JPH05279258A - 免疫抑制剤 - Google Patents

免疫抑制剤

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JPH05279258A
JPH05279258A JP8100692A JP8100692A JPH05279258A JP H05279258 A JPH05279258 A JP H05279258A JP 8100692 A JP8100692 A JP 8100692A JP 8100692 A JP8100692 A JP 8100692A JP H05279258 A JPH05279258 A JP H05279258A
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JP
Japan
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fat emulsion
immunosuppressive agent
immunosuppressive
pts
action
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Application number
JP8100692A
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English (en)
Inventor
Masakazu Iwai
正和 岩井
Yoshiyuki Teramura
佳之 寺村
Takenori Yura
武典 由良
Mamoru Koyama
守 小山
Toshinari Itaoka
俊成 板岡
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Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
Original Assignee
Green Cross Corp Japan
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 プロスタグランジン含有脂肪乳剤を主成分と
する免疫抑制剤。 【効果】 プロスタグランジン含有脂肪乳剤(PG含有
脂肪乳剤)は、免疫抑制療法、特に臓器移植時の拒絶
(免疫)反応抑制処置において、免疫抑制剤として有効
な成分である。当該PG含有脂肪乳剤は、免疫抑制作用
が強く、少ない投与量で移植器官の生着率の改善が図ら
れる。さらにプロタグランジン自体が生体内に存在する
生理活性物質であることから、当該剤は副作用が極めて
少ない。以上の点から、本発明のPG含有脂肪乳剤を主
成分とした薬剤は、単独使用で免疫抑制剤として臨床上
極めて有用なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロタグランジン含有
脂肪乳剤の新たな用途に関する。詳しくは、プロタグラ
ンジン含有脂肪乳剤を主成分とする組成物を免疫抑制剤
として使用する新規な用途に関する。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】免疫
機能は生体に本来備わっているものであり、外界からの
異物の侵入に対して攻撃、排除を行う生体内での防御機
構である。しかし、この生体内防御機構が何らかの原因
で過剰に作動することによって生ずる疾患、例えばアレ
ルギー疾患並びに自己免疫疾患等に対しては、この免疫
作用を人為的に抑制してやる必要がある。免疫抑制剤を
用いた免疫抑制療法もその1つの方法である。さらに、
今日盛んに行われている臓器移植においても、移植後の
免疫抑制剤の投与は、移植を受けた患者の免疫応答によ
って生ずる拒絶反応を抑制し、移植組織を定着せしめる
ために必須な処置である。
【0003】臓器移植は、臓器の機能不全で生命を失お
うとしている患者に対する治療法として現実的かつ有効
な方法であり、今や欠くべからざる治療法として位置づ
けられつつある。しかし、臓器移植は、他人から提供さ
れた他臓器が持つ抗原(組織適合抗原、ヒトではHLA
抗原)に対する免疫反応である、移植後の拒絶反応が問
題となる。
【0004】拒絶反応に対して、現在臨床では臓器移植
に際して、臓器の提供者(ドナー)と臓器移植を受ける
患者(レシピエント)との間で組織適合抗原(HLA)
を合わせること、並びに移植後に、免疫抑制剤を投与し
て拒絶反応を抑制することの2つの方法で対処してい
る。
【0005】臓器移植の成功の鍵が拒絶反応の抑制、つ
まり優れた免疫(拒絶)抑制剤の開発にあることは、1
950年代に臨床で初めて移植が試みられて以来、移植
成績が、強力な免疫抑制剤の出現に伴って目覚ましく向
上してきたことを見れば明らかである。
【0006】1960〜70年代のアザチオプリンに続
いて、1980年代のサイクロスポリンの出現は、臓器
移植外科、並びに免疫抑制剤の発展にとって画期的なこ
とであった。サイクロスポリンと副腎皮質ステロイドで
あるプレドニゾロンとの併用によって臓器移植の1年生
着率は、従来の25〜50%から一挙に80%にまで向
上するという、著明な効果が見られた。更にアザチオプ
リンを始めそれまでの免疫抑制剤がすべてのリンパ球に
対して働く殺細胞性の薬剤であったのに対し、サイクロ
スポリンは、移植片を拒絶するように働くT- リンパ球
にのみ選択的に働いて、他の免疫担当細胞の機能に基づ
く患者本来の生体防御能を抑制しないで、拒絶抑制効果
を発揮するという利点があった。
【0007】しかし、最近になって、サイクロスポリン
の腎毒性が無視できないものであることが明らかになっ
た。腎移植後、拒絶反応はよく抑えられているにもかか
わらず、腎毒性のために腎臓の機能が次第に低下する現
象がしばしば見られる。このためサイクロスポリンの量
を減らし、代わりにアザチオプリンや抗リンパ球抗体を
加えた、3剤ならびに4剤併用療法が行なわれるように
なってきた。このような状況の中で現在、サイクロスポ
リンにとって代わりうる、毒性の少ない薬剤の開発が求
められている。
【0008】ところで、プロスタグランジン(以下、P
Gという)は生体組織に広範囲にわたり分布し、様々な
生体機能及び細胞機能の調節に働く重要なオータコイド
である。このPG並びにその様々な類縁体は生体機能の
生理と病理に複雑に関わっており、その薬理作用も実に
多岐に渡るものである。これらの点が注目され、現在臨
床の場でPG自身が抗炎症薬、抗喘息薬また子宮収縮薬
などとして応用されている。
【0009】また本発明者らは既に、PGを脂肪乳剤中
に含有せしめることによって、より安定で徐放性(持続
性)のある、病巣集中性に優れたPG製剤を開発し、更
にそれが血小板凝集抑制、血流増加及び血圧降下に対し
極めて有用であることを発見している(特開昭58−2
22014号、特開昭60−51105号、特開昭59
−141518号)。このPG含有脂肪乳剤はその優れ
た薬理作用及び薬理活性ゆえ、これを有効成分とする新
たな医薬用途の開発が期待されている。
【0010】本発明は従来技術の問題を解消するために
創案されたもので、本発明者らが種々研究を行った結
果、PG含有脂肪乳剤に、新たに優れた免疫抑制作用を
見出して、本発明を完成した。本発明の目的は、免疫抑
制剤の主成分としてPG含有脂肪乳剤を使用する新規な
用途を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の免疫抑制剤は、
PG含有脂肪乳剤を主成分とするものであり、免疫抑制
剤として免疫抑制療法時に単独で使用する。
【0012】本発明で用いられるPG含有脂肪乳剤中の
プロスタグランジンとしては、PGA1 、 PGA2 、P
GB1 、 PGD2 、 PGE1 、 PGE2 、 PGF1 α、
PGF2 α、PGI2 又はその誘導体等が挙げられる。
PG誘導体としてはアルキルエステル(特開昭59−2
16820号)、アルコキシカルボニルアルキルエステ
ル又は、アシルオキシアルキルエステル(特開昭59−
206349号、特開昭60−13779号)、9−ア
シルオキシ体(特開平3−204853号、特願平3−
112424号)、7−チオ体(特開昭58−1105
62号)等が例示される。好ましくはPGE1 である。
【0013】本発明において、脂肪乳剤は、植物油(例
えば、大豆油、ゴマ油、ヒマシ油、綿実油、オリーブ油
等、好ましくは大豆油)5〜50%(W/V) 、植物油10
0重量部に対してリン脂質1〜50重量部、好ましくは
5〜30重量部、及び適量の水から主としてなる。その
他、必要に応じて更に乳化補助剤〔例えば、0.3 %(W/
V) までの量の炭素数6〜22、好ましくは炭素数12
〜20の脂肪酸又はその薬理学的に許容される塩、及び
0.1 %(W/V) までの量の炭素数2〜22の脂肪族アミン
など〕、安定化剤〔例えば、0.5 %(W/V) 、好ましくは
0.1%(W/V) 以下の量のコレステロール類、5%(W/V)
、好ましくは1%(W/V) 以下の量のホスファチジン酸
など] 、高分子物質( 例えば、PG1重量部に対して
0.1〜5重量部、好ましくは 0.5〜1重量部のアルブミ
ン、デキストラン、ビニル重合体、非イオン性界面活性
剤、ゼラチン、ヒドロキシエチル澱粉など)、等張化剤
(例えば、グリセリン、ブドウ糖など)等を添加するこ
ともできる。該脂肪乳剤中のPGの含有量は、乳剤の形
態及び用途によって適宜増減できるが、一般には当該乳
剤中に極微量、例えば、0.2 〜100 μg/ml含有させるこ
とで十分である。
【0014】上記の脂肪乳剤において、植物油としては
高純度の精製大豆油を用いるのが好ましく、より好まし
くは精製大豆油を例えば水蒸気蒸留法により更に精製し
て得た高純度の精製大豆油(純度:トリグリセリド、ジ
グリセリド及びモノグリセリドとして99.9%以上含有)
が用いられる。
【0015】リン脂質としては卵黄レシチン、大豆レシ
チンなどの精製リン脂質が挙げられ、常法の有機溶媒に
よる分画法によって調製することができる。これは主と
してホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノール
アミンからなり、これ以外のリン脂質としてホスファチ
ジルイノシトール、ホスファチジルセリン、スフィンゴ
ミエリンなども含有する。また、精製リン脂質からホス
ファチジルエタノールアミンを除去したものを用いるこ
とができる(特開昭60−149524号)。さらに、
ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミ
ンそのものを用いてもよい。
【0016】乳化補助剤としての炭素数6〜22の脂肪
酸及びその塩は、医薬品に添加可能なものであればいず
れも使用できる。この脂肪酸は直鎖状、分岐状のいずれ
でもよいが、直鎖状のステアリン酸、オレイン酸、リノ
ール酸、パルミチン酸、リノレン酸、ミリスチン酸など
を用いるのが好ましい。これらの塩としては、薬理学的
に許容される塩、例えば、アルカリ金属塩(ナトリウム
塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(カルシウ
ム塩など)等を用いることができる。
【0017】乳化補助剤としての脂肪族アミンは、医薬
品に添加可能なものであれば特に制限はなく、例えば直
鎖状または分岐状の炭素数2〜22の第一級アミン、第
二級アミンが例示され、具体的にはエタノールアミン、
プロピルアミン、オクチルアミン、ステアリルアミン、
オレイルアミンなどが挙げられる。
【0018】安定化剤としてのコレステロール類やホス
ファチジン酸は医薬用として使用可能なものであればい
ずれも使用できる。
【0019】高分子物質として用いられるアルブミン、
ビニル重合体、非イオン性界面活性剤としては次のもの
が好ましい。即ち、アルブミンとしては、抗原性の問題
からヒト由来のものが用いられる。
【0020】ビニル重合体としては、ポリビニルピロリ
ドンなどを挙げることができる。また、非イオン性界面
活性剤としては、ポリアルキレングリコール(例えば、
平均分子量1,000 〜10,000、好ましくは4,000 〜6,000
のポリエチレングリコールなど) 、ポリオキシアルキレ
ン共重合体( 例えば、平均分子量1,000 〜20,000、好ま
しくは6,000 〜10,000のポリオキシエチレン−ポリオキ
シプロピレン共重合体など) 、硬化ヒマシ油ポリオキシ
アルキレン誘導体〔例えば、硬化ヒマシ油ポリオキシエ
チレン-(40)-エーテル、同-(20)-エーテル、同-(100)-
エーテルなど〕、ヒマシ油ポリオキシアルキレン誘導体
〔例えば、ヒマシ油ポリオキシエチレン-(20)-エーテ
ル、同-(40)-エーテル、同-(100)- エーテルなど〕等を
用いることができる。
【0021】等張化剤としてのグリセリンやブドウ糖は
医薬用として使用可能なものであればいずれも使用でき
る。
【0022】本発明のプロスタグランジン含有脂肪乳剤
(以下、PG含有脂肪乳剤という)は種々の方法により
調製できるが、例えば、次の方法によって製造される。
【0023】即ち、所定量の植物油(好ましくは大豆
油)、リン脂質、PG及びその他前記の添加剤などを混
合、加熱して溶液となし、常用のホモジナイザー(例え
ば加圧噴射型ホモジナイザー、超音波ホモジナイザーな
ど)を用いて均質化処理することにより油中水型分散液
を作り、次いでこれに必要量の水を加え、再び前記ホモ
ジナイザーで均質化を行って水中油型乳剤に変換するこ
とにより、本発明のPG含有脂肪乳剤を製造することが
できる。製造上の都合によっては、脂肪乳剤の生成後に
安定化剤、等張剤などの添加剤を加えてもよい。
【0024】本発明の免疫抑制剤は、免疫抑制療法、特
に臓器移植時の拒絶(免疫)反応の抑制において有用で
ある。このような臓器移植として、心臓移植、肝臓移
植、腎臓移植、膵臓移植、骨髄移植、皮膚移植等が挙げ
られる。当該剤はこの目的において単独で使用すること
ができる。
【0025】本発明のPG含有脂肪乳剤は注射剤等の形
態として非経口で投与し、特に静脈投与が好ましい。そ
の投与は、例えば、PGとして1〜50μg 、0.02〜0.
2 ng/kg/分の割合で1日1回静脈内に持続注入すること
により行う。
【0026】
【発明の効果】本発明のPG含有脂肪乳剤は、免疫抑制
療法、特に臓器移植時の拒絶(免疫)反応抑制処置にお
いて、免疫抑制剤として有効な成分である。本発明の免
疫抑制剤はPGの優れた免疫抑制作用に加えて徐放性、
局所(病巣)集中性に富んだ脂肪乳剤形であるため、従
来の免疫抑制剤に比べて作用効果が強く、少ない投与量
で移植器官の生着率の改善が図られる。さらにプロタグ
ランジン自体が生体内に存在する生理活性物質であるた
め当該剤は極めて副作用が少ない。以上の点から鑑み
て、本発明のPG含有脂肪乳剤は、単独使用で臨床上極
めて有用なものである。
【0027】
【試験例・実施例】本発明をより詳細に説明するために
試験例および実施例を挙げるが、本発明はこれらによっ
て何ら限定されるものではない。
【0028】試験例1 後記実施例で得られたPGE1 含有脂肪乳剤(以下、リ
ポPGE1 という)の免疫抑制剤としての臨床効果を、
イヌを用いた同種血管移植実験を行うことにより検討し
た。
【0029】(実験材料および方法)平均体重 8.0 kg
(平均月齢 8.7カ月) の雌雄ビーグル犬を一群8匹と
し、下肢大腿動脈血管移植後にリポPGE1 を投与する
(投与量1μg/kg/day)群と、その対照として移植後無
処置群との2群を用意する。
【0030】(実験手順)臓器移植をうけるレシピエン
ト犬はあらかじめアトロピン筋肉注射0.05 mg/kgにて前
処理後、塩酸ケタミン筋肉注射5mg/kg にて麻酔し、前
肢剃毛後、採血し血液検査、血清生化学検査を行った。
一方、臓器を提供するドナー犬も同様に、あらかじめ、
前肢剃毛後、採血し血液検査、血清生化学検査を行っ
た。両犬ともに臓器移植時に、麻酔薬としてペントバル
ビタール塩 10mg/kgを静注投与し、呼吸調節のため気管
内に挿管を施した。手術中、輸液としてフィジオゾール
3号Sを使用した。
【0031】レシピエント犬およびドナー犬の左右下肢
大腿動脈を剥離し、血流を遮断後、血管を 4.5cm摘出し
た。摘出した血管は、その内腔をヘパリンを含む生理食
塩水(10 単位/ml)で洗浄し、うち4.0cm を氷冷した滅菌
ガーゼ内で保存した。ドナー犬から摘出した血管をレシ
ピエント犬の左右下肢血管摘出部に同所移植後、メイロ
ン (大塚製薬) 20mlを静脈内投与し、血流を再開通させ
た。大腿創部皮膚を閉鎖した後、ヘパリン筋肉注射(100
0 unit/kg)をし、創部にカナマイシン軟膏を塗り、滅菌
ガーゼで被覆した。
【0032】血管移植後、リポPGE1 投与群と無処置
群に関して、創部の化膿及び出血の有無について、並び
にレシピエント犬の体重、食欲等の日常観察を行い、リ
ポPGE1 の効果を比較検討した。
【0033】リポPGE1 の免疫抑制効果を以下に設定
する基準により評価した。肉眼所見 (1)開存・閉塞の判定;移植血管内腔wash-out時に容
易に生理食塩水が還流されるか否かで区別した。 (2)吻合部血栓形成;血栓の形成状況を表1に示すよ
うにGrade 0〜4まで5段階のスコア化を行った。
【0034】
【表1】
【0035】病理組織所見 以下の表2及び3に示す各項目につき、Grade 0〜4ま
で5段階でスコア化した。
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】(実験結果)移植後5日目の所見を表4に
示す。肉眼所見における血管閉塞に関しては、総検体数
に対する閉塞の見られた検体数で示した。一般的にリポ
PGE1 投与群では無処置群と比べ、強固な血栓形成は
認められなかった。
【0039】吻合部血栓形成、及び病理組織所見に関し
ては、その基準に従って1群8検体を Grade0〜4にわ
たり評価した値を平均化して表わした。表4から明らか
なように、リポPGE1 投与群で無処置群に比べて血栓
形成に対して有意な抑制効果が認められた。
【0040】病理組織所見においては、移植血管内膜及
び中膜のそれぞれの所見(上皮細胞脱落、リンパ球付
着、血栓形成、平滑筋細胞変化及びリンパ球浸潤など)
において、無処置群に比べてリポPGE1 投与群で有意
な抑制効果が見られた。移植血管外膜における血管新生
に関しては、リポPGE1 投与群で有意な血管新生促進
傾向が認められた。
【0041】以上の結果より、リポPGE1 投与群は移
植血管の細胞障害の程度が少なく、拒絶反応に至る過程
で何らかの好影響をもたらしていることが示唆された。
【0042】
【表4】
【0043】試験例2 毒性試験 マウス、ラット及びイヌにPGとして250μg/kg
体重まで静脈内投与しても死亡例はなく、重篤な毒性は
発現しなかった。
【0044】実施例 リポPGE1 精製大豆油 30 g に精製卵黄リン脂質 3.6g 、PGE1
900 μg 及びオレイン酸ナトリウム 0.15gを加え、40〜
75℃で加熱溶解させた。これに蒸留水 200mlを加え、次
いで、日本薬局方グリセリン 7.5g を加え、20〜40℃の
注射用蒸留水で全量を 300mlとし、ホモジナイザーで粗
乳化した。これをマントン−ガウリン型ホモジナイザー
を用い、1段目 120kg/cm2、合計圧 500kg/cm2の加圧下
で10回通過させ乳化した。これにより均質化された極
めて微細なPGE1 を含有する脂肪乳剤を得た。この乳
剤の平均粒子径は 0.2〜0.4 μmであり、1μm以上の
粒子を含有しなかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロスタグランジン含有脂肪乳剤を主成
    分とする免疫抑制剤。
JP8100692A 1992-04-02 1992-04-02 免疫抑制剤 Pending JPH05279258A (ja)

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JP8100692A JPH05279258A (ja) 1992-04-02 1992-04-02 免疫抑制剤

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JP8100692A JPH05279258A (ja) 1992-04-02 1992-04-02 免疫抑制剤

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ID=13734432

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JP8100692A Pending JPH05279258A (ja) 1992-04-02 1992-04-02 免疫抑制剤

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