JPH0550652A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0550652A
JPH0550652A JP23369291A JP23369291A JPH0550652A JP H0550652 A JPH0550652 A JP H0550652A JP 23369291 A JP23369291 A JP 23369291A JP 23369291 A JP23369291 A JP 23369291A JP H0550652 A JPH0550652 A JP H0550652A
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electron
light
image forming
emitting
emitting device
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JP23369291A
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English (en)
Inventor
Naohito Nakamura
尚人 中村
Ichiro Nomura
一郎 野村
Shinya Mishina
伸也 三品
Hidetoshi Suzuki
英俊 鱸
Tetsuya Kaneko
哲也 金子
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication of JPH0550652A publication Critical patent/JPH0550652A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2201/00Electrodes common to discharge tubes
    • H01J2201/30Cold cathodes
    • H01J2201/316Cold cathodes having an electric field parallel to the surface thereof, e.g. thin film cathodes
    • H01J2201/3165Surface conduction emission type cathodes

Landscapes

  • Discharge Lamps And Accessories Thereof (AREA)
  • Printers Or Recording Devices Using Electromagnetic And Radiation Means (AREA)
  • Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期にわたり高画質を維持し、装置の作製容
易化を図り、そして、より高輝度かつ均一な表示の画像
形成ができるようにする。 【構成】 電子放出素子と、電子放出素子から放出され
る電子線の照射により発光させられる発光体とを備えた
画像形成装置において、電子放出素子と発光体は所定の
基体面に併設されており、また、1つの発光体につき、
少なくとも2以上の異なる値の電圧を同時に印加する電
圧印加手段を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子放出素子を用いた
画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、面状に展開した複数の電子放出素
子と、この電子放出素子から放出された電子ビームの照
射により画像を形成する画像形成部材(例えば、蛍光
体、レジスト材等、電子が衝突することで発光、変色、
帯電、変質等する部材)とを各々相対向させた薄形の画
像形成装置が知られている。
【0003】この様な画像形成装置の例として、図9
に、従来の電子線ディスプレイ装置の概略構成図を示
す。この装置は、相対向する電子放出素子と画像形成部
材との間に変調電極を配置した構成を有する電子線ディ
スプレイ装置である。図中、91はリアプレートであ
る。92は支持体、93は配線電極、94は電子放出部
であり、これらにより電子放出素子が形成されている。
96は変調電極、95は変調電極96に設けられた電子
通過孔である。97はガラス板、98は透明電極、99
は蛍光体(画像形成部材)であり、これらにより、フェ
ースプレイト100が形成される。101は蛍光体の輝
点である。電子放出部94は薄膜技術により形成され、
リアプレート91とは接触することがない中空構造を成
す。変調電極96は、電子放出部94の上方(電子放出
方向)空間内に配置されており、電子放出部94で放出
された電子ビームは、電子通過孔95を通過するように
なっている。
【0004】この構成において、配線電極93に電圧を
印加して電子放出部94を加熱することにより熱電子が
放出される。放出された電子は、その電子流を情報信号
に応じて変調する変調電極96に電圧を印加することに
より、電子通過孔95を介して取り出されて加速され、
蛍光体99に衝突し、輝点101を生じさせる。配線電
極93と変調電極96とでXYマトリックスを形成して
おり、これら電極に所定の信号を印加することにより、
画像形成部である蛍光体99上に画像表示が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の画像形成装置においては、画像形成部材(蛍光体)
が、電子放出素子の上方(電子放出方向)空間内に、電
子放出素子と相対向して配置されているため、以下のよ
うな問題点を有する。
【0006】まず第1に、画像形成部材や装置内の残留
ガスに電子ビームが照射されると正イオンが発生し、こ
れが、電子を加速するための高電圧により電子の加速方
向と逆方向に加速されて電子放出素子に衝突し、電子放
出素子にダメージを与えるという問題がある。このよう
なダメージは、特に装置内の真空度が10-5torr以
下という条件で駆動した場合に顕著となるが、仮に装置
内を高真空度に保ったとしても装置の長時間に及ぶ連続
駆動は、同様のダメージをもたらす。この様な電子放出
素子のダメージは結局、電子放出量(電子放出効率)の
低減や、最悪の場合には素子破壊を招き、蛍光体の輝度
むらや輝度ゆらぎを生じさせ、形成される画像のコント
ラストを低下させることになる。
【0007】第2に、画像形成部材(蛍光体)と電子放
出部との横方向での厳密な位置合せが難しいため、わず
かな位置ずれが生じ、これが、形成画像に著しいコント
ラストの低下すなわち蛍光画像の輝度むらや輝度ゆらぎ
を生じさせるという問題がある。
【0008】第3に、画像形成部材(蛍光体)と電子放
出素子の電子放出部間の距離を一定に保つことが難しい
ため、結果としてその距離が衝撃や駆動時の熱歪等によ
って変動し、これが、意図せぬ形成画像のコントラスト
低下すなわち蛍光画像の輝度むらや輝度ゆらぎを生じさ
せるという問題がある。
【0009】そしてとりわけ、上記第2および第3の問
題点は、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)
の多色蛍光体を配置した画像形成部材を有する画像形成
装置において、色むらの生じる原因となり、情報信号に
応じた色再現性の低下を生じさせる。そこで本発明の目
的は、画像形成装置において、高い輝度でかつより均一
な発光の画像を形成できるようにするとともに、長期に
わたり高コントラストで鮮明な画像が維持できるように
することにある。また、他の目的は、フルカラーの画像
を形成する画像形成装置において、色調むらが少なく色
再現性に優れた画像を形成できるようにすることにあ
る。さらに他の目的は、画像形成部材と電子放出素子の
電子放出部との厳密な位置合せを必要とすることがな
く、容易に画像形成装置を作製できるようにすることに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の画像形成装置は、電子放出素子と、電子放出素
子から放出される電子線の照射により発光させられる発
光体とを備えた画像形成装置において、電子放出素子と
発光体は所定の基体面に併設されており、また1つの発
光体につき、少なくとも2以上の異なる値の電圧を同時
に印加する電圧印加手段を具備することを特徴とする。
【0011】好ましい態様においては、電圧印加手段
は、1つの発光体につき、対応する電子放出素子の電子
放出部からの距離が大きい部分ほど高い電圧をその部分
に対して印加する。
【0012】電子放出素子としては、従来より画像形成
装置の電子源として用いられているものであれば、熱陰
極、冷陰極のいずれを用いても良いが、熱陰極の場合
は、基板への熱拡散により電子放出効率および応答速度
が低下し、また熱による画像形成部材の変質が考えられ
るため熱陰極と画像形成部材を高密度で配置できないの
で好ましくない。したがって、表面伝導形放出素子、半
導体電子放出素子等の冷陰極型のものが好ましい。その
うちでも、表面伝導形放出素子の方が、本発明の画像形
成装置において 1)高い電子放出効率が得られる、 2)構造が簡単であるため、本発明の素子構造が可能で
あり、かつ構造が容易である、 3)同一基板上に多数の素子を配列形成できる、 4)応答速度が速い、 5)輝度コントラストが一層優れている、 等の利点を有するので特に好ましい。
【0013】ここで表面伝導形素子とは、例えば、エム
・アイ・エリンソン(M.I.Elinson)等によ
って発表された冷陰極素子[ラジオ・エンジニアリング
・エレクトロン・フィジィッス(Radio Eng.
Electron.Phys.)第10巻、1290〜
1296頁,1965年]であり、これは基体面上に設
けられた電極(素子電極)間に形成された小面積の薄膜
(電子放出部)に、該電極(素子電極)間に電圧を印加
して、該膜面に平行に電流を流すことによって電子放出
が生じる素子であり、前記エリンソン等により開発され
たSnO2 (Sb)薄膜を用いたものの他、Au薄膜に
よるもの[ジー・ディトマー:“スイン・ソリッド・フ
ィルムス”(G.Dittmer:“Thin Sol
id Films”)、9巻,317頁,(1972
年)]、ITO薄膜によるもの[エム・ハートウェル・
アンド・シー・ジー・フォンスタッド・“アイ・イー・
イー・イー・トランス・イー・ディー・コンフ”(M.
Hartwell andC.G.Fonstad:
“IEEE Trans.ED Conf.”)519
頁,(1975年)],カーボン薄膜によるもの[荒木
久他:“真空”,第26巻,第1号,22頁(1983
年)]等が報告されている。また、上記以外にも後述す
るように、その電子放出部が金属微粒子の分散によって
形成されるものでも良い。好ましい形態としては、上記
薄膜(電子放出部)のシート抵抗が、103 Ω/□〜1
9 Ω/□であり、また、上記電極間隔は0.01μm
〜100μmである。
【0014】また、電子放出素子として表面伝導形放出
素子を用いることのもう一つの利点は、表面伝導形放出
素子においては、電極間に形成された電子放出部から放
出される電子が電圧印加時の正極側に速度成分を得て飛
翔してくる為、電子線の軌道は鉛直方向に対して、正極
側に大きく偏向される点である。即ち、上記電子線軌道
の水平方向への偏向の度合が大きな電子放出素子を用い
ることは、電子放出素子と画像形成部材とを基体面に並
設したことを主たる特徴とする本発明においては、特に
好ましい態様となる。表示部材としては、電子線の照射
により発光する発光体、さらにはR(レッド)、G(グ
リーン)およびB(ブルー)の三原色の発光体を有する
ものを用いることができる。
【0015】画像形成部材としては、例えば、電子線の
照射により発光する発光体、フルカラーの発光画像を形
成する場合はR(レッド)、G(グリーン)およびB
(ブルー)の三原色の発光体を有するものが用いられ
る。そして通常、複数の電子放出素子と、それらに対応
する複数の画像形成部材とが基板面に行列配置される。
【0016】さらに、画像を記録する場合、例えば、発
光体からの光の照射により画像記録される被記録体、さ
らにはその支持手段を有する。
【0017】
【作用】この構成において、電子放出素子を、例えばそ
の正側および負側電極間に所定の電圧を印加することに
より、駆動させると、電子放出素子から電子が放出され
るが、この電子ビームは、その後、対応する発光体に印
加される電圧に応じた加速がなされ、発光体上に至り、
その電圧に応じて、発光体に衝突して発光体を発光させ
たり、あるいは衝突せずに発光させなかったりする。こ
のように電子ビームは各発光体の電位の変動に応じて選
択的にON/OFF制御され、それに応じて画像が形成
される。また、発光体に印加する電圧は一定としてお
き、電子放出素子の駆動のみをON/OFF制御する場
合もある。
【0018】このとき、放出電子の飛翔方向は発光体の
方へ偏向されるが、放出電子によって生じる正イオンは
電子に比べて質量が非常に大きいため、その軌道はほと
んど曲げられることがない。したがって、この正イオン
は電子放出素子へ衝突せず、電子放出素子にほとんど損
傷を与えない。
【0019】またこのとき、1つの発光体に、例えば、
電圧の低い順にV1,V2,…,Vnのn個の異なる電
圧が印加されるとすれば、対応する正側の素子電極に近
い部分から遠い部分に順にV1,V2,…,Vnの電圧
が印加される。そしてこれにより、1つの発光体全面に
同一の電圧が印加される場合に比べて、電子ビームが一
様に照射され、発光体の全面が発光し、より高い輝度で
かつ均一に画像が形成される。
【0020】つまり、発光体全面に電圧が印加される場
合は、発光体が電子放出素子に比べて十分大きい場合、
すなわち、電子放出素子からみて発光体面上の電場がほ
ぼ一様と考えられるとき、電子放出素子から放出される
電子は、電子放出素子の電子放出部から放出されるとき
の初速度の角度や大きさの分布によってのみ決まる拡が
りをもって発光体に照射される。そして、例えば表面伝
導形の電子放出素子においては、素子電極に印加する電
圧により、放出電子の初速度分布はほぼ決まってしま
う。これに対し、本願発明におけるように、発光体に印
加される電圧が2値以上であり、発光体の面内で電位勾
配が存在する場合、その発光体面での電位勾配により電
子の照射分布を制御することができる。したがって、電
位勾配を適当に制御して、発光体全体に対してより均一
な電子ビームの照射が行われる。したがって、発光体の
面積も支障なく大きなものとされ、より高い輝度でかつ
より均一な発光の画像形成が行われる。
【0021】一方、装置を製造するにあたっては、発光
体と電子放出素子とを基体上に並設するようにしている
ため、発光体と電子放出素子を印刷法などにより同一基
体上に形成することにより、電子放出素子と発光体との
厳密な位置合せは不要であり、発光体は極めて容易に配
置される。また、装置作成後は、電子放出素子と発光体
との位置関係の変動も生じない。したがって、長期にわ
たり高コントラストで鮮明かつ高精細な画像が維持さ
れ、特にフルカラーの画像形成装置においては、色調む
らが少なく色再現性に優れた画像が形成されるととも
に、装置の作製の容易化、薄型化が図られる。
【0022】
【実施例】実施例1 図1は本発明の第1の実施例に係る光プリンターの斜視
図、そして図2はその電子放出部近傍の拡大図である。
この装置は、発光源48、レンズアレイ49および被記
録体45を備える。レンズアレイ49は、一般的にはセ
ルフォックレンズによって形成され、発光源48と被記
録体45との間に配置されて、発光源48の蛍光体16
に生ずる輝点を被記録体45上に結像するものである。
【0023】発光源48は、電子放出素子10と、電子
放出素子10から放出される電子線の照射により発光さ
せられる蛍光体16とを備え、電子放出素子10と蛍光
体16は絶縁性基体12面に併設されており、また、1
つの蛍光体16につき、異なる2値の電圧をそれぞれ低
電位側蛍光体配線電極20Lおよび高電位側蛍光体配線
電極20Hを介して同時に印加する電圧印加手段を具備
する。そして、絶縁性基体12、支持枠17、およびフ
ェースプレート19により真空容器18が形成される。
【0024】電子放出素子10は、相対向する正側およ
び負側の素子電極14aおよび14bを有しこれら電極
間に電圧が印加されることにより電子を放出する。ま
た、電子放出素子10は、電極14aおよび14b間に
電子放出部15を有し、これら電極間に電圧を印加する
ことにより電子放出部15より電子を放出するものであ
り、冷陰極型の表面伝導形放出素子である。
【0025】電子放出素子10とそれに対応する蛍光体
16の組は複数であり、各電子放出素子10の正側およ
び負側の電極14aおよび14bはそれぞれ素子配線電
極13aおよび13bに接続されている。各電子放出素
子10によって、1つの電子放出素子列を形成してい
る。すなわち、発光源48は、電子放出素子列を1列の
み有する一次元的な発光源である。各蛍光体16は、そ
れぞれ低電位側蛍光体配線電極20Lおよび高電位側蛍
光体配線電極20Hを介して容器外に接続されている。
素子配線電極13aおよび13bと蛍光体配線電極20
Lおよび20Hとの間においては、絶縁体22により電
気的絶縁が保持されている。
【0026】図中、23は正極側の素子電極14aの素
子配線電極13aに電圧を印加するための容器外電極、
24は負極側の素子電極14bの素子配線電極13bに
電圧を印加するための容器外電極、そして、25Lおよ
び25Hは蛍光体配線電極20Lおよび20Hへそれぞ
れ電圧を印加するための容器外電極である。
【0027】被記録体45は、感光性組成物をポリエチ
レンテレフタレート膜上に2μmの厚さで均一に塗布す
ることにより作製される。この感光性組成物は、a.バ
ンダー:ポリエチレンメタクリレート(商品名;ダイヤ
ナールBR、三菱レーヨン)10重量部、b.モノマ
ー:トリメチロールプロパントリアクリレート(商品
名;TMPTA、新中村化学)10重量部、c.重合開
始剤:2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフ
ェニル)プロパン−1−キシ(商品名;イルガキュア9
07、チバガイギー)2.2重量部、の混合組成物であ
り、溶媒としてメチルエチルケトン70重量部を用いて
作製される。蛍光体は、けい酸塩蛍光体(Ba,Mg,
Zn)3 Si27 :Pb2+を主たる材料とするもので
ある。
【0028】次に、装置の製造方法について説明する。
まず絶縁性基体12を十分洗浄し、通常良く用いられる
蒸着技術とホトリソグラフィー技術により、素子電極1
4aおよび14bならびに低電位側および高電位側の蛍
光体配線電極20Lおよび20HをNiを主成分とする
材料で作製する。このとき、蛍光体配線電極20Lおよ
び20Hはそれぞれ容器外電極25Lおよび25Hに接
続する。蛍光体配線電極20Lおよび20Hは、電気抵
抗が十分低くなるように作製しさえすれば、どのような
材料を用いて作製してもよい。
【0029】次に、蒸着技術により、SiO2 で3μm
の厚さの絶縁層22を形成する。この絶縁層22は、ガ
ラスや他のセラミックス材料を用いて形成してもよい。
【0030】次に、蒸着技術とエッチング技術により素
子配線電極13aおよび13bをNi材料で作製する。
このとき、素子電極14aおよび14bを、素子配線電
極13aおよび13bで接続し、素子電極14aおよび
14bが相対向する電子放出部15を形成するようにす
る。また、素子配線電極13aおよび13bをそれぞれ
容器外電極23および24に接続する。素子電極14a
および14b間の電極ギャップGは0.1〜10μmが
好適であり、ここでは2μmに形成する。電子放出部1
5に対応する対向部分の長さLは300μmとなるよう
に形成する。素子電極14aおよび14bの幅W1は狭
い方が望ましいが、実際には、1〜100μmが好まし
く、さらには1〜10μmがより好ましい。また電子放
出部15が、蛍光体16と、それに隣接する蛍光体との
中心近傍に位置するように作製する。また素子配線電極
13aおよび13b各組の配列ピッチは2mm、そして
電子放出部15の配列ピッチは2mmとなるように形成
する。
【0031】次に、ガスデポジション法を用いて相対向
する素子電極14a,14b間に超微粒子膜を設けるこ
とにより電子放出部15を形成する。超微粒子の材料に
はPdを用いるが、その他の材料としてAg,Au等の
金属材料やSnO2,In23 等の酸化物材料が好適で
あるが、これに限定されるものではない。本実施例では
Pd粒子の直径を約100Åに設定したが、これに限定
されるものではない。また、ガスデポジション法以外に
も、例えば有機金属を分散塗布し、その後熱処理するこ
とにより電極間に超微粒子膜を形成しても所望の特性が
得られる。
【0032】次に、印刷法により、各蛍光体16を、ほ
ぼ10μmの厚さで形成する。スラリー法、沈殿法等他
の方法により形成しても良い。
【0033】そして、このようにして電子放出素子等が
形成された絶縁性基体12に対し、厚さ5mmの支持枠
17を介してフェースプレート19を配置し、フェース
プレート19と支持枠17との間、および絶縁性基体1
2と支持枠17との間にフリットガラスを塗布し、43
0℃で10分以上焼成することによりこれらの間を接着
する。
【0034】このようにして完成したガラス容器18内
の装置の雰囲気を真空ポンプにより排気し、十分な真空
度にした後、通電処理を行い、最後にガラス容器の封止
を行う。このときの真空度は、装置のより一層の安定な
動作を得るために十分な10-5〜10-7torrとす
る。
【0035】次に、装置の駆動方法について説明する。
図3はこの駆動方法を示す説明図である。同図に示すよ
うに、各蛍光体16に対し、高電位側蛍光体配線電極2
0Hおよび低電位側蛍光体配線電極20Lを介して、そ
れぞれ2つの異なる電圧VaおよびVb(Va>Vb)
を印加する。また、素子配線電極13bを介して各電子
放出素子10の負極側素子電極14bに0Vを印加す
る。ここではVa=150V、Vb=80Vとするが、
この値は蛍光体の種類や必要な輝度によって決まり、上
記値に限定されない。次に、情報信号に応じ、素子駆動
回路41によって画像1ライン分の変調信号としての1
4Vの電圧パルスを、素子配線電極13a,13bを介
し、各素子電極14a,14bに印加する。実際には上
述したように負側素子電極14bには0Vが印加されて
いるため、正側素子電極14aに素子配線電極13aを
通じ14Vの電圧パルスが印加される。この電圧パルス
の印加時間および印加すべき素子電極14a,14b
は、情報信号によって制御され、それにより各電子放出
素子10による電子ビームの発生がON/OFF制御さ
れる。前記14Vの電圧パルス印加によりONされた電
子放出素子10からは、電子が放出される。放出された
電子ビームは、それぞれ正極側の素子電極14a方向に
飛翔するが、これら電子ビームは、その後、対応する蛍
光体16に対し、それに印加されている電圧によって加
速されて衝突し、それを発光させ、それにより1ライン
分の画像表示が行われる。
【0036】次に、発光源48と被記録体45間の1ラ
イン分の相対移動を行い、次の1ライン分の画像形成を
同様にして行う。そして、これを順次繰り返すことによ
って所望の画像を被記録体45上に形成することができ
る。
【0037】この1ライン分の画像形成タイミングに同
期した発光源48と被記録体45間の相対移動は、図4
に示すように、被記録体45を支持体52で支持しつ
つ、搬送ローラ53を駆動させることにより行われる。
【0038】このようにして被記録体45上に形成した
光重合パターンをメチルエチルケトンで現像することに
より、情報信号に応じた光記録パターンがポリエチレン
テレフタレート上に形成される。
【0039】これによれば、均一かつ高コントラストで
鮮明な光記録パターンが得られる。また、電子放出素子
10は表面伝導形であり、100ピコ秒以下の電圧パル
スに応答して駆動できるので、応答速度の速い画像形成
が行われる。
【0040】実施例2 図5は本発明の第2の実施例に係る画像形成装置の概略
構成を示す斜視図、図6はその電子放出素子近傍の拡大
斜視図、そして図7は図6のA−A′断面図である。こ
れらの図において、図1および2と符号が共通する部分
は、図1および2においてそれらの符号で示された部分
と同様の構成部分である。すなわち、この装置は、実施
例1の発光源48における素子列を複数有し、各列毎に
正側の素子電極14aおよび負側の素子電極14bをそ
れぞれ素子配線電極13a及び13bで接続して各列毎
にその電子放出素子10を同時駆動できるようにすると
ともに、行方向において同じ位置にある蛍光体16を行
毎に蛍光体配線電極20Hおよび20Lで接続するよう
にした以外は、実施例1における発光源48と同様の構
成を有し、同様にして製造される。
【0041】図8はこの装置の駆動方法を示す説明図で
ある。同図に示すように、素子駆動回路41によって一
対の素子配線電極13a,13bに14Vの電圧パルス
を印加すると(図においては最上列のものに印加されて
いる)、それに接続された素子列の各電子放出部15よ
り電子が放出される。放出された電子ビームは、それぞ
れ正極側の素子電極14a方向に飛翔するが、これら電
子ビームは、その後、蛍光体配線電極20Hおよび20
Lを介し、蛍光体変調手段43により情報信号に対応し
て素子電極14a側の蛍光体16に印加される接地電位
あるいは正の電圧VaおよびVbによりON/OFF制
御される。すなわち、ビームONとされる蛍光体16に
はVa=150VおよびVb=80Vがそれぞれ蛍光体
配線電極20Hおよび20Lを介して同時に印加され、
それにより、蛍光体16には電子ビームが照射される。
この電圧VaおよびVb値は、上述のように、これに限
定されない。ビームOFFとされる蛍光体16には、接
地電位が印加されるので、電子ビームは照射されない。
このように、入力される情報信号に基づき蛍光体変調手
段43により蛍光体16に電圧Va,Vbまたは0,0
を印加することにより、最初の素子列の各電子放出素子
から出力された電子ビームのON/OFF制御が行わ
れ、これにより、ビームONの場合の電圧が印加される
蛍光体16に対して、対応する電子放出素子10からの
電子ビームが加速して衝突し、それを発光させ、それに
より情報信号に応じた1ライン分の画像表示が行われ
る。
【0042】このようにして、一対の素子配線電極13
a,13bに対応する蛍光体による情報信号に応じた1
ラインの表示が終了すると、次にその隣の一対の素子配
線電極13a,13bが選択され、14Vの電圧パルス
が印加されて、同様にして次の1ラインの表示が行われ
る。そして、これを順次行うことにより、1画面の画像
が形成される。すなわち各列の素子配線電極13a,1
3bを走査電極とし、この走査電極と交差する各行の蛍
光体配線電極20Hおよび20LとによってXYマトリ
ックスが形成され画像表示が行われる。
【0043】これによれば、電子放出素子10は表面伝
導形であり、100ピコ秒以下の電圧パルスに応答して
駆動できるので、30分の1秒で1画面分の画像表示を
行うとすれば、1万本以上の走査線が形成可能である。
また、蛍光体毎に相異なる2値の電圧が同時に印加され
るため、蛍光体の発光がより均一となり、高輝度かつ高
コントラストの画像形成が行われる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
子放出素子と発光体とを基体上に並設するようにしたた
め、正イオンの衝突による電子放出素子の損傷や劣化を
防止することができるとともに、装置の製造に際して
は、電子放出素子に対して発光体を極めて容易に位置合
せして配置することができ、また、装置の薄型化が図ら
れる。また装置作成後は、電子放出素子と発光体との位
置関係の変動も生じない。したがって、長期にわたり高
コントラストで鮮明かつ高精細な画像を維持することが
できるため、カラーの場合でも、装置作製の容易化、小
型化を図ることができる。
【0045】また、発光体に印加される電圧を2値以上
としたため、発光体面での電位勾配により電子の照射分
布を制御することができ、したがって、発光体全体に対
してより均一な電子ビームの照射を行うことができる。
したがって、発光体の面積も支障なく大きくすることが
でき、また、より高い輝度でかつより均一な発光の画像
形成を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係る光プリンターの
斜視図である。
【図2】 図1の電子放出素子部分近傍の拡大斜視図で
ある。
【図3】 図1の装置の駆動方法を示す説明図である。
【図4】 図1の装置の動作を示す説明図である。
【図5】 本発明の第2の実施例に係る画像形成装置の
概略構成を示す斜視図である。
【図6】 図5の電子放出素子近傍の拡大斜視図であ
る。
【図7】 図6のA−A′断面図である。
【図8】 図5の装置の駆動方法を示す説明図である。
【図9】 従来例に係る画像形成装置の斜視図である。
【符号の説明】
10:電子放出素子、12:絶縁性基体、13a,13
b:素子配線電極、14a,14b:素子電極、15:
電子放出部、16:蛍光体、17:支持枠、19:フェ
ースプレート、20H,20L:蛍光体配線電極、、4
1:素子駆動回路、43:蛍光体変調手段、45:被記
録体、48:発光源、49:レンズアレイ、52:支持
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鱸 英俊 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 金子 哲也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子放出素子と、電子放出素子から放出
    される電子線の照射により発光させられる発光体とを備
    えた画像形成装置において、電子放出素子と発光体は所
    定の基体面に併設されており、また、1つの発光体につ
    き、少なくとも2以上の異なる値の電圧を同時に印加す
    る電圧印加手段を具備することを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 電圧印加手段は、1つの発光体につき、
    対応する電子放出素子の電子放出部からの距離が大きい
    部分ほど高い電圧をその部分に対して印加するものであ
    る、請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 電子放出素子は冷陰極型である、請求項
    1または2いずれかに記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 電子放出素子は、正側および負側の電
    極、およびこれら電極間に電子放出部を有し、これら電
    極間に電圧が印加されることにより電子放出部から電子
    を放出するものである、請求項1または2いずれかに記
    載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 発光体は、R(レッド)、G(グリー
    ン)およびB(ブルー)の三原色をそれぞれ呈する3種
    類のものを含む、請求項1または2いずれかに記載の画
    像形成装置。
  6. 【請求項6】 発光体からの光の照射により画像記録さ
    れる被記録体を有する請求項1または2いずれかに記載
    の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 発光体からの光の照射により画像記録さ
    れる被記録体の支持手段を有する請求項1または2いず
    れかに記載の画像形成装置。
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