JPH05274298A - 日本語入力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 かな漢字変換後その文字列をキーワードとし
てデータベースを検索し、検索された文字列をかな漢字
変換結果として出力する日本語入力装置を提供する。 【構成】 まずデータベース選択手段１１ｃが起動さ
れ、データベース変換時に使用されるデータベースと、
そのキー項目及び出力項目を利用者に選択させる。次に
かな漢字変換が実行され、利用者の入力したひらがな文
字列がかな漢字文字列に変換される。最後にデータベー
ス変換手段１１ｂが起動され、前記かな漢字文字列をキ
ーワードとしてデータベースの検索が行われる。検索結
果は一般に複数になるため、その一覧が表示され、利用
者がその内の１つを選択すると、それが最終的な変換結
果として日本語ワードプロセッサなどに転送される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、かな漢字変換手段を有
する日本語入力装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】日本語ワードプロセッサなどに用いられ
る日本語入力装置は、ひらがなで入力された文字列をか
な漢字文字列に変換する手段を備えている。例えば「に
っぽんでんき」というひらがなを入力し、これにかな漢
字変換を施して「日本電気」という文字列に変換するこ
とができる。

【０００３】前記かな漢字変換においては、図７のよう
な辞書が参照される。この辞書は、変換前のひらがな文
字列を格納している項目７１と、変換後のかな漢字文字
列を格納している項目７２から構成される。

【０００４】ひらがな文字列が入力され、かな漢字変換
が実行されると、まず入力文字列をキーワードとして項
目７１内の文字列が検索され、検索された文字列に対応
する項目７２内の文字列が変換結果として返される。例
えば文字列７３を入力してかな漢字変換を行うと、文字
列７４が検索され、それに対応する文字列７５が結果と
して返される。

【０００５】以下、項目７１のように検索の対象となる
項目をキー項目、項目７２のように検索の結果となる項
目を出力項目と称する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の日本語入力
装置は、ひらがなの項目をキー項目とする辞書を使用す
るため、この種の項目を持たない一般のデータベース
（例えば住所録）を有効に活用することができなかっ
た。

【０００７】このため、例えば宛名書きで氏名・住所を
記入したい場合には、一旦日本語入力装置を終了して住
所録のデータベースを起動し、氏名から対応する住所を
検索するか、あるいはすでに住所録のデータベースに登
録されている氏名・住所を再度日本語入力装置の辞書に
登録し直す必要があり、操作が煩雑で、かつ作業能率が
悪かった。

【０００８】それ故に、本発明の目的は、かな漢字変換
後その文字列をキーワードとしてデータベースを検索
し、検索された文字列をかな漢字変換結果として出力す
る日本語入力装置を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】従って、本発明は上記の
目的を達成するために、かな漢字変換後の文字列をキー
ワードとしてデータベースを検索し、検索されたデータ
で前記文字列を置き換えるデータベース変換手段と、前
記検索時に使用するデータベースを選択するデータベー
ス選択手段を備えたことを特徴とするものである。

【００１０】

【作用】上述構成により、本発明の日本語入力装置で
は、まずデータベース選択手段が起動され、データベー
ス変換時に使用されるデータベースと、そのキー項目及
び出力項目を利用者に選択させる（初回以降はこの処理
を省略することも可能）。

【００１１】次にかな漢字変換が実行され、利用者の入
力したひらがな文字列がかな漢字文字列に変換される。

【００１２】最後にデータベース変換手段が起動され、
前記かな漢字文字列をキーワードとしてデータベースの
検索が行われる。

【００１３】検索結果は一般に複数になるため、その一
覧が表示され、利用者がその内の１つを選択すると、そ
れが最終的な変換結果として日本語ワードプロセッサな
どに転送される。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。

【００１５】本発明の一実施例として、データベースに
住所録が定義されている場合の宛名の変換を考える。

【００１６】図１は本発明による日本語入力装置の一実
施例を示すブロック図であり、図２乃至図４はそのフロ
ーチャートである。

【００１７】図１において、制御部１１、記憶部１２、
キーボード１３、ＣＲＴディスプレイ１４、ディスクド
ライブ１５、ＣＰＵ１６はバス１７によって接続されて
いる。

【００１８】制御部１１はプログラム（ＲＯＭまたはＲ
ＡＭ）から成り、かな漢字変換手段１１ａと、本発明の
特徴を成すデータベース変換手段１１ｂ及びデータベー
ス選択手段１１ｃを含む。データベース選択手段１１ｃ
は、利用者が選択したデータベースをディスクドライブ
１５からデータベース部１２ｃに読み出す。かな漢字変
換手段１１ａは、キーボード１３から入力されたかな文
字列をかな漢字文字列に変換する。またデータベース変
換手段１１ｂは、前記かな漢字文字列をキーワードとし
てデータベース部１２ｃの検索を行う。

【００１９】記憶部１２はかな漢字変換時に参照される
辞書部１２ａ（ＲＯＭまたはＲＡＭ）と、変換過程の文
字列を格納するデータ記憶部１２ｂ（ＲＡＭ）、および
住所録などを格納しているデータベース部１２ｃ（ＲＡ
Ｍ）を含む。

【００２０】データベース部１２ｃに格納された住所録
の例を図５に示す。本実施例では項目５１（氏名）・項
目５２（住所）をそれぞれキー項目・出力項目として使
用するが、利用者の選択次第で、他の項目をこれらの目
的に使用することもできる。

【００２１】図２は本発明を用いて宛名の変換を行う場
合の処理手順の全体像を示すフローチャートである。こ
こではまず利用者にデータベースの選択を要求した後、
利用者が入力したひらがなの読みをもとにかな漢字変換
を行い、更にその変換結果をもとに前記データベースの
検索を行う。

【００２２】まずステップ２１でデータベース選択手段
１１ｃを用いて利用者にデータベースを選択させ、デー
タベース部１２ｃに格納する。またキー項目・出力項目
を選択させる（初回以降はこれらの処理を省略すること
も可能）。

【００２３】次にステップ２２で利用者にキーボード１
３からひらがなの読みを入力させ、その読みをデータ記
憶部１２ｂに格納する。この入力処理は変換コマンドま
たは終了コマンドが入力された時点で終了し、次のステ
ップ２３に移る。

【００２４】ステップ２３では、前記入力処理が変換コ
マンドで終了したかどうかをチェックし、もしそうであ
ればステップ２４に移る。ステップ２４ではかな漢字変
換手段１１ａを用いて前記読みをもとにかな漢字変換を
実行し、変換後のかな漢字文字列をデータ記憶部１２ｂ
に格納する。この際、以前に格納していた文字列は削除
される。

【００２５】ステップ２５ではキーボード１３からコマ
ンドが入力されるのを待ち、ステップ２６では前記コマ
ンドがデータベース変換コマンドかどうかをチェックす
る。もしそうであればステップ２７でデータベース変換
手段１１ｂを用いてデータベース変換処理を実行し、変
換後の文字列をデータ記憶部１２ｂに格納する。

【００２６】ステップ２８ではデータ記憶部１２ｂに格
納されている文字列をワードプロセッサなどの上位プロ
グラムに転送し、図２の処理を終了する。

【００２７】図３は、ステップ２１のデータベース選択
処理を表わすフローチャートである。ここでは利用者に
データベースとそのキー項目・出力項目を選択させる。

【００２８】まずステップ３１でデータベースが既に選
択済であるかどうかをチェックし、選択済でなければス
テップ３４で利用者に新たなデータベースを選択させた
後、そのデータベースをディスクドライブ１５からデー
タベース部１２ｃに読み出す。また既に選択済であれば
ステップ３２でデータベース選択コマンドの入力の有無
をチェックし、入力があった場合には同じくステップ３
４に移る。

【００２９】またそうでなければステップ３３で項目選
択コマンドの入力の有無をチェックし、入力があった場
合には利用者にキー項目・出力項目を選択させる。本実
施例では、図５の項目５１をキー項目、項目５２を出力
項目として使用する。

【００３０】図４は、ステップ２７のデータベース変換
処理を表わすフローチャートである。ここでは図５のデ
ータベースに対して部分検索を行い、検索結果（一般に
複数）を表示して利用者にその内の１つを選択させる。

【００３１】ステップ４１ではステップ３３でデータ記
憶部１２ｂに格納したかな漢字文字列をキーワードとし
て、図５のデータベースに対して部分検索を行う。即
ち、キーワードと部分的に一致する文字列を項目５１
（キー項目）で検索し、それに対応する項目５２（出力
項目）の文字列を検索結果として返す。

【００３２】例えば文字列５３をキーワードとして部分
検索を行うと、文字列５４、５５がこれと部分的に一致
し、対応する文字列５６、５７が検索結果となる。

【００３３】ステップ４２では検索結果の有無を判定
し、検索結果がない場合は図４の処理を終了する。また
そうでなければステップ４３で検索結果を候補としてＣ
ＲＴディスプレイ１４に表示し、ステップ４４で利用者
にその内の１つを選択させる。

【００３４】ステップ４５では選択された文字列をデー
タ記憶部１２ｂに格納すると共に、ＣＲＴディスプレイ
１４に表示して図４の処理を終了する。

【００３５】図６は図２乃至図４の処理に伴うＣＲＴデ
ィスプレイ１４の画面の変化を表わす。ここでデータベ
ースとキー項目・出力項目は既に選択済の状態である。

【００３６】画面６１ではひらがなの読みが表示されて
おり、ここで変換コマンドが入力されると前記読みが画
面６２のかな漢字文字列に置き換わる。

【００３７】更にデータベース変換コマンドが入力され
るとデータベースの検索結果が画面６３のように一覧で
表示され、検索結果の１つが選択されると画面６４のよ
うにそれが最終的な変換結果として表示されると共に、
日本語ワードプロセッサなどの上位プログラムに転送さ
れる。

【００３８】なお、本実施例では住所録のデータベース
を用いたが、この他にレシピ、判例集や歌詞カード集な
どの種々のデータベースを用いることもできる。

【００３９】

【発明の効果】以上説明したように本発明の日本語入力
装置によれば、かな漢字変換時に既存のデータベースの
内容をそのまま利用することができるため、同じ内容を
辞書に登録し直すといった煩雑な操作が不要になり、作
業能率があがるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の日本語入力装置の一実施例である宛名
の変換の構成を示すブロック図である。

【図２】本発明の日本語入力装置の一実施例である宛名
の変換の処理手順を示すフローチャートである。

【図３】本発明の日本語入力装置の一実施例である宛名
の変換のデータベース選択処理手順を示すフローチャー
トである。

【図４】本発明の日本語入力装置の一実施例である宛名
の変換のデータベース変換処理手順を示すフローチャー
トである。

【図５】本発明の日本語入力装置の一実施例である住所
録データベースに登録されているデータの表である。

【図６】本発明の日本語入力装置の一実施例の具体例の
表示画面の変化を示す説明図である。

【図７】本発明の日本語入力装置の一実施例であるかな
漢字変換用辞書の例である。

【符号の説明】 １１ 制御部 １１ａ かな漢字変換手段 １１ｂ データベース変換手段 １１ｃ データベース選択手段 １２ 記憶部 １２ａ 辞書部 １２ｂ データ記憶部 １２ｃ データベース部 １３ キーボード １４ ＣＲＴディスプレイ １５ ディスクドライブ １６ ＣＰＵ １７ バス

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ひらがなで入力されたかな文字列をかな
   漢字変換する手段を日本語入力装置において、かな漢字
   変換後の文字列をキーワードとしてデータベースを検索
   し、検索されたデータに基づいて前記文字列を所望の文
   字列に置き換えるデータベース変換手段と、 前記検索時に使用するデータベースを選択するデータベ
   ース選択手段と、 を具備したことを特徴とする日本語入力装置。