JPH05286443A - ステアリングホイール用ロアカバー - Google Patents

ステアリングホイール用ロアカバー

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JPH05286443A
JPH05286443A JP4094548A JP9454892A JPH05286443A JP H05286443 A JPH05286443 A JP H05286443A JP 4094548 A JP4094548 A JP 4094548A JP 9454892 A JP9454892 A JP 9454892A JP H05286443 A JPH05286443 A JP H05286443A
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JP
Japan
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lower cover
tpe
steering wheel
ester
urethane
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4094548A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Yoshida
彰浩 吉田
Masaomi Goto
正臣 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 RIMポリウレタン製ロアカバーの持つ、イ
ンサートが必要、生産性が低い、材料のリサイクルがで
きない等の問題点を発生させずに、PP製ロアカバーの
持つ、打音が高い、ソフト感がない、等の問題点を解決
できるステアリングホイール用ロアカバーを提供するこ
と。 【構成】 ステアリングホイール本体と別体成形される
ロアカバー1。そのロアカバー本体の成形材料が、熱可
塑性エラストマー(TPE)を主体とするものである。
そして、TPEとして、表面硬度がそれぞれショアD
(ASTM D 785)25〜80の、エステル系TPE又は
ウレタン系TPEから選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のステアリング
ホイール用ロアカバーに関する。特に、エアバッグ装置
を装備するステアリングホイールに好適なロアカバーで
ある。
【0002】本明細書で、配合単位は、特に断らない限
り、重量単位である。
【0003】本明細書中で説明を省略して用いた、高分
子材料の略号の一覧を次に示す。
【0004】 AS樹脂…アクリロニトリル・スチレン樹脂、 PP…ポリプロピレン、 PUR…ポリウレタン、 PBT…ポリブチレンテレフタレート、 Q…シリコーンゴム、
【0005】
【従来の技術】上記のようなロアカバーは、通常、主と
して、低コストで比重の小さな(軽量化に寄与する。)
PPを、ステアリングホイール本体とは、別体に本体を
成形して、ステアリングホイールに組み付けている。
【0006】しかし、PP製のロアカバーは、PPの本
来もつ樹脂特性に基づき、風合い・蝕感においてソフト
感に欠け、且つ、打音も軽くて、高級感に欠けると共
に、傷つき易いという問題点があった。
【0007】このため、高級車においては、ステアリン
グホイール本体と共に、ロアカバー本体を、発泡処方の
PURで反応射出成形(RIM成形)により製造してい
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、当該製造方法
は、下記のような問題点があった。
【0009】RIMのPUR材料は、それ自体、形状
保持能がなく、形状保持能を与えるインサート(通常P
P製)を成形品に埋設する必要がある。このため、ロア
カバーが肉厚になって、設計自由度が制限されると共
に、生産性向上の要請に対して負の要因となる。更に
は、RIMウレタン材料は、熱硬化であるため材料リサ
イクルが実質的に不可能である。
【0010】本発明の目的は、上記にかんがみて、RI
M製ロアカバーの持つ問題点を実質的に発生させずに、
PP製ロアカバーの持つ問題点を解決できるステアリン
グホイール用ロアカバーを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のステアリングホ
イール用ロアカバーは、上記課題を、下記構成により解
決するものである。
【0012】ステアリングホイール本体と別体成形され
るロアカバーであって、ロアカバー本体の成形材料が、
熱可塑性エラストマー(TPE)を主体とするものであ
り、該TPEとして、表面硬度がそれぞれショアD(AS
TM D 785 )25〜80のエステル系TPE又はウレタ
ン系TPUから選択することを特徴とする。
【0013】
【実施例】
A.本実施例のロアカバー1は、図例の如く、ステアリ
ングホイール本体と別体成形されることにある。なお、
図例中、2はステアリングホイールボス、3はエアバッ
グパッド、4はエアバッグ、5はインフレータである。
【0014】B.本実施例の特徴は、ロアカバー本体の
成形材料が、熱可塑性エラストマー(TPE)を主体と
するものであり、該TPEとして、表面硬度がそれぞれ
ショアD(ASTM D 785 )25〜80の、エステル系T
PE又はウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)か
ら選択することにある。
【0015】(1) ここで、表面硬度がショアD25未満
では、ロアカバーに形状保持能を付与しがたく(表面硬
度は、形状保持能の重要要素である曲げ弾性率と略比例
関係にある。)、逆に、ショアD80を越えると、風合
い・蝕感においてソフト感を付与しがたく、且つ、打音
も軽くて、高級感に欠けるおそれがある。
【0016】(2) TPEとして、エステル系TPEまた
はウレタン系TPEを選択したのは、それらが、引張強
度、耐摩耗性、耐引裂性等の機械的強度において、他の
TPEに比して優れているためである。特に、エステル
系TPEは、耐熱性がTPE中最高であり望ましい。
【0017】(3) 上記ポリエステル系TPEとしては、
ハードセグメントをポリブチレンテレフタレート等の
ポリエステルとし、ソフトセグメントを、それぞれ、ポ
リテトラメチレングリコールエーテル(PTMG)、P
TMEGT(PTMGとテレフタル酸との縮合物)等の
ポリエーテルとするポリエステル・ポリエーテル型、
ハードセグメントを上記と同様のポリエステルとし、ソ
フトセグメントをポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエ
ステルとするポリエステル・ポリエステル型、いずれで
も使用可能である。特に、これらの内で、よりソフト感
を得るために、ポリエステルポリエーテル型のものが望
ましい。
【0018】具体的には、「ペルプレン P-40UH・P-30
B 」等を使用可能である。
【0019】(4) 上記ポリウレタン系TPEとしては、
使用する長鎖ポリオール対応して分類されるカプロラ
クトン系、アジペート系、ポリカーボナート系、
ポリエーテル系、のいずれも使用可能である。これらの
内で、機械的強度が高く、耐熱老化性及び耐寒性のバラ
ンスのとれているカプロラクトン系が望ましい。
【0020】具体的には、「パンデックス T-5070 ・T-
5965D 」(大日本インキ(株))、「エラストラン E-5
74FNAT」(日本エラストラン(株)製)等を使用可能で
ある。
【0021】(5) 成形材料は、上記エステル系TPEま
たは上記ポリウレタン系TPEに、上記表面硬度がでる
ように、適宜、可塑剤、着色剤、有機充填剤、無機充填
剤、老化防止剤等の副資材を適宜配合混練したものを、
ペレット状にして調製する。
【0022】PEE製の射出成形性から、材料流れMF
R(ASTM D 1238) 1g/10分以上(望ましくは10
g/10分以上)でとなるようにエステル系TPE系ポ
リマーアロイ及び他の副資材の種類及び量を選定する。
【0023】(6) ここで、エステル系TPEを使用する
場合において、成形体(ロアカバー本体)に塗装(通
常、耐摩耗性の良好なウレタン系塗料を使用する。)を
する場合は、下記態様とすることが、塗膜密着性及び塗
膜追従性の見地から望ましい。
【0024】エステル系TPE100部に対して、シリ
コーンゴム3〜8部、PBT8〜13部を含有するもの
に加えて、可塑剤8〜15部、又は、AS樹脂5〜
30部を含有するようにしたもの。
【0025】なお、上記可塑剤は、仕上げ塗膜中へ移行
して、塗膜に柔軟性を付与し、塗膜密着性を向上する作
用を奏するものと推定する。
【0026】ここで、可塑剤としては、フタル酸ジブ
チル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジ
−n−オクチル、フタル酸ジ−n−ヘプチル、フタル酸
ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸誘
導体、ジ(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソ
デシルアジペート等のアジピン酸誘導体、ジ−n−ブ
チルセバケート、ジ(2−エチルヘキシル)セバケート
等のセバシン酸誘導体、トリフエニルホスフエート、
トリクレジルホスフエート、トリ(2−エチルヘキシ
ル)ホスフエート等のリン酸誘導体、塩素化ポリエチ
レン(塩素化度40%)等を挙げることができる。これ
らの可塑剤のうち、フタル酸エステル系のものが望まし
い。
【0027】(4) ロアカバー本体の成形方法は、射出成
形等により、成形する。このとき、ロアカバー本体の平
均肉厚は、2〜6mmとする。そして、そのロアカバー本
体は、そのまま、又は、塗装をして、ステアリングホイ
ールに組みつける。なお、塗装は、アルコール系溶剤で
洗浄後、上塗り塗料(通常ウレタン系)で直接塗布す
る。塗布方法は、特に限定されないが、はけ塗り・スプ
レ等により行なう。
【0028】
【発明の作用・効果】本発明のステアリングホイール用
ロアカバーは、ロアカバー本体の成形材料が、熱可塑性
エラストマー(TPE)を主体とするものであり、該T
PEが、表面硬度がショアD(ASTM D 785 )25〜8
0のエステル系TPE又はウレタン系TPUから選択す
る構成により、RIMポリウレタン製ロアカバーの持つ
問題点を実質的に発生させずに、PP製ロアカバーの持
つ問題点を解決できる。
【0029】即ち、表面硬度が所定値以下のTPE成形
材料で成形するため、PP製ロアカバーに比して、ソフ
ト感(風合い・蝕感において)が格段に高く、且つ、打
音も重みがあり、高級感を有する。又、耐傷付き性にも
優れている。
【0030】表面硬度が所定値以上のポリエステル系又
はポリウレタン系TPE材料は、曲げ弾性率も、通常、
1000kg/c〓(98 MPa)以上を有し、3mm以上あれ
ば、形状保持能を有する。このため、RIMポリウレタ
ン製の場合の如く、形状保持能を与えるインサートを成
形品に埋設する必要がなく、設計自由度及び生産性が向
上する。さらに、TPE材料は、RIMウレタン材料と
異なり、材料リサイクルが可能である。
【0031】
【試験例】以下、本発明のをよりよく理解するために、
本発明の実施例及び比較例について行なった試験につい
て説明をする。
【0032】A.表1・2に示す各組成の図1に示す形
状のロアカバー(平均肉厚 4mm)を、射出成形をし
た。射出成形条件は、射出材料温度230℃、射出圧力
★?kgf/cm2 とした。
【0033】B.実施例1及び比較例の各ロアカバ−本
体について下記項目の試験を行なった。各物性試験の結
果を表1に示す。実施例のロアカバー1は、比較例のP
P製ロアカバーに比して、いずれの試験項目においても
優れていることが分かる。
【0034】(1) 打音…金槌で表面をたたき、音の高さ
を測定する。
【0035】(2) ショアD硬度…ASTM D 785 に準じて
測定。
【0036】(3) 傷つき性…100円玉でひっかき跡を
目視判定。
【0037】○:傷つかず、△:傷跡目立たず、Χ:傷
跡目立つ、 (4) ソフト感…手で触れて感触で測定。
【0038】○:温かい、△:普通、Χ:冷たい、 C.実施例1〜3については、アルコール系溶剤で洗浄
後、ロアカバー本体に、二液型ウレタン塗料を、塗膜厚
30μmとなるようにスプレー塗布した。そして、下記
塗膜密着性、及び、塗膜追従性について、試験を行
なった。表2に試験結果を示す。ポリエステル系TPE
のみの組成では、塗膜密着性及び塗膜追従性の双方にお
いて、十分でないことが分かる。また、可塑剤又はAS
樹脂を含まない組成は、塗膜追従性が十分でないことが
分かる。
【0039】 JIS K 5400 に準じて、ます目100に
対する剥れます目を測定。
【0040】塗装試験片を80°折り曲げ、塗膜の亀
裂の有無を目視判定。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したロアカバーをステアリングホ
イールに装着した一部省略断面図である。
【符号の説明】
1…ロアカバー、 2…ステアリングホイールボス、 3…エアバッグパッド、 4…エアバッグ、 5…インフレータ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイール本体と別体成形さ
    れるロアカバーであって、該ロアカバー本体の成形材料
    が、熱可塑性エラストマー(TPE)を主体とするもの
    であり、該TPEが、表面硬度がそれぞれショアD(AS
    TM D 785 )25〜80の、エステル系TPE又はウレ
    タン系TPEから選択されることを特徴とするステアリ
    ングホイール用ロアカバー。
JP4094548A 1992-04-14 1992-04-14 ステアリングホイール用ロアカバー Withdrawn JPH05286443A (ja)

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JP4094548A JPH05286443A (ja) 1992-04-14 1992-04-14 ステアリングホイール用ロアカバー

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JP4094548A JPH05286443A (ja) 1992-04-14 1992-04-14 ステアリングホイール用ロアカバー

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JP4094548A Withdrawn JPH05286443A (ja) 1992-04-14 1992-04-14 ステアリングホイール用ロアカバー

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012040382A (ja) * 2010-08-20 2012-03-01 Nike Internatl Ltd 指定の曲げ弾性率及び硬度を持つ複数層を有するゴルフボール。

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012040382A (ja) * 2010-08-20 2012-03-01 Nike Internatl Ltd 指定の曲げ弾性率及び硬度を持つ複数層を有するゴルフボール。
US8858366B2 (en) 2010-08-20 2014-10-14 Nike, Inc. Golf ball having layers with specified moduli and hardnesses
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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990706