JPH0527473A - トナー - Google Patents

トナー

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JPH0527473A
JPH0527473A JP3202252A JP20225291A JPH0527473A JP H0527473 A JPH0527473 A JP H0527473A JP 3202252 A JP3202252 A JP 3202252A JP 20225291 A JP20225291 A JP 20225291A JP H0527473 A JPH0527473 A JP H0527473A
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JP
Japan
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toner
particles
fine particles
resin particles
present
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JP3202252A
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Hiroyuki Kobayashi
廣行 小林
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 加水分解性シラン化合物及び/又はその部分
加水分解縮合物と無機酸化物微粒子を混合し、これにア
ンモニア又はアミンの溶液を添加して上記化合物を反応
せしめ上記無機酸化物微粒子の表面をシリコンポリマー
で被覆した複合体微粒子と着色剤含有樹脂粒子とを少な
くとも含有することを特徴とするトナー。 【効果】 環境による影響がなく、耐久性にも優れ、高
画質画像を長期間安定して提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電記録、
静電印刷等における静電荷像を現像するための電子写真
用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】静電手段によって光導電材料の表面に像
を形成し現像することは従来周知である。
【0003】即ち米国特許第2,297,691号明細
書、特公昭42−23910号公報及び特公昭43−2
4748号公報等、多数の方法が知られているが、一般
には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上
に電気的潜像を形成し、次いで該潜像上にトナーと呼ば
れる極く微細に粉砕された検電材料を付着させることに
よって静電潜像に相当するトナー像を形成する。
【0004】次いで必要に応じて紙の如き画像支持体表
面にトナーを転写した後、加熱、加圧或いは溶剤蒸気な
どにより定着し複写物を得るものである。またトナー画
像を転写する工程を有する場合には、通常感光体上の残
余のトナーを除去するための工程が設けられる。
【0005】電気的潜像をトナーを用いて可視化する現
像方法は、例えば、米国特許第2,221,776号明
細書に記載されている粉末雲法、同第2,618,55
2号明細書に記載されているカスケード現像法、同第
2,874,063号明細書に記載されている磁気ブラ
シ法、及び同第3,909,258号明細書に記載され
ている導電性磁性トナーを用いる方法などが知られてい
る。
【0006】これらの現像法に適用されるトナーとして
は一般には熱可塑性樹脂に着色剤を混合分散後、微粉化
したものが用いられる。熱可塑性樹脂としては、ポリス
チレン系樹脂が最も一般的であるが、ポリエステル系樹
脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂
等も用いられる。着色剤としてはカーボンブラックが最
も広く使用され、また磁性トナーの場合は、酸化鉄系の
黒色の磁性粉が多く用いられる。いわゆる二成分系現像
剤を用いる方式の場合には、トナーは通常ガラスビー
ズ、鉄粉などのキャリア粒子と混合されて用いられる。
【0007】紙などの最終複写画像形成部材上のトナー
像は、熱,圧力等により支持体上に永久的に定着され
る。従来より、この定着工程は熱によるものが多く採用
されている。
【0008】近年、複写機等においてモノカラー複写か
らフルカラー複写への展開が急速に進みつつあり、2色
カラー複写機やフルカラー複写機の検討及び実用化も大
きくなされており「電子写真学会誌」等では色再現性、
階調再現性の報告もある。
【0009】しかしテレビ、写真、カラー印刷物のよう
に実物と直ちに対比されることはなく、また、実物より
も美しく加工されたカラー画像を見なれた人々にとって
は、現在実用化されているフルカラー電子写真画像は必
ずしも満足しうるものとはなっていない。
【0010】フルカラー電子写真法によるカラー画像形
成は一般に3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの
3色のカラートナーを用いて全ての色の再現を行うもの
である。
【0011】その方法は、まず原稿からの光をトナーの
色と補色の関係にある色分解光透過フィルターを通して
光導電層上に静電潜像を形成させ、次いで現像、転写工
程を経てトナーを支持体に保持させる。この工程を順次
複数回行い、レジストレーションを合わせつつ、同一支
持体上にトナーを重ね合わせた後、一回の定着によって
最終のフルカラー画像を得る。
【0012】一般に現像剤がトナーとキャリアとからな
るいわゆる二成分系の現像方式の場合において現像剤
は、キャリアとの摩擦によってトナーを所要の帯電量及
び帯電極性に帯電せしめ、静電引力を利用して静電像を
現像するものであり、従って良好な可視画像を得るため
には、主としてキャリアとの関係によって定まるトナー
の摩擦帯電性が良好であることが必要である。
【0013】今日上記の様な問題に対してキャリアコア
材、キャリアコート剤の探索やコート量の最適化、或い
はトナーに加える電荷制御剤、流動性付与剤の検討さら
には母体となるバインダーの改良などいずれも現像剤を
構成するあらゆる材料において優れた摩擦帯電性を達成
すべく多くの研究がなされている。
【0014】例えば帯電性微粒子の如き帯電補助剤をト
ナーに添加する技術として、特公昭52−32256号
公報、特開昭56−64352号公報には、トナーと逆
極性の樹脂微粉末を、また特開昭61−160760号
公報にはフッ素含有化合物をそれぞれ現像剤に添加し、
安定した摩擦帯電性を得るという技術が提案されており
今日でも多くの帯電補助剤の開発が行なわれている。
【0015】さらに上記の如き帯電補助剤を添加する手
法としては色々工夫されている。例えばトナー粒子と帯
電補助剤との静電力或いは、ファンデルワールス力等に
よりトナー粒子表面に付着せしめる手法が一般的であ
り、撹拌、混合機等が用いられる。しかしながら該手法
においては均一に添加剤をトナー粒子表面に分散させる
ことは容易ではなく、またトナー粒子に未付着で添加剤
同志が凝集物となって、いわゆる遊離状態となった添加
剤の存在を避けることは困難である。この傾向は、帯電
補助剤の比電気抵抗が大きい程、粒径が細かい程顕著と
なってくる。このような場合、現像剤としての性能に影
響が出て来る。例えば、トナーの摩擦帯電量が不安定と
なり画像濃度が一定せず、またカブリの多い画像とな
る。
【0016】或いは連続コピー等を行うと帯電補助剤の
含有量が変化し初期時の画像品質を保持することができ
ない、などの欠点を有していた。
【0017】他の添加手法としては、トナーの製造時に
結着樹脂や着色剤と共に、あらかじめ帯電補助剤を添加
する手法がある。しかしながら、荷電制御剤の均一化が
容易でないこと、また実質的に帯電性に寄与するのは、
トナー粒子表面近傍のものであり、また粒子内部に存在
する帯電補助剤や荷電制御剤は帯電性に寄与しないた
め、帯電補助剤の添加量や表面への分散量等のコントロ
ールが容易ではない。またこの様な手法で得られたトナ
ーにおいてもトナーの摩擦帯電量が不安定であり前述の
如く現像剤特性を満足するものを容易に得ることはでき
ないなど帯電補助剤を使用するだけでは十分満足な品質
のものが得られていないのが実情である。
【0018】さらに近年、複写機の高精細、高画質化の
要求が市場では高まっており、当該技術分野では、トナ
ーの粒径を細かくして高画質カラー化を達成しようとい
う試みがなされているが、粒径が細かくなると単位重量
当りの表面積が増え、トナーの帯電量が大きくなる傾向
にあり、画像濃度薄や、耐久劣化が懸念されるところで
ある。加えてトナーの帯電量が大きいために、トナー同
士の付着力が強く、流動性が低下し、トナー補給の安定
性や補給トナーへのトリボ付与に問題が生じてくる。
【0019】また、カラートナーの場合は、磁性体等の
導電性物質を含まないので、帯電をリークする部分がな
く一般に帯電気量が大きくなる傾向にある。この傾向
は、特に帯電性能の高いポリエステル系バインダーを使
用したときにより顕著である。
【0020】また、とりわけカラートナーにおいては、
下記に示すような特性が強く望まれている。
【0021】(1)定着したトナーは、光に対して乱反
射して、色再現を妨げることのないように、トナー粒子
の形が判別できないほどのほぼ完全溶融に近い状態とな
ることが必要である。
【0022】(2)そのトナー層の下にある異なった色
調のトナー層を妨げない透明性を有する着色トナーでな
ければならない。
【0023】(3)構成する各トナーはバランスのとれ
た色相及び分光反射特性と十分な彩度を有しなければな
らない。
【0024】このような観点から多くの結着樹脂に関す
る検討がなされているが未だ上記の特性を全て満足する
トナーは開発されていない。今日当該技術分野において
はポリエステル系の樹脂がカラー用結着樹脂として多く
用いられているが、ポリエステル系樹脂からなるトナー
は一般に温湿度の影響を受け易く、低湿下での帯電量過
大、高湿下での帯電量不足といった問題が起こり、広範
な環境においても安定した帯電量を有するカラートナー
の開発が急務とされている。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の如き問題点を解決した電子写真用トナーを提供するこ
とにある。
【0026】即ち本発明の目的は温湿度等の環境に左右
されにくく、常に安定した摩擦帯電性を有する電子写真
用トナーを提供することにある。
【0027】本発明のさらなる目的は、カブリのない鮮
明な画像特性を有し、且つ耐久安定性に優れた電子写真
用トナーを提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、電
子写真用トナーの帯電性の安定化について鋭意検討した
結果、外添剤として、特に水系中において加水分解性シ
ラン化合物及び/又はその部分加水分解と、アンモニア
もしくはアミンで表面処理を行った無機酸化物微粒子
が、帯電の安定化、流動性の付与の点等で極めて有効で
あることを見出したのである。
【0029】即ち、本願第1の発明のトナーの特徴は、
加水分解性シラン化合物及び/又はその部分加水分解縮
合物と無機酸化物微粒子を混合し、これにアンモニア又
はアミンの溶液を添加して上記化合物を反応せしめ上記
無機酸化物微粒子の表面をシリコンポリマーで被覆した
複合体微粒子と着色剤含有樹脂粒子とを少なくとも含有
することである。
【0030】さらに本発明者は、上記トナーにおいて、
無機酸化物として酸化チタンを用い、粒径0.02〜
0.2μm及び0.3〜0.8μmに少なくともピーク
を有する有機樹脂粒子を含有せしめることにより、優れ
た電子写真用トナーが得られることを見出し、本願第2
の発明を完成させたのである。
【0031】これは一般に知られている流動向上剤とし
ての疎水性シリカでは達成できなかったものである。
【0032】その理由としてはシリカ微粒子がそれ自身
強いネガ帯電性であるのに対して、酸化チタン微粒子は
ほぼ中性の帯電性であることに起因する。従来より疎水
性酸化チタンの添加が、提案されているが、酸化チタン
微粒子は本来表面活性がシリカに比べて小さく、疎水化
は必ずしも十分に行われていなかった。またカップリン
グ剤等の処理剤等を多量に使用したり、高粘性の処理剤
等を使用した場合、疎水化度は確かに上がるものの、粒
子同士の合一等が生じ、流動性付与能が低下するなど、
帯電の安定化と流動性付与の両立は必ずしも達成されて
いなかった。
【0033】しかるに本願第2の発明において、水系中
でアミン等の共存のもとでシラン化合物等を反応処理す
ることにより、粒子同士の合一が生じにくく、また処理
による粒子間の帯電反発作用が働き、酸化チタン微粒子
はほぼ一次粒子の状態で表面処理されることを見出し本
発明を完成するに到った。
【0034】従来、シリコーンポリマーによる粒子表面
への被覆検討は数多く行なわれており、例えば、特公昭
45−18999号公報ではジメチルポリシロキサン又
はメチルハイドロジエンポリシロキサンを有機溶剤に溶
解後タルクと接触させ、その後焼付けすることにより、
該粉末に流動性を付与している。特開昭56−1640
4号公報ではシリコーン油を添加し、撹拌,混合または
粉砕等を施してメカノケミカル反応をさせた後焼付け処
理をする方法が、また特開昭63−113081号公報
にはSi−H部分を少なくとも1個をもつシリコーンポ
リマーを有機溶媒に溶解させ、この中に粉体を分散さ
せ、その後加熱して粉体表面に皮膜を形成させ、Si−
H部分に付加することのできる化合物を加えるペンダン
ト基を持つシリコーンポリマーの皮膜を形成する方法
が、示されている。しかし、これらのシリコーンポリマ
ー被覆粒子を電子写真用トナーの添加剤として用いるべ
く、本発明者等は検討したが、好ましい帯電特性や繰り
返し複写に対する耐久特性が得られず、画像もカブリの
多いものがほとんどであり、実用上不可であった。
【0035】本発明に用いる加水分解性シラン化合物及
びその部分加水分解縮合物としては、例えばメチルトリ
クロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチル
トリブトキシシラン、エチレンジアミノプロピルトリメ
トキシシラン、エチレンジアミノプロピルメチルジメト
キシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン、メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、ジメチルシランジ
オール、ジメチルジクロルシラン、ジメチルクロルメト
キシシラン、ジメチルクロロシラン、ジメチルジメトキ
シシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジメチルビス
(ジメチルアミノ)シラン、ジメチルビス(メチルエチ
ルケトオキシモノ)シラン、ジエチルジメトキシシラ
ン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルシランジオー
ル、ジエチルジクロルシラン、メチルエチルジクロルシ
ラン、メチル−tert−ブチルジクロルシラン、メチ
ルビニルジクロルシラン、メチルアリルジクロルシラ
ン、メチルフェニルジクロルシラン、ジフェニルクロル
シラン及びこれらのシラン化合物を共重合した変性シリ
コーンオイルなどを挙げることができる。また、これら
の化合物は、これと共重合することのできる各種の有機
ポリマー、この原料となるモノマー等と併用することが
できる。また染料、顔料、界面活性剤などの添加物を含
有させることができる。
【0036】本発明に用いるアンモニア及びアミンは上
記シラン化合物の加水分解、縮合反応の触媒として作用
する。アミンとしては、モノメチルアミン、ジメチルア
ミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジ
アミンが好ましく用いられる。
【0037】アンモニア及びアミンの使用量はシラン化
合物の加水分解、縮合反応に必要な触媒量であるが、加
水分解性シラン化合物及びその部分加水分解縮合物に対
し0.00001倍以上あればよい。好ましくは0.0
0010倍以上である。
【0038】アンモニア又はアミンは、水溶液又は水と
有機溶媒の混合溶媒の液として用いる。この有機溶媒と
しては、例えばメタノール、エタノール、プロピルアル
コール、n−ブタノール、iso−ブタノールのような
アルコール類、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、
アセトンのようなケトン類、脂肪族炭化水素類、トルエ
ン、キシレンのような芳香族炭化水素類等が挙げられ
る。有機溶媒の配合量は、特に規制されないが、水と有
機溶媒の合計量の100重量部に対し50重量部以下で
あることが好ましい。
【0039】水はシラン化合物の反応に必要であり、少
なくともシラン化合物が全量反応する以上の量、好まし
くは理論量の3倍以上必要である。水の量は特に上限は
ないが、あまりにも多すぎると、反応に長時間を要し、
また生成微粒子を回収する際に多くのエネルギーを要
し、好ましくない。
【0040】本発明に用いる無機酸化物微粒子として
は、例えば、マグネシア、アルミナ、フライアッシュ、
酸化鉄、酸化マグネシウム、フェライト、バリウムフェ
ライト、チタン酸ストロンチウム、酸化チタンなどを挙
げることができる。無機酸化物微粒子の粒径は用途にも
よるが、0.01〜20μm、さらには0.01〜10
μm、特に0.02〜0.5μmであることが好まし
い。
【0041】本発明においては、無機酸化物微粒子の表
面で加水分解性シラン化合物及び/又はその部分加水分
解縮合物を反応させる必要があり、このため無機酸化物
微粒子と加水分解性シラン化合物及び/又はその部分加
水分解縮合物とを充分混合し、上記化合物を微粒子の表
面に付着乃至吸着させる。混合方法としては特に制約は
なく、例えばホモミキサー、ヘンシェルミキサー、アト
ライター、ボールミルなどの機械的手段による撹拌混
合、ハイブリダイゼーション、メカノフュージョンなど
のメカノケミカル手段による撹拌混合などが好ましく用
いられる。その際、加水分解性シラン化合物及び/又は
その部分加水分解縮合物の量は無機酸化物微粒子の表面
に十分に付着乃至吸着させうる量が少なくとも必要とな
る。従って、この量は無機物微粒子の平均粒径、粒度分
布、種類等にもよるが、該微粒子100重量部当り2重
量部以上、さらには10重量部以上とするのがよい。こ
の量が多すぎた場合複合体微粒子と同時にシリコーン微
粒子が生成してしまうため、トナー中で帯電的に好まし
くない挙動をすることになる。本発明によれば、この複
合体微粒子は無機酸化物微粒子の特徴とシリコーンポリ
マーの特徴を兼備したものである。
【0042】本願第2の発明に係る酸化チタン微粒子は
流動性付与の点からその粒径は好ましくは0.02〜
0.2μm、さらに好ましくは0.02〜0.1μmで
あり、疎水化度は高湿下の放置安定性、低湿下でのチャ
ージアップ防止の点から好ましくは20〜80%、さら
に好ましくは30〜70%が良い。
【0043】粒径が0.2μmより大きいと、流動性不
良によるトナー帯電が不均一となり、結果としてトナー
飛散、カブリ等が生じてしまう。また0.02μmより
小さいとトナー表面に埋め込まれ易くなり、トナー劣化
が早く生じてしまい耐久性が逆に低下してしまう。この
傾向は、本発明に用いられるシャープメルト性のカラー
トナーにおいてより顕著である。また、疎水化度が20
%より小さいと高湿下での長期放置による帯電量低下が
大きく、ハード側での帯電促進の機構が必要となり、装
置の複雑化となり、また、疎水化度が80%を超えると
チタン微粒子自身の帯電コントロールが難しくなり、結
果として低湿下でトナーがチャージアップしてしまう。
【0044】本願第2の発明においては、着色剤含有樹
脂粒子とは逆極性で粒径0.02〜0.2μm及び0.
3〜0.8μmに2つのピークを持つ有機樹脂粒子を外
添剤として添加する。この有機樹脂粒子の平均粒径は
0.02〜0.5μmが好ましい。
【0045】本発明において上記有機樹脂粒子を外添す
る理由は、トナーのチャージアップがこの粒子によって
中和されるためである。
【0046】さらに、この有機樹脂粒子を添加すること
により、トナーの帯電の立ち上がりが促進され、初期か
ら非常に安定した帯電特性が達成される。
【0047】この理由は、未だ明確ではないが、以下の
ように推察される。即ち、有機樹脂粒子はキャリアの如
き帯電付与部材とトナーの摺擦当初には、着色剤含有樹
脂粒子よりもむしろ帯電付与部材側に強く引き付けられ
帯電している。それ故、逆極性の着色剤含有樹脂粒子の
帯電の立ち上がりが促進される。一方、一旦立ち上がっ
た後は、逆に帯電付与部材よりも着色剤含有樹脂粒子に
強く引き付けられ、過度の帯電を中和する機能が働き、
従って、本発明の構成のトナーは、帯電の立ち上がり及
び飽和帯電量レベルが種々の環境で良好且つ安定に維持
できるのである。
【0048】本発明における有機樹脂粒子は粒径に2つ
のピークを有するが、大きい方のピークの存在比率とし
ては、好ましくは2〜20重量%、さらには3〜13重
量%が良い。粒径が上記範囲より小さいと、有機樹脂粒
子は、着色剤含有樹脂粒子に強く付着しすぎたり、埋め
込まれたりして上述の効果が消失してしまう。一方上記
範囲より大きいと、分散が不均一となったり、遊離した
りして効果が消失してしまう。
【0049】本発明においては、その性能を確実に発揮
し、安定な帯電性を有するためには、着色剤含有樹脂粒
子に対して0.1〜5.0重量%含有することが好まし
い。
【0050】さらに、トナーを小径化した場合も、本発
明の有機樹脂粒子は好適である。
【0051】即ち、トナーを小径化すると、トナーとキ
ャリアの接触点が増え、キャリアスペントが起こり易く
なったり、トナーとトナーの接触点が増え、トナーブロ
ッキングが起り易くなる。これに対して、0.02〜
0.2μmと適度な大きさの球形の有機樹脂粒子が良好
なスペーサーとなり、良い効果を及ぼす。トナーブロッ
キングに対しては、有機樹脂粒子の材質をトナー樹脂よ
りもTgの高いものを用いるとより一層効果的である。
【0052】逆極性の樹脂粒子をトナーに添加する例は
いくつか見られ、例えば、特開昭54−45135号公
報や、特公昭52−32256号公報では、トナー粒子
より小さな無色の樹脂粒子の添加が提案されている。
【0053】しかし、これらの例では、トナー粒子と逆
極性樹脂粒子は、別々に挙動し、現像時にトナー粒子は
潜像部に付着するのに対して逆極性樹脂粒子は背景部に
付着するとしている。
【0054】即ち、逆極性樹脂粒子は、トナーの帯電を
助長する働きをしていることになる。しかしながら、本
発明では、トナー粒径に対して十分小さな逆極性有機樹
脂粒子を用い、最終的にトナーと強く付着させ、一体と
なって現像し、転写残留物中に0.3〜0.8μmと比
較的粗い側の樹脂粒子を適度に残留させて、クリーニン
グ性を向上させていることに特徴があるので前述の発明
とは異なるものである。
【0055】さらに最近では、特開平1−113767
号のようにシリカと有機樹脂粒子を同時に使用する系が
提案されているが、これらは、ドラムとトナーの付着力
を弱めるために使用されているものである。しかるに、
本発明においてはドラムの側に付着力を弱める機能を有
する構成において、クリーニング特性をさらに高める目
的、即ち、ドラム上の異物を適度に除去する目的のため
に、使用していることに特徴があるので、前記の発明と
は異なるものである。
【0056】また特公平2−3172号等で、トナーの
帯電を低下させない目的のために、使用する系が提案さ
れているが、本発明ではむしろ帯電が過大になり易い非
磁性カラートナーに対して積極的に用いて帯電を下げて
いるものであり異なった発明である。
【0057】本発明に用いられる逆極性有機樹脂粒子を
構成するモノマーは特に限定されるものではないが、ト
ナー中に含有する前記のシリコンポリマー被覆酸化チタ
ン微粒子の添加効果等を考慮し選択する必要がある。本
発明に用いることのできる付加重合性を有するモノマー
の具体例として次の各モノマーを挙げることができる。
【0058】即ち、スチレン及びその誘導体、例えばメ
チルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレ
ン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルス
チレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシル
スチレン、ヘプチルスチレン、オクチルスチレンの如き
アルキルスチレン、フロロスチレン、クロロスチレン、
ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨードスチレンの
如きハロゲン化スチレン、さらにニトロスチレン、アセ
チルスチレン、メトキシスチレン等が挙げられる。
【0059】また、付加重合性不飽和カルボン酸類、即
ちアクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、
クロトン酸、α−メチルクロトン酸、α−エチルクロト
ン酸、イソクロトン酸、チグリン酸、ウンゲリカ酸の如
き付加重合性不飽和脂肪族モノカルボン酸、又はマレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン
酸、グルタコン酸、ジヒドロムコン酸の如き付加重合性
不飽和脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
【0060】また、これらカルボン酸の金属塩化したも
のも用いることができ、この金属塩化は重合終了後に行
うことができる。
【0061】また、前記付加重合性不飽和カルボン酸と
アルキルアルコール、ハロゲン化アルキルアルコール、
アルコキシアルキルアルコール、アラルキルアルコー
ル、アルケニルアルコールの如きアルコールとのエステ
ル化物等が挙げられる。そして、上記アルコールの具体
例としてメチルアルコール、エチルアルコール、プロピ
ルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコール、
ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルア
ルコール、ノニルアルコール、ドデシルアルコール、テ
トラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコールの如き
アルキルアルコール;これらアルキルアルコールを一部
ハロゲン化したハロゲン化アルキルアルコール;メトキ
シエチルアルコール、エトキシエチルアルコール、メト
キシプロピルアルコール、エトキシプロピルアルコール
の如きアルコキシアルキルアルコール;ベンジルアルコ
ール、フェニルエチルアルコール、フェニルプロピルア
ルコールの如きアラルキルアルコール;アリルアルコー
ル、クロトニルアルコールの如きアルケニルアルコール
が挙げられる。
【0062】また、前記付加重合性不飽和カルボン酸よ
り誘導されるアミド及びニトリル;エチレン、プロピレ
ン、ブテン、イソブチレンの如き脂肪族モノオレフィ
ン;塩化ビニル、臭化ビニル、ヨウ化ビニル、1,2−
ジクロルエチレン、1,2−ジブロムエチレン、1,2
−ジヨードエチレン、塩化イソプロペニル、臭化イソプ
ロペニル、塩化アリル、臭化アリル、塩化ビニリデン、
弗化ビニル、弗化ビニリデンの如きハロゲン化脂肪族オ
レフィン;1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエ
ン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチ
ル−1,3−ブタジエン、2,4−ヘキサジエン、3−
メチル−2,4−ヘキサジエンの如き共役ジエン系脂肪
族ジオレフィンが挙げられる。
【0063】さらに酢酸ビニル類、ビニルエーテル類;
ビニルカルバゾール、ビニルピリジン、ビニルピロリド
ン等の含窒素ビニル化合物が挙げられる。
【0064】本発明に係る微粉末にはこれらモノマー1
種又は2種以上を重合したものを用いることができる。
【0065】本発明に用いる逆極性樹脂粒子は1種類だ
けを用いることに限定されるものではなく、複数の種類
を併用することができる。
【0066】また、本発明に用いられる逆極性樹脂粒子
の製造方法としては、スプレードライ法,懸濁重合法,
乳化重合法,ソープフリー重合法,シード重合法,機械
粉砕法など、球形微粒子を製造できる方法ならどの方法
でも用いることができる。この中で特に適しているもの
として、残存乳化剤が皆無であるため、トナーの帯電性
を阻害せず比電気抵抗の環境変動が少ないソープフリー
重合法が挙げられるが特に限定されるものではない。
【0067】本発明に用いる樹脂粒子を2ピークにする
には、2種の粒子を乾式ブレンド或いは湿式ブレンド後
乾燥させても良いが、好ましくは、重合後にエマルジョ
ンの状態からの乾燥時に、一次粒子を適度に合一させ、
2ピークを達成することがより好ましい。さらに必要に
応じて、熱処理或いは解砕処理を施しても良い。
【0068】逆極性樹脂粒子は、必要に応じて粒子表面
処理を施しても良い。表面処理の方法としては、鉄,ニ
ッケル,コバルト,銅,亜鉛,金,銀等の金属を蒸着法
やメッキ法で表面処理する方法、又は上記金属や磁性
体、導電性酸化亜鉛等の金属酸化物などをイオン吸着
や、外添などにより固定させる方法、顔料又は染料、更
には重合体樹脂等々摩擦帯電可能な有機化合物をコーテ
ィングや外添などにより担持させても良い。
【0069】また、本発明に用いる逆極性樹脂粒子の分
子量分布は、ピーク分子量が1万〜500万の範囲にあ
る必要があり、好ましくは、2万〜100万の範囲にあ
るのが良い。ピーク分子量が500万より大きい場合
は、カラートナーの定着性に悪影響を与え、1万よりも
小さい場合には、磁性粒子を汚染したり、耐ブロッキン
グ性が悪くなる。
【0070】本発明に係るトナーには、荷電特性を安定
化するために荷電制御剤を配合しても良い。その際トナ
ーの色調に影響を与えない無色又は淡色の荷電制御剤が
好ましい。その際の負荷電制御剤としては例えばアルキ
ル置換サリチル酸の金属錯体(例えばジ−tert−ブ
チルサリチル酸のクロム錯体又は亜鉛錯体)の如き有機
金属錯体が挙げられる。負荷電制御剤をトナーに配合す
る場合には結着樹脂100重量部に対して0.1〜10
重量部、好ましくは0.5〜8重量部添加するのが良
い。
【0071】本発明に係るトナーと混合して二成分現像
剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃
度として、2〜10重量%、好ましくは3〜9重量%に
すると通常良好な結果が得られる。トナー濃度が2重量
%以下では画像濃度が低く実用不可となり、10重量%
を越えるとカブリや機内飛散を増加せしめ、現像剤の耐
用寿命を短める。
【0072】本発明に使用される着色剤としては、公知
の染顔料、例えばフタロシアニンブルー、インダスレン
ブルー、ピーコックブルー、パーマネントレッド、レー
キレッド、ローダミンレーキ、ハンザイエロー、パーマ
ネントイエロー、ジスアゾイエロー等広く使用すること
ができる。その含有量としては、OHPフィルムの透過
性に対し敏感に反映するよう結着樹脂100重量部に対
して12重量部以下であり、好ましくは0.5〜9重量
部である。
【0073】本発明のトナーには必要に応じてトナーの
特性を損ねない範囲で添加剤を混合しても良いが、その
ような添加剤としては、例えばテフロン、ステアリン酸
亜鉛、ポリフッ化ビニリデンの如き滑剤、或いは定着助
剤(例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピ
レンなど)等がある。
【0074】本発明のトナーの製造にあたっては、熱ロ
ール、ニーダー、エクストルーダー等の熱混練機によっ
て構成材料を良く混練した後、機械的な粉砕、分級によ
って得る方法、或いは結着樹脂溶液中に着色剤等の材料
を分散した後、噴霧乾燥することにより得る方法、又
は、結着樹脂を構成すべき単量体に所定材料を混合した
後、この乳化懸濁液を重合させることによりトナーを得
る重合トナー製造法等それぞれの方法が応用できる。
【0075】本発明の着色剤含有樹脂粒子に使用する結
着物質としては、従来電子写真用トナー結着樹脂として
知られる各種の材料樹脂が用いられる。
【0076】例えば、ポリスチレン、スチレン・ブタジ
エン共重合体、スチレン・アクリル共重合体等のスチレ
ン系共重合体、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共
重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体のような
エチレン系共重合体、フェノール系樹脂、エポキシ系樹
脂、アクリルフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、マレイン酸系樹脂等である。また、いずれ
の樹脂もその製造方法等は特に制約されるものではな
い。
【0077】これらの樹脂の中で、特に負帯電能の高い
ポリエステル系樹脂を用いた場合本発明の効果は絶大で
ある。すなわち、ポリエステル系樹脂は、定着性に優
れ、カラートナーに適している反面、負帯電能が強く帯
電が過大になりやすいが、本発明の構成にポリエステル
樹脂を用いると弊害は改善され、優れたトナーが得られ
る。
【0078】特に、次式
【0079】
【化1】 (式中Rはエチレン又はプロピレン基であり、x,yは
それぞれ1以上の整数であり、且つx+yの平均値は2
〜10である。)で代表されるビスフェノール誘導体も
しくは置換体をジオール成分とし、2価以上のカルボン
酸又はその酸無水物又はその低級アルキルエステルとか
らなるカルボン酸成分(例えばフマル酸、マレイン酸、
無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリッ
ト酸、ピロメリット酸など)とを共縮重合したポリエス
テル樹脂がシャープな溶融特性を有するのでより好まし
い。
【0080】本発明において、2成分現像剤として使用
する場合キャリア表面への被覆樹脂としては電気絶縁性
樹脂を用いるが、トナー材料、キャリア芯材材料により
適宜選択される。本発明においては、キャリア芯材表面
との接着性を向上するために、少なくともアクリル酸
(又はそのエステル)単量体及びメタクリル酸(又はそ
のエステル)単量体から選ばれる少なくとも一種の単量
体を含有することが必要である。特にトナー材料とし
て、負帯電能の高いポリエステル樹脂粒子を用いた場合
帯電を安定する目的でさらにスチレン系単量体との共重
合体とすることが好ましく、スチレン系単量体の共重合
重量比を5〜70重量%とすることが好ましい。
【0081】本発明に使用できるキャリア芯材の被覆樹
脂用モノマーとしては、スチレン系モノマーとしては、
例えばスチレンモノマー、クロロスチレンモノマー、α
−メチルスチレンモノマー、スチレン−クロロスチレン
モノマーなどがあり、アクリル系モノマーとしては、例
えばアクリル酸エステルモノマー(アクリル酸メチルモ
ノマー、アクリル酸エチルモノマー、アクリル酸ブチル
モノマー、アクリル酸オクチルモノマー、アクリル酸フ
ェニルモノマー、アクリル酸2エチルヘキシルモノマ
ー)などがあり、メタクリル酸エステルモノマー(メタ
クリル酸メチルモノマー、メタクリル酸エチルモノマ
ー、メタクリル酸ブチルモノマー、メタクリル酸フェニ
ルモノマー)などがある。
【0082】本発明に使用されるキャリア芯材(磁性粒
子)としては、例えば表面酸化又は未酸化の鉄、ニッケ
ル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類等
の金属及びそれらの合金又は酸化物などが使用できる。
又、その製造方法として特別な制約はない。好ましくは
金属組成比が5〜20:5〜20:30〜80(重量
比)のフェライトキャリアを98重量%以上含有するも
のである。
【0083】以下に本発明の測定法について述べる。 (1)摩擦帯電量測定 測定法を図面を用いて詳述する。
【0084】第1図はトナーのトリボ電荷量を測定する
装置の説明図である。先ず、底に500メッシュのスク
リーン3のある金属製の測定容器2に摩擦帯電量を測定
しようとするトナーとキャリアの重量比1:19の混合
物、また、外添剤の場合には、1:99の混合物を50
〜100ml容量のポリエチレン製のビンに入れ、約1
0〜40秒間手で振盪し、該混合物(現像剤)約0.5
〜1.5gを入れ金属製のフタ4をする。このときの測
定容器2全体の重量を秤りW1(g)とする。次に、吸
引機1(測定容器2と接する部分は少なくとも絶縁体)
において、吸引口7から吸引し風量調節弁6を調整して
真空計5の圧力を250mmAqとする。この状態で充
分、好ましくは2分間吸引を行いトナーを吸引除去す
る。このときの電位計9の電位をV(ボルト)とする。
ここで8はコンデンサーであり容量をC(μF)とす
る。又、吸引後の測定容器全体の重量を秤りW2(g)
とする。このトナーの摩擦帯電量(μc/g)は下式の
如く計算される。
【0085】 トナーの摩擦帯電量(μc/g)=C×V/(W1−W2) (但し、測定条件は23℃,60%RHとする。)また
測定に用いるキャリアは250メッシュパス,350メ
ッシュオンのキャリア粒子が70〜90重量%有する本
発明のコートフェライトキャリアを使用する。 (2)トナーの粒度分布の測定方法 トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できるが、
本発明においてはコールターカウンターを用いて行っ
た。
【0086】即ち、測定装置としてはコールターカウン
ターTA−II型(コールター社製)を用い、個数分
布,体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)
及びCX−1パーソナルコンピュータ(キヤノン製)を
接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%Na
Cl水溶液を調製する。測定法としては前記電解水溶液
100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ま
しくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml
加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸
濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を
行い、前記コールターカウンターTA−II型により、
アパチャーとして100μmアパチャーを用いて、個数
を基準として2〜40μmの粒子の粒度分布を測定し
て、それから本発明に係るところの値を求めた。 (3)有機樹脂粒子の粒度測定方法 装置 測定装置としてコールターカウンターN4型及び分散用
超音波発生機として(株)トミー精工UD−200型を
使用する。 方法 微量の界面活性剤を加えた蒸留水30〜50ml中に適
量の試料を投入し、上記超音波発生機を用いて出力2〜
6で2〜5分間程度分散させる。試料の分散した懸濁液
をセルに移し、気泡が抜けるのを待って、あらかじめ測
定温度を50℃に設定しておいた上記コールターカウン
ターにセットする。試料を定温にするため10〜20分
経過した後測定を開始し、体積平均粒度分布を求める。 (4)疎水化度測定:メタノール滴定試験は、疎水化さ
れた表面を有する酸化チタン微粉体の疎水化度を確認す
る実験的試験である。
【0087】供試酸化チタン微粉体0.2gを容量25
0mlの三角フラスコ中の水50mlに添加する。メタ
ノールをビューレットから酸化チタンの全量が湿潤され
るまで滴定する。この際フラスコ内の溶液はマグネチッ
クスターラーで常時撹拌する。その終点は酸化チタン微
粉体の全量が液体中に懸濁されることによって観察さ
れ、疎水化度は終点に達した際のメタノール及び水の液
状混合物中のメタノールの百分率として表わされる。
【0088】
【実施例】以下実施例をもって本発明を詳細に説明す
る。尚、「部」は全て重量部である。
【0089】被覆複合体微粒子の製造例1 平均粒径0.06μmのコロイダル2酸化ケイ素100
部にメチルトリプロポキシシラン480部を添加し、常
温にて、2〜4時間撹拌混合した。その後30%アンモ
ニア水200部と純水2800部をよく混合した水溶液
3000部を添加して、常温にて30〜50時間撹拌混
合した。その後被覆された微粒子を濾過、乾燥して被覆
微粒子Aとして本発明に供した。2酸化ケイ素表面への
シリコンポリマーの被覆状態は走査型電子顕微鏡及びE
PMAにより表面の元素の面分析により判定した。
【0090】被覆複合体微粒子の製造例2 平均粒径2.5μmのチタン酸ストロンチウム、及びジ
メチルジメトキシシランに変更した以外他は製造例1と
同様にして被覆微粒子Bを得た。
【0091】被覆複合体微粒子の製造例3 コロイダル2酸化ケイ素を平均粒径0.06μmの酸化
チタン微粒子に変えた以外は製造例1と同様にして被覆
微粒子Cを得た。
【0092】被覆複合体微粒子の製造例4 平均粒径1.2μmの酸化チタン及びジメチルジメトキ
シシランに変更した以外は製造例1と同様にして被覆微
粒子Dを得た。
【0093】実施例1 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を縮合 100部 して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 4部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯体 2部 上記化合物をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を
行い、次にエクストルーダーを用いて溶融混練し、冷却
後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、
次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕し
た。更に得られた微粉砕物を分級して本発明の所望の粒
度分布となるように2〜10μを選択し、着色剤含有樹
脂粒子を得た。
【0094】上記着色剤含有樹脂粒子100部に、被覆
微粒子A0.5部、及びコロイダルシリカ0.7部を外
部添加混合し、シアントナーとした。
【0095】このシアントナー5部に対して、メチルメ
タクリレート75%、ブチルアクリレート25%からな
る共重合体を重量平均粒径45μ、35μ以下4.2
%、35〜40μ9.5%、34μ以上0.2%の粒度
分布を有するCu−Zn−Fe系フェライトキャリアに
0.5%コーティングしたキャリアを総量100部にな
るように混合し、現像剤とした。
【0096】この現像剤を用いて市販の普通紙カラー複
写機(カラーレーザーコピア500キヤノン製)にて現
像コントラストを300Vに設定し、23℃/65%下
で画出ししたところ、得られた画像は、濃度1.52と
高く、カブリも全くない鮮明なものであった。以後さら
に10,000枚のコピーを行なったがその間の濃度変
動は±0.1以内と小さく、カブリ、鮮明さも初期と同
等のものが得られた。また低温低湿下(20℃,10%
RH)において、現像コントラストを300Vに設定
し、画出しを行ったところ、画像濃度も1.40と高
く、本発明により環境に依存しない帯電量制御及び安定
化に効果の有ったことを示している。
【0097】もちろん、高温高湿下で(30℃/80
%)現像コントラストを300Vに設定し、画出しを行
ったところ、画像濃度も1.50と23℃/65%下と
同等の非常に安定で良好な画像が得られた。
【0098】さらに23℃/60%RH、20℃/10
%、30℃/80%、の各環境に1カ月放置後の初期画
像においても、全く異常は認められなかった。
【0099】比較例1 実施例1において処理しない親水性2酸化ケイ素微粒子
を使用する以外は実施例1と同様にして画出しを行った
ところ、30℃/80%の環境に1カ月放置後の初期画
像は放置前画像濃度1.43に対し濃度1.65と高
く、カブリが認められた。帯電量が著しく低下してい
た。
【0100】実施例2 実施例1において被覆微粒子Bを使用する以外は、実施
例1と同様に画出しを行ったところ、実施例1よりはハ
イライトの再現において優っており、良好な結果が得ら
れた。
【0101】実施例3 着色剤含有樹脂粒子100部に被覆微粒子C0.9部及
び粒径0.055μmと0.5μmにピークを有するス
チレン/メタクリル酸メチル系樹脂粒子0.3部とを合
わせてシアントナーとする以外は全て実施例1と同様に
して現像剤とした。
【0102】この現像剤を用いて市販の普通紙カラー複
写機(カラーレーザーコピア500キヤノン製)にて現
像コントラストを300Vに設定し、23℃/65%下
で画出ししたところ、得られた画像は、濃度1.52と
高く、カブリも全くない鮮明なものであった。以後更に
10,000枚のコピーを行なったがその間の濃度変動
は0.1と小さく、カブリ、鮮明さも初期と同等のもの
が得られた。また低温低湿下(20℃,10%RH)に
おいて、現像コントラストを300Vに設定し、画出し
を行ったところ、画像濃度も1.48と高く、本発明に
より帯電量制御に効果のあったことを示唆している。
【0103】また、高温高湿下で(30℃/80%)現
像コントラストを300Vに設定し、画出しを行ったと
ころ、画像濃度も1.57と常温常湿,低温低湿,高温
高湿3環境共に非常に安定で良好な画像が得られた。
【0104】更に23℃/60%RH、20℃/10
%、30℃/80%、の各環境に1カ月放置後の初期画
像においても、全く異常は認められなかった。
【0105】比較例2 実施例3において処理しない親水性酸化チタン微粒子
(疎水化度0%)を使用する以外は実施例1と同様にし
て画出しを行ったところ、30℃/80%の環境に1カ
月放置後の初期画像は放置前画像濃度1.57に対し濃
度1.72と高く、カブリが多く認められた。
【0106】実施例4 実施例3において被覆微粒子Dを使用する以外は、実施
例3と同様に画出しを行ったところ、実施例3よりはハ
イライトの再現において若干劣っているが従来より、は
はるかに良好な結果が得られた。
【0107】
【発明の効果】以上のように本発明のカラー現像剤を用
いると、いかなる環境下にあっても長期間高画質の画像
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーのトリボ電荷量を測定する装置
の説明図である。
【符号の説明】 1 吸引機 2 測定容器 3 導電性スクリーン 4 フタ 5 真空計 6 風量調節弁 7 吸引口 8 コンデンサー 9 電位計

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加水分解性シラン化合物及び/又はその
    部分加水分解縮合物と無機酸化物微粒子を混合し、これ
    にアンモニア又はアミンの溶液を添加して上記化合物を
    反応せしめ上記無機酸化物微粒子の表面をシリコンポリ
    マーで被覆した複合体微粒子と着色剤含有樹脂粒子とを
    少なくとも含有することを特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 加水分解性シラン化合物及び/又はその
    部分加水分解縮合物と酸化チタンを混合し、これにアン
    モニア又はアミンの溶液を添加して上記化合物を反応せ
    しめ上記酸化チタンの表面をシリコンポリマーで被覆し
    た複合体微粒子と、着色剤含有樹脂粒子と、粒径0.0
    2〜0.2μm及び0.3〜0.8μmに少なくともピ
    ークを有し、着色剤含有樹脂粒子とは逆極性の有機樹脂
    粒子とを少なくとも含有することを特徴とするトナー。
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Cited By (6)

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