JPH05271047A - 皮膚化粧料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 グリセリン及びよもぎ抽出物を含有する皮膚
化粧料において特定の乳化剤及び油性成分を配合するこ
とによりべた付きを抑制した皮膚化粧料の提供。 【構成】 グリセリン１０〜２０重量％及びよもぎ抽出
物を配合した皮膚化粧料に乳化剤及び油性基剤を融点３
５℃以上を有する物質から選び配合してなる皮膚化粧
料。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はグリセリン及びよもぎ抽
出物に起因する使用感触のべとつきを融点３５℃以上の
乳化剤及び油性基剤を配合することにより解決した化粧
料に関する。

【０００２】

【従来の技術・発明が解決しようとする課題】皮膚にお
ける水分の保持は皮膚をすこやかに保つために欠かせな
い要因であり、保湿を目的とした化粧料や医薬品が数多
く市販されている。保質に関する物質の研究も盛んに行
なわれ、数々の保湿剤が提供されている。わけてもグリ
セリンまたはよもぎ抽出物は、保湿性、吸湿性に優れて
いることから化粧料等に汎用されている。

【０００３】しかしながら、これらのグリセリン又はよ
もぎ抽出物は皮膚をすこやかに保ち、また荒れた皮膚を
正常にする優れた作用がある反面、使用感触がべたつく
ので、とりわけ使用感触的にも良好なものが望まれる皮
膚化粧料においては問題となっていた。特にグリセリン
とよもぎ抽出物と併用した場合は、べとつきがかなり大
きくなるので皮膚化粧料を製造するにおいて障害となっ
ていた。

【０００４】本発明者らは、使用感触に優れた保湿効果
の高い化粧料を得るために鋭意研究した結果、特定量の
グリセリン及びよもぎ抽出物を含む化粧料中に特定の乳
化剤及び油性基剤を配合することによりべとつきを抑え
られることを見出し、本発明を完成するに至った。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、１０〜２０重
量％のグリセリン及びよもぎ抽出物を含有してなる皮膚
化粧料において、融点３５℃以上の乳化剤及び油性基剤
を配合することにより、皮膚をすこやかにし、べとつき
を抑えた皮膚化粧料を完成するに至った。

【０００６】本発明で用いられるグリセリンの皮膚化粧
料への配合量は、化粧料の種類によっても異なるが、通
常１０〜２０重量％の範囲である。配合量が１０重量％
より少ないと、保湿性に乏しくまた、２０重量％を超え
て配合すると、使用感の面で問題がある。

【０００７】本発明で用いられるよもぎ抽出物として
は、エタノール、水、１，３ーブチレングリコール，プ
ロピレングリコール等で抽出されたよもぎ抽出物が用い
られるが、例えばガイヨウ軟エキス（小城製薬製）、ガ
イヨウ軟エキス（丸善製薬製）、ガイヨウ軟エキスパウ
ダー（丸善製薬製）、ガイヨウエキスＮｏ．９５（長岡
香料）等が適している。

【０００８】本発明で用いられるよもぎ抽出物の皮膚化
粧料への配合量は、化粧料の種類によっても異なるが、
通常０．１〜５．０重量％の範囲である。配合量が０．
１重量％より少ないと、整肌効果の点で充分でなく、
５．０重量％以上配合してもその効果に差がない。

【０００９】本発明に用いられる融点３５℃以上の乳化
剤としては、ソルビタンモノステアレート、等のソルビ
タン脂肪酸エステル、デカグリンジステアレート等のポ
リグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン（１
０）モノステアレート、等のポリオキシエチレングリコ
ールの脂肪酸エステル、グリセリンモノステアレート等
の脂肪酸グリセライド、ポリオキシエチレン（５）ラノ
リンアルコール等の高級アルコールのエトキシレート等
が挙げられる。

【００１０】本発明において用いられる融点３５℃以上
の乳化剤の皮膚化粧料中における配合量は、通常０．５
〜８重量％である。好ましくは１．５〜３．０重量％で
ある。配合量が０．５重量％より少ないと経日安定性が
悪く、８．０重量％を超えて配合すると、皮膚に対して
刺激性を示すようになる。

【００１１】さらに、本発明において用いられる融点３
５℃以上の油性基剤としては、ワセリン、ラノリン、コ
レステロール、サラシミツロウ、パラフィンワックス、
キャンデリラワックス、、ライスワックス、ミリスチン
酸セチル、パルミチン酸セチル、セレシン、マイクロク
リスタリンワックス、オゾケライト、ステアリン酸、パ
ルミチン酸等が挙げられる。

【００１２】本発明に用いられる融点３５℃以上の油性
基剤の配合量は、１０〜２５重量％であり、好ましく
は、１０〜２０重量％である。配合量が１０重量％より
少ないと、グリセリンとの相乗効果による保湿感が発揮
されず、２０重量％より多いと、べとつきを感じ使用感
が悪くなる。

【００１３】このような本発明の皮膚化粧料は、前記の
ような成分を配合することに特徴を有するものである
が、本発明の皮膚化粧料にはこれらの成分の他にも、通
常皮膚化粧料に配合される基剤や種々の添加剤を配合し
てもよい。例えば、中和剤、香料および防腐剤、保湿
剤、増粘剤等が適宜配合される。

【００１４】本発明の皮膚化粧料の調製は、常法によ
り、クリーム、乳液、パック等とすることができる。

【００１５】

【実施例】以下に、本発明の実施例および比較例を示
し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれ
らの実施例に限定されるものではない。

【００１６】

【表１】

【００１７】

【表２】

【００１８】試験例１ ２０〜４０歳代の健常人１０人（男性５人、女性５人）
が実施例１〜１０及び比較例１〜７のクリームを調製
し、使用性の評価を行なった。評価方法は、被験者に１
週間塗布してもらい、官能評価により評価を行なった。 整肌効果 ４：非常にあり ３：あり ２：ややあり １：なし 保湿感 ４：非常にあり ３：あり ２：ややあり １：なし べとつき ４：なし ３：すこしあり ２：あり １：非常にあり 総合評価 ◎：合計点が１２０〜１１０である皮膚化粧料 ○：合計点が１０９〜１００である皮膚化粧料 △：合計点が９９〜９０である皮膚化粧料 ×：合計点が８９以下である皮膚化粧料 ◎及び○を使用感の点で満足できるものとし、△及び×
は、使用感に問題があった。

【００１９】

【発明の効果】本発明の皮膚化粧料は、整肌効果・保湿
効果に加えて、べとつきを抑え使用感触が良好である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 グリセリン１０〜２０重量％及びよもぎ
   抽出物を含有してなる皮膚化粧料において、乳化剤及び
   油性基剤を３５℃以上の融点を有する物質から選び、配
   合することを特徴とする皮膚化粧料。