JPH05279431A - 樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

樹脂組成物の製造方法

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JPH05279431A
JPH05279431A JP7664592A JP7664592A JPH05279431A JP H05279431 A JPH05279431 A JP H05279431A JP 7664592 A JP7664592 A JP 7664592A JP 7664592 A JP7664592 A JP 7664592A JP H05279431 A JPH05279431 A JP H05279431A
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JP
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parts
acid
unreacted
group
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Application number
JP7664592A
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English (en)
Inventor
Yasuo Kitani
安生 木谷
Kazuhide Hayama
和秀 葉山
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】炭化水素系重合体(A)に、α、β-不飽和ジ
カルボン酸叉はその酸無水物(B)をグラフト反応せし
め、次いで得られる反応物中の未反応の(B)成分を、
該カルボキシル基及び/叉は無水カルボキシル基と反応
し得る官能基を有する数平均分子量が150〜150、000の範
囲の有機化合物(C)と反応せしめることを特徴とする
樹脂組成物の製造方法。 【効果】プラスチック類、特にポリオレフィンに適用可
能であり、悪臭や皮膚刺激性のない衛生性に優れるα、
β-不飽和ジカルボン酸グラフトポリマーを含んで成る
樹脂組成物を、簡単で且つ安価に製造する方法を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂組成物の製造方法に
関する。本発明の方法により得られる樹脂組成物は、各
種プラスチック、特にオレフィン系樹脂や低極性ポリマ
ーを基材とするフィルム、シート、成形品等の表面の塗
装性や印刷性を向上させるための表面塗布剤、或いは表
面用の塗料、インキ用バインダーとして好適なコーティ
ング用樹脂組成物となる。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレ
ンプロピレン共重合体、エチレンプロピレン共役ジエン
共重合体のようなオレフィン系樹脂やスチレン・ブタジ
エン共重合体あるいはその水素添加物のような低極性ポ
リマー類は、安価な上に耐薬品性や成形性等の諸物性に
優れていることから、電気部品、自動車部品を始め各種
用途に積極的に使用されている。これらの低極性ポリオ
レフィン等の表面の塗装性や印刷性を向上させるための
表面塗布剤、或いは表面用の塗料、インキ用バインダー
用として、水素添加スチレン・ブタジエン・スチレンブ
ロック共重合体、エチレン・α-オレフィン共重合体、
塩素化物ポリプロピレン等に、α、β-不飽和ジカルボ
ン酸叉はその酸無水物の少なくとも1種をグラフト反応
させてなる変性樹脂を主体とするプライマーや、これら
の変性樹脂をバインダーの中に組み込んだ塗料などが、
提案されている。
【0003】無水マレイン酸のグラフト反応は、熱溶融
下、或いは溶剤中で、過酸化物のようなラジカル発生剤
の存在下に両者を接触させることにより実施され、この
際に、未反応の無水マレイン酸が反応物中に多量に残存
する。この残存無水マレイン酸等の不飽和ジカルボン酸
類はコーティング用樹脂としてのこれら変性樹脂の性能
を著しく悪化させるし、また悪臭、皮膚刺激性等の点で
作業環境の悪化を招く。このためグラフト反応の後に未
反応の無水マレイン酸を除去する精製工程として、通
常、グラフト反応物を大量の貧溶剤中に投入してグラフ
トポリマーを析出させ、さらに大量の洗浄剤で洗浄の
後、溶剤に溶解或いは分散させるという操作を要し、多
大な労力と高価な設備を必要とする。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、プラスチ
ック類、特にポリオレフィンに対して適用可能であり、
さらに悪臭や皮膚刺激性のない衛生性に優れるα、β-
不飽和ジカルボン酸グラフトポリマーを含んで成る樹脂
組成物を、上記のような多大な労力と高価な設備を必要
とする精製工程を必要とせず、簡単で且つ安価に製造す
る方法を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭化水素系重
合体(A)に、α、β- 不飽和ジカルボン酸叉はその酸
無水物(B)をグラフト反応せしめ、次いで得られる反
応物中の未反応の(B)成分を、該ジカルボキシル基及
び/叉は無水カルボキシル基と反応し得る官能基を有す
る数平均分子量が150 〜150、000 の範囲の有機化合物
(C)と反応せしめることを特徴とする前記課題を解決
し得るコーティング用樹脂組成物の製造方法を提供する
ものである。
【0006】本発明に用いる(A)成分としては、α、
β-不飽和ジカルボン酸叉はその酸無水物(B)をグラ
フト反応せしめ得る炭化水素系重合体で有れば特に制限
は無いが、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との
ブロック共重合体の水素添加物、エチレン系共重合体、
及びポリプロピレン、並びにこれらの塩素化物が一般に
用いられる。
【0007】ビニル芳香族化合物重合体ブロックと共役
ジエン化合物重合体ブロックからなるブロック共重合体
の水素添加物としては、スチレン/ブタジエンのジ、ト
リ或いはマルチブロック共重合体の水素添加物、スチレ
ン/イソプレンのジ、トリ或いはマルチブロック共重合
体の水素添加物が例示され、エチレン系共重合体、即ち
エチレン・α-オレフィン共重合体、エチレン・プロピ
レン・α-オレフィン共重合体、α-オレフィン共重合
体、エチレン・α-オレフィン・共役ジエン共重合体と
しては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブ
テン共重合体、エチレン・プロピレン・ブテンー1共重
合体、プロピレン・ブテン共重合体、エチレン・プロピ
レン・ノルボルナジエン共重合体、エチレン・プロピレ
ン・シクロペンタジエン共重合体が例示される。これら
の塩素化物としては、塩素化率10〜40%の塩素化ポ
リプロピレン、塩素化エチレン・プロピレン共重合体、
スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体の水
素添加物の塩素化物等が例示される。 (A)成分の重合体の数平均分子量としてはポリスチレ
ン換算で通常5000ないし500000程度の物が用
いられる。
【0008】(B)成分はα、β-不飽和ジカルボン酸
叉はその酸無水物の少なくとも1種からなり、例えばマ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロ
ロマレイン酸、ジメチルマレイン酸、及びこれらの酸無
水物が例示される。中でも無水マレイン酸が好まし
い。。
【0009】(C)成分はカルボキシル基及び/または
無水カルボキシル基と反応し得る少なくとも1種の官能
基を有する数平均分子量が150ないし150,000
の範囲の有機化合物である。カルボキシル基及び/また
は無水カルボキシル基と反応し得る官能基としてはヒド
ロキシル基、アミノ基、エポキシ基、イソシアナート基
等が例示される。
【0010】ヒドロキシル基を有する化合物としては、
数平均分子量が150ないし150,000のポリオレ
フィンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエー
テルポリオール、ポリラクトンポリオール、ポリウレタ
ンポリオールが例示される。具体的には、ポリオレフィ
ンポリオールとしては、両末端ヒドロキシ基含有ポリブ
タジエンの水素添加物、両末端ヒドロキシ基含有ポリイ
ソプレンの水素添加物等が挙げられ、なかでも分子量1
000〜5000の末端水酸基含有ポリオレフィンポリ
オール(三菱化成(株)製ポリオレフィンポリオール、
商品名ポリテール)が好ましい。
【0011】ポリエステルポリオールとしては、多価ア
ルコール、たとえば、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ブチレングリコール、ヘキサメチレングリ
コール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトールや、前記のポリオレフィンポリオール等
と、多価カルボン酸、たとえば、琥珀酸、アジピン酸、
セバチン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、シクロヘキ
サンジカルボン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ダイマ
ー酸等との縮合反応によるポリエステルポリオールが挙
げらる。
【0012】ポリエーテルポリオールとしては前記多価
アルコールとエチレンオキシド、プロピレンオキシド、
ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン等の反応による
ポリエーテルポリオールが挙げられる。ポリラクトンポ
リオールとしては;前記多価アルコールとカプロラクト
ン、ブチロラクトン等のラクトンとの反応によるポリラ
クトンポリオールが挙げられる。ポリウレタンポリオー
ルとしては;前記多価アルコールとポリイソシアネー
ト、たとえば、トルエンジイソシアネート、ジフェニー
ルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、イソフォロンジイソシアネート等との反応によ
るポリウレタンポリオールが挙げられる。
【0013】アミノ基含有化合物としては、前記多価カ
ルボン酸とエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、
プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソフォ
ロンジアミン、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニ
ールメタン等のポリアミンとの縮合反応によるポリアミ
ドポリアミン等が好適に例示される。
【0014】エポキシ基含有化合物としては1、6ーヘ
キサンジオールのジグリシジルエーテル、ビスフェノー
ルAのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコー
ルジグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリ
シジルエステル、炭素数14及び15の混合アルコール
のグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグ
リシジルエーテル等が例示される。イシシアナート基含
有化合物は前記多価アルコールと過剰量の前記ポリイソ
シアネートとの反応によって得られるものを使用でき
る。
【0015】これらの中でも、ヒドロキシル基及び/叉
はアミノ基含有化合物が、反応性、安定性、入手の容易
さ、価格等の点で好ましい。 (C)成分の数平均分子量が150以下の場合は、耐水
性や耐湿性の改良が充分でなく、又150,000を超
える場合は、(B)成分との反応性が低下する上に、
(A)成分との相溶性が低下し、得られたコーティング
用樹脂組成物の貯蔵安定性が低下する。
【0016】「グラフト反応」(A)成分に(B)成分
をグラフト反応する方法は、たとえば特開昭61−19
2743号等に開示されており、ラジカル重合開始剤の
存在下、(A)成分に(B)成分をグラフト重合するこ
とにより得られる。ラジカル重合開始剤としては通常の
ラジカル開始剤の何れでも良く、ジターシャリーブチル
パーオキシド、ターシャリーブチルハイドロパーオキシ
ド等のアルキルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、
クミルハイドロパーオキシド等のアリールパーオキシ
ド、ジラウロイルパーオキシド等のアシルパーオキシ
ド、ジベンゾイルパーオキシド等のアロイルパーオキシ
ド、メチルエチルケトンパーオキシド等のケトンパーオ
キド、パーオキシカーボネート、アゾビスイソブチロニ
トリル等のアゾニトリル等が例示される。これらは、通
常(A)成分100部に対して0.1ないし10部程度
使用される。
【0017】(B)成分の使用量は(A)成分に対して
重量比で(B)/(A)が0.001ないし0.3の範囲にある
のが好ましい。この比率が0.001より小さい場合は、塗
料、インキ、接着剤、金属等の極性物質への付着が不十
分となり、またこの比率が0.3を超える場合には、ポリ
オレフィンへの密着性が低下し、また塗膜の耐水性や耐
湿性も不十分となる。
【0018】グラフト重合方法としては、押出機を用い
て溶融混練する方法や、有機溶剤中で反応させる方法が
良い。溶融混練する方法は、前記の原料を押出機中で1
50℃ないし300℃に加熱し溶融混練することによっ
てグラフト重合させる。有機溶剤中でのグラフト反応の
場合は、通常トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の
芳香族炭化水素、テトラリン、ミネラルスピリット、ヘ
プタン、テトラヒドロフラン等の溶解性溶媒に溶解して
50℃ないし200℃で0.1ないし20時間反応させ
る。得られる反応物中には、通常、(A)成分に(B)
成分がグラフトしたグラフト共重合体と未反応の(B)
成分が含まれる。未反応の(B)成分の残存量は、通
常、仕込みの(B)成分に対して30〜98% 程度である。
【0019】「(C)成分の反応方法」(A)成分と
(B)成分のグラフト反応混合物は、未反応の(B)成
分を含んだまま、続いて(C)成分と反応せしめる。こ
の際(A)成分にグラフトした(B)成分中のジカルボ
キシル基及び/叉は無水カルボキシル基は、(C)成分
中の官能基と反応しても、しなくとも良い。(C)成分
の使用量は、(A)成分にグラフトしていない(B)成
分1モルに対して(C)成分中のカルボキシル基及び/
または無水カルボキシル基と反応し得る官能基が0.8
モル当量以上となるように用いるのが望ましい。(C)
成分の使用量がこれより少ないと、最終的に得られるコ
ーティング用樹脂組成物中に残存する未反応の(B)成
分の割合が高くなり、(B)成分の揮発性に由来する悪
臭、皮膚刺激等の作業環境の悪化の改善が不十分とな
り、また塗膜の物性も低下する。
【0020】また、(C)成分の使用量の上限は特に限
定しないが、(C)/{(A)+(B)}が重量比で1
00/1を超えない範囲で用いるのが好ましい。(C)
成分の使用量がこれより多いと最終的に得られるコーテ
ィング用樹脂組成物を用いて形成される塗膜のポリオレ
フィンへの密着性が低下する。これにより、グラフト反
応生成物中の未反応の(B)成分が(C)成分中の官能
基と反応し、未反応の(B)成分が無害化されて精製除
去工程が不要となるだけでなく、(B)成分と(C)成
分との反応生成物が樹脂組成物の顔料分散性、分散への
分散安定性、極性物質への密着性等のの特性を向上させ
る。
【0021】この(B)成分に由来するジカルボキシル
基及び/叉は無水カルボキシル基と(C)成分の官能基
との反応は、(A)成分と(B)成分のグラフト反応生
成物と(C)成分及び必要に応じて触媒を、押出機を用
いて溶融混練する方法や、有機溶剤中で反応させる方法
がある。溶融混練する方法は、前記の原料を押出機中で
150℃ないし300℃に加熱し溶融混練することによ
って達成される。有機溶剤中での反応の場合は、通常ト
ルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水
素、テトラリン、ミネラルスピリット、ヘプタン、テト
ラヒドロフラン等の溶解性溶媒に5 〜60%の濃度で溶解
し、0℃ないし200℃で0.1ないし20時間反応さ
せる。
【0022】本反応に触媒は必ずしも必要ではないが、
反応時間短縮のために少量のトリエチルアミン、トリブ
チルアミン、ベンジルジメチルアミン等のアミン類、臭
化テトラメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチル
アンモニウム等の4級アンモニウム塩、塩酸、硫酸、パ
ラトルエンスルホン酸等の強酸、酸化亜鉛等の金属酸化
物等の各種触媒を使用しても良い。
【0023】本発明で製造される組成物は、有機溶剤中
で反応させて得られた場合は、そのまま使用するか、又
は、同様な溶媒を加え、用途に応じて適宜濃度調整して
使用される。溶融混練法で得られた組成物は、通常、前
記の溶解性溶媒に溶解して使用される。また、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢
酸ブチル、エチレングリコールジメチルエーテル、メチ
ルセロソルブアセテート、セロソルブ、エタノール、プ
ロパノール、水等の各種極性溶媒が分散性溶媒あるいは
前記溶解性溶媒と併用する希釈剤として使用できる。取
扱いのし易さや作業性等から、通常固形分濃度が1ない
し重量70%、好ましくは4ないし60%の範囲で使用
する。本発明方法により製造された組成物は、ポリオレ
フィン等のプライマー;各種プラスチック用塗料・接着
剤・インキの接着性向上用添加剤;塗料用バインダー;
ヒートシール用接着剤、ドライラミネート用接着剤、感
圧接着剤等の各種接着剤;インキ用バインダー等として
有用である。
【0024】
【本発明の効果】ポリオレフィンや各種極性基材に対す
る密着性、顔料分散性及び衛生性等に優れる樹脂組成物
が、精製不要で容易に且つ安価に製造できる。
【0025】
【実施例】以下に本発明を実施例を挙げて説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【製造例1】撹拌機、還流冷却管、滴下ロ−トおよび温
度計を取り付けたガラスフラスコに、1,6−ヘキサン
ジオール200重量部、平均分子量650のポリテトラ
メチレングリコール32部、イソフォロンジイソシアネ
ート222部、ジブチル錫ジラウレート0.02部を仕
込み、チッソ雰囲気下で撹拌しながら徐々に80℃に昇
温し、同温度で3時間撹拌した。冷却下に反応混合物に
メチルエチルケトンを添加して固形分60%、平均分子
量約570(計算値)のポリウレタンポリオール(C−
1)溶液を得た。
【0026】
【製造例2】撹拌機、還流冷却管付き水分離器、および
温度計を取り付けたガラスフラスコにネオペンチルグリ
コール104部、1.6−ヘキサンジオール228部、
アジピン酸234部、ヘキサヒドロ無水フタル酸31部
を仕込み、窒素雰囲気下に約2時間かけて220℃に昇
温し、同温度で3時間脱水反応させたのち、80℃に冷
却し、メチルエチルケトンで希釈して、固形分60%、
平均分子量約440(計算値)のポリエステルポリオー
ル(C−2)溶液を得た。
【0027】
【製造例3】製造例1と同様の反応器に分子量2000
のポリオレフィンポリオール(三菱化成(株)社製商品
名ポリテールHA)132部、ジブチル錫ジラウレート
0.07部、及びトルエン220部を仕込み、系内を窒
素置換の後、約90℃に加熱、減圧脱水した。次いで、
イソフォロンジイソシアネート12.3部を30分で滴
下し、さらに95〜100℃で4時間熟成して固形分約
40.2%、平均分子量約30,000のポリオレフィ
ンポリオール(C−3)溶液を得た。
【0028】
【実施例1】撹拌機、還流冷却管、滴下ロ−トおよび温
度計を取り付けたガラスフラスコに、水添スチレン−ブ
タジエン−スチレンブロツク共重合体(SEBSと略記)
100部(クレイトンG−1652、シェルケミカル社
製)、キシレン250部を仕込み、系内を窒素置換し1
25℃に昇温した後、B成分として無水マレイン酸6部
とジクミルパ−オキサイド1部をキシレン100部に溶
解した溶液を5時間かけて滴下し、滴下終了後更に2時
間同温度で保持する事により、グラフト反応を実施し
た。未反応の無水マレイン酸を除去した精製グラフト変
性樹脂の赤外吸収スペクトル測定及び中和滴定の結果よ
り、無水マレイン酸のグラフト率は約1. 2%であっ
た。
【0029】ついで、グラフト変性樹脂101.2部及
び、グラフトされていない無水マレイン酸4.8部を含
むグラフト反応液、に製造例1で作ったポリウレタンポ
リオール(c−1)溶液57.2部(固形分34.4
部)(グラフトされていない無水マレイン酸1モルに対
してヒドロキシル基約2.4モル当量を含む)を加え1
20℃で5時間反応させた後、エタノール10部、メチ
ルエチルケトン20部、及びトルエンで希釈して、25
℃における粘度約520cPSの安定な樹脂組成物の2
0%溶液を得た。
【0030】この溶液の一部を大量のアセトン中に投入
し、析出したグラフト変性樹脂を濾別し、濾液からキャ
ストフィルムを作り赤外吸収スペクトルによる分析を行
った結果、酸無水物に基づくピークがほぼ消滅してお
り、(a)成分にグラフトしていない無水マレイン酸は
すべてポリウレタンポリオールと反応していることが判
明した。
【0031】
【応用評価例1】実施例1で得た樹脂組成物の20%溶
液500部にジオクチルスルフォコハク酸ソーダ2部を
加え溶解した後、溶液と同量の蒸留水を加えながらホモ
ミキサーで撹拌乳化させた。得られた乳化物に消泡剤を
少量加えロータリーエバポレーターを用いて有機溶剤を
減圧留去することによって、固形分が約50%のコーテ
ィング樹脂組成物の水分散体を得た。この分散体は40
℃で1週間の保管及び25℃で1ヶ月の保管後も相分離
せずに安定であった。
【0032】
【比較評価例1】実施例1と同様にグラフト反応して得
られた無水マレイン酸4.8部を含む反応液に、メチル
エチルケトンを添加して固形分約20%の比較樹脂組成
物溶液とし、プライマーの性能評価を実施した結果、耐
温水性及び耐ヒートサイクル性が不良であり、また、作
業時に未反応の無水マレイン酸に起因する刺激臭が感じ
られ、目がヒリヒリした。
【0033】
【実施例2】SEBSの代わりにSEPS(クラレ
(株)製セプトン2002)100部を用いて実施例1
と同様にグラフト反応を行った。無水マレイン酸のグラ
フト率は1.8%であった。次いでグラフト変性樹脂1
01.8部と未反応の無水マレイン酸4.2部を含むグ
ラフト反応液を、製造例3のポリオール(C−3)22
40部(固形分として900部、未反応の無水マレイン
酸に対してヒドロキシル基を1.4モル当量含む)、ト
ルエン1500部と混合し実施例1と同様に120℃で
5時間反応させた後、メチルイソブチルケトン171
部、イソプロピルアルコール43部及びトルエンで希釈
して、樹脂組成物の32%溶液(粘度210cPS)を
得た。
【0034】
【実施例3】実施例1と同様にSEBS50部、SEB
(スチレン・ブタジエンジブロック共重合体、シェル化
学社製クレイトンG1726X)50部、及び無水マレ
イン酸4.5部を用いてグラフト反応を行い、グラフト
変性樹脂101部と未反応の無水マレイン酸3.5部を
含むグラフト反応液を得た。次いで製造例2のポリオー
ル(C−2)13.2部(固形分として7.9部、未反
応の無水マレイン酸に対してヒドロキシル基1.0モル
当量を含む)を添加して120℃で5時間反応した後、
酢酸ブチル36部、エタノール9部、及びトルエンで希
釈して、樹脂組成物の20%溶液(粘度260cPS)
を得た。
【0035】
【実施例4】SEBS100部を塩素含量約26%の塩
素化ポリプロピレン5部とSEPS95部に変え、無水
マレイン酸の使用量を15部にして、実施例2と同様に
グラフト反応を行って、グラフト樹脂103.1部、及
び未反応の無水マレイン酸11.9部を含む反応液を得
た。ついで、グラフト反応液に製造例1で作ったポリウ
レタンポリオール(c−1)溶液69.2部(固形分4
1.5部)(グラフトされていない無水マレイン酸1モ
ルに対してヒドロキシル基約1.2モル当量を含む)を
加え120℃で5時間反応させた後、エタノール18
部、メチルエチルケトン37部、及びトルエンで希釈し
て、樹脂組成物の25%溶液を得た。このものの25℃
における粘度は約240cPSであった。
【0036】
【実施例5】実施例1と同様にしてSEBS100部と
無水マレイン酸6部を反応させてグラフト変性樹脂10
1.2部及び、グラフトされていない無水マレイン酸
4.8部を含むグラフト反応液を得た。ついでイソフォ
ロンジアミン5部(グラフトされていない無水マレイン
酸1モルに対してアミノ基約1.2モル当量を含む)を
加え50℃で2時間反応させた後、エタノール22.2
部、メチルエチルケトン44.4部、及びトルエンで希
釈して、コーティング用樹脂組成物の20%溶液を得
た。このものの25℃における粘度は約730cPSの
安定な溶液であった。
【0037】
【応用評価例2】実施例1〜5で得られた組成物を用い
て、固形分100重量部当たり酸化チタン30部及びカ
ーボンブラック1部を加えてサンドミルで練肉して、密
封容器に入れ40℃/1ヵ月放置後の変化を観察した結
果、顔料分散性はいずれも良好だった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化水素系重合体(A)に、α、β-不飽
    和ジカルボン酸叉はその酸無水物(B)をグラフト反応
    せしめ、次いで得られる反応物中の未反応の(B)成分
    を、該カルボキシル基及び/叉は無水カルボキシル基と
    反応し得る官能基を有する数平均分子量が150〜150、000
    の範囲の有機化合物(C)と反応せしめることを特徴と
    する樹脂組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 炭化水素系重合体(A)がビニル芳香族
    化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体の水素
    添加物、エチレン系共重合体、及びポリプロピレン、並
    びにこれらの塩素化物から選ばれる重合体である請求項
    1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 (B)/(A)が重量比で0.001 〜0.3
    の範囲、(C)成分中のカルボキシル基及び/叉は無水
    カルボキシル基と反応し得る官能基の合計が、未反応の
    (B)成分1モルに対して0.8モル当量以上であること
    を特徴とする請求項1記載の製造方法。
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