JP2984347B2 - 電子線発生装置とそれを用いた画像形成装置及び記録装置 - Google Patents

電子線発生装置とそれを用いた画像形成装置及び記録装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、情報信号に応じて電子ビームを放出する電
子線発生装置と、該電子線発生装置を用いた画像形成装
置及び記録装置に関する。
〔従来の技術〕
従来より、面状に展開した複数の電子放出素子と、こ
の電子放出素子から放出された電子ビームの照射により
画像を形成する画像形成部材(例えば蛍光体、レジスト
材等、電子が衝突することで発光、変色、帯電、変質等
する部材)とを、各々相対向させた薄形の画像形成装置
がある。この様な画像形成装置の例として、第10図及び
第11図に、従来の電子線デイスプレイ装置の概略構成図
を示す。
まず、第10図は、相対向させた電子放出素子と画像形
成部材との間に変調電極を配置した構成を有する電子線
デイスプレイ装置であって、詳述すると71はリアプレー
ト、72は支持体、73は配線電極、74は電子放出部、75は
電子通過孔、76は変調電極、77はガラス板、78は透明電
極、79は蛍光体(画像形成部材)、80はフエースプレイ
ト、81は蛍光体の輝点である。電子放出素子(72、73、
74で構成)の電子放出部74は、薄膜技術により形成さ
れ、リアプレート71とは接触することがない中空構造を
成すものである。又、変調電極76は、電子放出部74の上
方(電子放出方向)空間内に配置されており、その為、
放出された電子ビームの通過孔75を有している。
この電子線デイスプレイ装置は、配線電極73に電圧を
印加し中空構造をなす電子放出部74を加熱せしめること
により熱電子を放出させ、これら電子流を情報信号に応
じて変調する変調電極76に電圧を印加することにより通
過孔75より電子を取り出し、取り出した電子を加速さ
せ、蛍光体79に衝突させるものである。また、配線電極
73と変調電極76でXYマトリツクスを形成せしめ、画像形
成部材たる蛍光体79上に画像表示を行うものである。
又、第11図において、91は基板、92は変調電極、93は
熱電子線源(電子放出素子)、94は上偏向電極、95は下
偏向電極、96は透明電極と蛍光体(画像形成部材)を設
けたフエースプレートであって、基板91上に変調電極9
2、電子放出素子93及び画像形成部材を順次配置した構
成を有する電子線デイスプレイ装置である。又、同図破
線円内に示す如く、変調電極92と電子放出素子93とは、
間に空間を有して配置されている。又、熱電子線源は、
タングステン線に電子放射物質を被覆したもので、外径
は約35μm、動作温度は700〜850℃で熱電子を放出す
る。
〔発明が解決しようとしている課題〕
しかしながら、上記従来の画像形成装置においては、
次の様な問題点があった。即ち、 第10図においては、変調電極が電子放出素子の上方
(電子放出方向)空間内に配置されている為、変調電極
の電子通過孔と電子放出部との位置合せが難しく、結果
として、電子ビームの充分な電子放出量が得られない。
第10図及び第11図において、相対向する変調電極と電
子放出素子との間に空隙を有する為、 1)変調電極−電子放出部間の距離を一定に保つことが
難しく、結果として、該距離の変動(衝撃、駆動時の熱
歪等による変動)が、意図せぬ電子ビームの電子放出量
の変動を生ぜしめる。
2)全ての変調電極−電子放出部間の距離を揃えること
が難しく、結果として、該距離の違いが、異なる電子放
出部より放出される電子ビーム間での変調ムラを生ぜし
める。
更に、以上の如き問題点は、画像形成装置において
は、表示画像のコントラスト不足、輝度ムラ等の問題点
を生ぜしめる。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みなされた発明であ
って、その目的は、変調電極と電子放出素子との位置合
せが容易である為、その作製が簡単な電子線発生装置及
びそれを用いた画像形成装置、記録装置を提供すること
である。
更に本発明の目的は、充分な電子放出量が得られ、し
かも意図せぬ電子放出量の変動や電子ビーム間での変調
ムラの少なく、さらには変調効率の良い電子線発生装置
及びそれを用いた画像形成装置、記録装置を提供するこ
とである。
更に本発明の目的は、表示画像のコントラストに優
れ、輝度ムラのない画像形成装置及び記録画像のコント
ラストに優れ、鮮明画像の得られる記録装置を提供する
ことである。
〔課題を解決する為の手段〕
上記目的は、以下の本発明により達成される。即ち本
発明は、絶縁性基体上に、該絶縁性基体面に沿って並設
された一対の素子電極間に、該一対の素子電極を介して
電圧が印加される電子放出部を有する電子放出素子と、
該電子放出素子から放出される電子ビームを情報信号に
応じて変調する、電子放出素子とは電気的に独立して設
けた変調電極とを有する電子線発生装置において、該電
子放出素子と該変調電極とが該絶縁性基体の同一面上に
並設されており、該変調電極は、該一対の素子電極の並
設された方向に対して略直交する方向に並設され、該電
子放出部を挟むように配置された一対の電極からなり、
且つ素子幅方向における、該変調電極を構成する一対の
電極の幅が、素子幅よりも大きいことを特徴とする電子
線発生装置である。
また、本発明は、上記の電子線発生装置が更に、 素子幅方向における、該変調電極を構成する一対の電
極の幅が、素子幅の3倍以上であること、 該電子放出素子と該変調電極との間隔が、30μm以下
であること、 該電子放出素子の複数が結線された線状電子放出素子
の複数と該変調電極の複数とがXYマトリックスを構成し
ていること、 該電子放出素子の素子電極の幅は、該素子電極が並設
された方向において、1μm〜50μmの範囲であるこ
と、 該電子放出素子が、表面伝導形電子放出素子であるこ
と、をも含むものである。
また、本発明は、上記の電子線発生装置と、該電子放
出素子からの電子ビームの照射により画像を形成する画
像形成部材とを有することを特徴とする画像形成装置で
ある。
また、本発明は、上記の電子線発生装置と、該電子放
出素子からの電子ビームの照射により発光する発光体
と、該発光体からの光の照射により画像記録される被記
録体とを有することを特徴とする記録装置である。
また、本発明は、上記の電子線発生装置と、該電子放
出素子からの電子ビームの照射により発光する発光体
と、該発光体からの光の照射により画像記録される被記
録体の支持手段とを有することを特徴とする記録装置で
ある。
以下、本発明についてい詳述する。
本発明の主たる特徴は、電子線発生装置において、次
の(1)及び(2)の二つの構成要件を具備することに
ある。即ち、 (1)電子線発生源である電子放出素子と、該電子放出
素子から放出される電子ビームを変調する変調電極と
が、同一の絶縁性基体面に並設されていること及び、 (2)絶縁性基体面上における該変調電極の幅が、該電
子放出素子のそれよりも大きいこと、である。
まず、上記(1)の要件について説明するならば、絶
縁性基体は、その基体面に電子放出素子と変調電極とを
電気的絶縁状態で保持し得るものであれば、その形状、
構成材料等、特に限定されるものではない。又、電子放
出素子と変調電極との並設間隔は、電子放出素子と変調
電極との電気的絶縁状態さえ維持できれば特に制限され
るものではないが、放出される電子ビームの変調効率が
より一層優れた電子線発生装置とする為には、好ましく
は30μm以下、特に好ましくは5μm〜20μmとされる
のが望ましい。
更に、変調電極は情報信号に応じた電圧が印加される
ことで、電子放出素子から放出される電子ビームのON/O
FF制御、さらには電子ビームの電子放出量のアナログ制
御を行う為の電極であり、導電性材料であれば、いかな
る材料より構成されるものであっても良い。
次に、上記(2)の要件について説明する。
第1図、第2図は本発明の基本的な構成を説明するた
めの一参考例を示す図である。第2図は第1図A−A′
の断面図である。1はガラス基板、2は素子電極、3は
電子放出部、5は素子配線電極、4は変調電極、7は変
調配線電極、6は絶縁体膜である。Wは素子電極の幅、
Gは電子放出部の幅、W1は電子放出素子の幅、W2は変調
電極の幅、Sは電子放出素子と変調電極の間隔、lは電
子放出部の長さ、Lは変調電極の長さである。
第1図に示す参考例では、電子放出素子をはさむ様に
変調電極が配置され、該変調電極に電圧を印加すること
により電子放出素子近傍の電位分布を変え、電子ビーム
を制御する。
本発明は電子放出素子の両側に同様な形の変調電極を
設ける方が望ましいが、これに限定されるものではな
い。例えば電子放出素子の片側だけに変調電極を配置し
ても、両側にそれぞれ形の異なる変調電極を配置しても
良い。
本参考例の変調電極の大きさは変調電極の幅W2と定義
する。このとき電子放出素子をはさむ、変調電極の大き
さが異なる場合は、小さい方を変調電極の幅W2と定義す
る。
又、第1図の参考例の電子線発生装置では、相対向す
る素子電極の幅Wが等しく形成され、素子幅W1は2W+G
で定義される。
次に、素子電極2と変調電極4の間隔(S)は、各電
極間の電気的絶縁さえ維持できれば、できる限り小さく
することが望ましく30μm以下が好適で、実用的には5
〜20μmが望ましい。かかる間隔(S)は、変調電極4
に印加する電圧を深く係わるものであり、間隔(S)が
大きくなると変調電極4に印加する電圧が高くなる。ま
た、第1図に示す電子放出部3の長さ(l)は、素子電
極2の相対向する長さで、この長さ(l)から一様に電
子が放出される。変調電極4の幅(L)は、電子放出部
3の長さ(l)より長くすることが好ましく、例えば、
電子放出部3の長さ(l)が50〜150μmであれば、素
子電極の幅(W)や素子電極との変調電極の間隔(S)
にもよるが、変調電極4の幅(L)は100〜200μmが変
調電極に印加する電圧の低減及び変調効率等の点で実用
的である。
本発明に於て、変調電極の大きさW2は素子の大きさW1
より大きいことが望ましく、さらに変調電極の大きさは
素子の大きさの3倍以上が好適でさらに、6倍以上がよ
り好適条件となる。ここで本参考例の素子は長方形であ
る為素子幅W1が一定であるが、素子がいかなる形状で
も、素子形状に合わせて変調電極が大きいことが望まれ
る。
以上の要件(1)及び(2)は、本発明において必須
であり、かかる要件を具備する本発明の電子線発生装置
は、充分な電子放出量が得られしかも意図せぬ電子放出
量の変動や電子ビーム間での変調ムラが少なく、よって
コントラストに優れ、輝度ムラのない表示画像を与える
ものである。即ち、本発明においては、まず電子放出素
子及び変調電極が上記(1)の配置を採ることによっ
て、従来の変調電極の電子通過孔と電子放出部との位置
合せの問題と、変調電極−電子放出部間距離の変動と不
揃いの問題とを同時に解決し得たのである。又、変調電
極は本来、電子ビームの放出経路内に配置されてある方
が、変調効率の点で望ましい。本発明においては、上記
(1)の配置を採るに伴い、上記(2)の関係を満足さ
せることにより、電子ビームの変調効率の点においても
更に改善された電子線発生装置とし得たのである。
次に、本発明に係る電子放出素子について、更に詳述
する。
本発明における電子放出素子は一般に熱陰極、冷陰極
と呼ばれるいずれの電子放出素子であっても良いが、熱
陰極の場合には該絶縁性基体への熱拡散により、冷陰極
の場合よりも電子放出効率及び応答速度が低下する為、
好ましくは後述する表面伝導形放出素子、半導体電子放
出素子等の冷陰極が用いられる。特に、冷陰極の中でも
表面伝導形放出素子と呼ばれる電子放出素子を用いた方
が、 1)一層高い電子放出効率が得られる、 2)構造が簡単であるため、製造が容易である、 3)同一基板上に高密度に多数の素子を配列形成でき
る、 4)応答速度が速い、 5)輝度コントラストが一層優れている、 等の利点を有するので特に好ましい。ここで、表面伝導
形放出素子とは、例えば、エム・アイ・エリンソン(M.
I.Elinson)等によって発表された冷陰極素子[ラジオ
・エンジニアリング・エレクトロン・フイジイツス(Ra
dio Eng.Electron.Rhys.)第10巻,1290〜1296頁,1965
年]であり、これは、基体面上に設けられた電極(素子
電極)間に形成された小面積の薄膜(電子放出部)に、
該電極間に電圧を印加して、該薄膜面に平行に電流を流
すことによって電子放出する素子であり、前記エリンソ
ン等により開発されたSnO2(Sb)薄膜を用いたものの
他、Au薄膜によるもの[ジー・デイトマー:“スイン・
ソリツド・フイルムス”(G.Dittmer:“Thin Solid Fil
ms")、9巻,317頁,(1972年)]、ITO薄膜によるもの
[エム・ハートウエル・アンド・シー・ジー・フオンス
タツド:“アイ・イー・イー・イー・トランス・イー・
デイー・コンフ”(M.Hartwell and C.G.Fonstad:“IEE
E Trans.ED Conf.")519頁,(1975年)]、カーボン薄
膜によるもの[荒木久他:“真空",第26巻,第1号,22
頁,(1983年)]等が報告されている。
本発明で使用される表面伝導形放出素子は、上記以外
にも後述する様に、その電子放出部が金属微粒子の分散
によって形成されているものであっても良い。好ましい
表面伝導形放出素子の形態としては、上記薄膜(電子放
出部)のシート抵抗が103Ω/□〜109Ω/□であり、
又、上記電極間隔は0.01μm〜100μmである。
又、本発明においては、電子放出素子と変調電極に電
圧を印加する電圧印加手段は、別個独立して設けられ、
又、かかる電圧印加手段は各々、印加電圧可変手段をも
具備している。
又、本発明においては、その用途にもよるが、好まし
くは、電子放出素子の複数が結線された線状電子放出素
子の複数と該変調電極の複数とがXYマトリツクスを構成
するものである。この様に、電子放出部を多数有する、
マルチ電子線発生装置にあっては、特に、本発明の如き
前記(1)及び(2)なる構成要件を具備することは、
各電子ビーム間での電子放出量ムラ、変調ムラを防止す
る上で好ましい。
以上、本発明の主として電子線発生装置について詳述
したが、かかる電子線発生装置は画像形成装置及び記録
装置の電子源として特に好適に用いられる。
本発明の電子線発生装置を用いた画像形成装置及び記
録装置の基本的な構成について以下に説明する。まず、
第3図は、画像形成装置の一参考例を示すものである。
第3図は表示パネルの構造を示しており、図中、17は
ガラス製の真空容器で、その一部である11は表示面側の
フエースプレートを示している。フエースプレート11の
内面には、例えばITOを材料とする透明電極が形成さ
れ、さらにその内側には、赤、緑、青の蛍光体(画像形
成部材)がモザイク状に塗り分けられ、CRTの分野では
公知のメタルバツク処理が施されている。(透明電極、
蛍光体、メタルバツクは図示せず。)また、前記透明電
極は、加速電圧を印加する為に端子13を通じて、真空容
器外と電気的に接続されている。
また、前記真空容器17の底面には電子線発生装置が固
定されている。1はガラス基板(絶縁性基体)で、その
上面には電子放出素子がN個×l列にわたり配列形成さ
れている。該電子放出素子群は、列毎に電気的に並列接
続されており、各列の正極側配線14(負極側配線15)
は、端子Dp1〜Dpl(端子Dm1〜Dml)によって真空容器外
と電気的に接続されている。
また、基板1の上面には、グリツド電極(変調電極)
が設けられている。かかるグリツド電極(変調電極)4
は、前記素子列と直交してN本設けられており、また、
各グリツド電極(変調電極)4は、端子16(G1〜GN)に
よって真空容器外と電気的に接続されている。
本表示パネルでは、l個の電子放出素子列(線状電子
放出素子)と、N個のグリツド電極(変調電極)列によ
り、XYマトリクスが構成されている。上記電子放出素子
列を一列づつ順次駆動(走査)するのと同期してグリツ
ド電極(変調電極)に情報信号に応じて画像1ライン分
の変調信号を同時に印加することにより、各電子ビーム
の蛍光体への照射を制御し、画像を1ラインづつ表示し
ていくものである。
以上述べた画像形成装置に本発明の電子線発生装置を
用いると、先述した本発明の電子線発生装置の有する利
点に起因して、とりわけ高解像性、輝度むらがなく、高
輝度、高コントラストの表示画像が得られる画像形成装
置となる。
次に、第7図は、記録装置の一参考例を示すものであ
る。
第7図は光プリンターの概略構造を示しており、図
中、47はガラス製の真空容器で、その一部である41は被
記録体45に向け、光線が発せられるフエースプレートを
示している。フエースプレート41の内面には、例えばIT
Oを材料とする透明電極が形成され、さらにその内側に
は、蛍光体(発光体)が配設されており、CRTの分野で
は公知のメタルバツク処理が施されている。(透明電
極、蛍光体、メタルバツクは図示せず。)また、前記透
明電極は、加速電圧を印加する為に端子43を通じて、真
空容器外と電気的に接続されている。
また、前記真空容器47の底面には、電子線発生装置が
固定されている。1はガラス基板(絶縁性基体)で、そ
の上面には電子放出素子が一列に配列形成されている。
該電子放出素子群の正極側配線(負極側配線)44は、端
子Dp、Dmによって真空容器外と電気的に接続されてい
る。
また、基板1の上面には、グリツド電極(変調電極)
が設けられている。かかるグリツド電極(変調電極)4
は、前記素子列と直交してN本設けられており、また、
各グリツド電極(変調電極)4は、端子46(G1〜GN)に
よって真空容器外と電気的に接続されている。
本光プリンターでは、上記電子放出素子列を駆動する
のと同期してグリツド電極(変調電極)に情報信号に応
じて画像1ライン分の変調信号を同時に印加することに
より、各電子ビームの蛍光体(発光体)への照射を制御
し、画像1ライン分の発光パターンを形成する。該発光
パターンに従い発光体から放出された光線は、被記録体
に照射され、該被記録体が感光材である場合には感光パ
ターンが形成され、又、該被記録体が感熱材である場合
には感熱パターンが被記録体表面に形成される。以上の
動作を第8図(a)、(b)に示す如く被記録体或は発
光源51(第7図、48)を1ライン毎に走査しながら全画
像ラインに対して順次繰返すことにより、被記録体表面
に画像記録を行う。ここで、該被記録体は第8図
(a)、(b)に示す様に感光(感熱)シート54であっ
て良く、この場合、記録装置は該シートを支持する為の
支持体(例えば、ドラム52、搬送ローラ53)を有してい
る。又、該被記録体は第9図に示す様に感光ドラム64で
あっても良い。
第9図の装置を説明すると、ドラム状の被記録体64の
周囲には、上記発光源61の他に、回転方向に沿って順
に、現像機65、除電器66、クリーナー67及び帯電器68が
設けられている帯電器により被記録体64を帯電する。次
に、まず、発光源61の発光によって画像が表わされ、こ
の画像の光が被記録体64に照射されて被記録体64を感光
させる。被記録体64の感光部分は除電し、非感光部が現
像機65から供給されるトナーを吸着する。
上記トナーを吸着した部分は被記録体64の回転と共に
移動し、除電器66によって帯電が解除されると、吸着さ
れていたトナーが落下する。この時、被記録体64と除電
器66の間には、画像を形成すべき紙69が位置しており、
トナーはこの紙69上に落下される。
トナーを受止めた紙69は、定着装置(図示されていな
い)へと移動し、ここでトナーが紙69上に定着され、紙
69上に、発光源61で表わされた画像が再現記録される。
一方、ドラム状の被記録体64は更に回転してクリーナ
ー67へと移動し、ここで残留するトナーが払い落とさ
れ、更に帯電器68によって帯電状態を形成するものであ
る。
以上述べた記録装置に本発明の電子線発生装置を用い
ると、先述した本発明の電子線発生装置の有する利点に
起因して、とりわけ高解像性、高速性、露光むらがな
く、高コントラストで鮮明な記録画像が得られる。
以下、本発明を参考例及び実施例を用いて更に詳述す
る。
参考例1 第1図は第1の参考例を示す概略的な構成図である。
第2図は第1図におけるA−A′の斜面図である。1は
絶縁性基体、2は表面伝導形電子放出素子の素子電極、
3は電子放出部、4は変調電極、5(5−a、5−b)
は素子配線電極、6は絶縁体膜、7は変調配線電極であ
る。
線状電子放出素子は、素子配線電極5−aと5−bの
間に電子放出部3と素子電極2を有する電子放出素子
(表面伝導形放出素子)を複数配置することにより形成
する。変調電極4は、素子電極2を挟む位置に配置さ
れ、また、第2図に示すように絶縁体膜6のコンタクト
ホールを介して変調配線電極7に接続されている。以後
これを線状変調電極と呼ぶ。また、かかる線状電子放出
素子と線状変調電極7を複数並列に設けることにより線
状電子放出素子群と線状変調電極群を形成する。
本参考例は、上記電子放出素子と変調電極を設けた基
板上方に第3図のような画像形成部材付フエースプレー
ト11を設けることで画像形成装置を作製するものであ
る。
本参考例では、基板1の同一面上に表面伝導形電子放
出素子と変調電極4を設けることを特徴とする。素子電
極2の幅(W)は、1〜50μmが好適で、実用的には3
〜20μmが望ましいがこれに限るものではない。また、
素子電極の幅(W)が小さい方が変調電極4に印加する
電圧を小さくできるが、上記範囲より小さいと素子電極
の抵抗が高くなるという欠点を生じる。電子放出部3で
あるところの素子電極2の間隔(G)は、実用的には0.
5〜5μmであるがこれに限るものではない。次に、電
子放出部3の形成については、奥野製薬株式会社製CCP
−4230の有機パラジウムを分散塗布し、その後300℃の
温度で大気焼成することにより、パラジウム微粒子と酸
化パラジウム微粒子の混合微粒子膜を素子電極間に設け
ることで電子放出部を形成した。しかし、これに限るも
のではない。次に、素子電極2と変調電極4の間隔
(S)は、各電極間の電気的絶縁さえ維持できれば、で
きる限り小さくすることが望ましく30μm以下が好適
で、実用的には5〜20μmが望ましい。かかる間隔
(S)は、変調電極4に印加する電圧を深く係わるもの
であり、間隔(S)が大きくなると変調電極4に印加す
る電圧が高くなる。また、第1図に示す電子放出部3の
長さ(l)は、素子電極2の相対向する長さで、この長
さ(l)から一様に電子が放出される。変調電極4の幅
(L)は、電子放出部3の長さ(l)より長くすること
が必要である。例えば、電子放出部3の長さ(l)が50
〜150μmであれば、素子電極の幅(W)や素子電極と
変調電極の間隔(S)にもよるが、変調電極の幅(L)
は100〜200μmが実用的である。
次に、本参考例の構成材料を説明する。絶縁性基体1
としては、一般にはガラス材料を用いるが、SiO2やアル
ミナセラミツクス等の絶縁体であれば良い。素子電極2
と変調電極4は、金、ニツケル等の金属材料で形成され
ることが望ましいが、その他のいかなる導電性材料を用
いても構わない。絶縁体膜6はSiO2等絶縁体膜で一般に
形成するが、素子配線電極5と変調配線電極7の絶縁が
できればこれに限るものではない。
次に、本参考例の電子線発生装置及び画像形成装置の
製造方法を第4図に基づいて説明する。
ガラス基板1を十分洗浄し通常良く用いられる蒸着技
術とホトリソグラフイー技術により素子電極2と変調電
極4を形成する(第4図A)。ここでは、電極材料とし
てニツケル材料を用いたが、導電性材料であればこれに
限るものではない。素子電極間(G)は2μm、素子電
極幅(W)は10μm、電子放出素子の大きさ(W1)は22
μm、素子電極2と変調電極4の距離(S)は5μm、
電子放出部の長さ(l)は150μm、変調電極の幅
(L)は220μm、変調電極の大きさ(W2)は500μm、
に形成した。ここで、素子電極2と変調電極4は同一プ
ロセスで、すなわち同一材料で形成したが、それぞれ別
の材料を用いて形成しても構わない。本参考例の電子放
出素子及び線状電子放出素子、線状変調電極は全て1.0m
mピツチに形成した。
次に、電子放出素子を複数同時に駆動する為の素子配
線電極5を形成する。材料としては、金、銅、アルミニ
ウム等の金属材料が適当であり、電子放出素子を多数同
時に駆動する為には、電気抵抗の小さな材料がより望ま
しい。本参考例では、銅を主体とする材料で1.5μmの
厚さに形成した。
次に、絶縁体膜6を変調電極4の端部に設ける(第4
図B)。このとき、絶縁体膜6は素子配線電極5と直角
方向に設けられ、絶縁体膜上に設ける変調配線電極7と
素子配線電極5との電気的絶縁をとる必要がある。その
為には、絶縁体膜6の厚さは素子配線電極5より厚く形
成する必要がある。本参考例では、厚さ3μmのSiO2
形成した。次に変調電極4と変調配線電極7の電気的接
続を得る為に絶縁体膜6にコンタクトホール8を形成す
る。
次に、変調配線電極7を絶縁体膜6上に形成する。こ
のときコンタクトホール8を介して変調電極の結線が成
され、かつ電子放出部3を挟む2つの変調電極に同一の
電圧が印加されるように配線する(第4図C)。本参考
例では基体端部でこの配線を行った。本参考例の変調配
線電極7は、5μmのNi材料で形成した。
次に、素子電極間に微粒子膜を形成し電子放出部3を
形成する(第4図D)。かかる微粒子膜は、有機パラジ
ウム微粒子をスピナー塗布し、その後約300℃で30分焼
成することにより形成した。得られた微粒子膜は、パラ
ジウムと酸化パラジウムの混合微粒子膜であった。尚、
パターニング方法は、通常良く用いられるリフトオフ技
術によることができ、このとき微粒子膜は素子電極4の
間のみに配置されるだけでなく、素子電極4上に配置さ
れていても構わない。
以上説明したプロセスで形成された電子線発生装置を
リアプレート12上に配置し、該リアプレート12から5mm
離して蛍光体を有するフエースプレートを設け、第3図
に示される画像形成装置を作製した。
次に本参考例の駆動方法を説明する。
蛍光体面の電圧をEV端子13を通じて0.8kV〜1.5kVに設
定する。配線14、15を通じて一対の素子配線電極に(本
参考例では14Vの)電圧パルスを印加し、線状に並べた
複数の電子放出素子から電子を放出させる。放出された
電子は、情報信号に対応して線状変調電極群に配線16を
通じて電圧を印加することにより電子ビームをON/OFF制
御する。変調電極4により引き出された電子は、加速し
蛍光体に衝突する。蛍光体は情報信号に応じて一ライン
の表示を行う。次にこの隣りの配線電極に(本実施例で
は14Vの)電圧パルスを印加し上述した一ラインの表示
を行う。これを順次行うことにより一画面の画像を形成
した。つまり、配線電極群を走査電極として、走査電極
と変調電極でXYマトリツクスを形成し画像を表示した。
尚、素子に印加するパルス電圧は、素子の材料や構造に
もよるが、一般的には8〜20Vの範囲である。
本参考例の表面伝導形電子放出素子は、100ピコ秒以
下の電圧パルスに応答して駆動できるので、1画面を30
分の1秒で画像を表示すると1万本以上の走査線数が形
成可能である。
また、変調電極群に印加する電圧は−36V以下で電子
ビームをOFF制御し、26V以上でON制御した。また、−36
V〜26Vの間で電子ビームの量が連続的に変化した。よっ
て、変調電極4に印加する電圧により階調表示が可能で
あった。
変調電極4に印加する電圧によって電子ビームが制御
できる理由は、変調電極の電圧によって電子放出部3近
傍の電位がプラスからマイナスまで変化し、電子ビーム
が加速または減速することに基づく。また、本参考例で
は電子放出部3を挟む位置に変調電極4を設けている
が、これに限定されるものではなく、一つの変調電極で
も変調電圧を高くすれば同様に電子ビームを制御でき
る。
以上説明したように、電子放出素子と変調電極が同一
基体上に同一プロセスで形成されているのでアライメン
トが容易で、かつ、薄膜製造技術で作製している為、大
画面で高精細なデイスプレイを安価に得ることができ
た。さらに、電子放出部3と変調電極4の間隔を極めて
精度良く作製することができ、高解像性の画像形成装置
を得ることができた。
また、表面伝導形電子放出素子においては数ボルトの
初速度を持った電子が真空中に放出されるが、このよう
な素子の変調に対して本発明は極めて有効である。
又、表示画像全体は、高輝度、高コントラストであ
り、輝度むらもなかった。
参考例2 参考例1において、電子放出素子の大きさW1=20μ
m、変調電極の大きさW2=60μmとしたこと以外は、参
考例1と同様の電子線発生装置及び画像形成装置を作製
した。本参考例の装置は、変調効率及び表示画像の高輝
度、高コントラストが達成された。
参考例3 参考例1において、電子放出素子の大きさW1=20μ
m、変調電極の大きさW2=120μmとしたこと以外は、
参考例1と同様の電子線発生装置及び画像形成装置を作
製した。本参考例の装置は、参考例2よりも更に高品位
の画像表示が可能であった。
実施例1 第5図は本実施例を示す構成図である。
本実施例は、前記参考例1の電子放出素子の形状を換
えたものである。本実施例の電子放出素子は、素子電極
22の幅が電子放出部23の長さ(l)を形成するものであ
る。
本実施例の画像形成装置の作製方法は、前記参考例1
と同一の方法が適用できるので省略する。
本実施例は、電子放出部の長さ(l)(即ち、電子放
出素子の大きさ(W1))を10μm、変調電極24と素子電
極22の距離(S)を5μm、変調電極の大きさ(W2)を
200μmに形成した。その他の構成材の寸法は、前記参
考例1とほぼ同等の値とした。
本実施例は、前記参考例1とほぼ同様の効果を有する
が、とりわけ電子ビームの収束、発散の制御が可能で、
非常に高精細な画像表示ができる。また、電子放出部23
と変調電極24の距離を短くできるので、低電圧にて電子
ビームをON/OFF制御できる。
実施例2 参考例1において、電子線発生装置を第6図に示した
装置とした以外は、同様の画像形成装置を参考例1と同
様の方法で作製した。第6図において、31は絶縁性基
体、32は素子電極、33は電子放出部、34は変調電極、36
は素子配線電極である。又、不図示ではあるが、参考例
1同様に該基体31面上に素子配線電極によって複数の電
子放出素子が配列された線状電子放出素子群と変調電極
群とがXYマトリツクスを構成し並設されている。本実施
例において、先述した定義より電子放出素子の大きさ
(W1)は22μm、変調電極の大きさ(W2)は500μmと
なる様作製した。
本実施例の画像形成装置においても、参考例1とほぼ
同等の品位を有する表示画像が得られた。
参考例4 第7図は一参考例である光プリンターの概略的構成図
である。
図中47はガラス製の真空容器、41はフエースプレー
ト、43は蛍光体に電圧印加する為の電極、42はリアプレ
ート、1はガラス基板(絶縁性基体)、3は表面伝導形
電子放出素子の電子放出部、4は変調電極、44は電子放
出素子に電圧を印加する為の電極(Dp、Dm)、46は変調
電極4に電圧を印加する為の電極(G1〜GN)、48は発光
源、45は被記録体である。
被記録体45は以下の組成よりなる感光性組成物をポリ
エチレンテレフタレート膜上に2μm厚さに均一塗布す
ることにより作製した。感光性組成物は、a.バインダ
ー:ポリエチレンメタクリレート(商品名ダイヤナール
BR、三菱レーヨン)10重量部、b.モノマー:トリメチロ
ールプロパントリアクリレート(商品名TMPTA、新中村
化学)10重量部、c.重合開始剤:2−メチル−2−モルホ
リノ(4−チオメチルフエニル)プロパン−1−オン
(商品名イルガキコア907、チバガイギー)2.2重量部の
混合組成物で溶媒としてメチルエチルケトン70重量部で
作製した。
フエースプレート41の蛍光体はけい酸塩蛍光体(Ba、
Mg、Zn)3Si2O7:Pb2+を用いた。
又、発光源48は参考例1と同様な方法で作製した。
次に本参考例の駆動方法を第8図(a)を用いて説明
する。図中51は発光源48、54は被記録体45、52は被記録
体45の支持体であり、53は被記録体45の搬送ローラーで
ある。ここで、発光源51は被記録体54に相対向して1mm
以下の位置に配置されている。
本参考例では、電子放出素子列を駆動するのと同期し
て変調電極に情報信号に応じて画像1ライン分の変調信
号を同時に印加することにより各電子ビームの蛍光体へ
の照射を制御し、画像1ライン分の発光パターンを形成
する。該発光パターンに従い発光体から放出された光線
は被記録体に照射され、光の照射された被記録体は光重
合し硬化する。次に搬送ローラー53を動かして同様な駆
動を行う。このような駆動を行うことにより、情報信号
に応じた光重合パターンが被記録体上に光重合パターン
として形成される。この光重合パターンをメチルエチル
ケトンで現像することにより光記録パターンをポリエチ
レンテレフタレート上に形成した。
本参考例の光プリンターは均一、高速スピード、高コ
ントラストで鮮明な光記録パターンが得られた。
参考例5 第9図は他の参考例である光プリンターの概略的構成
図である。61は参考例4と同様な発光源、64は被記録体
であるところの電子写真用感光体、68は帯電器、65は現
像器、66は除電器、67はクリーナー、69は画像を形成す
べき紙である。又、本参考例は蛍光体としてZn2SiO4:Mn
(P1蛍光体)の黄緑発光蛍光体、電子写真用感光体とし
てアモルフアスシリコン感光体を用いた。
次に本参考例の光プリンターの駆動方法を説明する。
まず帯電器68により被記録体64をプラス電圧に帯電す
る。帯電する電圧は100V〜500Vが適当であるがこれに限
るものではない。次に発光源61により情報信号に応じた
発光パターンを被記録体64に照射し光照射部を除電し静
電潜像パターンを形成する。次に現像器65によりトナー
粒子で被記録体64を現像する。
上記トナーを吸着した部分は被記録体64の回転と共に
移動し、除電器66によって帯電が解除されると、吸着さ
れていたトナーが落下する。この時、被記録体64と除電
器66の間には、画像を形成すべき紙69が位置しており、
トナーはこの紙69上に落下される。
トナーを受止めた紙69は、定着装置(図示されていな
い)へと移動し、ここでトナーが紙69上に定着され、紙
69上に、発光源61で表わされた画像が再現記録される。
一方、ドラム状の被記録体64は更に回転してクリーナ
ー67へと移動し、ここで残留するトナーが払い落とさ
れ、更に帯電器68によって帯電状態を形成されるもので
ある。
以上述べた記録装置に本発明の電子線発生装置を用い
ると、先述した本発明の電子線発生装置の有する利点に
起因して、とりわけ高解像性、高速性、露光むらがな
く、高コントラストで鮮明な記録画像が得られた。
〔効果〕
以上述べた本発明の電子線発生装置は、変調電極と電
子放出素子との位置合せが容易である為、その作製が簡
単である上、従来にくらべて、充分な電子放出量が得ら
れ、駆動時の意図せぬ電子放出量の変動や複数の電子ビ
ーム間での変調ムラが著しく改善された。更に本発明の
電子線発生装置は放出される電子ビームの変調効率にお
いても優れたものであった。
又、本発明の電子線発生装置を用いた画像形成装置に
おいては、表示画像のコントラストに優れており、輝度
ムラの少ない画像形成装置であった。
又、本発明の電子線発生装置を用いた記録装置におい
ても、記録画像のコントラストに優れ、鮮明な画像を提
供し得るものであった。
更に、上記画像表示装置及び記録装置において、本発
明の電子線発生装置は先述した如く変調電極と電子放出
素子との位置合せが容易であることに起因し、電子放出
素子を高密度に配置しても、その電子放出及び電子ビー
ムの変調に従来の如き支障をきたさないので、高解像
度、高精細、高スピードの表示画像及び記録画像を形成
し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は電子線発生装置の一参考例を示す図、 第2図は第1図のA−A′断面図、 第3図は画像形成装置の一参考例を示す図、 第4図A乃至Dは第1図に示す電子線発生装置の作製工
程を説明する為の図、 第5図は本発明の電子線発生装置の実施例を示す図、 第6図は本発明の電子線発生装置の更に別の実施例を示
す図、 第7図、第8図(a)、(b)、第9図は記録装置の一
参考例を示す図、 第10図及び第11図は従来の画像形成装置を示す図であ
る。 1、21、31……絶縁性基体 2、22、32……素子電極 3、23、33、74……電子放出部 4、24、34、76、92……変調電極 5、25、73……素子配線電極 7、27、37……変調配線電極 12、42、71、91……リアプレート(基板) 8……コンタクトホール 6、26、36……絶縁体膜 11、41、80、96……フエースプレート 14、15、16、44、46……配線 17、47……真空容器 48、51、61……発光源 45、54、64……被記録体 52、53……支持手段 65……現像機 66……除電器 67……クリーナー 68……帯電器 69……紙 72……支持体 75……電子通過孔 82……蛍光体の輝点 93……熱電子線源 94……上偏向電極 95……下偏向電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 哲也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 三品 伸也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−5249(JP,A) 特開 平3−20941(JP,A) 特開 昭63−64244(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 1/30,3/08 H01J 29/04,29/52 H01J 31/12 - 31/15

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性基体上に、該絶縁性基体面に沿って
    並設された一対の素子電極間に、該一対の素子電極を介
    して電圧が印加される電子放出部を有する電子放出素子
    と、該電子放出素子から放出される電子ビームを情報信
    号に応じて変調する、電子放出素子とは電気的に独立し
    て設けた変調電極とを有する電子線発生装置において、
    該電子放出素子と該変調電極とが該絶縁性基体の同一面
    上に並設されており、該変調電極は、該一対の素子電極
    の並設された方向に対して略直交する方向に並設され、
    該電子放出部を挟むように配置された一対の電極からな
    り、且つ素子幅方向における、該変調電極を構成する一
    対の電極の幅が、素子幅よりも大きいことを特徴とする
    電子線発生装置。
  2. 【請求項2】素子幅方向における、該変調電極を構成す
    る一対の電極の幅が、素子幅の3倍以上である請求項1
    に記載の電子線発生装置。
  3. 【請求項3】該電子放出素子と該変調電極との間隔が、
    30μm以下である請求項1に記載の電子線発生装置。
  4. 【請求項4】該電子放出素子の複数が結線された線状電
    子放出素子の複数と該変調電極の複数とがXYマトリック
    スを構成している請求項1〜3のいずれかに記載の電子
    線発生装置。
  5. 【請求項5】該電子放出素子の素子電極の幅は、該素子
    電極が並設された方向において、1μm〜50μmの範囲
    である請求項1〜4のいずれかに記載の電子線発生装
    置。
  6. 【請求項6】該電子放出素子が、表面伝導形電子放出素
    子である請求項1〜5のいずれかに記載の電子線発生装
    置。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の電子線発
    生装置と、該電子放出素子からの電子ビームの照射によ
    り画像を形成する画像形成部材とを有することを特徴と
    する画像形成装置。
  8. 【請求項8】請求項1〜6のいずれかに記載の電子線発
    生装置と、該電子放出素子からの電子ビームの照射によ
    り発光する発光体と、該発光体からの光の照射により画
    像記録される被記録体とを有することを特徴とする記録
    装置。
  9. 【請求項9】請求項1〜6のいずれかに記載の電子線発
    生装置と、該電子放出素子からの電子ビームの照射によ
    り発光する発光体と、該発光体からの光の照射により画
    像記録される被記録体の支持手段とを有することを特徴
    とする記録装置。
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