JPH05285298A - 純ステンレス製物干竿及びその製造方法 - Google Patents

純ステンレス製物干竿及びその製造方法

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JPH05285298A
JPH05285298A JP11813992A JP11813992A JPH05285298A JP H05285298 A JPH05285298 A JP H05285298A JP 11813992 A JP11813992 A JP 11813992A JP 11813992 A JP11813992 A JP 11813992A JP H05285298 A JPH05285298 A JP H05285298A
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JP
Japan
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stainless steel
steel plate
stainless
thickness
pure
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JP11813992A
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English (en)
Inventor
Osamu Tomita
治 富田
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TOMITA KOGYO KK
Original Assignee
TOMITA KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 屋外に放置して錆びず、軽く取り扱いが容易
でしかも十二分な強度を持ち、かつ高価でない物干竿を
提供する。 【構成】 加工硬化を生じたステンレスばね鋼板よりな
る、純ステンレス製物干竿であって、閉断面形状に曲げ
られており、そのステンレスばね鋼板の板厚が0.25
〜0.50mmであるように形成されたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はステンレス鋼板のみから
なる物干竿とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の金属製物干竿では、鋼管の表面に
ビニールをコーティングしたものが一般的で値段も安
い。しかし、使用によりビニールの被覆が剥れたり破損
したりすると、中の鉄パイプに赤錆が発生して洗濯物を
汚し、使用できなくなる欠点がある。
【0003】これに対しステンレスクラッドパイプを使
用した物干竿が10年程前より市場に出回るようになっ
て来た。これは厚さ0.6mm程度の肉厚の鉄パイプと
その表面にクラッドされた厚さ0.1mm程度のステン
レス材とからなり、ビニールコートの竿より遥かに丈夫
である。しかも鉄パイプの内面より錆が発生し、パイプ
端面より流れ出て洗濯物を汚すことが多々あるという問
題がある。また厚さ0.7mmに及ぶ鉄製のパイプとい
って良いため非常に重い。
【0004】その他にアルミニウムを素材にした竿もあ
るが、アルミ製のため値段が高くなりかつ強度の問題も
無視できない。錆に関しては鉄程の問題はない、けれど
も腐食し易く、全体としてあまりメリットがないため出
回っている量も少ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の点に鑑
みなされたもので、その課題は物干竿を屋外に放置して
も錆びの問題を起さず、かつまた強度上の問題なしに取
扱いやすい重さに形成できるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め本発明は、加工硬化を生じたステンレスばね鋼板によ
って物干竿を形成し、閉断面形状に曲げられたステンレ
スばね鋼板の板厚を0.25〜0.50mmにするとい
う手段を講じたものである。
【0007】この構成を有する純ステンレス製物干竿
は、前述したステンレスクラッド鋼板製の物干竿に対し
て標準品で5割、少なくとも7割程度の肉厚、重量にな
り、かつ同程度以上の強度を発揮する。
【0008】前記物干竿は、ステンレス鋼板に中間焼鈍
なしで冷間圧延を繰り返してステンレスばね鋼板を形成
し、このステンレスばね鋼板をロール成形手段により閉
断面形状に曲げ、かつ端部を突きあわせ溶接することに
よりパイプ状に形成することによって製造することがで
きる。
【0009】前記冷間圧延を繰り返してステンレスばね
鋼板を形成する工程自体は公知であるが、そのようにし
て発揮させた加工硬化により物干竿に必要な強度を得る
と同時に、重量を軽減させた点に本発明の一つの特徴が
存するものである。
【0010】
【実施例】以下本発明に係る純ステンレス製物干竿及び
その製造方法について説明する。
【0011】純ステンレス製物干竿の構成 実施例に係る純ステンレス製物干竿Aは、円形断面を有
するものについて図3に示してある。例示の物干竿Aは
加工硬化を生じたステンレスばね鋼板のみからなり、使
用したステンレススチールはSUS304であり、18
%のCrと8%のNiを含有する。
【0012】ゆえに、クラッディングや被覆層その他一
切の複合的構造を有しないので、例示の物干竿Aはステ
ンレススチールそのものの地肌、すなわち金属光沢を有
する灰色である。しかし、装飾その他の目的で表面に着
色などを施すことは自由である。
【0013】物干竿Aを構成する唯一の素材であるステ
ンレススチールはステンレスばね鋼板であり、0.25
〜0.5mmの板厚を有するものからなる。物干竿Aの
外径が30mmの場合、長さを3.5mとしこれを標準
的製品とするものとすると、板厚は0.35mmとすれ
ば必要かつ十分な強度が得られる。即ち、この標準品は
スパン2mの中央に静荷重30kgを加えて折損しな
い。なおCは端部に嵌合したキャップを示す。
【0014】製造方法 このような純ステンレス製物干竿は次の工程によって製
造することができる。
【0015】圧延工程 鉄鋼会社から供給された一定の板厚のステンレス鋼板S
に、中間焼純なしで、冷間圧延を繰り返し、ステンレス
ばね鋼板SSを形成する(図1)。
【0016】この冷間圧延により素材は非常に硬度を高
めかつ引張強度も増すが、その変化は図4に示すとおり
である(硬度は細線、強度は太線)。ただし伸び率は逆
に小さくなる(図4の白抜き曲線)。このようなステン
レスの加工硬化性を利用して作られたのがステンレスば
ね鋼板である。
【0017】成形工程 前工程で得た、硬く、伸び率の小さいステンレスばね鋼
板SSをロール成形機にかけ、多段の成形ロールRによ
り、平板から徐々にロール成形し、一定径のパイプ状に
する(図2)。このロール成形は非常に困難であった
が、一寸した工夫によりパイプ状にすることができた。
【0018】溶接工程 前工程でパイプ状に成形されたステンレスばね鋼板の端
部を突きあわせ、これを連続的に電気溶接する。電気溶
接としては、アルゴンガスの雰囲気中でタングステン電
極を使用して溶接するTIG方式、または高周波溶接方
式の2方式が採用できる。しかしこれらに限定される訳
ではない。図2のPはタングステン電極、Qはアルゴン
ガス噴出ノズル、Wは溶接部を示す。
【0019】実施例について付言すると、熱間圧延され
た厚さ1.5mmのステンレス鋼板を用い、これを中間
焼純なしで冷間圧延を繰り返して厚さ0.35mmのス
テンレスばね鋼板を成形し(圧延率76%)、これをロ
ール成形機にかけてパイプ状に曲げ成形し、最後に端部
を突きあわせ溶接し、外径30mm、板圧0.35m
m、長さ3.5mの純ステンレス鋼板製物干竿を製造し
た。
【0020】また同じ材料、工程により板厚0.25m
m、外径25mmの小型物干竿、そして板厚0.4m
m、外径40mmの大型物干竿を夫々製造した。小型の
ものはスパン1.2mで受けて25kg、大型のものは
スパン2.5mで受けて35kgの静荷重に耐え、いず
れも物干竿として十分の強度を持つ。
【0021】さらに、本発明に係る物干竿を、両端のキ
ャップを外して屋外に半年間放置し、風雨にさらしたが
発錆は認められず、強度も不変であった。なお、従来の
ステンレスクラッドパイプでは、φ30の場合0.7m
mの肉厚を要するのに対して本発明の場合0.35mm
の肉厚で良く、したがって重量は半分以下となる。
【0022】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成され、かつ作用
するものであるから、特に管理を入念にしなくても長期
間の耐用年数を発揮する物干竿が得られ、錆により洗濯
物を汚すおそれが全くなく、しかも標準品で在来品の半
分の重さしかないため取り扱いが非常に楽になり、極め
て使い易い物干竿を提供できる効果を奏する。なお、竿
自体は錆びないが、竿内にごみが入ることもあるので、
端部は閉じておくことが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に於るステンレス鋼板の圧延工程を示す
説明図。
【図2】本発明に於るステンレスばね鋼板の成形工程を
示す説明図。
【図3】本発明に係る物干竿の端部の側面図。
【図4】ステンレスばね鋼板の圧延に伴なう物性変化を
示すグラフ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工硬化を生じたステンレスばね鋼板よ
    りなり、閉断面形状に曲げられた前記ステンレスばね鋼
    板の板厚が0.25〜0.50mmであることを特徴と
    する純ステンレス製物干竿。
  2. 【請求項2】 ステンレスばね鋼板がCr18%、Ni
    8%を含むSUS304からなる請求項第1項記載の純
    ステンレス製物干竿。
  3. 【請求項3】 ステンレス鋼板に中間焼鈍なしで冷間圧
    延を繰り返してステンレスばね鋼板を形成し、このステ
    ンレスばね鋼板をロール成形手段により閉断面形状に曲
    げ、かつ端部を突きあわせ溶接することによりパイプ状
    に形成する純ステンレス製物干竿の製造方法。
  4. 【請求項4】 板厚tのステンレス鋼板を0.1〜0.
    25tまで冷間圧延してステンレスばね鋼板を形成する
    請求項第3項記載の純ステンレス製物干竿の製造方法。
  5. 【請求項5】熱間圧延された板厚2mmのステンレス鋼
    板に中間焼鈍なしで冷間圧延を繰返して、板厚0.25
    〜0.50mmのステンレスばね鋼板を形成し、このス
    テンレスばね鋼板をロール成形することにより円形断面
    のパイプ状に形成する請求項第1項記載の純ステンレス
    製物干竿の製造方法。
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