JPH0528263Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本考案は建物の掃き出し開口部に設けられる濡
れ縁等のデツキの構造に関する。

（従来の技術） 建物の掃き出し開口部に濡れ縁を設け、庭から
建物への出入の便に供されている。通常濡れ縁は
建物外部に露呈され、雨ざらしとなる。その為デ
ツキは雨水の水吐けを考慮して切目縁状に形成さ
れている。よつてデツキを形成する所謂棒状のデ
ツキピースが数多く必要とされる。

これらデツキピースは大引上に載置される為、
デツキの前端縁はそのままデツキピースの厚さが
現われ、一方デツキの側面には大引の端面が現わ
れる。

すなわちデツキの重厚感を増す為デツキ前端縁
を十分厚くしようとすればデツキピース全体を太
くしなければならず、一方デツキの側面から目視
さえる大引の端面はデツキの外感を損うことにな
る。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記問題点に鑑み案出されたもので、
朿装置上に所定の間隔で並設された複数本の大引
と、隣接する大引間に載置された複数のデツキボ
ードとからなるデツキの構造において、前記デツ
キボードのうち、最外方に載置されるデツキボー
ドは、肉厚の前端縁を有する複数のデツキピース
を、前記隣接する大引間の内法寸法と略等しい外
面間隔にて配置した一対の繋材上に並設して形成
されるとともに、他のデツキボードは、前記肉厚
の前端縁を有するデツキピースの薄肉部分と略同
厚のデツキピースを、前記隣接する大引間の内法
寸法と略等しい外面間隔にて配置した一対の繋材
上に並設して形成されたものであつて、前記最外
方に載置されるデツキボードは、最外方に並設さ
れた大引間に、前記肉厚の前端縁を外方にして前
記一対の繋材を嵌め込んで載置され、他のデツキ
ボードは他の大引間に、前記一対の繋材を嵌め込
んで載置されるとともに、前記大引間に載置され
たデツキボードの最側部には、肉厚の前端縁と略
同厚の側材が取付けられたことを特徴とするもの
である。

これによりデツキボードを構成するデツキピー
スの部材量を低減させ且つ外方からは十分な厚み
を有するデツキボードが目視される。

（実施例） 以下図面に基づき本考案のデツキの構造を詳細
に説明する。

第１図は本考案に係るデツキ構造を説明する一
部省略斜視図である。すなわち最外方に設けられ
るデツキボード１，１…とそれ以外のデツキボー
ド２，２が大引３，３…上に載置され、所定面積
のデツキが構成される。大引３，３…は通常長尺
の角材が用いられ、又大引３，３…の下部には所
定間隔で朿装置４，４…が設けられている。

第２図は一本の部材ｗから夫々のデツキピース
１１，２１を切出す状態の説明図である。部材ｗ
からは下面の一部を切欠して肉厚の前端縁１２を
有するデツキピース１１と、切欠された残材によ
るデツキピース２１とが得られる。最外方に載置
されるデツキボード１はこのうちデツキピース１
１，１１…を所定間隔で並設して形成したもので
ある。このデツキピース１１，１１…の切欠下面
をアングル状の繋材１３，１３によつて固定し、
第３図の斜視図で示す状態に切目縁状を有するデ
ツキボード１に形成する。同様にデツキピース２
１，２１を並設し、この裏面をアングル状の繋材
２２，２２により固定したものであり、第４図の
状態に切目縁を有するデツキボード２を形成す
る。

一方大引３を支持する朿装置４は第５図の斜視
図で示す様に、基台５に取付けられる固定台４１
と、この固定台４１の上部にボルト４２を介して
上下動自在に載台４３を設けたものである。

次に上記構成の各部材を用いてデツキを形成す
る場合について説明する。

先ずブロツク等から成る基台５，５…を所定位
置に配置し、基台５，５…の上に固定台４１，４
１…を取付けて朿装置４，４…を所定位置上に形
成する。この朿装置４，４…に大引３，３…を載
せ、載台４３，４３…を上下動させてレベル等に
より一定の水準位置を確保する。そして大引３を
載置して釘等を介して定着する。又隣接する大引
３と３の為す内法寸法と各デツキボード１，２の
繋材１３と１３及び２２と２２の為す外面間隔と
を略等しく形成する。よつて第６，７図で示す様
に、デツキボード１，１…がその下面に取付けら
れた繋材１３，１３，２２，２２を介して大引
３，３間に嵌め入れられ、他のデツキボード２，
２…が内方向の大引３，３間に嵌め入れられる。
よつてデツキボード１，１…の前端縁１２，１２
…が肉厚状を呈する為重厚感に富むデツキ構造と
なる。又これ等大引３，３…上に載置される各デ
ツキボード１，２…は大引３，３間に嵌め入れら
れた状態となり、取り外しも容易となる。

尚デツキボード１，１…は、その先端部分に人
が乗ると最外方の大引３を中心に回転してしまい
著しく安定性を欠く。よつて通常は釘等を繋材１
３，１３に打込み大引３に固定する。一方他のデ
ツキボード２，２…はその下部を収納部等として
利用する為、繋材２２，２２を単に大引３，３間
に嵌め込む状態にする丈で固定しない為取り外し
が容易となる。

更に各デツキボード１，２……が載置されたデ
ツキの側部には、肉厚外方端面１２と略同寸角状
の側材６を取付ける。側材６は第８図の一部省略
斜視図で示す様に、大引３の端面に固定された取
付金物７に側材６を載置して固定されるものであ
る。

（効果） 以上の構成によつて本考案のデツキの構造は、
最外方に載置されるデツキボードとそれ以外のデ
ツキボードを別個形成し、かつ前記それ以外のデ
ツキボードを薄肉に形成することにより、全体と
して極めて使用部材が少ない、且つコストが大幅
に低減したデツキ構造が得られる。

しかも最外方のデツキボードの外方端面と各ボ
ードの側部は所定の肉厚寸法を有する為使用部材
に係らず、全体として極めて重厚感且つ安定感を
呈することとなり、外観意匠上からも好ましいも
のとなる。更に又各デツキボードは繋材を介して
大引間に載置されるのでデツキボードを大引から
取り外すことが可能となつてデツキボードメンテ
ナンスを容易にする。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係るデツキの構造を説明す
る一部省略斜視図、第２図は、一本の部材から各
デツキピースを造成する状態を示す一部省略斜視
図、第３図は、最外方に載置されるデツキボード
の斜視図、第４図は、他のデツキボードの斜視
図、第５図は、朿装置を説明する斜視図、第６図
は、朿装置により大引を支持し、且つ大引上にデ
ツキボードを載置した状態を示す側面概略図、第
７図は、外方に肉厚状の前端縁を有するデツキボ
ードを載置した状態の側面概略図、第８図は、側
材の取付け状態を説明する一部省略斜視図であ
る。 １……最外方に載置されるデツキボード、１２
……肉厚外方端面、１３，１４……繋材、２……
他のデツキボード、３……大引、４……朿装置、
４１……固定台、４２……ボルト、４３……載
台。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 朿装置上に所定の間隔で並設された複数本の大
   引と、隣接する大引間に載置された複数のデツキ
   ボードとからなるデツキの構造において、 前記デツキボードのうち、最外方に載置される
   デツキボードは、肉厚の前端縁を有する複数のデ
   ツキピースを、前記隣接する大引間の内法寸法と
   略等しい外面間隔にて配置した一対の繋材上に並
   設して形成されるとともに、 他のデツキボードは、前記肉厚の前端縁を有す
   るデツキピースの薄肉部分と略同厚のデツキピー
   スを、前記隣接する大引間の内法寸法と略等しい
   外面間隔にて配置した一対の繋材上に並設して形
   成されたものであつて、 前記最外方に載置されるデツキボードは、最外
   方に並設された大引間に、前記肉厚の前端縁を外
   方にして前記一対の繋材を嵌め込んで載置され、 他のデツキボードは他の大引間に、前記一対の
   繋材を嵌め込んで載置されるとともに、 前記大引間に載置されたデツキボードの最側部
   には、肉厚の前端縁と略同厚の側材が取付けられ
   たことを特徴とするデツキの構造。