JPH05275812A - 半導体光変調素子 - Google Patents

半導体光変調素子

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JPH05275812A
JPH05275812A JP10068192A JP10068192A JPH05275812A JP H05275812 A JPH05275812 A JP H05275812A JP 10068192 A JP10068192 A JP 10068192A JP 10068192 A JP10068192 A JP 10068192A JP H05275812 A JPH05275812 A JP H05275812A
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JP
Japan
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layer
quantum well
multiple quantum
well structure
type inp
Prior art date
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Pending
Application number
JP10068192A
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English (en)
Inventor
Jii Rabikumaaru Kee
ケー・ジー・ラビクマール
Shinzo Suzaki
慎三 須崎
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】量子井戸構造を用いて実際の光システム応用を
可能とした半導体光変調素子を提供することを目的とす
る。 【構成】n型InP基板1上にInGaAs/InGa
AsP系多重量子井戸構造2が形成され、この上にスト
ライプ状パターンをもってp型InP層3が形成され、
このp型InP層3が交差部に位置するようにn型In
P層による交差型導波路4が形成された光スイッチ素子
であって、多重量子井戸構造2のInGaAs井戸層2
1に引っ張り歪み、InGaAsP障壁層22に圧縮歪
みを与えて、波長シフトがなく、かつ偏波面依存性のな
い光スイッチングを可能としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、量子井戸構造を利用し
た半導体光変調素子に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体光変調素子として、量子井戸構造
を利用したものが提案されている。これは、量子井戸構
造に電界を印加することにより屈折率が変化する現象
(いわゆる電界印加効果)を利用する。この現象を利用
することにより、超小型で超高速動作可能な光スイッチ
素子等を作ることができる。しかしながら現在までのと
ころ、この量子井戸の電界印加効果を用いた光スイッチ
素子は実際のシステムに利用されるまでに至っていな
い。その一つの理由は、特性が入射光の偏波面に大きく
依存することにある。例えば、InGaAs/InP系
の量子井戸構造では、TEモードでの電界屈折率変化が
TMモードでのそれより約2倍大きい。
【0003】量子井戸構造では良く知られているよう
に、部分的に縮退が解けて軽い正孔帯と重い正孔帯の分
離が生じる。TEモードに関する屈折率変化は重い正孔
帯と伝導帯間の遷移に対応し、TMモードに関する屈折
率変化は軽い正孔帯と伝導帯間の遷移に対応するが、軽
い正孔帯と重い正孔帯のエネルギー準位が異なるため
に、上述のようなTEモードとTMモードでの屈折率変
化に差が生じるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように量子井戸
構造を利用した光スイッチ素子は、偏波面依存性が大き
いために、実際のシステムへの応用が難しいという問題
があった。本発明はこの様な事情を考慮してなされたも
ので、実際の光システム応用を可能とする量子井戸構造
を用いた光変調素子を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体基板に
多重量子井戸構造が形成され、かつこの多重量子井戸構
造の電界屈折率変化効果により導波特性が制御される導
波路が形成された半導体光変調素子において、多重量子
井戸構造が井戸層に歪みがあたえられた状態で井戸層と
障壁層が交互に積層された、所謂歪み多重量子井戸構造
を有することを基本とする。このような基本構造におい
て本発明は、無歪み状態で多重量子井戸が所望の組成波
長を得るに必要な格子定数を持つ組成に対して、井戸層
と障壁層の一方に引っ張り歪みが入り、他方に圧縮歪み
が入る組成が与えられていることを特徴とする。
【0006】
【作用】多重量子井戸構造の井戸層を障壁層に対して意
図的に格子不整合させることにより歪みを導入すると、
軽い正孔帯と重い正孔帯のエネルギー準位が歪みに応じ
てシフトする。例えばInGaAs/InP系の多重量
子井戸構造では、井戸層となるInGaAs層に引っ張
り歪みが加わるように結晶成長時に僅かの格子不整合を
導入すると、TEモードでの電界屈折率変化に寄与する
軽い正孔帯とTMモードでの電界屈折率変化に寄与する
重い正孔帯のエネルギー準位を等しくすることができ
る。この様な歪み多重量子井戸構造と導波路とを組み合
わせることにより、入射光の偏波面に依存しない光スイ
ッチ素子が得られる。
【0007】ところで、バルクの組成波長が1.65μ
m であるInGaAsを井戸層とし、InPを障壁層と
するInGaAs/InP多重量子井戸を用いる場合、
光通信に利用される1.55μm 波長帯を得るために
は、InGaAs井戸層の厚みを8〜10nm程度に薄く
しなければならない。このような薄いInGaAs井戸
層に、そのIn組成比を減らして引っ張り歪みを導入す
ると、組成波長は1.55μm より更に短波長側にシフ
トしてしまう。InGaAs井戸層を厚くすれば、波長
は長波長側に動くが、これを例えば30nm以上に厚くす
ると、量子閉じ込め効果がなくなってしまう。更に歪み
を導入した層をある臨界厚み以上に厚くすると、結晶性
も劣化する。そこで本発明では、井戸層のみの組成選択
により必要な引っ張り歪みを導入する代わりに例えば、
井戸層にはInGaAs、障壁層にはInGaAsPを
用いて、井戸層には引っ張り歪みが入り、障壁層には圧
縮歪みが入るように、それぞれの組成を選択する。これ
により、結果的に大きな波長シフトを伴うことなく、井
戸層に実効的に大きな引っ張り歪みを導入することがで
きる。
【0008】一方、同じInGaAs/InP系多重量
子井戸構造の井戸層に圧縮歪みを導入すると、TEモー
ドとTMモードでの電界屈折率変化の差を一層大きくす
ることができる。この様に偏波面依存性を積極的に大き
くした歪み多重量子井戸構造をやはり導波路と組み合わ
せると、入射光から特定の直線偏光光を取り出すモード
フィルタとして用いることができる。この場合にも、井
戸層のみの組成選択により必要な圧縮歪みを導入する代
わりに、井戸層にはInGaAs、障壁層にはInGa
AsPを用いて、井戸層には圧縮歪みが入り、障壁層に
は引っ張り歪みが入るようにそれぞれの組成を選択す
る。これにより、結果的に大きな波長シフトを伴うこと
なく、井戸層に実効的に大きな圧縮歪みを導入すること
ができる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。図1は、本発明の一実施例に係る光スイッチ
素子の平面図であり、図2はそのA―A′断面図であ
る。この光スイッチ素子は、多重量子井戸構造と交差型
(X型)導波路を組み合わせたもので、n型InP基板
1、この上に形成された歪み多重量子井戸構造2、この
多重量子井戸構造2上にストライプ状パターンをもって
形成されたp型InP層3、このp型InP層3が交差
部に位置するようにn型InP層により形成された交差
型導波路4を有する。多重量子井戸構造2は、ノンドー
プ(i型)とする。p型InP層3および導波路4がパ
ターン形成された側の面は、SiO2 膜5により覆われ
ている。このSiO2 膜5にはコンタクト窓が開けられ
て、p型InP層3にコンタクトするp側電極6が形成
されている。n型InP基板1の裏面にはn側電極7が
形成されている。
【0010】歪み多重量子井戸構造2は、厚さ10nm〜
15nmのInx Ga1-x As(0<x<1)井戸層21
と、厚さ10nm〜15nmのIny Ga1-y Asz 1-z
(0<y<1,0<z<1)障壁層22が交互に、30
〜40周期積層形成されたものである。図2にはその積
層構造の拡大図が示してある。Inx Ga1-x As井戸
層21は、バンドギャップエネルギーが1.03〜0.
75eVであり、Iny Ga1-y Asz 1-z 障壁層2
2はバンドギャップエネルギーが1.24eVである。
以下の説明では簡単に、Inx Ga1-x As井戸層21
をInGaAs井戸層21と表し、Iny Ga1-y As
z 1-z 障壁層22をInGaAsP障壁層22と表す
ことにする。
【0011】多重量子井戸構造2のInGaAs井戸層
21は、その格子定数がInPの格子定数から、−0.
2〜−0.5%ずれるように、組成比が設定されてい
る。これにより、InGaAs井戸層21には引っ張り
歪みが与えられた状態となる。InGaAsP障壁層2
2は、その格子定数がInPの格子定数から、+0.2
〜+0.5%ずれるように、組成比が設定されている。
これにより、InGaAsP障壁層層21には圧縮歪み
が与えられた状態となる。
【0012】図3(a) 〜(e) は、この実施例の光スイッ
チ素子の製造工程を、図2の断面について示している。
n型InP基板1に、例えばMBE法を利用して、In
GaAs井戸層とInGaAsP障壁層が交互に積層さ
れた多重量子井戸構造2をエピタキシャル成長させ、引
続きその上にp型InP層3をエピタキシャル成長させ
る((a) )。このとき前述のようにInGaAs井戸層
には引っ張り歪みが導入され、InGaAsP障壁層に
は圧縮歪みが導入されるように、それぞれの組成が選択
される。次にp型InP層3を例えばSiO2 マスクを
用いて選択エッチングして、これをストライプ状パター
ンに残す((b) )。次に、p型InP層3の周囲に、導
波路として用いられるn型InP層40 を、表面が平坦
になるように成長する((c) )。このn型InP層40
の成長工程は例えば、p型InP層3の表面に選択エッ
チングの際に用いたSiO2 等のマスクが形成された状
態で、露出している多重量子井戸構造2上に選択エピタ
キシャル成長を行えばよい。その後、n型InP層40
を選択エッチングして、図1に示すパターンの交差型導
波路4を形成する((d) )。最後に、表面をSiO2
5で覆い、p型InP層3上にコンタクト孔を開けてp
側電極6を形成し、基板裏面にはn側電極7を形成する
((e) )。
【0013】この実施例の素子では、p側電極6とn側
電極7間に所定のバイアス電圧を印加することにより、
多重量子井戸構造2での電界屈折率変化によって光スイ
ッチングが行われる。そしてこの実施例の場合、多重量
子井戸構造2のInGaAs井戸層に引っ張り歪みが与
えられている結果、この多重量子井戸構造2ではTEモ
ードの電界屈折率変化に影響する重い正孔帯とTMモー
ドの電界屈折率変化に影響する軽い正孔帯のエネルギー
レベルが同じになっている。これにより、入射光の偏波
面に依存しない光スイッチングができる。またこの実施
例の場合、井戸層の格子定数をInPのそれから大きく
ずらすことなく、井戸層と障壁層の格子定数をInPに
対して互いに逆方向に少しずつずらすことによって、相
対的に井戸層に大きな引っ張り歪みを導入しているか
ら、井戸層のみの組成を大きく変化させた場合と異な
り、波長シフトが小さい。すなわち長波長光通信用の
1.55μm 帯での使用ができる。
【0014】次に本発明をモードフィルタに適用した実
施例を説明する。素子の基本構成は、上記実施例と同様
であるので図は省略する。モードフィルタの場合には、
上記実施例と逆に、多重量子井戸構造2のInGaAs
井戸層21に圧縮歪みを導入し、InGaAsP障壁層
22に引っ張り歪みを導入する。これも先の実施例と同
様に、InGaAs井戸層21,InGaAsP障壁層
22の組成比を選んで、それらの格子定数をそれぞれI
nPのそれに比べて正方向,負方向にずらすことにより
可能である。この様にすると、多重量子井戸構造の重い
正孔帯と軽い正孔帯のエネルギーレベルは、無歪の場合
に比べてより分離する。その結果、TEモードの電界屈
折率変化とTMモードの電界屈折率変化の差がより大き
くなる。したがって所定の電界を印加した状態で例え
ば、ある端子からの入射自然光から特定の直線偏光光を
取り出し、或いは円偏光から直交する二つの直線偏光成
分(TEモード波とTMモード波)を分離して取り出
す、といったことができる。
【0015】ここまでは、交差型導波路を用いた実施例
を説明したが、本発明は方向性結合型導波路を用いた場
合にも適用することができる。そのような実施例を以下
に説明する。
【0016】図4は、その様な実施例に係る光スイッチ
素子の平面図であり、図5はそのA―A′断面図であ
る。この光スイッチ素子は、n型InP基板11、この
上に形成された歪み多重量子井戸構造12、この多重量
子井戸構造12上にノードープ(i型)のInP層13
a,13bを介して、近接する平行なストライプ状パタ
ーンをもって形成されたp型InP層14a,14bか
らなる方向性結合型光導波路を有する。多重量子井戸構
造12は、i型とする。光導波路を構成するp型InP
層14a,14bがパターン形成された側の面は、Si
2 膜15により覆われている。このSiO2 膜15に
はコンタクト窓が開けられて、p型InP層14a,1
4bにそれぞれコンタクトするp側電極16が形成され
ている。n型InP基板11の裏面にはn側電極17が
形成されている。
【0017】歪み多重量子井戸構造12は、先の実施例
と同様に、厚さ10nm〜15nmのInx Ga1-x As
(0<x<1)井戸層21と、厚さ10nm〜15nmのI
y Ga1-y Asz 1-z (0<y<1,0<z<1)
障壁層22が交互に、30〜40周期積層形成されたも
のである。図5にはその積層構造の拡大図が示してあ
る。Inx Ga1-x As井戸層21は、バンドギャップ
エネルギーが1.03〜0.75eVであり、Iny
1-y Asz 1-z 障壁層22はバンドギャップエネル
ギーが1.24eVである。以下の説明では簡単に、I
x Ga1-x As井戸層21をInGaAs井戸層21
と表し、Iny Ga1-y Asz 1-z 障壁層22をIn
GaAsP障壁層22と表すことにする。多重量子井戸
構造2のInGaAs井戸層21は、その格子定数がI
nPの格子定数から、−0.2〜−0.5%ずれるよう
に、組成比が設定されている。この組成比設定も先の実
施例と同様であり、これにより、InGaAs井戸層2
1には引っ張り歪みが与えられた状態となる。InGa
AsP障壁層22は、その格子定数がInPの格子定数
から、+0.2〜+0.5%ずれるように、組成比が設
定されている。これにより、InGaAsP障壁層層2
1には圧縮歪みが与えられた状態となる。
【0018】図6(a) 〜(e) は、この実施例の光スイッ
チ素子の製造工程を、図5の断面について示している。
n型InP基板11に、例えばMBE法を利用して、I
nGaAs井戸層とInGaAsP障壁層が交互に積層
された多重量子井戸構造12をエピタキシャル成長さ
せ、引続きその上にi型InP層13,p型InP層1
4を順次エピタキシャル成長させる((a) )。このとき
前述のようにInGaAs井戸層には引っ張り歪みが導
入され、InGaAsP障壁層には圧縮歪みが導入され
るように、それぞれの組成が選択される。次にp型In
P層14およびi型InP層13をSiO2 マスク18
を用いて選択エッチングして、これを近接して平行に走
る二つのストライプ状パターン14a,14bおよび1
3a,13bに残す((b) )。これが方向性結合型光導
波路となる。次に、SiO2 マスク18を除去した後、
改めて光導波路が形成された面をSiO2 膜15で覆
い、p型InP層14a,14b上にコンタクト孔を開
けてp側電極16を形成し、基板裏面にはn側電極17
を形成する((c) )。
【0019】この実施例の素子でも先の実施例と同様
に、p側電極16とn側電極17間に所定のバイアス電
圧を印加することにより、多重量子井戸構造12での電
界屈折率変化によって光スイッチングが行われる。そし
てこの実施例の場合、多重量子井戸構造12のInGa
As井戸層に引っ張り歪みが与えられている結果、この
多重量子井戸構造12ではTEモードの電界屈折率変化
に影響する重い正孔帯とTMモードの電界屈折率変化に
影響する軽い正孔帯のエネルギーレベルが同じになって
いる。これにより、入射光の偏波面に依存しない光スイ
ッチングができる。またこの実施例の場合、井戸層の格
子定数をInPのそれから大きくずらすことなく、井戸
層と障壁層の格子定数をInPに対して互いに逆方向に
少しずつずらすことによって、相対的に井戸層に大きな
引っ張り歪みを導入しているから、井戸層のみの組成を
大きく変化させた場合と異なり、波長シフトが小さい。
すなわち長波長光通信用の1.55μm 帯での使用がで
きる。
【0020】多重量子井戸構造と方向性結合型導波路の
組み合わせによるモードフィルタにも本発明を適用する
ことができる。素子の基本構成は、上記実施例と同様で
あるので図は省略する。モードフィルタの場合には、上
記実施例と逆に、多重量子井戸構造12のInGaAs
井戸層21に圧縮歪みを導入し、InGaAsP障壁層
22に引っ張り歪みを導入する。これも先の実施例と同
様に、InGaAs井戸層21,InGaAsP障壁層
22の組成比を選んで、それらの格子定数をそれぞれI
nPのそれに比べて正方向,負方向にずらすことにより
可能である。この様にすると、多重量子井戸構造の重い
正孔帯と軽い正孔帯のエネルギーレベルは、無歪の場合
に比べてより分離する。その結果、TEモードの電界屈
折率変化とTMモードの電界屈折率変化の差がより大き
くなる。したがって所定の電界を印加した状態で例え
ば、ある端子からの入射自然光から特定の直線偏光光を
取り出し、或いは円偏光から直交する二つの直線偏光成
分(TEモード波とTMモード波)を分離して取り出
す、といったことができる。
【0021】以上ではInGaAs/InGaAsP系
の実施例を説明したが、本発明はこれに限られるもので
はなく、たとえばAlGaAs/GaAs系など他の半
導体材料系を用いて同様の光変調素子を得ることが可能
である。井戸層にはInGaAsの代わりにInGaP
を用いることができる。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、歪み
多重量子井戸構造を用いることによって、入射光の偏波
面に依存しない光スイッチングやモードフィルタを得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る光スイッチ素子を示す
平面図。
【図2】図1のA−A′断面図。
【図3】同実施例の製造工程を示す断面図。
【図4】本発明の他の実施例に係る光スイッチ素子を示
す平面図。
【図5】図4のA−A′断面図。
【図6】同実施例の製造工程を示す断面図。
【符号の説明】
1…n型InP基板、2…i型InGaAs/InGa
AsP歪み多重量子井戸構造、3…p型InP層、4…
n型InP導波路、5…SiO2 膜、6…p側電極、7
…n側電極、11…n型InP基板、12…i型InG
aAs/InGaAsP歪み多重量子井戸構造、13
(3a,3b)…i型InP層、14(4a,4b)…
p型InP層、15…SiO2 膜、16…p側電極、1
7…n側電極。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】多重量子井戸構造2のInGaAs井戸層
21は、その格子定数がInPの格子定数から、−0.
2〜−0.5%ずれるように、組成比xがx=0.50
3〜0.460の範囲に設定されている。これにより、
InGaAs井戸層21には引っ張り歪みが与えられた
状態となる。InGaAsP障壁層22は、その格子定
数がInPの格子定数から、+0.2〜+0.5%ずれ
るように、組成比y,zが、y=0.880〜0.92
3、z=0.3272に設定されている。これにより、
InGaAsP障壁層22には圧縮歪みが与えられた状
態となる。ちなみに、上述した組成範囲での各層の歪み
度と、バルク状態でのバンドギャップEg およびこれに
対応する波長λg をまとめて示せば、次のようになる。 井戸層:Inx Ga1-XAs x 歪み度 バルクEg バルク波長λg 0.503 −0.2% 0.76eV 1.59μm 0.490 −0.3% 0.794eV 1.56μm 0.470 −0.4% 0.82eV 1.52μm 0.460 −0.5% 0.83eV 1.50μm 障壁層:Iny Ga1-y Asz 1-z ,z=0.3272 y 歪み度 バルクEg バルク波長λg 0.880 0.2% 1.051eV 1.18μm 0.895 0.3% 1.044eV 1.19μm 0.909 0.4% 1.036eV 1.20μm 0.923 0.5% 1.029eV 1.21μm

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板と、この基板上
    に形成された井戸層と障壁層が交互に積層された多重量
    子井戸構造と、前記半導体基板上に形成された、前記量
    子井戸構造の電界屈折率変化効果により導波特性が制御
    される導波路とを備え、無歪み状態で前記多重量子井戸
    構造が所望の組成波長を得るに必要な格子定数を持つ組
    成に対して、井戸層と障壁層の一方に引っ張り歪みが入
    り、他方に圧縮歪みが入る組成が与えられていることを
    特徴とする半導体光変調素子。
JP10068192A 1992-03-26 1992-03-26 半導体光変調素子 Pending JPH05275812A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0873530A4 (ja) * 1995-03-30 1998-10-28

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0873530A4 (ja) * 1995-03-30 1998-10-28
EP0873530A1 (en) * 1995-03-30 1998-10-28 Bell Communications Research, Inc. Birefringence-free semiconductor waveguide

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