JPH05270589A - キャップ搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 キャップの内周面の直径を変更しても常にキ
ャップの中心をキャップ保持部材の中心位置に維持でき
るキャップ搬送装置を提供する。 【構成】 キャップ搬送装置は多数のリンク１４を連結
して構成した無端チェーンと、この無端チェーンに等間
隔位置で設けた複数のキャップ保持手段１３とを備えて
おり、各キャップ保持手段１３はキャップ供給装置から
キャップＣを受取り、キャップＣをキャッピングヘッド
に受渡す。キャップ保持手段１３の可動部材２４は、ば
ね２７によって中央部に寄せられた縮少位置と、カム部
材２５によって半径方向外方に移動された拡開位置とに
移動され、キャップＣはその拡開状態でキャップ保持手
段の中央位置にセンタリングされる。したがってキャッ
プの内径が異なっても、キャップ保持手段からキャッピ
ングヘッドの挿入孔内に円滑にキャップを挿入できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【産業上の利用分野】本発明は、ソータやシュート等か
らのキャップをキャッピングヘッドに受渡すキャップ搬
送装置に関する。

【従来の技術】従来のキャップ搬送装置として、チェー
ンを用いたものが知られている（実開昭６３−１７７２
９９号公報）。この種のキャップ搬送装置では、走行可
能に設けた無端チェーンと、この無端チェーンに所定間
隔毎に設けられ、それぞれキャップの内周面を保持する
複数のキャップ保持手段とを備え、ソータやシュート等
のキャップ供給装置から供給されるキャップを上記各キ
ャップ保持手段で受取り、かつ各キャップ保持手段で受
取ったキャップを、キャップを容器にキャッピングする
キャッピングヘッドに受渡すようになっている。そして
上記キャップ保持手段は、一般にキャップの内周面に係
合してこれを搬送するするピン状のキャップ保持部材か
ら製造されている。

【発明が解決しようとする課題】この種のキャップ搬送
装置では、キャップの内周面の直径が変更されるとそれ
に応じてピン状のキャップ保持部材に対するキャップの
中心位置がずれるようになる。そして、キャッピングヘ
ッドはキャップ保持部材と同期して作動するため、キャ
ップ保持部材に対するキャップの中心位置がずれるとキ
ャッピングヘッドに対するキャップの中心位置もずれる
ことになり、したがってキャップの種類の兼用性の範囲
を拡大するために上記キャップの内周面の直径を大きく
変更すると、キャップ保持部材からキャッピングヘッド
への円滑なキャップの受渡しが行なえなくなるという危
険性があった。本発明はそのような事情に鑑み、キャッ
プの内周面の直径を変更しても、常にキャップの中心を
キャップ保持部材の中心位置に維持することができるキ
ャップ搬送装置を提供するものである。

【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、走行
可能に設けた無端チェーンと、この無端チェーンに所定
間隔毎に設けられ、それぞれキャップの内周面を保持す
る複数のキャップ保持手段とを備え、キャップ供給装置
から供給されるキャップを上記各キャップ保持手段で受
取り、かつ各キャップ保持手段で受取ったキャップを、
キャップを容器にキャッピングするキャッピングヘッド
に受渡すようにしたキャップ搬送装置において、上記キ
ャップ保持手段の外径を、キャップの内周面よりも小さ
い縮少状態と、キャップの内周面よりも大きい開拡状態
とに拡縮可能としたことを特徴とするキャップ搬送装置
を提供するものである。

【作用】上記構成によれば、上記キャップ保持手段がキ
ャップ供給装置からキャップを受取る位置では、該キャ
ップ保持手段の外径をキャップの内周面よりも小さい縮
少状態とすることができ、これによりキャップ保持手段
はキャップ供給装置から円滑にキャップを受取ることが
できる。そしてキャップ保持手段がキャップを受取った
ら、上記キャップ保持手段の外径をキャップの内周面よ
りも大きな拡開状態とすれば、キャップの内径が異なっ
ていても常にキャップ保持手段によってキャップをその
中心位置にセンタリングすることができるので、キャッ
プを円滑にキャップ保持手段からキャッピングヘッドへ
受渡すことができるようになる。

【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図１において、容器にキャップをキャッピングする
回転式キャッパ１は、入口スターホイール２と出口スタ
ーホイール３とを備えており、容器は図示しないコンベ
ヤによって矢印Ａ方向に搬送され、上記入口スターホイ
ール２を介してキャッパ１内に搬入されるようになって
いる。そしてこのキャッパ１によってキャップがキャッ
ピングされた容器は、上記出口スターホイール３から外
部に搬出されるようになっている。キャップ供給装置４
はソータ５とシュート６とから構成してあり、キャップ
はソータ５によって一列に整列されてシュート６からキ
ャップ搬送装置７に供給されるようになっている。この
キャップ搬送装置７は、キャップ受取り位置Ｄにおいて
シュート６からキャップを受取り、該キャップを矢印Ｂ
方向に搬送して上記入口スターホイール２の上方のキャ
ップ受渡し位置Ｅで上記キャッパ１のキャッピングヘッ
ドに受渡すようになっている。図示実施例では、図４に
示すように、キャップＣは全体として円柱状に形成して
あり、その円柱状部分の内側に該キャップを容器に螺着
するためのねじを螺設してある。上記キャップ搬送装置
７は、２つのスプロケット１１、１１間に掛渡した無端
チェーン１２と、この無端チェーン１２に所定間隔毎に
設けたキャップ保持手段１３とを備えている。上記無端
チェーン１２は、図２に示すように、多数のリンク１４
を相互に連結して構成してあり、各リンク１４は進行方
向前方側に中空円柱状部分１５を、この中空円柱状部分
１５の後方側に二股状部分１６を備えている。上記中空
円柱状部分１５は、先行するリンク１４の二股状部分１
６内に中空円柱状部分１５の軸心を中心として揺動可能
に嵌合され、その中空円柱状部分１５の軸部に回転自在
に嵌合した円柱部材１７と上記二股状部分１６とを連結
ピン１８で連結している。この連結ピン１８は、その一
端部が二股状部分１６の一方に連結されており、そこか
ら中空円柱状部分１５の一側に形成した円周方向のスリ
ット１５ａを貫通して円柱部材１７に連結され、さらに
中空円柱状部分１５の他側に形成した円周方向のスリッ
ト１５ａを貫通して他端部が二股状部分１６の他方に連
結されている。したがって、先行するリンク１４の二股
状部分１６と後続のリンク１４の円柱部材１７とは連結
ピン１８を介して一体に連結され、それらは後続のリン
ク１４の中空円柱状部分１５に対して、中空円柱状部分
１５の軸心を中心として揺動することができる。さら
に、上記各リンク１４の二股状部分１６には、閉ループ
を形成する無端チェーン１２の内側となる側に、上記ス
プロケット１１の歯１１ａの進入を許容する凹部１９
（図４参照）を形成してあり、上記スプロケット１１の
歯１１ａはその凹部１９内に進入して、先行するリンク
１４の二股状部分１６の後端部を押圧することにより、
無端チェーン１２を循環走行させることができるように
なっている。次に、上記キャップ保持手段１３は、図１
に示すように、２つおきのリンク１４のそれぞれに設け
てあり、各キャップ保持手段１３は、図３、図４に示す
ように、それぞれ下部にスライド部２４ａを設けた２つ
のＬ字形の可動部材２４を備えている。上記リンク１４
の二股状部分１６の内周面には上記中空円柱状部分１５
の軸方向に沿って段付孔１４ａを形成してあり、この段
付孔１４ａに各可動部材２４の本体軸部２４ｂを嵌合す
るとともに、上記段付孔１４ａから横方向両側に形成し
たスリット１４ｂ内に各可動部材２４のスライド部２４
ａをそれぞれ嵌合し、両可動部材２４を無端チェーン１
２の進行方向に対して直交する方向に進退動自在として
いる。上記段付孔１４ａ内には三角形状のカム部材２５
を昇降自在に嵌合し、このカム部材２５のカム面に上記
各可動部材２４の下部内面に形成したカム面２４ｃ（図
４）を当接させている。上記カム部材２５はこれと段付
孔１４ａの底部との間に弾装したばね２６によって上方
に付勢し、各可動部材２４は段付孔１４ａの上部に連続
させて形成した横孔１４ｃ内に収容したばね２７によっ
てカム部材２５に向けて付勢してある。このとき、ばね
２６の弾撥力をばね２７の弾撥力よりも大きく設定して
あり、通常はばね２７の弾撥力に抗してカム部材２５を
上昇端位置に保持し、それによって両可動部材２４を押
し拡げることができるようにしている。この状態では、
両可動部材２４の各本体軸部２４ｂはキャップＣの内周
面よりも大きな拡開状態となるようになっている。他
方、上記カム部材２５は鉄材料によって製造してあり、
上記無端チェーン１２が走行されてキャップ保持手段１
３が所要位置に設けた磁石２８（図４）の上方を移動す
る際には、該磁石２８の磁力により上記ばね２６の弾撥
力に抗して下方位置まで吸引されるようになっている。
その結果、上記可動部材２４がばね２７によって中心位
置に寄せ集められ、各可動部材２４の軸部２４ｂの外径
がキャップＣの内周面よりも小さな縮少状態となる。上
記磁石２８は、図１に示すように、シュート６からキャ
ップ保持手段１３へのキャップ受取り位置Ｄから、無端
チェーン１２の走行方向に対する後方側に設けてあり、
その範囲でキャップ保持手段１３の外径を縮少状態に維
持できるようにしている。以上の構成において、無端チ
ェーン１２の走行により各キャップ保持手段１３が搬送
され、キャップ保持手段１３が磁石２８の上方となる
と、該磁石２８によってカム部材２７がばね２６に抗し
て降下されるので、キャップ保持手段１３が縮少状態と
なる。そしてこの状態でキャップ保持手段１３がキャッ
プ受取り位置Ｄに至ると、該キャップ保持手段１３がシ
ュート６からキャップＣを取出すようになる。このと
き、キャップ保持手段１３は縮少状態となっているの
で、キャップ保持手段１３は容易にキャップＣの内周面
に進入して該キャップＣを保持することができる。上記
キャップ保持手段１３がキャップＣ内に挿入されると、
キャップ保持手段１３は磁石２８の上方を通過するの
で、カム部材２７がばね２６により上昇され、それによ
りキャップ保持手段１３が拡開状態となる。すると、キ
ャップＣが該キャップ保持手段１３によってその中心位
置にセンタリングされるようになるが、これはキャップ
の種類を変更してその内周面の内径が変更された場合で
あっても同様であり、したがってキャップＣの内径が異
なっても常にキャップＣをキャップ保持手段１３の中心
位置にセンタリングすることができる。次に、上記キャ
ップ保持手段１３はキャップＣをセンタリングした状態
でキャップの受渡し位置Ｅへ移動され、ここでキャッパ
１の図示しないキャッピングヘッドが降下され、キャッ
プＣが相対的にキャッピングヘッドの挿入孔内に挿入さ
れて把持される。この際、キャップＣはキャップ保持手
段１３にセンタリングしてあるので、円滑にキャッピン
グヘッドの挿入孔内に挿入することができる。この後、
キャップＣはキャッピングヘッドの上昇によりキャップ
保持手段１３から離脱されて容器の口部外周に嵌合さ
れ、またキャッピングヘッドにキャップＣを受渡して空
となったキャップ保持手段１３は、上記磁石２８の上方
に移動されて再び縮少状態となり、上述の作動が繰返さ
れる。図５、図６はキャップ保持手段の他の実施例を示
したもので、本実施例のキャップ保持手段１１３は、磁
石ではなくカム機構によって可動部材１２４を拡縮作動
させるようにしたものである。本実施例のキャップ保持
手段１１３は、その主要部は第１実施例と同様な構成を
有してあるので、第１実施例と同一若しくは相当部分に
は第１実施例と同一の符合に１００を加えた符合を付し
て示してある。本実施例の各リンク１１４は、二股状部
分１１６の両側の下部をそれぞれ下方に延長して延長部
１１６ａを形成してあり、それによって後続のリンク１
１４の円柱状部分１１５がその二股状部分１１６内に挿
入されても、該円柱状部分１１５の下部にスペースを確
保できるようにしている。また、上記可動部材１２４を
拡縮作動させるカム部材１２５の下部にロッド１３１を
取付けてあり、このロッド１３１を段付孔１１４ａの底
部に穿設した貫通孔１１４ｄを摺動自在に貫通させて下
方に突出させ、の突出端に取付けたピン１３２を三角形
状のカムレバー１３３の先端部に形成した長穴１３３ａ
に係合させている。上記カムレバー１３３はその中間部
を、上記ロッド１３１よりもリンク１１４の搬送方向後
方側でピン１３４によってリンク１１４に揺動可能に連
結してあり、該カムレバー１３３の末端部はそのピン１
３４から搬送方向後方側へ斜め下方に伸びている。そし
て本実施例では、上記磁石２８を設ける代わりにその磁
石２８を設けた位置に、上記カムレバー１３３に係合す
るカム部材１３５を固定して設けてあり、このカム部材
１３５はリンク１１４の前進により相対的に左右一対の
延長部１１６ａ内に進入し、上記カムレバー１３３の下
端部に係合して該カムレバー１３３をピン１３４を中心
として図５の反時計方向に回転させるようになってい
る。これにより上記カム部材１２５がロッド１３１を介
して一体に降下されるので、上記各可動部材１２４がば
ね１２７によって近接され、各可動部材１２４の軸部１
２４ｂの外径がキャップの内周面よりも小さくなる。

【発明の効果】以上のように、本発明においてはキャッ
プ保持手段の外径を拡縮可能としているので、キャップ
保持手段がキャップ供給装置からキャップを受取る位置
となった際に該キャップ保持手段を縮少状態とすれば。
キャップ供給装置から円滑にキャップを受取ることがで
きる。そしてキャップ保持手段がキャップを受取ったら
該キャップ保持手段を拡開状態とすれば、キャップの内
径が異なっていても常にキャップ保持手段によってキャ
ップをその中心位置にセンタリングすることができるの
で、キャップを円滑にキャップ保持手段からキャッピン
グヘッドへ受渡すことができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す概略平面図。

【図２】図１の要部の拡大図。

【図３】無端チェーン１２を構成する１つのリンク４の
断面図。

【図４】図３のＩＶ−ＩＶ線に沿う断面図。

【図５】本発明の第２実施例を示す断面図。

【図６】図５のＶＩ−ＶＩ線に沿う断面図。

【符号の説明】

１…回転式キャッパ ４…キャップ供給
装置 ７…キャップ搬送装置 １２…無端チェー
ン １３、１１３…キャップ保持手段 １４、１１４…リ
ンク ２４、１２４…可動部材 ２５、１２５、１
３５…カム部材 ２６、２７、１２６、１２７…ばね ２８…磁石 １３３…カムレバー Ｃ…キャップ Ｄ…キャップ受取り位置 Ｅ…キャップ受渡
し位置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行可能に設けた無端チェーンと、この
   無端チェーンに所定間隔毎に設けられ、それぞれキャッ
   プの内周面を保持する複数のキャップ保持手段とを備
   え、キャップ供給装置から供給されるキャップを上記各
   キャップ保持手段で受取り、かつ各キャップ保持手段で
   受取ったキャップを、キャップを容器にキャッピングす
   るキャッピングヘッドに受渡すようにしたキャップ搬送
   装置において、 上記キャップ保持手段の外径を、キャップの内周面より
   も小さい縮少状態と、キャップの内周面よりも大きい開
   拡状態とに拡縮可能としたことを特徴とするキャップ搬
   送装置。