JPH05271915A - 光磁気記録媒体用ターゲット材およびその製造方法 - Google Patents

光磁気記録媒体用ターゲット材およびその製造方法

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JPH05271915A
JPH05271915A JP6585892A JP6585892A JPH05271915A JP H05271915 A JPH05271915 A JP H05271915A JP 6585892 A JP6585892 A JP 6585892A JP 6585892 A JP6585892 A JP 6585892A JP H05271915 A JPH05271915 A JP H05271915A
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JP6585892A
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Kaoru Masuda
薫 増田
Shunichiro Matsumoto
俊一郎 松本
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マグネトロンスパッタリング装置に好適な低
透磁率である光磁気記録媒体用ターゲット材およびその
製造方法を提供する。 【構成】 鉄属金属を主成分とする平均粒子径が200μ
m以下、好ましくは125μm以下の粒子が希土類と鉄属
金属でなる母相中に分散して存在することを特徴とする
光磁気記録媒体用ターゲット材である。また本発明の製
造方法は、共晶組織を発現する組成範囲内にある希土類
金属と鉄属金属からなり急冷凝固処理された合金粉末
と、平均粒径が200μm以下の鉄族金属を主成分とする
粉末を混合し、液相発現温度未満の温度領域で加圧焼結
することを特徴とする光磁気記録媒体用ターゲット材の
製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マグネトロン方式のス
パッタリング装置に好適な光磁気記録の媒体製造に利用
されるターゲット材およびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年における情報量の飛躍的な増加に伴
い、高記録密度でかつ書換え可能な記録媒体として光磁
気ディスクが注目を集めている。光磁気ディスクとは、
ポリカーボネイト等の樹脂基板上にスパッタリング法を
用いてTb-Fe-Co系などの希土類金属−鉄属金属系の薄膜
を形成した記録媒体であり、レーザーを利用したピック
アップにより書き込みおよび再生が行われる。希土類金
属−鉄属金属合金は極めて活性であるため、薄膜の耐食
性を向上させる目的でしばしば添加元素が加えられる。
例えば、特開平2-118066号にはB、Al、Si、P、Ti、V、C
r、Mn、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Pt、Pb、Biの中の少な
くとも1種の添加元素を0.1〜10原子%(以下at%と称す
る)加えることにより、薄膜の耐食性を向上させる方法
が報告されている。上記のスパッタリング法に用いられ
るターゲット材の製造方法については既に数多くの報告
がなされ、例えば特開平1-149959号には希土類金属と鉄
属金属の合金インゴットを得た後、これを粉砕してから
焼結するいわゆる焼結法が報告されている。これらの方
法では、目的のターゲット材組成を得るために希土類金
属−鉄属金属合金粉末に鉄族金属を主成分とする粒子の
粉末を加えて混合し焼結される。このため焼結体のミク
ロ組織中には強磁性体である鉄属金属を主成分とする粒
子が存在するために一般に焼結体の透磁率が大きい。
【0003】一方、磁性薄膜の形成にはマグネトロン方
式のスパッタリング装置が広く用いられている。マグネ
トロン方式のスパッタリング装置はターゲット材の背後
に永久磁石を配した構造をもち、ターゲット材表面から
漏洩磁束を発生させて高密度のプラズマをターゲット材
表面近傍の領域に閉じ込めることにより、膜形成速度を
高め、エネルギー効率の向上を図ったものである。とこ
ろが、このマグネトロンスパッタリング装置に鉄属金属
のような強磁性体ターゲット材を用いた場合、背後の磁
石から発生する磁束の大部分がターゲット材内部を通る
閉鎖した磁気回路を形成するため、ターゲット材表面か
らの漏洩磁束が生じず、このため膜形成速度の低下、不
均一なエロージョンの進行によるターゲット材使用効率
の低下等の問題が指摘されていた。
【0004】この問題を解決するために、ターゲット材
の透磁率を低下させるための種々の方策が提案されてい
る。特開平1ー132757号にはCo基合金に加工率10〜70%
の冷間加工を施すことにより、ターゲット材に内部歪を
導入して内部欠陥の増大をもたらし、その最大透磁率を
低下させる方法が示されている。また、特開平3-11563
および特開平3-115564には同じくCo基合金について、高
温相(f.c.c.)からの急冷あるいは、高温相領域で熱間
加工した後に急冷することにより内部歪や積層欠陥を増
大させると共に、結晶磁気異方性の大きい低温相(h.c.
p.)の割合を増大させて最大透磁率を低下させる方法が
示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のCo基ターゲット
材の最大透磁率を低下させる方法は有効な手段であると
考えられる。しかしながら、光磁気記録媒体の原料とな
る希土類金属−鉄属金属合金は極めて脆いため、冷間加
工による内部歪の誘起は難しい。また相変態を利用する
方法についても、必ずしも光磁気記録原料に用いられる
全ての金属あるいは合金系に適用できるわけではない。
むしろ、圧延や熱処理といった付加的な工程を必要とせ
ず、より汎用性のある透磁率低下の方策が求められてい
た。本発明の目的は、加工や熱処理などの付加的な工程
を特に採用しなくても、マグネトロンスパッタリング装
置に好適な低透磁率である光磁気記録媒体用ターゲット
材およびその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはターゲット
材のミクロ組織と磁気的性質(最大透磁率、飽和磁化、
保磁力)の相関について種々の検討を行った結果、ミク
ロ組織中に存在する強磁性体である鉄族金属を主成分と
する粒子の平均粒径を小さくすると、最大透磁率を低下
できることを見い出した。すなわち、本発明は、鉄属金
属を主成分とする平均粒子径 200μm以下の粒子が希土
類と鉄属金属でなる母相中に分散して存在することを特
徴とする光磁気記録媒体用ターゲット材である。本発明
において、鉄族金属を主成分とする粒子(以下、鉄族粒
子と略称する)とは、Fe,NiまたはCoを主成分とする
粒子であり、これらの単体の粒子、これらの2種または
3種の合金粒子、Fe,NiまたはCoを主成分とし、特開
平2-118066号に記載されるような薄膜の耐食性を向上さ
せるB、Al、Si、P、Ti、V、Cr、Mn、Zr、Nb、Mo、Hf、T
a、W、Pt、Pb、Biといった添加元素を50at%未満含有す
るものを含む。この際、最大透磁率を顕著に低下させる
ためには上述の粒子の平均粒径を125μm以下とするの
が好ましい。また本発明の製造方法は、共晶組織を発現
する組成範囲内にある希土類金属と鉄属金属からなり急
冷凝固処理された合金粉末と平均粒子径が200μm以下の
鉄族金属を主成分とする粉末を混合し、液相発現温度未
満の温度領域で加圧焼結することを特徴とする光磁気記
録媒体用ターゲット材の製造方法である。
【0007】上述の粒径を実現するには、原料である鉄
族金属を主成分とする粉末の平均粒径を200μm以下に
規定することにより、焼結体のミクロ組織中の強磁性体
の粒径を制御できる。200μm以下の原料粉末は、粉砕
・分級操作で粗大な粒子を除去することにより容易に得
られる。
【0008】
【作用】鉄族粒子の平均粒径を微細化することにより透
磁率が低下するのは、焼結体の単位体積中に存在する強
磁性体粒子数が増加するために反磁界が大きくなるこ
と、また、粒界の増加に伴い磁束が通過し難くなること
が原因であると考えられる。ここで、平均粒径を200μ
m以下と規定したのは、200μm以上では透磁率は粒径
に対して殆ど変化せずほぼ一定であり、200μm以下で
微粒化の効果が現れるためである。最大透磁率を顕著に
低下させるためには、ミクロ組織中の鉄属粒子の平均粒
径は125μm以下であることが好ましい。焼結体の透磁
率は組成により大きく異なるが、本発明のような組織を
有する場合、上述の範囲に平均粒径を規定することによ
り希土類金属−鉄族金属系を基とするターゲット材の最
大透磁率は25以下に抑えることができる。
【0009】一般に、希土類金属−鉄属金属の金属間化
合物をスパッタリングした場合、希土類金属はターゲッ
ト材と平行方向(横方向)に放出され易い傾向をもつた
め薄膜中の組成分布を均一に保つことが難しい。このた
め、ターゲット材組織に含まれる金属間化合物量を制御
することにより、薄膜中の組成分布を均一に保つ必要が
生じる。希土類金属と鉄属金属の合金組成を共晶の発現
範囲に規定したのは、金属間化合物(RM2、R:希土
類金属、M:鉄属金属)と希土類金属単相の量比を制御
し易くするためである。
【0010】希土類金属と鉄属金属の合金粉末の製造に
は急冷凝固法を用いる。ここで急冷凝固法とは、毎秒10
2度以上の冷却速度を有する粉末製造法であり、具体的
にはガスアトマイズ法、水アトマイズ法、プラズマ回転
電極法、回転ディスク法などが挙げられる。希土類金属
と鉄属金属の合金粉末の製造に急冷凝固法を用いるの
は、共晶組織が微細になるため、ターゲット材として使
用する場合に薄膜組成の均一性を向上させるうえで好ま
しいためである。
【0011】加圧焼結の際、液相が発現すると希土類金
属と鉄属金属の間で急速な拡散が起こり、希土類金属と
鉄属金属との合金相を母相とし、該母相中に鉄属粒子が
均一に分散して存在するミクロ組織を崩してしまう。こ
のため焼結は液相発現温度未満で行う必要がある。
【0012】
【実施例】
(実施例1)ガスアトマイズ法によりTb-Fe合金粉末を
製造した。溶融塩電解法で製造した58.4at%Tb-Fe合金イ
ンゴットを底部に溶湯滴下用ノズルの付いたるつぼに装
入した。このるつぼをガスアトマイズ装置内に設置した
後、装置内を10マイナス4乗Torr台まで真空排気し、高
周波誘導加熱で原料を溶解した。溶湯温度が1200℃に達
した段階でるつぼ底部より溶湯を滴下させると同時にガ
ス噴射用ノズルから高圧アルゴンガスを噴射しガスアト
マイズを行った。製造した粉末を化学分析した結果、母
材の合金組成に等しい組成の58.4at%Tb-Fe粉末であっ
た。
【0013】得られたTb-Fe合金粉末、純Fe粉末およ
び純Co粉末に対して。ふるい分級を行ない、それぞれ2
50,180,150,125,70,20(μm)の平均粒径を有する粉末を
準備した。ターゲット材組成が25Tb-65Fe-10Co(at%)と
なるように、上記のTb-Fe合金粉末2800(g)、純Fe粉末14
90(g)および純Co粉末330(g)をそれぞれ同じ平均粒径を
持つもの同士で秤量・配合し、V型ブレンダーを用いて
混合粉を得た。得られた混合粉を軟鋼製カプセルに充填
し、温度 400℃、真空度 10マイナス4乗Torrで4時間加
熱して脱気処理を行なった後、封止して熱間静水圧プレ
ス(以下HIPと記す)で加圧・焼結した。HIP処理
条件は液相発現温度未満の温度665℃、圧力1200kg/c
m2、保持時間2時間である。HIP処理を行なって得ら
れた焼結体は、旋盤を用いてφ254×6mmの寸法を有する
ターゲット材に加工した。
【0014】上記の焼結体を研磨し、ミクロ組織を光学
顕微鏡で観察して母相であるTb-Fe共晶組織中に分散し
て存在するFeおよびCo粒子の平均粒径を実測した。その
結果、焼結温度が低いため粒成長はほとんど起こらず、
表1に示すように焼結体中の粒径は原料粉の粒径とほぼ
同等であった。また、上記の焼結体より磁性測定用試料
として30×10×5mmの角柱を切り出し、直流磁束計を用
いて最大印加磁場2kOeでB-H曲線を測定し、その傾きか
ら最大透磁率(μmax)を求めた。図1は焼結体中のFe
粒子とCo粒子を合わせた鉄族金属の粒子の平均粒径に
対する最大透磁率の変化を示したものである。図1より
鉄族金属の平均粒径が減少するに従って最大透磁率は減
少し、特に平均粒径125μm以下で最大透磁率が顕著に
減少することがわかる。以上の結果より、本発明の鉄族
金属であるFe、Co粒子の粒径微細化は、ターゲット材の
最大透磁率を減少させるうえで非常に有効な手段である
ことがわかる。
【0015】(実施例2)実施例1と同様の方法によ
り、58.4at%Tb-Fe合金粉末を得た。得られたTb-Fe
合金粉末、純Fe粉末、純Co粉末およびFe-11.7at%Nb
合金粉末に対してふるい分級を行ない、それぞれ250,18
0,150,125,70,20(μm)の平均粒径を有する粉末を準備し
た。ターゲット材組成が18Tb-72Fe-8Co-2Nb(at%)となる
ように58.4at%Tb-Fe合金粉末2190(g)、純Fe1510(g)、純
Co290(g)およびFe-11.7at%Nb粉末630(g)をそれぞれ同じ
平均粒径を持つもの同士で秤量・配合し、V型ブレンダ
ーを用いて混合して混合粉を得た。ここでNbは膜形成し
た場合に薄膜の耐腐食性を向上させる目的で添加したも
のである。得られた混合粉を軟鋼製カプセルに充填し、
温度 400℃、真空度 10マイナス4乗Torrで4時間加熱し
て脱気処理を行なった後、封止してHIPで加圧・焼結
した。HIP処理条件は液相発現温度未満の温度665
℃、圧力1200kg/cm2、保持時間 2時間である。HIP処
理を行なって得られた焼結体は、旋盤を用いてφ254×6
mmの寸法を有するターゲット材に加工した。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】上記の焼結体を研磨し、ミクロ組織を光学
顕微鏡で観察して母相であるTb-Fe共晶組織中に分散し
て存在するFe、CoおよびFe-Nb合金粒子の平均粒径を実
測した。その結果、焼結温度が低いため粒成長はほとん
ど起こらず、表2に示すように焼結体中の粒径は原料粉
の粒径とほぼ同等であった。また、実施例1と全く同様
の方法により最大透磁率(μmax)を測定した。図2は
焼結体中のFe,CoおよびFe-Nb合金粒子を合わせた鉄族金
属を主成分とする粒子の平均粒径に対する最大透磁率の
変化を示したものである。図2より鉄族金属を主成分と
する粒子の平均粒径が減少するに従って最大透磁率は減
少し、特に最大粒径125μm以下で最大透磁率が顕著に
減少することがわかる。以上の結果より、本発明の鉄族
金属であるFe、Co粒子および鉄族金属を主成分とする合
金であるFe-Nb粒子の微細化は、ターゲット材の最大透
磁率を減少させるうえで非常に有効な手段であることが
わかる。
【0019】(実施例3)実施例1と全く同様の方法に
より、58at%Tb-Fe合金粒子を得た。得られたTb-Fe合
金粉末、純Fe粉末、純Co粉末、Fe-15.9at%Cr合金粉末
およびFe-11.7at%Nb合金粉末に対してふるい分級を行
ない、それぞれ250,180,150,125,70,20(μm)の平均粒径
を有する粉末を準備した。ターゲット材組成が18Tb-66F
e-8Co-4Crー4Nb(at%)となるように58.4at%Tb-Fe合金粉
末2170(g)、純Fe60(g)、純Co290(g)、Fe-15.9at%Cr粉末
840(g)およびFe-11.7at%Nb粉末1250(g)を秤量・配合
し、V型ブレンダーを用いて混合して混合粉を得た。こ
こでCrおよびNbは膜形成した場合に薄膜の耐腐食性を向
上させる目的で添加される。得られた混合粉を軟鋼製カ
プセルに充填し、温度 400℃、真空度 10マイナス4乗To
rrで4時間加熱して脱気処理を行なった後、封止して熱
間静水圧プレスで加圧・焼結した。HIP処理条件は液
相発現温度未満の温度665℃、圧力1200kg/cm2、保持時
間2時間である。HIP処理を行なって得られた焼結体
は、旋盤を用いてφ254×6mmの寸法を有するターゲット
材に加工した。
【0020】上記の焼結体を研磨し、ミクロ組織を光学
顕微鏡で観察して母相であるTb-Fe共晶組織中に分散し
て存在するFe、Co、Fe-Cr合金およびFe-Nb合金粒子のそ
れぞれの平均粒径を実測した。その結果、焼結温度が低
いため粒成長はほとんど起こらず、表3に示すように焼
結体中の粒径は原料粉の粒径とほぼ同等であった。ま
た、実施例1と同様の方法により最大透磁率(μmax)
を測定した。図3は焼結体中の鉄族金属を主成分とする
粒子の平均粒径に対する最大透磁率の変化を示したもの
である。図3より平均粒径が減少するに従って最大透磁
率は減少し、200μm以下では最大透磁率が25以下とな
り、特に最大粒径125μm以下で最大透磁率が顕著に減
少することがわかる。以上の結果より、本発明の鉄族金
属であるFe、Coおよび鉄族金属を含む合金であるFe-C
r、Fe-Nb粒子の微細化は、ターゲット材の最大透磁率を
減少させるうえで非常に有効な手段であることがわか
る。
【0021】(実施例4)実施例1と同様に58.4at%Tb-
Fe合金粉末を得た。得られたTb-Fe合金粉末、純Fe粉
末、純Co粉末、Fe-X(ここでXはAl,Ti,Ta,Pt)合金粉末に
対してふるい分級を行ない、それぞれ150μmの平均粒径
を有する粉末を準備した。ターゲット材組成が24Tb-62F
e-12Co-2X(at%)(ここでX:Al、Ti、Ta、Pt)となる
ように、58.4at%Tb-Fe合金粉、純Fe粉、純Co粉、Fe-X
合金粉を秤量・配合し、V型ブレンダーを用いて混合粉
を得た。得られた混合粉を軟鋼製カプセルに充填し、温
度 400℃、真空度 10マイナス4乗Torrで4時間加熱して
脱気処理を行なった後、封止してHIPで加圧・焼結し
た。HIP処理条件は液相発現温度未満の温度665℃、
圧力1200kg/cm2、保持時間 2時間である。HIP処理を
行なって得られた焼結体は、旋盤を用いてφ254×6mmの
寸法を有するターゲット材に加工した。
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】上記の焼結体を研磨し、ミクロ組織を光学
顕微鏡で観察して母相であるTb-Fe共晶組織中に分散し
て存在するFe、CoおよびFe-X合金の平均粒径を実測し
た。その結果、焼結温度が低いため粒成長はほとんど起
こらず、表4に示すように焼結体中の粒径は原料粉の粒
径とほぼ同等であった。また、実施例1と全く同様の方
法により最大透磁率(μmax)を測定した。表4に焼結
体の最大透磁率化を示す。表4の結果より最大透磁率は
7.5〜9の値を示しており、本発明の鉄族金属を主成分と
する粒子を平均粒径 200μm以下に微細化することは、
ターゲット材の最大透磁率を減少させるうえで非常に有
効な手段であることがわかる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、低透磁率光磁気記録媒
体用ターゲット材を提供できるため、マグネトロン方式
のスパッタリング装置を用いる場合に磁束の漏洩を多く
することができ、膜形成速度の低下や不均一なエロージ
ョンを抑えることができる。さらに従来困難であった厚
いターゲットの使用が可能となる。したがって、ターゲ
ットの使用効率の向上となり、工業上極めて有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】焼結体中の鉄およびコバルト粒子の平均粒径に
対する最大透磁率の変化を示した図である。
【図2】焼結体中の鉄、コバルトおよび鉄−ニオブ合金
粒子の平均粒径に対する最大透磁率の変化を示した図で
ある。
【図3】焼結体中の鉄、コバルト、鉄−クロム合金およ
び鉄−ニオブ合金粒子の平均粒径に対する最大透磁率の
変化を示した図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄属金属を主成分とする平均粒子径 200
    μm以下の粒子が希土類と鉄属金属でなる母相中に分散
    して存在することを特徴とする光磁気記録媒体用ターゲ
    ット材。
  2. 【請求項2】 鉄属金属を主成分とする粒子の平均粒子
    径は125μm以下であることを特徴とする請求項1に記
    載の光磁気記録媒体用ターゲット材。
  3. 【請求項3】 焼結体の最大透磁率が25以下であるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光磁気
    記録媒体用ターゲット材。
  4. 【請求項4】 共晶組織を発現する組成範囲内にある希
    土類金属と鉄属金属からなり急冷凝固処理された合金粉
    末と、平均粒径が200μm以下の鉄族金属を主成分とす
    る粉末を混合し、液相発現温度未満の温度領域で加圧焼
    結することを特徴とする光磁気記録媒体用ターゲット材
    の製造方法。
JP6585892A 1992-03-24 1992-03-24 光磁気記録媒体用ターゲット材およびその製造方法 Pending JPH05271915A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5447801A (en) * 1992-12-17 1995-09-05 Hitachi Metals, Ltd. Target for magneto-optical recording media and method for producing same
US5607780A (en) * 1993-07-30 1997-03-04 Hitachi Metals, Ltd. Target for magneto-optical recording medium and process for production thereof
CN102517497A (zh) * 2011-12-26 2012-06-27 江阴品源新材料科技有限公司 垂直磁记录介质中的合金靶材及其制备方法

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