JPH05270193A - 水性ボールペンインキ揮発防止組成物 - Google Patents
水性ボールペンインキ揮発防止組成物Info
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- JPH05270193A JPH05270193A JP4097467A JP9746792A JPH05270193A JP H05270193 A JPH05270193 A JP H05270193A JP 4097467 A JP4097467 A JP 4097467A JP 9746792 A JP9746792 A JP 9746792A JP H05270193 A JPH05270193 A JP H05270193A
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- ink
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- point pen
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 水性ボールペンのインキ収容管内の粘度１０
-3〜２Ｐａsec （２５℃）の水性インキの上部に充填す
る組成物であって、難揮発性有機液体もしくは不揮発性
有機液体にゲル化剤とフッ素アルキル基を有する界面活
性剤とを配合したことを特徴とする水性ボールペンイン
キ揮発防止組成物。 【効果】 ボールペン用のインキ揮発防止組成物を提供
した。この組成物はボールペンのインキ収容管のインキ
の移動と共に、初期に充填した量が減少することなく移
動し、インキがなくなるまで揮発防止の効果が保つこと
ができるため、従来のインキ逆流防止体のように多量充
填する必要がなく、その分インキを多く充填できる利点
がある。
-3〜２Ｐａsec （２５℃）の水性インキの上部に充填す
る組成物であって、難揮発性有機液体もしくは不揮発性
有機液体にゲル化剤とフッ素アルキル基を有する界面活
性剤とを配合したことを特徴とする水性ボールペンイン
キ揮発防止組成物。 【効果】 ボールペン用のインキ揮発防止組成物を提供
した。この組成物はボールペンのインキ収容管のインキ
の移動と共に、初期に充填した量が減少することなく移
動し、インキがなくなるまで揮発防止の効果が保つこと
ができるため、従来のインキ逆流防止体のように多量充
填する必要がなく、その分インキを多く充填できる利点
がある。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は水性ボールペン用のイン
キ揮発防止組成物に関する。詳しくは、インキ収容管内
に直接インキを収容する水性ボールペンにおけるインキ
の揮発を防止し、インキの保存安定を図るためのインキ
揮発防止組成物に関する。
キ揮発防止組成物に関する。詳しくは、インキ収容管内
に直接インキを収容する水性ボールペンにおけるインキ
の揮発を防止し、インキの保存安定を図るためのインキ
揮発防止組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、直接インキを収容するインキ収容
管を有するボールペンにおいて、インキの逆流を防止す
るために、インキ収容管内のインキの上部に逆流防止剤
が充填されている。その逆流防止剤としてたとえば、特
開昭５７−１５３０７０には、ジベンジリデンソルビト
ールとエチレングリコールからなる組成物が示され、特
開昭５７−２００４７２にはアミノ酸誘導体をワセリン
などの不揮発性有機液体に溶解してゲル状とした組成物
が開示されている。
管を有するボールペンにおいて、インキの逆流を防止す
るために、インキ収容管内のインキの上部に逆流防止剤
が充填されている。その逆流防止剤としてたとえば、特
開昭５７−１５３０７０には、ジベンジリデンソルビト
ールとエチレングリコールからなる組成物が示され、特
開昭５７−２００４７２にはアミノ酸誘導体をワセリン
などの不揮発性有機液体に溶解してゲル状とした組成物
が開示されている。
【０００３】また、特開昭６１−５７６７３、６１−１
４５２６９、６１−１５１２８９、６１−２００１８
７、６１−２６８７８６、６２−５０３７９、６２−１
４８５８１には、ポリブテンとシリカに、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノラウレート、グリセリンジオレエ
ート、ソルビタンモノオレエート、ペンタエリスリトー
ルステアレート、ポリエチレングリコールジイソステア
レート、Ｎ‐オキシエチルアミン、ポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油などを添加した組成物が開示されている。
４５２６９、６１−１５１２８９、６１−２００１８
７、６１−２６８７８６、６２−５０３７９、６２−１
４８５８１には、ポリブテンとシリカに、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノラウレート、グリセリンジオレエ
ート、ソルビタンモノオレエート、ペンタエリスリトー
ルステアレート、ポリエチレングリコールジイソステア
レート、Ｎ‐オキシエチルアミン、ポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油などを添加した組成物が開示されている。
【０００４】一般にインキ収容管内のインキ逆流防止体
はインキの移動に追従していく性質が必要である。しか
し、水性ボールペンの場合インキ消費は１００ｍを筆記
するに当り約０．１ｇないし０．２ｇであり、類似の形
態を有する油性ボールペンの１００ｍ当りのインキ消費
量が０．０１ｇないし０．０４ｇであるのに対し非常に
多く、インキの消費が速い。このようにインキ消費が速
い場合は、インキ逆流防止体は一見インキ収容体に付着
していないように見える場合もあるが、実際にはインキ
収容体内壁に膜状に付着し該水性ボールペンのインキ消
費が進むと、インキ上端に残るインキ逆流防止体は確実
に減少していく。このような問題のために従来のインキ
逆流防止体には、インキ収容管の約５ないし２０％に当
たる程多量に充填しなければならない欠点があった。
はインキの移動に追従していく性質が必要である。しか
し、水性ボールペンの場合インキ消費は１００ｍを筆記
するに当り約０．１ｇないし０．２ｇであり、類似の形
態を有する油性ボールペンの１００ｍ当りのインキ消費
量が０．０１ｇないし０．０４ｇであるのに対し非常に
多く、インキの消費が速い。このようにインキ消費が速
い場合は、インキ逆流防止体は一見インキ収容体に付着
していないように見える場合もあるが、実際にはインキ
収容体内壁に膜状に付着し該水性ボールペンのインキ消
費が進むと、インキ上端に残るインキ逆流防止体は確実
に減少していく。このような問題のために従来のインキ
逆流防止体には、インキ収容管の約５ないし２０％に当
たる程多量に充填しなければならない欠点があった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決することであり、従来のインキ逆流防止
体の欠点がない水性ボールペンのインキ揮発防止組成物
を提供することである。すなわち、インキと等速度で移
動してインキ収容体内壁面に付着する量が極めて少な
く、またインキの水または有機溶剤の揮発を防止する水
性ボールペンインキ揮発防止組成物を提供することであ
る。
の問題点を解決することであり、従来のインキ逆流防止
体の欠点がない水性ボールペンのインキ揮発防止組成物
を提供することである。すなわち、インキと等速度で移
動してインキ収容体内壁面に付着する量が極めて少な
く、またインキの水または有機溶剤の揮発を防止する水
性ボールペンインキ揮発防止組成物を提供することであ
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の水性ボールペン
インキ揮発防止組成物は、水性ボールペンのインキ収容
管内の粘度１０-3〜２Ｐａsec （２５℃）の水性インキ
の上部に充填する組成物であって、難揮発性有機液体も
しくは不揮発性有機液体にゲル化剤とフッ素アルキル基
を有する界面活性剤とを配合したことを特徴とする。
インキ揮発防止組成物は、水性ボールペンのインキ収容
管内の粘度１０-3〜２Ｐａsec （２５℃）の水性インキ
の上部に充填する組成物であって、難揮発性有機液体も
しくは不揮発性有機液体にゲル化剤とフッ素アルキル基
を有する界面活性剤とを配合したことを特徴とする。
【０００７】本発明の組成物に用いる難揮発性有機液体
もしくは不揮発性有機液体は、鉱物油、動植物油、エス
テル類、高沸点炭化水素、高級脂肪酸類、高級アルコー
ル類、低分子ポリオレフィン、シリコーンオイルなどで
ある。具体的なものとしては、ワセリン、スピンドル
油、ヒマシ油、オリーブ油、流動パラフィン、平均分子
量３００〜３０００のポリブテン、ジメチルシリコーン
オイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性
シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイ
ル、脂肪酸変性シリコーンオイルなどがあげられる。
もしくは不揮発性有機液体は、鉱物油、動植物油、エス
テル類、高沸点炭化水素、高級脂肪酸類、高級アルコー
ル類、低分子ポリオレフィン、シリコーンオイルなどで
ある。具体的なものとしては、ワセリン、スピンドル
油、ヒマシ油、オリーブ油、流動パラフィン、平均分子
量３００〜３０００のポリブテン、ジメチルシリコーン
オイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性
シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイ
ル、脂肪酸変性シリコーンオイルなどがあげられる。
【０００８】本発明のゲル化剤しては、微粒子シリカ、
ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛などの金
属セッケン、ベントナイト、カーボンブラックなどの無
機顔料、フタロシアンブルーなどの有機顔料などであ
る。好ましいものとしては日本アエロジル（株）製のア
エロジルＲ９７４、Ｒ９７２、Ｒ９７６など表面を疎水
化処理したシリカなどをあげることができる。
ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛などの金
属セッケン、ベントナイト、カーボンブラックなどの無
機顔料、フタロシアンブルーなどの有機顔料などであ
る。好ましいものとしては日本アエロジル（株）製のア
エロジルＲ９７４、Ｒ９７２、Ｒ９７６など表面を疎水
化処理したシリカなどをあげることができる。
【０００９】本発明の組成物のフッ素化アルキル基を有
する界面活性剤とは、一部もしくはすべてをフッ素化し
たアルキル基と、スルホン酸塩、カルボン酸塩、燐酸
塩、親水性基、もしくは親油性基とを含有する化合物ま
たはそれらのエステル類などである。具体的にはフルオ
ロアルキル（Ｃ2 〜Ｃ10）カルボン酸塩、Ｎ‐パーフル
オロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、３
‐〔フルオロアルキル（6 〜Ｃ11）オキシ〕‐１‐アル
キル（Ｃ3 〜Ｃ4 ）スルホン酸ナトリウム、３‐〔ω‐
フルオロアルカノイル（Ｃ6 〜Ｃ8 ）‐Ｎ‐エチルアミ
ノ〕‐１‐プロパンスルホン酸ナトリウム、Ｎ‐〔３‐
（パーフルオロオクタンスルホンアミド）プロピル〕
Ｎ，Ｎ‐ジメチル‐Ｎ‐カルボキシメチレンアンモニウ
ムペタイン、フルオロアルキル（Ｃ11〜Ｃ20）カルボン
酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩（Ｃ7 〜
Ｃ13）、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノール
アミド、パーフルオロアルキル（Ｃ4 〜Ｃ12）スルホン
酸塩（Ｌｉ，Ｋ，Ｎａ）、Ｎ‐プロピル‐Ｎ‐（２‐ヒ
ドロキシエチル）パーフルオロオクタンスルホンアミ
ド、パーフルオロアルキル（Ｃ6 〜Ｃ10）スルホンアミ
ドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロア
ルキル（Ｃ6 〜Ｃ10）‐Ｎ‐エチルスルホニルグリシン
塩（Ｋ）、リン酸ビス（Ｎ‐パーフルオロオクチルスル
ホニル‐Ｎ‐エチルアミノエチル）、モノパーフルオロ
アルキル（Ｃ6 〜Ｃ10）エチルリン酸エステルなどのフ
ッ素系界面活性剤をあげることができる。また、フロラ
ードＦＣ−４３１〔住友スリーエム（株）製〕、ユニダ
インＤＳ−１０１〔ダイキン工業（株）製〕、ＥＦＴＯ
Ｐ ＥＦ−８０１〔三菱マテリアル（株）製〕などの商
品名をあげることができる。フッ素アルキル基を有する
界面活性剤の配合量は、組成物に対して０．０１〜５重
量％、好ましくは０．０１〜２％である。
する界面活性剤とは、一部もしくはすべてをフッ素化し
たアルキル基と、スルホン酸塩、カルボン酸塩、燐酸
塩、親水性基、もしくは親油性基とを含有する化合物ま
たはそれらのエステル類などである。具体的にはフルオ
ロアルキル（Ｃ2 〜Ｃ10）カルボン酸塩、Ｎ‐パーフル
オロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、３
‐〔フルオロアルキル（6 〜Ｃ11）オキシ〕‐１‐アル
キル（Ｃ3 〜Ｃ4 ）スルホン酸ナトリウム、３‐〔ω‐
フルオロアルカノイル（Ｃ6 〜Ｃ8 ）‐Ｎ‐エチルアミ
ノ〕‐１‐プロパンスルホン酸ナトリウム、Ｎ‐〔３‐
（パーフルオロオクタンスルホンアミド）プロピル〕
Ｎ，Ｎ‐ジメチル‐Ｎ‐カルボキシメチレンアンモニウ
ムペタイン、フルオロアルキル（Ｃ11〜Ｃ20）カルボン
酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩（Ｃ7 〜
Ｃ13）、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノール
アミド、パーフルオロアルキル（Ｃ4 〜Ｃ12）スルホン
酸塩（Ｌｉ，Ｋ，Ｎａ）、Ｎ‐プロピル‐Ｎ‐（２‐ヒ
ドロキシエチル）パーフルオロオクタンスルホンアミ
ド、パーフルオロアルキル（Ｃ6 〜Ｃ10）スルホンアミ
ドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロア
ルキル（Ｃ6 〜Ｃ10）‐Ｎ‐エチルスルホニルグリシン
塩（Ｋ）、リン酸ビス（Ｎ‐パーフルオロオクチルスル
ホニル‐Ｎ‐エチルアミノエチル）、モノパーフルオロ
アルキル（Ｃ6 〜Ｃ10）エチルリン酸エステルなどのフ
ッ素系界面活性剤をあげることができる。また、フロラ
ードＦＣ−４３１〔住友スリーエム（株）製〕、ユニダ
インＤＳ−１０１〔ダイキン工業（株）製〕、ＥＦＴＯ
Ｐ ＥＦ−８０１〔三菱マテリアル（株）製〕などの商
品名をあげることができる。フッ素アルキル基を有する
界面活性剤の配合量は、組成物に対して０．０１〜５重
量％、好ましくは０．０１〜２％である。
【００１０】本発明の組成物は、不揮発性もしくは難揮
発性溶剤の一種もしくは複数種を基剤とし、フッ素アル
キル基を有する界面活性剤とゲル化剤とを加えニーダー
もしくは三本ロールで混練し、ゲル化することにより得
られる。
発性溶剤の一種もしくは複数種を基剤とし、フッ素アル
キル基を有する界面活性剤とゲル化剤とを加えニーダー
もしくは三本ロールで混練し、ゲル化することにより得
られる。
【００１１】本発明の組成物を適用できるインキはイン
キ収容管に充填する水性ボールペンインキに通常使用さ
れるものでインキ粘度１０-3〜２Ｐａsec （２５℃）の
ものである。
キ収容管に充填する水性ボールペンインキに通常使用さ
れるものでインキ粘度１０-3〜２Ｐａsec （２５℃）の
ものである。
【００１２】本発明の組成物を、ボールペンのインキ収
容管中のインキの上部に充填するとインキ収容管と組成
物との界面において、従来のインキ逆流防止体よりはる
かに薄い膜を形成し、その後インキと共に流動して行く
ので、インキ上部に残る組成物は初期とほぼ変わらない
量でインキに追従して行く。このため、インキ収容管の
インキの上端においては、外気とインキとの間を変わら
ない厚さを持って遮断され、インキが揮発することを防
ぐ効果をもたらす。また、本発明の組成物は、ゲル化剤
の量などで擬塑性または塑性の強さを調節し、適当な粘
度を有する不揮発性もしくは難揮発性溶剤を選択するこ
とにより、インキ逆流防止体としても、従来のものと何
等遜色無い性能を得ることができる。
容管中のインキの上部に充填するとインキ収容管と組成
物との界面において、従来のインキ逆流防止体よりはる
かに薄い膜を形成し、その後インキと共に流動して行く
ので、インキ上部に残る組成物は初期とほぼ変わらない
量でインキに追従して行く。このため、インキ収容管の
インキの上端においては、外気とインキとの間を変わら
ない厚さを持って遮断され、インキが揮発することを防
ぐ効果をもたらす。また、本発明の組成物は、ゲル化剤
の量などで擬塑性または塑性の強さを調節し、適当な粘
度を有する不揮発性もしくは難揮発性溶剤を選択するこ
とにより、インキ逆流防止体としても、従来のものと何
等遜色無い性能を得ることができる。
【００１３】
【実施例】次に実施例によって本発明を更に詳細に説明
する。実施例、比較例の揮発防止組成物の評価は、つぎ
のようにして行った。つぎに示す組成のボールペンイン
キを、インキ収容管（内径３mmの透明なポリプロピレン
チューブ）に約１００mmの長さ充填した。 ウォーターブラック 187L（オリエント化学（株）商品名） ８重量部 ポリビニルピロリドン K-90 ３ 〃 オレイン酸カリウム １ 〃 エチレングリコール ３０ 〃 水 ５８ 〃 この収容管のインキの上部に以下に示す実施例、比較例
で得られた組成物を５mmの長さに充填し、先端に燐青銅
チップ（ボールは超硬合金タングステンカーバイドで、
直径０．７mmある）を取り付けたペンによって、毎分
５．５mmの速度で４００ｍ螺旋筆記した（筆記荷重は１
００gf）。筆記後、インキ収容管外側よりインキ上部に
残った組成物の長さを測定した。また、収容管、チッ
プ、充填するインキ、組成物、ペンの重量をあらかじめ
測定しておき、筆記前後のペンの重量の差でインキ残量
を算出し、これを５０℃、３０％ＲＨの恒温恒湿槽内に
６０日間放置後、室温まで放冷し、同様にインキ残量を
算出して、重量変化率を算出した。さらに、上記のペン
を組立て、５０℃、８０％ＲＨの恒温、恒湿槽内に一週
間倒立放置したのち、逆流の有無を観察した。各実施
例、比較例の結果を表１に示す。
する。実施例、比較例の揮発防止組成物の評価は、つぎ
のようにして行った。つぎに示す組成のボールペンイン
キを、インキ収容管（内径３mmの透明なポリプロピレン
チューブ）に約１００mmの長さ充填した。 ウォーターブラック 187L（オリエント化学（株）商品名） ８重量部 ポリビニルピロリドン K-90 ３ 〃 オレイン酸カリウム １ 〃 エチレングリコール ３０ 〃 水 ５８ 〃 この収容管のインキの上部に以下に示す実施例、比較例
で得られた組成物を５mmの長さに充填し、先端に燐青銅
チップ（ボールは超硬合金タングステンカーバイドで、
直径０．７mmある）を取り付けたペンによって、毎分
５．５mmの速度で４００ｍ螺旋筆記した（筆記荷重は１
００gf）。筆記後、インキ収容管外側よりインキ上部に
残った組成物の長さを測定した。また、収容管、チッ
プ、充填するインキ、組成物、ペンの重量をあらかじめ
測定しておき、筆記前後のペンの重量の差でインキ残量
を算出し、これを５０℃、３０％ＲＨの恒温恒湿槽内に
６０日間放置後、室温まで放冷し、同様にインキ残量を
算出して、重量変化率を算出した。さらに、上記のペン
を組立て、５０℃、８０％ＲＨの恒温、恒湿槽内に一週
間倒立放置したのち、逆流の有無を観察した。各実施
例、比較例の結果を表１に示す。
【００１４】実施例１ ニッサンポリブテン 015N（日本油脂（株）商品名） ９５重量部 アエロジル R972（日本アエロジル（株）商品名） ５ 〃 フロラード FC-431（住友スリーエム（株）商品名） １ 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練し、インキ揮発防止組成物を得た。
【００１５】実施例２ ニッサンポリブテン 5N（日本油脂（株）商品名） ９７重量部 アエロジル R972（日本アエロジル（株）商品名） ３ 〃 ユニダイン DS-101（ダイキン工業（株）商品名） ０．１ 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練し、インキ揮発防止組成物を得た。
【００１６】実施例３ ポリブテン HV-15 （日本石油（株）商品名） ９６重量部 アエロジル R974（日本アエロジル（株）商品名） ４ 〃 ＥＦＴＯＰ EF-801（三菱マテリアル（株）商品名） １ 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練し、インキ揮発防止組成物を得た。
【００１７】比較例１ ニッサンポリブテン 015N ９５重量部 アエロジル R972 ５ 〃 ポリオキシエチレンラウリルエーテル １ 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練し、実施例１の比較例とした。
【００１８】比較例２ ニッサンポリブテン 5N ９７重量部 アエロジル 380 ３ 〃 グリセリルジオレート １ 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練し、実施例２の比較例とした。
【００１９】比較例３ ポリブテン HV-15 （日本石油（株）商品名） ９５重量部 アエロジル R974（日本アエロジル（株）商品名） ４ 〃 ソルビタントリオレート １ 〃 以上の配合物を三本ロールミルで混練し、実施例３の比較例とした。
【００２０】
【表１】
【００２１】従来のインキ逆流防止体に相当する比較例
の組成物は、この充填量ではすべてがインキ収容管側面
に付着し、４００ｍの筆記でインキ上端にはまったく残
らず、インキ揮発防止の効果はまったくなかった。その
ため、使用したインキは充填した量の約半分であった。
上記の結果から、比較例の組成物の充填の長さは、本発
明の組成物の５mmにくらべて１５mm以上が必要となる。
の組成物は、この充填量ではすべてがインキ収容管側面
に付着し、４００ｍの筆記でインキ上端にはまったく残
らず、インキ揮発防止の効果はまったくなかった。その
ため、使用したインキは充填した量の約半分であった。
上記の結果から、比較例の組成物の充填の長さは、本発
明の組成物の５mmにくらべて１５mm以上が必要となる。
【００２２】
【発明の効果】本発明のボールペンインキ揮発防止組成
物は、ボールペンのインキ収容管のインキと共に移動
し、かつインキ収容管壁面に極めて薄い膜として付着す
る性質のため、書き進んだ状態でのインキ収容管上端に
おけるインキ揮発防止組成物を初期とほぼ同じ量に保つ
ことができるため、初期に充填する組成物の量が従来の
インキ逆流防止体より著しく少ない量で、インキがなく
なるまで揮発防止の効果を保つことができる。そのた
め、従来のインキ収容管に直接インキを収容する水性ボ
ールペンに比べ、５ないし１５％程インキを多量に充填
することが可能となった。また、インキ収容管内をイン
キとともに移動できる性状のため、インキ逆流防止体と
しても従来のものと何等遜色ない性能を有する。
物は、ボールペンのインキ収容管のインキと共に移動
し、かつインキ収容管壁面に極めて薄い膜として付着す
る性質のため、書き進んだ状態でのインキ収容管上端に
おけるインキ揮発防止組成物を初期とほぼ同じ量に保つ
ことができるため、初期に充填する組成物の量が従来の
インキ逆流防止体より著しく少ない量で、インキがなく
なるまで揮発防止の効果を保つことができる。そのた
め、従来のインキ収容管に直接インキを収容する水性ボ
ールペンに比べ、５ないし１５％程インキを多量に充填
することが可能となった。また、インキ収容管内をイン
キとともに移動できる性状のため、インキ逆流防止体と
しても従来のものと何等遜色ない性能を有する。
Claims (1)
- 【請求項１】 水性ボールペンのインキ収容管内の粘度
１０-3〜２Ｐａsec（２５℃）の水性インキの上部に充
填する組成物であって、難揮発性有機液体もしくは不揮
発性有機液体にゲル化剤とフッ素アルキル基を有する界
面活性剤とを配合したことを特徴とする水性ボールペン
インキ揮発防止組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4097467A JP2859023B2 (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 水性ボールペンインキ揮発防止組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4097467A JP2859023B2 (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 水性ボールペンインキ揮発防止組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05270193A true JPH05270193A (ja) | 1993-10-19 |
| JP2859023B2 JP2859023B2 (ja) | 1999-02-17 |
Family
ID=14193113
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4097467A Expired - Fee Related JP2859023B2 (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 水性ボールペンインキ揮発防止組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2859023B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6530708B2 (en) | 2000-08-08 | 2003-03-11 | Mitsubishi Pencil Co., Ltd. | Ink follower composition for oil-based ballpoint pens |
-
1992
- 1992-03-25 JP JP4097467A patent/JP2859023B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6530708B2 (en) | 2000-08-08 | 2003-03-11 | Mitsubishi Pencil Co., Ltd. | Ink follower composition for oil-based ballpoint pens |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2859023B2 (ja) | 1999-02-17 |
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