JPH0528209U

JPH0528209U - ストリツプ材料

Info

Publication number: JPH0528209U
Application number: JP040587U
Authority: JP
Inventors: ジヨンエツクハートキヤリイ; ジヨセフコウブジエームス; ケイネステガードスーザン; マリーアーセノウルトキヤスリーン; エドウインラデワルドバーン
Original assignee: ミネソタマイニングアンドマニユフアクチヤリングカンパニー
Priority date: 1990-06-01
Filing date: 1991-05-31
Publication date: 1993-04-16
Anticipated expiration: 2006-05-31
Also published as: DE69101878D1; JP2556488Y2; CA2041308A1; EP0459721B1; EP0459721A1; DE69101878T2; ES2051563T3; HK1006941A1; US5040275A

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】ストリップ材料を、その滑りを拘束して係
合、離脱する。【構成】ストリップ材料１２には、複数のＵ字形モノ
フィラメント２４が埋封された接着層２２が含まれ、各
モノフィラメントは、二つのヘッドを付したステム部分
２６をもち、ストリップ材料の長手方向に配列され、隣
接する長手方向の列の中心間寸法はヘッド３０の直径に
ステム部分の直径を加えたものよりも小さく、従って長
手方向のヘッド３０の滑りが拘束される。モノフィラメ
ントはまた、ストリップ材料を横切るジグザグ列に配設
され、ジグザグ列の間におけるストリップ材料の横断方
向へのヘッド３０の滑りも拘束され所望レベルの係合お
よび離脱力を付与する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ストリップ材料にして、その分離された二つの部分により種々の物体間の離脱自在なファスナが得られるよう、離脱自在に係合するヘッドを付した突出部を有するストリップ材料に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

米国特許第４，２９０，１７４号には、ストリップ材料にして、たわみ性重合体の接着層と、重合体の材料から成るたわみ性で弾性を有する概ねＵ字形の多数のモノフィラメントとを含み、各々が、長方形の配列で接着層内に埋封された中央の湾曲部分と、湾曲部分から延び且つ接着層の面に対し概ね垂直に突出する二つのステム部分と、ステム部分の遠位端部にある拡大された概ね円形のヘッドとを包含するようにしたストリップ材料が記載されている。ヘッドの各々が、ステム部分のふれと、互いに通り過ぎて前記部分と離脱自在に係合するステム部分上のヘッドの運動とを生起させるストリップ材料の種々の部分に沿ったヘッドのカム面との係合に適応された外側カム面を有し、且つ、カム面の反対側にある掛り面を有し、この掛り面は概ね平たんで、その支持ステム部分から半径方向へ概ね直角に延び、他の前記部分が係合された際、他の前記部分のヘッド上の類似の掛り面と係合するようになされている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

米国特許第４，２９０，１７４号に記載されたストリップ材料から切断された二つの部分で作られたファスナにより、数多くの用途の、他の周知のファスナに勝る数多くの利点が得られているが、それらの裏張り層や列と平行な方向へ二つのファスナ部分に加えられる力の作用に応える係合部分間の不必要な相対運動を拘束しながら、ストリップ材料の部分間の適度のレベルの係合および離脱力を共にその材料から得ることはできない。一方の部分上のヘッドを付した突出物の列が、これらの条件下で他方の部分上のヘッドを付した突出物の列の間を滑り得ないほどステム部分とヘッドとが密接に隔置されていれば、両部分を係合させ且つ離脱させるに必要な力は非常に大きく、従って両部分を用いて作られるファスナは多くの目的に対して用をなさない。ステム部分とヘッドとが、両部分を係合させ且つ離脱させるに必要な力が適度ないし時には更に有用なレベルであるに充分なほどに隔置されていれば、一方の部分上のヘッドを付した突出部の列は他方の部分上のヘッドを付した突出部の列の間を滑ることができ、それにより、両部分は部分的ないし全体的に離脱するようになる。米国特許第４，２９０，１７４号には、(1) ストリップの長手方向に延びる列に沿ったステムの間隔を変化させて、少なくとも上記の変化された間隔を有する二つの物品の列が互いに直角に係合した時に更に大きな分離およびせん断強さを生じさせるか、(2) 使用者が（彼が通常行うと予想されるように）ストリップの二つの部分を、それらの縁を平行にして係合させた場合に物品上の列が互いに交差して引張りおよびせん断の双方の最大強さをファスナに生じさせるため、Ｕ字形フィラメントの列を、それらのステムがストリップの縁と直角または平行に配列されるように配設するか、(3) Ｕ字形フィラメントの連続する列のステムがストリップの長手または横断方向に配列されず従ってその方向にせん断を許容しないように、連続する列をストリップを横切る方向へわずかに移すか、によってこの問題を軽減させる段階が記載されている。

【０００４】これらの手法は問題を軽減させるのには役立つが、列の全てのあり得べき方向についての列間の滑りは、それらによっては防止されない。更に、前述の第二および、特に第三の手法を達成するための機構は、特に広い幅（即ち１５．２４cm （６ｉｎ）以上の幅）のストリップ材料が作られる場合、さもなければ望む以上にストリップ材料を作る装置を複雑にさせる。

【０００５】かくして、米国特許第４，３２２，８７５号に記載された、この問題に対する解決策が開発されたが、それには、長方形の配列のヘッドを付したステムを備えた二つの異なるストリップ材料を利用する段階が包含され、そのストリップ材料の各々には各方向へほぼ同等に隔置されたステム部分があり、それにより、何れかの方向の他方のストリップ材料上の単位長さ当たりのステム部分の数と異なり且つその倍数でも整除できるものでもない、各方向のその接着層の面に沿った単位長さ当たりのステム部分の数が得られる（例えば、一方のストリップ材料上の各方向へ２．５４cm（１in）当たり２０ステム部分、他方のストリップ材料上の一方向へ２．５４cm（１in）当たり１２ステム部分、他方向へ２．５４cm（１in ）当たり１４ステム部分）。この構成を以てすれば、ストリップ材料の両部分に対して所要の有用なレベルの係合および離脱力が得られ、異なる二つのストリップ材料の両部分が配列された列と係合される場合には、若干のステム部分が常に互いに干渉して、それらの接着層に平行な方向のストリップ材料の両部分間の相対運動を拘束する。この解決策は適度に効果的であり、商業的に利用されているが、それには２種の異なるストリップ材料を製造し且つ貯蔵する必要がある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、概ね上述の形式ではあるが、ストリップ材料の両部分が、一緒に使用される場合に所望の有用なレベルの係合および離脱力を発揮し得るファスナを形成し、係合された場合には、両部分が一緒に付着される方向に関わりなく、両部分の裏張り層と平行な方向に力が加えられた際に滑りを拘束する個々のストリップ材料が得られる。

【０００７】本考案によるストリップ材料は、米国特許第４，２９０，１７４号に記載されたストリップ材料と同様に、重合体の接着層と、各々が、接着層内に埋封された中央の湾曲部分と、湾曲部分の両端部から延び且つ接着層の露出した主面に対し概ね垂直に突出する二つのステム部分と、湾曲部分と反対側のステム部分の端部にある拡大された概ね円形のヘッドとを包含するたわみ性で弾性のある概ねＵ字形の多数のモノフィラメントとを含み、ヘッドの各々が、その支持ステム部分の反対側にカム面を有し、且つ、カム面の反対側に掛り面を有する。Ｕ字形モノフィラメントの湾曲部分は、互いに通過し且つ離脱自在に係合するストリップ材料の両部分のヘッドの運動を可能にさせる配列に配列されている。

【０００８】しかし、米国特許第４，２９０，１７４号に記載されたストリップ材料とは異なり、本考案によるストリップ材料によれば、接着層に平行な方向の係合部分間の相対運動を拘束しながらストリップ材料の両部分間に所望レベルの係合および離脱力の双方が得られる。これは、 (1) 湾曲部分が第一方向に平行な、概ね真っ直な長手方向の列に配設され、隣接する長手方向の列の約１０〜９０％（望ましくは約３０〜７０％）が、ヘッドの直径にステムの直径を加えたものに等しい最大寸法よりも小さい寸法だけ、第一方向に垂直な方向へ中心間をあけられ、従ってこれらの密接に隔置された列の間のストリップ材料の長手方向のヘッドの滑りが拘束され、隣接する長手方向の列の残余が、前記第一最大寸法より大きい第一隔置寸法だけ、前記第一方向に垂直な方向へ中心間をあけられ、 (2) 湾曲部分が第一方向を横切る列に配設され、各列内の湾曲部分が、第一方向に垂直な仮想中心線の回りで第一方向に平行な各方向へふれるジグザグ（例えば正弦曲線）パターンに配設され、二つの方向の各々におけるふれが、ヘッドの直径の半分ないしヘッドの直径にステムの直径を加えた合計の半分の範囲内にあり、湾曲部分の両端部分から延びるステム間の距離と長手方向の列に沿った隣接湾曲部分上の隣接ステム間の距離とを包含する各々の長手方向の列に沿ったステムの中心間距離の約１０〜９０％（また望ましくは約３０〜７０％）が、ヘッドの直径にステムの直径と前記ふれとを加えたものに等しい第二最大寸法よりも小さく、従ってジグザグな列の間のストリップ材料を横切るヘッドの滑りも拘束され、各々の長手方向の列に沿ったステムの中心間距離の残余が前記第二最大寸法よりも大きい間隔寸法を以て間をあけられ、それらの間隔寸法が、両部分間の所望レベルの係合および離脱力を得るに役立つように、第一間隔寸法と組み合わせて選択されることにより生起される。

【０００９】従って、ストリップ材料の両部分が、平行な長手方向の列を含む任意の配置方向へ係合しても、若干のステム部分とヘッドとが常に互いに干渉して、接着層と平行な方向におけるストリップ材料の両部分間の前記相対運動を拘束する。

【００１０】本考案を、幾つかの図において類似の部分を同様な数字で示した添付図面について、更に説明する。

【００１１】

【実施例】

ここで図面について説明する。図１には、図２に示す本考案による細長いストリップ材料１２から切離された二つの部分１０が示されており、この、ストリップ材料１２の二つの部分１０は、図１に示す如く、感圧接着剤の層２０により別の物体１６，１８の表面に付着され、互いに係合されて物体１６，１８を一緒に締結する。

【００１２】ストリップ材料１２には、たわみ性で弾性を有する概ねＵ字形の複数のモノフィラメント２４が埋封された接着層２２が含まれている。モノフィラメント２４は、接着層２２の主面２８から突出するステム部分２６を有し且つその遠位端部にヘッド３０を有する。この接着層２２および接着層２２内へモノフィラメント２４が埋封される方法は、ここに参考までにその内容を編入した米国特許第４，２９０，１７４号に更に詳細に記載されている。またストリップ材料１２には、低密度気泡の層３２と、軟粘着性感圧接着剤である感圧接着剤２０の層とが包含されているが、この層３２，２０は、矢張りここに参考までにその内容を編入した米国特許第４，２１６，２５７号により詳細に記載の如く、ストリップ材料１２を物体へ確実に付着させるのに役立つ。気泡の層３２は、接着剤２０の層と同じ材料で良い接着剤の層３３により面２８の反対側の接着層２２の面に接着される。

【００１３】Ｕ字形モノフィラメント２４が中に埋封される接着層２２は均一な非繊維質且つ非配向性の重合体の材料（例えば、テキサス（Ｔｅｘａｓ）州、ロングビュウ（Ｌｏｎｇｖｉｅｗ）のイーストマン・ケミカル・カンパニー（ＥａｓｔｍａｎＣｈｅｍｉｃａｌＣｏ．）から入手可能な「イーストマン・ポリアロマー（Ｅａｓｔｍａｎｐｏｌｙａｌｌｏｍｅｒ）」５３２１Ｅから成り、Ｕ字形モノフィラメント２４の湾曲部分３６を受容するようにされた予定の厚さを備えている。Ｕ字形モノフィラメントは、長手方向に配向された重合体の材料（例えば、サウス・カロライナ州（Ｓ．Ｃ．）、コロンビア（Ｃｏｌｏｍｂｉａ）のシェークスピア・モノフィラメント・カンパニー（ＳｈａｋｅｓｐｅａｒｅＭｏｎｏｆｉｌａｍｅｎｔＣｏ．）から入手可能なポリプロピレン・モノフィラメント）で形成される。各モノフィラメント２４のステム部分２６はほぼ同じ長さであり、接着層２２の面２８から概ね直角に突出し、モノフィラメント２４の埋封された湾曲部分３６の端部から延びている。ヘッド３０は接着層２２の反対側に、弧状の、概ね半球状のカム面３８を備え、従ってストリップ材料１２から切離された一方の部分１０上のヘッド３０のカム面３８は、図１に示す態様でヘッド３０がストリップ材料１２の部分１０に通過して係合するよう、接着層２２を概ね平行にした互いに向かってのヘッド３０の運動に際し、ステム部分２６の必要な側方へのふれを生じさせるため、ストリップ材料１２から切離された他方の部分１０のヘッド３０上のカム面３８との係合に適応される。また、ストリップ材料１２の各部分１０上のヘッド３０は各々、その支持ステム部分２６の外方へ半径方向に延びる概ね平たんな掛り面４０を備えているが、この掛り面４０は、予定された力がそれらを分離すべく加えられるまでヘッド３０を係合したままに保持するため、他方のストリップ材料１２の一つ以上のヘッド３０上の掛り面４０と係合するようにされる。

【００１４】本考案によるストリップ材料１２によれば、接着層２２に平行な方向における係合された両部分１０間の相対運動を拘束しながら、ストリップ材料１２の両部分１０間に所望レベルの係合および離脱力が得られる。これは、図２でわかるように、 (1) 湾曲部分３６が細長いストリップ１２の対向する縁４２と平行な第一方向に平行な、概ね真っ直な長手方向の列に配設され、隣接する長手方向の列の約１０〜５０％（望ましくは３０〜７０％）が、ヘッド３０の直径にステム２６の直径を加えたものに等しい第一最大寸法よりも小さい間隔寸法Ａだけ、第一方向に垂直な方向へ中心間をあけられ、従って部分１０がそれらの縁４２と平行に係合した時にこれらの密接に隔置された列の間のストリップ材料１２の長手方向のヘッド３０の滑りが拘束され、隣接する長手方向の列の残余が、その最大寸法より大きく且つ部分１０間に所望レベルの係合および離脱力を付与するに役立つように選択された間隔寸法Ｂだけ、第一方向に垂直な方向へ中心間をあけられ、また、 (2) 湾曲部分３６が第一方向または縁４２を横切る列に配設され、各横断列内の湾曲部分３６が、縁４２または第一方向に垂直な仮想中心線（この中心線は一つの列について示してあり、参照数字４４で識別されている）の回りで第一方向または縁４２に平行な各方向へふれるジグザグまたは正弦曲線のパターンに配設され、二つの方向の各々におけるふれが、ヘッド３０の直径の半分ないしヘッド３０の直径にステム２６の直径を加えた合計の半分の範囲内にあり、湾曲部分３６の両端部分から延びるステム２６間の距離とその長手方向の列に沿った隣接湾曲部分３６上の隣接ステム２６間の距離とを包含する各々の長手方向の列に沿ったステム２６の中心間距離の約１０〜９０％が、ヘッド３０の直径にステム２６の直径と前記ふれとを加えたものに等しい第二最大寸法よりも小さく、従ってジグザグな列の間のストリップ材料を横切るヘッド３０の滑りも拘束され、各々の長手方向の列に沿ったステム２６の中心間距離の残余が前記第二最大寸法よりも大きい間隔寸法を以て間をあけられ、それらの間隔寸法が、両部分１０間の所望レベルの係合および離脱力を得るに役立つように、前記第一間隔寸法と組み合わせて選択されることにより生起される。

【００１５】従って、ストリップ材料１２の両部分１０が、平行な部分１０上の長手方向および横断方向の列を含む任意の配置方向へ係合しても、二つの部分１０上の若干のステム部分２６とヘッド３０とが常に互いに干渉して、それらの接着層２２と平行な方向におけるストリップ材料１２の両部分１０間の相対運動を拘束する。

【００１６】ストリップ材料１２は、形成される横断方向の列のジグザグまたは正弦曲線のパターンに形状を対応させたストライキング・バー３９を設け、且つ、ストライキング・バー３９の移動経路に極めて近接して位置するガイド３７にして、そのガイド３７に最も近い位置へジグザグまたは正弦曲線のストライキング・バー３９に沿い横断方向にモノフィラメント３６が滑る傾向を克服すべく隔置されたガイド３７を設けるように修正された米国特許第４，２９０，１７４号の図６に関連して記載された方法を用いて作ることもできる。

【００１７】ヘッド３０の直径にステム２６の直径を加えたものに等しい最大寸法よりも小さい間隔寸法Ａだけ隔置された、密接に隔置された隣接する長手方向の列は、なるべくなら、その最大寸法よりも大きく且つ部分１０間に所望レベルの係合および離脱力を付与するに役立つように選択された間隔寸法Ｂだけ隔置された隣接する長手方向の列の残余と均等に散在させることが望ましい。前述の項に示した方法を用いてストリップ材料１２を作る場合には、湾曲部分３６の両端部分から延びるステム２６間の均等な寸法と、その長手方向の列に沿った隣接湾曲部分３６上の隣接ステム２６間の均等な寸法とを以てストリップ材料を作り、それらの均等な寸法の一方を第二最大寸法よりも大とし、他方の均等な寸法を第二最大寸法よりも小とし、次いで、間隔寸法Ａ，Ｂと列やステムの間の間隔寸法とにより隔置される列の量を変えることにより、部分１０のための係合および離脱力のレベルの、その他何れか必要な調整を行えば楽である。

【００１８】上述のガイドラインに従い、ステム２６の各配置方向について作られた部分１０の係合および離脱力のレベルは、互いに係合された既存の二つの部分のステム位置のレイアウト図が作られた計算機モデリングにより具合よく推定されており、それらの係合部分における相互のヘッドの係合の量は図面を目視で検査することによって定められ、その係合は、有限要素解析技法を用いて、既存のファスナ部分によって示される既知の係合および離脱の力に関連付けられる。次いで計算機は種々のステム間隔寸法を有するファスナ部分を作図し、その図面はヘッドの係合の量を定めるためにオーバレイされる。既存のファスナ・サンプルにおける係合の量と比較されたその係合の量に基づき、新しいファスナ部分によって生起される係合および離脱力のレベルの評価（可成り正確であることが立証されている）がなされる。従って、所望の係合および離脱特性を生成するストリップ材料を作る実験の量は非常に減少している。

【００１９】特定の非限定的な例として、ストリップ材料１２が直径０．３８１mm（０．０１５in）で２．２８６mm（０．０９in）突出するステム部分２６と、直径が０．９９１mm（０．０３９in）のヘッド３０とを有し且つ１．２７mm（０．０５０in ）の間隔寸法Ａだけ、第一方向に垂直な方向へ中心間をあけられた隣接する長手方向の列の５０％（即ち１８分の９）と、１．５５mm（０．０６１in）の間隔寸法Ｂだけ、第一方向に垂直な方向へ中心間をあけられた隣接する長手方向の列の残余とを有し、湾曲部分３６が第一方向または縁４２を横切る列に配設され、正弦曲線パターンの完全な周期に１３．５列が包含され、各々の横切る列内の湾曲部分３６が仮想中心線４４の回りで第一方向または縁４２に平行な各方向へ０．５８４mm（０．０２３in）の最大ふれを有し、長手方向の列に沿った各湾曲部分３６の両端部から延びるステム２６の中心間距離が約１．５２mm（０．０６０in ）であり、長手方向の列の各々に沿った隣接湾曲部分３６上の隣接ステム部分２６間の距離が約２．０３mm（０．０８０in）である場合には、ストリップ材料１２の二つの部分１０は互いに確実にかみ合い、それらの接着層２２に平行な方向へ滑ることはなく、部分１０の約６４５mm²（１in²）の係合に対して約７１Ｎ（１６lb）の係合力と約１５６Ｎ（３５lb）の離脱力とが得られる。この例示ストリップ材料のサンプルの部分は各々が２．５cmの幅と１５cmの長さとに切断され、あるものはサンプル部分の長手方向に延びるステム２６の細長い列を備え、あるものはサンプル部分の横断方向へ延びるステム２６の細長い列を備えている。その場合、サンプルの部分の対は、重なり合ったそれらの端部の一方に隣接して２．５cmの長さを有し、ヘッドを付したステムは、それらの対向端部分が互いに遠ざかる反対方向へ延びるように、互いにその上に係合される。それらの対向端部分は、マサチューセッツ（Ｍａｓｓａｃｈｕｓｅｔｔｓ）州、カントン（Ｃａｎｔｏｎ）のインストロン（Ｉｎｓｔｒｏｎ）社から商業的に入手可能な「インストロン（Ｉｎｓｔｒｏｎ）」（商標名）モデル１１２２引張試験機のジョー内にクランプされたが、この引張試験機のジョーは、ストリップ材料１２の両部分１０間の相対運動をそれらの接着層２２と平行な方向へ生起させるために必要な最大せん断力を測定するため、毎分３０．５cm（１２in）の速度で分離される。ステムの細長い列が互いに平行であり且つ引張試験機によって力が付加される方向に平行であるようにサンプル部分が選定された場合は、上記の相対運動を生起させるために約１．２５３kg／cm²（１７．９lb／in²）のせん断強さが必要であった。ステムの細長い列が互いに平行であり且つ引張試験機によつて力が付加される方向に直角であるようにサンプル部分が選定された場合は、上記の相対運動を生起させるために約０．９５２kg／cm²（１３．６lb／in²）のせん断強さが必要であった。異なるサンプル部分上のステムの細長い列が互いに直角に配設され且つ引張試験機によって力が付加される方向がサンプル部分の一方の上のステムの列と平行であるようにサンプル部分が選定された場合は、上記の相対運動を生起させるために約１．４１４kg／cm²（２０．２lb／in）のせん断強さが必要であった。

【００２０】本考案を、ここでその一実施例について説明する。本考案の範囲を逸脱することなく数多くの変更をなし得ることは、当業者には明らかである。上述のストリップ材料１２の構造に代わり、ここに同時に提出した特許出願の主旨に従ってストリップ材料を作ることもできる。同出願においては、接着層と、モノフィラメントと、気泡の層３２にかわる弾力的にしなやかな材料と、基体へストリップ材料を接着させる感圧接着装置との組合せが、ストリップ材料が基体へ接着された後に露出した接着層の主面が見える角度から視た場合に極めて透明（即ち、約２５％未満の不透明度を有する）であり、従って基体の色はストリップ材料を通して可成り明確に見られ、それにより、ストリップ材料からは、ファスナ部分の存在が、それが基体と異なる色であった場合にあり得るよりもはるかに目立たなく且つ不快でなくなり、しかもこの効果はファスナ部分の色を基体の色へ整合させる必要もなしに得られる。従って本考案の範囲は本出願に記載された構造に限定されることはなく、クレイムの言語により記載された構造およびそれらの構造の同等物のみにより限定されるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】相互に係合された本考案によるストリップ材料
の二つの部分の部分端面図。

【図２】図１に示した部分を包含するストリップ材料の
拡大平面図。

【符号の説明】

１０ストリップ材料部分１２ストリップ材料２２接着層２４Ｕ字形モノフィラメント２６ステム部分２８主面３０ヘッド３６湾曲部分３８カム面４０掛り面

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者スーザンケイネステガードアメリカ合衆国ミネソタ州セントポール，３エムセンター（番地なし） (72)考案者キヤスリーンマリーアーセノウルトアメリカ合衆国ミネソタ州セントポール，３エムセンター（番地なし） (72)考案者バーンエドウインラデワルドアメリカ合衆国ミネソタ州セントポール，３エムセンター（番地なし）

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ファスナの部分（１０）を形成すべくス
トリップ材料部分（１０）が切断される第一方向に細長
いストリップ材料（１２）にして、重合体の接着層（２
２）と、たわみ性で弾性を有する概ねＵ字形の多数のモ
ノフィラメント（２４）とを含み、各モノフィラメント
（２４）が、接着層（２２）内に埋封され且つ前記第一
方向と概ね平行に配設された中央の細長い湾曲部分（３
６）と、前記湾曲部分（３６）の両端部から延び且つ接
着層（２２）の露出した主面（２８）に対し概ね垂直に
突出するほぼ同じ直径の、概ね円柱状の二つのステム部
分（２６）と、前記湾曲部分（３６）と反対側の前記ス
テム部分（２６）の端部にある拡大された概ね円形のヘ
ッド（３０）とを包含し、ほぼ同じ直径を有するヘッド
（３０）の各々が、その支持ステム部分の反対側に、ス
テム部分（２６）のふれを生起し且つ互いに通り過ぎる
ステム部分（２６）上のヘツド（３０）の運動を可能に
させる、ストリップ材料（１２）に沿った他のヘッド
（３０）のカム面（３８）との係合に適応されたカム面
（３８）を有し、且つ、前記カム面（３８）の反対側
に、別のヘッド（３０）上の類似の掛り面（４０）と係
合するようにされた掛り面（４０）を有し、前記Ｕ字形
モノフィラメント（２４）の湾曲部分（３６）が、互い
に通過し且つ離脱自在に係合するストリップ材料（１
２）の部分（１０）のヘッド（３０）の運動を可能にさ
せる配列に配設されるようにしたストリップ材料（１
２）において、前記ストリップ材料（１２）により、前
記接着層（２２）に平行な方向の係合部分（１０）間の
相対運動を拘束しながらストリップ材料（１２）の部分
（１０）間に所望レベルの係合が得られることと、前記
湾曲部分（３６）が前記第一方向に平行な、概ね真っ直
な長手方向の列に配設され、隣接する長手方向の列の約
１０〜９０％が、ヘッド（３０）の直径にステム部分
（２６）の直径を加えたものに等しい第一最大寸法より
も小さい寸法だけ、前記第一方向に垂直な方向へ中心間
をあけられ、従ってこれらの密接に隔置された列の間の
ストリップ材料（１２）の長手方向の前記ヘッド（３
０）の滑りが拘束され、隣接する長手方向の列の残余
が、前記第一最大寸法より大きい第一隔置寸法だけ、前
記第一方向に垂直な方向へ中心間をあけられ、前記湾曲
部分（３６）が前記第一方向を横切る列に配設され、各
列内の湾曲部分（３６）が、前記第一方向に垂直な仮想
中心線の回りで前記第一方向に平行な各方向へふれるジ
グザグパターンに配設され、前記の二つの方向の各々に
おけるふれが、前記ヘッドの直径の半分ないし前記ヘッ
ドの直径に前記ステム部分の直径を加えた合計の半分の
範囲内にあり、湾曲部分（３６）の両端部から延びるス
テム部分（２６）間の距離と長手方向の列に沿った隣接
湾曲部分（３６）上の隣接ステム部分（２６）間の距離
とを包含する各々の長手方向の列に沿ったステムの中心
間距離の約１０〜９０％が、ヘッド（３０）の直径にス
テム部分（２６）の直径と前記ふれとを加えたものに等
しい第二最大寸法よりも小さく、従ってジグザグな列の
間のストリップ材料（１２）を横切る前記ヘッド（３
０）の滑りも拘束され、長手方向の列に沿ったステム部
分（２６）の中心間距離の残余が前記第二最大寸法より
も大きい間隔寸法を以て間をあけられ、前記間隔寸法と
前記第一間隔寸法とが、部分（１０）間の所望レベルの
係合および離脱力を得るのに役立つように選択され、そ
れにより、ストリップ材料（１２）の部分（１０）が、
平行な長手方向の列を含む任意の配置方向へ係合して
も、若干のステム部分（２６）とヘッド（３０）とが常
に互いに干渉して、前記接着層（２２）と平行な方向に
おける前記ストリップ材料（１２）の部分（１０）間の
前記相対運動を拘束することとを特徴とするストリップ
材料。
【請求項２】請求項１に記載されたストリップ材料
（１２）において、前記ジグザグパターンが正弦曲線で
あるようにしたストリップ材料。
【請求項３】請求項１に記載されたストリップ材料
（１２）において、隣接する長手方向の列の約３０〜７
０％が、前記第一最大寸法よりも小さい寸法だけ、前記
第一方向に垂直な方向へ中心間をあけられ、湾曲部分
（３６）の両端部から延びるステム部分（２６）の中心
間距離と前記の長手方向の列に沿った隣接湾曲部分（３
６）上の隣接ステム部分（２６）間の距離との約３０〜
７０％が前記第二最大寸法よりも小さいようにしたスト
リップ材料。
【請求項４】請求項１に記載されたストリップ材料
（１２）において、隣接する長手方向の列の約５０％
が、前記第一最大寸法よりも小さい寸法だけ、前記第一
方向に垂直な方向へ中心間をあけられ、湾曲部分（３
６）の両端部から延びるステム部分（２６）の中心間距
離と前記の長手方向の列に沿った隣接湾曲部（３６）上
の隣接ステム部分（２６）間の距離との約５０％が前記
第二最大寸法よりも小さいようにしたストリップ材料。
【請求項５】請求項１に記載されたストリップ材料
（１２）において、前記ステム部分（２６）の直径が
０．０７６〜１．２７mm（０．００３〜０．０５０in）
の範囲内にあり、前記ヘッド（３０）の直径が０．１５
２〜３．８１mm（０．００６〜０．１５０in）の範囲内
にあるようにしたストリップ材料。
【請求項６】請求項１に記載されたストリップ材料
（１２）において、前記ステム部分（２６）の直径が
０．３０５〜０．４５７mm（０．０１２〜０．０１８i
n）の範囲内にあり、前記ヘッド（３０）の直径が０．
６１０〜１．３７２mm（０．０２４〜０．０５４in）の
範囲内にあるようにしたストリップ材料。
【請求項７】請求項１に記載されたストリップ材料
（１２）において、前記ステム部分（２６）の直径が約
０．０３８mm（０．０１５in）であり、前記ヘッド（３
０）の直径が約１．０１６mm（０．０４０in）であるよ
うにしたストリップ材料。