JPH05279470A - ポリエーテルポリオールの精製方法 - Google Patents

ポリエーテルポリオールの精製方法

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JPH05279470A
JPH05279470A JP7955092A JP7955092A JPH05279470A JP H05279470 A JPH05279470 A JP H05279470A JP 7955092 A JP7955092 A JP 7955092A JP 7955092 A JP7955092 A JP 7955092A JP H05279470 A JPH05279470 A JP H05279470A
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JP
Japan
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catalyst
polyether polyol
polyol
polyetherpolyol
metal cyanide
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JP7955092A
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Shinsuke Matsumoto
信介 松本
Takayoshi Masuda
隆良 増田
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複合金属シアン化物錯体触媒(亜鉛ヘキサシア
ノコバルテート)により合成したポリエーテルポリオー
ルから容易に触媒を除去する。 【構成】アンモニア、1級アミンおよび2級アミンから
なる群から選択される含窒素化合物を含有する極性溶液
で、ポリエーテルポリオールから触媒を抽出する。 【効果】従来の精製方法に比べ、極めて容易な操作で充
分に触媒をポリエーテルポリオールから除去することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエーテルポリオール
の精製方法に関し、特に複合金属シアン化物錯体触媒を
用いて製造したポリエーテルポリオールから触媒を抽出
除去する方法に関するものである。ポリエーテルポリオ
ールは、水酸基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシ
ル基等のアルキレンオキシドが反応し得る活性水素を有
する化合物を開始剤としてアルキレンオキシドを開環付
加重合せしめて合成され、分子鎖中にエーテル結合、末
端に水酸基を有する化合物である。ポリエーテルポリオ
ールはポリオキシアルキレンポリオールとも呼ばれ、ポ
リウレタン工業等において、主要な原料化合物の1つで
ある。また、界面活性剤、潤滑油その他の用途にも広く
用いられ、工業的に重要な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエーテルポリオールを製造す
る方法としては、水酸化カリウム等のアルカリ触媒存在
下にアルキレンオキシドを反応させる方法が広く用いら
れている。しかし、アルカリ触媒を使用する方法では、
特にプロピレンオキシドの異性化により生成した不飽和
結合を有するモノオールが開始剤となり、これにエポキ
シドが開環付加した不飽和を有するポリエーテルモノオ
ール(不飽和モノオール)が副生する。ポリエーテルポ
リオールの分子量が増加するにつれて、不飽和モノオー
ルの副生が増加し、その結果ウレタン樹脂等の原料とし
て使用できる、高品質で、分子量約5000以上の高分子量
のポリエーテルポリオールを製造することができなかっ
た。
【0003】一方、複合金属シアン化物錯体はエポキシ
ド類の重合に非常に活性な触媒であることが知られてお
り、米国特許第3278457、3278458、3278459、3427256、
3427334、3427335、3829505、3941849、4355188、44725
60、4721818各号明細書等に記載がある。この触媒を用
いる方法で製造したポリエーテルポリオールは、従来の
アルカリ触媒を用いて得たポリエーテルポリオールより
も、不飽和モノオールの含有率が低く、高分子量のポリ
エーテルポリオールを合成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複合金
属シアン化物錯体触媒を用いて合成したポリエーテルポ
リオールから触媒を除去することが困難であった。即
ち、触媒を濾過によって除くことも、吸着剤によって除
くことも極めて困難な欠点があった。この触媒を除去す
る方法としては、強アルカリで複合金属シアン化物錯体
を分解し、中和剤、吸着剤、濾過助剤等を添加すること
によって金属成分を除去する方法が知られており、米国
特許第4355188、4721818、4877906各号明細書、特公昭5
9-15336号公報、特開平2-276821、2-265921、2-26592
3、3-6220各号公報等に記載がある。また、特開平2-289
618号公報には、緩衝剤およびアンモニアから選ばれた
処理剤に金属イオンキレート化剤を加える方法が提案さ
れている。しかし、上記のような方法は、いずれもかな
りの加熱操作を必要とし、反応条件が過酷であることや
操作手順が煩雑であること等の欠点があり、ポリエーテ
ルポリオールの精製方法としては、満足できるものでは
なかった。従って、 本発明は、複合金属シアン化物錯
体を触媒としてアルキレンオキシドの開環重合により製
造されたポリエーテルポリオールから、容易に、かつ効
率良く触媒を除去する方法を提供することを目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は複合金属シ
アン化物錯体触媒を除去する方法について種々検討した
結果、複合金属シアン化物錯体を含むポリエーテルポリ
オールを、有機溶媒の存在下または非存在下にアンモニ
ア、1級アミン、2級アミンからなる群から選択される
含窒素化合物を含有する極性溶液で処理することによ
り、効率良く触媒を抽出除去できることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0006】即ち本発明は次の(1)〜(3)である。 (1)複合金属シアン化物錯体触媒を用いて、少くとも
1個の活性水素を有するイニシエーターにエポキシドを
開環付加反応せしめて得られる重合体である上記触媒を
含むポリエーテルポリオール類から、アンモニア、1級
アミンおよび2級アミンからなる群から選択される含窒
素化合物を含有する極性溶液を用いて、触媒を抽出する
ことを特徴とするポリエーテル類の精製方法。 (2)極性溶液が水溶液である、(1)記載の精製方
法。 (3)(1)及び(2)記載の精製方法を、有機溶媒の
存在下に行うことを特徴とするポリエーテル類の精製方
法。
【0007】複合金属シアン化物錯体触媒とは前記の米
国特許にも示されているように、下記の一般式で表わさ
れる構造を有するものと考えられる。 M a [M' x (CN)y ] b (H2O) c R d 上記の一般式において、M はZn (II),Fe (II),Fe (II
I),Co (II),Ni (II),Al(III),Sr (II),Mn (II),Cr (II
I),Cu (II),Sn (II),Pb (II),Mo (IV),Mo (IV),W(IV),W
(IV)など、M'は、Fe (II),Fe (III),Co (II),Co (III),
Cr (II),Cr (III),Mn (II),Mn (III),Ni (II),V(IV),V
(V) などであり、R は有機配位子で、エーテル、ケト
ン、アルデヒド、エステル、アルコール、アミドなどで
ある。また、a ,b ,x ,yはそれぞれ金属の原子価と配位
数により変化する自然数であり、c, dは配位数により変
化する正の数である。特に好ましい触媒としては、M が
Zn (II), M' がCo (III)、R がエチレングリコールジメ
チルエーテル(グライム)のものである。極性溶液と
は、水および水に溶解し得る溶媒から選択される極性溶
媒に、上記含窒素化合物を含有せしめて得られるものを
いう。含窒素化合物としては、アンモニアの他に1級ア
ミンとしてエタノールアミン、エチレンジアミン、ジア
ミノプロパン、ジアミノブタン、エチルアミン、プロピ
ルアミン、ブチルアミン、アニリン等、2級アミンとし
てモルホリン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、
ジプロピルアミン等、また、その他の1級、2級アミン
を分子内に含有するポリアミンとしてジエチルアミノプ
ロピルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、メチル
イミノビスプロピルアミン等を単独で、または2種以上
混合して用いることができる。
【0008】本発明の精製方法は、極性溶液を触媒含有
ポリエーテルポリオールに加え、強く攪拌したのち静置
して分液する方法により行われる。極性溶液の濃度およ
び添加量は、ポリエーテルポリオールが含有する触媒量
に依存する。ポリエーテルポリオール中の触媒量が、10
000ppm 以下であれば、極性溶液の濃度は10% 以下が、
添加量はポリエーテルポリオールに対して50〜200%(体
積比)が、それぞれ好ましい。攪拌の方法は特に限定さ
れるものではなく、通常用いられる攪拌装置を用いて、
常温で行うことができるが、充分に触媒が抽出される程
度に極性溶液とポリエーテルポリオールを良く混合する
必要がある。
【0009】また、上記の方法を、有機溶媒の存在下に
行うこともできる。有機溶媒としては、炭化水素系溶媒
としてn-ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ヘプタ
ン、ペンタン等、エーテル系溶媒としてジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等を単独でまたは2種以上混合
して用いることができる。触媒が抽出された後のポリエ
ーテルポリオールは、揮発性成分および水分を必要によ
り減圧下で充分に留去することにより、精製ポリエーテ
ルポリオールを得ることができる。
【0010】本発明において用いる極性溶液は、複合金
属シアン化物錯体触媒を溶解し得るため、触媒を抽出除
去できるものと考えられる。本発明のポリエーテルポリ
オールは、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル基等
の開始剤にエポキシド、特にプロピレンオキシド、エチ
レンオキシドを複合金属シアン化物錯体等を触媒として
付加することにより得られ、ポリウレタン原料用として
有用なものであるが、ポリウレタン以外の用途にも用い
られ、更に、その水酸基の変換体等として種々の用途に
応用し得る。
【0011】
【実施例】以下に実施例で本発明を説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。 (未精製ポリエーテルポリオールの製造)複合金属シア
ン化物錯体触媒を含む分子量約13000 (水酸基価12.9mg
KOH/g)のポリエーテルポリオールを公知の方法に従っ
て製造した。触媒として亜鉛ヘキサシアノコバルテート
/ グライム(複合金属シアン化物錯体触媒)を、開始剤
として分子量約3000(水酸基価55.2mgKOH/g )のポリプ
ロピレンエーテルトリオールを用いた。得られたポリオ
ールは、亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒を金属分と
して、亜鉛 69ppm、コバルト 47ppm 含んでおり、この
ものを以下、未精製ポリオールと呼ぶ。この未精製ポリ
オールを使用した精製法を以下に実施例で示す。
【0012】実施例1 未精製ポリオール150gに10% アンモニア水溶液150gを加
え、室温で1分間激しく攪拌した後、更に水150gを加え
て室温で1分間激しく攪拌した。混合液を静置した後、
ポリエーテルポリオールと水層が分離したところで水層
を除去した。更に2回水でポリエーテルポリオールを洗
浄した後、減圧下で脱アンモニア、脱水を行い、最終的
に110 ℃、10mgHgの減圧下で2時間脱水操作を行った
後、濾紙を使用して濾過し、精製ポリオールを得た。
【0013】実施例2 未精製ポリオール150gに5%アンモニア水溶液150gを加
え、水によるポリエーテルポリオールの洗浄を5回にし
た以外は、実施例1と同様な操作により精製ポリオール
を得た。
【0014】実施例3 未精製ポリオール150gに10% モノエタノールアミン水溶
液150gを用いた以外は実施例1と同様な操作により精製
ポリオールを得た。
【0015】実施例4 未精製ポリオール150gに5%エチレンジアミン水溶液150g
を用いた以外は実施例2と同様な操作により精製ポリオ
ールを得た。
【0016】比較例1 未精製ポリオール150gに10% トリエチルアミン水溶液15
0gを用いた以外は実施例2と同様な操作を行った。
【0017】実施例1〜4および比較例1で得られた精
製ポリオールの残留金属分をICP分析した結果を表1
に示す。
【0018】
【表1】
【0019】表1の実施例1〜4と比較例1の比較か
ら、本発明の方法により、顕著な精製効果が得られるこ
とがわかる。比較例1は、3級アミンが触媒除去に効果
がないことを示している。
【0020】
【発明の効果】本発明の方法によれば、粗製ポリエーテ
ルポリオールから、複合金属シアン化物錯体触媒の金属
成分を十分に除去することができ、特に残留金属成分が
問題となり易いポリウレタン原料用のポリエーテルポリ
オールの製造において、顕著な効果を発揮するものであ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合金属シアン化物錯体触媒を用いて、
    少くとも1個の活性水素を有する開始剤にエポキシドを
    開環付加反応せしめて得られる重合体である上記触媒を
    含むポリエーテルポリオールから、アンモニア、1級ア
    ミンおよび2級アミンからなる群から選択された含窒素
    化合物を含有する極性溶液を用いて、触媒を抽出するこ
    とを特徴とするポリエーテルポリオールの精製方法。
  2. 【請求項2】 極性溶液が水溶液である、請求項1記載
    の精製方法。
  3. 【請求項3】 請求項1および2記載の精製方法を、有
    機溶媒の存在下に行うことを特徴とするポリエーテルポ
    リオールの精製方法。
JP7955092A 1992-04-01 1992-04-01 ポリエーテルポリオールの精製方法 Pending JPH05279470A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11256185A (ja) * 1998-03-11 1999-09-21 Tokuyama Corp 非イオン性界面活性剤の精製方法
CN105440275A (zh) * 2015-12-18 2016-03-30 山东蓝星东大化工有限责任公司 降低聚醚多元醇残存环氧乙烷含量的方法

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