JPH0527917Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、車両用シートのシートクツシヨン
の構造に関する。

（従来の技術） 車両例えばバスの固定式シートクツシヨンは、
発泡成形や層状に重合されたクツシヨンパツドを
クツシヨン表皮で被覆し、該表皮をクツシヨンパ
ツドの底面まで曲げ込み、その縁部をパツド底部
の合板等からなるアンダトリムにタツカーステー
プルで固着されている。アンダトリムは、ボデー
床面から突出して設けられたクツシヨンフレーム
に適宜の固定手段によつて固定される。

（考案が解決しようとする問題点） 従来のシートクツシヨンは、表皮をアンダトリ
ムに固着しているため、クツシヨンアツセンブリ
の工数が多く、また、重量も大きいという問題点
があつた。特に、不特定多数の乗客が利用するバ
スにあつては、表皮が破損した場合、修繕のため
の縫製や接着が煩わしいという大きな問題点があ
つた。

そこで、本考案の目的は、軽量化と工数低減を
図つたシートクツシヨン構造の提供にある。

（問題点を解決するための手段） 本考案のシートクツシヨン構造は、シートクツ
シヨンの形状に形成されたクツシヨンパツドの底
面に、ニツト製アンダートリムを固着し、上記ク
ツシヨンパツドをクツシヨン表皮で被覆して、こ
のクツシヨン表皮に固着された機械式結合テープ
を上記ニツト製アンダートリムに着脱可能に結合
したことを特徴とする。

（作用） クツシヨンパツドをクツシヨン表皮で被覆し
て、このクツシヨン表皮に固着された機械式結合
テープをニツト製アンダートリムに結合させてシ
ートクツシヨンアツセンブリを得る。上記機械式
結合テープを剥がすと、クツシヨン表皮は、クツ
シヨンパツドから取り外すことができる。

（実施例） 以下、図示の一実施例に基づいて本考案を詳細
に説明する。

第１図は本考案によるシートクツシヨン構造の
一例を示している。このシートクツシヨン１は、
これを上面から見た限りでは、従来のシートクツ
シヨンの構造とほとんど見分けがつかない。

第２図において、クツシヨンパツド２は、ウレ
タンを発泡成形したものやスラブ材を層状に重ね
たもの等、従来と同様のシート緩衝芯材からなつ
ていて、適宜の形状に形成されている。クツシヨ
ンパツド２の底面には、ニツト製のアンダトリム
３が設けられている。このアンダトリム３は、ク
ツシヨンパツド２の成形時に同時成形されてもよ
く、或いは、クツシヨンパツド２の成形後貼り付
けて固着されてもよい。

一方、クツシヨン表皮４は、第３図及び第４図
に示すように、クツシヨンパツド２を被覆するに
充分な広さと形状に形成されていて、その４辺の
側縁内面には、商品名「マジツクテープ」として
知られているような機械式結合テープ５ａ，５
ｂ，５ｃ，５ｄ（以下「テープ５」と称す）が固
着されている。これらテープ５は、ニツト製アン
ダトリム３の表面に機械式に結合する多数の微小
鈎を形成された表面構造を有するものである。

そして、クツシヨンパツド２とアンダトリム３
とは、第３図に示すように、表皮４で被覆され、
その底面に曲げ込まれた表皮側縁の機械式結合テ
ープ５をアンダトリム３の表面に押付ける。アン
ダトリムに押し付けられたクツシヨン表皮４は、
上記テープ５がニツト表面に機械式に結合するこ
とによつて、クツシヨンパツド２を被覆した状態
に固定される。これにより、シートクツシヨンア
ツセンブリが完成する。

クツシヨン表皮４が破れたり、汚れた場合に
は、機械式結合テープ５をアンダトリム３から引
き剥がすことによつて、これを取り外し、新しい
ものと交換する。

また、以上のように底面をニツト製アンダトリ
ム構造としたことによつて、シートクツシヨンの
ボデーへの装着並びに取外しが極めて容易とな
る。すなわち、第３図に示すように、クツシヨン
フレーム６またはこれに装着された部材の上面に
は、上記機械式結合テープ５と同じ構造の取付テ
ープ７が貼り付けられていて、クツシヨン表皮４
で被覆されたクツシヨンアツセンブリは、これを
取付テープ７上に載置して押圧すれば、テープ７
とニツト製アンダトリム３が機械式に結合して該
アツセンブリを固定する。機械式結合テープとニ
ツトとの結合は、その結合面を含む方向における
結合力が大きいので、自動車の急制動時にもシー
トがずれることはない。

第１図に示す実施例は、１人掛け用シートクツ
シヨンであるが、本考案は、２人掛け用や長シー
トのシートクツシヨンにも適用できること勿論で
ある。

（考案の効果） 以上のように、本考案のシートクツシヨン構造
によれば、シートクツシヨンを極めて簡単な工数
で組み立てられるので、大きなコストダウンが実
現できる。また、クツシヨンパツドを、機械式結
合テープを用いて着脱可能なクツシヨン表皮で被
覆したから、該表皮の交換が簡単なに行えると共
に重量軽減に大きく寄与する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すシートクツシ
ヨンの斜視図、第２図は同上の分解側断面図、第
３図はシートクツシヨンアツセンブリの側断面
図、第４図は同上の底面図である。 １……シートクツシヨン、２……クツシヨンパ
ツド、３……ニツト製アンダトリム、４……クツ
シヨン表皮、５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄ……機械式
結合テープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートクツシヨンの形状に形成されたクツシヨ
   ンパツドの底面に、ニツト製アンダートリムを固
   着し、上記クツシヨンパツドをクツシヨン表皮で
   被覆して、このクツシヨン表皮に固着された機械
   式結合テープを上記ニツト製アンダートリムに着
   脱可能に結合したことを特徴とするシートクツシ
   ヨン構造。