JPH0527686A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0527686A
JPH0527686A JP3203521A JP20352191A JPH0527686A JP H0527686 A JPH0527686 A JP H0527686A JP 3203521 A JP3203521 A JP 3203521A JP 20352191 A JP20352191 A JP 20352191A JP H0527686 A JPH0527686 A JP H0527686A
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尚人 中村
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一郎 野村
Shinya Mishina
伸也 三品
Tetsuya Kaneko
哲也 金子
Hidetoshi Suzuki
英俊 鱸
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  • Discharge Lamps And Accessories Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期にわたり高画質を維持し、装置の作製容
易化、軽量化、かつ大画面化を図り、そして、より高精
細な画像を得る。 【構成】 電子放出素子、発光体、および発光体に所定
の電圧を印加する電圧印加手段を備え、電子放出素子は
電子線を放出し、1つの電子放出素子がその電子線によ
り1組の複数発光体をそれらに印加される前記電圧に応
じて発光させるものであり、発光体はそれにより前記印
加電圧に応じた画像の発光パターンを生じるものであ
り、また、電子放出素子と発光体は所定の基体面に併設
されており、そして、電圧印加手段は1組中の各発光体
に対して別個独立に電圧を印加するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子放出素子を用いた
画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、面状に展開した複数の電子放出素
子と、この電子放出素子から放出された電子ビームの照
射により画像を形成する画像形成部材(例えば、蛍光
体、レジスト材等、電子が衝突することで発光、変色、
帯電、変質等する部材)とを各々相対向させた薄形の画
像形成装置が知られている。
【0003】この様な画像形成装置の例として、図7
に、従来の電子線ディスプレイ装置の概略構成図を示
す。この装置は、相対向する電子放出素子と画像形成部
材との間に変調電極を配置した構成を有する電子線ディ
スプレイ装置である。図中、91はリアプレートであ
る。92は支持体、93は配線電極、94は電子放出部
であり、これらにより電子放出素子が形成されている。
96は変調電極、95は変調電極96に設けられた電子
通過孔である。97はガラス板、98は透明電極、99
は蛍光体(画像形成部材)であり、これらによりフェー
スプレイト100が形成される。101は蛍光体の輝点
である。電子放出部94は薄膜技術により形成され、リ
アプレート91とは接触することがない中空構造を成
す。変調電極96は、電子放出部94の上方(電子放出
方向)空間内に配置されており、電子放出部94で放出
された電子ビームは、電子通過孔95を通過するように
なっている。
【0004】この構成において、配線電極93に電圧を
印加して電子放出部94を加熱することにより熱電子が
放出される。放出された電子は、その電子流を情報信号
に応じて変調する変調電極96に電圧を印加することに
より、電子通過孔95を介して取り出されて加速され、
蛍光体99に衝突し、輝点101を生じさせる。配線電
極93と変調電極96とでXYマトリックスを形成して
おり、これら電極に所定の信号を印加することにより、
画像形成部である蛍光体99上に画像表示が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の画像形成装置においては、画像形成部材(蛍光体)
が、電子放出素子の上方(電子放出方向)空間内に、電
子放出素子と相対向して配置されているため、以下のよ
うな問題点を有する。
【0006】まず第1に、画像形成部材や装置内の残留
ガスに電子ビームが照射されると正イオンが発生し、こ
れが、電子を加速するための高電圧により電子の加速方
向と逆方向に加速されて電子放出素子に衝突し、電子放
出素子にダメージを与えるという問題がある。このよう
なダメージは、特に装置内の真空度が10-5torr以
下という条件で駆動した場合に顕著となるが、仮に装置
内を高真空度に保ったとしても装置の長時間に及ぶ連続
駆動は、同様のダメージをもたらす。この様な電子放出
素子のダメージは結局、電子放出量(電子放出効率)の
低減や、最悪の場合には素子破壊を招き、蛍光体の輝度
むらや輝度ゆらぎを生じさせ、形成される画像のコント
ラストを低下させることになる。
【0007】第2に、画像形成部材(蛍光体)と電子放
出部との横方向での厳密な位置合せが難しいため、わず
かな位置ずれが生じ、これが、形成画像に著しいコント
ラストの低下すなわち蛍光画像の輝度むらや輝度ゆらぎ
を生じさせるという問題がある。
【0008】第3に、画像形成部材(蛍光体)と電子放
出素子の電子放出部間の距離を一定に保つことが難しい
ため、結果としてその距離が衝撃や駆動時の熱歪等によ
って変動し、これが、意図せぬ形成画像のコントラスト
低下すなわち蛍光画像の輝度むらや輝度ゆらぎを生じさ
せるという問題がある。
【0009】そしてとりわけ、上記第2および第3の問
題点は、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)
の多色蛍光体を配置した画像形成部材を有する画像形成
装置において、色むらの生じる原因となり、情報信号に
応じた色再現性の低下を生じさせる。そこで本発明の目
的は、画像形成装置において、長期にわたり高コントラ
ストで鮮明な画像が得られるようにすることにある。ま
た、他の目的は、フルカラーの画像を形成する画像形成
装置において、色調むらが少なく色再現性に優れた画像
を形成できるようにすることにある。さらに他の目的
は、画像形成部材と電子放出素子の電子放出部との厳密
な位置合せを必要とすることがなく、容易に画像形成装
置を作製できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の画像形成装置は、電子放出素子、発光体、およ
び発光体に所定の電圧を印加する電圧印加手段を備え、
電子放出素子は電子線を放出し、1つの電子放出素子が
その電子線により1組の複数発光体をそれらに印加され
る前記電圧に応じて発光させるものであり、発光体はそ
れにより前記印加電圧に応じた画像の発光パターンを生
じるものであり、また、電子放出素子と発光体は所定の
基体面に併設されており、そして、電圧印加手段は1組
中の各発光体に対して別個独立に電圧を印加するもので
あることを特徴とする。
【0011】好ましい態様においては、電圧印加手段
は、1組の発光体につき、対応する電子放出素子の電子
放出部から発光体までの距離が大きいほど高い電圧をそ
の発光体に対して印加する。
【0012】電圧印加手段は、形成画像の情報を有する
情報信号を変調して印加すべき電圧を生じさせる変調手
段を有する。
【0013】電子放出素子としては、従来より画像形成
装置の電子源として用いられているものであれば、熱陰
極、冷陰極のいずれを用いても良いが、熱陰極の場合
は、基板への熱拡散により電子放出効率および応答速度
が低下し、また熱による画像形成部材の変質が考えられ
るため熱陰極と画像形成部材を高密度で配置できないの
で好ましくない。したがって、表面伝導形放出素子、半
導体電子放出素子等の冷陰極型のものが好ましい。その
うちでも、表面伝導形放出素子の方が、本発明の画像形
成装置において 1)高い電子放出効率が得られる、 2)構造が簡単であるため、本発明の素子構造が可能で
あり、かつ構造が容易である、 3)同一基板上に多数の素子を配列形成できる、 4)応答速度が速い、 5)輝度コントラストが一層優れている、 等の利点を有するので特に好ましい。
【0014】ここで表面伝導形素子とは、例えば、エム
・アイ・エリンソン(M.I.Elinson)等によ
って発表された冷陰極素子[ラジオ・エンジニアリング
・エレクトロン・フィジィッス(Radio Eng.
Electron.Phys.)第10巻、1290〜
1296頁,1965年]であり、これは基体面上に設
けられた電極(素子電極)間に形成された小面積の薄膜
(電子放出部)に、該電極(素子電極)間に電圧を印加
して、該膜面に平行に電流を流すことによって電子放出
が生じる素子であり、前記エリンソン等により開発され
たSnO2(Sb)薄膜を用いたものの他、Au薄膜に
よるもの[ジー・ディトマー:“スイン・ソリッド・フ
ィルムス”(G.Dittmer:“Thin Sol
id Films”)、9巻,317頁,(1972
年)]、ITO薄膜によるもの[エム・ハートウェル・
アンド・シー・ジー・フォンスタッド・“アイ・イー・
イー・イー・トランス・イー・ディー・コンフ”(M.
Hartwell andC.G.Fonstad:
“IEEE Trans.ED Conf.”)519
頁,(1975年)],カーボン薄膜によるもの[荒木
久他:“真空”,第26巻,第1号,22頁(1983
年)]等が報告されている。また、上記以外にも後述す
るように、その電子放出部が金属微粒子の分散によって
形成されるものでも良い。好ましい形態としては、上記
薄膜(電子放出部)のシート抵抗が、103Ω/□〜1
9Ω/□であり、また、上記電極間隔は0.01μm
〜100μmである。
【0015】また、電子放出素子として表面伝導形放出
素子を用いることのもう一つの利点は、表面伝導形放出
素子においては、電極間に形成された電子放出部から放
出される電子が電圧印加時の正極側に速度成分を得て飛
翔してくる為、電子線の軌道は鉛直方向に対して、正極
側に大きく偏向される点である。即ち、上記電子線軌道
の水平方向への偏向の度合が大きな電子放出素子を用い
ることは、電子放出素子と画像形成部材とを基体面に並
設したことを主たる特徴とする本発明においては、特に
好ましい態様となる。
【0016】画像形成部材としては、例えば、電子線の
照射により発光する発光体であり、フルカラーの発光画
像を形成する場合はR(レッド)、G(グリーン)およ
びB(ブルー)の三原色の発光体が一組として用いられ
る。そして通常、複数の電子放出素子と、それらに対応
する複数の画像形成部材とが基板面に行列配置される。
【0017】画像形成部材として前記発光体を用いた場
合は、さらに、この発光体からの光の照射により画像記
録される被記録体、さらにはこの被記録体の支持手段を
有する場合もある。
【0018】複数の電子放出素子とこれらそれぞれに対
応する複数組の発光体とを相互に対応させて行列状に配
置し、電子放出素子が行毎に同時に駆動されるように行
毎に電子放出素子を接続し、また、列毎に発光体を接続
してある。
【0019】さらに、画像を記録する場合、例えば、発
光体からの光の照射により画像記録される被記録体、さ
らにはその支持手段を有する。
【0020】
【作用】この構成において、電子放出素子を、例えばそ
の正側および負側電極間に所定の電圧を印加することに
より、駆動させると電子放出素子から電子が放出される
が、この電子ビームは、その後、対応する組の各発光体
に別個独立に印加される電圧に応じた加速がなされ、発
光体上に至り、その電圧に応じて、発光体に衝突して発
光体を発光させたり、あるいは衝突せずに発光させなか
ったりする。このように電子ビームは各発光体の電位の
変動に応じて選択的にON/OFF制御され、それに応
じて画像が形成される。
【0021】このとき、放出電子の飛翔方向は発光体の
方へ偏向されるが、放出電子によって生じる正イオンは
電子に比べて質量が非常に大きいため、その軌道はほと
んど曲げられることがない。したがって、この正イオン
は電子放出素子へ衝突せず、電子放出素子にほとんど損
傷を与えない。
【0022】また、1組の発光体についてみれば、対応
する電子放出素子から遠くに位置する発光体ほど、放出
電子が、その軌道中、他の電極や絶縁層に補足されて十
分に照射されにくいため、電子放出素子から発光体まで
の距離が大きいほど高い電圧をその発光体に対して印加
する構成は有利である。さらに、1組の発光体が前記3
原色の各発光体で構成されている場合は、各発光体の発
光効率は、色によって異なる場合があるため、さらにそ
れを考慮して各発光体の印加電圧を設定することが有効
となる。
【0023】例えば、3原色の各蛍光体のうち、一般的
に、緑(Green )の蛍光体は発光効率が高いが、青(Bl
ue)の蛍光体は低い。したがって、緑の蛍光体を電子放
出素子の一番近い位置に配置し、青の蛍光体を遠い位置
に配置して、緑の発光体は比較的低い印加電圧で発光さ
せ、青の蛍光体は比較的高い電圧を印加するというよう
に、蛍光体間の発光効率の差を印加電圧の差で補ってバ
ランスをとることができる。すなわち、特にカラー画像
を形成する場合、蛍光体の発光効率の差を利用し、各蛍
光体に異なる電圧を印加することにより、色バランス
(基準白色を得るためのR,G,B発光比)が簡単に設
定される。
【0024】一方、装置を製造するにあたっては、発光
体と電子放出素子は基体上に並設するようにしているた
め、発光体と電子放出素子を印刷法などにより同一基体
上に形成することにより、電子放出素子と発光体との厳
密な位置合せは不要であり、発光体は極めて容易に配置
される。また、装置作成後は、電子放出素子と発光体と
の位置関係の変動も生じない。したがって、長期にわた
り高コントラストで鮮明かつ高精細な画像が維持され、
特にフルカラーの画像形成装置においては、色調むらが
少なく色再現性に優れた画像が形成されるとともに、装
置の作製の容易化、薄型化が図られる。
【0025】また、1つの電子放出素子からの電子線を
1組の複数の蛍光体に照射するようにしているため、各
蛍光体の間に電子放出素子を形成する必要がなく、さら
に画素の高密度化が図られる。特にカラーの場合、R,
G,Bの3原色の各蛍光体で画素が構成され、さらに高
密度化が必要であるため、本願発明の構成は有利であ
る。
【0026】
【実施例】実施例1 図1は本発明の第1の実施例に係る画像形成装置の斜
視図、図2はその一部の拡大斜視図、そして図3は図2
のA−A´断面図である。これらの図に示すように、こ
の装置は、電子放出素子10、蛍光体16(16r,1
6g,16b)、および蛍光体16に所定の電圧を印加
する不図示の電圧印加手段を備える。電子放出素子10
は電子線を放出し、1つの電子放出素子10がその電子
線により1組の複数蛍光体16r,16g,16bをそ
れらに印加される前記電圧に応じて発光させるものであ
り、蛍光体16はそれにより前記印加電圧に応じた画像
の発光パターンを生じるものであり、また、電子放出素
子10と蛍光体16は絶縁性基体12面に併設されてお
り、そして、電圧印加手段は1組中の各蛍光体16に対
して別個独立に電圧を印加するものである。
【0027】電子放出素子10は、相対向する正側およ
び負側の素子電極14aおよび14bを有しこれら電極
間に電圧が印加されることにより電子を放出する。
【0028】電子放出素子10とそれに対応する蛍光体
16の組は複数であり、各電子放出素子10の正側およ
び負側の電極14aおよび14bはそれぞれ素子配線電
極13aおよび13bによって接続されている。1つの
素子配線電極13aおよび13bによって接続された各
電子放出素子10によって、同時に駆動される1つの電
子放出素子列を形成している。また、この素子列と直行
する方向の列毎に、各蛍光体16は、蛍光体配線電極2
0によって接続されている。したがって、素子配線電極
13aおよび13bと、蛍光体配線電極20は、それぞ
れ複数列をなし、それぞれの複数列が交差するように行
列状に配置された構成となっている。素子配線電極13
aおよび13bと蛍光体配線電極20との間において
は、絶縁体22により電気的絶縁が保持されている。ま
た、フェースプレート19が、絶縁性基体12に対し、
支持枠17によって支持される。
【0029】また、電子放出素子10は、電極14aお
よび14b間に電子放出部15を有し、これら電極間に
電圧を印加することにより電子放出部15より電子を放
出するものであり、冷陰極型の表面伝導形放出素子であ
る。
【0030】次に、装置の製造方法について説明する。
まず、絶縁性基体12を十分洗浄し、通常良く用いられ
る蒸着技術とホトリソグラフィー技術により、素子電極
14aおよび14bならびに各素子電極14aおよび1
4bの組につき3本の蛍光体配線電極20をNiを主成
分とする材料で作製する。蛍光体配線電極20は、電気
抵抗が十分低くなるように作製しさえすれば、Ni以外
の材料を用いて作製してもよい。
【0031】次に、蒸着技術により、SiO2 で3μm
の厚さの絶縁層22を形成する。この絶縁層22は、ガ
ラスや他のセラミックス材料を用いて形成してもよい。
【0032】次に、蒸着技術とエッチング技術により素
子配線電極13aおよび13bをNi材料で作製する。
このとき、素子電極14aおよび14bを、素子配線電
極13aおよび13bで接続し、素子電極14aおよび
14bが相対向する電子放出部15を形成するようにす
る。素子電極14aおよび14b間の電極ギャップGは
0.1〜10μmが好適であり、ここでは2μmに形成
する。電子放出部15に対応する対向部分の長さL(図
2参照)は300μmとなるように形成する。素子電極
14aおよび14bの幅W1(図3参照)は狭い方が望
ましいが、実際には、1〜100μmが好ましく、さら
には1〜10μmがより好ましい。また電子放出部15
が、隣接する2組の蛍光体配線電極20間の中心近傍に
位置するように作製する。また素子配線電極13aおよ
び13b各組の配列ピッチは1mm、そして電子放出部
15の素子配線電極と平行な方向の配列ピッチは1.5
mmとなるように形成する。
【0033】次に、ガスデポジション法を用いて相対向
する素子電極14a,14b間に超微粒子膜を設けるこ
とにより電子放出部15を形成する。超微粒子の材料に
はPdを用いるが、その他の材料としてAg,Au等の
金属材料やSnO2,In23 等の酸化物材料が好適で
あるが、これに限定されるものではない。本実施例では
Pd粒子の直径を約100Åに設定したが、これに限定
されるものではない。また、ガスデポジション法以外に
も、例えば有機金属を分散塗布し、その後熱処理するこ
とにより電極間に超微粒子膜を形成しても所望の特性が
得られる。
【0034】次に、印刷法により、対応する電子放出素
子10に近い方から順に緑、赤、青の蛍光体16g,1
6r,16bの順に位置するように各蛍光体を、ほぼ1
0μmの厚さで蛍光体配線電極20上に形成する。スラ
リー法、沈殿法等他の方法により蛍光体16を形成して
も良い。
【0035】そして、このようにして電子放出素子等が
形成された絶縁性基体12に対し、厚さ5mmの支持枠
17を介してフェースプレート19を配置し、フェース
プレート19と支持枠17との間、および絶縁性基体1
2と支持枠17との間にフリットガラスを塗布し、43
0℃で10分以上焼成することによりこれらの間を接着
する。
【0036】このようにして完成したガラス容器内の装
置の雰囲気を真空ポンプにより排気し、十分な真空度に
した後、素子電極間に通電処理を行い、最後にガラス容
器の封止を行う。このときの真空度は、装置のより一層
の安定な動作を得るために十分な10-6〜10-7tor
rとする。
【0037】次に、装置の駆動方法について説明する。
図4はこの駆動方法を示す説明図である。同図に示すよ
うに、素子駆動回路41によって一対の素子配線電極1
3a,13bに14Vの電圧パルスを印加すると、それ
に接続された素子列の各電子放出部15より電子が放出
される。放出された電子ビームは、それぞれ正極側の素
子電極14a方向に飛翔するが、これら電子ビームは、
その後、蛍光体配線電極20を介し情報信号に対応して
素子電極14a側の蛍光体16g,16r,16bそれ
ぞれに別個独立に印加される接地電位あるいは正の電圧
によりON/OFF制御される。ビームON時の電圧
は、緑の蛍光体16gについては80V、赤の蛍光体1
6rについては100V、青の蛍光体16bについては
150Vであり、これら電圧は、情報信号に基づき蛍光
体駆動回路43において生成され、各蛍光体配線電極に
印加される。これにより、ビームON時の電圧が印加さ
れる蛍光体に対して、対応する電子放出素子からの電子
ビームが加速して衝突し、それを発光させ、それにより
1ライン分の画像表示が行われる。なお、この印加電圧
は、使用する蛍光体の種類や必要な輝度により決まる値
であり、上記範囲に限定されない。
【0038】このようにして、一対の素子配線電極13
a,13bに対応する蛍光体による情報信号に応じた1
ラインの表示が終了すると、次にその隣の一対の素子配
線電極13a,13bが選択され、14Vの電圧パルス
が印加されて、同様にして次の1ラインの表示が行われ
る。そして、これを順次行うことにより、1画面の画像
が形成される。すなわち、素子配線電極13a,13b
を走査電極とし、この走査電極と各組のR,G,B蛍光
体16g,16r,16bに対応する各組(トリオ)の
蛍光体配線電極20とによってXYマトリックスが形成
され画像表示が行われる。
【0039】これによれば、電子放出素子15は表面伝
導形であり、100ピコ秒以下の電圧パルスに応答して
駆動できるので、30分の1秒で1画面分の画像表示を
行うとすれば、1万本以上の走査線が形成可能である。
また、電子ビームが、電子放出素子と同一基体上横方向
にある蛍光体16に印加される電圧によって収束するた
め、電子放出素子がイオン衝撃により破壊されて輝度む
らが発生することのない、均一な画像表示が行われる。
すなわち、表面伝導形電子放出素子を用いた場合、そこ
から数ボルトの初速度を有する電子が真空中に放出され
るが、このような電子ビームの変調が極めて有効に行わ
れる。
【0040】また、装置の製造においては、電子放出素
子15と蛍光体16とのアライメントが容易で、かつ、
薄膜製造技術を用いることができるため、大画面で高精
細なディスプレイが安価に得られる。また、電子放出部
15と蛍光体16の間隔を極めて精度良く作製すること
ができるため、輝度むらのない極めて一様な画像表示装
置が得られる。また、素子電極14a,14bを蛍光体
16と共に印刷法で形成することにより、さらにアライ
メントが容易に行われる。
【0041】特に、1つの電子放出素子から放出される
電子ビームによって複数の蛍光体を照射するようにした
ため、画素をより高密度で形成することができる。
【0042】実施例2 図5は、本発明の第2の実施例に係る光プリンタの概略
的な構成図である。この装置は、発光源48、レンズア
レイ49および被記録体45を備える。レンズアレイ4
9は、一般的にはセルフォックレンズによって形成さ
れ、発光源48と被記録体45との間に配置されて、発
光源48の蛍光体16に生ずる輝点を被記録体45上に
結像するものである。
【0043】発光源48は、上述実施例1の画像形成装
置であって、素子配線電極13aおよび13bを一対の
み有し、したがって電子放出素子列を1列のみ有する一
次元的なものとほぼ同様の構成を有し、同様にして作製
される。そして、フェースプレート19、リアプレート
(絶縁性基体)32および支持枠17によって真空容器
が形成される。また、1つの電子放出素子が3つの蛍光
体に対応するため、蛍光体が一次元的に配置されている
ことを除き、蛍光体の駆動方法や、駆動電圧は実施例1
の場合と同様である。ただし、ここでは、蛍光体16は
単色のものである。
【0044】図中、23は正極側の素子電極14aの素
子配線電極13aに電圧を印加するための容器外電極、
24は負極側の素子電極14bの素子配線電極13bに
電圧を印加するための容器外電極、25は蛍光体配線電
極20へ電圧を印加するための容器外電極である。
【0045】被記録体45は、感光性組成物をポリエチ
レンテレフタレート膜上に2μmの厚さで均一に塗布す
ることにより作製される。この感光性組成物は、a.バ
ンダー:ポリエチレンメタクリレート(商品名;ダイヤ
ナールBR、三菱レーヨン)10重量部、b.モノマ
ー:トリメチロールプロパントリアクリレート(商品
名;TMPTA、新中村化学)10重量部、c.重合開
始剤:2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフ
ェニル)プロパン−1−キシ(商品名;イルガキュア9
07、チバガイギー)2.2重量部、の混合組成物であ
り、溶媒としてメチルエチルケトン70重量部を用いて
作製される。蛍光体は、けい酸塩蛍光体(Ba,Mg,
Zn)3 Si27 :Pb2+を主たる材料とするもので
ある。
【0046】この構成において、所望の発光パターンを
形成する場合、まず、容器外電極23および24を介し
て素子電極14aおよび14b間に14Vの電圧パルス
を印加し、各電子放出素子10から電子を放出させる。
次に、容器外電極25を介して各蛍光体16に電圧を印
加する。この電圧は、情報信号によって印加時間および
ON/OFFが制御された電圧であり、その情報信号に
従って、発光時間、および発光パターンが制御される。
これにより、画像1ライン分の発光パターンが蛍光体上
に形成される。この発光パターンの光線は、レンズアレ
イ49を介して被記録体45を照射する。これにより被
記録体45は、発光パターンに応じて光重合により硬化
し、それにより1ライン分の画像が形成される。
【0047】次に、発光源48と被記録体45間の1ラ
イン分の相対移動を行い、次の1ライン分の画像形成を
同様にして行う。そして、これを順次繰り返すことによ
って所望の画像を被記録体45上に形成することができ
る。
【0048】この1ライン分の画像形成タイミングに同
期した発光源48と被記録体45間の相対移動は、図6
に示すように、被記録体45を支持体52で支持しつ
つ、搬送ローラ53を駆動させることにより行われる。
【0049】このようにして被記録体45上に形成した
光重合パターンをメチルエチルケトンで現像することに
より、情報信号に応じた光記録パターンがポリエチレン
テレフタレート上に形成される。
【0050】これによれば、均一で高速かつ高コントラ
ストな、鮮明な光記録パターンが得られる。また、1つ
の電子放出素子から複数の蛍光体に電子を照射するよう
にしているため、上述のように、より高精細な画像を得
ることができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
子放出素子と蛍光体とを基体上に並設するようにしたた
め、正イオンの衝突による電子放出素子の損傷や劣化を
防止することができるとともに、装置の製造に際して
は、電子放出素子に対して蛍光体を極めて容易に位置合
せして配置することができ、また、装置の薄型化が図ら
れる。また装置作成後は、電子放出素子と蛍光体との位
置関係の変動も生じない。したがって、長期にわたり高
コントラストで鮮明かつ高精細な画像を維持することが
できるため、カラーの場合でも、装置作製の容易化、小
型化を図ることができる。
【0052】また、1つの電子放出素子からの電子線を
1組の複数の蛍光体に照射するようにしているため、各
蛍光体の間に電子放出素子を形成する必要がなく、さら
に画像の高精細化を図ることができる。特にカラーの場
合、R,G,Bの3原色の各蛍光体で画素が構成され、
さらに高密度化が必要であるため、本願発明の構成は有
利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係る画像形成装置の
斜視図である。
【図2】 図1の1つの電子放出素子部分近傍の拡大斜
視図である。
【図3】 図2のA−A´断面図である。
【図4】 図1の装置の駆動方法を示す説明図である。
【図5】 本発明の第2の実施例に係る光プリンタの概
略的構成を示す概略図である。
【図6】 図5の装置の動作を示す説明図である。
【図7】 従来例に係る画像形成装置の斜視図である。
【符号の説明】
10:電子放出素子、12:絶縁性基体、13a,13
b:素子配線電極、14a,14b:素子電極、15:
電子放出部、16:蛍光体、17:支持枠、19:フェ
ースプレート、20:蛍光体配線電極、32:リアプレ
ート、41:素子駆動回路、43:蛍光体駆動回路、4
5:被記録体、48:発光源、49:レンズアレイ、5
2:支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 哲也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 鱸 英俊 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子放出素子、発光体、および発光体に
    所定の電圧を印加する電圧印加手段を備え、電子放出素
    子は電子線を放出し、1つの電子放出素子がその電子線
    により1組の複数発光体をそれらに印加される前記電圧
    に応じて発光させるものであり、発光体はそれにより前
    記印加電圧に応じた画像の発光パターンを生じるもので
    あり、また、電子放出素子と発光体は所定の基体面に併
    設されており、そして、電圧印加手段は1組中の各発光
    体に対して別個独立に電圧を印加するものであることを
    特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 電圧印加手段は、1組の発光体につき、
    対応する電子放出素子の電子放出部から発光体までの距
    離が大きいほど高い電圧をその発光体に対して印加する
    ものである、請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 電圧印加手段は、形成画像の情報を有す
    る情報信号を変調して印加すべき電圧を生じさせる変調
    手段を有する、請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 電子放出素子は冷陰極型である、請求項
    1〜3いずれかに記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 電子放出素子は、正側および負側の電
    極、およびこれら電極間に電子放出部を有し、これら電
    極間に電圧が印加されることにより電子放出部から電子
    を放出するものである請求項1〜3いずれかに記載の画
    像形成装置。
  6. 【請求項6】 1組の発光体は、それぞれR(レッ
    ド)、G(グリーン)およびB(ブルー)の三原色を呈
    する3つの発光体を含む、請求項1〜3いずれかに記載
    の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 複数の電子放出素子とこれらそれぞれに
    対応する複数組の発光体とを相互に対応させて行列状に
    配置し、電子放出素子が行毎に同時に駆動されるように
    行毎に電子放出素子を接続し、また、列毎に発光体を接
    続してある、請求項1〜3いずれかに記載の画像形成装
    置。
  8. 【請求項8】 発光体からの光の照射により画像記録さ
    れる被記録体を有する請求項1〜3いずれかに記載の画
    像形成装置。
  9. 【請求項9】 発光体からの光の照射により画像記録さ
    れる被記録体の支持手段を有する請求項1〜3いずれか
    に記載の画像形成装置。
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