JPH0528437A - 磁気抵抗効果型再生ヘツドを有する複合型磁気ヘツド - Google Patents

磁気抵抗効果型再生ヘツドを有する複合型磁気ヘツド

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JPH0528437A
JPH0528437A JP17975491A JP17975491A JPH0528437A JP H0528437 A JPH0528437 A JP H0528437A JP 17975491 A JP17975491 A JP 17975491A JP 17975491 A JP17975491 A JP 17975491A JP H0528437 A JPH0528437 A JP H0528437A
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JP
Japan
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magnetic
head
thin film
gap
recording
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JP17975491A
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English (en)
Inventor
Fumi Sugawara
扶美 菅原
Hideo Suyama
英夫 陶山
Mamoru Sasaki
守 佐々木
Takuji Shibata
拓二 柴田
Akio Takada
昭夫 高田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気抵抗効果型再生ヘッドのインダクティブ
型記録ヘッドによる再生特性の不安定を改善する。 【構成】 磁気ギャップが形成された薄膜磁気コアを有
するインダクティブ型薄膜磁気ヘッドとその磁気ギャッ
プを再生磁気ギャップとする磁気抵抗効果型再生ヘッド
とを有して成る磁気抵抗効果型再生ヘッドを有する複合
型磁気ヘッドに於て、その下層薄膜磁気コア11の主た
る磁区をほぼ磁気ギャップのトラック幅方向と直交する
方向に予め揃えておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気抵抗効果(MR)型
再生ヘッドを有する複合型磁気ヘッド、特に、いわゆ
る、1ギャップ型のこの種の複合型磁気ヘッドに係る。
【0002】
【従来の技術】各種磁気記録媒体に対する記録、再生ヘ
ッド、例えばハードディスクに対する浮上型磁気ヘッド
に於て、その小型高精度、更に量産性の利点から薄膜ヘ
ッドが広く用いられている。
【0003】この薄膜ヘッドとしては、例えば、図5に
その平面図を示し、図6に図5のA−A線上の断面図を
示すように、その記録及び再生を共通の誘導型(インダ
クティブ型)薄膜ヘッドによって構成するものがある。
【0004】この場合、例えば、回転するハードディス
クとの間に生ずる空気流によって浮上するスライダー或
いはこのスライダーに取着される基体21上に、高透磁
率軟磁性の下層の薄膜磁気コア11が所定のパターンに
形成され、これの磁気記録媒体との対接ないしは対向面
1、即ち浮上型スライダーのいわゆるABS面(エアー
・ベアリング・サーフェス)に臨む部分上にSiO2
のスペーサーとなる所要の厚さの非磁性層10を介して
同様に高透磁率軟磁性の上層の薄膜磁気コア12が形成
される。
【0005】このようにして、下層及び上層の薄膜磁気
コア11及び12の、磁気記録媒体との対接ないしは対
向面に臨んで非磁性層10の厚さによってそのギャップ
長が規定された記録再生に供する磁気ギャップgが形成
される。
【0006】このような構成に於て、下層及び上層の薄
膜磁気コア11及び12は、その磁気ギャップgの形成
部以外に於ては、両者間に厚い非磁性絶縁層13が介在
されるが、両コア11及び12は、その後方部に於て、
この非磁性絶縁層13が1部除去されて、磁気的に結合
され、両薄膜磁気コア11及び12によって磁気ギャッ
プgを含む閉磁路が形成されるようになされる。そして
この閉磁路に磁気的に結合して例えば薄膜コイルによる
ヘッド巻線14が配置される。このような構成によって
通常磁気ギャップgのギャップ長即ち、トラック幅W T
は、その磁気ギャップgを形成する前方端に於て、下層
の薄膜磁気コア11が上層の薄膜磁気コア12より幅狭
に形成されて、この下層の薄膜磁気コア11の幅によっ
てトラック幅が規制設定されている。
【0007】このような記録及び再生を同一のインダク
ティブ型薄膜ヘッドによって構成するようにする場合、
特に、その再生出力の向上をはかるためには、トラック
幅W T に応じて前方即ち磁気ギャップgの形成部に於
て、幅狭に形成された下層の薄膜コア11に於ては、こ
れが出来るだけ信号磁界に対して高透磁率を示す磁区構
成をとることが望まれる。
【0008】このことはトラック幅WT が狭小化され、
トラックの線密度の向上がはかられる場合に於て、より
その高透磁率化の必要性が高くなる。
【0009】このため、この種の薄膜ヘッドに於ける薄
膜磁気コア11は、図7にその磁区構造即ち磁区パター
ン図を示すように、主たる磁区方向がトラック幅方向に
出来るだけ揃えられるようになされて、トラック幅方向
を直交する方向、即ち作動磁気ギャップgの深さ方向に
磁気記録媒体例えばハードディスクから与えられる信号
磁界HS に対して高透磁率を示すように構成される。
【0010】一方、薄膜磁気ヘッドに於て、特にその再
生感度の向上をはかる上で、その磁気記録は、インダク
ティブ型薄膜ヘッドによって行い、その磁気記録媒体か
らの記録の読み出し、即ち、再生をMR型薄膜磁気ヘッ
ドによって行うようにした薄膜磁気ヘッドがある。
【0011】この種のインダクティブ型記録ヘッドとM
R型再生ヘッドとの組合せによる複合型ヘッド構成をと
る場合、それぞれの記録磁気ギャップと再生磁気ギャッ
プが設けられたいわゆる2ギャップ型構成が一般に採ら
れる。
【0012】この場合、そのインダクティブ型薄膜ヘッ
ドとMR型薄膜ヘッドとが積層されて形成され、両ヘッ
ドの磁気ギャップは出来るだけ近接して配置するように
なされて、磁気ヘッドがそのアクチュエータによって例
えばハードディスクの中心部のトラックに持ち来された
場合と外周部のトラック上に持ち来された場合とで出来
るだけ両磁気ギャップ間でトラックずれが発生すること
がないようにしている。
【0013】然し乍ら、このようにした場合に於ても、
そのギャップ位置が相違することから再生時のトラック
位置と記録トラックが位置ずれを生じ、クロストークの
問題、再生出力の低下等の問題が発生する。
【0014】このような不都合を回避するものとして、
図1にその略線的拡大平面図を示し、図2に図1のA−
A線上の断面図を示すように、非磁性基体21例えば、
上述したようにハードディスクとの相対的移動による空
気流によって浮上するスライダー或いはこれに取付けら
れる基体上に下層の薄膜磁気コア11を所定のパターン
に形成し、その前方即ち磁気記録媒体との対接ないしは
対向面1に臨んで、所要の間隔即ち、所要のギャップ長
を有する磁気ギャップgを形成し、後方側に於て、下層
の薄膜磁気コア11と磁気的に結合する第2の薄膜磁気
コアを積層して形成し、この第1及び第2の薄膜磁気コ
ア11及び12によって磁気ギャップgを含む閉磁路を
形成して、この閉磁路に磁気的に結合して、例えば薄膜
コイルよりなるヘッド巻線14が施されたインダクティ
ブ型薄膜磁気ヘッドを構成する。
【0015】そして、このインダクティブ型薄膜磁気ヘ
ッドを構成する下層及び上層の薄膜磁気コア11及び1
2間に、これらコア11及び12を磁気シールド体とし
て、即ち磁気ギャップgを再生磁気ギャップとして、こ
の磁気ギャップ内に一端が臨むようにMR薄膜よりなる
MR感磁部15を配置してMR型薄膜磁気ヘッドを構成
するようにする。
【0016】このような構成によるMR型薄膜磁気ヘッ
ドに於ては、そのMR感磁部15の前方端及び後方端に
それぞれ磁気ギャップgのトラック幅方向と直交するギ
ャップgの深さ方向に所要のセンス電流を通電するため
の電極16a及び16bが電気的に接続されて構成され
る。
【0017】又、MR感磁部15を横切ってこのMR感
磁部15に所定のバイアス磁界を与えるバイアス導体1
7が配置され、このバイアス導体17への通電によって
発生するバイアス磁界によってMR感磁部15に所要の
向きの磁化状態が得られるようにして、これの磁気抵抗
特性が直線性を示し、且つ、急峻な特性を示す領域に於
て動作するようになされている。
【0018】このような1ギャップ型構成によるMR型
磁気ヘッドとインダクティブ型磁気ヘッドによる複合型
磁気ヘッド構成をとる場合に於ても、その薄膜磁気コア
としては図7で説明したように、トラック幅方向に主た
る磁区構造即ち磁化容易軸が生じるように、その薄膜磁
気コア11の成膜時に於て、外部磁界を与えるとか磁歪
を負とする組成に選定するなどの考慮がなされている。
【0019】ところがこのような構成による1ギャップ
型のMR型再生ヘッドを有する複合型磁気ヘッドに於
て、その再生を行う場合、その再生特性が不安定とな
る。即ち例えばハードディスク上に記録された同一の記
録情報に対して上述の1ギャップ型の複合磁気ヘッドの
MR型磁気ヘッドによって再生した場合、図8Aに示す
出力波形が得られた状態に於て、同一のヘッドによって
インダクティブ型記録ヘッドによる記録動作を行った後
に、同様の記録情報を再生した場合、図8Bにその波形
図を示すように、その波形及び再生出力の大きさが変化
するという、不安定な再生特性を示す。
【0020】このような1ギャップ型のMR型再生ヘッ
ドを有する複合型磁気ヘッドに於てその再生が不安定と
なるのは、上述したように下層の磁気コア12、即ちト
ラック幅WT の規制を行うべくその前方の幅が狭小とさ
れたコアにおいて図7で示したようにその前方幅狭部に
於てもその幅方向に磁区が揃うように形成しても、本
来、この幅狭部に於ては形状異方性による反磁界によっ
てトラック幅WT と直交する方向、即ちギャップgの深
さ方向に磁区が安定しようとすることから、この薄膜磁
気コア11がインダクティブ型記録ヘッドの磁路として
用いられたとき、このギャップgの深さ方向に強い磁界
が与えられた場合、その方向に磁区が揃えられやすくな
り、この記録後、特にトラック幅を規制する前方の幅狭
部に於て図7に示すようなトラック幅方向にその主たる
磁区の向きが揃えられた状態に復帰されない場合が生
じ、これによって、その透磁率が記録後に於て不安定に
変動し、これが再生時に於けるMR感磁部15に対する
バイアス磁界に変動を来すことによることを究明した。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】本発明はMR型再生ヘ
ッドを有する複合型磁気ヘッド、特に1ギャップ型複合
磁気ヘッドに於て、上述した記録後に於ける再生特性の
不安定性を回避し、再生特性の安定化をはかるようにす
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明はその適用磁気ヘ
ッドの一例の略線的拡大平面図を図1に示し、図2に図
1のA−A線上の断面図を示すように、磁気記録媒体と
の対接ないしは対向面1に臨んで狭トラック幅の下層薄
膜磁気コア11と、これに比し幅広の上層薄膜磁気コア
12とにより磁気ギャップgが形成されたインダクティ
ブ型磁気ヘッドの、上記磁気ギャップg内に磁気抵抗効
果型(MR)感磁部が設けられて成る磁気抵抗効果型再
生ヘッドを有する複合型磁気ヘッドにおいて、少くと
も、下層薄膜コア12の主たる磁区方向を、図3にその
パターン図を示すように、予めほぼ磁気ギャップgのト
ラック幅方向と直交する方向即ち磁気ギャップgの深さ
方向に沿うように成膜する。
【0023】
【作用】上述の構成によれば、その磁気ギャップgのト
ラック幅WT を規制する幅狭の前方部を有する下層の薄
膜磁気コア11に於て、その主たる磁区方向即ち磁化容
易軸方向を、予め本来安定な即ち最も静磁ポテンシャル
の小さい磁区状態に即ち、前方幅狭部の長手方向に沿う
磁気ギャップgの深さ方向に磁気構造を選定したことに
よって、この薄膜磁気コア11を、記録時のインダクテ
ィブ型ヘッドの記録磁路として、強い磁界が与えられた
場合に於ても、その磁界即ち記録磁界が排除された状態
では、磁区の向き即ち磁化容易軸方向が図3に示すポテ
ンシャルが小さい安定状態に確実に戻ることによって、
常にこの薄膜磁気コア11に於ける透磁率が一定に保持
される。
【0024】図4Aと図4Bは、一定の記録情報がなさ
れた磁気記録媒体としてのハードディスク上の同一情報
に対して本発明による磁気ヘッドによって再生した場合
の初回の再生状態と、インダクティブ型薄膜磁気ヘッド
によって記録動作を行って後の再生状態との各再生出力
波形図を示す。これら図4A及び図4Bを比較すること
によって明らかなように記録動作を行わしめた後に於て
も、殆どその出力に変化がみられない。
【0025】これは記録後に於てもその磁区構造が常に
安定した状態に戻り、その透磁率が一定に保持されてい
ることによる。
【0026】尚、実際上、薄膜磁気コアに於て、その磁
区と直交する方向の透磁率μが例えば1000である場
合、磁区に沿う方向の透磁率μは、その1/10の10
0程度になるが、このように透磁率が低い状態で、再生
ヘッドとして用いられても実際上、その特性に影響が生
じない。即ち、再生ヘッドとしてのMR型薄膜ヘッドに
於て、その下層及び上層薄膜磁気コアは、単に磁気シー
ルド体として動作されるものであり、実際上、これら薄
膜磁気コア11及び12はMR薄膜に比して充分大なる
厚さの例えば数μmに形成されることから、これが低透
磁率状態で用いられても磁気シールド体としての機能を
充分有し、これらシールド体の存在によって、解像度の
高い再生を行うことが出来る。
【0027】そして記録時に於ては、これら、下層及び
上層の薄膜磁気コア11及び12は、記録磁界発生の磁
路として用いられるもので、その記録時には強い磁界を
発生させて、その記録を行うものであるので、この場合
に於てもその透磁率μは100程度あれば、充分記録特
性を阻害することがない。
【0028】
【実施例】図1〜図3を参照して本発明による磁気ヘッ
ドの一例を詳細に説明する。本発明に於ては、磁気記録
媒体との対接ないしは対向面1に臨んで、狭トラック幅
の下層薄膜磁気コア11と、これに比し幅広の上層薄膜
磁気コア12とにより磁気ギャップgが形成されたイン
ダクティブ型薄膜磁気ヘッドの、その磁気ギャップg内
にMR型感磁部15が設けられて成るMR型再生ヘッド
とを有してなるMR型再生ヘッドを有する複合型磁気ヘ
ッドに於て、その少くとも下層薄膜磁気コア、即ち作動
磁気ギャップを形成する前方部に於て、狭小なトラック
幅WT を規制するように幅狭に形成された薄膜磁気コア
12の主たる磁区方向を、予めほぼ磁気ギャップgのト
ラック幅方向と直交するつまり磁気ギャップgの深さ方
向に揃えて成膜する。
【0029】この磁気ヘッドに関して、更に詳細に説明
すると、基体21上にMR型薄膜磁気ヘッドとインダク
ティブ型磁気ヘッドを形成する。
【0030】この場合、基体21は例えば浮上型磁気ヘ
ッドに於ては浮上スライダー或いはこれに取付けられる
基体例えば非磁性のセラミック板或いはガラス板等より
なり、これの上に数μmの厚さをもって例えばパーマロ
イより成る軟磁性薄膜を所要のパターンにいわゆるフレ
ームメッキにより形成するか、或いはスパッタ、蒸着等
による磁性薄膜の全面的形成後のリソグラフィ等の選択
的エッチングによって所要のパターンに形成する。そし
て、この下層の薄膜磁気コア11の成膜に当ってこの第
2の薄膜磁気コア12は、その先方部の磁気ギャップg
を形成する部分に於て、例えば5ないし6μm以下の狭
小なトラック幅WT を設定するように、その幅WT に対
応した狭小な幅に形成され、後方部に於ては幅広を有す
るパターンに形成する。
【0031】そして、本発明にといては、特に少くとも
この下層の薄膜磁気コア11の成膜に当って図3にその
磁区パターンを示すように、磁気ギャップgの深さ方向
に磁区方向が揃うように、この方向に外部磁界を与えて
例えばフレームメッキ、スパッタ、蒸着を行うとか、例
えばこれと共に、磁歪系数が正の特性を有する薄膜を成
膜することによって形成する。
【0032】そして、この薄膜磁気コア11を覆ってS
iO2 ,Si3 4 等の非磁性絶縁層18を被覆し、こ
れの上にMR薄膜によるMR感磁部15を被着形成す
る。
【0033】このMR感磁部即ち、MR薄膜は例えばC
oFe,CoNi,CoFeNi等をスパッタして形成
し得る。
【0034】そしてこのMR感磁部15の前方端及び後
方端のそれぞれに電気的に連結して、このMR感磁部1
5にセンス電流を通電するに供する電極16a及び16
bをそれぞれ導電層のスパッタリングとその後のフォト
リソグラフィ等によるパターンエッチングによってパタ
ーン化して形成する。
【0035】その後SiO2 ,Si3 4 等の非磁性絶
縁層18を再び被着形成し、これの上にMR感磁部15
を横切ってバイアス導体17を形成すると共に、ヘッド
巻線14を例えば導電層の全面スパッタリング及びフォ
トリソグラフィによるパターンエッチング等によって形
成する。
【0036】更にこれ等バイアス導体17及びヘッド巻
線14を覆って非磁性絶縁層18を被覆し、下層の薄膜
磁気コア11の後方部上の一部に窓開けを行い、これを
通じてこの下層の薄膜磁気コア11に連接するように例
えばパーマロイより成る上層の薄膜コア12を所定のパ
ターンに形成する。
【0037】この場合、上層の薄膜磁気コア12の前方
の幅は7ないし8μm以上に幅広とされるが、両コア1
1及び12の前方端間にMR感磁部15の前方端が臨む
磁気ギャップgが、下層薄膜磁気コア11の前方の幅に
よって規定されたトラック幅をもって形成される。
【0038】尚、ヘッド巻線14の端子導出は、その一
端はこのヘッド巻線14と同様に例えば後方に延長され
て導出し、他方の端子導出は例えば、ヘッド巻線10を
形成して後、これの上に同様の絶縁層18を形成して、
これの上にもう一層の導電パターンを絶縁層18の一部
に形成した窓を通じて、ヘッド巻線14の他端と電気的
に連結させることによって導出することが出来る。
【0039】そして、このようにして形成された薄膜ヘ
ッドの表面をガラス等の保護膜19によって被覆する。
【0040】このような構成によれば下層及び上層の薄
膜磁気コア11及び12によって作動磁気ギャップgを
含む閉磁路が形成され、これにヘッド巻線14が巻装さ
れたインダクティブ型の記録ヘッドが構成されると共
に、その磁気ギャップg内に感磁部15が臨むように形
成されたMR型再生磁気ヘッドが構成される。
【0041】即ち、このMR型薄膜磁気ヘッドに於て
は、その下層及び上層薄膜磁気コア11及び12が磁気
シールド体として作用し、磁気記録媒体上の所定の記録
部よりの磁界を限定的にMR感磁部15に与えるように
して高解像度の再生が出来るような磁気ヘッドが構成さ
れる。
【0042】そして、この場合、その狭小のトラック幅
T を規定する前方端に狭小な幅を有する下層の薄膜磁
気コア11が、その主たる磁区がその前方幅狭部に於て
もその形状異方性磁界によって安定した磁区状態を形成
することが出来るその長手方向、即ちギャップの深さ方
向(トラック幅方向と直交する方向)に設定されている
のである。
【0043】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、少くと
も幅狭前方部を有する薄膜磁気コア11に於て、その磁
区状態を安定な状態、即ち、磁気ギャップgの深さ方向
に設定するようにしたことによって、この薄膜磁気コア
11が記録時の強い磁界が与えられた状態を経ても、記
録終了状態で、磁区状態を常に一定状態、つまり、その
磁区が磁気ギャップgの深さ方向となる状態に復帰する
ので、再生に当って常に所定の透磁率を設定することが
出来る。したがってMR感磁部に与えるバイアス導体1
7よりのバイアス磁界が、このMR感磁部の近傍に存在
する薄膜磁気コア11の透磁率の変動によって不安定に
変動することが回避され、常に記録時の履歴のない安定
した再生を行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する磁気ヘッドの一例の略線的拡
大平面図である。
【図2】図1のA−A線上の断面図である。
【図3】本発明による磁気ヘッドの薄膜磁気コアの一例
の磁区パターン図である。
【図4】本発明の磁気ヘッドによる再生出力の記録動作
前及び記録動作後の各再生出力波形図である。
【図5】従来のインダクティブ型記録再生薄膜ヘッドの
略線的拡大平面図である。
【図6】図5のA−A線上の断面図である。
【図7】従来の薄膜ヘッドの磁区パターン図である。
【図8】従来の磁気ヘッドによる記録動作前と記録動作
後の再生出力波形図である。
【符号の説明】
21 基体 g 磁気ギャップ 11 下層薄膜磁気コア 12 上層薄膜磁気コア 15 MR感磁部 17 バイアス導体 18 絶縁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 拓二 東京都品川区北品川6丁目5番6号 ソニ ー・マグネ・プロダクツ株式会社内 (72)発明者 高田 昭夫 東京都品川区北品川6丁目5番6号 ソニ ー・マグネ・プロダクツ株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 磁気記録媒体との対接ないしは対向面に
    臨んで狭トラック幅の下層薄膜磁気コアと、これに比し
    幅広の上層薄膜磁気コアとにより磁気ギャップが形成さ
    れたインダクティブ型磁気ヘッドの、上記磁気ギャップ
    内に磁気抵抗効果型感磁部が設けられて成る磁気抵抗効
    果型再生ヘッドを有する複合型磁気ヘッドにおいて、 少くとも上記下層薄膜コアの主たる磁区方向を、予めほ
    ぼ上記磁気ギャップのトラック幅方向と直交する方向に
    沿うように成膜したことを特徴とする磁気抵抗効果型再
    生ヘッドを有する複合型磁気ヘッド。
JP17975491A 1991-07-19 1991-07-19 磁気抵抗効果型再生ヘツドを有する複合型磁気ヘツド Pending JPH0528437A (ja)

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