JPH05286266A - 感熱転写用受像シート及びその製造方法 - Google Patents

感熱転写用受像シート及びその製造方法

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JPH05286266A
JPH05286266A JP4094315A JP9431592A JPH05286266A JP H05286266 A JPH05286266 A JP H05286266A JP 4094315 A JP4094315 A JP 4094315A JP 9431592 A JP9431592 A JP 9431592A JP H05286266 A JPH05286266 A JP H05286266A
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JP
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heat
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Application number
JP4094315A
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English (en)
Inventor
Kenji Yabuta
健次 藪田
Hideki Sekiguchi
英樹 関口
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像品質に優れると同時に高濃度な感熱転写
用受像シ−ト及びその製造方法を提供する事である。 【構成】 耐熱性に優れた放射線硬化性組成物を主成分
とする中間層と受像層を積層して設けた支持体の他面に
熱可塑性樹脂層を設けた感熱転写用受像シ−ト及びその
製造方法。 【効果】 画像品質に優れると同時に転写濃度の高い感
熱転写用受像シ−トが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転写濃度に優れると共
に高画質の感熱転写用受像シ−トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カラーハードコピーの一手段とし
て、特に多色階調性画像の再現に昇華型感熱転写方式の
プリンターが用いられている。このような昇華型感熱転
写方式のプリンターの原理は、画像を電気信号に変換
し、さらにこの電気信号をサーマルヘッドにより熱信号
に変換して昇華型インクが塗布されたシート(インクド
ナーシート)を加熱し、昇華したインクをインクドナー
シートに密着した受像シ−トで固定し、画像を再生する
ものである。特に近年プリント速度の高速化と転写画像
品質の向上が要求されており、それは必然的に印加熱エ
ネルギ−の増大に結び付くため、一般に支持体として使
用されるアート紙、コ−ト紙等のコーテッド紙やポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリアミド等の合成樹脂フィルム、またはこれらの
合成樹脂をラミネートしたラミネート紙、合成紙などを
使用した場合、これらは耐熱性に劣る為、印字時の熱に
より支持体が熱収縮を起こし、画像部の白抜け等画像品
質が低下する欠点を有してるので耐熱性のある支持体が
要求されていた。
【0003】かかる要求に対し支持体の上に放射線硬化
性組成物を塗布して放射線架橋した昇華型感熱転写受像
用紙が知られている(特開昭62ー173295号公
報)。しかし、一般にかかる放射線硬化性組成物は染料
に対する染着性が弱く、耐熱性には優れるものの結果的
には高い転写濃度と高画像品質が得難いという欠点があ
った。
【0004】それに対して本発明者等は染料に対する染
着性に優れた樹脂を感熱転写用受像層の主成分として使
用すると同時に、その受像層と感熱転写用受像紙の支持
体との間に放射線硬化性組成物層を設けることにより、
高い転写画像濃度を得ると同時に支持体の熱軟化による
悪影響のない高画質な感熱転写用受像紙が得られる事を
既に提案している(特願平2−138959号公報)が
本発明は、その改良に関する。
【0005】つまり、支持体に用いられるシートはプリ
ント時のインクドナーシートとの密着性を助長する事で
転写濃度の向上を計れるが、その観点からも適度なクッ
ション性を有する事が望ましいが、放射線硬化性組成物
を使用して高平滑度の面を形成した場合は耐熱性に優れ
る反面クッション性に乏しい為、画像品質には優れるも
のの結果的には高い転写濃度と高画像品質が得難いとい
う欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる状況
の下に、支持体上に放射線硬化性樹脂組成物を主成分と
する中間層と受像層を積層してなる感熱転写用受像シ−
トにおいて、転写濃度が高くしかも高画質の感熱転写用
受像シ−ト及びその製造方法を提供する事を目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな問題点を解決する手段を鋭意研究した結果、感熱転
写用受像シ−トにおいて、支持体の表面に放射線硬化性
組成物を主成分とする中間層と受像層を順次塗設し、該
支持体の裏面に熱軟化性樹脂層を設けてなるものであ
り、該中間層の中心線平均粗さ(Ra)が、0.5μ以
下であり、該熱軟化性樹脂層が合成紙、又は合成樹脂フ
ィルムとすることで転写濃度が高く、高画質の感熱転写
用受像シ−トを提供し得ることをを見いだし本発明に至
った。
【0008】又、感熱転写用受像シ−トの製造方法にお
いて、放射線硬化性組成物を主成分とする中間層組成物
を金属ロール鏡面又はプラスチックフィルム表面に塗設
し、該塗面と、支持体裏面に合成紙、合成樹脂、合成樹
脂フィルムのいずれかからなる該熱軟化性樹脂層を設け
た該支持体表面とを接触時又は接触後、可塑性を有する
間に紫外線照射又は電子線照射でラジカル重合性組成物
を硬化させた後、該鏡面又は表面との剥離により該支持
体表面上に中間層を設け、続いて受像層を積層するか、
或は支持体裏面に該中間層、続いて該受像層を積層した
後、支持体裏面に該熱軟化性樹脂層を設けることにより
感熱転写用受像シ−トの製造方法を提供し得ることをを
見いだし本発明に至った。
【0009】転写濃度が高く、高画質が得られる理由に
ついては、画像記録時の熱により支持体裏面に形成した
熱軟化性樹脂層が軟化する事で、硬い放射線硬化性樹脂
層のクッション性の悪さを補う為であると考えられる。
この支持体裏面に熱軟化性樹脂層を設ける方法として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレ
ン、ポリカ−ボネ−ト等の合成紙や合成樹脂フィルムの
張り合わせや合成樹脂の塗布、ラミネ−ト等の手段が考
えられる。張り合わせに対しては、支持体と合成紙又は
合成樹脂フィルムとの両面に対する接着性に優れた樹脂
ならいずれも好適に使用しうるが、例えばアクリル系樹
脂、塩ビ系樹脂、酢ビ系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレ
ンブタジエン系樹脂又はその共重合体等を例示する事が
できる。又、塗布量は乾燥固形分で0.5〜10.0g
/m2の範囲が好ましい。又、必要によりコロナ処理、
プラズマ処理等によって層間接着性を向上させる事も出
来る。
【0010】以下本発明を詳細に説明する。熱転写受像
シ−トに使用し得る支持体としては、通常、アート紙、
コ−ト紙等のコーテッド紙や普通紙原紙、又はポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、
ポリアミド等の合成樹脂フィルム、またはこれらの合成
樹脂を紙に片面、または両面にラミネートしたラミネー
ト紙、合成紙、上記材料の張り合わせ等による複合素材
などが考えられるが、支持体上に放射線硬化性組成物を
塗布後の中間層の表面粗さが、中心線平均粗さ(Ra)
で0.5μ以下、特に好ましくは0.2μ以下である限
り、特に素材に限定される事がないが高平滑な支持体が
好ましい。
【0011】熱により溶融又は昇華して移行する染料に
対して染着性を有する受像層を構成する樹脂としては、
染料との相互作用が強く、染料が安定して樹脂中に拡散
しうるものであればいずれも好適に使用しうるが、例え
ば、エステル結合を有するものとしては、ポリエステル
樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカ−ボネ−ト
樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアクリレ−ト樹脂
等;又、ウレタン結合を有するものとしては、ポリウレ
タン樹脂;アミド結合を有するものとしては、ポリアミ
ド樹脂(ナイロン);尿素結合を有するものとしては、
尿素樹脂;更に、その他の極性の高い結合を有するもの
としては、ポリカプロラクトン樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル樹脂等が使
用でき、又は、上記樹脂の構成単位の内の1種以上を主
成分とする共重合体、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等として使用
する事もでき、更に、上記樹脂を単独又は2種以上混合
して使用することが出来る。又、上記の樹脂は、水又は
有機溶媒に溶解して中間層上に塗布するか、水溶液中に
乳化してエマルジョンとして塗布することも出来る。
【0012】又、本発明において、受像層に添加して使
用する離型剤は、ブロッキング防止の目的で使用され
る。つまり、中間層に使用する放射線硬化性組成物は、
高光沢が得やすいと共に耐熱性に優れ、支持体の熱軟化
によるブロッキングを防止する目的を有しているが、直
接ドナ−シ−トのインク層と接する受像層にもブロッキ
ング対策は必要であり、例えば、高級脂肪酸又はそのエ
ステル、アミド又はその金属塩、セラックワックス、モ
ンタンワックス、カルナバワックス、ポリエチレンワッ
クス等のワックス類やテフロンパウダ−;フッ素系、燐
酸エステル系の界面活性剤;シリコ−ンオイル等が挙げ
られる。又、シリコ−ンオイルとしては、アミノ変性シ
リコ−ン、エポキシ変性シリコ−ン、アルキッド変性シ
リコ−ン等の変性シリコ−ンオイルなども使用される。
又、シリコン化合物として、硬化型のシリコン化合物も
必要により用いる事が出来る。硬化型のシリコン化合物
としては、反応硬化型、電離放射線硬化型、触媒硬化型
等が挙げられる。
【0013】更に、必要により、染料、顔料、湿潤剤、
消泡剤、分散剤、帯電防止剤、蛍光増白剤、紫外線吸収
剤、光安定化剤等の添加剤を含有することも出来る。特
に顔料に関しては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリ
ン、クレ−、酸化亜鉛、硫酸バリウム、酸化チタン等に
代表される無機質粒子を熱軟化性樹脂層又は放射線硬化
性組成物層に含有させる事で、ブロッキング改良の目的
を達成することが出来る。
【0014】本発明の中間層に用いられる放射線硬化性
樹脂としては、分子末端に又は分子側鎖にアクリロイル
基、メタクリロイル基、またはエポキシ基などの反応基
を有する化合物で、不飽和ポリエステル、変性不飽和ポ
リエステル、アクリル系ポリマー、アクリル系モノマ
ー、メタクリル系ポリマー、メタクリル系モノマーおよ
びビニル型不飽和結合を有するモノマーまたはオリゴマ
ー、エポキシ化合物などが単体でまたは他の溶剤ととも
に使用できる。以下代表的なものを例示する。
【0015】(a)ポリエステルアクリレート、ポリエ
ステルメタクリレート;例えば、アロニックスM−53
00、アロニックスM−5400、アロニックスM−5
500、アロニックスM−5600、アロニックスM−
5700、アロニックスM−6100、アロニックスM
−6200、アロニックスM−6300、アロニックス
M−6500、アロニックスM−7100、アロニック
スM−8030、アロニックスM−8060、アロニッ
クスM−8100(以上、東亜合成化学工業(株)商品
名)、ビスコート700、ビスコート3700(以上、
大阪有機化学工業(株)商品名)、カヤラッドHX−2
20、カヤラッドHX−620(以上、日本化薬(株)
商品名)
【0016】(b)エポキシアクリレート、エポキシメ
タクリレート;例えば、NKエステル、EA−800、
NKエステル、EPM−800(以上、新中村化学
(株)商品名)、ビスコート600、ビスコート540
(以上、大阪有機化学工業(株)商品名)、フオトマー
3016、フオトマー3082(以上、サンノプコ
(株)商品名)
【0017】(c)ウレタンアクリレート、ウレタンメ
タクリレート;例えば、アロニックスM−1100、ア
ロニックスM−1200、アロニックスM−1210、
アロニックスM−1250、アロニックスM−126
0、アロニックスM−1300、アロニックスM−13
10(以上、東亜合成化学工業(株)商品名)、ビスコ
ート812、ビスコート823、ビスコート823(以
上、大阪有機化学工業(株)商品名)、NKエステル、
U−108−A、NKエステル、U−4HA(以上、新
中村化学(株)商品名)
【0018】(d)単官能アクリレート、単官能メタク
リレート;例えば、メチルアクリレート、エチルアクリ
レート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレー
ト、フェノキシエチルアクリレート、シクロヘキシルア
クリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、N、N−ジ
メチルアミノエチルアクリレート、N、N−ジメチルア
ミノエチルメタクリレート、N、N−ジエチルアミノエ
チルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレートな
ど。エチレンオキシド変性フェノキシ化りん酸アクリレ
ートエチレンオキシド変性ブトキシ化りん酸アクリレー
ト、この他に東亜合成化学工業(株)の商品名でいえば
アロニックスM−101、アロニックスM−102、ア
ロニックスM−111、アロニックスM−113、アロ
ニックスM−114、アロニックスM−117、アロニ
ックスM−152、アロニックスM−154などが挙げ
られる。
【0019】(e)多官能アクリレート、多官能メタク
リレート;例えば、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート、 1,6−ヘキサンジオールジメタクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレ
ングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール
ジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレ
ート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリ
プロピレングリコールジメタクリレート、ペンタエリス
リトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート、イソシアヌル酸ジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、イソシアヌル酸ト
リアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エ
チレンオキシド変性ペンタエリスリトールテトラアクリ
レート、プロピレンオキシド変性ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、プロピレンオキシド変性ジペンタ
エリスリトールポリアクリレート、エチレンオキシド変
性ジペンタエリスリトールポリアクリレートなどが挙げ
られる。東亜合成化学工業(株)の商品名でいえばアロ
ニックスM−210、アロニックスM−215、アロニ
ックスM−220、アロニックスM−230、アロニッ
クスM−233、アロニックスM−240、アロニック
スM−245、アロニックスM−305、アロニックス
M−309、アロニックスM−310、アロニックスM
−315、アロニックスM−320、アロニックスM−
325、アロニックスM−330、アロニックスM−4
00、TO−458、TO−747、TO−755、T
HIC.TA2などが挙げられる。
【0020】(f)エポキシ化合物;例えばグリシジル
メタクリレート、1,3ービス(N,N-ジエポキシプロピルア
ミノメチル)シクロヘキサン、1,3ービス(N,N-ジエポキ
シプロピルアミノメチル)ベンゼンなどが挙げられる。
三菱瓦斯化学(株)の商品名で言えば、GE−510、
TETRAD−X、TETRAD−Cなどが挙げられ
る。
【0021】本発明に用いられる光開始剤としては、ジ
又はトリクロロアセトフェノンのようなアセトフェノン
類、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベン
ゾイン、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチ
ルケタール、テトラメチルチウラムモノサルファイド、
チオキサントン類、アゾ化合物等があり、放射線硬化性
樹脂および放射線硬化性シリコーン樹脂の重合反応のタ
イプ、安定性、およびラジカル照射装置との適合性など
の観点から選ばれる。光開始剤の使用量は、放射線硬化
性樹脂または放射線硬化性シリコーン樹脂に対して、通
常1〜5%の範囲である。また、光開始剤にハイドロキ
ノンのような貯蔵安定剤が併用される場合もある。
【0022】本発明の中間層を設ける際に、必要によ
り、該放射線硬化性組成物を発泡させるか、中空微粒子
を含有させた後、支持体に塗布し放射線照射して硬化す
る事で微細空孔を含有させてもよい。又、その上に設け
る受像層との接着性を改良する為にコロナ放電処理やプ
ライマ−層塗布等の易接着性処理をしてもよい。
【0023】支持体表面上に受像層あるいは放射線硬化
性組成物中間層を塗布する方法としては、例えば、ブレ
ードコート、エアードクターコート、スクイズコート、
エアーナイフコート、リバースロールコート、グラビア
ロールおよびトランスファーロールコート、バーコー
ト、カーテンコート等の方法が用いられる。又、必要に
より、支持体上に放射線硬化性組成物を塗布後高平滑性
のフィルム等を張り合わせフィルム側から放射線を照射
して硬化させた後、フィルムを剥離してから受像層層を
設けても良い。又、支持体表面上に放射線硬化性組成物
を塗布後高平滑性の金属ロ−ル等に接触時、支持体側か
ら放射線を照射して硬化させた後、剥離してから表面処
理し、その上に受像層を設ける事が出来る。
【0024】支持体表面上に塗布する放射線硬化性組成
物量は、支持体の種類により異なるが、約2〜50g/
2、より好ましくは5〜30g/m2である。放射線硬
化性組成物を硬化させる電離放射線としては、一般には
紫外線、α線、β線、γ線、X線、電子線等が挙げられ
るが、α線、β線、γ線又はX線は、人体への危険性の
問題が付随する為、取扱が容易で工業的にもその利用が
普及している紫外線や電子線が有効である。
【0025】電子線を使用する場合、照射する電子線の
量は、0.1〜10Mrad程度の範囲で調整するのが
望ましい。0.1Mrad以下では、十分な照射効果が
得られず、10Mrad以上では、紙またはフィルム支
持体を劣化させる為好ましくない。電子線の照射方式と
しては、スキャニング方式、カ−テンビ−ム方式等が採
用され、電子線を照射する加速電圧は、100〜300
KV程度が適当である。又、紫外線を使用する場合に
は、該放射線硬化性組成物中に増感剤を配合する必要が
あるが、それは上記に示した増感剤を適宜使用すること
が出来る。光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水
銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、タングステンラン
プ等が好適に使用される。
【0026】
【作用】本発明は、支持体表面上に耐熱性に優れた放射
線硬化性組成物を主成分とする中間層を設け、該中間層
上に熱により溶融又は昇華して移行する染料に対する染
着性に優れた受像層を設ける感熱転写用受像シ−トにお
いて、支持体裏面に合成紙又は合成樹脂フィルムからな
る熱軟化性樹脂層を設ける事で転写濃度が高く、画像品
質の優れた感熱転写用受像シ−トを得た。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限られるものではない。な
お、実施例中の「部」は、重量部である。
【0028】実施例1 下記の中間層組成物をポリエチレンで両面ラミネ−トし
た写真用支持体上に、10.0g/m2になるように塗
布し、紫外線照射(80W:3本)により硬化して中間
層(Ra=0.45)を設けた後、以下の配合の受像層
をグラビアロ−ルコ−タ−で乾燥固形分が3.0g/m
2になるように塗布して感熱転写用受像シートを得た。 1.中間層組成物 アクリルモノマーM−210(東亜合成化学工業) 97部 IRGACURE951(チバガイギ−) 3部 2.受像層 バイロナ−ルMD−1330(東洋紡績) 80部 シリコンエマルジョン 20部
【0029】実施例2 ポリエステルフィルム上に中間層組成物として、以下の
配合のものをグラビアオフセットコ−タ−を用いて、3
5.0g/m2になるように塗布し、キャストコ−ト紙
を重ね合わせた後、フィルム面からの電子線照射(加速
電圧:175KV、照射線量1Mrad)により硬化
し、その後フィルムを剥離してキャストコ−ト紙上に高
平滑な中間層(Ra=0.30)を設けた後、以下の配
合の受像層を乾燥固形分で5.0g/m2になるように
塗布し、更に支持体の裏面に有機溶剤に溶解した酢ビ−
アクリル樹脂を乾燥固形分で5.0g/m2塗布後グラ
ビアロ−ルコ−タ−により塗布して感熱転写用受像シ−
トを得た。 1.中間層組成物 アクリルモノマーM−210(東亜合成化学工業) 70部 酸化チタン 30部 2.受像層 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体 75部 シリコンオイル 5部 合成シリカ 20部
【0030】実施例3 コ−ト紙とポリプロピレン製合成紙を張り合わせて支持
体とし、そのコ−ト紙面上に中間層組成物として以下の
配合のものをグラビアオフセットコ−タ−を用いて1
5.5g/m2になるように塗布し、電子線照射(加速
電圧:150KV、照射線量1.5Mrad)により硬
化して中間層(Ra=0.35)を設けた後、受像層を
有機溶媒に溶かして以下の配合で乾燥固形分が3.5g
/m2になるように設け感熱転写用受像シ−トを得た。 1.中間層組成物 アクリルオリゴマーM−8030(東亜合成化学工業) 70部 硫酸バリウム 30部 2.受像層 バイロン600(東洋紡績) 95部 SF−8417(アミノ変性シリコ−ンオイル、東レシリコ−ン) 5部
【0031】比較例1 下記の中間層組成物をコ−ト紙上に、10.0g/m2
になるように塗布し、紫外線照射(80W:3本)によ
り硬化して中間層(Ra=0.45)を設けた後、以下
の配合の受像層をグラビアロ−ルコ−タ−で乾燥固形分
が3.0g/m2になるように塗布して感熱転写用受像
シートを得た。 1.中間層組成物 アクリルモノマーM−210(東亜合成化学工業) 97部 IRGACURE951(チバガイギ−) 3部 2.受像層 バイロナ−ルMD−1330(東洋紡績) 80部 シリコンエマルジョン 20部
【0032】比較例2 ポリエステルフィルム上に中間層組成物として、以下の
配合のものをグラビアオフセットコ−タ−を用いて、3
5.0g/m2になるように塗布し、キャストコ−ト紙
を重ね合わせた後、フィルム面からの電子線照射(加速
電圧:175KV、照射線量1Mrad)により硬化
し、その後フィルムを剥離してキャストコ−ト紙上に高
平滑な中間層(Ra=0.30)を設けた後、以下の配
合の受像層を乾燥固形分で5.0g/m2になるように
塗布して感熱転写用受像シ−トを得た。 1.中間層組成物 アクリルモノマーM−210(東亜合成化学工業) 70部 酸化チタン 30部 2.受像層 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体 75部 シリコンオイル 5部 合成シリカ 20部
【0033】比較例3 コ−ト紙上に中間層組成物として以下の配合のものをグ
ラビアオフセットコ−タ−を用いて15.5g/m2
なるように塗布し、電子線照射(加速電圧:150K
V、照射線量1.5Mrad)により硬化して中間層
(Ra=0.55)を設けた後、受像層を有機溶媒に溶
かして以下の配合で乾燥固形分が3.5g/m2になる
ように設け感熱転写用受像シ−トを得た。 1.中間層組成物 アクリルオリゴマーM−8030(東亜合成化学工業) 70部 硫酸バリウム 30部 2.受像層 バイロン600(東洋紡績) 95部 SF−8417(アミノ変性シリコ−ンオイル、東レシリコ−ン) 5部
【0034】又、評価用のインクドナ−シ−トは、以下
のようにして作成した。 カヤセットブル−906(日本化薬製、昇華性染料) 10部 エチルセメロ−ス 10部 サイロイド244(冨士デビソン製シリカゲル) 10部 イソプロピルアルコ−ル 30部 の昇華性染料液をボ−ルミルで2日間粉砕後、耐熱処理
をしたポリエステルフィルム上にワイヤ−バ−で約1.
5g/m2塗布し、ドナ−シ−トとした。
【0035】かくして、得たインクドナ−シ−トと感熱
転写用受像シ−トを相対峙して重ね、熱ヘッド(日立ビ
デオプリンタ−VY−50)により画像情報に応じた点
状加熱をする事で画像を形成した。評価について、画像
品質についてはドット再現性でドット部の白抜けがある
か否かで行ない、転写濃度はマクベス濃度計にて反射濃
度を測定した。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の如く、紫外線又は電子線で硬化
した耐熱性の良好な放射線硬化性組成物中間層と受像層
を積層して設けた支持体の他面に熱軟化性樹脂層を設け
る事で画像品質に優れると同時に転写濃度の高い感熱転
写用受像シートを得た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感熱転写用受像シ−トにおいて、支持体
    の表面に放射線硬化性組成物を主成分とする中間層と受
    像層を順次塗設し、該支持体の裏面に熱軟化性樹脂層を
    設けてなるものであり、該中間層の中心線平均粗さ(R
    a)が、0.5μ以下であり、該熱軟化性樹脂層が合成
    紙、合成樹脂、合成樹脂フィルムのいずれかであること
    を特徴とする感熱転写用受像シ−ト。
  2. 【請求項2】 感熱転写用受像シ−トの製造方法におい
    て、放射線硬化性組成物を主成分とする中間層組成物を
    金属ロール鏡面又はプラスチックフィルム表面に塗設
    し、該塗面と、支持体裏面に合成紙、合成樹脂、合成樹
    脂フィルムのいずれかからなる該熱軟化性樹脂層を設け
    た該支持体表面とを接触時又は接触後、可塑性を有する
    間に紫外線照射又は電子線照射で放射線硬化性組成物を
    硬化させた後、該鏡面又は表面との剥離により該支持体
    表面上に中間層を設け、続いて受像層を積層するか、或
    は支持体裏面に該中間層、続いて該受像層を積層した
    後、支持体裏面に該熱軟化性樹脂層を設けることを特徴
    とする感熱転写用受像シ−トの製造方法。
JP4094315A 1992-04-14 1992-04-14 感熱転写用受像シート及びその製造方法 Pending JPH05286266A (ja)

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