JPH052816U - ワイヤ放電加工機用加工液供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工液が減少した場合でも、高精度加工が維
持でき、長時間連続無人運転を実現する。 【構成】 加工液供給装置内の液面を検出する液面検出
器と、加工液の比抵抗検出装置と、加工液温度検出装置
と、上記加工液供給装置と新たな加工液を補充する加工
液供給源との間に、上記液面検出器により制御される給
水手段と、上記加工液の比抵抗検出装置により制御され
る比抵抗制御装置および加工液温度検出装置により制御
される加工液温度制御装置を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はワイヤ放電加工機用加工液供給装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図２は従来のワイヤ放電加工機用加工液供給装置の加工液の回路を示すもので あり、特に、加工液補充のための自動給水機能を備えたもので、図において１は 汚水槽、２は汚水槽に設けたポンプＡ、４は清水槽、３は清水槽に設けたフィル タ、５は前記清水槽に設けた加工液の比抵抗検出装置、８は前記比抵抗検出装置 により比抵抗を調整する純水装置、７は純水装置に加工液を供給するポンプＣ、 ６はポンプＣの制御をおこなう制御装置、９は機械本体に加工液を供給するため のポンプＢ、１０は汚水槽の加工液量を目視により検出するフロート、１１は前 記フロート１０の動作により加工液を補充するためのバルブであり、１２は機械 本体である。１３は例えば、水道等の加工液供給源である。

【０００３】 次に動作について説明する。図２に示すように、加工液中の加工屑の漉過につ いては、汚水槽１の加工液をポンプＡ２によりフィルタ３に供給し、清液槽４へ 加工液をろ過して供給する。また、高精度加工には不可欠な加工液の比抵抗制御 については、比抵抗検出装置５で検出された比抵抗値をあらかじめ設定された比 抵抗基準値と比較をおこない、比抵抗基準値以下であれば制御装置６が、ポンプ ７の起動、停止を行うことにより、純水装置８に加工液が流れ、加工液の比抵抗 を調整する。比抵抗を調整した加工液を機械本体１２にポンプＢ９により供給し 、ワイヤ放電加工に寄与する。 機械本体１２に供給された加工液は、加工屑と一緒に汚水槽１に戻されるが、 加工部において、加工時に発生する熱による蒸発や、あるいは加工液の飛散等に より、加工液が減少していく。そこで、フロート１０を目視によって、加工液が 減少した分を水道など加工液供給源１３から、手動操作にてバルブ１１を操作し て汚水槽１に補充している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来のワイヤ放電加工機用加工液供給装置は、以上のように構成されているの で、高精度加工における加工液の比抵抗基準値は、例えば超硬材は１０万Ω以上 に設定してあるが、加工中の熱などにより加工液が減少する、加工液供給装置の 汚水槽に加工液温度を制御していない通常比抵抗値が１万Ω前後である水道水を 直接補充するは、あらかじめ設定した比抵抗値の加工液と加工液供給装置内で混 在し、また、加工液の温度により比抵抗値が変化してしまうので加工液供給装置 内のあらかじめ設定した比抵抗値と異なるため、加工中であれば、ワイヤ電極と 被加工物との間の放電ギャップが変化し、しいては、加工精度が悪化、最悪の場 合、ワイヤ電極の断線を引き起こし、加工が中断する等の課題があった。また、 ワイヤ放電加工機における高精度長時間連続無人運転を実現するための加工液自 動給水装置を構築する際における強い障害となっていた。

【０００５】 この考案は上記のような課題を解決するためになされたもので、加工液が減少 した場合でも、高精度加工が維持できるワイヤ放電加工機用加工液供給装置を得 ることを目的とする。また、高精度加工におけるワイヤ放電加工機の長時間連続 無人運転を実現することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

加工液供給装置と新たな加工液を補充する加工液供給源と間に、液面検出器に より制御される給水手段と、加工液の比抵抗検出装置により制御される比抵抗制 御装置と給水される加工液温度を制御する加工液温度制御装置を備えたものであ る。

【０００７】

【作用】

この考案においては、加工液が減少しても液面検出器により制御される給水手 段と、加工液の比抵抗検出装置により制御される比抵抗制御装置が、あらかじめ 設定された比抵抗値および清水槽の加工液温度値である加工液を加工液供給装置 に自動的に補充する。

【０００８】

【実施例】

実施例１． 図１は、この考案の一実施例を示す構成図であり、１〜１３は、従来装置と全 く同一のものである。１４は加工液供給装置の加工液量を知る為の液面検出器、 １５は、補充する加工液の比抵抗を調べる比抵抗検出装置、１７は加工液供給装 置と加工液供給源１３の間に設けられた給水手段、１８は比抵抗検出装置１５と 清水槽の比抵抗検出装置５によって検出された比抵抗値を比較して補充する加工 液の比抵抗値を制御する比抵抗制御装置、１９は清水槽４の加工液温度を調べる 加工液温度検出装置、２０は加工液温度検出装置１９によって検出された加工液 温度と補充する加工液温度を比較して補充する加工液温度の制御をおこなう加工 液温度制御装置である。

【０００９】 機械本体１２に供給された加工液は、加工屑と一緒に汚水槽１に戻されるが、 加工部において、加工液の飛散や加工時に発生する熱により蒸発、加工液が、減 少していく、そこで、液面検出器１４によって加工液供給装置の加工液量を供給 する必要があることを検知することによって、給水手段１７を制御して加工液供 給源より比抵抗検出器１５により制御される比抵抗制御装置１８および加工液温 度検出装置１９によって制御される加工液温度制御装置２０を経て、加工液を加 工液供給装置に補充する。液面検出器１４によって補充された加工液が一定量に 達した時、給水手段１７を制御して加工液の補充を停止する。 あらかじめ設定された比抵抗基準値が高く（例えば、１０万Ω）、加工液供給 源が水道などのように比抵抗値の低い（２万Ω程度）場合、比抵抗検出器１５で 得た比抵抗値と比抵抗検出装置５で制御しているあらかじめ設定した比抵抗値と 異なるため、比抵抗制御装置１８および加工液温度制御装置２０が加工液供給源 より補充される加工液を加工液供給装置の比抵抗値および加工液温度と同じ値に なるように制御する。

【００１０】 実施例２． 上記各実施例では、ワイヤ放電加工装置について図示説明したが、この考案は これに限定されるものでなく、不燃性型彫放電加工装置、電解加工装置等水を主 体とする加工液を使用した加工装置に適用される。

【００１１】

【考案の効果】

以上のように、この考案によれば、加工液が減少した場合でも、加工を中断す ることなく、高精度加工が可能であり、また、高精度加工におけるワイヤ放電加 工機の長時間連続無人運転を実現できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す構成図である。

【図２】従来のワイヤ放電加工機用加工液供給装置の回
路図である。

【符号の説明】

１３ 加工液供給源 １４ 液面検出器 １５ 加工液の比抵抗検出装置 １７ 給水手段 １８ 比抵抗制御装置 １９ 加工液温度検出装置 ２０ 加工液温度制御装置

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 ワイヤ放電加工機用加工液供給装置にお
   いて、前記加工液供給装置内の液面を検出する液面検出
   器と、加工液の比抵抗検出装置と加工液温度検出装置を
   備え、前記加工液供給装置と新たな加工液を補充する加
   工液供給源との間に、前記液面検出器により制御される
   給水手段と、前記加工液の比抵抗検出装置により制御さ
   れる比抵抗制御装置および、加工液温度検出装置により
   制御される加工液温度制御装置を設けた事を特徴とする
   ワイヤ放電加工機用加工液供給装置。