JPH05271585A - 非水系塗料用流動調整剤 - Google Patents

非水系塗料用流動調整剤

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JPH05271585A
JPH05271585A JP4101838A JP10183892A JPH05271585A JP H05271585 A JPH05271585 A JP H05271585A JP 4101838 A JP4101838 A JP 4101838A JP 10183892 A JP10183892 A JP 10183892A JP H05271585 A JPH05271585 A JP H05271585A
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尾崎嘉昭
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Kyoeisha Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非水系塗料用流動調整剤で、非水系塗料に対
し優れた垂れ止め性、沈降防止性を与える。 【構成】 炭素数2〜6を有する脂肪族プライマリージ
アミンと、前記ジアミンに対し当量の12−ヒドロキシ
ステアリン酸及び炭素数2〜10を有する脂肪族ジカル
ボン酸とを反応して得られる脂肪酸ポリアマイドワック
スを、粉砕して平均粒子径5.0μm以下とし、有機溶
媒の存在下に温熱膨潤させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非水系塗料に用いて塗
料にチクソトロピー性を与え、塗料中における顔料の沈
降を防止し、また塗膜の鮮鋭性を損なわずして厚膜に塗
装を可能とする非水系塗料用流動調整剤であり、特に熱
硬化性塗料に有用な非水系塗料用流動調整剤に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から、非水系塗料用の流動調整剤と
しては、特公昭51−48464号、特公昭60−44
352号、特開昭56−112977号、特開昭59−
129271号、特開昭60−223876号、特開昭
63−235381号に記述されているような脂肪酸ジ
アマイドワックスが使用されている。
【0003】しかしこれらの脂肪酸ジアマイドワックス
系流動調整剤はその構造粘性を発現する網目構造の粗さ
から、これを用いた塗料中の顔料が沈降し、このため塗
装された乾燥塗膜に色差を生じたり、凝集力が強すぎる
ため肌あれが見られたり、比較的低温領域で溶解−析出
の変化が起こり塗料中で濾過性の悪いヘドロ状の沈殿物
を生じたり、また極性の高い有機溶媒に対する溶解性が
大きく、そのため焼き付け温度において流動調整剤の溶
解が起こり事実上、本来の効果を失うという欠点を持っ
ている。
【0004】また、特開昭51−2750号公報に開示
されている、脂肪酸とポリカルボン酸及びポリアミンか
らなるオリゴマー性ポリアマイドと水素添加ヒマシ油を
ブレンドして製造される流動調整剤は、形態が粉末状で
あるため、塗料に添加して効果を発揮させるためには前
分散時に添加してミル分散し、自己膨潤させなければな
らない。
【0005】さらに、そのミル行程で生じる分散熱の高
低によって膨潤状態が異なるという不便さがあった。ま
たオリゴマー性ポリアマイド単独では流動調整剤として
本質的に無効であるため、水素添加ヒマシ油をブレンド
することにより塗料溶媒中で自己膨潤させるようにして
いるためその配合割合によっては塗料の貯蔵安定性を著
しく悪くするという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、構造物の防錆、
耐蝕性、及び美観の向上の要求から塗料の厚膜化に対す
る要求が高まっている。とくに自動車用等、高度な鮮鋭
性が要求される塗料では垂直部においても水平部と同様
に厚く塗装できる性能をもっているものが好ましいが、
上述した如く公知の脂肪酸ジアマイドワックス系流動調
整剤では、満足する効果を得ることができず問題となっ
ている。
【0007】本発明は、このような問題を解決するため
鋭意研究を行ない非水系塗料に対し優れた垂れ止め性、
沈降防止性を付与する流動調整剤を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような状況に鑑み、
本発明者等は、かかる問題点を解決する手段を研究し、
脂肪酸ポリアマイドワックスを乾式または湿式の任意の
粉砕方式にて平均粒子径5.0μm以下まで粉砕し、こ
れを有機溶媒と膨潤助剤として作用する極性溶媒の存在
下に温熱膨潤せしめることにより、貯蔵時の粘度安定性
にも優れ、熱硬化性塗料をはじめ常温乾燥性塗料に理想
的なチクソトロピー性を付与し優れた垂れ止め、沈降防
止効果を与える流動調整剤を見いだし本発明を完成する
に至った。
【0009】従って本発明は、炭素数2〜6を有する脂
肪酸プライマリージアミンと、前記ジアミンに対し当量
の12−ヒドロキシステアリン酸及び炭素数2〜10を
有する脂肪族ジカルボン酸とを反応させて得られる脂肪
酸ポリアマイドワックスを、粉砕して平均粒子径5.0
μm以下(好ましくは2.0μm以下)まで粉砕し、有
機溶媒の存在下に温熱膨潤させた非水系塗料用流動調整
剤にある。
【0010】又本発明で使用する前記カルボン酸成分と
しての12−ヒドロキシステアリン酸と脂肪族ジカルボ
ン酸はその当量比率が、1:1〜9:1の範囲内にある
ように使用する。
【0011】本発明は前記カルボン酸成分と、前記脂肪
族プライマリージアミンとを当量比で反応させた生成物
からなる非水系塗料用流動調整剤に関するものである。
【0012】本発明による脂肪酸ポリアマイドワックス
を構成する脂肪族プライマリージアミンとしてはエチレ
ンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジア
ミノブタン、ヘキサメチレンジアミンなどがあげられ
る。
【0013】本発明による脂肪酸ポリアマイドワックス
においては、モノ脂肪酸として12−ヒドロキシステア
リン酸を用い、かつ脂肪族ジカルボン酸を併用するので
あるが、かかる脂肪族ジカルボン酸としてはシュウ酸、
コハク酸、フマル酸、グルタール酸、アジピン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸等を用いることがで
きる。
【0014】これら脂肪族ジカルボン酸及び脂肪族プラ
イマリージアミンはともに、それぞれこれらの1種また
は2種以上の混合物が使用できる。
【0015】本発明による脂肪酸ポリアマイドワックス
を合成するため、上述した12−ヒドロキシステアリン
酸、脂肪族ジカルボン酸との混合物を脂肪族プライマリ
ージアミンと反応させる方法は当業者によく知られた方
法で行なうことができる。
【0016】前記12−ヒドロキシステアリン酸、脂肪
族ジカルボン酸との混合物を脂肪族プライマリージアミ
ンと反応させて得られる本発明による脂肪酸ポリアマイ
ドワックスは、一般に淡黄色〜淡黄褐色の固体で酸価お
よびアミン価がそれぞれ15以下であり、5以下である
のが好ましい。その融点は一般に95〜220℃で11
0〜200℃であるのが好ましい。
【0017】本発明によれば上記脂肪酸ポリアマイドワ
ックスを有機溶媒中、例えば塗料に用いる有機溶媒中に
微粒子状に分散させる。
【0018】微粒子状に分散させるには、前述したよう
に作った固形状の脂肪酸ポリアマイドワックスをジェッ
トミルなどの乾式粉砕機にて5.0μm以下まで微粉砕
後、有機溶媒と混合しそのなかに分散しても良い。ある
いは、比較的粗い粒子径(例えば10μm)のものを有
機溶媒と混合し、ガラスビーズ等のメデイア方式の湿式
分散機にて更に微粒子状に粉砕して平均粒子径5.0μ
m以下にしても良い。
【0019】本発明による流動調整剤を非水系塗料に添
加して有効に機能させるためには温熱膨潤前の状態で、
脂肪酸ポリアマイドワックスの平均粒子径は5.0μm
以下、好ましくは2.0μm以下(最大粒子径10μm
以下)とするのがよい。
【0020】脂肪酸ポリアマイドワックスの平均粒子径
が5.0μmより大きいと、塗料中に添加する時、分散
に長時間を要したり、また非常に極性度の高い有機溶媒
を使用した塗料において、高温度(例えば60℃以上)
で長期間貯蔵した場合、脂肪酸ポリアマイドワックスの
粒子がその塗料中の有機溶媒によって再膨潤され粗粒子
となって塗膜外観を低下させることがある。
【0021】本発明による流動調整剤を製造するときに
使用しうる有機溶媒としては芳香族炭化水素(例えばト
ルエン、キシレン、エチルベンゼンなど)、脂肪族炭化
水素(例えばミネラルスピリット)または脂環式炭化水
素(例えばシクロヘキサン)またはこれらの混合物、比
較的高沸点のケトン、エステル(例えばシクロヘキサノ
ン、エチルアミルケトン、酢酸ブチル)等があげられ
る。
【0022】これらの有機溶媒中に上記脂肪酸ポリアマ
イドワックスを分散させるに当たっては加温しても良い
が、有機溶媒中に脂肪酸ポリアマイドワックスが溶解し
ないように注意すべきである。
【0023】この時脂肪酸ポリアマイドワックスが有機
溶媒中に溶解してしまうと、そののち、後述する処理を
行なっても目的とする所望の膨潤体が得られず、系全体
が軟固体状になってしまうので避けなければならない。
【0024】本発明によれば、上述した如く、脂肪酸ポ
リアマイドワックスを有機溶媒中に分散させた後、膨潤
助剤として低分子量の極性有機溶媒を加え、得られた混
合物を30〜90℃で温熱膨潤して脂肪酸ポリアマイド
ワックスの膨潤体を形成させる。
【0025】本発明における膨潤助剤として用いる低分
子量の極性有機溶媒の具体例としては、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタ
ノール、アミルアルコール、トリメチルカルビノール、
ジエチルカルビノール、ヘキサノール、シクロヘキサノ
ール、アセトン、メチルアセトン、メチルエチルケト
ン、ジオキサン、2−メチルピロリドン、ジメチルフォ
ルムアミドなどがあげられる。
【0026】膨潤助剤として用いる低分子量の極性有機
溶媒の使用量は脂肪酸ポリアマイドワックス1重量部に
対して0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜3重量部
である。使用量が0.1重量部未満では、脂肪酸ポリア
マイドワックスの膨潤が不足となり5重量部より多いと
膨潤作用が弱まり、有機溶媒的作用が強くなり、有効な
膨潤体が形成されない。
【0027】本発明における温熱膨潤の温度は30〜9
0℃の範囲が良く特に40〜70℃の温度範囲が好まし
い。30℃未満では、膨潤体の形成が不十分であり、7
0℃以上では脂肪酸ポリアマイドワックスが有機溶媒に
溶解(部分的)し分散性の良好な膨潤体が得られない。
また温熱膨潤のための熟成時間は通常1〜50時間行な
うのが望ましい。
【0028】膨潤条件(膨潤温度、熟成時間)は、脂肪
酸ポリアマイドワックスの組成、流動調整剤に用いる有
機溶媒、膨潤助剤として用いる低分子量の極性有機溶媒
の種類によってその条件は異なり、実塗料で評価しそれ
ぞれの場合について最適条件を見つける。
【0029】また本発明において、上記の流動調整剤に
はその塗料中での分散性、光沢保持性、調色性、塗料の
貯蔵安定性などの改善を目的とした硫酸エステル塩及び
スルフォン酸塩などのアニオン系界面活性剤、カチオン
系界面活性剤、非イオン系界面活性剤および高分子活性
剤等の表面調整剤を加えることもできる。
【0030】
【作用】本発明で得られた膨潤体が流動調整剤として適
用しうる塗料は、主にアミノアルキッド樹脂塗料、アク
リルメラミン樹脂塗料、ポリエステルメラミン樹脂塗料
等の熱硬化性樹脂塗料であるが、その他にウレタン樹脂
塗料、アルキッド樹脂塗料、塩化ゴム塗料、不飽和ポリ
エステル樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、等の非水系合成
樹脂塗料にも適用できる。
【0031】このような脂肪酸ポリアマイドワックスの
微粒子化物の有機媒体による膨潤体が非水系塗料にチク
ソトロピック性を与え、顔料の沈降を防止し、また塗装
時の垂れを防止するといういわゆる流動調整作用を発揮
するのは以下のような理由によるものと考えられる。
【0032】すなわち、脂肪酸ポリアマイドワックスの
微粒化膨潤体はお互いの粒子間で凝集による相互作用を
発揮し、可逆的な結合力を持ち、それは系全体に拡がり
見掛け上の増粘効果をもたらし顔料等の沈降を防止す
る。一方、塗装時など塗料に強い剪断力が働いた場合、
それらの結合は速やかに破壊され見掛け上の粘度は低下
し塗装作業性および塗膜の平滑化に寄与する。さらに塗
着後、直ちに膨潤ゲル体は再結合し粘度を増大させ塗料
の垂れを防止する。
【0033】本発明による流動調整剤の塗料への添加時
期は、前添加あるいは、後添加のいずれも使用できる。
【0034】また添加温度は室温以上、例えば80℃ま
で適用できるが、常温で充分である。
【0035】本発明による流動調整剤は塗料中に添加
し、単に撹拌・均一分散するだけで微粒子になるので、
分散機は、膨潤体がほぐれる程度の剪断力を加えるだけ
でよい。
【0036】こうして得られた脂肪酸ポリアマイドワッ
クスから成る膨潤体はコロイド状に分散して即効的に作
用して強力な揺変構造を形成する。このため増粘効果と
優れた揺変性の付与、更にはニス別れや顔料の沈降防止
硬化も極めて大きい。また分散性、光沢保持性、調色
性、塗料の安定性、塗膜の密着性等も改良する。
【0037】本発明による流動調整剤の添加量は、塗料
の種類および要求性能に応じて異なるが、通常膨潤体の
固形分換算で塗料ビヒクルの0.05〜3重量%が良
く、とくに0.1〜1重量%が好ましい。
【0038】使用量が0.05重量%より少ないと目的
とする流動特性が得られず、また3重量%を越えて大量
に使用することもできるがその場合は光沢保持性を悪く
することがあるので好ましくない。
【0039】
【実施例】以下に実施例、および試験例により本発明を
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。試験例中の試験方法は後述する。文中部は重量部で
ある。尚粒子径はレーザー回折+散乱光方式粒度分析計
(マイクロトラック粒度分析計MODEL 7995−30SP
A )にて測定した。
【0040】実施例 1 12−ヒドロキシステアリン酸300.0部(1.0モ
ル)、アゼライン酸94.0部(0.5モル)を撹拌装
置、温度計、分水器を備えた1リットル4ツ口フラスコ
に計量し、110℃〜120℃に加温溶解させる。次に
フラスコを100℃まで冷却し、ヘキサメチレンジアミ
ン116.0部(1.0モル)を徐々に加え、130〜
140℃で30分間撹拌する。更に200℃までゆっく
り加温し脱水反応を行なう。5〜6時間反応して得られ
る淡黄色の脂肪酸ポリアマイドワックス(酸価4.5、
全アミン価4.7)を粉砕機にて平均粒子径10.0μ
m以下の微粉末とする。
【0041】上記の如くして得られた脂肪酸ポリアマイ
ドワックス100部に対し芳香族炭化水素系溶媒(ソル
ベッソ#100)300部を加え、140℃まで昇温し
加熱溶解する。次に撹拌下で、これに10℃に冷却した
キシレン400部を急速混合しペースト状とする。つぎ
に1リットルガラス瓶に上記ペースト400部を移しカ
ウレスディゾルバーにより前分散する。その後ガラスビ
ーズ(φ=1.5mm)を加えペイントシェーカーによ
る分散を行ない平均粒子径2.0μm以下とする。
【0042】上記脂肪酸ポリアマイドワックスの微粒子
分散物80部に対しイソプロピルアルコール20部を加
え均一に混合する。さらにこれを密閉容器に充填し60
℃〜65℃で36時間膨潤を行ない目的とする流動調整
剤ペーストを得た。
【0043】実施例 2 12−ヒドロキシステアリン酸450.0部(1.5モ
ル)、セバシン酸50.5部(0.25モル)を撹拌装
置、温度計、分水器を備えた1リットル4ツ口フラスコ
に計量し、110℃〜120℃に加温溶解させる。次に
フラスコを100℃まで冷却し、1,4−ジアミノブタ
ン88.0部(1.0モル)を徐々に加え、130℃〜
140℃で30分間撹拌する。更に200℃までゆっく
り加温し脱水反応を行なう。5〜6時間で反応を終了
し、得られる淡黄色の脂肪酸ポリアマイドワックス(酸
価4.5、全アミン価4.7)を粉砕機にて平均粒子径
6〜7μmの微粉末とする。
【0044】上記の如くして得られた脂肪酸ポリアマイ
ドワックスを実施例1と同様にポリアマイドワックスの
パウダー50部に対しキシレン350部を加える。つぎ
にカウレスディゾルバーにより前分散した後、さらにガ
ラスビーズによる分散を行ない平均粒子径2.0μm以
下とする。
【0045】前述の脂肪酸ポリアマイドワックスの微粒
子分散物80部に対し合成アルコール(工業用エチルア
ルコール、メチルアルコール混合物、エチルアルコー
ル:メチルアルコール=3:1)20部を加え均一に混
合する。つぎにこれを密閉容器に充填し50℃〜55℃
で24時間膨潤を行ない目的とする流動調整剤ペースト
を得た。
【0046】実施例 3〜12 上記実施例2の合成方法に従い後記の表−1の配合比率
で縮合アマイド化反応を行ないそれぞれ脂肪酸ポリアマ
イドワックスを得た。次にそれらを粗砕および粉砕機に
より表−1に示す平均粒子径の微粉末とする。
【0047】前述した如くして得られた各粉末を実施例
2と同様の方法で流動調整剤ペーストを得た。
【0048】比較例 1 12−ヒドロキシステアリン酸600.0部(2.0モ
ル)を撹拌装置、温度計、分水器を備えた1リットル4
ツ口フラスコに計量し、80℃〜100℃に加温溶解さ
せる。次にヘキサメチレンジアミン116.0部(1.
0モル)を徐々に加え、120〜130℃で30分間撹
拌する。更に190℃までゆっくり加温し脱水反応を行
なう。5〜6時間反応して得られる淡黄色の脂肪酸ポリ
アマイドワックス(酸価4.4、全アミン価4.8)を
乾式粉砕方法で平均粒子径6〜7μmの粉体に粉砕す
る。
【0049】次に1リットルのガラス瓶に上記ポリアマ
イドワックスパウダー50部、キシレン350部を加え
る。上記混合物をカウレスディゾルバーにより前分散し
た後メディアとしてガラスビーズ(φ=1.5mm)を
加えペイントシェーカーにて分散を行ない平均粒子径
4.0μm以下とする。
【0050】分散終了後、250mlブリキ缶に上記分
散物160部を採り、合成アルコール(工業用エチルア
ルコール、メチルアルコール混合物、エチルアルコー
ル:メチルアルコール=3:1)40部を加え均一に混
合する。さらに密栓をし50℃〜55℃で24時間温熱
膨潤を行ない目的とする流動調整剤ペーストを得た。
【0051】比較例 2 12−ヒドロキシステアリン酸450.0部(1.5モ
ル)、セバシン酸50.5部(0.25モル)を撹拌装
置、温度計、分水器を備えた1リットル4ツ口フラスコ
に計量し、110℃〜120℃に加温溶解させる。次に
フラスコを100℃まで冷却し、1,4−ジアミノブタ
ン88.0部(1.0モル)を徐々に加え、130℃〜
140℃で30分間撹拌する。更に200℃までゆっく
り加温し脱水反応を行なう。5〜6時間反応して酸価
5.0、全アミン価4.9となった時点で反応を終了し
た。得られた淡黄色の脂肪酸ポリアマイドワックスと水
素添加ヒマシ油を35:65の割合で混融し冷却固化さ
せた。つぎに得られたワックスをアトマイザー粉砕機に
て平均粒子径25μm以下の微粉末とする。このものは
粉末状態で塗料に添加した。
【0052】
【表1】
【0053】流動調整剤の性能試験例1
【0054】添加方法 バッチ型サンドグラインダー(アイメックス株式会社
製)を用い後述塗料組成のブランク塗料を作製する。
【0055】ガラス瓶に上記ブランク塗料及び規定量の
流動調整剤を量り採り、ガラスビーズを加え、ペイント
シェーカーにて平均粒子径が5ミクロン以下になるまで
分散する。塗料に対する添加方法及び塗装、塗膜の焼き
付け方法は後述の通りである。
【0056】 塗料組成 (1)アルキッドメラミン樹脂塗料 ベッコゾール EY-3002-65(大日本インキ製) 35.0部 スーパーベッカミン L-117-60(大日本インキ製) 16.3部 酸化チタン(石原産業 TIPEQUE CR-93 ) 32.5部 ソルベッソ #100 13.0部 イソブタノール 3.2部 合 計 100.0部
【0057】 (2)アクリルメラミン樹脂塗料 アクリデック 44-179(大日本インキ製) 45.5部 スーパーベッカミン J-820-60(大日本インキ製) 16.3部 酸化チタン(石原産業 TIPEQUE CR-93 ) 32.5部 ソルベッソ #100 4.6部 イソブタノール 1.1部 合 計 100.0部
【0058】 (3)ポリエステルメラミン樹脂塗料 ベッコライト M6401-50(大日本インキ製) 45.5部 スーパーベッカミン L-117-60(大日本インキ製) 10.0部 スーパーベッカミン L-105-60(大日本インキ製) 6.3部 酸化チタン(石原産業 TIPEQUE CR-93 ) 32.5部 ソルベッソ #100 4.6部 イソブタノール 1.1部 合 計 100.0部
【0059】塗装焼き付け方法 (1)フォードカップ#4を用い添加塗料を希釈用シン
ナーで20秒(25℃)に希釈する。 (2)エアースプレー塗装(付加窒素圧力3.5Kg/
cm) (3)脱脂したアルミ製塗装板(20×30cm)に幅
2cmのマスキングテープを貼り付け水平位置に傾斜を
つけて塗装する。 (4)塗装直後、鋭角のへらにて塗板の塗料をマスキン
グテープと平行に直線状に掻きとる。 (5)塗装直後にマスキングテープを剥がし垂直状態で
7分間セッティングする。 (6)垂直状態で送風乾燥機で140℃×20分間焼き
付け硬化を行なう。
【0060】測定項目 (1)TI値:チクソトロピックインデクスを意味し、
B型粘度計を用い6rpm及び60rpmの粘度(CPS
)を測定しそれらの商により算出する。 (2)粘度:フォードカップ#4にて25℃における流
下秒数を測定する。 (3)希釈率:フォードカップ#4を用いて流下秒数が
20±1秒にするのに要するシンナー量を外掛け%で表
示する。 (4)垂れ限界膜厚:傾斜塗り塗装板の垂れはじめ部分
の膜厚を高周波膜厚計により測定する。 (5)光沢:村上色彩科学製光沢計(GM−3D)を用
い、垂れ限界膜厚における20°鏡面反射光沢を測定す
る。
【0061】試験結果
【0062】アルキッドメラミン樹脂塗料に於ける性能
試験結果を表−2に示す。
【0063】
【表2】
【0064】アクリルメラミン樹脂塗料に於ける性能試
験結果を表−3に示す。
【0065】
【表3】
【0066】ポリエステルメラミン樹脂塗料に於ける性
能試験結果を表−4に示す。
【0067】
【表4】
【0068】流動調整剤の性能試験例2 (アルミニウムの沈降防止試験)
【0069】添加方法 後述する試験配合に従い、樹脂溶液にアルミペーストを
加え試験用カウレスディゾルバー(3000rpm×5
分間)にて分散する。つぎに、本発明で製造した流動調
整剤(3.0%)を添加し、さらに同条件で5分間、分
散を行なう。上述の方法にて添加したメタリックベース
コートをフォードカップ#4を使用して希釈用シンナー
にて15秒に希釈調整する。
【0070】 試験配合 アクリディック A-413-70S (大日本インキ製) 58.7部 サイメル 303(三井東圧化学製) 17.6部 アルミペースト 7106N (東洋アルミ製) 10.0部 流動調整剤 3.0部 キシレン 10.4部 N−ブタノール 3.3部 合 計 103.0部
【0071】性能試験項目 (1)希釈後の塗料を100ml活栓付きメスシリンダ
ーに計り採り経時での沈降性を測定する。単位は沈降し
たアルミニウムの初期の容量に対する%で示す。
【0072】試験結果
【0073】
【表5】
【0074】
【発明の効果】本発明方法により製造した脂肪酸ポリア
マイドワックス膨潤体を非水系塗料用に垂れ防止剤およ
び沈降防止剤として加えると、上記データから明らかな
如く脂肪酸ポリアマイドワックス膨潤体は、簡単な撹拌
でもって塗料中に均一に分散でき、即効的に作用してマ
イルドな揺変構造を形成し、熱硬化性塗料においても優
れた垂れ防止効果を発揮する。
【0075】さらに、塗料の静置時には顔料の沈降防止
効果も極めて大きく、それ自体の凝集力も小さいため、
光沢保持性、塗料の均質安定性などの点で優れているこ
とがわかる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数2〜6を有する脂肪族プライマリ
    ージアミンと、前記ジアミンに対し当量の12−ヒドロ
    キシステアリン酸及び炭素数2〜10を有する脂肪族ジ
    カルボン酸とを反応して得られる脂肪酸ポリアマイドワ
    ックスを、粉砕して平均粒子径5.0μm以下とし、有
    機溶媒の存在下に温熱膨潤させた非水系塗料用流動調整
    剤。
  2. 【請求項2】 カルボン酸成分としての12−ヒドロキ
    システアリン酸と脂肪族ジカルボン酸の当量比率が、
    1:1〜9:1の範囲内にあることを特徴とする請求項
    1の非水系塗料用流動調整剤。
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