JPH05280593A - 波動歯車装置 - Google Patents

波動歯車装置

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JPH05280593A
JPH05280593A JP4105546A JP10554692A JPH05280593A JP H05280593 A JPH05280593 A JP H05280593A JP 4105546 A JP4105546 A JP 4105546A JP 10554692 A JP10554692 A JP 10554692A JP H05280593 A JPH05280593 A JP H05280593A
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JP
Japan
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gear
soft
rigid
slit
teeth
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JP4105546A
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Inventor
Takayuki Kondo
藤 孝 之 近
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 波動歯車装置において、剛歯車と柔歯車の偏
心、傾き等による軸心のずれを、簡易、低コストに自己
補正できるようにした機構を提供する。 【構成】 波動歯車装置は、内歯2を備えた剛歯車1
と、剛歯車より歯数が僅かに少ない外歯4を備えた弾性
変形可能なカップ状部材からなる柔歯車3と、その柔歯
車を変形させながら内歯2に対する外歯4の噛み合い位
置を順次移動させる波動発生器6とを備える。この波動
歯車装置において、上記弾性変形可能なカップ状部材に
は、ねじりに対する剛性を有し、且つ剛歯車の軸心に対
する柔歯車の軸の偏心、傾きを自己補正するための複数
のスリット12を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、波動歯車装置(ハーモ
ニックドライブ:商品名)として知られている歯車減速
装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から知られている波動歯車装置は、
内歯を備えた筒状の剛歯車(サーキュラスプライン)
と、剛歯車より歯数が僅かに少ない外歯を備え、楕円形
に変形して剛歯車に嵌入することにより、その一部の歯
を剛歯車の内歯と噛み合わせるようにしたカップ状部材
からなる弾性変形可能な柔歯車(フレクスプライン)
と、柔歯車の中にあって、その柔歯車を変形させながら
剛歯車の内歯に対する外歯の噛み合い位置を順次移動さ
せる波動発生器とを備えたものである。この波動歯車装
置は、通常、剛歯車を固定状態に保持した状態で、波動
発生器を入力軸として回転させ、その回転に伴って剛歯
車の内歯に対する柔歯車の外歯の噛み合い位置が移動し
たとき、それらの内歯と外歯の歯数の差異に基づいて柔
歯車が緩回転し、それが柔歯車の出力軸から取出される
ものである。
【0003】このような波動歯車装置においては、歯車
の軸が相互に偏心し、あるいは軸心が相互に傾斜する
と、噛み合い誤差が現われ回転伝達精度を低下させるこ
とが知られている。そのため、剛歯車と柔歯車の回転の
軸心を一致させる必要がある。しかしながら、従来の柔
歯車は軸心の不一致を自己補正する能力が低く、高精度
な回転運動が要求される場合には、剛歯車と柔歯車の軸
心を一致させるための加工精度や取付精度の向上に多大
なコストを必要とした。特に、最近では、回転伝達精度
として、回転角で0.5分以下が要求されており、この
問題を簡易、低コストに解決する必要がある。
【0004】上記軸心の不一致が回転伝達精度に及ぼす
影響を簡単な試算によって示すと、例えば、歯車がeだ
け偏心したとすると、歯車の1回転について、約2×e
の最大累積ピッチ誤差がある。これを回転角度に直す
と、ピッチ円直径がφd mm のもので、4×e/d(ラ
ジアン)あるいは229×e/d(度)の角度誤差が生
じる。そのため、例えば、d=80mm、e=1/100
mmのとき、約1.72分の誤差となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、上述した波動歯車装置において、剛歯車と柔歯車の
偏心、傾き等による軸心のずれを、簡易、低コストに補
正できるようにした機構を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の波動歯車装置は、内歯を備えた剛歯車と、剛
歯車より歯数が僅かに少ない外歯を備え、楕円形に変形
してその一部の歯が剛歯車の内歯と噛み合う弾性変形可
能なカップ状部材からなる柔歯車と、その柔歯車を変形
させながら剛歯車の内歯に対する外歯の噛み合い位置を
順次移動させる波動発生器とを備えた波動歯車装置にお
いて、上記柔歯車の外歯とその回転を伝達する回転軸と
の間における上記弾性変形可能なカップ状部材に、剛歯
車の軸心に対する柔歯車の軸の偏心、傾きを自己補正す
るための複数のスリットを設けることにより構成され
る。
【0007】上記波動歯車装置においては、柔歯車の弾
性変形可能なカップ状部材に設けるスリットを、そのカ
ップ状部材の円周方向に向けて複数のスリットを列設し
てなるスリット列の複数を柔歯車の軸線方向に並設する
ことにより形成し、隣接するスリット列を、それらのス
リット列における各スリットに他方のスリット列におけ
るスリット間連結部を対応させて配置するのが有効であ
る。
【0008】
【作用】上記構成を有する波動歯車装置においては、柔
歯車における上記弾性変形可能なカップ状部材に、その
円周方向に向けて複数のスリットを列設してなるスリッ
ト列の複数を柔歯車の軸線方向に並設し、隣接するスリ
ット列における各スリットに他方のスリット列における
スリット間連結部を対応させて配置し、それによって剛
歯車の軸心に対する柔歯車の軸の偏心、傾きを自己補正
するための機構を構成している。従って、柔歯車はねじ
り方向の剛性を保持したままで半径方向及び軸方向のた
わみを許容され、それによって剛歯車と柔歯車の偏心、
傾き等による軸心の不一致が自己補正され、回転伝達精
度の向上が図られる。
【0009】
【実施例】図面は、本発明に係る波動歯車装置の実施例
を示している。この波動歯車装置は、内歯2を備えた筒
状の剛歯車1と、剛歯車1の内歯2と噛み合う外歯4を
備えた柔歯車3と、剛歯車の内歯2に対する柔歯車の外
歯4の噛み合い位置を順次移動させる波動発生器6とを
備えたものである。
【0010】上記柔歯車3は、楕円形に変形して剛歯車
1内に嵌入することにより、その一部の外歯4を剛歯車
の内歯2と噛み合わせるようにしたカップ状部材からな
り、その一端に回転軸5を連結している。また、上記波
動発生器6は、弾性変形可能な柔歯車3の中にあって、
その柔歯車3を変形させながら剛歯車の内歯2に対する
外歯4の噛み合い位置を順次移動させるもので、実質的
にカムとして機能する部材により構成され、それを回転
駆動するための回転軸7を連結している。
【0011】このような構成を有する波動歯車装置にお
いては、剛歯車1と柔歯車3の回転の軸心を一致させる
必要があり、そのため、上記柔歯車3の外歯4とその回
転を伝達する回転軸5との間における弾性変形可能なカ
ップ状部材に、剛歯車1の軸心に対する柔歯車3の軸の
偏心、傾きを自己補正するための複数のスリット列11
を設けている。
【0012】上記カップ状部材に設けるスリット列11
は、その複数を柔歯車3の軸線方向に並設され、それぞ
れのスリット列においては、カップ状部材の円周方向に
向けて複数のスリット12を列設している。しかも、隣
接する各スリット列11において、それらのスリット列
における各スリット12に他方のスリット列におけるス
リット間連結部13を対応させて配置している。
【0013】このカップ状部材のスリット列11を設け
る部分の周辺は、柔歯車3に作用するねじり方向の力に
対する剛性を与えるため、図1に示すように、肉厚化し
ておくのが好ましい。また、上記スリット12は、いず
れの方向の軸心のずれにも均等に対応できるように、対
称性を有することが望まれる。なお、図面はスリット1
2の配列の一例を示すものであり、そのような配列に限
ることなく、ねじりに対する剛性を有し、且つ剛歯車1
の軸心に対する柔歯車3の軸の偏心、傾きを自己補正で
きるものであればよい。
【0014】上記構成を有する波動歯車装置において
は、剛歯車1を固定状態に保持した状態で、波動発生器
6の回転軸7を入力軸としてそれを外部から回転駆動す
ると、その回転に伴って剛歯車1の内歯2に対する柔歯
車3の外歯4の噛み合い位置が移動し、それらの内歯と
外歯の歯数の差異に基づいて柔歯車3が緩回転し、それ
が柔歯車3の回転軸5から減速出力として取出されるも
のである。
【0015】而して、上記柔歯車における弾性変形可能
なカップ状部材に、その円周方向に複数のスリット12
を列設してなるスリット列11の複数を設け、このスリ
ット列11を柔歯車の軸線方向に並設し、且つ、隣接す
るスリット列における各スリット12に他方のスリット
列におけるスリット間連結部13を対応させて配置して
いるので、柔歯車に回転駆動力即ちねじり方向の力が作
用しても、柔歯車3のねじり剛性が大きく、従って、柔
歯車3はねじり方向の剛性を保持したままで、スリット
12の周辺部の変形により半径方向及び軸方向のたわみ
だけがを許容され、それによって剛歯車と柔歯車の偏
心、傾き等による軸心の不一致が自己補正され、回転伝
達精度の向上が図られる。
【0016】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明の波動歯
車装置によれば、剛歯車と柔歯車の偏心、傾き等による
軸心のずれを、柔歯車のカップ状部材に複数のスリット
を設けるだけで、簡易、低コストに自己補正させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の波動歯車装置の実施例を示す断面図で
ある。
【図2】同要部横断面図である。
【図3】上記実施例におけるスリットの展開図である。
【符号の説明】
1 剛歯車、 2 内歯、3
柔歯車、 4 外歯、5 回転
軸、 6 波動発生器、11 ス
リット列、 12 スリット。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内歯を備えた剛歯車と、剛歯車より歯数が
    僅かに少ない外歯を備え、楕円形に変形してその一部の
    歯が剛歯車の内歯と噛み合う弾性変形可能なカップ状部
    材からなる柔歯車と、その柔歯車を変形させながら剛歯
    車の内歯に対する外歯の噛み合い位置を順次移動させる
    波動発生器とを備えた波動歯車装置において、 上記柔歯車の外歯とその回転を伝達する回転軸との間に
    おける上記弾性変形可能なカップ状部材に、剛歯車の軸
    心に対する柔歯車の軸の偏心、傾きを自己補正するため
    の複数のスリットを設けた、ことを特徴とする波動歯車
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の装置において、 柔歯車の弾性変形可能なカップ状部材に設けるスリット
    を、そのカップ状部材の円周方向に向けて複数のスリッ
    トを列設してなるスリット列の複数を柔歯車の軸線方向
    に並設することにより形成し、 隣接するスリット列を、それらのスリット列における各
    スリットに他方のスリット列におけるスリット間連結部
    を対応させて配置した、ことを特徴とする波動歯車装
    置。
JP4105546A 1992-03-31 1992-03-31 波動歯車装置 Expired - Lifetime JPH0794853B2 (ja)

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