JPH0527113U - 安全標識灯 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 路上の事故現場等に設置し、走行中の車両に
対して警告表示する安全標識灯において、標識灯に識別
効果を発揮させて視認性を高める。 【構成】 取付ベース体１の正面に、ベース体１の正面
中央部を取り囲むようにして任意数の発光反射標識体６
を取付けると共に、ベース体１の正面中央部に中央反射
標識体１２を取付ける。各発光反射標識体６の反射板７
を赤色プリズム反射板で構成すると共に中央反射標識体
１２の反射板１３を白色プリズム反射板で構成する。各
発光反射標識体６内に複数個の発光ダイオード１１を内
蔵し、これら各ダイオードを点灯させるように構成す
る。発光反射標識体６の赤と中央反射標識体１２の白の
補色対比により、赤色に輝く光の真中に白色の光が浮き
立って鮮明に見えるので、視認性が向上する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、路上の事故現場や工事現場において使用し、走行中の車両に対して 事故現場等の存在を警告表示するための安全標識灯に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の安全標識灯として、赤色プリズム反射板で構成したものが一般 に採用されている。この反射標識灯（以下、従来例１という）を事故現場の適当 箇所に設置すれば、走行中の車両のライトを受けると反射発光するので、これに より運転手等は事故現場等の存在に気付くことになる。しかしながら、この従来 品は車のライト等、外部からの光を照射されないと発光しないので、遠方からは 見え難い場合がある。したがって、運転手等が、たとえば、事故処理中の警察官 等の存在に気付かない場合があり、その結果、警察官等が交通事故に遭遇する危 険性を有していた。

【０００３】 そこで、上記問題を解消するため、従来例１の標識灯内に複数個の発光ダイオ ードを内蔵した発光反射体を、取付基板の正面に任意数取付け、上記各ダイオー ドを点滅発光させるように構成した安全標識灯（以下、従来例２という）が開発 された（但し、未公開）。この従来例２の反射体は外部から光を受けなくても発 光ダイオードの点滅により自発光し、かつ、発光ダイオードの光は輝度が高いの で遠方からでも確視できる。したがって、従来例２によれば、従来例１に比べて 視認性を大巾にアップすることができる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかるに、上記従来例２によっても、次のような問題を有している。すなわち 、従来例２は発光ダイオードの発光により赤色の光を点滅照射するので、これだ けを見れば、一目でその存在を容易に確認することが可能であるが、道路には交 通標識や車のテールライト、或いは店の広告灯など赤色のライトが数多く散在し ているので紛らわしい。したがって、安全標識灯の光と他の光の区別が付き難い 場合も生じる。

【０００５】 本考案は上記実情に鑑みてなされたもので、標識灯に識別効果を発揮させて視 認性を向上できる安全標識灯を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、請求項１記載の安全標識灯は、取付ベース体と、こ のベース体の正面に、ベース体の正面中央部を取り囲むようになして任意数配設 した発光反射標識体と、上記ベース体の正面中央部に配設した中央反射標識体と を有して成り、上記各発光反射標識体の反射体は赤色プリズム反射板で構成され ていると共に上記各発光反射標識体内には複数個の発光ダイオードが内蔵され、 これら各ダイオードを点滅させるように構成してあり、上記中央反射標識体の反 射板は白色プリズム反射板で構成されていることを特徴とするものである。また 、請求項２記載の安全標識灯は、請求項１の中央反射標識体を白色反射シート材 で構成したことを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】

上記のように構成した本考案によれば、中央部を取り囲んだ発光反射標識体の 赤と中央反射標識体の白の補色対比により、赤色に輝く光の真中に白色の光が浮 き立つように鮮明に見えるので、他の赤色の光との識別機能を発揮して視認性が 高められる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案に係る安全標識灯の１実施例につき、図１〜図６を参照して説明 する。図１は、この実施例による安全標識灯の正面図、図２は同縦断側面図、図 ３は発光反射標識体の縦断側面図、図４は中央反射標識体の縦断側面図、図５は 同上安全標識灯の使用状態を示す正面図である。

【０００９】 上記図１〜図６において、取付ベース体１は、前面を開口した所望の大きさの 丸形トレー状の基板２の前面開口部を透明の蓋板３で閉塞して成り、基板２の下 部には取付体４により適当長さの嵌合用パイプ５が垂直に取付けてある。上記ベ ース体１はパイプを後述するように三脚の上端等に嵌合して所望箇所に設置する ように構成してある。

【００１０】 上記ベース体１の正面には、ベース体１の正面を取り囲むようになして任意数 の発光反射標識体６が配設してある。この実施例では、基板２の正面周辺に等間 隔で６個の反射標識体６を設けてある。これら各標識体６は、図３に示すように 、後面が開口された皿形状に形成し、表面側から光を受けて反射発光する反射板 ７と、この反射板７の後面開口部を閉塞して上記基板２に固定する裏板８を有し 、上記反射板７は赤色に着色され、裏面側を凹凸状のプリズム面９とした赤色プ リズム反射板で構成してある。

【００１１】 上記各反射板７には同心円上に複数個（図示では１２個）の透光１０が所定間 隔毎に開設されていると共に、各透光１０に位置させて発光ダイオード１１を、 裏板８に固定して設けてある。これにより、この実施例では、各反射標識体２に 発光ダイオード１１をそれぞれ１２個宛づつ内蔵されていることになる。この場 合、発光ダイオード１１の個数は自由に増減できるものである。

【００１２】 上記各反射標識体６の各ダイオード１１は点滅させるように構成するもので、 その点滅回数は毎分約１５０〜２００回程度が好ましい。また、発光ダイオード １１の点滅の形態としては、たとえば、各標識体６の各ダイオード１１を全て同 時に点滅させ、或いは、１つの標識体６の各ダイオードを同時点滅させると共に 各標識体６毎に時間差を設けて、一定方向に点滅位置を変位させ、或いはまた、 各標識体６内の各ダイオード１１を同時に点滅させないで、一定の方向に順次点 滅位置を変位させる等の方式が挙げられ、これらの中から任意の方式を自由に選 択する。なお、上記方式のうち、ダイオードの点滅位置を変位させる方式を採用 すると、光跡が回転するようになるので、各ダイオードを同時に点滅させる場合 に比べ視認性が向上する。

【００１３】 上記ベース体１の正面中央部には中央反射標識体１２を設けるもので、この実 施例では、ベース体１の蓋板３の表面中央部に位置させて中央反射標識体１２を 蓋板３に固定して設けてある。この反射標識体１２は、図４に示すように、後面 が開口されて皿形状に形成し、表面側から光を受けて反射発光する反射板１３と 、この反射板１３の後面開口部を閉塞して上記蓋板３に固定する裏板１４とを有 し、上記反射板１３は裏面側を凹凸プリズム面１５とした白色プリズム反射板で 構成されている。ここで、白色プリズム反射板は、白色に着色したものではなく 、無着色透明のアクリル等のプラスチックで構成されているが、これを外部から 見ると白色に見えるため、一般に白色反射板と称されている。

【００１４】 上記取付ベース体１の基板２の裏面には収納ケース１６が固設され、このケー ス１６内には上記発光ダイオード１１を点滅駆動する電子回路１７や、この電子 回路１７を動作する電池１８等が収納されている。また、ケース１６の側面には 電子回路の電源スイッチ１９が設けてあり、このスイッチ１９を押圧して電源回 路を開閉するように構成してある。図２において、２０は電気コードを示すもの である。

【００１５】 この実施例の安全標識灯は上記のように構成され、図５に示すように三脚台２ １の上端にベース体１のパイプ５を嵌合して固定し、事故現場等の適当な場所に 設置して使用するものである。そして、スイッチ１９をＯＮすれば、各ダイオー ドはケース１６内の電子回路１７で制御され、所定の形態で点滅する。また、通 行中の車両等のライトを受けると、この光線は反射板７，１３のプリズム面９， １５で屈折し、反射光線として発光する。したがって、これにより反射板７の赤 と反射板１３の白の補色対比により、赤色に輝く光の真中に白色の光が浮き出す ように見えることになる。

【００１６】 図６は、本考案に係る安全標識灯の別実施例を示すものである。この実施例は 、中央反射標識体１２を白色反射シート材２２で構成し、この標識体１２をベー ス体１の蓋板３の正面中央部に位置させて接着等により固着して設けたものであ る。他の構成は上述の実施例と全く同一であるため、同一構成部分には同一符号 を付して説明を省略する。

【００１７】 この実施例の安全標識灯は上記のように構成したもので、この実施例の標識灯 も上述した実施例と同様に作用する。

【００１８】

【考案の効果】

本考案によればベース体の正面の中央部を取り囲んだ発光反射標識体の赤とベ ース体の正面中央部の反射標識体の白の補色対比効果によって、赤色に輝く光の 真中に白色の光が浮き立つように鮮明に見えるので、他の赤色の光との識別機能 を発揮して視認性を向上することができる。したがって、事故現場等の存在を遠 方から容易に確認できるので、事故処理中の警察官等が交通事故に遭遇する危険 性を解消することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る安全標識灯の１実施例を示す正面
図である。

【図２】同じくその縦断面図である。

【図３】発光反射標識体の縦断側面図である。

【図４】中央反射標識体の縦断側面図である。

【図５】同上安全標識灯の使用状態を示す正面図であ
る。

【図６】本考案に係る安全標識灯の別実施例を示す縦断
側面図である。

【符号の説明】

１ 取付ベース体 ２ 基板 ３ 蓋板 ６ 発光反射標識体 ７ 赤色プリズム反射板で構成した反射板 １１ 発光ダイオード １２ 中央反射標識体 １３ 白色プリズム反射板で構成した反射板

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 取付ベース体と、このベース体の正面
   に、ベース体の正面中央部を取り囲むようになして任意
   数配設した発光反射標識体と、上記ベース体の正面中央
   部に配設した中央反射標識体とを有して成り、上記各発
   光反射標識体の反射板は赤色プリズム反射板で構成され
   ていると共に上記各発光反射標識体内には複数個の発光
   ダイオードが内蔵され、これら各ダイオードを点滅させ
   るように構成してあり、上記中央反射標識体の反射板は
   白色プリズム反射板で構成されていることを特徴とする
   安全標識灯。
2. 【請求項２】 請求項１の中央反射標識体を白色反射シ
   ート材で構成したことを特徴とする請求項１の安全標識
   灯。