JPH05279546A - フッ素樹脂系水性組成物 - Google Patents

フッ素樹脂系水性組成物

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JPH05279546A
JPH05279546A JP10377592A JP10377592A JPH05279546A JP H05279546 A JPH05279546 A JP H05279546A JP 10377592 A JP10377592 A JP 10377592A JP 10377592 A JP10377592 A JP 10377592A JP H05279546 A JPH05279546 A JP H05279546A
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JP
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acid
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weight
monomer
alkyl
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JP10377592A
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English (en)
Inventor
Koichi Nishiwaki
孝一 西脇
Tatsuya Shimizu
達也 清水
Hiroyuki Yoshino
裕之 吉野
Kiyoshi Kasai
澄 笠井
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に塗膜の耐温水性に優れたフッ素樹脂系水
性組成物を提供する。 【構成】 (イ)フッ化ビニリデン系重合体粒子の存在
下、アクリル酸アルキルエステルおよび/またはメタク
リル酸アルキルエステルを主成分とする単量体を水性媒
体中で乳化重合して得られるフッ素樹脂系水性分散液、
並びに(ロ)1〜3価のカルボン酸のアルキルエステル
あるいは1〜3価のアルコールのカルボン酸エステル
と、リン酸の有機トリエステルとからなる群から選ばれ
る化合物を含有することを特徴とするフッ素樹脂系水性
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フッ素樹脂系水性組成
物に関わり、さらに詳しくは、塗膜として優れた耐温水
性を発現するフッ素樹脂系水性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素樹脂系水性コーティング材は、耐
候性に優れ長期にわたって塗り返す必要がなく、また耐
熱性、気体不透過性、電気絶縁性等にも優れているとと
もに、有機溶剤中にフッ素樹脂を溶解した溶液コーティ
ング材のように多量の溶剤を使用する必要がなく、環境
保護、省資源、安全性などの社会的要請に合致したもの
として、近年開発が進められている。フッ素樹脂系水性
コーティング材の最も典型的なものであるフッ素樹脂系
水性分散液は成膜性や密着性が低く、これらを改善する
ため、従来、フッ素樹脂系重合体粒子をアクリル系重合
体で改質する試みが数多くなされてきた。例えば、特開
昭62−32102号公報には、フッ素樹脂系重合体粒
子の存在下でエチレン性不飽和単量体を乳化重合した水
性分散液が、また特開平3−7784号公報には、フッ
化ビニリデン系重合体粒子の存在下でアクリル酸エステ
ルおよび/またはメタクリル酸エステルを乳化重合した
水性分散液が、提案されている。しかしながら、本発明
者らが行なった実験で、夏期に自然降雨にさらされる
と、光沢の低下、膨れ等を生じることが観察されたよう
に、従来のフッ素樹脂系水性分散液では、塗膜の耐温水
性が十分でなかった。。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、フッ素樹脂系水性組成物の本来の優れた特性を保持
しつつ、特に塗膜の耐温水性を改善することある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、フッ化ビ
ニリデン系重合体粒子の存在下で、アクリル酸エステル
および/またはメタクリル酸エステルを乳化重合して得
られるフッ素樹脂系水性分散液については、特定の有機
化合物を添加することにより、前記課題を解決できるこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。即ち、本発
明は、(イ)フッ化ビニリデン系重合体粒子(A)10
〜90重量部の存在下、アルキル基の炭素数が1〜18
のアクリル酸アルキルエステルおよび/またはメタクリ
ル酸アルキルエステルを主成分とする単量体(B)90
〜10重量部(但し、(A)+(B)=100重量部)
を水性媒体中で乳化重合して得られるフッ素樹脂系水性
分散液を固形分換算で100重量部、並びに(ロ)下記
式(1)で表される化合物
【化1】(ここで、R1は炭素数10以下のn価の有機
基、 R2 はアルキル基で、複数存在する R2 は相互に同
一でも異なってもよく、xおよびyはそれぞれ0または
1で、x+y=1であり、nは1〜3の整数である。)
および下記式(2)で表される化合物
【化2】(ここで、R3、 R4 およびR5は相互に同一でも
異なってもよく、炭素数1〜5のアルキル基または炭素
数1〜5のアルコキシアルキル基である。)からなる群
から選ばれる1種または2種以上の化合物を1〜40重
量部含有することを特徴とするフッ素樹脂系水性組成物
に関する。
【0005】以下、本発明を詳細に説明するが、これに
より、本発明の目的、構成および効果が明確になるであ
ろう。本発明における(イ)フッ素樹脂系水性分散液
は、フッ化ビニリデン系重合体粒子(A)10〜〜90
重量部の存在下で、アルキル基の炭素数が1〜18のア
クリル酸アルキルエステルおよび/またはメタクリル酸
アルキルエステルを主成分とする単量体(B)90〜1
0重量部(但し、(A)+(B)=100重量部)を水
性媒体中で乳化重合して得られるものである。前記重合
体粒子(A)を構成するフッ化ビニルデン系重合体は、
フッ化ビニリデンの単独重合体およびフッ化ビニリデン
とこれと共重合可能な単量体との共重合体から選ばれ、
単独でまたは2種以上を混合して使用される。
【0006】前記フッ化ビニリデンと共重合可能な単量
体としては、フッ化ビニル、テトラフルオロエチレン、
トリフルオロクロロエチレン、ヘキサフルオロプロピレ
ン、ヘキサフルオロイソブチレン、パーフルオロアクリ
ル酸またはそのアルキルエステル、パーフルオロメタク
リル酸またはそのアルキルエステル、アクリル酸または
メタクリル酸のフルオロアルキルエステル等のフッ素含
有エチレン性不飽和化合物、シクロヘキシルビニルエー
テル、ヒドロキシエチルビニルエーテル等のフッ素非含
有エチレン性不飽和化合物、ブタジエン、イソプレン、
クロロプレン等のフッ素非含有ジエン化合物等を挙げる
ことができる。これらのフッ化ビニリデン系重合体のう
ち、フッ化ビニリデンの単独重合体、フッ化ビニリデン
/テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン
/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン
共重合体等が好ましい。前記フッ化ビニリデン系重合体
を製造するには、乳化重合、溶液重合、沈澱重合等、種
々の方法によって製造することができるが、本発明にお
いては、特に乳化重合によって得られるフッ化ビニリデ
ン系重合体が好ましい。而して、本発明において特に好
ましいフッ化ビニリデン系重合体は、乳化重合によって
得られるフッ化ビニリデンの単独重合体、フッ化ビニリ
デン/テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリ
デン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体等である。
【0007】前記フッ化ビニリデン系重合体は、前記単
量体(B)の添加時には、粒子として水性媒体中に分散
されていなければならないが、その分散方法は特に限定
されるものではない。フッ化ビニリデン系重合体を水性
媒体中に分散させる方法としては、例えば、共重合性モ
ノマーの存在下または非存在下でフッ化ビニリデンを水
性媒体中で乳化重合する方法、フッ化ビニリデン系重合
体溶液を水性分散液に転相する方法、共重合性モノマー
の存在下または非存在下でフッ化ビニリデンを沈澱重合
したのち、生成重合体粒子を水性媒質中に分散させる方
法等が挙げられる。これらの方法のうち、乳化重合法
が、フッ化ビニリデン系重合体粒子(A)の水性分散液
がそのまま、単量体(B)の乳化重合に使用することが
できる点で、好ましい方法である。フッ化ビニリデン系
重合体粒子(A)を水性媒質中に分散させるための乳化
重合は、原料単量体を水性媒質中で、後述するような乳
化剤、重合開始剤、pH調整剤等の存在下で、重合する
ことによって行なうことができる。
【0008】本発明におけるフッ化ビニリデン系重合体
粒子(A)の平均粒径は、フッ素樹脂系水性分散液の
(したがって、フッ素樹脂系水性組成物の)所望の平均
粒径に応じて変わるが、一般に0.02〜1μmの範囲
にあるのが好ましい。
【0009】本発明における単量体(B)は、アルキル
基の炭素数が1〜18のアクリル酸アルキルエステルお
よび/またはメタクリル酸アルキルエステルを主成分と
するものである。前記アルキル基の炭素数が1〜18で
あるアクリル酸アルキルエステルとしては、例えばアク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル
酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル
酸ラウリル等を挙げることができる。これらのうち、ア
ルキル基の炭素数が1〜8のアクリル酸アルキルエステ
ルが好ましく、特にアルキル基の炭素数が1〜5のアク
リル酸アルキルエステルが好ましい。これらの単量体
は、単独でまたは2種以上を混合して使用される。
【0010】また、前記アルキル基の炭素数が1〜18
であるメタクリル酸アルキルエステルとしては、例えば
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イ
ソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸イソ
アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル、メタクリル酸ラウリル等を挙げることがで
きる。これらのうち、アルキル基の炭素数が1〜8のメ
タクリル酸アルキルエステルが好ましく、特にアルキル
基の炭素数が1〜5のメタクリル酸アルキルエステルが
好ましい。これらの単量体は、単独でまたは2種以上を
混合して使用される。
【0011】本発明において、前記アクリル酸アルキル
エステルと前記メタクリル酸アルキルエステルとを併用
する場合は、両者の比率には特に制約はなく、フッ素樹
脂系水性組成物の所望の特性に応じて、適宜選定するこ
とができる。
【0012】本発明においては、前記アクリル酸アルキ
ルエステルおよび/またはメタクリル酸アルキルエステ
ルは、他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体と共重
合させることができる。前記共重合可能なエチレン性不
飽和単量体は、単量体(a)とそれ以外の単量体(b)
とに区分される。単量体(a)には、アクリル酸、メタ
クリル酸、イタコン酸、フマル酸、無水フマル酸、クロ
トン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のα,β−エチ
レン性不飽和カルボン酸、アクリルアミド、メタクリル
アミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタク
リルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチ
ロールメタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミ
ド、N−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジアルキ
ルアクリルアミド、N,N−ジアルキルメタクリルアミ
ド等のアミド化合物、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸N,N−ジアルキルアミノエチル、アク
リル酸グリシジル、アクリル酸フルオロアルキル等のア
クリル酸エステル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸N,N−ジアルキルアミノエチル、メ
タクリル酸グリシジル、メタクリル酸フルオロアルキ
ル、エチレングリコールジメタクリレート等のメタクリ
ル酸エステル、アリルグリシジルエーテル等のビニルエ
ーテル化合物などが含まれる。これらの単量体(a)の
うち、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル
酸、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメ
タクリルアミド、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メ
タクリル酸2−ヒドロキシエチル、アリルグリシジルエ
ーテル等が好ましい。
【0013】また単量体(b)には、1,3−ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ハロゲン化スチレン、ジビニ
ルベンゼン等の芳香族ビニル化合物、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物など
が含まれる。これらの単量体(b)のうち、1,3−ブ
タジエン、スチレン、アクリロニトリル等が好ましい。
【0014】本発明においては、単量体(a)および単
量体(b)は、それぞれについて単独でまたは2種以上
を混合して使用され、また単量体(a)と単量体(b)
とを併用することもできる。これらの単量体の使用量
は、単量体(a)が単量体(B)の50重量%未満、単
量体(b)が単量体(B)の30重量%未満であること
が好ましい。
【0015】本発明においては、アルキル基の炭素数が
1〜18のアクリル酸アルキルエステルの単量体(B)
中の含有率は、80重量%未満であることが好ましく、
特に60重量%未満が好ましい。アクリル酸アルキルエ
ステルが80重量%以上含有されると、耐薬品性、耐候
性、機械的強度等がやや低下する。
【0016】本発明におけるフッ素樹脂系水性分散液
は、前記フッ化ビニリデン系重合体粒子(A)10〜9
0重量部、好ましくは20〜80重量部の存在下で、ア
ルキル基の炭素数が1〜18のアクリル酸アルキルエス
テルおよび/またはメタクリル酸エステルを主成分とす
る単量体(B)90〜10重量部、好ましくは80〜2
0重量部を、フッ化ビニリデン系重合体粒子(A)と単
量体(B)との合計量を100重量部として、好ましく
は、水性媒体中で乳化重合することにより得られるもの
である。単量体(B)の使用量が、フッ化ビニリデン系
重合体粒子(A)と単量体(B)との合計100重量部
に対して、10重量部未満では、加工性(特に成膜
性)、基体との接着性等が低下し、また90重量部を越
えると、フッ化ビニリデン系重合体自体の有する耐候
性、耐薬品性等が損なわれる。
【0017】本発明におけるフッ化ビニリデン系重合体
粒子(A)の存在下での単量体(B)の乳化重合は、1
種のシード重合と考えることができる。その反応挙動は
必ずしも明確ではないが、単量体(B)は主としてフッ
化ビニリデン系重合体粒子(A)中に吸収あるいは吸着
され、該粒子を膨潤させながら重合が進行して行くもの
と考えられる。この乳化重合の条件は特に制約されるも
のではなく、例えば、水性媒体中、乳化剤および重合開
始剤の存在下で、必要により連鎖移動剤、キレート化
剤、pH調整剤、溶媒等を添加して、30〜100°C
程度の温度で1〜30時間程度反応を行なう。
【0018】前記乳化剤としては、陰イオン性界面活性
剤、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤と非
イオン性界面活性剤との組み合わせ等が使用され、場合
により両性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤も用いる
ことができる。
【0019】陰イオン性界面活性剤としては、例えば高
級アルコール硫酸エステルナトリウム塩、アルキルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム塩、コハク酸ジアルキルエス
テルスルホン酸ナトリウム塩、アルキルジフェニルエー
テルジスルホン酸ナトリウム塩、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル硫酸ナトリウム塩、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム塩等を挙げる
ことができる。これらのうち、ラウリル硫酸エステルナ
トリウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウ
ム塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫
酸ナトリウム塩等が好ましい。
【0020】非イオン性界面活性剤としては、例えばポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル等を挙げることができる。一般的には、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
オクチルフェニルエーテル等が使用される。
【0021】両性界面活性剤としては、例えばラウリル
ベタイン、ヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステル
ナトリウム塩、イミダゾリンスルホン酸ナトリウム塩等
を挙げることができる。
【0022】陽イオン性界面活性剤としては、例えばア
ルキルピリジニウムクロライド、アルキルトリメチルア
ンモニウムクロライド、ジアルキルジメチルアンモニウ
ムクロライド、アルキルジメチルベンジルアンモニウム
クロライド等を挙げることができる。
【0023】また本発明においては、乳化剤として、パ
ーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキ
ルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステ
ル、パーフルオロアルキルポリオキシエチレン、パーフ
ルオロアルキルベタイン等のフッ素系界面活性剤を使用
することもできる。
【0024】さらに、本発明における乳化重合において
は、単量体(B)と共重合可能な、いわゆる反応性乳化
剤、例えばスチレンスルホン酸ナトリウム塩、アリルア
ルキルスルホン酸ナトリウム塩等を使用することもでき
る。
【0025】乳化剤の使用量は、フッ化ビニリデン系重
合体粒子(A)および単量体(B)の合計量100重量
部当たり、通常0.05〜5重量部程度である。
【0026】前記重合開始剤としては、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などの水溶性重合
開始剤、あるいはこれらの水溶性重合開始剤と還元剤と
を組み合わせたレドックス系を使用することができる。
この還元剤としては、例えばピロ重亜硫酸ナトリウム、
亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナ
トリウム、L−アスコルビン酸またはその塩、ナトリウ
ムホルムアルデヒドスルホキシレート、硫酸第一鉄、グ
ルコース等を挙げることができる。また、油溶性重合開
始剤も単量体(B)あるいは溶媒に溶解して使用するこ
とができる。この油溶性重合開始剤としては、例えば
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−ア
ゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニト
リル)、2,2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロ
ニトリル、1,1′−アゾビスシクロヘキサン−1−カ
ルボニトリル、2,2′−アソビスイソバレロニトリ
ル、2,2′−アゾビスイソカプロニトリル、2,2′
−アゾビス(フェニルイソブチロニトリル)、ベンゾイ
ルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、ジラウ
ロイルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、ジ
イソプロピルベンゼンハイドロパーオキシド、パラメン
タンハイドロパーオキシド、t−ブチルハイドロパーオ
キシド、3,5,5−トリメチルヘキサノールパーオキ
シド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエー
ト)等を挙げることができる。好ましい油溶性重合開始
剤は、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾ
イルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、ジイ
ソプロピルベンゼンハイドロパーオキシド、パラメンタ
ンハイドロパーオキシド、t−ブチルハイドロパーオキ
シド、3,5,5−トリメチルヘキサノールパーオキシ
ド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエー
ト)等である。重合開始剤の使用量は、単量体(B)1
00重量部当たり、通常0.1〜3重量部程度である。
【0027】前記連鎖移動剤としては、ハロゲン化炭化
水素類(例えば四塩化炭素、クロロホルム、ブロモホル
ム等)、メルカプタン類(例えばn−ドデシルメルカプ
タン、t−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカ
プタン、n−ヘキサデシルメルカプタン等)、キサント
ゲン類(例えばジメチルキサントゲンジスルフィド、ジ
エチルキサントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサ
ントゲンジスルフィド等)、テルペン類(例えばジペン
テン、ターピノーレン等)、チウラムスルフィド類(例
えばテトレメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチ
ルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスル
フィド、ジペンタメチルチウラムジスルフィド等)を挙
げることができる。連鎖移動剤の使用量は、単量体
(B)100重量部当たり、0〜10重量部程度であ
る。
【0028】前記キレート化剤としては、例えばグリシ
ン、アラニン、エチレンジアミン四酢酸等を、また前記
pH調整剤としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸水素ナトリウム等を挙げることができる。キ
レート化剤およびpH調整剤の使用量は、単量体(B)
100重量部当たり、それぞれ、0〜0.1重量部およ
び0〜3重量部程度である。
【0029】前記溶媒としては、例えばメチルエチルケ
トン、アセトン、トリクロロトリフルオロエタン、メチ
ルイソブチルケトン、ジメチルスルホキシド、トルエ
ン、ジブチルフタレート、メチルピロリドン、酢酸エチ
ル等を挙げることができる。溶媒の使用量は、作業性、
防災安全性、環境安全性および製造安全性を損なわない
範囲内の少量であることが好ましく、単量体(B)10
0重量部当たり、0〜20重量部程度である。
【0030】フッ化ビニリデン系重合体粒子(A)の存
在下、水性媒体中で単量体(B)を乳化重合する際に
は、重合体粒子(A)および単量体(B)は種々の方法
で添加することができる。それらの添加方法としては、
重合体粒子(A)の水性分散液に単量体(B)の全量
を一括して添加する方法、重合体粒子(A)の水性分
散液に単量体(B)の一部を仕込んで反応させたのち、
残りの単量体(B)を連続または分割して仕込む方法、
重合体粒子(A)の水性分散液に単量体(B)の全量
を連続または分割して添加する方法、単量体(B)の
反応下で、重合体粒子(A)を連続または分割して添加
する方法等を挙げることができる。
【0031】フッ化ビニリデン系重合体粒子(A)の存
在下、単量体(B)を水性媒体中で乳化重合することに
よって得られるフッ素樹脂系水性分散液の平均粒径は、
通常0.05〜3μm程度である。好ましい平均粒径は
0.05〜1μm程度であり、0.1〜1μm程度がさ
らに好ましい。前記水性分散液の平均粒径が0.05μ
m未満では、水性分散液の粘度が上昇して高固形分の水
性分散液が得られ難く、また使用条件により激しい機械
的剪断力が作用する場合では、凝固物が発生しやすくな
る。一方3μmを超えると、水性分散液の貯蔵安定性が
やや低下する。この水性分散液の平均粒径は、フッ化ビ
ニリデン系重合体粒子(A)の大きさを適宜選択するこ
とによって、調節することができる。
【0032】本発明のフッ素樹脂系水性組成物は、
(イ)フッ素樹脂系水性分散液の固形分換算で100重
量部に、(ロ)前記式(1)または(2)で表される化
合物の群から選ばれる1種または2種以上の化合物を1
〜40重量部、好ましくは5〜30重量部添加すること
により得られる。前記(ロ)成分の添加量が、フッ素樹
脂系水性分散液の固形分換算で100重量部に対して、
1重量部未満であっても40重量部を超えても、本発明
のフッ素樹脂系水性組成物から形成される塗膜の耐温水
性が不十分となる。
【0033】本発明の式(1)で表される化合物は、
(i) 炭素数10以下の1〜3価のカルボン酸のアルキル
エステル、または(ii)炭素数10以下の1〜3価のアル
コールのカルボン酸エステルからなる有機エステル化合
物である。式(1)で表される化合物としては、R1の炭
素数が3〜10のものが好ましく、またそれらのうち、
特にR1中のアルキル鎖が分枝構造を有するものが好まし
い。さらに、R2はメチル基およびエチル基が好ましい。
式(1)で表される化合物においては、前記(i)カルボ
ン酸のアルキルエステル中の該アルキル基および前記(i
i)アルコールのカルボン酸エステル中の該カルボン酸基
は、単一であってもよく、また2種以上の基が混在して
いてもよい。
【0034】前記(i) の化合物の具体例としては、プロ
ピオン酸、ブタン酸、イソブタン酸、ペンタン酸、2−
メチルブタン酸、t−ブチルカルボン酸、ヘキサン酸、
2−メチルペンタン酸、2−エチルブタン酸、ヘプタン
酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルペンタン酸、オ
クタン酸、2−メチルペンタン酸、2−エチルヘキサン
酸、ノナン酸、デカン酸、メトキシ酢酸、エトキシ酢
酸、3−メトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオ
ン酸、3−メトキシブタン酸、3−エトキシブタン酸、
3−(2−エトキシエトキシ)プロピオン酸等のモノカ
ルボン酸類のメチルエステルまたはエチルエステル;コ
ハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ヘプタンジカルボン
酸、オクタンジカルボン酸、デカンジカルボン酸等のジ
カルボン酸類のジメチルエステル、ジエチルエステルま
たはメチルエチル混合ジエステル;メタントリカルボン
酸、エタントリカルボン酸、トリカルバリル酸等のトリ
カルボン酸類のトリメチルエステル、トリエチルエステ
ルまたはメチルエチル混合トリエステルなどを挙げるこ
とができる。これらのうち、2−メチルヘキサン酸、2
−エチルペンタン酸、2−メチルペンタン酸、2−エチ
ルヘキサン酸等のモノカルボン酸のメチルエステル、グ
ルタル酸、アジピン酸等のジカルボン酸のジメチルエス
テルが好ましい。
【0035】また、前記(ii)の化合物の具体例として
は、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イ
ソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、
ペンタノール、2−エチルプロパノール、t−ブチルメ
タノール、ヘキサノール、2−エチルブタノール、ヘプ
タノール、2−エチルペンタノール、オクタノール、2
−エチルヘキサノール、ノナノール、2−エチルヘプタ
ノール、デカノール、2−エチルオクタノール、メトキ
シエタノール、エトキシエタノール、ブトキシエタノー
ル、2−メトキシプロパノール、2−エトキシプロパノ
ール、3−メチル−3−メトキシブタノール、2−(2
−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシ
エトキシ)エタノール等のモノアルコール類のアセテー
トまたはプロピオネート;エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレン
グリコール等のグリコール類のジアセテート、ジプロピ
オネートまたはアセテートプロピオネート混合ジエステ
ル;グリセリン等のトリオール類のトリアセテート、ト
リプロピオネートまたはアセテートプロピオネート混合
トリエステルなどを挙げることができる。これらのう
ち、2−エチルペンタノール、2−エチルヘキサノー
ル、2−エチルヘプタノール等のモノアルコールのアセ
テートが好ましい。
【0036】さらに、本発明の式(2)で表される化合
物は、アルキル基およびアルコキシアルキル基の炭素数
がともに5以下である、リン酸のトリアルキルエステ
ル、トリ(アルコキシアルキル)エステルまたはアルキ
ル(アルコキシアルキル)混合トリエステルである。そ
れらの具体例としては、トリメチルリン酸、トリエチル
リン酸、トリプロピルリン酸、トリブチルリン酸、メチ
ルジエチルリン酸、エチルジメチルリン酸、メチルジプ
ロピルリン酸、エチルジプロピルリン酸、プロピルジメ
チルリン酸、プロピルジエチルリン酸、メチルジブチル
リン酸、エチルジブチルリン酸、ブチルジメチルリン
酸、ブチルジエチルリン酸、トリ(2−メトキシエチ
ル)リン酸、トリ(2−エトキシエチル)リン酸などを
挙げることができる。これらのうち、トリエチルリン
酸、トリプロピルリン酸、トリブチルリン酸等が好まし
い。
【0037】本発明においては、式(1)および(2)
で表される化合物は、それぞれについて単独でまたは2
種以上を混合して使用することができ、また式(1)で
表される化合物と式(2)で表される化合物とを組み合
わせて使用することもできるが、式(1)で表される化
合物、特にグルタル酸またはアジピン酸のジメチルエス
テル、2−エチルヘキサノールのアセテートを使用する
ことが最も好ましい。
【0038】本発明のフッ素樹脂系水性組成物には、必
要に応じて、他の添加剤を、フッ素樹脂系水性分散液の
固形分換算で100重量部に対して、40重量部以下配
合することができる。前記他の添加剤の配合量が40重
量部を超えると、一般に、本発明における耐温水性の改
善効果が低下する。前記他の添加剤としては、例えばシ
リコーン系消泡剤、エチレングリコール、プロピレング
リコール等の凍結防止剤、染料、有機顔料、分散剤、エ
タノールアミン等のpH調整剤、ヒドロキシエチルセル
ロール、ポリエーテルウレタン、アクリル酸共重合体等
の増粘剤、ブチルセロソルブ、エチルセロソルブ等の濡
れ性改善剤、有機充填剤、防腐剤、防黴剤、耐水化剤、
老化防止剤、紫外線吸収剤、水溶性溶剤、成膜助剤等を
挙げることができる。
【0039】また、本発明のフッ素樹脂系水性組成物に
は、必要により、酸化チタン、酸化鉄等の顔料、炭酸カ
ルシウム、アエロジル等の充填剤などの無機化合物を添
加することもできる。
【0040】本発明のフッ素樹脂系水性組成物は、特に
各種基材に対する保護コーティング材として有用であ
る。その際には、基材に塗布後、通常室温〜200°C
程度の温度で乾燥させる。
【0041】
【実施例】以下実施例および比較例により、本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例のみ
に限定されるものではない。ここで、部は重量に基づ
く。 実施例1 (フッ素樹脂系水性分散液の製造)攪拌機、温度計、単
量体添加用ポンプ、加熱器および窒素ガス導入装置を備
えたステンレス製オートクレーブに、水100部、フッ
化ビニリデン系重合体分散液(フッ化ビニリデン/テト
ラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合
体、平均粒径0.25μm、商品名カイナー(KYNA
R)9301、ペンウオルト製)100部(固形分換
算)、過硫酸ナトリウム0.3部を仕込み、気相部を1
5分間窒素ガスで置換して、75°Cに昇温した。別容
器中で、アクリル酸n−ブチル15部、メタクリル酸メ
チル23部、メタクリル酸2部、水50部および乳化剤
としてアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩0.2
部を乳化混合し、この混合物を前記オートクレーブに3
時間かけて連続的に添加した。添加終了後、さらに85
〜95°Cで2時間重合したのち、冷却し、アンモニア
水でpH8に調整した。その後、200メッシュ金網で
濾過して、フッ素樹脂系水性分散液を製造した。得られ
た水性分散液中の重合体粒子の平均粒径は、0.27μ
mであった。なお、平均粒径は、コールター社のナノサ
イザー(Nano−Sizer)を用いて測定した。 (フッ素樹脂系水性組成物の調製)前記で製造したフッ
素樹脂系水性分散液100部(固形分換算)に、無機顔
料として酸化チタン50部、分散剤としてポリカルボン
酸ナトリウム塩(商品名SN−DISPERSANT5
044、サンノプコ製)2部、凍結防止剤としてエチレ
ングリコール1部、防腐剤(商品名SN−215、サン
ノプコ製)0.05部、消泡剤(商品名FOAMAST
ER−AP、サンノプコ製)0.5部および2−エチル
ヘキシルアセテート20部を添加し、固形分が60重量
%となるように水で調整したのち、増粘剤としてヒドロ
キシエチルセルロースの5重量%水溶液を4部添加し
た。ついで、ディスパー攪拌機を用いて十分攪拌したの
ち、減圧脱泡機に移して脱泡して、フッ素樹脂系水性組
成物を調製した。 (フッ素樹脂系水性組成物の性能評価)前記で調製した
フッ素樹脂系水性組成物を、キシレンおよびアルカリ性
洗浄剤で脱脂した鉄板(JIS−G3141、SPCC
SB板、0.8×70×150mm)にエアレススプレ
ーガンを用いて、乾燥後の塗膜厚さが200μmとなる
ように両面に塗布したのち、150°Cで15分間乾燥
した。この塗布鉄板について、耐温水性を、50°C温
水中に1週間浸漬したときの光沢保持率(浸漬後の光沢
/浸漬前の光沢、%)および塗膜の膨れの程度(目視)
により評価し、また耐候性を、JIS−K5400に基
づくカーボンアーク灯式促進耐候性試験1000時間後
の光沢保持率(試験後の光沢/試験前の光沢、%)によ
り評価した。評価結果を表1に示す。
【0042】実施例2および3 2−エチルヘキシルアセテートの添加量を4部に変更し
(実施例2)、2−エチルヘキシルアセテートの代わり
にDBE(コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、ア
ジピン酸ジメチルの混合物、デュポン製)を用いた(実
施例3)以外は実施例1と同様にして、フッ素樹脂系水
性組成物を調製した。この水性組成物について、実施例
1と同様に評価した結果を表1に示す。
【0043】実施例4 2−エチルヘキシルアセテートの代わりにトリエチルリ
ン酸を用いた以外は実施例1と同様にして、フッ素樹脂
系水性組成物を調製した。この水性組成物について、実
施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
【0044】実施例5 2−エチルヘキシルアセテートの代わりにグルタル酸ジ
エチルを用いた以外は実施例1と同様にして、フッ素樹
脂系水性組成物を調製した。この水性組成物について、
実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
【0045】実施例6 2−エチルヘキシルアセテートの代わりにトリブチルリ
ン酸を用いた以外は実施例1と同様にして、フッ素樹脂
系水性組成物を調製した。この水性組成物について、実
施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
【0046】比較例1〜3 2−エチルヘキシルアセテートの添加量を0部(比較例
1)または50部(比較例2)に変更し、2−エチルヘ
キシルアセテートの代わりに2−(2−ブトキシエトキ
シ)エタノールを用いた(比較例3)以外は実施例1と
同様にしてフッ素樹脂系水性組成物を調製した。これら
の水性組成物について、実施例1と同様に評価した結果
を表2に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】表1および表2から、本発明の式(1)ま
たは(2)で表される化合物を所定量添加することによ
り、フッ素樹脂系水性組成物から形成される塗膜の耐温
水性が著しく改善され、しかも耐候性も高いレベルに維
持されることが明らかである。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によると、
耐候性を損なわずに、フッ素樹脂系水性組成物から得ら
れる塗膜の耐温水性を著しく改善することができる。し
たがって、本発明のフッ素樹脂系水性組成物は、セメン
ト、タイル、金属、プラスチック、木等の広範囲の基材
に対する保護コーティング材(塗工・塗布、吹付け、焼
付け等)として極めて有用であるとともに、多孔質物質
(例えばアスベスト、ガラス、フェルト、紙等)への含
浸加工材、パッキング材、ラミネートフィルム材、繊維
・織物の処理剤等としても好適に使用することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠井 澄 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)フッ化ビニリデン系重合体粒子
    (A)10〜90重量部の存在下、アルキル基の炭素数
    が1〜18のアクリル酸アルキルエステルおよび/また
    はメタクリル酸アルキルエステルを主成分とする単量体
    (B)90〜10重量部(但し、(A)+(B)=10
    0重量部)を水性媒体中で乳化重合して得られるフッ素
    樹脂系水性分散液を固形分換算で100重量部、並びに
    (ロ)下記式(1)で表される化合物 【化1】 (ここで、R1は炭素数10以下のn価の有機基、 R2
    アルキル基で、複数存在する R2 は相互に同一でも異な
    ってもよく、xおよびyはそれぞれ0または1で、x+
    y=1であり、nは1〜3の整数である。)および下記
    式(2)で表される化合物 【化2】 (ここで、R3、 R4 およびR5は相互に同一でも異なって
    もよく、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5
    のアルコキシアルキル基である。)からなる群から選ば
    れる1種または2種以上の化合物を1〜40重量部含有
    することを特徴とするフッ素樹脂系水性組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08157757A (ja) * 1994-12-02 1996-06-18 Asahi Chem Ind Co Ltd アクリル水性分散体用造膜助剤及びその製法
JP2019081884A (ja) * 2017-10-31 2019-05-30 株式会社イーテック 組成物
WO2024075779A1 (ja) * 2022-10-06 2024-04-11 三菱マテリアル電子化成株式会社 親水撥油性膜組成物、親水撥油性不織布、膜形成用液組成物、膜形成用液組成物の製造方法及び親水撥油性不織布の製造方法

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