JPH05271053A - 安定な点眼剤 - Google Patents
安定な点眼剤Info
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- JPH05271053A JPH05271053A JP11787992A JP11787992A JPH05271053A JP H05271053 A JPH05271053 A JP H05271053A JP 11787992 A JP11787992 A JP 11787992A JP 11787992 A JP11787992 A JP 11787992A JP H05271053 A JPH05271053 A JP H05271053A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 エステル系非イオン界面活性剤、グリチルリ
チン酸塩類、ナファゾリン塩類及びトコフェロール類を
含有する点眼剤において、エステル系非イオン界面活性
剤に対しグリチルリチン酸塩類を100〜500重量%
配合し、かつpHを5.0〜6.0にすることを特徴と
する。 【効果】 エステル系非イオン界面活性剤の加水分解及
びナファゾリン塩類の分解を抑制し、長期にわたって安
定な点眼剤を提供することが出来る。
チン酸塩類、ナファゾリン塩類及びトコフェロール類を
含有する点眼剤において、エステル系非イオン界面活性
剤に対しグリチルリチン酸塩類を100〜500重量%
配合し、かつpHを5.0〜6.0にすることを特徴と
する。 【効果】 エステル系非イオン界面活性剤の加水分解及
びナファゾリン塩類の分解を抑制し、長期にわたって安
定な点眼剤を提供することが出来る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エステル系非イオン界
面活性剤、グリチルリチン酸塩類、ナファゾリン塩類及
びトコフェロール類を含有する点眼剤を長期にわたって
安定化したことに関する。
面活性剤、グリチルリチン酸塩類、ナファゾリン塩類及
びトコフェロール類を含有する点眼剤を長期にわたって
安定化したことに関する。
【0002】
【従来の技術】グリチルレチンと2分子のグルクロン酸
との抱合体で、甘草の主成分であるグリチルリチンは抗
炎症作用は有するが、抗肉芽作用はなく、その塩類,特
にカリウム塩であるグリチルリチン酸二カリウムは、水
によく溶け、点眼してもほとんど刺激がないので点眼剤
としてよく用いられる。また、α−アドレナリン受容体
を介して血管収縮作用を発現し、目粘膜の充血を除去す
るナファゾリン塩類とグリチルリチン酸塩類は、しばし
ば併用される。一方、エステル系非イオン界面活性剤
は、点眼剤において、酸性水溶液中でゲル構造を形成し
易いグリチルリチン酸塩類のゲル化防止剤として、また
水には難溶性物質であるトコフェロール類の可溶化剤な
どとして広く用いられている。しかし、エステル系非イ
オン界面活性剤、グリチルリチン酸塩類、ナファゾリン
塩類及びトコフェロール類を同時に配合すると、界面活
性剤の加水分解により沈澱を生じる、ナファゾリン塩類
が分解するなど、点眼剤を長期にわたり安定に保つこと
は困難であった。
との抱合体で、甘草の主成分であるグリチルリチンは抗
炎症作用は有するが、抗肉芽作用はなく、その塩類,特
にカリウム塩であるグリチルリチン酸二カリウムは、水
によく溶け、点眼してもほとんど刺激がないので点眼剤
としてよく用いられる。また、α−アドレナリン受容体
を介して血管収縮作用を発現し、目粘膜の充血を除去す
るナファゾリン塩類とグリチルリチン酸塩類は、しばし
ば併用される。一方、エステル系非イオン界面活性剤
は、点眼剤において、酸性水溶液中でゲル構造を形成し
易いグリチルリチン酸塩類のゲル化防止剤として、また
水には難溶性物質であるトコフェロール類の可溶化剤な
どとして広く用いられている。しかし、エステル系非イ
オン界面活性剤、グリチルリチン酸塩類、ナファゾリン
塩類及びトコフェロール類を同時に配合すると、界面活
性剤の加水分解により沈澱を生じる、ナファゾリン塩類
が分解するなど、点眼剤を長期にわたり安定に保つこと
は困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エステル系
非イオン界面活性剤、グリチルリチン酸塩類、ナファゾ
リン塩類及びトコフェロール類を配合した点眼剤の安定
性を向上させることを目的とする。
非イオン界面活性剤、グリチルリチン酸塩類、ナファゾ
リン塩類及びトコフェロール類を配合した点眼剤の安定
性を向上させることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、エステル系非
イオン界面活性剤、グリチルリチン酸塩類、ナファゾリ
ン塩類及びトコフェロール類を含有する点眼剤におい
て、エステル系非イオン界面活性剤に対しグリチルリチ
ン酸塩類を100〜500重量%配合し、かつpHを
5.0〜6.0にすることを特徴とする。
イオン界面活性剤、グリチルリチン酸塩類、ナファゾリ
ン塩類及びトコフェロール類を含有する点眼剤におい
て、エステル系非イオン界面活性剤に対しグリチルリチ
ン酸塩類を100〜500重量%配合し、かつpHを
5.0〜6.0にすることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施態様】本発明の必須要件であるエステル系
非イオン界面活性剤としては、水溶性のポリオキシエチ
レン硬化ヒマシ油等の高級脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビタン高級脂肪酸エステル等が挙げられ、
例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(日本薬
局方外医薬品成分規格収載)、ポリオキシエチレン(p
=20)ソルビタンモノオレエート(別名:日本薬局方
収載「ポリソルベート80」)がある。なお、pはエチ
レンオキシドの平均付加モル数を示し、通常組成物中に
0.05〜0.5重量%配合されるが、好ましくは0.
1〜0.3重量%の範囲である。本発明の第二の必須要
件であるグリチルリチン酸塩類としては、グリチルリチ
ン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウムな
どが挙げられ、例えば医薬品、医薬部外品、化粧品等に
汎用されるものでよく、具体的には丸善製薬株式会社製
グリチルリチン酸ジカリウム等が例示できる。通常組成
物中に0.01〜5.0重量%配合される。本発明で
は、特に配合量についての制約はないが、好ましくは、
0.05〜1.0重量%の範囲である。本発明の第三の
必須要件であるナファゾリン塩類としては、塩酸ナファ
ゾリン、硝酸ナファゾリン等が列挙され、例えば医薬品
等に広く用いられているものでよく、具体的には福寿製
薬株式会社製塩酸ナファゾリンが例示できる。通常組成
物中に0.001〜0.03重量%配合されるが、好ま
しくは0.001〜0.01重量%の範囲である。本発
明の第四の必須要件であるトコフェロール類としては、
トコフェロール、酢酸トコフェロール、コハク酸トコフ
ェロール等が挙げられ、例えば医薬品、医薬部外品、化
粧品等に汎用されるものでよく、具体的には理研ビタミ
ン株式会社製理研Eアセテートαが例示される。通常組
成物中に0.005〜0.2重量%配合されるが、好ま
しくは0.01〜0.1重量%の範囲である。尚、本発
明の第五の必須要件であるグリチルリチン酸塩類の配合
量は、エステル系非イオン界面活性剤に対する配合量と
して、下記表1に示す通りである。配合量が本発明の範
囲外では、主に界面活性剤の加水分解により沈澱を生じ
るなど点眼剤を長期にわたり安定に保つことは困難とな
るので好ましくない。
非イオン界面活性剤としては、水溶性のポリオキシエチ
レン硬化ヒマシ油等の高級脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビタン高級脂肪酸エステル等が挙げられ、
例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(日本薬
局方外医薬品成分規格収載)、ポリオキシエチレン(p
=20)ソルビタンモノオレエート(別名:日本薬局方
収載「ポリソルベート80」)がある。なお、pはエチ
レンオキシドの平均付加モル数を示し、通常組成物中に
0.05〜0.5重量%配合されるが、好ましくは0.
1〜0.3重量%の範囲である。本発明の第二の必須要
件であるグリチルリチン酸塩類としては、グリチルリチ
ン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウムな
どが挙げられ、例えば医薬品、医薬部外品、化粧品等に
汎用されるものでよく、具体的には丸善製薬株式会社製
グリチルリチン酸ジカリウム等が例示できる。通常組成
物中に0.01〜5.0重量%配合される。本発明で
は、特に配合量についての制約はないが、好ましくは、
0.05〜1.0重量%の範囲である。本発明の第三の
必須要件であるナファゾリン塩類としては、塩酸ナファ
ゾリン、硝酸ナファゾリン等が列挙され、例えば医薬品
等に広く用いられているものでよく、具体的には福寿製
薬株式会社製塩酸ナファゾリンが例示できる。通常組成
物中に0.001〜0.03重量%配合されるが、好ま
しくは0.001〜0.01重量%の範囲である。本発
明の第四の必須要件であるトコフェロール類としては、
トコフェロール、酢酸トコフェロール、コハク酸トコフ
ェロール等が挙げられ、例えば医薬品、医薬部外品、化
粧品等に汎用されるものでよく、具体的には理研ビタミ
ン株式会社製理研Eアセテートαが例示される。通常組
成物中に0.005〜0.2重量%配合されるが、好ま
しくは0.01〜0.1重量%の範囲である。尚、本発
明の第五の必須要件であるグリチルリチン酸塩類の配合
量は、エステル系非イオン界面活性剤に対する配合量と
して、下記表1に示す通りである。配合量が本発明の範
囲外では、主に界面活性剤の加水分解により沈澱を生じ
るなど点眼剤を長期にわたり安定に保つことは困難とな
るので好ましくない。
【0006】
【表1】
【0007】本発明の第六の必須要件である点眼剤のp
Hとしては、5.0〜6.0の範囲にあることが好まし
い。点眼剤のpHが上記範囲を外れると、沈澱を生じ
る、薬物が分解するなど安定性が著しく悪化する。ま
た、本発明の安定な点眼剤には、必要に応じて、ビタミ
ン類、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸テトラヒド
ロゾリン、アラントイン、塩化リゾチーム、イプシロン
−アミノカプロン酸などの薬剤;グルコン酸クロルヘキ
シジン、塩化ベンザルコニウム、ソルビン酸、クロロブ
タノールなどの防腐剤;プロピレングリコール、塩化ナ
トリウムなどの等張化剤、クエン酸、グルタミン酸、ホ
ウ酸、リン酸水素ナトリウム、氷酢酸などの緩衝剤等を
配合することができる。本発明の安定な点眼剤の調製方
法は特に問わないが、例えば、トコフェロールなどのト
コフェロール類をポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノ高級脂肪酸エステルな
どのエステル系非イオン界面活性剤により水に可溶化す
る。ついで、グリチルリチン酸二カリウムなどのグリチ
ルリチン酸塩類及び硝酸ナファゾリン等のナファゾリン
塩類を加えて水に溶解し、緩衝剤を加えてpHを調整す
ることにより、安定な点眼剤を得ることができる。
Hとしては、5.0〜6.0の範囲にあることが好まし
い。点眼剤のpHが上記範囲を外れると、沈澱を生じ
る、薬物が分解するなど安定性が著しく悪化する。ま
た、本発明の安定な点眼剤には、必要に応じて、ビタミ
ン類、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸テトラヒド
ロゾリン、アラントイン、塩化リゾチーム、イプシロン
−アミノカプロン酸などの薬剤;グルコン酸クロルヘキ
シジン、塩化ベンザルコニウム、ソルビン酸、クロロブ
タノールなどの防腐剤;プロピレングリコール、塩化ナ
トリウムなどの等張化剤、クエン酸、グルタミン酸、ホ
ウ酸、リン酸水素ナトリウム、氷酢酸などの緩衝剤等を
配合することができる。本発明の安定な点眼剤の調製方
法は特に問わないが、例えば、トコフェロールなどのト
コフェロール類をポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノ高級脂肪酸エステルな
どのエステル系非イオン界面活性剤により水に可溶化す
る。ついで、グリチルリチン酸二カリウムなどのグリチ
ルリチン酸塩類及び硝酸ナファゾリン等のナファゾリン
塩類を加えて水に溶解し、緩衝剤を加えてpHを調整す
ることにより、安定な点眼剤を得ることができる。
【0008】
【発明の効果】本発明によれば、エステル系非イオン界
面活性剤、グリチルリチン酸塩類、ナファゾリン塩類及
びトコフェロール類を配合した点眼剤において、エステ
ル系非イオン界面活性剤に対しグリチルリチン酸塩類を
100〜500重量%配合し、かつpHを5.0〜6.
0にすることにより、界面活性剤の加水分解及びナファ
ゾリン塩類の分解を抑制し、長期にわたって点眼剤を安
定に保つことができる。
面活性剤、グリチルリチン酸塩類、ナファゾリン塩類及
びトコフェロール類を配合した点眼剤において、エステ
ル系非イオン界面活性剤に対しグリチルリチン酸塩類を
100〜500重量%配合し、かつpHを5.0〜6.
0にすることにより、界面活性剤の加水分解及びナファ
ゾリン塩類の分解を抑制し、長期にわたって点眼剤を安
定に保つことができる。
【0009】
実施例1〜2及び比較例1〜4 下記表2に示す処方の点眼剤を調製し、容器に充填し4
0℃に6カ月保存し、塩酸ナファゾリンの残存率及び外
観の安定性を調べ、同表に結果を示した。尚、塩酸ナフ
ァゾリンの残存率は、下記の計算式にて算出した。 上記式におけるAは、点眼剤調製直後のNAの含有量、
Bは保存後のNAの含有量である。但し、点眼剤中の塩
酸ナファゾリンの含量は、高速液体クロマトグラフ法に
より測定した。
0℃に6カ月保存し、塩酸ナファゾリンの残存率及び外
観の安定性を調べ、同表に結果を示した。尚、塩酸ナフ
ァゾリンの残存率は、下記の計算式にて算出した。 上記式におけるAは、点眼剤調製直後のNAの含有量、
Bは保存後のNAの含有量である。但し、点眼剤中の塩
酸ナファゾリンの含量は、高速液体クロマトグラフ法に
より測定した。
【0010】
【表2】
【0011】実施例3 ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油(ニッコール
HCO−40)2g、酢酸d−α−トコフェロール0.
2gを加温溶解する。これにクエン酸1.3g、塩化ベ
ンゼトニウム0.1g、コンドロイチン硫酸ナトリウム
5g、グリチルリチン酸二カリウム2g、塩酸ナファゾ
リン0.03g、ホウ酸10g、クロロブタノール3
g、1−メントール0.3g、プロピレングリコール5
g、アラントイン1g、パンテノール1gを混合し、精
製水で全量を1000m1(pH=5.8)とし、無菌
ろ過し点眼容器に充填して点眼剤とする。本製剤は、4
0℃の加速試験6カ月の結果、塩酸ナファゾリンの残存
率は93%であり、外観も沈澱を生じることなく安定で
あった。
HCO−40)2g、酢酸d−α−トコフェロール0.
2gを加温溶解する。これにクエン酸1.3g、塩化ベ
ンゼトニウム0.1g、コンドロイチン硫酸ナトリウム
5g、グリチルリチン酸二カリウム2g、塩酸ナファゾ
リン0.03g、ホウ酸10g、クロロブタノール3
g、1−メントール0.3g、プロピレングリコール5
g、アラントイン1g、パンテノール1gを混合し、精
製水で全量を1000m1(pH=5.8)とし、無菌
ろ過し点眼容器に充填して点眼剤とする。本製剤は、4
0℃の加速試験6カ月の結果、塩酸ナファゾリンの残存
率は93%であり、外観も沈澱を生じることなく安定で
あった。
【0012】比較例5 ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油(ニッコール
HCO−60)2.5g、トコフェロール0.2gを加
温溶解する。これにリン酸二水素ナトリウム2.2g、
リン酸水素二ナトリウム6g、10%塩化ベンザルコニ
ウム液0.5g、塩化ナトリウム6g、塩酸ナファゾリ
ン0.02g、グリチルリチン酸二カリウム2.5g、
エチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.05gを混合
し、精製水で全量を1000ml(pH=6.5)と
し、無菌ろ過し点眼容器に充填して点眼剤とする。本製
剤は、40℃の加速試験6カ月の結果、沈澱を生じず外
観は安定であったが、塩酸ナファゾリンの残存率は42
%であった。
HCO−60)2.5g、トコフェロール0.2gを加
温溶解する。これにリン酸二水素ナトリウム2.2g、
リン酸水素二ナトリウム6g、10%塩化ベンザルコニ
ウム液0.5g、塩化ナトリウム6g、塩酸ナファゾリ
ン0.02g、グリチルリチン酸二カリウム2.5g、
エチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.05gを混合
し、精製水で全量を1000ml(pH=6.5)と
し、無菌ろ過し点眼容器に充填して点眼剤とする。本製
剤は、40℃の加速試験6カ月の結果、沈澱を生じず外
観は安定であったが、塩酸ナファゾリンの残存率は42
%であった。
【0013】実施例4 ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油(ニッコール
HCO−60)1.5g、酢酸d−α−トコフェロール
0.1g、パルミチン酸レチノール(170万単位)
0.15gを加温溶解する。これにイプシロン−アミノ
カプロン酸40g、塩化カリウム2.5g、10%塩化
ベンザルコニウム液0.25g、塩酸ナファゾリン0.
01g、グリチルリチン酸二カリウム3.5g、マレイ
ン酸クロルフェニラミン0.3gを混合し、精製水で全
量を1000ml(pH=6.0)とし、無菌ろ過し点
眼容器に充填して点眼剤とする。本製剤は、40℃の加
速試験6カ月の結果、塩酸ナファゾリンの残存率は91
%であり、外観も沈澱を生じず安定であった。
HCO−60)1.5g、酢酸d−α−トコフェロール
0.1g、パルミチン酸レチノール(170万単位)
0.15gを加温溶解する。これにイプシロン−アミノ
カプロン酸40g、塩化カリウム2.5g、10%塩化
ベンザルコニウム液0.25g、塩酸ナファゾリン0.
01g、グリチルリチン酸二カリウム3.5g、マレイ
ン酸クロルフェニラミン0.3gを混合し、精製水で全
量を1000ml(pH=6.0)とし、無菌ろ過し点
眼容器に充填して点眼剤とする。本製剤は、40℃の加
速試験6カ月の結果、塩酸ナファゾリンの残存率は91
%であり、外観も沈澱を生じず安定であった。
【0014】比較例6 ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油(ニッコール
HCO−40)5g、酢酸d−α−トコフェロール1g
を加温溶解する。これに塩化ナトリウム6g、10%塩
化ベンザルコニウム液0.25g、塩酸ナファゾリン
0.01g、グリチルリチン酸二カリウム4g、マレイ
ン酸クロルフェニラミン0.3g、クエン酸0.6g、
クエン酸ナトリウム10g、1−メントール0.05
g、プロピレングリコール5gを混合し、精製水で全量
を1000ml(pH=6.0)とし、無菌ろ過し点眼
容器に充填して点眼剤とする。本製剤は、40℃の加速
試験3カ月の結果、白色の沈澱を生じた。
HCO−40)5g、酢酸d−α−トコフェロール1g
を加温溶解する。これに塩化ナトリウム6g、10%塩
化ベンザルコニウム液0.25g、塩酸ナファゾリン
0.01g、グリチルリチン酸二カリウム4g、マレイ
ン酸クロルフェニラミン0.3g、クエン酸0.6g、
クエン酸ナトリウム10g、1−メントール0.05
g、プロピレングリコール5gを混合し、精製水で全量
を1000ml(pH=6.0)とし、無菌ろ過し点眼
容器に充填して点眼剤とする。本製剤は、40℃の加速
試験3カ月の結果、白色の沈澱を生じた。
【0015】比較例7 ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油(ニッコール
HCO−60)2g、コハク酸トコフェロール0.2g
を加温溶解する。これにクエン酸1.8g、クエン酸ナ
トリウム1.8g、アスパラギン酸カリウム10g、グ
リチルリチン酸二カリウム3g、塩化ベンゼトニウム
0.1g、アラントイン1g、マレイン酸クロルフェニ
ラミン0.3g、塩酸ナファゾリン0.03g、プロピ
レングリコール5g、クロロブタノール4gを混合し、
精製水で全量を1000ml(pH=4.5)とし、無
菌ろ過し点眼容器に充填して点眼剤とする。本製剤は、
40℃の加速試験4週間の結果、白色の沈澱を生じた。
HCO−60)2g、コハク酸トコフェロール0.2g
を加温溶解する。これにクエン酸1.8g、クエン酸ナ
トリウム1.8g、アスパラギン酸カリウム10g、グ
リチルリチン酸二カリウム3g、塩化ベンゼトニウム
0.1g、アラントイン1g、マレイン酸クロルフェニ
ラミン0.3g、塩酸ナファゾリン0.03g、プロピ
レングリコール5g、クロロブタノール4gを混合し、
精製水で全量を1000ml(pH=4.5)とし、無
菌ろ過し点眼容器に充填して点眼剤とする。本製剤は、
40℃の加速試験4週間の結果、白色の沈澱を生じた。
【0016】比較例8 ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート
(ニッコールTO−10)2g、酢酸d−α−トコフェ
ロール0.15gを加温溶解する。これにクエン酸1.
3g、クエン酸ナトリウム10g、アミノエチルスルホ
ン酸10g、グリチルリチン酸二カリウム25g、10
%塩化ベンザルコニウム液2g、マンニトール10g、
塩酸ナファゾリン0.02g、塩化ナトリウム4g、1
−メントール0.1g、d−ボルネオール0.01g、
クロロブタノール2gを混合し、精製水で全量を100
0m1(pH=5.5)とし、無菌ろ過し点眼容器に充
填して点眼剤とする。本製剤は、40℃の加速試験3カ
月の結果、白濁した。
(ニッコールTO−10)2g、酢酸d−α−トコフェ
ロール0.15gを加温溶解する。これにクエン酸1.
3g、クエン酸ナトリウム10g、アミノエチルスルホ
ン酸10g、グリチルリチン酸二カリウム25g、10
%塩化ベンザルコニウム液2g、マンニトール10g、
塩酸ナファゾリン0.02g、塩化ナトリウム4g、1
−メントール0.1g、d−ボルネオール0.01g、
クロロブタノール2gを混合し、精製水で全量を100
0m1(pH=5.5)とし、無菌ろ過し点眼容器に充
填して点眼剤とする。本製剤は、40℃の加速試験3カ
月の結果、白濁した。
【0017】実施例5 ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油(ニッコール
HCO−60)2g、酢酸d−α−トコフェロール0.
5gを加温溶解する。これに10%塩化ベンザルコニウ
ム液0.5g、塩酸ピリドキシン0.5g、グリチルリ
チン酸二カリウム2.5g、塩酸ナファゾリン0.03
g、マレイン酸クロルフェニラミン0.3g、エチレン
ジアミン四酢酸ナトリウム0.02g、イプシロン−ア
ミノカプロン酸10g、ホウ酸10g、1−メントール
0.3g、プロピレングリコール3g、クロロブタノー
ル2gを混合し、希塩酸でpHを5.8に調整した後、
精製水で全量を1000mlとし、無菌ろ過し点眼容器
に充填して点眼剤とする。本製剤は、40℃の加速試験
6カ月の結果、塩酸ナファゾリンの残存率は94%であ
り、外観も沈澱を生じず安定であった。
HCO−60)2g、酢酸d−α−トコフェロール0.
5gを加温溶解する。これに10%塩化ベンザルコニウ
ム液0.5g、塩酸ピリドキシン0.5g、グリチルリ
チン酸二カリウム2.5g、塩酸ナファゾリン0.03
g、マレイン酸クロルフェニラミン0.3g、エチレン
ジアミン四酢酸ナトリウム0.02g、イプシロン−ア
ミノカプロン酸10g、ホウ酸10g、1−メントール
0.3g、プロピレングリコール3g、クロロブタノー
ル2gを混合し、希塩酸でpHを5.8に調整した後、
精製水で全量を1000mlとし、無菌ろ過し点眼容器
に充填して点眼剤とする。本製剤は、40℃の加速試験
6カ月の結果、塩酸ナファゾリンの残存率は94%であ
り、外観も沈澱を生じず安定であった。
【0018】実施例6 ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート
(ニッコールTO−10)1g、酢酸d−α−トコフェ
ロール0.1gを加温溶解する。これに10%塩化ベン
ザルコニウム液1g、ホウ酸10g、グリチルリチン酸
二カリウム1g、塩酸ナファゾリン0.02g、エチレ
ンジアミン四酢酸ナトリウム0.05g、プロピレング
リコール5gを混合し、希塩酸でpHを5.2に調整し
た後、精製水で全量を1000mlとし、無菌ろ過し点
眼容器に充填して点眼剤とする。本製剤は、40℃の加
速試験6カ月の結果、塩酸ナファゾリンの残存率は99
%であり、外観も沈澱を生じず安定であった。
(ニッコールTO−10)1g、酢酸d−α−トコフェ
ロール0.1gを加温溶解する。これに10%塩化ベン
ザルコニウム液1g、ホウ酸10g、グリチルリチン酸
二カリウム1g、塩酸ナファゾリン0.02g、エチレ
ンジアミン四酢酸ナトリウム0.05g、プロピレング
リコール5gを混合し、希塩酸でpHを5.2に調整し
た後、精製水で全量を1000mlとし、無菌ろ過し点
眼容器に充填して点眼剤とする。本製剤は、40℃の加
速試験6カ月の結果、塩酸ナファゾリンの残存率は99
%であり、外観も沈澱を生じず安定であった。
【0019】実施例7 ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート
(ニッコールTO−10)1g、酢酸d−α−トコフェ
ロール0.1gを加温溶解する。これに10%塩化ベン
ザルコニウム液1g、イプシロン−アミノカプロン酸5
0g、グリチルリチン酸二カリウム4g、塩酸ナファゾ
リン0.02g、メチル硫酸ネオスチグミン0.05
g、シアノコバラミン0.05g、1−メントール0.
1g、プロピレングリコール2g、エチレンジアミン四
酢酸ナトリウム0.05gを混合し、希塩酸でpHを
5.9に調整した後、精製水で全量を1000mlと
し、無菌ろ過し点眼容器に充填して点眼剤とする。本製
剤は、40℃の加速試験6カ月の結果、塩酸ナファゾリ
ンの残存率は92%であり、外観も沈澱を生じず安定で
あった。以上の結果より、本発明の点眼剤は、比較例と
対照して安定性が著しく良好であることが示された。
(ニッコールTO−10)1g、酢酸d−α−トコフェ
ロール0.1gを加温溶解する。これに10%塩化ベン
ザルコニウム液1g、イプシロン−アミノカプロン酸5
0g、グリチルリチン酸二カリウム4g、塩酸ナファゾ
リン0.02g、メチル硫酸ネオスチグミン0.05
g、シアノコバラミン0.05g、1−メントール0.
1g、プロピレングリコール2g、エチレンジアミン四
酢酸ナトリウム0.05gを混合し、希塩酸でpHを
5.9に調整した後、精製水で全量を1000mlと
し、無菌ろ過し点眼容器に充填して点眼剤とする。本製
剤は、40℃の加速試験6カ月の結果、塩酸ナファゾリ
ンの残存率は92%であり、外観も沈澱を生じず安定で
あった。以上の結果より、本発明の点眼剤は、比較例と
対照して安定性が著しく良好であることが示された。
Claims (1)
- 【請求項1】 エステル系非イオン界面活性剤、グリチ
ルリチン酸塩類、ナファゾリン塩類及びトコフェロール
類を含有する点眼剤において、エステル系非イオン界面
活性剤に対しグリチルリチン酸塩類を100〜500重
量%配合し、かつpHを5.0〜6.0にすることを特
徴とする安定な点眼剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11787992A JPH05271053A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 安定な点眼剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11787992A JPH05271053A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 安定な点眼剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271053A true JPH05271053A (ja) | 1993-10-19 |
Family
ID=14722509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11787992A Pending JPH05271053A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 安定な点眼剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05271053A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998041199A1 (fr) * | 1997-03-14 | 1998-09-24 | Nippon Shinyaku Co., Ltd. | Decongestionnant nasal ou oculaire |
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JP2011105764A (ja) * | 2011-02-23 | 2011-06-02 | Lion Corp | 外用剤組成物 |
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JP2020015683A (ja) * | 2018-07-25 | 2020-01-30 | ライオン株式会社 | 眼科用組成物及び析出抑制方法 |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP11787992A patent/JPH05271053A/ja active Pending
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