JPH05281341A - 距離測定方法及びその装置 - Google Patents

距離測定方法及びその装置

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JPH05281341A
JPH05281341A JP4102493A JP10249392A JPH05281341A JP H05281341 A JPH05281341 A JP H05281341A JP 4102493 A JP4102493 A JP 4102493A JP 10249392 A JP10249392 A JP 10249392A JP H05281341 A JPH05281341 A JP H05281341A
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circuit
wave
signal
distance
frequency
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Isao Iida
功 飯田
Yoshijirou Watanabe
嘉二郎 渡辺
Masakatsu Onozuka
正克 小野塚
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Abstract

(57)【要約】 [目的] 新規で、かつ簡単な方法及び装置で空間距離
を測定する。 [構成] 測定区間に定在波を発生せしめる波動発生手
段と、その発生した定在波の周期に基づいて前記測定区
間の距離を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、波動の伝播の原理を
使用して空間距離を測定する距離測定方法及びその装置
に関するもので、例えば液面位レベル検出装置等に応用
可能なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、2点間の空間距離を電子技術手法
を用いて非接触で測定する方法として一般的なものとし
ては、大きく分けて長距離測定に用いられるレーダ測定
手法(マイクロ波利用)とレーザ測定手法(光利用)と
があり、また短距離測定から長距離測定に用いられるも
のにはレーザ測定手法、さらには短距離測定に用いられ
る超音波測定手法があり、これらはマイクロ波、光を波
動としてではなく、マイクロ波、超音波の場合には電
波、超音波の束とした理論によって、また光の場合には
光の束とした理論によって構築されているものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
構成のもの、即ちレーダ測定手法にあっては、周波数の
非常に高いマイクロ波を、一定時間毎に測定目標に向け
てパルス状に発射し、それが反射して戻ってくるまでの
極めて短い時間を測定するものであるので、その伝播経
路の途中に、例えば網、雨滴等の障害物が介在した場合
には、それを検出したり、また測定目標からの反射が弱
くなって検出できず、測定困難となることが考えられ
る。またひどい埃の中で測定する場合にも、伝播経路の
途中で乱反射されて反射波が弱くなったりして検出され
ないという問題点があった。また、一般に反射波が短時
間で戻ってくるので検出回路素子には、それに耐えうる
応答性の速い高価な素子を選択して用いなくてはなら
ず、それにともないコストも高くなるという問題点があ
った。
【0006】また、レーザ測定手法にあってもレーダ測
定手法と同様に発射された光が測定目標に反射して戻っ
てくるまでの時間を測定するのでレーダ測定手法と同様
な問題点があり、またレーザ測定手法にあっては高価な
レーザ発振素子及びレーザ受信素子を用いなくてはなら
ないという問題点があった。更に、レーザ測定手法にあ
っては、細いビーム状のレーザ光線を用いるので測定目
標に、例えば境面等の平坦度の高い反射面を形成してお
かないと反射光が散乱してしまい検出に十分な反射光を
得ることができないという問題点があった。
【0007】また、さらに超音波測定手法にあっては、
その伝播速度が大気の温度、湿度、風力に大きく影響さ
れるので複雑で、かつ高度の補正技術が必要となるとい
う問題点があつた。さらには、これらマイクロ波、超音
波、レーザ光線等を波動として扱う測定理論構成ではな
いため、伝播経路の途中に反射体等の障害物があった場
合には、それによって予想外の方向に反射されてしま
い、受信するには信号としては弱くなってしまい信号処
理が不可能になってしまう問題点が発生する恐れがあっ
た。
【0008】この発明は、マイクロ波、超音波、遠赤外
線等の伝播の仕方を波動と考えて、伝播空間に多少の障
害物があっても回析現象によってその障害物をくぐり抜
ける現象を利用するものである。即ち、これにより新規
で、測定区間内に多少の障害物があっても測定可能な簡
単な距離測定原理の理論が構成され、またそれに基づい
て回路構成等を簡素化したもので、かつコスト的に安価
で精度よく距離を測定することのできる極めて新規な手
法及びその装置を提供することを目的とする。なお、本
発明で云うところの伝播空間の空間とは、宇宙の真空状
態の空間、地球上の大気空間、液中の液体空間等の物理
的空間すべての空間のことを云うものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明としては、測定区間に周波数の異なる複
数種類の定在波を発生させ、それらの発生させられた定
在波の周期の違いに基づいて測定区間の距離を算出する
距離測定方法である。
【0010】第2の発明としては、測定区間に周波数の
異なる定在波を発生させる波動発生手段と、該波動発生
手段によって発生させられたそれぞれの定在波の波数
(ここでは、例えば定在波の一周期分の波数を波数1、
二周期分の波数を波数2とするように定義する)の差及
びその定在波の周期の違いに基づいて前記測定区間の距
離を算出する演算手段とを備えてなる距離測定装置であ
る。
【0011】第3の発明としては、測定面との間に周波
数の異なる定在波を発生させるための波動発生手段と、
該波動発生手段によって発生させられたそれぞれの定在
波の波数の差及びその定在波の周期の違いに基づいて前
記測定区間の距離を算出し、その算出結果に基づいて測
定面のレベルを連続量として算出するレベル演算手段と
を備えてなるレベル測定装置である。
【0012】
【作用】第1の発明は、測定区間に発生させられた異な
る周波数の定在波の周期の違いに基づいて測定区間の距
離を算出する。
【0013】第2の発明は、定在波発生手段により測定
区間に異なる周波数の定在波を発生させ、その定在波の
波数の差及びその定在波の周期の違いに基づいて演算手
段によって前記測定区間の距離を算出する。
【0014】第3の発明は、測定面に向けて位置された
波動発生手段より異なる周波数の定在波を発生させ、そ
の定在波の波数の差及びその定在波の周期の違いに基づ
き、レベル演算手段において前記測定面のレベルを算出
する。
【0015】
【実施例】以下に、本発明による実施例を示し、その説
明を詳細にする。まず本発明による測定方法及びその方
法による装置の説明にはいる前に図1及び図2を用いて
定在波について説明をする。1は波動発生手段で、空気
中等の空間に音波、遠赤外線、電波等の波動を発生させ
るもので、具体的にはスピーカ、超音波素子、遠赤外線
発生素子、マイクロ波発振器等のいずれかがその使用目
的(環境)に応じて択一的に選択され、その選択され
た、例えばスピーカから出力される音波を距離L(=N
・T:Nは距離Lの間に形成される定在波の腹、叉は節
の数で整数、Tは定在波の一周期の値)だけ離れた測定
目標2に向けて発射し、関係式L=N・Tが成立すれ
ば、その波動発生手段1であるスピーカと測定目標2と
の間に、前記音波の周期の半分の周期Tの定在波3が発
生せしめられることになる。なお、図2では前記波動発
生手段1は正弦波発生器4からの出力信号によって正弦
波駆動されるが、それに限らず図示されない矩形波発生
器を替わりに用いて、その矩形波発生回路から出力され
るパルス信号を供給することによって駆動させてもよ
い。
【0016】次に、図2に基づいて前記波動発生手段1
の一種類である、出力される音響が所定周波数に設定さ
れたスピーカを測定回路に組み込んだ例について説明す
る。なお、ここでは前記スピーカの駆動コイルの電気イ
ンピーダンスを符号7で示している。その電気インピー
ダンス7は3つの抵抗5、6、8と共に、ブリッジ回路
100を形成している。
【0017】このような状況下において、図1に示す測
定目標2を矢印M方向に向けて(波動発生手段1の一種
類であるスピーカは所定の位置に固定されているものと
する)等速度で移動せしめた場合、測定目標2が、スピ
ーカによって発生させられた波動3の節(叉は腹)に向
かうにつれ波動発生手段1、例えばスピーカの駆動コイ
ルの電気インピーダンス7が変化する(また例えば、超
音波素子にあっても駆動コイルの抵抗分である電気イン
ピーダンス7の値が変化する)ので、その電気インピー
ダンス7の値の変化を図2に示す回路で処理することに
よって測定目標2が波動発生手段1に対して所定距離だ
け移動すると、それを示すパルス10(図3参照のこ
と)が、例えば波動3の節のところで発生することを図
2に示す回路を用いて説明する。
【0018】まず、図2の構成を説明すると、4は正弦
波発生回路、5、6及び8は抵抗、7は定在波を発生さ
せるための波動発生手段1のスピーカの駆動コイルの電
気インピーダンスで、抵抗5、6及び8とスピーカの駆
動コイルの電気インピーダンス7によって構成されたブ
リッジ回路100に前記正弦波発生回路4から所定の周
波数の正弦波信号が供給される。9は前記ブリッジ回路
100の不平衡状態(前記スピーカと測定目標2との間
に定在波が発生した状態)を検出するためのゼロクロス
検出回路で、不平衡状態を検出するとその検出期間だけ
その出力端子Aを、例えばローレベル(論理”0”)か
らハイレベル(論理”1”)の状態に切り替える。
【0019】次に、その作用説明を図1に基づいてす
る。測定目標2をM方向、即ち一定周波数で駆動された
波動発生手段1のスピーカに向けて、例えば一定速度で
接近させた場合において、波動発生手段1のスピーカの
駆動コイルの電気インピーダンス7の大きさが、測定目
標2と波動発生手段1との間の距離と波動発生手段1の
駆動周波数との関係に応じて変化し、前記測定目標2の
位置がL1,L2,L3,L4,L5,L6,L7,L
8,L9,L10の位置、即ち波動3の節の形成される
位置のそれぞれに達する毎にパルス10がゼロクロス検
出回路9の出力端子Aから出力される(図3のパルス1
0を参照)。
【0020】以上がこの発明を説明するための原理の初
歩的な部分の説明である。次に、図4及び図8に示す定
在波3の波形図に基づいて本発明の距離測定の理論を説
明する。即ち、距離Lだけの空間を隔てて位置された波
動発生手段1と測定目標2との間には、図4に示すよう
にある所定の周波数で正弦波駆動された波動発生手段1
によって、一周期がT1の2倍の値の正弦波による定在
波3を発生せしめることが可能であり、その時、波動発
生手段1から測定目標2までの距離Lは次式で示される
(ただし、Nは距離Lの間に存在する定在波3の波数の
数で、図4ではN=6、図8ではN=15と設定でき
る)。
【数1】
【0021】次に、図8に示すように、前記波動発生手
段1と測定目標2との間の距離Lを前記図4の位置関係
状態を維持した状態にして、前記波動発生手段1から前
記図4に示す波形の周波数よりも大きな周波数の波形を
発生させ、その発生させられた正弦波(一周期2×T
2:T2<T1)に基づく定在波3で、前回よりもn周
期分多い(例えば図8においては図4のものに比べて9
周期分多い)定在波3を発生させると、次式が成り立つ
(なお、次式における数値Nの値は数1におけるNの値
と同じである)。
【数2】
【0022】即ち、上記数1、数2より
【数3】
【0023】ここで、数3を数1に代入することによっ
【数4】
【0024】上記数4において、数値T1及びT2は前
記波動発生手段1から発生する周波数の逆数の2分の1
の値であり、またnは波動発生手段1と測定目標2との
間に、定在波3の波の数を何周期分多くするようにした
かで決まるもので、それらの値を数4に代入することに
よって距離Lが求められる。
【0025】即ち、上述した方法は2種類の異なる周波
数の定在波を発生させることにより、今までに全くない
距離測定方法であり、容易に測定区間の距離Lを求める
ことができると云う極めて優れた有効、かつ新規な方法
であることが示された。なお、この手法は波動という概
念で測定区間の距離を測定するものであり、そのために
測定区間に埃、水滴等の障害物があっても波動が伝播さ
れる限り測定可能であるという特長を持つ。
【0026】次に、上記理論に基づく一具体的構成を図
5に示し、その構成を説明する。なお、同図において図
2に示したものと同一構成のもの、叉はそれと均等なも
のには同一符号を付してその説明を省略するものとす
る。11はバッテリ、12はスイッチ、13は周波数制
御回路で、前記スイッチ12が閉成(オン)されると、
後述の正弦波発生回路14に階段状の出力電圧(図7に
示すもので、単位時間の経過と共に、出力電圧がステッ
プ状に変化していく。)を供給する。
【0027】なお、前記階段状に変化する出力信号が、
高い電圧にステップ状に変化するタイミングは、後述の
周波数検出回路15から供給される出力信号に基づいて
制御されており、該出力信号が供給される毎に、前記周
波数制御回路13の出力電圧は一ステップずつ電圧が上
昇させられる。14は正弦波発生回路で、前記周波数制
御回路13から供給される階段状に変化する出力信号の
電圧値に比例した周波数の正弦波信号を出力する(図7
参照のこと)。
【0028】15は周波数検出回路で、前記正弦波発生
回路14から出力され、ブリッジ回路100及び後述の
周波数検出回路16に供給される正弦波信号を入力し
て、その正弦波信号の周波数を読み取り、前記周波数制
御回路13からの階段状に変化する出力信号の電圧値
を、所定の単位時間毎にステップ状に変化せしめるため
の信号を出力する一方で、前記周波数検出回路15は、
後述の距離演算回路18から最初の制御信号が供給され
たとき出力信号の発生を一定時間停止し、その後、前記
停止した直前の出力信号に続く出力信号を再度発生し、
二度目の制御信号が距離演算回路18から供給されたら
出力信号の発生を停止する。16は周期検出回路で、前
記正弦波発生回路14から出力される正弦波信号の周波
数が変化する毎に、その周波数の値からその正弦波信号
によつて形成された定在波3の周期(例えば図4におけ
るT1の2倍の値に相当する)を求める(この手法は周
知の事実である)。
【0029】17はカウンタ回路で、前記スイッチ12
からその入出力間の閉成によって発生するリセット信号
が供給されると、それを受けて計数値をリセットして前
記ゼロクロス検出回路9から供給されるパルス信号を計
数する。18は距離演算回路で、前記カウンタ回路17
から出力される計数値を入力すると、その入力に同期し
て前記周期検出回路16から出力される信号を入力し、
前記数4の式を演算してその結果を求め、それを距離L
を示す信号として出力する。なお、上記ブリッジ回路1
00からの出力波形において、ゼロクロス波形が発生し
ないときは、ゼロクロス検出回路9に替えて最小振幅値
をゼロクロス点として検出する回路に替えることは云う
までもないことである。
【0030】次に、図5に示す上記構成のものの作用を
図4、図6、図7及び図8を参照しながら説明する。図
5において、スイッチ12が閉成されると、カウンタ回
路17及び周波数制御回路13がリセットされる。リセ
ットされた周波数制御回路13は、図7に示すような時
間の経過にともなって階段状に増大する電圧を、最も低
い電圧値V1を初期値として正弦波発生回路14に供給
する。それによって、その正弦波発生回路14からは、
周波数制御回路13から出力される階段状に変化する電
圧値に対応する周波数のうち最も低い周波数f。Hzの
正弦波信号が初期周波数としてブリッジ回路100に供
給される。
【0031】その結果、波動発生手段1、例えばスピー
カ、超音波素子等の駆動コイルにその正弦波信号が供給
され、その正弦波信号によって波動発生手段1と測定目
標2との間に定在波3が発生していない場合には(この
とき、ゼロクロス検出回路9は、入力電圧が0または入
力電圧のうちの所定電圧以上に達していないことによっ
て判断する。)、その所定の単位時間後に周波数検出回
路15が周波数制御回路13に対して現在の出力電圧V
1をより高い電圧V2に変化せしめるための信号を供給
する。その結果、正弦波発生回路14から出力される正
弦波信号の周波数が1Hz増大して(f。+1)Hzに
変化する。
【0032】また、一方で上記の如く、回路が作動して
いる間、正弦波発生回路14から出力された周波数f。
Hzの正弦波信号は周期検出回路16に供給され、その
周期検出回路16において、その時の周波数信号の逆数
からその周期が、例えば図4を例にとるとT1の2倍の
値が求められ、その求められた値の半分の値であるT1
が距離演算回路18に供給される。
【0033】ブリッジ回路100は、波動発生手段1と
測定目標2との間に発生する波動の状態に応じた電圧値
を発生し、ここで、例えば正弦波信号の周波数を1Hz
ずつ連続的に大きくなるように変化せしめると、その波
動発生手段1、例えばスピーカ、超音波素子等の駆動コ
イルの電気インピーダンス7もそれに応じて正弦波状に
変化し、ブリッジ回路100の出力信号も正弦波状に変
化する。その変化の途中で、定在波3が発生すると、そ
の時点でゼロクロス検出回路9からパルスが1つ出力さ
れ、その1つ目のパルスが出力されたときカウンタ回路
17の計数値が1にセットされ、その計数値はカウンタ
回路17から距離演算回路18に最初の定在波3が発生
したことを示す信号として供給される。
【0034】即ち、正弦波発生回路14から出力される
正弦波信号によって、波動発生手段1と測定目標2との
間の距離Lの間に定在波3が最初に発生したとして、カ
ウンタ回路17の計数結果が0から1にカウントアップ
されて、その時の定在波3の周期の半分、例えばT1が
距離演算回路18における演算に用いられる定数T1の
値として周期検出回路16から演算回路18内に入力さ
れ、設定される。なお、この演算の最中であっても、ま
たは前記周期T1の値の設定が終了すると距離演算回路
18は、周波数検出回路15に対して正弦波発生回路1
4から出力される正弦波信号の周波数を、次の高い周波
数の定在波3が発生するまで、即ちカウンタ回路17の
計数値が再度カウントアップするまで(f。+2)H
z、(f。+3)Hz、(f。+4)Hz、(f。+
5)Hz、(f。+6)Hzの如く順に周波数を上昇さ
せ続ける。
【0035】即ち、上記の如く、正弦波発生回路14か
ら出力される周波数を順次上昇させていくと、波動発生
手段1と測定目標2との間に定在波3が再度発生するタ
イミングが到来し、その時カウンタ回路17は再度カウ
ントアップし、計数値が2になる。このとき、波動発生
手段1に駆動信号として供給されている正弦波信号によ
って発生する定在波3の周期、即ちT2が周期検出回路
16によって検出されて距離演算回路18に供給されて
数4に基づく距離演算のための2つ目の周期を設定す
る。その結果、距離演算回路18は、数4の演算を行う
ための値が与えられることになり、演算を実行し、距離
Lを算出し、その算出された値を出力する。
【0036】なお、上記の如く距離演算回路18は、2
度目に設定される周期T2に対応する定在波が、最初の
ものから何番目に発生した定在波であるかをカウンタ回
路17の計数値から判断する構成になっており、例え
ば、2つ目に発生した定在波であればカウンタ回路17
の計数値は、2だけカウントアップされているので距離
演算回路18は数値nを2より1少ない1として設定す
る。
【0037】これに対して、2つ目の定在波ではなく、
それ以後に発生するn番目(値nは2より大きな整数)
に発生した定在波から距離Lを求めるようにしてもよ
く、その場合、カウンタ回路17の計数値より1少ない
値、即ち数値(n−1)が距離演算回路18における数
4の数値nの値として設定され、距離演算回路18はそ
れらの数値を数4に代入して波動発生手段1と測定目標
2との間の距離Lを算出して出力する。
【0038】なお上記説明の中で、述べた定在波3の発
生の仕方について図1及び図6を参照しながらその説明
を行う。即ち、電源スイッチ(図5のスイッチ12相
当)を閉成することにより正弦波発生回路(図5の正弦
波発生回路14相当)からスピーカ、超音波素子等の波
動発生手段1の駆動コイルに、設定されている初期周波
数が供給され、その結果、波動発生手段1と測定目標2
との間にその周波数に応じた波動が発生し、その波動が
空気中を伝播して測定目標2に当たることによって入射
方向に反射することになり、その入射による波動の山及
び谷(腹及び節)と反射による波動の山及び谷とが一致
したとき、定在波が発生することになる。
【0039】そこで先ず、説明を容易にするために、最
初から定在波3が図6に符号Aで示されているように発
生し、波動が測定目標2のZ地点において節を形成して
いるものと仮定する。その状態から波動発生手段1のス
ピーカ等に供給される正弦波信号の周波数を徐々に高め
ていくと、測定目標2の上で反射する波動は、最初の節
から腹の方向に変化し(波動の反射するポイントは、図
6においては上方に向く矢印に従って変化する)、次の
状態が、例えばX地点の位置のところにあるものとし、
その点で反射が発生して、そのときの入射波の波動の波
形が図6の符号Bで示されているような状態に変化して
いる。
【0040】さらに、その状態から前記波動発生手段1
に供給される正弦波信号の周波数が上昇させられると、
入射波は、例えば符号Cで示される波動状態に変化し
て、測定目標2の反射面での反射点が上方のY地点に移
動することになる。また更に、正弦波信号の周波数が上
昇させられることによって、波動の反射のポイントが上
方から下方に向かって変化して、再度、符号Bで示され
る波動状態を通過して符号Dで示される波動状態に変化
するようになり、その波動の節が測定目標2上のZ地点
に移動して定在波3が波動発生手段1と測定目標2との
間に符号Dで示されるように発生することになる。
【0041】次に、図5に示した実施例の変形例を図9
に基づいて説明する。なお、図9において図5に示した
構成のものと同一、叉は均等な部分についてはその説明
を省略し、異なる部分についての構成を説明する。即
ち、図5におけるゼロクロス検出回路9及びカウンタ回
路17が図9においてはなく、その代わり差動増幅回路
19、波形・周期記憶回路20及び定在波発生周期検出
回路21が用いられる。
【0042】差動増幅回路19の2つの入力端子は、前
記ブリッジ回路100の2つの出力端子に接続され、前
記波動発生手段1のスピーカ、超音波素子等の駆動コイ
ルの電気インピーダンス7の変化の状況を検出して、増
幅する。波形・周期記憶回路20は、スイッチ12から
リセット信号を受けた時点からの入力信号、即ちブリッ
ジ回路100からの出力信号を一定周期毎にサンプリン
グ入力することによって、それを時系列的に記憶する。
また、前記時系列的に記憶された前記ブリッジ回路10
0からの出力信号は、周期検出回路16から供給される
正弦波信号の周期を示す周期信号と共に組にされて記憶
され、後述の定在波発生周期検出回路21に周期信号と
共に供給される。
【0043】定在波発生周期検出回路21は、前記波形
・周期記憶回路20に記憶されている差動増幅回路19
から出力された波形信号から図示されないノイズ除去回
路を用いてノイズを除去し、その除去後の信号を入力
し、その入力信号の例を図11に示す。また定在波発生
周期検出回路21は、その入力した信号は計に基づい
て、例えば下側に形成されたピーク点M1,M2,M3
のそれぞれの点を定在波が発生し、波動発生手段1のス
ピーカの電気インピーダンスが最低になったものと判断
して、そのうち例えば隣接する点M1とM2叉は点M2
とM3のいずれかを選択して、その選択されたピーク
点、たとえば点M1とM2とに対応して記憶された周期
T1,T2を距離演算回路22に供給する。なお、図1
1は波動発生手段1のスピーカから発生され波動によっ
てスピーカの電気インピーダンスが時間T3の間にRか
ら10Rまで変化することが示されている。
【0044】距離演算回路22は、前記定在波発生周期
検出回路21から供給された2つの周期信号T1及びT
2に基づいて、即ち数4に基づいて波動発生手段1と測
定目標2との間の距離Lを算出し、出力する。また、一
方で距離演算回路22は、2つの周期信号T1及びT2
を入力すると、周波数検出回路15に対して制御信号の
出力を停止させるための信号を周波数制御回路15に供
給する。なお、前記周期T1,T2の如く隣接する周期
信号ではなく、隣接しない例えば図11における節M1
と節M5とを選択してもよいが、その場合には、その間
にいくつかの周期信号が存在するので、距離演算回路2
2にM1とM5とがどれだけ離れているのかを示す信号
(数値n)を供給する必要のあることは数4の説明から
容易に理解のされるところである。
【0045】次に、上記構成のものの作用を説明する。
スイッチ12が閉成されると周波数制御回路13を介し
て正弦波発生回路14から波動発生手段1の一例である
スピーカの駆動コイルに正弦波信号が、設定された初期
周波数から徐々に周波数を1Hzずつ上昇させながら供
給され、周期検出回路16によってその正弦波信号の周
波数の周期が検出される。また一方でスイッチ12から
の信号に基づいて波形・周期記憶回路20の記憶内容が
リセットされ、初期設定される。その後、波形・周期記
憶回路20に周期検出回路16からの周期信号と、差動
増幅回路19を介したブリッジ回路100からの信号と
を組にされて供給される。
【0046】その結果、波形・周期記憶回路20はそれ
らを組にして時系列的に記憶すると共に、その記憶内容
を順次出力する。その出力を入力した、定在波発生周期
検出回路21によって、波動発生手段1と測定目標2と
の間に定在波が発生していると判断(波形の形状から
か、叉はゼロクロス検出に基づいた判断)した場合に
は、そのときの周期、例えばT1,T2が求められ、距
離演算回路22は、その検出結果を入力して距離演算回
路22は周波数検出回路15に対して出力停止のための
信号を供給すると共に、数4に基づいて距離Lを算出し
出力する。
【0047】次に、上記図5において説明した周波数制
御回路13についてより具体的な構成を図10に示し、
その説明をする。即ち、前記周波数制御回路13は、ス
イッチ12が閉成されることによって所定周波数のパル
スを出力する発振回路131、該発振回路131から供
給されるパルスを計数して、例えば8ビット信号を出力
するカウンタ回路132、該カウンタ回路132から供
給されるデジタル信号をアナログの電圧信号に変換する
D/A変換回路133等から構成されている。また前記
正弦波発生回路14はPLL回路素子から構成され、前
記D/A変換回路133から供給されるアナログ電圧信
号に比例した周波数の正弦波信号を出力する。なお、図
10に示した構成のものは他に示す実施例においても共
通に利用できるものである。
【0048】上記実施例では、定在波を正弦波、矩形波
等を使用して発生させるような構成としたが、この実施
例ではマイクロ波の周波数領域における白色雑音を使用
して定在波を発生させる構成のものを図12に示し、そ
の構成を説明するが、マイクロ波の周波数領域の周波数
を使用しなくても、例えば可聴周波数領域の低い周波数
領域の信号成分から構成された白色雑音であっても良い
ことは云うまでもないことである。但し、その場合、波
動発生手段1としてはマイクロ波発生用ガンダイオー
ド、遠赤外発光素子、ラジオ用高周波発生素子、スピー
カ等を必要に応じて、即ち測定環境に応じて適宜選択す
ることが必要があることは云うまでもないことである。
【0049】図12において、30は白色雑音発生回路
で、一方の出力端子からマイクロ波の周波数領域の白色
雑音を、単位時間毎に所定時間連続して断続的に発生す
る。また、他方の出力端子からは白色雑音が発せられる
直前から所定パルス幅のタイミングパルス信号が出力さ
れて、そのタイミングパルス信号が立ち上がった後に所
定時間白色雑音がつづいて発せられる。31は前記白色
雑音発生回路30から白色雑音を信号として受けるマイ
クロ波送信器311、該送信器311から発射されて測
定目標2で反射したマイクロ波を受信するマイクロ波受
信器312、前記送信器311、受信器312間に介装
されて、前記送信器311から発射されて測定目標2で
反射せずに直接受信器312に回り込むのを防止する回
り込み防止用板材313等から構成された波動発生手段
である。
【0050】32はゲート回路で、前記白色雑音発生回
路30から出力されるタイミングパルス信号を入力して
いる間、ゲートを開いてマイクロ波受信器312からの
出力を通過させる。33は第1スペクトル解析回路で、
前記白色雑音発生回路30から断続的に出力される白色
雑音の周波数スペクトルを求めるためのものである。3
4は第2スペクトル解析回路で、前記マイクロ波受信器
312で受信された測定目標2で反射してきたマイクロ
波をゲート回路32を介して入力し、その周波数スペク
トルを求める。 なお、前記第1及び第2スペクトル解
析回路33及び34は、前記白色雑音発生回路30から
出力されるタイミングパルス信号の立ち上がりをリセッ
ト信号として入力し、その後、マイクロ波発信器311
から発射されるマイクロ波のスペクトルは第1スペクト
ル解析回路33で信号処理され、また前記発射されて反
射して受信されたマイクロ波は第2スペクトル解析回路
34に供給されて信号処理される。
【0051】35はスペクトル比較回路で、前記第1及
び第2スペクトル解析回路33及び34から供給される
スペクトルを比較して、第1スペクトル解析回路33で
求められたスペクトルの中にはあり、第2スペクトル解
析回路34で求められたスペクトルの中にはない複数の
周波数を抽出し、その抽出された複数の周波数の中か
ら、互いに隣接している1組の周波数を出力する。な
お、この隣接している1組の周波数を選択する理由、数
4における数値nを1とするためであり、あえて数値n
を1にする必要性はないので、他の数値を選択するとき
はそれに合わせて周波数を選択すれば良い。36は定在
波発生周期検出回路で、前記スペクトル比較回路35か
ら供給される1組の周波数のそれぞれの逆数を求めるこ
とによって2つの周期、即ち数4における周期T1及び
T2を求める。37は距離算出回路で、前記定在波発生
周期検出回路36で求められた1組の周期T1及びT2
を数4に代入することによって距離Lを算出し、それを
出力する。
【0052】即ち、上記構成において白色雑音を用いる
理由は、白色雑音を形成する周波数成分のうち定在波を
発生している他の周波数成分のものは、当然ながらマイ
クロ波受信器312の受信素子の位置において該定在波
の節が位置するので、該受信素子の電気インピーダンス
は高くなるものと考えられ、また定在波を発生させない
周波数成分のものは、マイクロ波受信器312の受信素
子の位置において節が位置しないので、該受信素子の電
気インピーダンスは前記より低い値とることになるとい
う考えを基にしている。
【0053】次に、上記実施例で説明してきた本発明の
方法及びその装置を液面計に応用した実施例を図13に
示し、その構成を説明する。なお、図13において図5
に示した構成のものと同一のもの、または均等なものに
は同一符号を付してその説明を省略する。40は液体収
納用大型タンクで、そのタンク内部には液面変化方向に
沿って両端開口の後述の小径のパイプ41が設けられ、
該パイプ41の上端開口部は、前記タンク40の上壁面
に穿設された開口部に取り付けられ、かつそのパイプ4
1の上端開口部を閉塞するように波動発生手段1である
スピーカ1が取り付けられている。また前記パイプ41
の下端開口部44は前記タンク40の底面から所定の微
少間隔を隔てられている。
【0054】42は前記パイプ41の上端開口部の周縁
部に設けられた小径の空気流通用の穴、43は前記タン
ク40上壁面の内側に設けられたマイクロホンで、前記
パイプ41の下端開口部44の開口端が空気中に露出し
たときに該パイプ41外にもれ出る音を受音することに
よって液体45の最低レベルを検出するものである。な
お、上記パイプ41の大きな機能は、波動発生手段1の
スピーカから発生される音響の伝播経路を制限して、効
率よく長距離間に亘って音響を伝播させるためのもので
ある。また、距離演算回路18は数4に基づいて液面レ
ベルの値を算出し終わり、その演算結果を出力すると、
しばらく演算を停止して、その一定時間後に再度の液面
レベルの演算のために周波数制御回路13に制御信号を
おくり、初期状態から再度の制御出力を開始せしめる。
それによって、正弦波発生回路14の出力状態を初期状
態に戻し、初期状態からスタートさせる。以後、この動
作を所定時間毎に繰り返す。
【0055】次に、上記構成の作用説明を図13に基づ
いて行う。即ち、液体45がタンク40内に充填されて
いると、その液体45はパイプ41の下端開口部44か
らパイプ41内に侵入してきて、例えば液面位がレベル
Aの位置にあると仮定すると、波動発生手段1であるス
ピーカの駆動コイルに正弦波発生回路14から正弦波信
号が供給され、その正弦波信号の周波数が変化されてあ
る所定の周波数になると、その液面と前記スピーカとの
間に定在波が発生する。その定在波の発生によってスピ
ーカの駆動コイルの電気インピーダンス7の値が、例え
ば最小値になり、そのことがゼロクロス検出回路9によ
って検出される。
【0056】その後、正弦波発生回路14から出力され
る正弦波信号の周波数は徐々に大きくされていくので、
再度前記スピーカと液面Aとの間に定在波が発生し、ゼ
ロクロス検出回路9によって検出される。その検出結果
に基づいて周期検出回路16から供給されて距離演算回
路18により読み取られた2つの周期、例えば前記T
1,T2によって、距離演算回路18は前記スピーカと
液面Aとの間の距離Lを算出し、かつその値Lをタンク
40の高さ寸法の値から差し引くことによりレベルAで
の液面位を算出して出力する。
【0057】次に、液面位が徐々に低下してレベルBを
通り過ぎ、最低レベル値であるレベルCに向かって低下
すると、その変化していく間も所定時間毎に繰り返し前
回と同様の演算が行われ液面位が算出され、その算出結
果が出力される。そして、液面位が最低レベル値である
レベルC(またはその近傍レベル)に到達し、パイプ4
1の下端開口部44がタンク40の気体中に露出される
と、パイプ41の下端開口部44からパイプ41外に漏
れ出た音響がマイクロホン43によって検出されるよう
になるのでマイクロホン43から距離演算回路18に音
響検出信号が供給される。
【0058】その結果、距離演算回路18は液体45が
最低の液面レベル(またはその近傍レベル)に達成した
ものと判断し、それを警報するための信号を作成し、そ
の信号を距離演算回路18から図示されない警報手段に
出力せしめ、その警報手段からタンク40内の液体45
の残量が最低レベル(またはその近傍の警報レベル)に
到達していることを知らせるための警報を発生せしめ
る。
【0059】次に、上記図13において説明した実施例
のパイプ41の変形例を図14に基ずいて説明する。即
ち、図14において図13に示される構成のものと同一
構成のもの、叉はそれと均等なものについては同一符号
を付してその説明を省略し、異なる部分について説明を
する。
【0060】図14において、図13に示した構成と異
なる部分は、パイプ46の部分で、図14のものは図1
3に示したパイプ41の全周面に亘って、後述の穀物等
の粒体48が入り込まないような小径の複数の穴47を
穿設したものである。またそのパイプ46の下端縁とタ
ンク40の底面との間隔も、前記穀物等の粒体48がパ
イプ46の中に多量に入り込まないような寸法に設定さ
れており、タンク40内には図13の場合の液体45に
対して、発酵材料となる米、大豆等の穀物などの粒体4
8が収納されており、その粒体48が発酵すると液体4
9が前記パイプ46の側壁に穿設された穴47を介して
パイプ46内ににじみ出るように入ってくる(図14に
矢印Aで示す)ので、そのレベルを図13に示したもの
と同一手法でレベル計測を行い、液体49がどれだけ発
生したかを検出して、所定発酵レベルDに到達した場合
に、所定の発酵状態に成ったことを示す信号を距離演算
回路18から出力する。
【0061】ただしこの場合、距離演算回路18は前記
所定の発酵レベルDを検出するための比較手段を有する
ことは云うまでもないことである。また、図14にはマ
イクロホンがない。なお、図13及び図14に示した実
施例のものには、大型タンクを例にとったもので、従来
は大型のフロート式液面計で測定していたが、この実施
例に示したものを使用することによって液面計が小型に
なるという効果がある。
【0062】次に、図13に示した構成のものを4輪駆
動方式の自動車等に用いられる異形状燃料タンクに応用
したものを図15に示し、その構成を説明する。50は
図13における剛性を有するパイプ41をタンク40の
壁面形状に合わせて屈曲形成せしめ、そのパイプ41が
タンク40の壁面に沿って設置されるようにパイプ50
を途中途中で折り曲げたものである。そして、そのパイ
プ50の上端開口部に形成されたフランジ51には波動
発生手段1のスピーカが、該上端開口部を閉塞するよう
に設置されており、また下端部はタンク40の底壁面に
接するまでに、即ち最低液面位レベルにまで延設されて
いる。
【0063】またフランジ51のタンク40への取付部
分の周囲のタンク40の上壁には小径の吸気流通穴52
が穿設され、かつその穴52及びスピーカを上方から覆
うように密閉用カバー53が取り付けられている。なお
上記に述べた穴52の径はスピーカが駆動させられた場
合、その駆動にともなってタンク40内の空気及びカバ
ー53内の空気が互いに流通しないような十分な空気抵
抗が作用するような寸法に設定されている。
【0064】次に上記図15に示した構成の改良部分に
ついて図16を基にして説明する。即ち、図16におけ
るパイプ50は、上記図15に示した実施例では材質を
剛性を有するものにしたが、ゴム等の軟質材のものであ
ってもよく、その場合、外力によってその内径が極度に
変化しないようにパイプ50の外側に剛性を有する保護
筒54を設けたものである。それによって、例えば保護
筒54をタンク40に前もって取り付けておき、その保
護筒54内にパイプ50を設置する場合、そのパイプ5
0が所定の位置に装着されるように案内部材の機能を果
たさせることも可能であり、それによって異形状タンク
(通常一般的に使用されているような円柱状等の形状を
していない形状のタンク)への設置においては、その作
業性を向上させることができるという効果がある。
【0065】なお上記図15に示したパイプ50は、図
13に示すように垂直ではなく、斜め方向(液面に対し
てパイプ50の軸方向が鋭角をなす方向)に設置される
ので、波動発生手段1のスピーカからの音響の波動55
が水平な液面56に対して入射方向と異なる方向に、即
ち角度Aで波動58として反射されるので(図17参
照)、周波数と距離関係からすると定在波が発生しても
良い状況にあっても、相互に位相が一致せず、即ち節と
節、腹と腹とが一致せず定在波が発生しない恐れがあ
る。これは、前記角度Aが大きくなればなるほどその可
能性は大きくなると思われる。
【0066】それに対して、図18に示すようにパイプ
50の内径を小さくし、その内径を毛細管現象が発生す
るような状況に設定することによって、液面56が水平
でなくなり、図示したように凹状になり、反射波58を
入射波55方向に戻すような働きをするので、液面56
に反射した入射波55の反射方向は、その入射方向に対
する反射方向の角度Bが図17に示したものより小さく
なるので、波動が干渉し合うようになり、相互に位相が
一致し易くなるので、前記条件が成り立つと定在波が発
生し易くなる。
【0067】次に、本発明における定在波の伝播する媒
体を空間の気体を用いずに、線状や帯状の金属材を用い
て行う方法について図19、図20、図21を参照しな
がら説明をする。先ず、穀物等の質量の大きな粒体60
を収納するタンク40の中の残量を検出する方法につい
て図19を参照しながら説明する。図19は、タンク4
0の上壁面61と底壁面62との間に1本のワイヤ63
を垂直方向に両端を固定して張設し、前記ワイヤ63の
上端部に波動発生手段1を設けたものである。
【0068】図19における波動発生手段1は図20に
示されるように電磁ソレノイド64と、直角に折り曲げ
られ、一端に前記ワイヤ63の上端部が固定して取り付
けられ、かつ折り曲げ点Sに支点が形成されたアマチュ
ア65とから構成されている。なお、前記アマチュア6
5の他端部は、電磁ソレノイド64の鉄芯コアに所定時
間周期で発生する電磁力によって吸着される。また、前
記電磁ソレノイド64には駆動コイル(図示せず)と一
緒に検出コイル(図示せず)が巻かれており、その検出
コイルの出力が図5におけるスピーカ等の電気インピー
ダンス7の変化に相当するものである。
【0069】その結果、前記の如くアマチュア65の他
端部が電磁ソレノイド64によって所定周波数で上下Y
方向に繰り返し吸着されることによってアマチュア65
の一端部が左右X方向に振動させられるので、前記ワイ
ヤ63に振動が発生させられることになる。なお、前記
所定周波数とは、図5等において説明してきた正弦波発
生手段14から出力される信号の周波数と同一のもので
あり、また回路も図5のものと同一構成にして使用して
いるものである。
【0070】また、図19においてはタンク40内に粒
体60を収納した場合について説明したが、タンク40
内収納物が粒体60の如く質量が大きいものの場合に
は、ワイヤ63の粒体60内に埋設される部分と、され
ない部分との境目Tの近傍(境目Tの位置より若干下の
位置)が、ワイヤ63の振動に対して強く、その部分が
振動の節になるので、例えば断面形状が円形のものであ
ってもよいが、振動方向に対して偏平な帯状のワイヤで
あれば、更に振動方向に対する抵抗が大きく作用するよ
うになるので、定在波の節が前記境目Tに位置するよう
になり、検出精度を向上できる。
【0071】なお、ワイヤ63として帯状のものを採用
することによって、収納物に埋設される部分の、振動に
対する流量抵抗が大きくなり、より完全に固定されてい
るものと見なすことができるようになるので、タンク4
0内に収納される収納物を流体に替えても検出できるよ
うになる。
【0072】次に、振動を伝播させる媒体を、前記ワイ
ヤに替えてスプリングにした場合を例にとって説明す
る。図21において、波動発生手段1はヨーク70と駆
動コイル71とから構成され、その駆動コイル71が前
記図20における駆動コイルと同様の正弦波発生回路1
4によって駆動され、かつその駆動コイル71と一緒に
巻かれた検出コイル(図示せず)によって検出される。
なお、前記検出コイルの出力は図5に示したスピーカの
駆動コイルの電気インピーダンス7の変化に相当する。
スプリング72は、その一端がタンク62の底壁面62
に固定され、また他端が上壁面61に取り付けられた定
在波発生手段1に取り付けられている。そして、ヨーク
70に発生する交流電磁吸着力によって、スプリング7
0に振動が伝播される。
【0073】前記のようにスプリング72を振動の伝播
の媒体にすることによって、タンク40内収納物との接
触面積が大きくとれるようになるので、上下振動に対し
てスプリング72の埋設部の抵抗値を大きくとれ、図1
9におけるときと同様に、スプリング72の収納物内へ
の埋設部分と、非埋設部分との境目Tに振動の節が形成
されるようになり、波動発生手段1と前記境目Tとの間
でのみ前記スプリング72を振動させることができるの
で、その結果、レベル検出が可能になる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
(1)測定区間に周波数の異なる複数種類の定在波を発
生させ、それらの定在波の周期に基づいて該測定区間の
距離を算出することを特徴とする距離測定方法であるの
で、今までにない新規な測定方法を提案することができ
るという効果が発揮できる。
【0075】また(2)2点間に周波数の異なる複数種
類の定在波を発生させるための定在波発生手段と、該定
在波発生手段によって発生させられたそれぞれの定在波
の波数の差及びその定在波の周期に基づいて前記2点間
の距離を算出する演算手段とを備えてなることを特徴と
する距離測定装置であるので、簡単な構成で、かつ応用
範囲の広い距離測定装置を提案できるという効果が発揮
できる。
【0076】さらに(3)測定面との間に周波数の異な
る複数種類の定在波を発生させるための定在波発生手段
と、該定在波発生手段によって発生させられたそれぞれ
の定在波の波数の差及びその定在波の周波数に基づいて
前記2点間の距離を算出し、その算出結果に基づいて測
定面のレベルを算出するレベル演算手段とを備えてなる
ことを特徴とするレベル測定装置であるので、極めて新
規なレベル測定装置を提案することができるという効果
が発揮される。
【0077】さらに、上記それぞれの発明に共通して云
えることは、伝播空間に多少の障害物が介在していても
回析現象の作用によりその障害物を通過して定在波を形
成できるので、測定が不可能になる確率は従来のものに
比べてはるかに小さくなり、測定装置としての品質を高
められるという極めて大きな効果が発揮される。
【0078】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における定在波を説明すための説明図で
ある。
【図2】図1に示した定在波の検出方法を説明する回路
説明図である。
【図3】図1における測定目標2をM方向に一定速度で
変位させたときの図2における出力Aを示す説明図であ
る。
【図4】図5の作用説明をするための説明図である。
【図5】本発明による一具体例を示す回路ブロック図で
ある。
【図6】波動の周波数を変化させたとき、測定目標2に
おいてその波動の節のできる状況を説明した説明図であ
る。
【図7】図5における周波数制御回路13からの出力信
号の変化状況、及び正弦波発生回路14から出力される
出力信号の周波数の変化状況を説明するための説明図で
ある。
【図8】図5の作用説明をするための説明図である。
【図9】本発明による一具体例を示した回路ブロック説
明図である。
【図10】図9の周波数制御回路13の回路構成を細分
化した回路ブロックである。
【図11】図9の波形・周期記憶回路20及び定在波発
生周期検出回路21の作動を説明するための説明図であ
る。
【図12】本発明による一具体例を示すブロック説明図
である。
【図13】本発明による方法を液面計に応用した一具体
例を示す説明図である。
【図14】図13のパイプ40の変形例を示す説明図で
ある。
【図15】本発明による方法を異形状燃料タンクに適応
した説明図である。
【図16】図15におけるパイプ50を軟質材で形成し
た場合の説明図である。
【図17】図15におけるパイプ50の内径が大きい場
合の入射波に対する反射波の状況を説明する説明図であ
る。
【図18】図17で説明したパイプ50の内径を小さく
して毛細管現象を利用して定在波の発生状況を改善する
ことを示した図である。
【図19】本発明を機械的に構成した実施例の説明図で
ある。
【図20】図19における波動発生手段1の詳細説明図
である。
【図21】図19におけるワイヤ63をスプリングに替
えた場合の説明図である。
【符号の説明】
1 スピーカ(波動発生手段) 2 測定目標 3 定在波 4 正弦波発生器 5、6、8 抵抗体 7 駆動コイルの電気インピーダンス 9 ゼロクロス検出回路 11 バッテリ 12 スイッチ 13 周波数制御回路 14 正弦波発生回路 15 周波数検出回路 16 周期検出回路 17 カウンタ回路 18、22、37 距離演算回路 19 差動増幅回路 20 波形・周期記憶回路 21、36 定在波発生周期検出回路 30 白色雑音発生回路 31 マイクロ波発信・受信装置(波動発生手段) 32 ゲート回路 33、34 第1及び第2スペクトル解析回路 35 スペクトル比較回路 40 タンク 41、46、50 パイプ 43 マイクロホン 48、60 収納物 53 カバー 54 保護用筒 56 液面 63 ワイヤ 64 電磁ソレノイド 65 アマチュア 70 ヨーク 71 駆動コイル 72 スプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野塚 正克 埼玉県行田市大字小見545番地3

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定区間に周波数の異なる複数種類の定
    在波を発生させ、それらの発生させられた定在波の周期
    に基づいて該測定区間の距離を算出することを特徴とす
    る距離測定方法。
  2. 【請求項2】 測定区間に周波数の異なる複数種類の定
    在波を発生させるための波動発生手段と、該波動発生手
    段によって発生させられたそれぞれの定在波の波数の差
    及びそれらの定在波の周期の違いに基づいて前記測定区
    間の距離を算出する演算手段とを備えてなることを特徴
    とする距離測定装置。
  3. 【請求項3】 測定面との間に周波数の異なる複数種類
    の定在波を発生させるための波動発生手段と、該波動発
    生手段によって発生させられたそれぞれの定在波の波数
    の差及びその定在波の周期の違いに基づいて前記測定区
    間の距離を算出し、その算出結果に基づいて測定面のレ
    ベルを算出するレベル演算手段とを備えてなることを特
    徴とするレベル測定装置。
JP4102493A 1992-03-30 1992-03-30 距離測定方法及びその装置 Pending JPH05281341A (ja)

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