JPH05269889A - 有機繊維強化樹脂複合材 - Google Patents

有機繊維強化樹脂複合材

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JPH05269889A
JPH05269889A JP4073796A JP7379692A JPH05269889A JP H05269889 A JPH05269889 A JP H05269889A JP 4073796 A JP4073796 A JP 4073796A JP 7379692 A JP7379692 A JP 7379692A JP H05269889 A JPH05269889 A JP H05269889A
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JP
Japan
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composite material
fiber reinforced
fiber
reinforced resin
aromatic polyamide
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JP4073796A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Takahashi
勉 高橋
Yoshifumi Nakanou
佳史 中納
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ラジアルタイヤのベルト部の補強材に用いるこ
とが可能な高圧縮強度の有機繊維強化樹脂複合材を提供
する。 【構成】マトリックス樹脂として弾性率が450kgf
/mm2 以上のエポキシ樹脂組成物を用い、芳香族ポリ
アミド繊維に含浸させて熱硬化させ、エラスティカ法に
よる測定で圧縮側の破壊が生じない破壊強度が90kg
f/mm2 以上の有機繊維強化樹脂複合材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はラジアルタイヤのベルト
部及びカーカス部の補強材等に用いる有機繊維強化樹脂
複合材に関する。
【0002】
【従来の技術】タイヤには耐摩耗性、耐高速走行性及び
操搬安定性に加えて省エネルギー化のための軽量化が要
求されている。軽量化を達成するために高強度かつ高弾
性を有する有機繊維、なかでも芳香族ポリアミド繊維の
応用が検討されてきた。特にポリパラフェニレンテレフ
タルアミド繊維(以下PPTA繊維と略称することがあ
る)が主として検討の対象となってきた。
【0003】当初は小型トラックのタイヤのカーカス部
に使用されるスチールコードの代替としてPPTA繊維
製コードが研究された。PPTA繊維製コードはゴムと
の接着性を向上させるため、PPTA繊維ヤーンにレゾ
ルシン・ホルマリン樹脂液(以下RFLと略称すること
がある)とゴムエマルジョン液の混合物等を含浸する。
しかし、該混合物はコードの内部までは含浸されず表層
だけが接着剤で被覆される。この結果、PPTA繊維製
コードは切断時にフライ(ケバ)と呼ばれる繊維のほぐ
れが生じる。その結果、カーカス部を形成するプライの
端面は、生じたフライのためゴムとの接着性が不良とな
り易いという欠点があった。
【0004】最近では、PPTA繊維は特開昭63−1
34310号公報に記載されているように乗用車のラジ
アルタイヤのベルト部のスチールコード代替としても検
討されている。該公報には、PPTA繊維ヤーンをエポ
キシ樹脂組成物で含浸して熱硬化したコードをさらにR
FL/ゴムエマルジョン処理した後、タイヤのベルト部
の補強材として使用することが提案されている。
【0005】しかし、有機繊維は無機繊維に比較して圧
縮強度が低いため、それを強化繊維とした有機繊維強化
樹脂複合材をラジアルタイヤのベルト部やカーカス部の
補強材としてコードの形状で使用することは困難である
とされ、その改良が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述した問題
を解決しようとするものである。すなわち、有機繊維の
欠点である圧縮強度の低さを補う有機繊維強化樹脂複合
材を開発しようとするものである。特にラジアルタイヤ
のベルト部の補強用コードに圧縮及び曲げ応力が作用し
たとき、圧縮側の破壊が生じない程度に有機繊維強化樹
脂複合材の圧縮強度を改良しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はエラスティカ法
による破壊強度が90kgf/mm2 以上である有機繊
維強化樹脂複合材に関する。
【0008】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明において、有機繊維強化樹脂複合材の評価方法とし
てエラスティカ法を採用した。エラスティカ法(別称ル
ープ法)は通常単繊維の評価方法として知られており、
本発明においては断面が円形で長さ方向に均一な形状の
有機繊維強化複合材について破壊強度を測定した。測定
は、ジャーナル・オブ・マテリアル・サイエンス(Jo
urnal of Material Scienc
e)9巻(1974年)1809〜1814頁及び「複
合材料シンポジウム」1987年10月22日、125
〜128頁に準じて実施した。
【0009】従来の有機繊維強化樹脂複合材は、エラス
ティカ法による評価では圧縮側が破壊し、このときの破
壊強度(この場合、圧縮強度)は80kgf/mm2
下であった。本発明の有機繊維強化樹脂複合体は、エラ
スティカ法による評価において引張り側が優先的に破壊
しており、かつ破壊強度(この場合、引張強度)は90
kgf/mm2 以上と著しく改善されていることが見出
され、ラジアルタイヤのベルト部に用いる補強材の破壊
強度の評価方法として適切であることが分かった。
【0010】本発明に用いる有機繊維としては、ポリパ
ラフェニレンテレフタルアミド繊維及び3,4’−オキ
シジフェニルテレフタルアミド・パラフェニレンテレフ
タルアミド共縮合体繊維等の芳香族ポリアミド繊維が挙
げられる。
【0011】本発明において、芳香族ポリアミド繊維強
化樹脂複合材料はタイヤ補強用としてコード形状で使用
される。マトリックスとなる樹脂を含浸した状態の芳香
族ポリアミド繊維からなるヤーンは熱硬化後に未加硫ゴ
ムと積層され加硫工程を経ることもできるが、未加硫の
状態(ヤーンプリプレグと呼ばれる)で未加硫ゴムと積
層されゴム加硫時に同時に硬化される工程を経ることも
できる。硬化された後にタイヤ補強用として使用される
場合には、一旦ヤーンプリプレグの状態を経て硬化した
ものでも、プルトルージョンの方法で連続的に熱硬化性
樹脂を含浸させてから硬化したものでもよい。
【0012】本発明において、芳香族ポリアミド繊維強
化樹脂複合材がタイヤのカーカス部の補強に使用される
場合は、ヤーンプリプレグの状態で使用される。すなわ
ち、カーカス部はタイヤ製造工程でビード部で折り返さ
れるが、硬化物の形態では加工時に損傷を受ける可能性
が高くなる。
【0013】芳香族ポリアミド繊維のヤーンの繊度は目
的とするタイヤの種類や補強部位によって選ばれ、好ま
しくは200〜10000dtex、含浸性や前記した
せん断力の問題からより好ましくは300〜3500d
texである。
【0014】本発明に用いる芳香族ポリアミド繊維ヤー
ンは1m当たり5〜150回の撚りをかけることが好ま
しい。撚りをかけないものまたは4回以下の撚りでは曲
率の小さい部分にヤーンプリプレグを巻き付けたとき、
繊維が無秩序に押し拡げられて蛇行し易くなる。その結
果として引っ張り強度等の物性の低下をきたすことがあ
る。撚りが150回を越えると、ヤーンプリプレグの巻
き付けの下地への密着性が不良となる。また、撚りのた
め耐疲労性は良くなるものの引っ張り強度は低下すると
いう欠点が生じる。
【0015】撚りの付与は熱硬化性樹脂の含浸前あるい
は含浸後のいずれでもよく、また前後2段階で行っても
良い。撚りをかける方法は特に限定されず、リング式精
紡機を用いる等公知の方法を用いることができる。
【0016】ヤーンプリプレグの芳香族ポリアミド繊維
の含有量は50〜80重量%である。繊維含有量が50
重量%未満では十分な強度や剛性が得られにくく、80
重量%を越えると熱硬化性樹脂の含浸が不十分となり、
加工性や接着性に悪影響がでてくる。
【0017】本発明の有機繊維強化樹脂複合体を得るに
は高弾性率の樹脂をマトリックスとして使用することが
重要である。特に芳香族ポリアミド繊維を強化繊維とす
る場合には、マトリックス樹脂の弾性率を450kgf
/mm2 以上にすることにより、エラスティカ法による
測定で圧縮側の破壊が抑制され、引張り側が優先的に破
壊され、破壊強度を90kgf/mm2 以上と飛躍的に
向上させることができる。これは芳香族ポリアミド繊維
の特徴である高引張り強度が有効に生かされた結果であ
ることが示唆される。
【0018】マトリックス樹脂の弾性率が400kgf
/mm2 未満では、エラスティカ法の測定で圧縮側が破
壊し、芳香族ポリアミド繊維の圧縮強度に特徴的なキン
クバンドも観測される。弾性率が400kgf/mm2
以上450kgf/mm2 未満であれば、繊維のキンク
バンドは観測されるが、芳香族ポリアミド繊維強化複合
材の圧縮側の破壊が生じない場合もある。
【0019】本発明に用いるマトリックス樹脂としては
特に限定されないが、高弾性率が比較的容易に得られ易
い点及び繊維との接着強度が高いという点からエポキシ
樹脂を代表とする熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。
【0020】エポキシ樹脂としては一分子中にエポキシ
基を二個以上有するものを単独または二種以上混合して
使用することができる。また、一分子中にエポキシ基を
一個有するものを反応性希釈剤として併用することがで
きる。本発明に用いられるエポキシ樹脂を以下に具体的
に例示する。これらの中から硬化物の弾性率が450k
gf/mm2 以上となるように単独または二種以上の組
合わせを予め選んでおいて、そのエポキシ樹脂組成物と
芳香族ポリアミド繊維との複合体を作製する。
【0021】一分子中に三個以上のエポキシ基を有する
エポキシ樹脂は、本発明の目的を達成するために特に好
ましいものであり、また耐熱性も向上させることができ
る。これらのエポキシ樹脂を例示すると、p−アミノフ
ェノール、m−アミノフェノール、4−アミノ−m−ク
レゾール、6−アミノ−m−クレゾール、4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,4’−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3
−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−ア
ミノフェノキシベンゼン)、1,3−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−アミノフェ
ノキシフェニル)プロパン、p−フェニレンジアミン、
m−フェニレンジアミン、2,4−トルエンジアミン、
2,6−トルエンジアミン、p−キシリレンジアミン、
m−キシリレンジアミン、1,4−シクロヘキサン−ビ
ス(メチルアミン)、1,3−シクロヘキサン−ビス−
(メチルアミン)等から誘導されるアミン系エポキシ樹
脂、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p
−クレゾール等のフェノール類とホルムアルデヒドの反
応生成物であるノボラック樹脂から誘導されるノボラッ
ク系エポキシ樹脂、フロログリシン、トリス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキ
ス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス〔α−(ジ
ヒドロキシフェニル)−α−メチルエチル〕ベンゼン等
の三価以上のフェノール類から誘導されるグリシジルエ
ーテル化合物、その他、トリグリシジルイソシアヌレー
ト、2,4,6−トリグリシジル−s−トリアジン、ま
たはこれらのゴム、ウレタン変性化合物等があり、これ
らのエポキシ樹脂の一種または二種以上が使用される
が、これらに限定されるものではない。
【0022】一分子中に二個のエポキシ基を有するエポ
キシ樹脂を例示すると、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールAD、ハイドロキノン、レゾル
シン等の二価フェノール類またはテトラブロムビスフェ
ノールA等のハロゲン化ビスフェノール類から誘導され
るジグリシジルエーテル化合物、p−オキシ安息香酸、
m−オキシ安息香酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の
芳香族カルボン酸から誘導されるグリシジルエステル系
化合物、5,5−ジメチル・ヒダントイン等から誘導さ
れるヒダントイン系エポキシ樹脂、2,2−ビス(3,
4−エポキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス
〔4−(2,3−エポキシプロピル)シクロヘキシル〕
プロパン、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシ
クロヘキサンカルボキシレート、ネオペンチルグリコー
ルジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリ
シジルエーテル等の脂環式エポキシ樹脂、その他N,N
−ジグリシジルアニリン等がある。
【0023】芳香族ポリアミド繊維強化樹脂複合材の芳
香族ポリアミド繊維の含有率は50〜80重量%であ
る。繊維含有率が50重量%未満では十分な強度や剛性
が得られにくく、80重量%を越えると熱硬化性樹脂の
含浸が不十分となり、加工性や接着性に悪影響がでる。
【0024】本発明に用いられるエポキシ樹脂組成物に
は硬化剤を通常量使用することができる。硬化剤を例示
すると、ジシアンジアミド、3,3’−ジアミノジフェ
ニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ビスフェノールS、ビ
スフェノールA、テトラメチルグアナジン、フェノール
ノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族ア
ミン、脂肪族アミン、イミダゾール誘導体、酸無水物、
三弗化ホウ素錯体等を挙げることができる。
【0025】特にシェルフライフに優れ、かつ120℃
程度で硬化可能な硬化剤としてはジシアンジアミドが適
している。ジシアンジアミドはエポキシ樹脂100重量
部当たり3〜25重量部使用される。また、芳香族アミ
ン系の硬化剤はエポキシ基1モルに対して活性水素当量
が0.7〜1.1モルとなるよう配合される。
【0026】本発明において、エポキシ樹脂組成物の硬
化を促進するために、公知の促進剤を用いてもよい。例
えば、尿素誘導体やイミダゾール誘導体、三弗化ホウ素
のアミン錯体、三級アミン、三級アミンのカルボン酸塩
等が挙げられる。なかでも、120℃程度の低温硬化性
並びにシェルフライフの点では、ジクロロフェニル−
1,1−ジメチルウレアのごとき尿素誘導体がもっとも
優れている。
【0027】本発明において、エポキシ樹脂組成物に特
定の無機充填材を含有せさることにより、さらに機械的
物性、特にILSS(層間せん断力)、曲げ強度に優れ
た繊維強化複合材料とすることができる。該無機充填材
としては、それが球形の場合は直径が、その他の形状で
は短軸長が、集合している強化長繊維の繊維と繊維の間
の距離より短いものである。ヤーンとして集合している
強化長繊維の繊維と繊維の間隙に該無機充填材を含有し
ている樹脂組成物を存在させることにより、上述の性能
が発現する。
【0028】なお該無機充填材の形状の物性への影響と
しては、針状、薄片状、板状、ウィスカー、棒状及び長
手方向に伸ばされた楕円体等の形状のものが、弾性率の
向上に効果的である。
【0029】本発明において、芳香族ポリアミド繊維か
らなるヤーンに熱硬化性樹脂を含浸させる方法は特に限
定されない。例えば、熱硬化性樹脂組成物を溶媒に分
散、溶解または希釈し熱硬化性樹脂組成物液とし、その
液の中にヤーンを浸漬した後溶媒を乾燥除去する方法が
ある。溶媒中の熱硬化性樹脂組成物は完全に溶解してい
ることを必須としないが、一部またはすべてが溶解しな
い場合は、微粒子として溶媒中に均一に分散させること
が望ましい。
【0030】この方法によれば、樹脂組成物をヤーンに
均一に、損傷なく含浸させ得る。また、この熱硬化性樹
脂組成物液による含浸方法は、ヤーンプリプレグ中の樹
脂組成物の含有率を該液中の樹脂組成物の濃度によって
容易に調整が可能である。樹脂の含浸装置としては、例
えばJIS R7601の付図に記載の装置の一部分を
例示することができる。
【0031】溶媒としては、アセトン、メチルイソブチ
ルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、ト
ルエン、塩化メチレン、トリクロロエチレン等を例示す
ることができる。
【0032】また熱硬化性樹脂組成物が硬化しない温度
で溶融するものは、溶媒を用いずにその融液にヤーンを
浸漬する方法、溶融した熱硬化性樹脂組成物をヤーンに
塗布した後、圧着したロールの間隙を通して含浸する方
法、さらには熱硬化性樹脂組成物粉末を粉体塗装法によ
りヤーンに塗布し、加熱溶融させ含浸させる方法等があ
る。
【0033】ヤーンプリプレグに用いるエポキシ樹脂組
成物の粘度は60℃で100〜2000ポイズの範囲が
好ましい。100ポイズ未満では、粘着性が高くなり過
ぎてヤーンプリプレグの取扱い性が悪くなり、2000
0ポイズ以上になるとエポキシ樹脂組成物自体の取扱い
性が低下する。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。例中、配合量は特に断らないかぎり重量部で表す。
【0035】実施例1 住友化学工業(株)製エポキシ樹脂、スミエポキシEL
M−120(商品名、メタアミノフェノールトリグリシ
ジル)を100部と3,3’−ジアミノジフェニルスル
フォン36部を配合してエポキシ樹脂組成物とした。該
組成物は150℃で6時間硬化すると曲げ弾性率510
kgf/mm2 で、曲げ強度が20kgf/mm2 の硬
化物となった。ここで強度の測定はASTM D−79
0に準拠して測定した。次にこの樹脂組成物をアセトン
で希釈して、予め90回/mの撚りをかけたアクゾ社製
トワロン1000(840dtex)に含浸して乾燥
後、150℃で6時間硬化した。このようにして得られ
た芳香族ポリアミド繊維強化樹脂複合材は直径0.36
mmのワイヤー状であった。このもののエラスティカ法
で測定した強度は110kgf/mm2 であり、測定後
の試験片を走査型電子顕微鏡で観察したところ引張り側
で破壊していた。結果は表1及び表2に記した。
【0036】実施例2〜3 表1に示す組成のエポキシ樹脂組成物を使用して、硬化
条件を120°Cで2.5時間とした以外は実施例1の
方法で芳香族ポリアミド繊維強化樹脂複合材を作製して
評価を行った。結果は表2に記した。
【0037】比較例1〜3 比較例3の硬化条件を150°Cで6時間とした以外は
実施例2〜3と同様に芳香族ポリアミド繊維強化樹脂複
合材を作製して評価を行った。組成を表1に、評価結果
を表2に記した。比較例1及び2の芳香族ポリアミド繊
維強化樹脂複合材はエラスティカ法による破壊強度は7
2及び75kgf/mm2 と低く、破壊は圧縮側で生じ
ていることが観察された。比較例3においては、圧縮側
の破壊は見られなかったが、芳香族ポリアミド繊維にキ
ンクバンドが発生していた。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】本発明の有機繊維強化樹脂複合材は、従
来品に比較して破壊強度が格段に優れており、かつ圧縮
側の破壊が実質的に生じず、従来適用が難しいと考えら
れていたラジアルタイヤのベルト部の補強材としての使
用の可能性が極めて高くなった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エラスティカ法による破壊強度が90kg
    f/mm2 以上である有機繊維強化樹脂複合材。
  2. 【請求項2】該有機繊維が芳香族ポリアミド繊維である
    請求項1記載の有機繊維強化樹脂複合材料。
JP4073796A 1992-03-30 1992-03-30 有機繊維強化樹脂複合材 Pending JPH05269889A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7032637B2 (en) * 2000-06-22 2006-04-25 Conception Et Developpement Michelin S.A. Tire reinforced by an elongate composite element of the monofilament type, and such element
JP2019001403A (ja) * 2017-06-19 2019-01-10 株式会社ブリヂストン ランフラットタイヤ

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