JPH0528076U - 熱風式リフロー半田付装置の基板搬送治具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 直接搬送爪に固定できない基板類を流すため
の基板搬送治具を備えた熱風式リフロー半田付装置にお
いて、基板類のリード部が基板搬送治具の側面に接触し
ての破損、あるいは基板類が基板搬送治具から落下して
の破損を防止するものである。 【構成】 前記基板搬送治具の基板装着面の前方に位置
決め部材１０を設け、また基板装着面の後方に前後方向
に移動可能な調整部材１１を設け、この位置決め部材１
０と調整部材１１により基板類を挟持して固定するよう
にしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は熱風式リフロー半田付装置、特に直接搬送爪に固定できない基板類を 流すための基板搬送治具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、熱風式リフロー半田付装置では、直接搬送爪に固定できない基板類を流 す場合、図４に示す基板搬送治具１を使用していた。

【０００３】 図６は従来の熱風式リフロー半田付装置を示す平面図であり、図７は図６のＡ ₁ −Ａ₂ 矢視断面図である。これらの図において、２は図示せぬ電子部品が装着 された基板、３はこの基板２に接続した外部リード、４は放熱用の金属ケース、 ５Ａおよび５Ｂはそれぞれ搬送爪６Ａ，６Ｂ（図６参照）を備えたエンドレス状 の搬送部材、７は枠である。

【０００４】 なお、前記基板搬送治具１はステンレス等の耐熱性および耐腐食性のある部材 で作成されている。また、この基板搬送治具１の係止部１Ａ，１Ｂはそれぞれ搬 送部材５Ａおよび５Ｂの搬送爪６Ａ，６Ｂに乗っている。この基板搬送治具１の 底面１Ｃには多数の孔８があけられており、熱風の通路、重量抜き、電子部品の リードの下方への逃げとして機能する。

【０００５】 また、前記搬送爪に固定できない基板類としては（Ａ）金属ケース付の基板、 リードが上下方向に突出した基板など搬送路上の枠や搬送爪に接触して搬送でき ないもの、（Ｂ）搬送爪の間隔の調整範囲より小さいため、搬送できないもの、 であり、以下単に基板と言う。

【０００６】 次に、上記構成による基板搬送治具では、基板２の取付位置が搬送爪６Ａ，６ ＢのＬ₁ −Ｌ₂ 平面（図６参照）ではなく、基板搬送治具１の底面１ＣのＬ₃ − Ｌ₄ 平面（図６参照）となり、枠８よりＨ₀ ＋Ｈ₁ の深さになる。このように、 基板２の上方の有効スペースはＨ₀ ＋Ｈ₁ とすることができる。また、基板２の リード３が下方に突出していても、基板搬送治具１の底面１Ｃに設けられた複数 個の孔８から搬送路の下側の空スペースに逃がすことができる。また、基板２の リード３が左右方向に突出し、幅Ｗ₀ （図６参照）になっても、基板搬送治具１ の幅Ｗ₁ より小（Ｗ₀ ＜Ｗ₁ ）であれば、リード３は基板搬送治具１の側壁に接 触することはない。

【０００７】 したがって、この基板搬送治具１により、種々の形状の基板２を搬送すること ができ、迅速に半田付を行なうことができる。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記構成の装置では基板が基板搬送治具上に固定されていない ため、基板搬送治具に基板を乗せたのち、この基板搬送治具を搬送部材上に乗せ る作業中に、この基板がすべり落ちたり、あるいは搬送部材により基板搬送治具 を搬送中に、基板が横にすべったりして、基板のリードが基板搬送治具の側壁に 衝突するなどにより、基板が破損するという問題点があった。

【０００９】 本考案は基板を乗せた基板搬送治具の搬送部材へのセット作業中、あるいは搬 送部材による基板搬送治具の搬送中に基板が破損するという問題点を除去するた め、基板を固定する機構を設け、基板の破損を防止することができる優れた装置 を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案は基板搬送治具の底部の前方に位置決めの部材を設け、後方に前後方向 に移動可能な調整部材を設け、この位置決め部材と調整部材により基板類を挟持 して固定するものである。

【００１１】

【作用】 本考案は基板搬送治具の搬送部材へのセット作業中、あるいは基板搬送治具の 搬送中の基板破損なしに連続流しができる。

【００１２】

【実施例】

図１は本考案に係る熱風式リフロー半田付装置の基板搬送治具の一実施例を示 す斜視図であり、図２および図３は図１に示す基板搬送治具を使用した熱風式リ フロー半田付装置を示す平面図およびＢ₁ −Ｂ₂ 矢視断面図である。これらの図 において、９はステンレス等の耐熱性および耐腐食性のある材料で作られた基板 搬送治具である。この基板搬送治具９は、搬送爪６Ａ，６Ｂに乗る係止部９Ａ， ９Ｂ、底面９Ｃに設けられた複数の孔９Ｄ、長方形の孔９Ｅ，９Ｆが設けられた 側壁９Ｇ，９Ｈ、底面９Ｃの前方に設けられた位置決め部材１０、この底面９Ｃ の後方に設けられたコ字形の調整部材１１から構成されている。

【００１３】 そして、この調整部材１１には側壁９Ｇ，９Ｈの長方形の孔９Ｅ，９Ｆを通し てネジ１２Ａ，１２Ｂが取り付けられている。このため、調整部材１１はこの長 方形の孔の長さだけ前後に移動可能であり、そしてネジ１２Ａ，１２Ｂをしめる ことにより調整部材１１を固定することができる。

【００１４】 この構成による基板搬送治具９では図２および図３に示すように、基板２を装 着した金属ケース４を位置決め部材１０と調整部材１１の間に挿入し、ネジ１２ Ａ，１２Ｂをしめることにより調整部材１１を固定する。このため、金属ケース 付の基板２をしっかりと固定することができる。この結果、基板搬送治具の搬送 部材へのセット作業中、あるいは基板搬送治具の搬送中であっても、金属ケース 付の基板２が動かないため、破損をなくすことができる。

【００１５】 なお、以上の説明では金属ケース付の基板２の固定について説明したが、これ に限定することなく、リードが上下方向に突出した基板、幅のせまい基板なども 同様に固定することができることはもちろんである。

【００１６】

【考案の効果】

以上、詳細に説明したように、本考案に係る熱風式リフロー半田付装置の基板 搬送治具によれば、リフロー炉へ流すための作業中、あるいは搬送中であっても 、種々の形状の基板を破損なしに連続的に流すことができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る基板搬送治具の一実施例を示す斜
視図である。

【図２】図１に示す基板搬送治具を使用した熱風式リフ
ロー半田付装置を示す平面図である。

【図３】図２のＢ₁ −Ｂ₂ 矢視断面図である。

【図４】従来の基板搬送治具を示す斜視図である。

【図５】図４に示す基板搬送治具を使用した熱風式リフ
ロー半田付装置を示す平面図である。

【図６】図５のＡ₁ −Ａ₂ 矢視断面図である。

【符号の説明】

９ 基板搬送治具 １０ 位置決め部材 １１ 調整部材 １２Ａ，１２Ｂ ネジ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 直接搬送爪に固定できない基板類を流す
   ための基板搬送治具を備えた熱風式リフロー半田付装置
   において、 前記基板搬送治具の基板装着面の前方に位置決め部材１
   ０を設け、後方に前後方向に移動可能な調整部材１１を
   設け、この位置決め部材１０と調整部材１１により基板
   類を挟持して固定する熱風式リフロー半田付装置の基板
   搬送治具。