JPH05286648A - 自動切替巻取方法とその装置 - Google Patents

自動切替巻取方法とその装置

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JPH05286648A
JPH05286648A JP9061592A JP9061592A JPH05286648A JP H05286648 A JPH05286648 A JP H05286648A JP 9061592 A JP9061592 A JP 9061592A JP 9061592 A JP9061592 A JP 9061592A JP H05286648 A JPH05286648 A JP H05286648A
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bobbin
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JP9061592A
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Kiyoshi Nakada
潔 中田
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 糸条の切替巻取における成功率を高め、生
産性の高い糸条(特にポリウレタン繊維等の弾性糸条)
の自動切替巻取装置を提供する。 【構成】 糸条を満巻ボビンから空ボビンに切替える
に際し、トラバース機構から糸条を解放することなく、
両ボビン巻に渡る糸条を空ボビン表面に所定長以上に達
せしめる手段と該糸条長が所定値以上に達した後強制的
に切断する手段を備える自動切替巻取装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成繊維の紡糸で得ら
れる糸条の巻取機に関するものであり、糸条の巻取機の
切替、巻取に好適な装置を提供せんとするものである。
詳しくは、本発明はポリウレタン繊維の糸条等、高伸縮
性のある弾性糸の自動切替巻取装置として特に好ましい
ものであり、ポリウレタン繊維等の糸条を紡出した直後
に巻取り、所定量を巻きとった後、この満巻ボビンから
空ボビンへ、自動的に切替える、自動切替巻取装置に関
するもので、自動切替巻取時の切替えの成功率を向上
し、無駄のない、すばやい切替、巻取を可能とするもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリウレタン繊維等の弾性糸条の
自動切替巻取装置として、特開平2−70675号公報
等に開示された装置がある。これらに開示された装置で
は、切替時、ターレットをボビン軸と同方向に回転旋回
させて満巻ボビンをコンタクトロールと接触しない位置
で回転を急停止させ、空ボビンに糸条を付着、巻きつけ
て、満巻ボビンと空ボビン間に渡る糸条を、引きち切っ
て、切替、巻取を行うものである。また従来開示されて
いる装置では、切替巻取のときに、各糸条のトラバース
機構から条糸条を解放して後、切替巻取を実行する場合
が殆どである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の切替巻取装置に
おいては、満巻ボビンを急停止したとき、空ボビンの表
面に接している糸条の接触角がコンタクトロールの表面
に接している糸条の接触角よりも小さい。ポリウレタン
繊維の糸条等は高伸縮性、高摩擦係数を有しており、空
ボビンの表面状態に左右され、コンタクトロールの周面
に巻きつく等の問題が発生し易い。また従来の装置にお
いては、糸条をトラバース装置から解放させているとき
に、糸条を所定位置に固定しておく必要があり、この固
定装置と糸条とが擦過走行しているので、満巻ボビンを
急停止させるまでの間、満巻ボビンの最外層に巻かれる
糸条は高張力状態で巻きつくことになる。
【0004】特にポリウレタン繊維等の高伸縮性弾性糸
の巻取りにおいては、低張力で巻取りを行い糸条の収縮
を防止しているが、これを維持することが困難となり、
満巻ボビン表層の糸条品質に悪い影響を与えることにな
る。特に前記の問題は、太物銘柄ではより一層顕著とな
り、ボビンの巻形状にも悪い影響をし、大きな問題とな
る。また、切替巻取時に終端糸条が引きち切ぎられるの
で切断糸条が急激に収縮し満巻ボビンの表層の中へ喰い
込んでしまい、後工程での糸終端の探しが困難となっ
て、後工程の省力化にきわめて悪い影響を与える。
【0005】また、切替巻取時にトラバース機構から解
放された糸条を再びトラバース機構に挿入するために、
一錘のときはともかく、多錘で糸条を巻きとりしている
場合には、同時に多錘の糸条をトラバース機構に挿入す
ることが困難であり、同時に多錘を切替巻取が実行でき
る成功率がきわめて悪くなる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来装置のか
かえる課題を解決し、糸条の、特にポリウレタン繊維の
糸条に適した切替巻取の成功率の高い、終端糸条の処理
及び品質にすぐれた自動切替巻取方法とその装置を提供
するものである。すなわち本発明は、少なくとも2本の
ボビン軸と、該ボビン軸を旋回可能にするターレット
と、ボビン軸を接触駆動するコンタクトロールと、糸条
の綾振りを行うトラバース機構とを少なくとも構成要素
として有する自動切替巻取装置において、糸条の巻取を
切替えるに際して、トラバース機構より糸条を解放する
ことなく、巻取りボビン軸の満巻パッケージから、空ボ
ビン軸に装着したボビンに糸条を渡し、該糸条が空ボビ
ン表面との接触糸長が所定値以上に達したときに、該糸
条を切断具を用いて切断することを特徴とする糸条の自
動切替巻取方法であり、また、トラバース機構より糸条
を解放することなく、満巻ボビンをコンタクトロールか
ら離反させると同時に、該満巻ボビンを装着したボビン
軸を単独強制自回転させ、該満巻ボビンの最外層の近傍
に配した手段によりトラバースを制して、糸条を該満巻
ボビンの最外層に一定幅に巻きつけることを特徴とする
前記の自動切替巻取方法である。
【0007】また少なくとも2本のボビン軸と、該ボビ
ン軸を旋回可能にするターレットと、ボビン軸を(ボビ
ンを介して)接触駆動するコンタクトロールと、糸条の
綾振りを行うトラバース機構とを少なくとも構成要素と
する糸条の自動切替巻取装置であって、糸条を切替える
に際してトラバース機構より糸条を解放することなく巻
取りボビン軸の満巻パッケージから、空ボビン軸に装着
したボビンに糸条を渡し、該糸条が空ボビン表面との接
触糸長が所定値以上に達せしめる手段と、満巻ボビンと
空ボビンとの間に渡る糸条を切断する手段と、を備えた
ことを特徴とする糸条の自動切替巻取装置であり、さら
には、満巻ボビンと空ボビンとの間に渡る糸条を切断す
る手段が、ターレットの作動旋回領域外にありかつコン
タクトロール近傍に配されている、前記の自動切替巻取
装置であり、さらには、満巻ボビンの最外層表面に糸条
を一定幅に巻きつける手段を、ターレットの作動旋回領
域外でかつ該満巻ボビンの近傍に配してなる前記の自動
切替巻取装置である。
【0008】
【発明の目的】
(1) 本発明の第1の目的は、トラバース装置から糸
条を解放することをなくして、自動切替巻取りの成功率
を高め、ボビンの表層に糸条の把持を目的に切り込まれ
た、いわゆる糸把持溝を入れなくても切り替え可能な伸
縮性弾性糸の自動切替巻取方法を提供する。 (2) 第2の目的は満巻ボビンと空ボビン間の渡り糸
は引き千切り方法ではなく、カッター等の強制的に切断
する方法を提供する。 (3) 第3の目的は満巻ボビンの最外層の表面に糸条
を棒状に巻きつける(バンチ巻)方法を提供する。 (4) 第4の目的は前記本発明方法(1)(2)
(3)を的確に実施し得る伸縮性弾性糸の自動切替巻取
装置を提供する。
【0009】
【上記の目的を達成するための手段】
(1) 前記第1の目的を達成するため、本発明では、
糸条を規定量巻き取った満巻ボビンを、ボビン軸を介し
てコンタクトロールと接触しない位置に移動させると同
時に、他のボビン軸に予め装着されて待機中の空ボビン
をコンタクトロールと接触する位置に移動させ、糸条を
巻き取る自動切替巻取りにおいて、弾性糸を切替えるに
際し、巻取側のボビン軸の満巻ボビンから空ボビン軸に
装着した空ボビンに渡る糸条が、空ボビン軸に装着した
ボビン表面との接触角が所定以上に達するようにする。 (2) 前記第2の目的を達成するため、前記第1項の
手段によって、糸条が空ボビン表面との接触角が、ある
所定値以上に達した後に、強制的に糸条を切断するカッ
ター等を作動させ、糸条を空ボビンに巻きつけ、糸条を
継続して巻き続けるようにする。(接触角が所定値以上
というのは、接触糸長が所定値以上になることと同意で
あり、ボビン径、ボビン表面状態、糸デニール等によっ
て、所定値は変動するものであるが、少なくとも90°
以上、好ましくは135°以上、さらに好ましくは18
0°以上である。)
【0010】(3) 前記第3の目的を達成するため、
前記1,2の目的を達成するための手段とは別に、満巻
ボビンの最外層の表面に糸条を棒状に巻きつけるように
する。 (4) 前記第4の目的を達成するため、本発明装置で
は2本のボビン軸と該ボビン軸を180度間隔に旋回可
能に支持したターレットと、ボビン軸を接触駆動するコ
ンタクトロールと綾振りを行うトラバース機構より構成
される弾性糸の自動切替巻取装置において、巻取り側の
ボビン軸のパッケージから空ボビン軸に装着したボビン
に渡る糸条を空ボビン軸に装着したボビン表面との接触
角(接糸長)が所定値以上に達せさせる手段および満巻
ボビンと空ボビンとの間の糸条を切断する手段および、
満巻ボビンの最外層表面に糸条を棒状に巻付ける手段を
備えている。
【0011】本発明方法では、糸条を規定量巻き取った
満巻ボビンを、ボビン軸を介してコンタクトロールと接
触しない位置に移動させると同時に、他のボビン軸に予
め装着されて、待機中の空ボビンをコンタクトロールと
接触する位置に移動させ、糸条を巻き取る自動切替巻取
りにおいて、弾性糸を切替えるに際し、巻取側のボビン
軸のパッケージから空ボビン軸に装着したボビンに渡る
糸条が、空ボビン軸に装着した空ボビン表面との接触角
(接触糸長)が所定以上に達するようにした後に、強制
的に糸条を切断するカッター等を作動させると、糸把持
溝のない空ボビンへ弾性糸である糸条が巻きつく。
【0012】また、満巻ボビンをコンタクトロールから
離反させると同時に、該満巻ボビンを装着したボビン軸
を単独強制回転させることによって、糸条の走行速度
は、所望の範囲に制御維持できる。したがって切替え時
の糸質の変動が起きず、糸損失を最小限にとどめること
ができる。トラバース機構より糸条を解放することなく
切替えを行うことにより、糸条のトラバース機構よりの
解放、挿入捕捉による切替え時の失敗がなくなる。すな
わち、通常はコデットローラーは高速で回転し、作業者
の顔面高上にあるので、安全対策上、ボビン軸より短か
くしてある場合が多く、このときは左右両端の糸条Yは
綾振り固定点がトラバース幅の垂直線上の外側にあるの
で、トラバース機構より糸条を解放し、挿入する場合、
両端の糸条が、隣りのトラバース装置へ戻ってしまう
が、本発明によるとトラバース機構より糸条を解放し、
挿入することが、不要であることから、綾振り固定点は
綾振り幅の垂直線上になくてもよいという大きな利点が
あり、特に、ボビン軸へ複数の空ボビン特に6ケ以上を
装着する巻取装置において、顕著な効果がある。
【0013】糸条のデニールによらず、綾振り幅によら
ず、綾振り固定点とトラバース装置の綾振り位置を結ん
だ直線と、綾振り幅の垂直線のなす角度によらず、糸条
の自動切替巻取りの動作の信頼性が高く、高い切替成功
率が得られる。また、満巻ボビンの最外層表面に糸条を
棒状に巻付けることができるので、糸端の所在が明確に
できるので、後工程での糸端処理が容易となり、自動化
へ結びつく。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。第1図〜10図は本発明を実施するための装置の1
例を示すものである。第1図は斜視図、第2図は側面
図、第3図、第4図は本発明に係る満巻ボビンから空ボ
ビンへの自動切替巻取時の状態図を示し、第3図はコン
タクトロールと空ボビンが接触しているケース、第4図
は、コンタクトロールと離れているケースの図面、第5
図は自動切替時の側面図、第6図は糸巻きつけ手段の組
図、第7図は糸寄せガイドおよび糸条切断具(カッタ
ー)図、第8図はバンチ巻き手段の組図、第9図はバン
チ巻きガイドおよび糸条切断具(カッター)および糸端
把持部品図、第10図は自動切替巻取装置まわり全体の
正面図、第11図、第12図は満巻ボビンの使用例図で
ある。
【0015】これらの図に示す実施例の弾性糸の自動切
替巻取装置では、第1図、第2図に示すように、巻取装
置1、これに取付けられた昇降スライド板2、ターレッ
ト装置3、前記昇降スライド板2に取り付けられたトラ
バースボックス4、トラバース装置5、前期昇降スライ
ド板2に回転可能に支持されたコンタクトロール11前
記ターレット装置3に、この例では円周上に180度の
間隔をおいて取付けられたボビン軸12と13、各ボビ
ン軸12,13に装着される空ボビン14−1、14−
2と満巻ボビン15から空ボビン軸13に装着したボビ
ン14−2に渡る糸条CYを空ボビン軸13に装着した
ボビン14−2表面との接糸長が所定値以上に達成させ
る糸条巻付け手段16と満巻ボビン15と空ボビン14
−2との間の渡り糸条を切断する手段18,19およ
び、満巻ボビン15の最外層表面に糸条を棒状に巻付け
る手段20とを備えて構成されている。
【0016】第5図のゴデットロール33は通常ボビン
軸12,13より短かく形成され、かつ作業者の顔面位
置に設置され、高速で回転されている。前記接触糸長が
所定値以上に達成させる糸条巻付け手段16は、この例
では、ターレット装置3の旋回領域外でしかも満巻ボビ
ンがターレットしている途中でも接触しない位置に設置
され、スウィングする構造(図示せず)より成ってい
る。前記糸条巻付け手段16は、糸条の綾振り幅を小さ
くする糸寄せガイド17と糸条切断用カッター18,1
9とから構成されている。糸寄せガイド17は第6図、
第7図に示しているが、実施例では線形ガイドを示して
いるが、板状のものでもよい。糸条の綾振り幅を小さく
する寸法について規定しなくてもよいので、糸寄せガイ
ドの角度は自由に選択できる。
【0017】糸条切断用カッター18,19は第6,7
図に示しているが、実施例では、鋏方式すなわち固定刃
18とスライド刃19は常に一点で接し、その点が、ス
ライドしていくことを示している。2葉の固定刃の中を
スライド刃が移動するはさみ込み方式でもよいし、押し
切りカッター方式でもよいし、ギロチン方式でもよい。
前記満巻ボビン15の最外層表面に糸条を棒状に巻き付
ける手段20は、この例では、ターレット装置3の旋回
領域外で、しかも満巻ボビンがターレットしている途中
でも接触しない位置に設置され、スウィングする構造、
(図示せず)より成っている。前記糸条を棒状に巻きつ
ける手段20は糸条を棒状にするバンチ巻きガイド21
と、バンチ巻き糸条切断用カッター22,23、および
糸条の切断後の糸端を把持する手段24から構成されて
いる。
【0018】バンチ巻きガイド21は第8図、第9図に
示してあるが、実施例では線形ガイドを示してあるが、
板状のものでもよい。バンチ巻きの幅は規定しなくても
よいので、バンチ巻きガイドの糸寄せ角度は自由に選択
できる。バンチ巻き糸条切断用カッター22,23は、
第8,9図に示しているが、実施例では鋏方式すなわち
固定刃22とスライド刃23は常に一点で接し、その点
がスライドして、糸条を切断することを示している。2
葉の固定刃の中をスライド刃が移動するはさみ込み方式
でもよいし、押し切りカッター方式でもよいし、ギロチ
ン方式でもよい。また、糸条の切断後の糸端を把持する
手段24は、第8図に示してあるが、実施例では、吸引
装置を示しているが、回転巻取り装置でもよい。
【0019】以下図面に従って、本発明の糸条の切替え
方法を説明する。第1図においては、ボビンホルダー1
2に装着したボビン14−1にコンタクトロール11を
圧接し、トラバースボックス4のトラバース装置5でス
パンデックス弾性糸を綾振りながらボビン14−1上に
スパンデックス糸Yをパッケージ15として巻き上げ
る。パッケージ15が規定量に達すると待機中のボビン
軸13が起動される。ボビン軸13が規定の回転数に昇
速されるとターレット装置3が第1図において時計方向
に、回転を開始する。次いで、ターレット装置が、所定
の角度回転すると第3図に示すように満巻ボビン15を
ボビン軸12を介してコンタクトロール11と接触しな
い位置に移動させると同時に待機していた空のボビン1
4−2を他のボビン軸13を介してコンタクトロール1
1に接する位置に移動させる。ここで満巻ボビン15を
コンタクトロール11から離反すると、徐々に満巻ボビ
ン15の回転が落ちていく。これを防止するため、コン
タクトロール11から離反すると同時にボビン軸12を
強制駆動させ、コンタクトロール11から離反するとき
の該ボビン軸12の回転数に合わせるように制御する。
【0020】次いで同第3図に示すように、満巻ボビン
15の最外層表面に糸条を棒状に巻きつける手段20を
作動させて、渡り糸条CYを満巻ボビン15に棒状巻付
け(バンチ巻き)をする。規定量のバンチ巻きを終了す
ると、スライドカッター刃23を作動させて糸条を切断
すると同時に、糸条の切断後の糸端を把持する手段24
を作動させて、糸条の走行速度を変えることなく、引き
取りを続行する。次いで、糸条巻きつけ手段16を作動
させ、空ボビン13の接触糸長を所定値以上に達するよ
うにすると、糸寄せガイド17によって綾振り幅は小さ
くなる。次に糸条切断用カッター19を作動させて、糸
条を切断すると、ポリウレタン繊維は、一般のエステ
ル、ナイロン等の合成繊維に比べて、格段に摩擦係数が
高く、回転している空のボビン14−2に糸条が巻きつ
きやすい特性をもっていることが相まって弾性糸である
糸条Yはコンタクトロール側に向わずに直ちに空のボビ
ン14−2に付着し、巻きつく。
【0021】ボビン軸13のボビン14−2に糸条Yを
規定量になるまで、引き続き巻き取る。本発明の自動切
替巻取装置は上記の如く、従来の技術のようにトラバー
ス装置から糸条を解放することなく、切替えができるの
で、糸条のトラバース装置からの解放、挿入の手段が不
用となり、動作の信頼性が高くなり、満巻ボビンから空
ボビンへの糸の切替え動作のみの作動部品となり、高率
の切替成功率が得られる。本発明の巻取装置は上記のご
とく、ポリウレタン繊維の特殊な糸軌跡においても、糸
条をトラバース装置から解放することなく切替え、巻取
りを継続することができるので、次のような効果を期待
できる。
【0022】満巻ボビンの最外層表面のバンチ巻きの位
置は、バンチ巻きガイド21の糸寄せ角度と形状を変え
ることにより、任意に選択できる。また、バンチ巻きが
不要であれば、バンチ巻き手段20を作動させなくても
よい。また、糸条巻き付け手段16の、糸寄せガイド1
7の糸寄せ角度と形状を変えることにより、空ボビンの
円周表面上の所望の位置に巻きつけることができる。こ
れは従来の技術の糸位置規制装置の接糸部形状が制限さ
れているのとは異なり、本発明は大きな利点がある。ま
た、糸寄せガイド17の糸寄せ部を空ボビンの端部(糸
条を巻きつける範囲外:第11図のB部参照)に設定す
ることができるので、糸条の最内層糸条(尻糸バンチ巻
き)巻きが可能となる。このことは第12図に示すごと
く、満巻ボビンAの尻糸と、他の満巻ボビンBの先糸を
結束することができるので後工程(例えば、整経機への
供給糸、丸編機への供給糸)の長期連続運転化に継が
る。
【0023】また、糸把持溝を入れている空ボビンを使
用する場合でも、糸把持溝を空ボビンの端部に敷設すれ
ば、空ボビンに糸条を巻きつけても、糸把持溝に糸条が
かみ込むことがないので、最内層の弾性糸の品質を害す
ることはないし、糸条を完全に使い切ることが可能とな
る。
【0024】
【発明の効果】本発明を、糸条の切替巻取に適用するこ
とで、成功率の高い満巻ボビン等から空ボビンへの切替
が可能となる。さらに成功率が上昇するばかりでなく、
ボビンの外層に巻かれる糸条(特にポリウレタン繊維等
の弾性糸条)の糸質に悪い影響を与えない、終端糸の処
理が後工程のために好都合なものとなる等の利点を確保
することができる。これらの方法、装置は、中デニール
(70d以上)、高速(600m/m以上)でより効果
を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の切替巻取装置の1例の概略を示す斜視
図。
【図2】図1に示したものの側面図。
【図3】本発明の切替巻取装置の満巻ボビンから空ボビ
ンに切替える状態を示す図。
【図4】図3において、コンタクトロールと空ボビンが
離れている状態を示す図。
【図5】自動切替時の側面図。
【図6】糸巻き付け手段の例における組図。
【図7】糸寄せガイドと糸条切断具(カッター)の例を
示す図。
【図8】糸条を最外層に一定幅に巻きつけるためのバン
チ巻き手段の組図。
【図9】バンチ巻きのための糸条ガイド、糸条切断具、
糸条把持部を示す図。
【図10】本発明の自動切替巻取装置例の糸条の走行の
概略を示す図。
【図11】空ボビン周表面の最内層糸条(尻糸バンチ
巻)の範囲を示す図。
【図12】満巻ボビンの後加工工程での使用例を示す
図。
【符号の説明】
1:巻取装置 2:昇降スライド板 3:ターレット装置 4:トラバースボックス 5:トラバース装置 11:コンタクトロール 12:ボビン軸 13:ボビン軸 14:空ボビン 15:満巻ボビン 16:糸条巻付け手段 17:糸寄せガイド 18,19:糸条切断用カッター 20:バンチ巻き手段 21:バンチ巻きガイド 22,23:バンチ巻き糸条切断用カッター 24:糸端把持手段 31:第1ゴデットローラー 32:仕上げ剤付与装置 33:第2ゴデットローラー Y:糸条 CY:渡り糸条

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2本のボビン軸と、該ボビン
    軸を旋回可能にするターレットと、ボビン軸を接触駆動
    するコンタクトロールと、糸条の綾振りを行うトラバー
    ス機構とを少なくとも構成要素として有する自動切替巻
    取装置において、糸条の巻取を切替えるに際して、トラ
    バース機構より糸条を解放することなく、巻取りボビン
    軸の満巻パッケージから、空ボビン軸に装着したボビン
    に糸条を渡し、該糸条が空ボビン表面との接触糸長が所
    定値以上に達したときに、該糸条を切断具を用いて切断
    することを特徴とする糸条の自動切替巻取方法。
  2. 【請求項2】 トラバース機構より糸条を解放すること
    なく、満巻ボビンをコンタクトロールから離反させると
    同時に、該満巻ボビンを装着したボビン軸を単独強制自
    回転させ、該満巻ボビンの最外層の近傍に配した手段に
    よりトラバースを制して、糸条を該満巻ボビンの最外層
    に一定幅に巻きつけることを特徴とする請求項1記載の
    自動切替巻取方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも2本のボビン軸と、該ボビン
    軸を旋回可能にするターレットと、ボビン軸を(ボビン
    を介して)接触駆動するコンタクトロールと、糸条の綾
    振りを行うトラバース機構とを少なくとも構成要素とす
    る糸条の自動切替巻取装置であって、糸条を切替えるに
    際してトラバース機構より糸条を解放することなく巻取
    りボビン軸の満巻パッケージから、空ボビン軸に装着し
    たボビンに糸条を渡し、該糸条が空ボビン表面との接触
    糸長を所定値以上に達せしめる手段と、満巻ボビンと空
    ボビンとの間に渡る糸条を切断する手段と、を備えたこ
    とを特徴とする糸条の自動切替巻取装置。
  4. 【請求項4】 満巻ボビンと空ボビンとの間に渡る糸条
    を切断する手段が、ターレットの作動旋回領域外にあり
    かつコンタクトロール近傍に配されている、請求項3記
    載の自動切替巻取装置。
  5. 【請求項5】 満巻ボビンの最外層表面に糸条を一定幅
    に巻きつける手段を、ターレットの作動旋回領域外でか
    つ該満巻ボビンの近傍に配してなる請求項3記載の自動
    切替巻取装置。
JP9061592A 1992-04-10 1992-04-10 自動切替巻取方法とその装置 Pending JPH05286648A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014522794A (ja) * 2011-07-15 2014-09-08 マシーネンファブリク リーター アクチェンゲゼルシャフト ロービングワインダおよび粗糸をボビンに巻取る方法

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