JPH05276436A - 画像縮小装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 滑らかな輪郭をもつ縮小画像を得る。 【構成】 画像縮小装置に入力する画素データｊは１／
２掛算器13に与えられて加算回路16に入力する。ライン
バッファ11からは入力する画素データｊよりも１水平走
査期間前の画素データｇが出力され１／４掛算器14に与
えられ，ラインバッファ12からは入力する画素データｊ
よりも２水平走査期間前の画素データｄが出力され１／
４掛算器15に与えられ，それぞれ加算回路16に入力す
る。加算回路16から（１／２）ｊ＋（１／４）ｇ＋（１
／４）ｄのデータが出力されＤ／Ａ変換されて表示装置
20に与えられる。間引かれる画素のデータが重畳されて
いるので，滑らかな輪郭をもつ縮小画像が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は，画像縮小装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】テレビジョン・システムなどにおいて親
画面と子画面を作成する場合には画像を縮小する必要が
ある。この画像の縮小は従来は所定の間引率によって１
水平走査線ごと，１画素ごとなどに画素を間引くことに
より行なっていた。たとえば図４に示すような１画面分
の画像を縮小するときには図５に示すように奇数番めの
水平走査線の画素をすべて間引き垂直方向に１／２の縮
小画像を得ていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら，縮小画
像を作成する場合にこのように単純に奇数番め水平走査
線についての１水平走査期間すべての画素の間引きを行
なうと縮小画像の輪郭が滑らかにならず，段差がついた
縮小画像となってしまうことが多い。このために得られ
た縮小画像は見苦しいものであった。

【０００４】また単純に奇数の水平走査期間すべての画
素の間引きを行なうと，縮小画像に原画像の特徴が現わ
れなくなることが多い。

【０００５】この発明は，作成される縮小画像の輪郭を
滑らかにすることを目的とする。

【０００６】またこの発明は，原画像の特徴を維持して
いる縮小画像を得ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】第１の発明の画像縮小装
置は，縮小すべき画像を表わす映像信号を入力し，この
入力映像信号のレベルを所定の第１減衰率で減衰する第
１の減衰手段，間引きを行なう水平走査線の割合に対応
して設けられ，かつ１水平走査期間ずつ順次上記入力映
像信号を遅延する遅延手段，上記遅延手段によって遅延
された映像信号のレベルを所定の第２減衰率で減衰する
第２の減衰手段，上記第１の減衰手段および上記第２の
減衰手段によって信号レベルが減衰された映像信号がす
べて加算される加算回路，上記加算回路によって加算さ
れた映像信号を１水平走査期間中，間引きを行なう間引
手段，ならびに間引きをしない水平走査線の映像信号が
上記第１の減衰手段に入力したときには上記加算回路に
よって加算された映像信号を表示装置に与え，間引きす
べき水平走査線の映像信号が上記第１の減衰手段に入力
したときには上記間引手段によって間引きが行なわれる
よう上記間引手段を制御する制御手段を備えていること
を特徴とする。

【０００８】第２の発明の画像縮小装置は，映像信号を
入力し，この入力映像信号のレベルを所定の第１減衰率
で減衰する第１の減衰手段，間引きを行なう水平走査線
の割合に対応して設けられ，かつ１水平走査期間ずつ順
次上記入力映像信号を遅延する遅延手段，上記遅延手段
によって遅延された映像信号のレベルを所定の第２減衰
率で減衰する第２の減衰手段，間引きを行なう水平走査
線の割合に対応して設けられ，上記入力映像信号のレベ
ルと上記遅延手段によって遅延された映像信号のレベル
とを比較する比較手段，上記比較手段による比較の結
果，上記入力映像信号のレベルの方が上記遅延された映
像信号のレベルよりも高ければ入力映像信号を選択し，
上記入力映像信号のレベルの方が上記遅延された映像信
号のレベルよりも低ければ上記第１の減衰手段によって
減衰された入力映像信号と上記第２の減衰手段によって
減衰された映像信号とを選択する選択手段，上記選択手
段によって選択された映像信号を１水平走査期間中，間
引きを行なう間引手段，ならびに間引きをしない水平走
査線の映像信号が上記第１の減衰手段に入力したときに
は上記選択手段によって選択された映像信号を表示装置
に与え，間引きすべき水平走査線の映像信号が上記第１
の減衰手段に入力したときには上記間引手段によって間
引きが行なわれるよう上記間引手段を制御する制御手段
を備えていることを特徴とする。

【０００９】

【作用】第１の発明によると，間引きされない水平走査
線の映像信号のレベルおよび間引きされる水平走査線の
映像信号のレベルがそれぞれ減衰される。間引きされな
い水平走査線の画素の信号に，間引きされた所定のレベ
ルの水平走査線の画素の信号が重畳される。

【００１０】単純に画素が間引かれるのではなく，間引
かれずに残っている水平走査線の画素信号に所定レベル
の明るさの画素信号が重畳されるので，縮小画像の輪郭
が滑らかになる。

【００１１】第２の発明によると，間引かれる水平走査
線の画素信号レベルと間引かれない水平走査線の画素の
信号レベルとの比較が行なわれる。比較の結果，間引か
れない水平走査線の画素の信号レベルの方が間引かれる
水平走査線の画素の信号レベルよりも高ければ，間引か
れない水平走査線の画素を表わす映像信号が表示装置に
与えられる。また間引かれる水平走査線の画素の信号レ
ベルよりも間引かれない水平走査線の画素の信号レベル
の方が高ければ，減衰された入力映像信号に減衰された
遅延映像信号が重畳されて表示装置に与えられる。

【００１２】間引かれる水平走査線の映像信号のレベル
と間引かれない水平走査線の映像信号のレベルとが比較
され，比較結果に応じて信号の重畳が行なわれるので原
画像の特徴を有している縮小画像が得られる。

【００１３】

【実施例】図１は第１実施例を示すもので，画像縮小装
置の電気的構成のブロック図である。また図２は画像縮
小装置に入力する画像データによって表わされる３列×
４行の画素を示している。

【００１４】図１に示す画像縮小装置は，入力する画像
データの表わす画像を垂直方向の３画素分に対して２画
素分１水平走査期間にわたって画素を間引くことにより
垂直方向に画像の縮小を行なう装置である。このため画
像縮小装置にはラインバッファ11および12ならびに１／
４掛算器14および15が含まれている。

【００１５】ラインバッファ11および12は入力する画像
データを１水平走査期間遅延して出力するものである。
１／４掛算器14および15は入力する画像データのレベル
を１／４に減衰して出力するものである。

【００１６】画像縮小装置に入力した画像データは１／
２掛算器13およびラインバッファ11に与えられる。１／
２掛算器13は入力する画像データのレベルを１／２に減
衰して出力するもので，出力画像データは加算回路16に
与えられる。

【００１７】ラインバッファ11に入力した画像データは
１水平走査期間後に１／４掛算器14およびラインバッフ
ァ12に与えられる。ラインバッファ12に入力した画像デ
ータは１水平走査期間後に１／４掛算器15に与えられ
る。１／４掛算器14および15によってレベルが１／４に
減衰された画像データは加算回路16に与えられる。

【００１８】加算回路16は入力するすべての画像データ
のレベルを加算して出力する回路で，加算回路16から出
力される画像データは間引回路17および切替回路18のａ
端子側に与えられる。

【００１９】間引回路17は入力する画像データによって
表わされる画素を間引く回路である。間引回路17から出
力される画像データは切替回路18のｂ端子に与えられ
る。

【００２０】切替回路18は，間引くべき水平走査線の画
像データが画像縮小装置に入力したときにｂ端子側が導
通状態となり，間引かない水平走査線の画像データが画
像縮小装置に入力したときにはａ端子側が導通状態とな
るように切替制御される。切替回路18のａ端子側が導通
状態となると画像データはディジタル／アナログ（Ｄ／
Ａ）変換回路19に与えられアナログ映像信号に変換され
る。

【００２１】アナログ映像信号が表示装置20に与えられ
画像が可視表示される。

【００２２】図２に示すように画素が間引かれない水平
走査線の画像データの画素ｊが画像縮小装置に入力する
と，１／２掛算器13の出力は（１／２）ｊ（画素データ
のレベルも画素と同一符号で示す）となる。ラインバッ
ファ11の出力は１水平走査期間遅延するから画素ｊの上
の画素に当たる画素ｇの画像データとなる。画素ｇの画
像データが１／４掛算器14に入力するため，１／４掛算
器14の出力は（１／４）ｇとなる。ラインバッファ12の
出力はラインバッファ11の出力よりさらに１水平走査期
間遅延することとなるから，結果として画像縮小装置に
入力する画素ｊの２画素分上の画素ｄの画像データとな
る。画素ｄの画像データが１／４掛算器15に入力し，１
／４掛算器15の出力は（１／４）ｄとなる。

【００２３】加算回路16に，（１／２）ｊ，（１／４）
ｇおよび（１／４）ｄの画像データが入力し，（１／
２）ｊ＋（１／４）ｇ＋（１／４）ｄの加算画像データ
が加算回路16から出力される。画素ｊの水平走査線は間
引きが行なわれないため，切替回路18はａ端子側が導通
状態とされる。加算画像データはＤ／Ａ変換回路19に与
えられアナログ映像信号に変換され，表示装置20に与え
られる。

【００２４】間引かれる水平走査線の画像データ（画素
ｄ，ｇなど）が画像縮小装置に入力したときには切替回
路18はｂ端子側が導通状態となり１水平走査期間分の画
素の間引きが行なわれる。

【００２５】このように間引かれる水平走査線の画像デ
ータが間引かれない水平走査線の画像データに重畳され
るので，図６に示すように得られる縮小画像は滑らかな
輪郭をもつようになる。

【００２６】図３は第２実施例を示すもので，画像縮小
装置の電気的構成のブロック図である。

【００２７】図３においては，図１に示す画像縮小装置
と同一物には同一符号を付し説明を省略する。

【００２８】図３に示す画像縮小装置は図１に示す画像
縮小装置と比較して，比較回路21および22，１／２掛算
器23および24，７／８掛算器25，１／８掛算器26ならび
に選択回路27が含まれている。

【００２９】比較回路21は，画像縮小装置に入力する特
定の画素のデータのレベルとその画素の１水平走査期間
前の画素のデータのレベルとを比較する回路であり，比
較回路22は特定の画素のデータのレベルとその画素の２
水平走査期間前の画素のデータのレベルとを比較する回
路である。比較回路21および22の比較結果を表わす信号
は選択回路27に与えられる。

【００３０】１／２掛算器23は画像縮小装置に入力する
画素のデータのレベルを１／２に減衰して出力するもの
で，７／８掛算器25は画像縮小装置に入力する画素のレ
ベルを７／８に減衰して出力するものである。

【００３１】１／２掛算器24はラインバッファ11から出
力されるデータのレベルを１／２に減衰して出力するも
ので，１／８掛算器26はラインバッファ12から出力され
るデータのレベルを１／２に減衰して出力するものであ
る。

【００３２】選択回路27は画像縮小装置に入力する画像
データ，１／２掛算器23および24から出力される画像デ
ータ，７／８掛算器25ならびに１／８掛算器26から出力
される画像データを入力して，比較回路21および22の比
較結果に応じて入力する画像データのうちのいずれかの
画像データを出力する。

【００３３】比較回路21および22により，画像縮小装置
に入力する画素のデータのレベルよりも１水平走査期間
前の画素のデータのレベルの方が低く，かつ画像縮小装
置に入力する画素のデータのレベルよりも２水平走査期
間前の画素のデータのレベルの方が低いときには選択回
路27によって画像縮小装置に入力する画像データが選択
される。

【００３４】比較回路21により，画像縮小装置に入力す
る画素のデータのレベルよりも１水平走査期間前の画素
のデータのレベルの方が高いとされたときには，選択回
路27によって１／２掛算器23および24から出力される画
像データが選択される。

【００３５】比較回路22により，画像縮小装置に入力す
る画素のデータのレベルよりも２水平走査期間前の画素
のデータのレベルの方が高いとされたときには，選択回
路27によって７／８掛算器25および１／８掛算器26から
出力される画像データが選択される。

【００３６】画像縮小装置に入力する画素のデータのレ
ベルが，その１水平走査期間前の画素のデータのレベル
よりも低くかつその２水平走査期間前の画素のデータの
レベルよりも低いときには，１／２掛算器23および24の
出力が選択される。もっともこの場合には７／８掛算器
25および１／８掛算器26の出力を選択するようにしても
よい。

【００３７】画像縮小装置に図２に示す画素ｊのデータ
が入力するときには選択回路27には，ｊ，（１／２）
ｊ，（１／２）ｇ，（７／８）ｊ，および（１／８）ｄ
のデータがそれぞれ入力する。画素ｇのデータのレベル
が画素ｊのデータのレベルよりも高いとき（ｇ＞ｊ）
は，選択回路27により（１／２）ｊと（１／２）ｇとが
選択され（１／２）ｊ＋（１／２）ｇが出力される。画
素ｊのデータのレベルが画素ｇおよびｄのデータのレベ
ルよりも高いとき（ｊ＞ｇ，ｄ）は，選択回路27により
ｊが選択される。画素ｄのデータのレベルが画素ｊのデ
ータのレベルよりも高いとき（ｄ＞ｊ）は選択回路27に
より（７／８）ｊと（１／８）ｄとが選択され（７／
８）ｊ＋（１／８）ｄが出力される。

【００３８】このようにして選択されたデータは，Ｄ／
Ａ変換回路19によってアナログ映像信号に変換されてモ
ニタ表示装置20に与えられる。

【００３９】図３に示す画像縮小装置においては間引き
される画素のレベルを考慮して間引きされない画素に重
畳しているので，原画像の特徴を維持した縮小画像が表
示装置20に表示される。

【００４０】

【発明の効果】第１の発明によると，縮小画像が作成さ
れるときに単純に画素が間引かれるのではなく，間引か
れない画素に間引かれる画素が重畳される。したがって
縮小画像の輪郭の段差がなくなり滑らかな輪郭をもつ縮
小画像が得られる。

【００４１】第２の発明によると，間引かれる画素のレ
ベルと間引かれない画素のレベルとが比較され，比較結
果に応じたレベルで間引かれる画素の重畳が行なわれ
る。したがって縮小前の原画像の特徴を有している縮小
画像が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例を示すもので，画像縮小装置の電気
的構成のブロック図である。

【図２】画像データによって表わされる画素の例を示し
ている。

【図３】第２実施例を示すもので，画像縮小装置の電気
的構成のブロック図である。

【図４】縮小前の画像の一例を示している。

【図５】従来の画像縮小装置により得られる縮小画像の
一例を示している。

【図６】第１実施例の画像縮小装置により得られる縮小
画像の一例を示している。

【符号の説明】

11，12 ラインバッファ 13，14，15，23，24，25，26 掛算器 16 加算回路 17 間引回路 21，22 比較回路 27 選択回路

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 縮小すべき画像を表わす映像信号を入力
   し，この入力映像信号のレベルを所定の第１減衰率で減
   衰する第１の減衰手段， 間引きを行なう水平走査線の割合に対応して設けられ，
   かつ１水平走査期間ずつ順次上記入力映像信号を遅延す
   る遅延手段， 上記遅延手段によって遅延された映像信号のレベルを所
   定の第２減衰率で減衰する第２の減衰手段， 上記第１の減衰手段および上記第２の減衰手段によって
   信号レベルが減衰された映像信号がすべて加算される加
   算回路， 上記加算回路によって加算された映像信号を１水平走査
   期間中，間引きを行なう間引手段，ならびに間引きをし
   ない水平走査線の映像信号が上記第１の減衰手段に入力
   したときには上記加算回路によって加算された映像信号
   を表示装置に与え，間引きすべき水平走査線の映像信号
   が上記第１の減衰手段に入力したときには上記間引手段
   によって間引きが行なわれるよう上記間引手段を制御す
   る制御手段， を備えた画像縮小装置。
2. 【請求項２】 映像信号を入力し，この入力映像信号の
   レベルを所定の第１減衰率で減衰する第１の減衰手段， 間引きを行なう水平走査線の割合に対応して設けられ，
   かつ１水平走査期間ずつ順次上記入力映像信号を遅延す
   る遅延手段， 上記遅延手段によって遅延された映像信号のレベルを所
   定の第２減衰率で減衰する第２の減衰手段， 間引きを行なう水平走査線の割合に対応して設けられ，
   上記入力映像信号のレベルと上記遅延手段によって遅延
   された映像信号のレベルとを比較する比較手段， 上記比較手段による比較の結果，上記入力映像信号のレ
   ベルの方が上記遅延された映像信号のレベルよりも高け
   れば入力映像信号を選択し，上記入力映像信号のレベル
   の方が上記遅延された映像信号のレベルよりも低ければ
   上記第１の減衰手段によって減衰された入力映像信号と
   上記第２の減衰手段によって減衰された映像信号とを選
   択する選択手段， 上記選択手段によって選択された映像信号を１水平走査
   期間中，間引きを行なう間引手段，ならびに間引きをし
   ない水平走査線の映像信号が上記第１の減衰手段に入力
   したときには上記選択手段によって選択された映像信号
   を表示装置に与え，間引きすべき水平走査線の映像信号
   が上記第１の減衰手段に入力したときには上記間引手段
   によって間引きが行なわれるよう上記間引手段を制御す
   る制御手段， を備えた画像縮小装置。