェム−
4位のカルボン酸をトリメチルシリルエステルに変えて
保護し有機溶媒に溶解させる。次いで式(化3)のパラ
ニトロ−またはパラメチル−ベンゼンスルフェニルクロ
ライドをHCl受容剤の存在下、縮合させる事により製
造する事ができる。この縮合の反応温度は−10℃〜1
0℃で、好ましくは5℃前後である。またHCl受容剤
としてはプロピレンオキサイドが最適である。縮合反応
終了後、反応液に、セフェム−4位の保護されたカルボ
キシル基を脱保護(保護基であるトリメチルシリル基を
脱離する)するために水又はメタノールを加え氷冷下攪
拌すると、式(化1)で表される化合物が析出し、高純
度、高収率で得られる。
で表される7−アミノ−3−〔1′−(ジメチルアミノ
エチル)テトラゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフ
ェム−4−カルボン酸は特開平2−15088号公報記
載の製造方法に準じて、酢酸溶媒中、テトラフルオロホ
ウ酸・ジイソプロピルエーテルを触媒として7−アミノ
セファロスポラン酸に5−メルカプト−1−(ジメチル
アミノエチル)−1H−テトラゾールを反応させる事に
より高収率で製造する事ができる。本物質は不安定なの
で日を置かずに式(化3)の化合物を反応させて式(化
1)の目的化合物へ変換する必要がある。式(化1)の
化合物は、前記方法で製造した式(化2)の化合物を有
機溶媒、好ましくはアセトニトリルに懸濁し、ビストリ
メチルシリルアセトアミド等のシリル化剤でセフェム−
4位のカルボン酸をトリメチルシリルエステルに変えて
保護し有機溶媒に溶解させる。次いで式(化3)のパラ
ニトロ−またはパラメチル−ベンゼンスルフェニルクロ
ライドをHCl受容剤の存在下、縮合させる事により製
造する事ができる。この縮合の反応温度は−10℃〜1
0℃で、好ましくは5℃前後である。またHCl受容剤
としてはプロピレンオキサイドが最適である。縮合反応
終了後、反応液に、セフェム−4位の保護されたカルボ
キシル基を脱保護(保護基であるトリメチルシリル基を
脱離する)するために水又はメタノールを加え氷冷下攪
拌すると、式(化1)で表される化合物が析出し、高純
度、高収率で得られる。
【0007】
【実施例】次ぎに実施例を示して、本発明を説明するが
本発明はこれにより限定されるものではない。 実施例1 7−(パラニトロフェニルチオアミノ)−3−〔1′−
(ジメチルアミノエチル)テトラゾリル−5′−チオメ
チル〕−3−セフェム−4−カルボン酸の製造7−アミ
ノ−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラゾリ
ル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カルボン
酸10gをアセトニトリル100mlに懸濁し、ビスト
リメチルシリルアセトアミド10.57gを加えて、2
5℃前後で90分間攪はんする。氷冷下、プロピレンオ
キサイド10.86gを、次いでパラニトロベンゼンス
ルフェニルクロライド5.90gを加え、添加後更に9
0分間氷冷下攪はんする。反応後、反応液にメタノール
10mlを加え、氷冷下攪はんすると、4位−カルボキ
シル基の保護基が脱離し結晶が析出する。これをろ取
し、アセトニトリル洗浄後乾燥して、標記化合物の結晶
12.8gが得られた。 mp 142℃(分解) NMR(d6 −DMSO中δ値ppm);2.35(6
H,s),2.95(2H,t),3.67(2H,d
d),4.30(2H,dd),4.49(2H,
t),5.1(2H,m),6.03(1H,d),
7.55(2H,d),8.19(2H,d)
本発明はこれにより限定されるものではない。 実施例1 7−(パラニトロフェニルチオアミノ)−3−〔1′−
(ジメチルアミノエチル)テトラゾリル−5′−チオメ
チル〕−3−セフェム−4−カルボン酸の製造7−アミ
ノ−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラゾリ
ル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カルボン
酸10gをアセトニトリル100mlに懸濁し、ビスト
リメチルシリルアセトアミド10.57gを加えて、2
5℃前後で90分間攪はんする。氷冷下、プロピレンオ
キサイド10.86gを、次いでパラニトロベンゼンス
ルフェニルクロライド5.90gを加え、添加後更に9
0分間氷冷下攪はんする。反応後、反応液にメタノール
10mlを加え、氷冷下攪はんすると、4位−カルボキ
シル基の保護基が脱離し結晶が析出する。これをろ取
し、アセトニトリル洗浄後乾燥して、標記化合物の結晶
12.8gが得られた。 mp 142℃(分解) NMR(d6 −DMSO中δ値ppm);2.35(6
H,s),2.95(2H,t),3.67(2H,d
d),4.30(2H,dd),4.49(2H,
t),5.1(2H,m),6.03(1H,d),
7.55(2H,d),8.19(2H,d)
【0008】参考例1 塩酸セフォチアムの製造 前記実施例で得られた7−(パラニトロフェニルチオア
ミノ)−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラ
ゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カル
ボン酸の結晶2.0gにジクロロメタン8mlを加え、
室温攪はん下ビストリメチルシリルアセトアミド1.5
1gを添加して均一に溶解させる。これに2−アミノチ
アゾール−4−イルアセチルクロライド塩酸塩1.6g
をアセトニトリル20mlに分散させた液を室温攪はん
下、一度に加え、8時間反応させる。反応後、液に少量
の水を添加し、トリエチルアミンを加えてpH4に調整
し攪はんすると結晶が析出する。これをろ取し、アセト
ニトリル洗浄後、HP−21樹脂(三菱化成製)を使用
して精製し、精製水溶液を塩酸水でpH1.5に調整し
た後に減圧濃縮し、凍結乾燥して2.0gの淡黄白色粉
末を得た。この化合物は標品の塩酸セフォチアムと融
点、IRおよびNMRの値のいずれとも一致した。
ミノ)−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラ
ゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カル
ボン酸の結晶2.0gにジクロロメタン8mlを加え、
室温攪はん下ビストリメチルシリルアセトアミド1.5
1gを添加して均一に溶解させる。これに2−アミノチ
アゾール−4−イルアセチルクロライド塩酸塩1.6g
をアセトニトリル20mlに分散させた液を室温攪はん
下、一度に加え、8時間反応させる。反応後、液に少量
の水を添加し、トリエチルアミンを加えてpH4に調整
し攪はんすると結晶が析出する。これをろ取し、アセト
ニトリル洗浄後、HP−21樹脂(三菱化成製)を使用
して精製し、精製水溶液を塩酸水でpH1.5に調整し
た後に減圧濃縮し、凍結乾燥して2.0gの淡黄白色粉
末を得た。この化合物は標品の塩酸セフォチアムと融
点、IRおよびNMRの値のいずれとも一致した。
【0009】実施例2 7−(パラメチルフェニルチオアミノ)−3−〔1′−
(ジメチルアミノエチル)テトラゾリル−5′−チオメ
チル〕−3−セフェム−4−カルボン酸の製造7−アミ
ノ−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラゾリ
ル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カルボン
酸10gをアセトニトリル100mlに懸濁し、液を約
15℃に保ちながらビストリメチルシリルアセトアミド
10.6gを加える。次いで25℃前後で90分間攪は
んする。氷冷下、約5℃でプロピレンオキサイド15.
1gを、次いで2〜3℃前後でパラメチルベンゼンスル
フェニルクロライド4.12gを加え、添加後更に60
分間氷冷下攪はんする。反応後、反応液に−5〜0℃に
冷却したメタノール10mlを加え、氷冷下攪はんする
と、4位−カルボキシル基の保護基が脱離し結晶が析出
する。これを濾取し、減圧乾燥して、標記化合物の結晶
6.2gが得られた。 mp 100〜103℃ NMR(d6 −DMSO中δ値ppm);2.27(3
H,s),2.30(6H,s),2.83(2H,b
rt),3.53(1H,d,J=17.8Hz),
3.71(1H,d,J=17.8Hz),4.19
(1H,d,J=13.4Hz),4.36(1H,
d,J=13.4Hz),4.43(2H,brt),
4.8〜5.0(2H,m),5.66(1H,d,J
=7.3Hz),7.15(2H,d,J=7.6H
z),7.22(2H,d,J=7.6Hz)
(ジメチルアミノエチル)テトラゾリル−5′−チオメ
チル〕−3−セフェム−4−カルボン酸の製造7−アミ
ノ−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラゾリ
ル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カルボン
酸10gをアセトニトリル100mlに懸濁し、液を約
15℃に保ちながらビストリメチルシリルアセトアミド
10.6gを加える。次いで25℃前後で90分間攪は
んする。氷冷下、約5℃でプロピレンオキサイド15.
1gを、次いで2〜3℃前後でパラメチルベンゼンスル
フェニルクロライド4.12gを加え、添加後更に60
分間氷冷下攪はんする。反応後、反応液に−5〜0℃に
冷却したメタノール10mlを加え、氷冷下攪はんする
と、4位−カルボキシル基の保護基が脱離し結晶が析出
する。これを濾取し、減圧乾燥して、標記化合物の結晶
6.2gが得られた。 mp 100〜103℃ NMR(d6 −DMSO中δ値ppm);2.27(3
H,s),2.30(6H,s),2.83(2H,b
rt),3.53(1H,d,J=17.8Hz),
3.71(1H,d,J=17.8Hz),4.19
(1H,d,J=13.4Hz),4.36(1H,
d,J=13.4Hz),4.43(2H,brt),
4.8〜5.0(2H,m),5.66(1H,d,J
=7.3Hz),7.15(2H,d,J=7.6H
z),7.22(2H,d,J=7.6Hz)
【0010】参考例2 塩酸セフォチアムの製造 前記実施例2で得られた7−(パラメチルフェニルチオ
アミノ)−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テト
ラゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カ
ルボン酸の結晶2.0gにアセトニトリル20mlを加
え、室温攪はん下ビストリメチルシリルアセトアミド
1.60gを添加して均一に溶解させる。これを5℃以
下に冷却しプロピレンオキシド3.0gを加えた後に激
しく攪はんしながら、次いで2−アミノチアゾール−4
−イルアセチルクロライド塩酸塩を2.0gをアセトニ
トリル5mlへペースト状に分散させた液をゆっくり加
えて3時間反応させる。反応後、液に水5mlを添加攪
はんし、静置後2層に分離した下層のオイル状物質を取
り出し、これに苛性ソーダ水溶液を加えてpH5.4に
調整した後、HP−20樹脂(三菱化成製)を利用して
精製し、精製水溶液を塩酸水でpH1.5に調整した後
に減圧濃縮し、凍結乾燥して2.12gの淡黄色粉末を
得た。この化合物は標品の塩酸セフォチアムと融点,I
RおよびNMRの値いずれとも一致した。
アミノ)−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テト
ラゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カ
ルボン酸の結晶2.0gにアセトニトリル20mlを加
え、室温攪はん下ビストリメチルシリルアセトアミド
1.60gを添加して均一に溶解させる。これを5℃以
下に冷却しプロピレンオキシド3.0gを加えた後に激
しく攪はんしながら、次いで2−アミノチアゾール−4
−イルアセチルクロライド塩酸塩を2.0gをアセトニ
トリル5mlへペースト状に分散させた液をゆっくり加
えて3時間反応させる。反応後、液に水5mlを添加攪
はんし、静置後2層に分離した下層のオイル状物質を取
り出し、これに苛性ソーダ水溶液を加えてpH5.4に
調整した後、HP−20樹脂(三菱化成製)を利用して
精製し、精製水溶液を塩酸水でpH1.5に調整した後
に減圧濃縮し、凍結乾燥して2.12gの淡黄色粉末を
得た。この化合物は標品の塩酸セフォチアムと融点,I
RおよびNMRの値いずれとも一致した。
【0011】
【発明の効果】本発明は安定で結晶性の良好な7−(パ
ラニトロ−またはパラメチル−フェニルチオアミノ)−
3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラゾリル−
5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カルボン酸を
高収率で製造し、これにより塩酸セフォチアムを高純
度、高収率で製造できるという効果を奏する。
ラニトロ−またはパラメチル−フェニルチオアミノ)−
3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラゾリル−
5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カルボン酸を
高収率で製造し、これにより塩酸セフォチアムを高純
度、高収率で製造できるという効果を奏する。
Claims (2)
- 【請求項1】 式(化1) 【化1】 (Rはニトロ基またはメチル基を示す)で表される7−
(パラニトロ−またはパラメチル−フェニルチオアミ
ノ)−3−〔1′−(ジメチルアミノエチル)テトラゾ
リル−5′−チオメチル〕−3−セフェム−4−カルボ
ン酸。 - 【請求項2】 式(化2) 【化2】 で表される7−アミノ−3−〔1′−(ジメチルアミノ
エチル)テトラゾリル−5′−チオメチル〕−3−セフ
ェム−4−カルボン酸を、その4位カルボキシル基を保
護した後、式(化3) 【化3】 (Rはニトロ基またはメチル基を示す)で表されるパラ
ニトロ−またはパラメチル−ベンゼンスルフェニルクロ
ライドと酸受容剤の存在下で反応させ、次いで4位カル
ボキシル基を脱保護することを特徴とする請求項1記載
の式(化1)で表される7−(パラニトロ−またはパラ
メル−フェニルチオアミノ)−3−〔1′−(ジメチル
アミノエチル)テトラゾリル−5′−チオメチル〕−3
−セフェム−4−カルボン酸の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5875692 | 1992-02-13 | ||
JP4-58756 | 1992-02-13 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05286980A true JPH05286980A (ja) | 1993-11-02 |
Family
ID=13093385
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20425092A Pending JPH05286980A (ja) | 1992-02-13 | 1992-07-09 | セフェム誘導体およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05286980A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103232476A (zh) * | 2013-04-25 | 2013-08-07 | 四川海思科制药有限公司 | 一种抗菌化合物 |
-
1992
- 1992-07-09 JP JP20425092A patent/JPH05286980A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103232476A (zh) * | 2013-04-25 | 2013-08-07 | 四川海思科制药有限公司 | 一种抗菌化合物 |
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