JPH0526783U - 二輪ペダル車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 簡単で実用性があり、而も、後輪を自由に逆
転させることができるようにする。 【構成】 本考案は、一種の二輪ペダル車の新構造を提
供するもので、この二輪ペダル車の装置は主として、後
輪の両側に設けられたフリーホイル及びペダル末端に二
段に設置された弧状の冂型溝内のチェンによって後輪を
駆動して前進するもので、且つペダル装置はその前端を
軸として上に起こし、チェンを完全にフリーホイルから
離脱させて後輪を後退させることができるもの。又、一
種の簡単に折りたたみ、体積を縮小させることのできる
構造を提供するものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は一種の二輪ペダル車の新構造に関するもので、特にそのペダル装置の 特殊設計に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

二輪ペダル車は２つの車輪を含み、ペダルを踏むことによって動力を得る一組 のペダル装置である。第１図に示すように、想像に難しくない形状であるが、然 し、如何にして実用的で且つ構造上に問題のない二輪ペダル車を設計するかは容 易な事ではない。従って、今日に至る迄、市場には二輪ペダル車が未だ発売され ていないのが実情である。その原因としては理論と実際の間には未だ相当の距離 がある。例えば（Ａ）第１図に於いて、その２つのペダルロッド後端と後輪両側 の歯車のかみ合わせ方式は、どのような方式を採用すれば構造が簡単でうまくか み合わせられるか、（Ｂ）歯車は単一方向にしか回転しないか、（Ｃ）後輪は逆 転できるか、等の問題がある。

【０００３】 その中でも、このペダル車は後退できない。即ち、後輪が逆転しないのが一番 大きな問題である。というのは、後輪の両側に設けられた歯車は一種の単一方向 の回転歯車でペダルロッドを下方に踏み下ろした時、歯車は後輪と同方向に回転 し、この時後輪を駆動し回転させるのである。又、ペダルロッドの踏みつけをゆ るめ、上に上がった時は歯車は空回りして後輪と反対方向に回転する。静止して いる時は、ペダルロッド後端は歯車とかみ合っているので逆転後退することはで きない。

【０００４】 この為に、本考案者は苦心研究の結果、ついに一種の簡単で実用性があり、而 も後輪を自由に逆転させることのできる二輪ペダル車を研究設計するに至った。

【０００５】

【課題を解決するための手段及び作用】 本考案の二輪ペダル車の新構造の主な特徴は、そのペダル装置に、後輪両側に 設置された２つのフリーホイル、車体上に設置された１本の支持軸、２本のペダ ルロッド、２つのペダル、２つのチェンホルダー、二段チェン及びスプリング等 の主要パーツを含んでいる。その中の２本のペダルロッドの前端は夫々支持軸の 両側に軸付けされ、スプリングの力で支持軸を軸にしてペダルロッド後端のチェ ンホルダーが上下に動くようになっている。又、二段チェンの両端は夫々はチェ ンホルダーの上下端に固定され、随時２つのフリーホイルとかみ合い、２つのペ ダルを踏むことによって二段チェンがフリーホイルを回転させて前進させるもの である。

【０００６】 本考案の二輪ペダル車の新構造のもう一つの特徴は、ペダル装置と車体間に一 組の逆行装置があり、その主な構成部品は支持軸の両側に夫々一つのスプリング 定位片があり、この定位片は片状になっており、中央には孔があって支持軸を貫 通させている。前端は上前方に適当な長さ伸出しており、ペダル装置のスプリン グの上端によって押えられている。後端は外側に向って折れ、ペダルロッド定位 突片が設けられていて、ペダル装置のスプリング上端がスプリング定位片の上前 端を押し付けている。そしてスプリングの下端は、ペダルロッドによって間接的 にペダルロッド定位突片に押し付けられ、これによって２本のペダルロッドが支 持軸を軸としてその後端をフリーホイルから引き離し、後輪が逆転できるように なっているものである。

【０００７】 本考案の二輪ペダル車の新構造のもう一つの特徴は、車体が折りたたみ式の構 造であることであって、これは主として車体に一つの略Ｌ型の前段と一つの冂型 フイッティングの後段より構成されている。その中前段の湾曲部には貫通孔を設 け、支持軸を冂型フイッティング前端に軸付けられている孔に貫通させ、又、前 段の後端には一つの斜面を設け、冂型フイッティングの内端も斜面を呈し底部に は２つの取り付け孔があって、ボルトで取り付けられている。使用する時は前段 の後端傾斜面を後段の冂型フイッティングの傾斜面に密着させ、後端の取り付け 孔にボルトを差し込んで締めつければよい。折りたたむ時は、先ずボルトをはず し支持軸を軸として車体の前端を廻してハンドルを後輪の方に寄せ、ボルトを前 端取付口に取り付ければ折りたたみは完成される。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に従って説明する。先ず、第１図に示す如く、 本考案の二輪ペダル車の新構造は、主として前段車体１１、後段車体１２、前ホ ーク１３、後ホーク１４、前輪２１、後輪２２、ハンドル軸３１、ハンドル３２ 、支持軸４０、ペダル装置の２本のペダルロッド５１、２つのペダル、スプリン グ５３、チェンホルダー５４、及び２つのフリーホイル等の主要部品から構成さ れている。

【０００９】 その中、ペダル装置の２つのフリーホイルは夫々後車輪２２の両側に設置され 、第２図に示す如く２本のペダルロッド５１の末端には夫々内側に凹入した環状 取付孔を設け、２つの取り付けピン５４２によってチェン５４３の両端をチェン ホルダー５４内に取り付ける。第６図及び第７図に示す如く、ペダルロッド末端 のチェン５４３は常にフリーホイル５５とかみ合っており、ペダルロッドを踏み 下した時、フリーホイル５５の歯５５１は後輪と一緒に時計と反対方向に回転し て前進する。然し、ペダルロッド５１をゆるめた時は、チェン５４３は上向きに なりフリーホイルの歯５５１時計の方向に回転して前進する。

【００１０】 第３図に示すように、車体前段１１は略Ｌの形を呈し、その末端は一つの傾斜 面になっており、その曲折したところには貫通孔１１２が設けられてある。車体 後段１２の後端は後ホーク１４に連結され、前端は一つの冂型フイッティング１ ２１に連結されている。フイッティング１２１の前端には孔１２２が設けられ、 内端も傾斜面１２３を呈し、底端には２個の取り付け孔１２４，１２５があり、 支持軸４０は孔１２２及び貫通孔１１２を貫通して、車体の前後段を一体に軸付 けする。又、スプリング５３は、ペダルロッド５１の前端の管状部位５１１を囲 んでいて、その上端５３１は２つのスプリング定位片６１の上端６１１及び車体 前段１１を押え、下端５３２はペダルロッド５１の下方に引っ掛け、ペダルロッ ド５１に上向きの弾力を保持させる。又、２つのスプリング定位片６１の中央部 には孔６１２を設けて支持軸４０及びペダルロッド５１の管状部５１１を貫通さ せ、且つ、第４図及び第５図が示すように車体の両側にできるだけ寄せ、２つの ペダルロッド５１、スプリング定位片６１及びスプリングが一体になるようにす る。使用者が夫々２本のペダルロッド５１を踏み降ろした時は、スプリング５３ の上端が車体前段１１に掛っているので、下端はペダルロッド５１に対して上向 きの回復力を生ずる。又、使用者がこの２本のペダルロッド５１を上方に起こし た時、この２本のペダルロッド５１はスプリング定位片６１の定位突片６３を押 えているので、スプリング定位片６１はこれが為に回転し、スプリング５３を圧 迫して之を回転させるので、スプリング５３の上端５３１は車体前段１１（第８ 図参照）から外れ、ペダルロッド５１の後端のチェン５４３はフリーホイル５５ から外れるので、後輪２２は逆転後退することができる。２つのペダルロッド５ １を起こす動作は極めて簡単である。

【００１１】 第３図、第５図に示す如く本考案の二輪ペダル車は、体積縮小による運搬の便 利を図る為、折りたたみ式構造に設計されている。勿論折りたたみ構造には種々 あるが、本考案の折りたたみ構造は極めて簡単で実用的であることがその特徴で ある。図から分かるように、車体前段の末端には傾斜面１１１があり、又、車体 後段の冂型フイッティング１２１の内端も傾斜面１２３を呈している。従って、 前後段１１，１２を、支持軸４０を軸として開き、傾斜面１１１と１２３を合わ せ、ボルト７０を取り付け孔１２４に通して締めつければ車体は使用できる状態 になる。折りたたむ時はボルト７０を外し、前段１１を後輪２２に寄せ（第９図 参照）、ボルト７０を取り付け孔１２５にさしこんで締め付ければよく、非常に 簡単である。第１図に示す如く、ハンドル３２とハンドル軸３１の連結は、偏心 把手３１１によって固定されているので、固定や位置の転換を迅速に行うことが でき、折りたたむ時も偏心把手３１１をゆるめハンドル３２を後輪に寄せるだけ で体積が大いに縮小され極めて簡便である。

【００１２】

【考案の効果】 本考案の二輪ペダル車は下記の効果を奏する。 （Ａ）フリーホイルとチェンはよく用いられる従来のパーツであるが、その空 間形態の特殊設計のため、二輪ペダル車を非常に低コストと簡単に製造できる特 徴がある。

【００１３】 （Ｂ）ペダルロッド５１の設計を、ペダルロッドが最高点に来た時、チェンと フリーホイルが離れ接触しないようにすると、ペダル車の後退逆行の問題は解決 するが、然し、ペダルを踏むと音が大きく、且つ歯滑りし易い。若し設計上フリ ーホイルと歯車をうまくかみ合わせるようにすれば、後退逆行することはない。 本考案は特殊スプリング定位片の設計により、簡単にペダルロッドを起こし、又 、後退する時ペダルロッドを起こさなくてもペダルロッド５１とスプリング定位 片６１が、車体に相対して回転し、フリーホイルの歯部５５１でチェン及びチェ ンホルダーを上の方に押し上げるので、やはり後退することができ音も極めて小 さい。

【００１４】 （Ｃ）本考案は又、折りたたみのできる特殊構造で、運搬の体積を極度に減少 させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の好ましい実施例の立体図。

【図２】本考案のペダル装置の部分的立体分解図。

【図３】本考案のペダル装置の前半部、逆行装置及び折
りたたみ構造の立体分解図。

【図４】第３図の立体組立て示意図。

【図５】図３の立体組立て示意図。

【図６】本考案のペダル装置のペダルロッドを下に踏み
おろした時のチェンとフリーホイルの動作示意図。

【図７】本考案ペダル装置のペダルロッドをゆるめた時
（踏まない時）のチェンとフリーホイルの動作示意図。

【図８】本考案の逆行装置の使用示意図。

【図９】本考案の折りたたみ動作の示意図。

【符号の説明】

１１ 前段車体 １２ 後段車体 １３ 前ホーク １４ 後ホーク ２１ 前車輪 ２２ 後車輪 ３１ ハンドル軸 ３２ ハンドル ４０ 支持軸 ５１ ペダルロッド ５３ スプリング ５４ チェンホルダー ５５ フリーホイル

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一種の二輪ペダル車の新構造で、その主
   な特徴がこの二輪ペダル車のペダル装置に、後輪の両側
   に取り付けられた２つのフリーホイル、車体上に設けら
   れた１つの支持軸、２本のペダルロッド、２つのペダ
   ル、２つのチェンホルダー、２本のチェン及びスプリン
   グ等の主要パーツを含み、その中、２本のペダルロッド
   前端は夫々支持軸の両側に軸付けされ、且つ、スプリン
   グの弾力を受けて支持軸を軸としてペダルロッドの後端
   に取り付けられたチェンホルダーを上下に動かし、且つ
   常に２つのフリーホイルとかみ合っているもので、この
   ２つのペダルを踏むことにより２本のチェンがフリーホ
   イルを駆動回転させて前進するようにした二輪ペダル
   車。
2. 【請求項２】 一種の二輪ペダル車の新構造で、その特
   徴が、ペダル装置と車体間に一組の逆行装置が設けら
   れ、逆行装置は主として支持軸の両側に夫々１つのスプ
   リング定位片が設けられ、この定位片は片状になってお
   り、中央には孔があって支持軸を貫通させ、前端は前上
   方に適当な長さ伸出して、ペダル装置のスプリング上端
   によって押し付けられ、後端は外に向って曲折していて
   ペダルロッド定位突片が設けられている。そしてペダル
   装置のスプリングの上端は、スプリング定位片の上前端
   を押し付け、下端はペダルロッドを介して間接的にペダ
   ルロッド定位突片を押さえつけており、これによって２
   本のペダルロッドは支持軸を軸としてその後端のフリー
   ホイルから引き離され、後輪を逆転させることができる
   ようにした二輪ペダル車。
3. 【請求項３】 一種の二輪ペダル車の新構造で、その特
   徴が車体が折りたたみ構造で、主として略Ｌ型の前段と
   冂型フイッティングの後段から構成され、その中、前段
   の曲折部に貫通孔があって支持軸を貫通させて、冂型フ
   イッティング前端の孔に軸付され、且つその前段の後端
   に傾斜面が設けられ、冂型フイッティング内端の傾斜面
   底端に設けられた２個の取り付け孔にボルトで取り付け
   られるようになっている。使用する時は、前段の後端傾
   斜面を後段の冂型フイッティング傾斜面に押し付けてボ
   ルト孔にボルトを差し込んで締めつければよく、折りた
   たむ時はボルトを外し、支持軸を軸として前段車体を廻
   し、ハンドルを後輪の方に寄せ、然る後にボルトを上記
   の取り付け孔に差し込んで締め付ければ折りたたみでき
   るようにした二輪ペダル車。