JPH0527374B2 - - Google Patents

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JPH0527374B2
JPH0527374B2 JP60045849A JP4584985A JPH0527374B2 JP H0527374 B2 JPH0527374 B2 JP H0527374B2 JP 60045849 A JP60045849 A JP 60045849A JP 4584985 A JP4584985 A JP 4584985A JP H0527374 B2 JPH0527374 B2 JP H0527374B2
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JP
Japan
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flour
dough
bread
products
wheat flour
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JP60045849A
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JPS61205449A (ja
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Akira Shigeta
Akira Yamashita
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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  • Cereal-Derived Products (AREA)
  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、糖脂質の一種であるソホロリピツド
を小麦粉又は小麦粉を含む製品に添加するかもし
くは含有させて小麦粉製品の品質を改良する方法
に関するものである。 〔従来の技術〕 従来より小麦粉を主成分とする多くの製品に、
界面活性機能を有する添加剤が品質改良の目的で
使用されてきた。製パン工業を例にとると、小麦
粉ドウの機械耐性向上、パン容積の増大、パン内
層・外層の改良、パンの老化防止用などの目的で
食品用乳化剤(界面活性剤)が使用されている。
小麦粉製品に使用される代表的乳化剤としてはグ
リセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、
グリセリン脂肪酸エステル誘導体、ステアリル乳
酸カルシウムなどがあり、工業的に生産され、利
用されている。 一方、小麦粉中に存在する微量脂質について
も、現在までに多くの研究がなされ、小麦粉脂質
のうち極性をもつ脂質が小麦粉物性に強く関係す
ることが見出されている。小麦粉の極性脂質は糖
脂質とリン脂質の2つに大別され、次のようなも
のが抽出されている。 即ち、グリコリピツド(糖脂質)としては、ジ
ガラクトシルジグリセリド、モノガラクトシルジ
グリセリド、o−アシルモノガラクトシルジグリ
セリド、ステリルグルコシド、セラミドジグリセ
リド、6−o−アシルステリルグルコシド、ジガ
ラクトシルモノグリセリド、モノガラクトシルモ
ノグリセリド及びセラミドジグリコシドなどであ
り、フオスフオリピツド(リン脂質)としてはリ
ゾフオスフアチジルコリン、フオスフアチジルコ
リン、N−アシルフオスフアチジルエタノールア
ミン、リゾフオスフアチジルエタノールアミン、
フオスフアチジルエタノールアミン、フオスフア
チジルセリン及びフオスフアチジルイノシトール
などである。 このうちジガラクトシルジグリセリド、モノガ
ラクトシルジグリセリドを主成分とする糖脂質
は、Pomeranzらにより、小麦粉ドウの粘弾性、
パンの品質の効果を有することが報告されている
〔Cereal Food World,25(10),656(1980)〕。 〔発明が解決しようとする問題点〕 併しながら上記の如き従来の添加剤の小麦粉製
品に対する品質改良効果はそれ程顕著なものでは
なかつた。 本発明者らは上記せる如き小麦粉中で糖脂質の
機能に着目し、鋭意研究を行つた結果、糖脂質の
一種であるソホロリピツドに、従来の添加剤及び
界面活性剤にはない優れた小麦粉製品の品質改良
効果があることを見出し、本発明に至つた。 〔問題点を解決するための手段〕 即ち本発明は、次の一般式()及び()で
表わされるソホロリピツドを、小麦粉又は小麦粉
を含む製品に添加するかもしくは含有させること
を特徴とする小麦粉製品の品質改良法に関する。 〔−a:R1=R2=COCH3 −b:R1=COCH3、R2=H −c:R1=H、R2=COCH3 −d:R1=R2=H −a:R1=R2=COCH3 −b:R1=COCH3、R2=H −c:R1=H、R2=COCH3 −d:R1=R2=H R3は水素原子又はメチル基を示し、R3が水素
原子のときR4は炭素数12〜16の飽和又は不飽和
の炭化水素基を示し、R3がメチル基のときR4
炭素数11〜15の飽和又は不飽和の炭化水素基を示
す〕 そして、本発明は小麦粉中の極性脂質とは異な
るソホロリピツドを小麦粉または小麦粉製品に添
加するかもしくは含有せしめることにより、小麦
粉ドウの物性の著しく改良し、また製品の品質を
改善することを目的とする。 本発明に使用する前記一般式()及び()
で表わされるソホロリピツドはトルロプシス・ボ
ンビコーラ(Torulopsis bombicola)を培養す
れば、その醗酵液中に著量に生産させることがJ.
F.T.Spencerらによつて報告されており
〔Canadian Journal of Chemistry、39、846
(1961)〕、このソホロリピツドは前記式()及
び()で表わされる化合物の集合体である。 ソホロリピツドは式()及び()から明ら
かな如く、多くの糖脂質の混合体であるが、その
基本骨格は二糖であるソホローズとω位あるいは
ω−1位にヒドロキシ基を有する長鎖脂肪酸とが
グリコシド結合した〔(2′−o−β−D−グルコ
ピラノシル−β−D−グルコピラノシル)−オキ
シ〕アルカン酸あるいはアルケン酸である糖脂質
である。 この基本骨格構造は、ヒドロキシ脂肪酸が糖と
安全なグルコシド結合を有し、かつアルキル基あ
るいはアルケニル基末端が反応性を有するカルボ
キシル基であるため、従来の既存の糖脂質系界面
活性物質にない構造上の特徴を有する。 ソホロリピツドは式()及び()で表わさ
れる如くラクトン環を有するもの、遊離カルボキ
シル基を有するもの等の多くの同族体の集合体で
ある。例えばオクタデカンを炭化水素源として醗
酵した場合、(−a)が約40%、(−b)及び
(1−c)が約8%、(−a)が約30%、(−
b)及び(−c)が約6%、ラクトン結合の位
置の異性体が約14%、並びに(−d)及び(
−d)が小量含まれるものが生産され、これら同
族体の生成割合は炭化水素源の相違あるいは醗酵
条件の相違等によつて変化する。しかしながら、
本発明の如く小麦粉製品の品質改良に使用するソ
ホロリピツドに関しては、式()及び式()
の同族体の割合には殆どその効果は影響されな
い。また醗酵以外の方法により得られたものにつ
いても同様である。 ソホロリピツドを小麦粉製品に使用する際の使
用量は、小麦粉に対し0.01〜5.0重量%が好まし
い。5重量%を超えると既に効果が飽和状態に達
しており経済的に不利であり、また食品の場合は
風味上好ましくない。ここで、その使用形態は自
由である。例えば、ソホロリピツドを醗酵液から
の抽出物のまま使用しても良く、また水に分散後
使用しても良い。本発明ではソホロリピツドを、
小麦粉製品に使用される製剤、油脂、マーガリン
等に添加した後、小麦粉と配合使用しても良い。 本発明に用いられる小麦粉はその種類、品質を
問わず広く使用できる。具体的に挙げれば、種類
別では強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉に、等
級別では一等粉、準一等粉、三等粉、未粉のいず
れにも使用できる。また本発明に用いられる小麦
粉を含む製品を具体的に挙げれば、食品について
はパン類例えば食パン(プルマン、イギリスタイ
プ)、フランスパン、ハードロール(ソフト・フ
ランス)、バターロール、デーニツシユ・ペスト
リー(クロワツサン)、菓子パンながが挙げられ、
めん類では茹めん、乾めん、そうめん、そば、中
華めん、マカロニなどが挙げられ、菓子類ではビ
スケツト、クツキー、ドーナツツ、ケーキ、カス
テラ、まんじゆう、中華まんじゆう、クラツカ
ー、せんべい等が挙げられる。また以上の食品の
ミツクス類も挙げられる。他の食品としてはパン
粉、てんぷら粉、カレー粉、コーンカツプなどが
挙げられる。食品以外の小麦粉製品では繊維糊、
接着剤などが挙げられる。 式()及び式()のソホロリピツドを小麦
粉に対し添加するか、もしくは小麦粉製品(上記
パン類、めん類、菓子類、ミツクス類など)に含
有させることにより、小麦粉製品の品質を改良す
ることができる。 〔発明効果〕 本発明におけるソホロリピツドの小麦粉製品へ
の使用効果としては、小麦粉物性の顕著な改良が
特徴である。例えばパンに添加した場合、ミキシ
ング時の生地形成を促進させ、同時に生地の物性
を向上させる。また中種醗酵中、ホイロ中及び焙
焼中のガス保持力を著しく改善し、醗酵中の生地
容積、及び焙焼後のパン容積を著しく増加する。 次に実施例を挙げ本発明を更に説明するが、本
発明はこれら実施例の範囲に限定されるものでは
ない。尚、実施例中の部は、重量部を意味する。 〔実施例〕 実施例 1 ソホロリピツドの小麦粉製品改質効果を比較す
るため食パンを製造し、その効果の評価を行つ
た。食パン製造に用いる原料及びその配合割合を
第1表に示す。
【表】 まず、第1表の配合における中種生地中に本発
明の実施例である配合剤1〜2、及び比較例1〜
4に示す物質を添加する。 配合例 1 ソホロリピツド 0.1部 配合例 2 ソホロリピツド 0.25部 比較例 1 小麦粉糖脂質 0.25部 比較例 2 蔗糖脂肪酸エステルP−1670 0.25部 比較例 3 蔗糖脂肪酸エステルS−1670 0.25部 比較例 4 無添加 0部 ソホロリピツドは植物油を炭化水素源とする醗
酵液から得たものを使用した。小麦粉の糖脂質は
本実施例に使用した小麦粉から水飽和ブタノール
で抽出後、ケイ酸クロマトグラフイにより分離し
た糖脂質区分を使用した。また蔗糖脂肪酸エステ
ルは菱糖株式会社より入手したものを使用した。 次に、中種生地配合物及び配合例1〜2、比較
例1〜4に示した物質を各々ボールに入れ、ミキ
サーで低速で2分、中高速で1分ミキシングをし
た後、温度27℃、湿度75%の醗酵室に入れ、中種
醗酵を4時間30分行つた。次に、この中種醗酵の
終了した中種生地をボールに入れ、更に第1表に
示される本捏生地配合物を加え、低速で2分、中
高速で4分ミキシングした後、予め25℃に保つて
おいたシヨートニンド5部を加え、低速で2分、
中高速で3分、高速で1分ミキシングし、フロア
タイムを室温で20分とり、次に生地を一定量づつ
分割し軽く丸めてベンチタイムを室温で20分とつ
た。その後モルダーでガス抜きをしてからパン型
に一定量つづ入れ、温度38℃、湿度85%に保つた
ホイロにプルマンの場合は45分、ワンローフの場
合は50分入れて醗酵した後、210℃でプルマンは
40分、ワンローフは30分焼成し、食パンを製造し
た。以上の製造工程中に生地物性等の評価を行つ
た。また製造した食パンのうちワンローフについ
てはその体積をナタネ置換法で測定し、ワンロー
フ、プルマンを両食パンについてはパンの品質評
価(内層、形均性、風味)を行つた。これらの結
果を第2表に示す。
【表】 第2表の結果より明らかな様に、本発明のソホ
ロリピツドを使用して食パンを製造すると、製造
工程中においては小麦粉ドウの物性が改良され、
またパンの品質が改良された。 実施例 2 実施例1で示した中種生地の中種醗酵中の生地
容積変化を比較した。即ち実施例1で使用した配
合例1〜2、比較例1〜4の醗酵前の中種生地50
gを500mlの目盛付きガラスシリンダーに入れ、
温度27℃、湿度75%の醗酵室に入れてその生地容
積変化を経時的に測定した。また同時に生地中の
イーストが発生するガス量を測定した。尚、測定
はイースト工業会技報11、45(1965)に示された
方法を改良して行つた。 その結果を第1図に示す。 第1図の結果より、最終の生地容積はイースト
の発するガス量には無関係であり、生地容積は生
地のガス保持力に影響されると考えられる。即ち
本発明によると、生地物性が著しく改質され、そ
の結果ガス保持力に優れた生地物性が発現した。
【図面の簡単な説明】
第1図はソホロリピツド添加(配合例1及び
2)、小麦粉糖脂質添加(比較例1)、蔗糖脂肪酸
エステル添加(比較例2及び3)及び無添加(比
較例4)の各中種生地の中種醗酸中の生地容積変
化と生地中のイーストが発生するガス量を示すグ
ラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次の一般式()及び()で表わされるソ
    ホロリピツドを、小麦粉又は小麦粉を含む製品に
    添加するかもしくは含有させることを特徴とする
    小麦粉製品の品質改良法。 〔−a:R1=R2=COCH3 −b:R1=COCH3、R2=H −c:R1=H、R2=COCH3 −d:R1=R2=H −a:R1=R2=COCH3 −b:R1=COCH3、R2=H −c:R1=H、R2=COCH3 −d:R1=R2=H R3は水素原子又はメチル基を示し、R3が水素
    原子のときR4は炭素数12〜16の飽和又は不飽和
    の炭化水素基を示し、R3がメチル基のときR4
    炭素数11〜15の飽和又は不飽和の炭化水素基を示
    す〕
JP60045849A 1985-03-08 1985-03-08 小麦粉製品の品質改良法 Granted JPS61205449A (ja)

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JP6148510B2 (ja) * 2013-03-22 2017-06-14 サラヤ株式会社 ソホロリピッド含有粉末組成物
WO2015137357A1 (ja) * 2014-03-10 2015-09-17 サラヤ株式会社 ソホロリピッドと生理活性物質と油脂とを含有する組成物およびその製造方法

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