JPH0527384U - 振動減衰装置 - Google Patents

振動減衰装置

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JPH0527384U
JPH0527384U JP009075U JP907591U JPH0527384U JP H0527384 U JPH0527384 U JP H0527384U JP 009075 U JP009075 U JP 009075U JP 907591 U JP907591 U JP 907591U JP H0527384 U JPH0527384 U JP H0527384U
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vibration
magnet
damping device
vibration damping
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JP009075U
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Inventor
博栄 小林
重一 相田
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石川島播磨重工業株式会社
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 支持構造物を不要とするとともに、高振動
数、微小振幅の振動をも有効に減衰し、かつ構造が簡単
で故障が少なく、小型化、低コスト化に適した振動減衰
装置を提供する。 【構成】 容器、各種機械等の振動体12の側面に、そ
の振動方向に沿って支持板13を固定するとともに、該
支持板13表面に磁石14を吸着して、磁石14と支持
板13との間に生じる摩擦力によって振動エネルギを吸
収する。 【効果】 単に振動体12と一体の支持板13に磁石1
4を設ける構成であるので、特別の支持構造物が不要で
あり、小型化、低コスト化を図ることができ、また、微
小振動の場合は例えば磁力の小さい磁石を使用すればよ
いし、微小振動から大振動まで対応させるには磁力の異
なる複数の磁石を配置すればよく、あらゆる振動に容易
に対応させることができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は振動体の振動を磁力によって減衰するようにした振動減衰装置に関す る。
【0002】
【従来の技術】
一般に、原子力プラント、化学プラント等において安全性が強く要求されてい る構造体には、地震などの振動によって破壊されないように振動減衰装置が設置 されている。
【0003】 図8は、このような振動減衰装置1の従来例を示すものである。この振動減衰 装置1としては、例えば、油の粘性抵抗を利用したオイルスナッバ、あるいはボ ールねじ・ナットによる運動変換作用と摩擦抵抗とを利用したメカニカルスナッ バがあり、かかる振動減衰装置1を配管等の振動体2とその近傍の壁等の支持構 造物3との間を連結するように設けている。また、このような振動減衰装置1は 、温度変化等に起因する振動体の緩やかな移動は許容し得るようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このような振動減衰装置1であると、これを支持するための構 造物が必要であり、壁等の近傍でないと適用できない。また、振動が高振動数、 微小振幅になると、これを有効に減衰し得ないという問題もある。さらに、オイ ルスナッバにあっては、油洩れ発生のおそれがあり、この油洩れによって減衰機 能が損なわれ易く、また、メカニカルスナッバにあっては、ボールねじ機構と摩 擦抵抗を発生させる制動機構とを必要とするため、装置の大型化、複雑化を招き 易い。
【0005】 本考案は、支持構造物を不要とするとともに、高振動数、微小振幅の振動をも 有効に減衰し、かつ構造が簡単で故障が少なく、小型化、低コスト化に適した振 動減衰装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の振動減衰装置は、振動体に、その振動方向に沿って支持板を固 定するとともに、該支持板表面に磁石を吸着したことを特徴とする。
【0007】 請求項2記載の振動減衰装置は、振動体に、その振動方向に沿って導電性支持 板を固定するとともに、この導電性支持板の表面に、該導電性支持板を介して磁 極が対峙する一対の磁石を導電性支持板に対してスライド自在に配置したことを 特徴とする。
【0008】
【作用】
請求項1記載の振動減衰装置は、振動体に振動が発生すると、該振動体に一体 の支持板が振動体とともに移動しようとするのに対して、磁石はその慣性により 静止位置にとどまろうとするため、磁石と支持板との間に相対摺動が生じ、この ときの摩擦力によって振動エネルギが吸収されるものである。この場合、磁石の 質量、磁力等の大きさに応じて振動減衰機能を変化させることができ、要求され る機能に応じて適宜選択すればよい。
【0009】 請求項2記載の振動減衰装置は、振動が発生すると、両磁石によって形成され る磁界の中で導電性支持板が往復移動することにより、電磁誘導作用によって導 電性支持板表面にうず電流が発生し、そのうず電流抵抗により振動エネルギが吸 収されるものである。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の振動減衰装置の実施例を図1ないし図7に基づいて説明する。 図1はその第一実施例を示しており、この実施例の振動減衰装置11は、容器 、各種機械等の振動体12の側面に、鋼板等の磁性体からなる平板状の支持板1 3が固定され、該支持板13の表面に磁石14が吸着された構成とされている。 この場合、支持板13は、振動体12の振動方向に沿って平行に、図示例の場合 は水平に固定されており、一方、磁石14は直方体状に形成され、支持板13の 上面に搭載されることにより該支持板13に吸着させられている。
【0011】 このように構成した振動減衰装置11は、振動体12に矢印で示す水平方向に 振動が発生すると、該振動体12と一体の支持板13は振動体12とともに水平 方向に移動しようとするのに対して、磁石14はその慣性により静止位置にとど まろうとする。このため、磁石14と支持板13との間に相対摺動が生じ、この ときの摩擦抵抗によって振動が減衰させられるものである。すなわち、磁石14 の質量をm、運動加速度をαとすると、磁石14の慣性力F1は、F1=m・α、 摩擦力F2は、磁力をR、摩擦係数をμとすると、F2=R・μとなる。この慣性 力と摩擦力との関係で磁石14は支持板13上をスライドし、そのときの摩擦力 によって振動を減衰するのである。また、この摩擦により振動エネルギの一部が 熱エネルギに変換させられることにより該振動エネルギが吸収され、これらの相 乗作用によって有効に振動を抑制することができる。
【0012】 なお、支持板13がステンレス鋼板等の非磁性体からなる場合は、該支持板1 3の両面に磁石14を設けて、両磁石の磁力によって支持板13を挟み込むよう にすればよい。
【0013】 このような振動減衰機能は、磁力Rと摩擦面の摩擦係数μとで決定されるもの であり、要求される振動減衰機能に応じて磁石の数や質量、磁力、支持板の表面 状態等を設計すればよい。例えば図2及び図3に示す第二実施例の振動減衰装置 15では、振動体12に筒状の支持板16を水平に固定して、該支持板16の外 周面にガイド溝17を周方向に間隔をおいて複数設けており、一方、磁石18に はガイド溝17に嵌合する突起19を設けて、各ガイド溝17に1個ずつ磁石1 8を設けた構成としている。したがって、各磁石18に作用する摩擦力の総和に より、より大きな振動エネルギを吸収することができるものである。
【0014】 また、質量、磁力の異なる複数の磁石を組み合わせて設置することにより、あ らゆる振動数、振幅の振動に対して応答することができることになる。すなわち 、微小振動の場合は磁力の小さい磁石との間で摩擦力を発生させ、振幅や振動数 が大きい場合は磁力の大きい磁石との間でも相対摺動を生じさせて、その振動エ ネルギに応じた減衰機能を発揮させるのである。この場合、大振動時に磁力の小 さい磁石がはね飛ばされないように、このような磁石は例えば支持板にカバーを 設けて、その移動範囲を拘束するようにするとよい。
【0015】 また、図4は、本考案の第三実施例を示している。この実施例の振動減衰装置 21は、振動体22がねじり振動を生ずる管である場合を示しており、該振動体 22の外周部にフランジ状に支持板23が固着され、該支持板23の表面に吸着 する磁石24が振動体22の外周面に軸受け25により回転自在に支持された構 成とされている。そして、振動体22にねじり振動が生じた場合は、支持板23 の回動運動により磁石24との間の摩擦力で振動を減衰することができるもので ある。
【0016】 なお、前記いずれの実施例においても、振動体12・22の熱伸縮等により該 振動体12・22に緩やかな移動が生じる場合は、磁石14・18・24は支持 板13・16・23に吸着したまま該支持板13・16・23と一体に、言い換 えれば振動体12・22と一体に移動するため、該振動体12・22の熱伸縮を 阻害することはない。
【0017】 一方、図5及び図6は、本考案の第四実施例を示しており、この実施例の振動 減衰装置26は、振動体27に水平に固定された平板状の支持板28がアルミニ ウム、銅等の非磁性体の電気良導体により構成され、この導電性支持板28の両 面に磁石29がN極とS極とを対峙させて配置されている。この場合、導電性支 持板28の両面には四フッ化エチレン等の低摩擦層28aが設けられているとと もに、振動方向に沿ってガイド溝30が設けられており、両磁石29は、そのガ イド溝30に挿入される連結棒31によって導電性支持板28の厚さより若干大 きい間隔をおいて一体に連結されている。
【0018】 このように構成した振動減衰装置26において、振動が発生すると、両磁石2 9と導電性支持板28との間に相対移動が生じる。このとき両磁石29の間に生 じる磁界の中に導電性支持板28が往復移動することになるため、電磁誘導作用 により導電性支持板28表面にうず電流が発生し、そのうず電流抵抗により導電 性支持板28内にジュール熱が発生する。つまり、振動エネルギが熱エネルギに 変換させられて吸収されるものである。
【0019】 このうず電流抵抗は、図7のモデル図により説明すると、F=(B2・β・b1 ・b2・t・v/ρ)・10-9 (dyn)となる。ここに、Bは両磁石間の磁束 密度(ガウス)、b1・b2は磁石の大きさ、例えば磁石が長方形平面を有してい る場合は各辺の長さ(cm)、tは導電性支持板の板厚、vは導電性支持板の移 動速度(cm/s)、ρは導電性支持板の比抵抗(Ω・cm)、βは磁束通過部 分の電気抵抗と全電気抵抗の比である。このβは磁石や導電性支持板の大きさに よって定まる値であり、図7のA1=2b1、A2=3b2(A1・A2は磁石の大き さに対する導電性支持板の大きさを示す)のときに最適となり、β=0.3とな るが、一般には実験により決定する。
【0020】 なお、前記第四実施例の場合、導電性支持板28表面には低摩擦層28aが設 けられているため磁石29に作用する摩擦力は小さく、円滑な往復移動を行わせ ることができる。また、この第四実施例においても、振動体27に熱伸縮が生じ る場合は、磁石29は導電性支持板28と一体に移動するから、該振動体22に 熱応力を発生させることはない。
【0021】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、本考案の振動減衰装置によれば、次のような 効果を奏することができる。 (a)請求項1記載の振動減衰装置によれば、磁石と支持板との間に生じる摩擦 力によって有効に振動エネルギを吸収することができ、かつ、磁石の質量、磁力 等の大きさに応じて振動減衰機能を変化させることができる。そして、単に振動 体と一体の支持板に磁石を設ける構成であるので、従来例のような特別の支持構 造物が不要であり、小型化、低コスト化を図ることができ、故障の発生も少なく なる。また、微小振動の場合は例えば磁力の小さい磁石を使用すればよいし、微 小振動から大振動まで対応させるには磁力の異なる複数の磁石を配置すればよく 、あらゆる振動に容易に対応させることができる。 (b)請求項2記載の振動減衰装置によれば、両磁石によって形成される磁界の 中で往復移動する導電性振動板に電磁誘導作用によってうず電流が発生し、その うず電流抵抗により振動エネルギを吸収して有効に振動を減衰させることができ る。そして、この場合も、支持構造物が不要で小型化、低コスト化を図り得ると ともに、磁力の大きさを変えることにより、あらゆる振動に対応することができ る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の振動減衰装置の第一実施例を示す正面
図である。
【図2】本考案の振動減衰装置の第二実施例を示す正面
図である。
【図3】図2の振動減衰装置のA−A線に沿う矢視図で
ある。
【図4】本考案の振動減衰装置の第三実施例を示す正面
図である。
【図5】本考案の振動減衰装置の第四実施例を示す正面
図である。
【図6】図5の振動減衰装置の平面図である。
【図7】うず電流抵抗と磁石、導電性支持板の大きさ等
との関係を説明するために示したモデル図であり、
(イ)は正面図、(ロ)は平面図である。
【図8】従来の振動減衰装置の例を示す正面図である。
【符号の説明】
11 振動減衰装置 12 振動体 13 支持板 14 磁石 15 振動減衰装置 16 支持板 17 ガイド溝 18 磁石 19 突起 21 振動減衰装置 22 振動体 23 支持板 24 磁石 25 軸受け 26 振動減衰装置 27 振動体 28 導電性支持板 29 磁石 30 ガイド溝
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21D 1/00

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動体に、その振動方向に沿って支持板
    を固定するとともに、該支持板表面に磁石を吸着してな
    る振動減衰装置。
  2. 【請求項2】 振動体に、その振動方向に沿って導電性
    支持板を固定するとともに、この導電性支持板の表面
    に、該導電性支持板を介して磁極が対峙する一対の磁石
    を導電性支持板に対してスライド自在に配置したことを
    特徴とする振動減衰装置。
JP009075U 1991-02-26 1991-02-26 振動減衰装置 Withdrawn JPH0527384U (ja)

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JP009075U JPH0527384U (ja) 1991-02-26 1991-02-26 振動減衰装置

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JPH0527384U true JPH0527384U (ja) 1993-04-09

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002020202A1 (fr) * 2000-09-05 2002-03-14 Nt Engineering Kabushiki Kaisha Structure destinee a eviter le broutage d'une machine-outil

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Effective date: 19950518