JPH05267036A - 複合磁性材料 - Google Patents

複合磁性材料

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JPH05267036A
JPH05267036A JP4065018A JP6501892A JPH05267036A JP H05267036 A JPH05267036 A JP H05267036A JP 4065018 A JP4065018 A JP 4065018A JP 6501892 A JP6501892 A JP 6501892A JP H05267036 A JPH05267036 A JP H05267036A
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JP
Japan
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magnetic
alloy
iron
ferrite
oxide
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Pending
Application number
JP4065018A
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English (en)
Inventor
Mineo Yorizumi
美根生 頼住
Makoto Watanabe
誠 渡邊
Koichi Tanno
浩一 丹野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】金属磁性合金1と酸化物磁性フェライト3との
複合磁性材料において、上記金属磁性合金1は、鉄を主
体とする合金磁性材料であた、かつ、酸化物磁性フェラ
イト3との中間に、反応層防止層2として、鉄又は鉄を
主体とする合金を配置することを特徴とする。 【効果】このようにすることにより、金属磁性合金と酸
化物フェライトとの化学反応を抑制し、金属磁性合金の
高磁束密度と、酸化物磁性フェライトの高周波特性を併
せ持つ複合磁性材料を合成でき、磁気記録再生ヘッドや
スイッチング電源トランス用の磁芯の材料として、高磁
束密度と高周波特性を併せ持つ、好適な複合磁性材料を
提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属磁性合金と酸化物
磁性フェライトとの複合材料である複合磁性材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録再生の分野において、例
えば磁気記録再生ヘッドやスイッチング電源トランス用
の磁芯等の用途においては、デジタル記録技術などの発
達によって、大容量の情報を記録するために、より高密
度での記録再生が強く要求されている。また、電子機器
の小型化及に対応して、スイッチング電源用トランスコ
アの小型化、高性能化が要求されている。そのために、
上記の用途、すなわち磁気記録再生用ヘッドコアでは、
高抗磁力磁気記録媒体に十分な短波長記録が行なうこと
ができる様な、高い飽和磁束密度と電気抵抗が必要であ
る。また、スイッチング電源トランスコアに於いても、
体積あたりの変換効率を上げるため、同様に高い飽和磁
束密度と電気抵抗が望まれている。
【0003】かかる状況から、従来は 飽和磁束密度の
大きい金属磁性合金の比抵抗を高め、高周波の透磁率を
確保するにためには、酸化物磁性フェライトとの複合化
が望ましい。一般に、酸化物磁性フェライトは、金属磁
性合金に比べて比抵抗が3桁〜14桁程高く、高周波領
域での損失(渦電流損失)が少ない特徴を持つ。
【0004】高周波に於ける磁性材料の渦電流損失Pl
は、以下の式で表現される。 Pl=2π2 2 τ2 Bm2 /6ρ×10-7(W) 但し、磁性材料の最大磁束密度をBm、電源の周波数
(正弦波)をf、磁性体の厚さをτ、磁性体の抵抗率を
ρとする。
【0005】渦電流損失が、磁性体の抵抗率が大きい程
小さくなることが分かる。従って十分に微小な粒径を持
つ金属磁性合金と酸化物磁性フェライトを複合化したも
のを、焼結法等で作成した磁性材料では、金属粒子間に
電気抵抗の高いフェライトを介在せしむるために、渦電
流損失を著しく低下することが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば磁気
記録再生ヘッドやスイッチング電源トランス用の磁芯に
おいては、上記の用途、すなわち磁気記録再生用ヘッド
コアでは、高抗磁力磁気記録媒体に十分な短波長記録が
行なうことができるような、高い飽和磁束密度と電気抵
抗が必要である。また、スイッチング電源トランスコア
に於いても、体積あたりの変換効率を上げるため、同様
に高い飽和磁束密度と電気抵抗が要求されている。
【0007】しかし、 高い軟磁気特性と飽和磁束密度
を有する金属磁性合金と、酸化物磁性フェライトの複合
材料を焼結すると、高温に於いて相互に化学反応が起こ
り、それぞれの化学組成が変化して磁気特性が劣化する
為に、期待した特性を得ることが困難であった。
【0008】金属磁性合金の電気抵抗を高める技術とし
ては、原料粉末の表面を酸化処理することで表面の比抵
抗を高め、それを焼結する技術が存在する。しかし、酸
化膜が磁気的絶縁層となるために磁気特性の劣化の原因
となり、酸化膜層を厚くすることができず、十分に高い
電気抵抗を得るには至っていない。
【0009】そこで、本発明は、かかる従来の実情に鑑
みて提案されたものであって、特に金属磁性合金と酸化
物磁性フェライトとの化学反応を抑制し、金属磁性合金
の高磁束密度と、酸化物磁性フェライトの高周波特性を
併せ持つ複合磁性材料を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の目
的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、金属磁性合
金と酸化物磁性フェライトとの複合磁性合金材料におい
て、上記金属磁性材料は、鉄を主体とする金属磁性材料
であり、かつ、酸化物磁性フェライトとの中間に、反応
防止層として、鉄または鉄を主体とする合金を配置する
により、金属磁性合金と酸化物磁性フェライトとの化学
反応を抑制し、金属磁性合金の高磁束密度と、酸化物磁
性フェライトの高周波特性を併せ持つ複合磁性材料を合
成することが出来ることを見いだし、本発明を完成する
に至った。
【0011】即ち、本発明は、金属磁性合金と酸化物磁
性フェライトとの複合磁性材料において、上記金属磁性
合金は、特に鉄、珪素、アルミニウム、ガリウム、ゲル
マニウム等を含む合金磁性材料であり、かつ、酸化物磁
性フェライトとの中間に、反応防止層として、鉄または
鉄を主体とする合金を配置することを特徴とする複合磁
性材料である。
【0012】このような複合磁性材料においては、上記
の用途、即ち、磁気記録再生用ヘッドコアでは、高抗磁
力磁気記録媒体に十分な短波長記録が行なうことができ
るような、高い飽和磁束密度と電気抵抗が必要である。
また、スイッチング電源トランスコアにおいても、体積
あたりの変換効率を上げるため、同様に高い飽和磁束密
度と電気抵抗が要求されている。
【0013】そこで、本発明では、金属磁性合金は、特
に鉄、珪素、アルミニウム、ガリウム、ゲルマニウム等
を含む合金磁性材料であり、かつ、酸化物磁性フェライ
トとの中間に、反応防止層として、鉄または鉄を主体と
する合金を配置することによって、金属磁性合金と酸化
物磁性フェライトとの化学反応を抑制し、金属磁性合金
の高磁束密度と、酸化物磁性フェライトの高周波特性を
併せ持つ複合磁性材料を合成することができる。
【0014】
【作用】本発明においては、金属磁性合金と酸化物磁性
フェライトとの複合磁性材料において、上記金属磁性合
金は、鉄を主体とする合金磁性材料であり、かつ、酸化
物磁性フェライトとの中間に、反応防止層として、鉄ま
たは鉄を主体とする合金を配置する複合材料であって、
金属磁性合金と酸化物磁性フェライトとの化学反応を抑
制し、金属磁性合金の高磁束密度と、酸化物磁性フェラ
イトの高周波特性を併せ持つ複合磁性材料を合成するこ
とができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施例の
複合磁性材料は、図1に示すように、金属磁性合金1と
酸化物磁性フェライト3との複合材料からなる。
【0016】図1において、金属磁性合金1は、センダ
ストであり、センダストの粒子直径は20〜50ミクロ
ンメートルである。このセンダストの粒子の表面には反
応防止層2としておよそ100ナノメートルの厚みで鉄
の膜が形成されている。センダストの粒子間は、酸化物
磁性フェライト3であるニッケル亜鉛フェライトによっ
て、相互に高い絶縁性が保たれている。これを以下のよ
うな手順で合成した。
【0017】金属磁性材料1としてセンダストを、鉄8
5重量パーセント、珪素10重量パーセント、アルミニ
ウム5重量パーセントの混合物を真空溶解によって合金
化した。これを不活性ガス中で粉砕し、鉄ニッケル合金
の微粉末(粒径〜20ミクロン)を作成した。
【0018】上記原料を、センダスト97:鉄3重量パ
ーセントの比率で混合し、表面改質装置(メカノフュー
ジョンシステム/ホソカワミクロン製)を用いて、表面
改質処理を1時間施すことで時間複合粉末を作製した。
この処理により、センダストの粒子表面に鉄の層が形成
される。
【0019】次にフェライト材料として、硫酸鉄FeS
4 ・7H2 Oと硫酸ニッケルNiSO4 ・6H2 Oと
硫酸亜鉛ZnSO4 ・7H2 Oとを適量混合し、アルカ
リ材にてpH11.0以上に調整し、100℃で1時間
の湿式合反応させ、沈澱物を洗浄、脱水してニッケル亜
鉛フェライト粉末(NiO:15モルパーセント、Zn
O:35モルパーセント、Fe2 3 :50モルパーセ
ント)(粒径約0.1ミクロンメートル)を作成した。
【0020】上記複合粉末を90重量パーセントニッケ
ル亜鉛フェライト10重量パーセント比率で混合し、上
記と同条件で複合処理を行なった。この処理によって、
センダスト上には鉄、ニッケル亜鉛フェライトの順番
で、それぞれ約1〜5μmの膜が形成された複合材料が
作成される。
【0021】このようにして作成した原料を、プラズマ
放電焼結装置によって焼結を行なった。試料の成形及び
通電焼結は図2に示すように、不純物の混入を避け、高
温高圧で耐えうる材質とするために、等方性成形された
高純度グラファイト(純炭素)のダイス21及びパンチ
22を使用した。焼結時には約1メガパスカルの圧力を
印加し、プラズマ活性化処理(印加電圧25V、電流750
A、パルス間隔80ミリ秒)を1分間加えた後、焼結処理
(通電電流2000A、略3分間)を行なった。以上の
工程で直径20×厚さ2ミリメートルの焼結試料23を
作成した。プラズマ放電焼結装置としてはジャパックス
株式会社製のものを使用した。
【0022】比較用のために、上記の方法と同様にして
作成したセンダスト、FeSiGaRu、FeGeGa
Ruの各合金粉末と、共沈法によって作成したニッケル
亜鉛フェライトを90対10重量パーセントの比率で混
合し、同様にプラズマ放電焼結法により焼結試料を作成
した。比較用試料は反応防止のための鉄層の形成は行な
っていない。
【0023】このようにして作成した焼結試料からφ5
×φ3×厚み1ミリメートルのトロイダルリングを切り
出し、それぞれの磁気特性を測定した。測定結果を表1
と表2に示す。透磁率の測定にはインピーダンスアナラ
イザーを、飽和磁束密度の測定には直流磁化特性記録装
置を使用した。また、各々の試料について抵抗率を測定
したところ、いずれも1Ω・cm以上の高い値を示し
た。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】以上の結果により、本発明による複合磁性
材料で最も透磁率特性が優れ、かつ、高い飽和磁束密度
の複合磁性材料を得られることがわかった。従って、本
発明によって見いだされた方法による複合磁性材料で
は、相互の化学反応が著しく改善されたことが明らかで
ある。本発明によれば、金属材料とフェライト材料の複
合焼結の際に生ずる相互の化学反応を抑制し、優れた磁
気特性を持つ磁性材料を得ることができる。
【0027】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明では、金属磁性合金と酸化物磁性フェライトとの複合
磁性材料において、上記金属磁性合金は、鉄を主体とす
る合金磁性材料であり、かつ、酸化物磁性フェライトと
の中間に、反応防止層として、鉄または鉄を主体とする
合金を配置することで金属磁性合金と酸化物磁性フェラ
イトとの化学反応を抑制することができる。
【0028】従って、この複合磁性材料においては、そ
の効果が発揮され、磁気記録再生ヘッドやスイッチング
電源トランス用の磁芯として有用な、金属磁性合金と酸
化物磁性フェライトとの化学反応を抑制し、金属磁性合
金の高磁束密度と、酸化物磁性フェライトの高周波特性
を併せ持つ複合磁性材料を合成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による複合磁性材料の概略図である。
【図2】 本発明による複合磁性材料の作成工程の実施
例の概略斜視図である。
【符号の説明】
1 金属磁性合金 2 反応防止層 3 酸化物磁性フェライト 21 グラファイト製ダイス 22 グラファイト製パンチ 23 作成試料

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属磁性合金と酸化物磁性フェライトと
    の複合磁性材料において、 上記金属磁性合金は、鉄を主体とする合金磁性材料であ
    り、かつ、酸化物磁性フェライトとの中間に、反応防止
    層として、鉄または鉄を主体とする合金を配置すること
    を特徴とする複合磁性材料。
JP4065018A 1992-03-23 1992-03-23 複合磁性材料 Pending JPH05267036A (ja)

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JP4065018A JPH05267036A (ja) 1992-03-23 1992-03-23 複合磁性材料

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JP4065018A JPH05267036A (ja) 1992-03-23 1992-03-23 複合磁性材料

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JPH05267036A true JPH05267036A (ja) 1993-10-15

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ID=13274820

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JP4065018A Pending JPH05267036A (ja) 1992-03-23 1992-03-23 複合磁性材料

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JP (1) JPH05267036A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1331169C (zh) * 2002-06-06 2007-08-08 罗伯特·博施有限公司 软磁体粉末复合材料
JP2014516207A (ja) * 2011-05-09 2014-07-07 メタマグネティクス,インコーポレイテッド 工学設計された磁性結晶粒界フェライトコア材料
CN104529424A (zh) * 2015-01-16 2015-04-22 安徽工业大学 一种具有双相交换耦合并保持高矫顽力的复合永磁铁氧体

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