JPH05286543A - 養生コンクリート搬送装置及びこれを用いたコンクリート養生設備 - Google Patents

養生コンクリート搬送装置及びこれを用いたコンクリート養生設備

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JPH05286543A
JPH05286543A JP9445192A JP9445192A JPH05286543A JP H05286543 A JPH05286543 A JP H05286543A JP 9445192 A JP9445192 A JP 9445192A JP 9445192 A JP9445192 A JP 9445192A JP H05286543 A JPH05286543 A JP H05286543A
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雅夫 江崎
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高温多湿の環境においても使用することがで
き、かつショックのきわめて少ない養生コンクリート搬
送装置及びこれを使用したコンクリート養生設備を提供
する。 【構成】 コンクリートの成形型2を載置するパレット
4の下面部に搬送方向へ所定間隔をおいて爪係合部7を
多数設け、搬送路3に間隔をおいて支持ローラを多数設
けると共に、搬送路3の全長に亘るパレット送り出しシ
ャフト8を前後移動自在に設け、爪係合部7の間隔と同
一ストロークだけ前後させる油圧シリンダ10と、爪係
合部7と係脱される爪機構11を取り付けた搬送装置
1。また、コンクリートの仕上げエリア29と養生エリ
ア30を形成し、搬送装置1を多列に配置し、養生処理
後の成形型2を検査・保管エリア等の次工程エリアへ移
載する油圧駆動台車を設け、油圧昇降装置を介し油圧伸
縮式フォーク装置を取り付けたコンクリート養生設備。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、養生コンクリート搬
送装置及びこれを用いたコンクリート養生設備に関す
る。
【0002】
【従来の技術】地下鉄等のコンクリートセグメントのよ
うな一定形態のプレキャストコンクリート製品(以下、
「コンクリート製品」という。)を、効率よく且つ大量
に生産するために、近年各種の技術の検討が進められて
いる。特に、最近ではコンクリート製品の生産性を上げ
るために、コンクリートを流し込んだ成形型を、個々に
チャンバ等に納め、チャンバ内を高温多湿に保ちつつ養
生を行うというスチーミング養生の採用や、打設、仕上
げ、養生、検査・補修等の各工程に、次の工程に半製品
(中間品)又は製品を送り出すためのラインを形成する
といった技術の検討がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】養生に悪影響を及ぼす
低温度、乾燥、衝撃の外的な悪影響は、スチーミング養
生によって排除され、コンクリート製品の生産が可能に
なった。しかし、大量にコンクリート製品を生産する場
合は、やはり養生スペースの不足は解消することができ
ない。
【0004】このため、本発明者等は、養生エリアの拡
大のために、養生エリアの立体化と、個々の養生エリア
の活用のために、コンクーリートの仕上げは、養生室で
は一切行わず、コンクリート打設直後において仕上げを
施したものを養生エリアに送り込みむようにして、養生
エリアを養生のみに利用し、養生エリアを実質的に拡大
しようと試みている。
【0005】しかし、軟らかいプリン状のコンクリート
は、クレーンなどのような揺れのある装置によって搬送
されると、揺れやショックによってコンクリートに、簡
単にクラックが入ってしまい、養生エリアでの仕上げ工
程は、省略することができない。そこで、コンクリート
の搬送にショックの少ないローラコンベアを使用して成
形型の搬送を行えば、クラックの発生する確率は大巾に
低下するようになるが、安定したショックの無いローラ
コンベアを得るためには、ローラの全てを同期させて駆
動するように構成する必要があり、このために高価なメ
カニカル機構やインバータ制御モータ等が必要となって
しまう。また、たとえ価格を無視してこのローラコンベ
アを採用するとしても、高温多湿な養生環境において
は、電気機器や電気制御装置のショートを、完全に防ぐ
ことはできないという環境上の問題もある。
【0006】本発明の第1の目的は、高温多湿の環境に
おいても使用することができ、かつショックのない養生
コンクリート搬送装置を提供するにある。
【0007】本発明の第2の目的は、上記養生コンクリ
ート搬送装置を用いたコンクリート養生設備を提供する
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、コンクリ
ートの成形型を載置するパレットの下面部に搬送方向へ
所定間隔をおいて爪係合部を多数設け、このパレットを
搬送路に沿って移動すべく、搬送路に間隔をおいて支持
ローラを多数設けると共に、搬送路とパレット下面部と
の間に搬送路の全長に亘るパレット送り出しシャフトを
前後移動自在に設け、このパレット送り出しシャフト
に、上記パレットを上記爪係合部の間隔と同一ストロー
クだけ前後に移動させるべく油圧シリンダを取り付け、
パレット送り出しシャフトに、上記爪係合部と係脱され
る爪機構を、上記パレット送り出しシャフトの一端部か
ら他端部へ上記爪係合部の間隔と同一間隔をおいて多数
取り付けたものである。
【0009】第2の発明は、コンクリートの仕上げエリ
アの搬出端前方及び仕上げエリアの上方に、コンクリー
トの養生エリアを階層的に形成し、仕上げエリア及び養
生エリアに養生コンクリート搬送装置を多列に配置し、
仕上げ処理後の成形型を仕上げエリアからパレットごと
引き出してこれを養生エリアの搬入部に搬入しつつ同時
に養生エリアの搬出部から養生処理後の成形型をパレッ
トごと取り出してこれを検査・保管エリア等の次工程エ
リアへ移載すべく、仕上げエリアの搬出端と養生エリア
の搬入端との間及び養生エリアの搬出端と次工程エリア
との間にこれらの横断方向に移動自在に油圧駆動台車を
設け、この台車に油圧昇降装置を介して上記油圧駆動台
車と上記エリアとの間で相互にパレットを受け渡すべく
油圧伸縮式フォーク装置を取り付けたものである。
【0010】
【作用】第1の発明において、搬入端側の支持ローラに
パレット成形型を順次載置した後、爪機構を係合作動さ
せて、パレットをパレット送り出しシャフトに一体的に
連結する。連結後、油圧シリンダを駆動して、パレット
送り出しシャフトを前進させる。パレットは、支持ロー
ラ上を滑らかに転動して油圧シリンダのストローク分、
すなわち爪係合部の間隔に相当する距離だけ搬出端側へ
移動される。前進後、爪機構の係合を解除して、油圧シ
リンダを引き戻すとパレットのみが前進位置に取り残さ
れる。したがって爪機構及び油圧シリンダの係脱及び油
圧シリンダの前後作動をサイクル的に繰り返すことによ
って、多数の成形型を次々と送り出すことができ、しか
も支持ローラの円滑な回転と油圧シリンダの緩やかで安
定した移動力によって成形型にショックを与えずに送り
出すことができる。
【0011】第2の発明は、このような養生コンクリー
ト搬送装置を用いてより多くのコンクリート製品を効率
よく生産できるようしたものである。つまり、仕上げエ
リア及び養生エリアに上記養生コンクリート搬送装置を
多列に設置し、しかも養生エリアを仕上げエリアの上方
と仕上げエリアの前方上方とに階層的に設けて、養生エ
リアを拡大している。しかしこのようにすると、仕上げ
エリアから送り出されるパレットを上下左右に移動させ
て、指定された養生エリアの指定されたコンクリート搬
送装置に、成形型をショックなく移載できる装置が必要
になる。このために第2の発明では、油圧駆動台車を採
用し、この油圧台車に油圧昇降装置を介してパレットを
移載する油圧伸縮式フォーク装置を取り付けている。こ
のような装置の採用により、成形型は、クラックの発生
なく指定コンクリート搬送装置に受け渡され、同時に養
生後の成形型は、次工程エリアと搬送されるようになる
ため、品質の良いコンクリート製品を連続的に生産する
ことができる。
【0012】
【実施例】以下に本発明の好適一実施例を添付図面に基
づいて説明する。
【0013】(実施例1)まず本発明に係る養生コンク
リート搬送装置を図1乃至図10に基づいて説明する。
【0014】図1乃至図4に示すように、養生コンクリ
ート搬送装置1は、コンクリート製品の成形型2を載置
するパレット4と、搬送路3の両側に、搬送路方向に間
隔をおいて順次設けられ、上記パレット4を直線状の搬
送路3に沿って移動させるための支持ローラ5…と、コ
ンクリート製品の成形型2を載せたパレット4を、搬送
方向へ送り出すように構成されたパレット送り出し装置
とから構成され、パレット4は、通常使用される最大寸
法のコンクリート製品を成形するための成形型2を載置
すべく、矩形枠体状に形成され、その下面部には、パレ
ット4の搬送方向に所定間隔をおいて窪んだ爪係合部7
が設けられている。
【0015】パレット送り出し装置は、搬送路3の全長
とほぼ等しい長さを有し搬送路3に沿わせて設けられた
パレット送り出しシャフト8と、パレット送り出しシャ
フト8を、搬送路3とパレット4の下面部との間に位置
させると共に、パレット送り出しシャフト8を、搬送路
方向に移動自在に支持し案内すべく、搬送路3に、搬送
方向に間隔をおいて多数設置されたローラ支持装置9
と、パレット送り出しシャフト8を、爪係合部7の間隔
と同一間隔だけ搬送路方向へ前後させるために、パレッ
ト送り出しシャフト8と搬送路3の固定系に掛け渡して
設けられた油圧シリンダ10と、パレット送り出しシャ
フト8に、その一端部から上記爪係合部7と同一間隔を
おいて多数取り付けられ上記爪係合部7に係脱する爪機
構11とから構成されている。
【0016】パレット送り出しシャフト8は、例えば、
コ字型鋼,リップ形鋼,角パイプ等の形鋼から形成さ
れ、爪機構11は、パレット送り出しシャフト8の下板
12内面に一体的に取り付けられたヒンジ13と、パレ
ット送り出しシャフト8の左右の側板14に水平に掛け
渡された水平軸15と、この水平軸15に回動自在に枢
支させて設けられた爪16と、パレット送り出しシャフ
ト8の上板17に設けられ上記爪16の出没を許容する
第1スリット18と、上記爪16を爪係合部7へ向けて
出没させるために、互いに折り畳み自在にピン結合され
た2枚一組のリンクであって、その一方が上記ヒンジ1
3に対して水平軸15回りに回動自在に取り付けられ、
他方が上記爪16の先端側にピン結合されて、折り畳み
時には、上記爪16を爪係合部7から離脱させ、展開時
には、上記爪16を爪係合部7に係合されるように構成
された折り畳みリンク19と、この折り畳みリンク19
を折り畳み又は展開させるために、折り畳みリンク19
の連結ピン20とパレット送り出しシャフト8の内面部
とに掛け渡して設けられた空気圧シリンダ21とによっ
て構成されている。
【0017】ローラ支持装置9は、図1,図5に示され
ているように、上記油圧シリンダ10のストローク分、
パレット送り出しシャフト8をローラ支持して、パレッ
ト送り出しシャフト8を、搬送方向へ案内するための支
持装置であって、搬送路3の床に固定可能に形成された
台座22に、前部及び後部フレーム23,24を立設
し、その後部フレーム24に、上記パレット送り出しシ
ャフト8の左右の側板14内面に回転可能に当接させて
ガイドローラ25を取り付け、前部フレーム23に、上
記パレット送り出しシャフト8の上板17内面に当接さ
せて支持ローラ26を取り付けて構成されている。
【0018】パレット送り出しシャフト8は、その下板
12に、前部及び後部フレーム23,24に対してパレ
ット送り出しシャフト8を相対的に前後させるために、
第2スリット27が設けられている。そして油圧シリン
ダ10には、これを油圧制御するための油圧回路(図示
せず)が、空気圧シリンダ21には、これを空気圧制御
するための空気圧回路(図示せず)が接続され、油圧回
路及び空気圧回路には、これら回路を一括して制御する
ための制御装置(図示せず)が取り付けられている。
【0019】次に養生コンクリート搬送装置1の取り扱
いと養生コンクリート搬送装置1の作動について説明す
る。
【0020】まず、搬送路3に搬送路方向へ間隔をおい
て、支持ローラ5…と、ローラ支持装置9とを取り付
け、ローラ支持装置9にパレット送り出しシャフト8を
取り付け、パレット送り出しシャフト8の後端部と固定
系とに油圧シリンダ10を掛け渡して搬送路3に養生コ
ンクリート搬送装置1を取り付ける。次いで、パレット
4を支持ローラ5に載置して、その位置をコンクリート
の打設位置(又は仕上げ位置)に位置決めする(図
6)。続いてパレット4に成形型2を載せ、これにコン
クリートを打設した後、制御装置を作動する。制御装置
は、まず空気圧回路を制御して、空気圧シリンダ21を
最大に伸長させ折り畳みリンク19を最大に展開させ
る。爪16は、パレット4の爪係合部7に係合する(図
7)。次いで制御装置は、油圧回路を制御して、油圧シ
リンダ10を搬送方向に所定ストロークゆっくりと伸長
させ、ゆっくりと停止させる(図8)。この結果、支持
ローラ5に載置されていたパレット4は、爪係合部7の
間隔だけ前進して停止される。
【0021】次に制御装置は、空気圧回路を、逆に切換
えて空気圧シリンダ21を収縮させ、爪係合部7から爪
16を離脱させ(図9)、その後に油圧シリンダ10を
収縮させてパレット送り出しシャフト8のみを初期位置
に復帰させる(図10)。
【0022】従ってこのようなパレット4の移動とシャ
フト8の復帰とを交互に繰り返せば、パレット4は、爪
係合部7の間隔ごと送り出されようになり、搬送路3に
はその前進に応じてパレット4の後方に、次のパレット
4を載置できるスペースが作られる。したがって次々と
パレット4を送り出すことができる。
【0023】ここで、油圧シリンダは、通常のモ−タと
比べてストロークの速度は遅いが、シリンダのポート径
を変えるだけで、その速度を簡単に遅くすることが可能
である。一方、支持ローラ5…及びローラ支持装置9…
は、それぞれパレット4と送り出し用シャフト8とを円
滑にかつショックなく転がり移動させる。したがって、
支持ローラ5…上を移動するパレット4には、ショック
や慣性が作用することはなく、それゆえに成形型2内の
コンクリートには、クラックが発生することはない。な
お、さらにショックや慣性の影響を排除しておきたいと
きは、油圧シリンダ10を含む油圧回路に周知の速度制
御回路を組み込み、油圧シリンダ10のストローク速度
の変化を、ストロークの開始直後とストローク停止前お
いて緩慢にすればよい。
【0024】このように本発明に係る養生コンクリート
搬送装置は、高温多湿雰囲気にあっても使用でき、コス
トも安く、同時に多くの成形型を、クラック無く搬送す
ることができる。
【0025】(実施例2)次に上記養生コンクリート搬
送装置1を用いたコンクリート養生設備について説明す
る。
【0026】図11には本発明に係るコンクリート養生
設備の平面図が、図12には図11のC−C線断面が示
されている。
【0027】コンクリート養生設備は、大きくは、コン
クリートの打設エリア28、コンクリートの仕上げエリ
ア29、コンクリートの養生エリア30、コンクリート
製品の検査・補修エリア31、コンクリート製品の組立
てライン32に区画されている。
【0028】検査・補修エリア31を除く他の各エリア
28,29,30,32は、そのスペースを、生産のた
めのスペースとして最大限に活用できるようにするため
に、床それ自体が搬送路3として用いられている。そし
て成形型2を載せたパレット4を、打設エリア28、仕
上げエリア29、養生エリア30、検査・補修エリア3
1、組立てライン32の順に、順次、送りだせるように
するために、検査・補修エリア31を除く他の各エリア
28,29,30,32には、上記コンクリート搬送装
置1が多列に設置されている。
【0029】打設エリア28には、ここに設置された成
形型2に、コンクリートを打設するための天井レール3
3が取り付けられ、天井レール33には、これに走行自
在にコンクリート打設装置34が取り付けられている。
仕上げエリア29には、養生コンクリート搬送装置1の
両側に沿わせて、仕上げ作業を行うための作業エリアが
区画され、検査・補修エリア31には、成形型2から養
生処理完了後のコンクリート製品のみを成形型2から離
型させて、これを検査台35に載置させるために、ホイ
スト式天井クレーン36が取り付けられている。
【0030】コンクリート養生設備の養生能力と搬送能
力とを、従来に比べて格段に向上させるために、養生エ
リア30は、仕上げエリア29の前方に階層的に多数形
成されているのみならず、さらに仕上げエリア29の上
部にも階層的に多数形成されている。これら養生エリア
30には、各養生エリア30に設置された各コンクリー
ト搬送装置1ごとに成形型2を覆ってその内部を高温多
湿に保持させるための門形カーテン式のテント37が取
り付けられている。勿論、この養生エリア30には、各
テント37内を、個別に高温多湿とするためのスチーム
装置(図示せず)が取り付けられる。
【0031】養生エリア30にそれぞれパレット4を移
送する一方で、養生終了後の成形型2を、順次検査・補
修エリア31へ送り出せるようにするために、仕上げエ
リア29と一階の養生エリア30との間には、これらを
横断させて第1トラバース用搬送路38が形成され、養
生エリア30と検査・補修エリア31との間には、これ
らを横断させて第2トラバース用搬送路39が形成され
ている。第1トラバース用搬送路38には、仕上げ終了
後のパレット4を、仕上げエリア29から養生エリア3
0側へ引き出してこれを養生エリア30へ移載すべく構
成された第1油圧リフタ40が、第2トラバース用搬送
路39には、養生終了後の成形型2をパレット4ごと養
生エリア30から引き出してこれを検査・補修エリア3
1に移載すべく構成された第2油圧リフタ41が設けら
れている。
【0032】図13は、第1,第2油圧リフタ40,4
1の正面図を示し、図14は、その側面図を示してい
る。
【0033】油圧リフタ40,41は、成形型2を移載
させるための台車42に、前輪43又は後輪44を駆動
すべく油圧駆動装置45を取り付け、台車42の側部
に、油圧昇降装置46、油圧伸縮式フォーク装置47及
び上記油圧駆動装置45を取り付け、そしてこれら油圧
駆動装置45、油圧昇降装置46及び油圧伸縮式フォー
ク装置47に、油圧を供給する油圧発生ユニット48と
この油圧発生ユニット48の発生油圧を調節し、油圧駆
動装置45、油圧昇降装置46、油圧フォーク装置47
に対する油圧の供給を、選択的に切り換える油圧制御装
置49とを設けて構成されている。
【0034】油圧昇降装置46は、具体的には、上記台
車42上面の前後両側に、垂直状に固設された計4本の
昇降用シリンダ50と、各昇降用シリンダ50のロッド
51先端に、水平軸回りに回転自在に取り付けられたス
プロケット52と、各スプロケット52にそれぞれ巻き
掛けられて、その一端が台車42に接続され、他端が上
記フォーク装置47のフォーク本体53にそれぞれ接続
された計4本の昇降用チェン54とから構成されてい
る。
【0035】油圧伸縮式フォーク装置47は、図15に
概略的に示されているように、フォーク本体53に、フ
ォーク本体53の前後方向へ移動自在に係合させて設け
られた移載フォーク55と、その移載フォーク55の先
端に固設され、パレット4の爪係合部7に係脱可能に形
成されたフック部材56と、ワイヤ牽引により、フォー
ク本体53に対して相対的に移載フォーク55を前後さ
せるために、伸縮方向と互いに逆向きにしてフォーク本
体53に取り付けられた送り出し用及び引き戻し用油圧
シリンダ57,58と、送り出し用油圧シリンダ57の
ロッド59先端に回転可能に取り付けられた第1滑車6
0と、引き戻し用シリンダ58のロッド59先端に回転
可能に取り付けられた第2滑車61と、移載フォーク5
5の前後端にそれぞれ回転可能に取り付けられた第3,
第4滑車62,63と、一端がフォーク本体53に固定
され、他端側が、引き戻し用油圧シリンダ58の第1滑
車61、移載フォーク55前部の第3滑車62、移載フ
ォーク55前部に回転可能に取り付けられた第4滑車6
3に順次巻き付けられ、その折り返された他端がフォー
ク本体53に固定された引き戻し用ワイヤ64と、一端
がフォーク本体53に固定され、他端側が送り出し用油
圧シリンダ57の第1滑車60、フォーク本体53の第
4滑車63、第3滑車62に順次巻き付けられ、その折
り返された他端がフォーク本体53に固定された送り出
し用ワイヤ65とから構成されている。
【0036】以下、養生コンクリート搬送装置1を用い
たコンクリート養生設備における設備の作動について説
明する。
【0037】コンクリートの打設エリア28では、成形
型2に混練したコンクリートが打設される。打設を済ん
だコンクリートの成形型2は、上記養生コンクリート搬
送装置1によって仕上げエリア29へと順次送り出され
る。仕上げエリア29では、粗打設されたコンクリート
の表面が手作業にてきれいに修正される。仕上げ後の成
形型2は、養生コンクリート搬送装置1によってクラッ
クの発生のない状態のまま第1トラバース用搬送路38
の搬出端へと送られる。第1トラバース用搬送路38に
おいて、第1油圧リフタ40の油圧制御ユニット48
は、台車42の走行前及び昇降用シリンダ50を昇降さ
せる前は、養生エリア30を構築する梁材などと移載フ
ォーク55との衝突事故を防ぐために、移載フォーク5
5を中立位置に位置させる初期設定を行う。
【0038】すなわち、送り出し及び引き戻し用油圧シ
リンダ57,58を作動して、台車42の走行やフォー
ク装置47の昇降に支障をきたすことのない、中立位置
に移載フォーク55を引き戻す。そして、仕上げエリア
29のパレット4を、台車42上に引き出す時間を短く
するために、昇降用シリンダ50を下降させて移載フォ
ーク55先端のフック部材56が、パレット4の下面よ
り低い位置に設定されるまで昇降用シリンダ50を下降
させておく。
【0039】この初期設定後、養生エリア30からパレ
ット4の引き出しを行うために、油圧制御ユニット48
は、まず移載フォーク55を送り出す側へ、送り出し及
び引き戻し用油圧シリンダ57,58を所定ストローク
作動して、フック部材56の位置をパレット4最後端の
爪係合部7に臨ませる。次に、昇降用シリンダ50を適
宜伸長させて、仕上げエリア29の支持ローラ5からパ
レット4を浮かせ、その浮いた状態のままに保持して、
移載フォーク55を、中立位置まで引き戻す。次に昇降
用シリンダ50を適宜収縮させて油圧伸縮式フォーク装
置47を台車42に着座させる。
【0040】パレット4の移載完了後、油圧制御ユニッ
ト48は、移載したパレット4を、指定された養生エリ
ア30の指定されたコンクリート搬送装置1へ受け渡す
ために、先ず油圧駆動装置45を正転又は逆転させて、
台車42の位置を、指定されたコンクリート搬送装置1
のパレット4受け渡し位置に移動させ、次に昇降用シリ
ンダ50を伸長させて指定された養生エリア30まで、
油圧伸縮式フォーク装置47を昇降させる。昇降後、移
載フォーク55を送り出し側へ作動してパレット4を、
指定養生エリア30の指定コンクリート搬送装置1の支
持ローラ5に移載する。このときの移載は、養生エリア
30からパレット4の引き出しを行うときの逆の動作と
なる。
【0041】このように油圧制御ユニット48は、仕上
げエリア29のパレット4の引き出しから養生エリア3
0へのパレット4の移載を順次に繰り返す。
【0042】指定養生コンクリート搬送装置1に最台数
の成形型2が移載された後は、その指定養生コンクリー
ト搬送装置1につき養生が行なわれる。養生は、門形カ
ーテン式のテント37を閉めて、全ての成形型2を覆
い、スチーム装置によってテント37内(養生室内)
を、一定の高温多湿雰囲気に約一晩保持して終了する。
【0043】養生終了後、今度は、その指定養生コンク
リート搬送装置1に対して、その搬出端側から養生処理
後の成形型2を、第2油圧リフタ41にて順次取り出し
て、これを検査・エリア前に降ろし、次いで第1油圧リ
フタ40により、仕上げエリア29の搬出端側から養生
前の成形型2を取り出し、これを指定コンクリート搬送
装置1に移載させる。
【0044】第2油圧リフタ41は、第1油圧リフタ4
0が仕上げエリア29からパレット4を取り出して、こ
れを台車42上に載置させ、その後、載置したパレット
4を養生コンクリート搬送装置1に移載させるのと同様
にして、指定養生コンクリート搬送装置1の搬入端から
養生処理後のパレット4を引き出し、これを台車42上
に移載させる。載置後、昇降用シリンダ50を収縮させ
てパレット4を検査台35の手前のパレット受け67に
移載させる。第2油圧リフタ41により、搬出端の成形
型2を取り出した後は、制御装置(養生コンクリート搬
送装置1を制御する制御装置)によって、指定養生コン
クリート搬送装置1が作動され、これに載置されていた
パレット4は、全て搬出端側へ送り出される。指定養生
コンクリート搬送装置1の搬入端に、次の成形型2を移
載できるスペースができたとき、第2油圧リフタ41の
みならず第1油圧リフタ40も同時に作動される。これ
ら第1,第2油圧リフタ40,41の作動と指定養生コ
ンクリート搬送装置1の作動は、養生処理後の成形型2
が全て養生処理前の成形型2と入れ代わるまで継続され
る。
【0045】なお、仕上げ処理後、養生処理前の搬送に
よるコンクリートクラックの発生を極力防止するため
に、上記油圧駆動装置45、油圧昇降装置46、油圧伸
縮式フォーク装置47の速度及び起動・停止の加速度
を、速度制御回路によって緩慢制御することは当然にな
されるものである。
【0046】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば次の如き優れた効果を発揮する。
【0047】(1) 請求項1記載の発明によれば、高温多
湿の環境においても使用することができ、かつ成形型に
対する搬送時のショックをなくすことができるので、仕
上げ後のコンクリートにクラックを生じさせることなく
同時に多数の成形型を養生エリアへ搬送することがで
き、養生エリアのスペース等を実質的に拡大することが
できる。
【0048】(2) 請求項2記載の発明によれば、立体的
に形成された養生エリアに、養生前の成形型をクラック
の発生なく搬送することができると共に、その搬送に同
期させて養生終了後の成形型を取り出せるようにしたの
で、コンクリート製品の生産効率を飛躍的に向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る養生コンクリート搬送装置を示す
斜視図である。
【図2】本発明に係る養生コンクリート搬送装置を示す
概略平面図である。
【図3】本発明に係る養生コンクリート搬送装置を示す
概略側面図である。
【図4】図1のA−A線断面図である。
【図5】図1のB−B線断面図である。
【図6】パレットの移動前の状態を示す図である。
【図7】パレットの移動前でかつ爪が係合している状態
を示す図である。
【図8】パレットの移動後の状態を示す図である。
【図9】パレット移動後の爪解除状態を示す図である。
【図10】油圧シリンダを初期状態まで戻した状態を示
す図である。
【図11】本発明に係るコンクリート養生設備を示す平
面図である。
【図12】図11のC−C線断面図である。
【図13】本発明に係る油圧リフタの構造を示す正面図
である。
【図14】本発明に係る油圧リフタの構造を示す側面図
である。
【図15】本発明に係る油圧伸縮式フォーク装置の概略
図である。
【符号の簡単な説明】
1 養生コンクリート搬送装置 2 成形型 3 搬送路 4 パレット 7 爪係合部 5 支持ローラ 8 パレット送り出しシャフト 9 油圧シリンダ 11 爪機構 29 仕上げエリア 30 養生エリア 42 台車 46 油圧昇降装置 47 油圧伸縮式フォーク装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートの成形型を載置するパレッ
    トの下面部に搬送方向へ所定間隔をおいて爪係合部を多
    数設け、該パレットを搬送路に沿って移動すべく、搬送
    路に間隔をおいて支持ローラを多数設けると共に、搬送
    路とパレット下面部との間に搬送路の全長に亘るパレッ
    ト送り出しシャフトを前後移動自在に設け、該パレット
    送り出しシャフトに、上記パレットを上記爪係合部の間
    隔と同一ストロークだけ前後させるべく油圧シリンダを
    取り付け、パレット送り出しシャフトに、上記爪係合部
    と係脱される爪機構を、上記パレット送り出しシャフト
    の一端部から他端部へ上記爪係合部の間隔と同一間隔を
    おいて多数取り付けたことを特徴とする養生コンクリー
    ト搬送装置。
  2. 【請求項2】 コンクリートの仕上げエリアの搬出端前
    方及び仕上げエリアの上方に、それぞれコンクリートの
    養生エリアを階層的に形成し、仕上げエリア及び養生エ
    リアに養生コンクリート搬送装置を多列に配置し、仕上
    げ処理後の成形型を仕上げエリアからパレットごと引き
    出してこれを養生エリアの搬入部に搬入しつつ同時に養
    生エリアの搬出部から養生処理後の成形型をパレットご
    と取り出してこれを検査・保管エリア等の次工程エリア
    へ移載すべく、仕上げエリアの搬出端と養生エリアの搬
    入端との間及び養生エリアの搬出端と次工程エリアとの
    間にこれらの横断方向に移動自在に油圧駆動台車を設
    け、該台車に油圧昇降装置を介して上記油圧駆動台車と
    上記エリアとの間で相互にパレットを受け渡すべく油圧
    伸縮式フォーク装置を取り付けたことを特徴とする養生
    コンクリート搬送装置を用いたコンクリート養生設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106592979A (zh) * 2016-12-29 2017-04-26 马鞍山万普实业发展有限公司 一种用于短距离运输混凝土的吊装装置
CN114162533A (zh) * 2020-09-11 2022-03-11 深圳市卓派自动化技术有限公司 一种用于安装货物存取终端的自动装置

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