JPH0526838A - 微小白金電極 - Google Patents

微小白金電極

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JPH0526838A
JPH0526838A JP3182651A JP18265191A JPH0526838A JP H0526838 A JPH0526838 A JP H0526838A JP 3182651 A JP3182651 A JP 3182651A JP 18265191 A JP18265191 A JP 18265191A JP H0526838 A JPH0526838 A JP H0526838A
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JP
Japan
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platinum
electrode
electrodes
terminals
zirconium oxide
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JP3182651A
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English (en)
Inventor
Taizo Kihara
泰三 木原
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Aloka Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】堅牢で安価な微小白金電極を提供する。 【構成】酸化ジルコニウム基板12の上に白金くし形電
極14a及び14bを設置することによって微小白金電
極を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学物質の検出や化学
物質の微量分析及び化学物質の捕集手段において用いら
れる白金電極の構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】化学分析には様々な方法があるが、その
うちでも電気を利用して分析を行うもの、例えば酸化還
元電位を検出することによって定量又は定性分析を行う
分析方法などがある。また、水の電気分解などに代表さ
れるように、電気分解は化合物から純粋な単体を単離す
る有効な手段である。
【0003】以上に述べたような、電気を利用した分析
方法や単体物質の製造方法などにおいてはいずれも電源
と電極とが使用されるが、このうちの電極はかかる方法
を行うに当たっての重要なポイントのうちの一つであ
る。ところで、電極となり得るものは導電性を有してい
なければならず、多くの場合は金属である。しかしなが
ら、金属に電圧を印加すると、多くの金属はプラスの電
荷によってイオン化してしまうため、電極の腐食という
事態を生じてしまう。このようなわけで、電極に用いら
れる金属は、鉄のような酸化されやすい金属を用いるこ
とはできず、白金に代表されるような酸化されにくくこ
のために腐食しにくい金属が用いられており、その構造
は、直径0.5mm程度の丸棒や厚さ50μm程度の箔
であった。しかしながら、以上のような電極の素材とし
て用いられる金属は限られており、多くの場合は金や白
金などを初めとする貴金属である。そして、これらは非
常に高価であるために、代用品としてニッケルや炭素な
どが使用されることがあるが、ニッケルは、前述の金や
白金などよりは腐食されやすいものであるため、簡易的
な装置に用いられるものの、精密な分析装置などに用い
ることはできない。また、炭素電極においても、炭素電
極は電気抵抗が大きく、しかも成形しにくく、更には使
用に伴って粉末の脱離などが生じて装置内に悪影響を及
ぼす等の問題点を有しているため、分析に用いられる電
極として最適であるということはできない。
【0004】従って、第2の方法として、電極として使
用される白金の量を減ずることが考えられている。例え
ば、この第2の方法を実現する従来の白金電極において
は、シリカガラスの上に白金薄膜を被膜することによっ
て白金電極を構成している。このような従来の白金電極
においては、使用される白金が白金薄膜であるため、使
用される白金の量が少なくて済み、少ない白金で白金電
極を構成することが可能となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、白金薄
膜で構成された従来の白金電極においては、シリカガラ
スと白金の親和性が良くないために、測定のため電圧を
印加すると白金薄膜が剥離してしまうという問題があっ
た。
【0006】それを解決するために、シリカガラスの上
に窒化硅素を被膜してから、その窒化硅素の上に白金薄
膜を被膜して多層構造とする白金電極が考案されている
が、このような多層構造の白金電極は、白金薄膜の剥離
を有効に防止することができるものの、製造が困難であ
るという問題が伴っている。
【0007】本発明は、以上のような課題に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、堅牢で耐久性がありかつ
実用的な微小白金電極を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本発明に係る微小白金電極においては、白
金と親和性の良い酸化ジルコニウム基板の上に厚さ0.
1μm程度の白金薄膜を被膜して微小白金電極を構成す
ることを特徴とする。
【0009】
【作用】以上のように構成された本発明の微小白金電極
においては、酸化ジルコニウムと白金の親和性が良いた
めに、測定のため電圧を追加しても白金薄膜が酸化ジル
コニウム基板から剥離することがなく、また長時間使用
の後でも白金薄膜が酸化ジルコニウム板から剥離するこ
とがない。
【0010】
【実施例】図1は、本発明の一実施例に係る微小白金電
極の構成を示したものである。ここで、図1(a)は上
面図であり、図1(b)は横断面図である。
【0011】本実施例の微小白金電極10は、酸化ジル
コニウム基板12と、白金くし形電極14a及び14b
と、白金くし形電極14a及び14bにそれぞれ設けら
れた端子16A及び16Bとから構成され、この端子1
6A及び16Bには、インジウム半田18によってリー
ド線が半田付けされている。そして、半田付けされた端
子16A及び16Bは、エポキシレジンコーティング2
0で覆われており、更に白金くし形電極14a及び14
bの一部とエポキシレジンコーティング20は、ポリマ
ーコーティング19で覆われている。
【0012】そして、実施例において、酸化ジルコニウ
ム基板12には、ドクターブレード法で得られた酸化ジ
ルコニウムのセラミックの薄板が用いられており、一
方、白金くし形電極14a及び14bは、DCスパッタ
リング法によって被膜された白金薄膜がフォトリソグラ
フィーによって加工されることによって作成されてい
る。また、白金くし形電極14aと14bの間隔は0.
1mmに設定されており、このため、端子16A〜16
B間に電圧が印加された場合には、これらの間の抵抗値
が下げられ、また試料溶液から多くの濃度情報を得るこ
とができるようになっている。更に、コーティング19
及び20によって端子16A及び16Bが被膜されてい
るために、端子部分の固定と、インジウム半田を通じて
のリード線同士の短絡の防止とが行われるようになって
いる。このようにして作成された微小白金電極の大きさ
は、実施例において、3.5mm×10.0mmであ
り、厚さは0.2mmである。
【0013】ここで、以上のようにして構成された本実
施例に係る微小白金電極を用いた実験例を以下に示すも
のとする。
【0014】第1実験例 図2は、酸化還元電位の測定などに本実施例の微小白金
電極が用いられる場合の第1実験例を示したものであ
る。なお、この第1実験例においては、微小白金電極1
0の端子16A及び16Bのうちのいずれかが使用され
ることになる。
【0015】微小白金電極10と基準電極30は、内部
に電子型電圧計又はポテンショメータが内蔵されている
検出器32に接続されている。そして、基準電極30と
微小白金電極10が試料34中に投入されて酸化還元電
位等の検出が行われることになる。ここで、基準電極3
0としては、カロメル電極や Ag-AgCl電極などが用いら
れる。
【0016】なお、ガラス電極と例えばカロメル電極を
一体形成したpHメータのような構成とすることによっ
て、本第1実験例の電極を簡易型の検出電極として構成
することが可能である。
【0017】第2実験例 図3は、第2実験例の結線状態を示した図である。本第
2実験例は、前記第1実験例を簡便性の面で更に一歩進
めて構成したものであり、迅速に測定を行いたいときな
どに有効である。なお、本第2実験例は、基準電極30
を用いずに、本実施例の微小白金電極10の端子16A
及び16Bに検出器32の2つの端子を接続して構成し
たものである。
【0018】このような電極の構成は、熱力学的には不
安定でありながら反応速度が遅いためにゆっくりとしか
分解しない化合物にバイアス電圧をかけて化学反応を急
速に起こさせることによって、濃度の検出等を行うもの
に有効である。
【0019】実験結果 ところで、過酸化水素は熱力学的に不安定であるので、
自発的に自己酸化還元反応を起こして酸素と水に分解す
るが、この反応速度が遅いために常温常圧下でも普通に
取り扱うことが可能である。しかしながら、これにバイ
アス電圧を加えると、常温常圧ではゆっくりとしか起こ
らない分解反応が急速に起こるようになる。従って、過
酸化水素を、第2実験例の測定の対象として用いること
が可能である。
【0020】そこで、以上のようなことに鑑み、また同
時に比較を容易にするために、測定の対象を第1実験例
及び第2実験例ともに過酸化水素に合わせて、それぞれ
の実験結果をまとめたのでそれを以下に示すものとす
る。
【0021】図4はこのようにして得られた第1実験例
の実験結果を示したグラフであり、図5は第2実験例の
実験結果を示したグラフである。なお、図4及び図5
は、第1実験例及び第2実験例における電圧−電流特性
の過酸化水素濃度依存性をそれぞれ示したものであると
いうことができる。ちなみに、第1実験例の基準電極と
して用いたものは Ag-AgCl電極であり、この Ag-AgCl電
極に用いられている電解液は4mol/lのKCl水溶
液である。
【0022】ここで、基準電極30を用いたときの白金
電極10の電圧−電流特性を示した図4から明らかなよ
うに、過酸化水素濃度の増加に伴ってdμA/dVが増
加していくことが分かる。また、各濃度におけるグラフ
がそれぞれ直線に近い特性を示しているため、このよう
な装置構成にすれば、容易に過酸化水素の濃度を検出す
ることが可能になっていることが分かる。
【0023】次に、基準電極30を用いなかった場合の
構成、すなわち第2実験例の構成によって過酸化水素濃
度を測定する場合の実験結果を示す図5のグラフは、バ
イアス電圧の大きさによって、プロットの分類を行った
ものである。なお、図5のグラフは、過酸化水素濃度の
電圧特性から所定の補正係数を引いたものである。ここ
で、このグラフより、過酸化水素電極としての特性は、
測定可能領域の過酸化水素濃度を0.1〜10%の場合
であり、感度は0.7μA/0.1%(バイアス0.6
V)であって、分解能0.14μA/0.1%であるこ
とがわかる。
【0024】ところで、本電極を用いて測定を行った場
合には、基準電極を使用した場合と使用しなかった場合
のいずれの場合においても測定の不安定さは観測するこ
とができなかった。また、従来の白金薄膜で構成された
電極は1回の電圧印加で剥離が生じていたのに対し、本
電極では長期間、繰返し使用しても白金電極10の損傷
や、白金薄膜の剥離等による精度の悪化は見られなかっ
た。
【0025】なお、コーティング19及び20によって
被膜されていない白金櫛形電極14A及び14Bの部分
を、酵素などで被膜して特異的な検出を行うことも可能
である。例えば、グルコースオキシダーゼを被膜するこ
とによってグルコースの検出を行うことが可能となる。
すなわち、グルコースオキシダーゼによってグルコース
がグルコン酸に分解される際に過酸化水素を発生し、上
述のように本電極においては過酸化水素の検出が可能で
あるため、溶液中のグルコースの濃度を検出することが
可能となっている。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る微小白金電
極においては、良好で微小かつ堅牢な白金電極を提供す
ることができる。しかも、本白金電極の作成において使
用される白金は極めて微量であるため、安価で実用的な
白金電極を多数提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る微小白金電極の構造を示した図
である。
【図2】本実施例に係る微小白金電極を用いた第1実験
例の配線図である。
【図3】本実施例に係る微小白金電極を用いた第2実験
例の配線図である。
【図4】第1実験例の結果を示したグラフである。
【図5】第2実験例の結果を示したグラフである。
【符号の説明】
10 微小白金電極 12 酸化ジルコニウム基板 14A,14B 白金櫛形電極 16A,16B 端子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化ジルコニウム基板上に白金薄膜を被
    膜して作成される微小白金電極。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の白金電極において、 前記酸化ジルコニウム基板上に白金電極対を形成して作
    成される微小白金電極。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の微小白金電極にお
    いて、 白金薄膜上に酵素を被膜して作成される検出電極。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の検出電極において、 白金薄膜上に被膜される酵素はグルコースオキシダーゼ
    であることを特徴とするグルコース検出電極。
JP3182651A 1991-07-23 1991-07-23 微小白金電極 Pending JPH0526838A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007521484A (ja) * 2003-06-20 2007-08-02 エフ ホフマン−ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト 電気化学的バイオセンサーに関する装置および方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007521484A (ja) * 2003-06-20 2007-08-02 エフ ホフマン−ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト 電気化学的バイオセンサーに関する装置および方法

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