JPH05267035A - 導電性磁性流体及び電気的接続装置 - Google Patents
導電性磁性流体及び電気的接続装置Info
- Publication number
- JPH05267035A JPH05267035A JP4063294A JP6329492A JPH05267035A JP H05267035 A JPH05267035 A JP H05267035A JP 4063294 A JP4063294 A JP 4063294A JP 6329492 A JP6329492 A JP 6329492A JP H05267035 A JPH05267035 A JP H05267035A
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- Japan
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- powder
- magnetic fluid
- conductive
- conductive magnetic
- liquid
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 導電性磁性流体に関し、低い接触圧で良好な
導電性を有するとゝもに磁性を有する導電性磁性流体を
提供することを目的とする。 【構成】 フッ化炭素、ポリフェニルエーテル等の有機
液体に、マグネタイト粉、鉄粉、ニッケル粉、コバルト
粉等の強磁性粉末と金粉等の導電性粉末とを分散させる
ように構成する。
導電性を有するとゝもに磁性を有する導電性磁性流体を
提供することを目的とする。 【構成】 フッ化炭素、ポリフェニルエーテル等の有機
液体に、マグネタイト粉、鉄粉、ニッケル粉、コバルト
粉等の強磁性粉末と金粉等の導電性粉末とを分散させる
ように構成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性磁性流体とそれ
を使用した電気的接続装置とに関する。
を使用した電気的接続装置とに関する。
【０００２】
【従来の技術】強磁性体として知られている元素はその
磁気変態点が融点より低いため、強磁性を有する液体合
金（導電性あり）を得ることは不可能である。
磁気変態点が融点より低いため、強磁性を有する液体合
金（導電性あり）を得ることは不可能である。
【０００３】そこで、有機液体中に磁性を有する物質の
粉末を分散させたものが提供されている。
粉末を分散させたものが提供されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】強磁性粉末としては、
その磁気的性質を高めるため、通常酸化物や金属間化合
物が使用されるので低い電気接触抵抗値が得られない。
また、強磁性粉末として鉄、ニッケル、コバルト等の高
い電気伝導性を有する金属を使用しても、その表面は吸
着物によってほゞ完全に覆われているため、電気的接触
をとるためには高い接触圧が必要である。
その磁気的性質を高めるため、通常酸化物や金属間化合
物が使用されるので低い電気接触抵抗値が得られない。
また、強磁性粉末として鉄、ニッケル、コバルト等の高
い電気伝導性を有する金属を使用しても、その表面は吸
着物によってほゞ完全に覆われているため、電気的接触
をとるためには高い接触圧が必要である。
【０００５】本発明の目的は、この欠点を解消すること
にあり、低い接触圧で良好な導電性を有するとゝもに磁
性を有する導電性磁性流体とその導電性磁性流体を使用
した電気的接続装置とを提供することにある。
にあり、低い接触圧で良好な導電性を有するとゝもに磁
性を有する導電性磁性流体とその導電性磁性流体を使用
した電気的接続装置とを提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的のうち導電性
磁性流体は、有機液体に強磁性粉末と導電性粉末とを分
散させた導電性磁性流体によって達成される。なお、前
記の強磁性粉末と前記の導電性粉末とは粒径の揃った超
微粉よりなることが好ましく、また、前記の強磁性粉末
と前記の導電性粉末の密度は前記の有機液体の密度に近
似していることが好ましく、また、前記の有機液体はフ
ッ化炭素またはポリフェニルエーテルであることが好ま
しく、また、前記の強磁性粉末はマグネタイト粉または
鉄粉またはニッケル粉またはコバルト粉であることが好
ましく、また、前記の導電性粉末は金粉であることが好
ましい。
磁性流体は、有機液体に強磁性粉末と導電性粉末とを分
散させた導電性磁性流体によって達成される。なお、前
記の強磁性粉末と前記の導電性粉末とは粒径の揃った超
微粉よりなることが好ましく、また、前記の強磁性粉末
と前記の導電性粉末の密度は前記の有機液体の密度に近
似していることが好ましく、また、前記の有機液体はフ
ッ化炭素またはポリフェニルエーテルであることが好ま
しく、また、前記の強磁性粉末はマグネタイト粉または
鉄粉またはニッケル粉またはコバルト粉であることが好
ましく、また、前記の導電性粉末は金粉であることが好
ましい。
【０００７】上記の目的のうち電気的接続装置は、相互
に接触する少なくとも１対の接触子（３・４）が対向し
て配設され、この対向する接触子（３・４）の接触領域
（６）に導電性磁性流体が封入され、この導電性磁性流
体の近傍に少なくとも一つの磁石（７・８）が配設され
ている電気的接続装置によって達成される。
に接触する少なくとも１対の接触子（３・４）が対向し
て配設され、この対向する接触子（３・４）の接触領域
（６）に導電性磁性流体が封入され、この導電性磁性流
体の近傍に少なくとも一つの磁石（７・８）が配設され
ている電気的接続装置によって達成される。
【０００８】
【作用】有機液体に強磁性粉末と導電性粉末とを分散さ
せることによって強磁性と導電性との両方の性質を有す
る流体を製造することができる。特に、導電性粉末とし
て金粉を使用する場合には、表面に金属以外の吸着物が
生成しないので低い接触圧で良好な導電性が得られる。
せることによって強磁性と導電性との両方の性質を有す
る流体を製造することができる。特に、導電性粉末とし
て金粉を使用する場合には、表面に金属以外の吸着物が
生成しないので低い接触圧で良好な導電性が得られる。
【０００９】また、強磁性粉末と導電性粉末の密度を有
機液体の密度に近似させることによって、強磁性粉末と
導電性粉末の沈澱による分離を防ぐことができる。ま
た、強磁性粉末と導電性粉末とに粒径の揃った超微粉を
使用することによって、有機液体中にこれらの粉末が均
一に分散し、粉末の表面積と相関のある浮力が粉末に作
用して重力と釣り合い、粉末と液体分子のブラウン運動
の衝突によって粉末の沈澱による分離が防止される。
機液体の密度に近似させることによって、強磁性粉末と
導電性粉末の沈澱による分離を防ぐことができる。ま
た、強磁性粉末と導電性粉末とに粒径の揃った超微粉を
使用することによって、有機液体中にこれらの粉末が均
一に分散し、粉末の表面積と相関のある浮力が粉末に作
用して重力と釣り合い、粉末と液体分子のブラウン運動
の衝突によって粉末の沈澱による分離が防止される。
【００１０】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の一実施例に
係る導電性磁性流体の製造方法と導電性磁性流体を使用
した電気的接続装置とについて説明する。
係る導電性磁性流体の製造方法と導電性磁性流体を使用
した電気的接続装置とについて説明する。
【００１１】第１実施例 ステンレス容器中においてオレイン酸エステルと粒径１
００Åのマグネタイト粉末とを混合攪拌し、マグネタイ
ト粉末の表面に界面活性剤の膜を形成する。この製品を
液体Ａとする。
００Åのマグネタイト粉末とを混合攪拌し、マグネタイ
ト粉末の表面に界面活性剤の膜を形成する。この製品を
液体Ａとする。
【００１２】純金製容器中においてオレイン酸エステル
と粒径５０００Åの純金粉末とを混合攪拌し、金粉末表
面に界面活性剤の膜を形成する。この製品を液体Ｂとす
る。こゝで、金粉末表面に形成されたオレイン酸エステ
ル膜の厚さを確認するため以下の試験を実施した。液体
Ｂを金電極上に塗布し、その上に金の対向電極を重ねて
５ｇｆの接触圧を加えて接触抵抗を測定したところ２０
ミリオーム以下の値が得られた。換言すれば、金粉末表
面のオレイン酸エステル膜の厚さは、５ｇｆ程度の接触
圧で除去される程度の厚さであることが確認された。
と粒径５０００Åの純金粉末とを混合攪拌し、金粉末表
面に界面活性剤の膜を形成する。この製品を液体Ｂとす
る。こゝで、金粉末表面に形成されたオレイン酸エステ
ル膜の厚さを確認するため以下の試験を実施した。液体
Ｂを金電極上に塗布し、その上に金の対向電極を重ねて
５ｇｆの接触圧を加えて接触抵抗を測定したところ２０
ミリオーム以下の値が得られた。換言すれば、金粉末表
面のオレイン酸エステル膜の厚さは、５ｇｆ程度の接触
圧で除去される程度の厚さであることが確認された。
【００１３】液体Ａと液体Ｂとを同量混合し、これをポ
リフェニルエーテル中に分散させる。この液体を電極間
に挟み、５ｇｆの接触圧を加えて接触抵抗を測定したと
ころ２０ミリオーム以下の値を示し、良質の導電性磁性
流体が得られたことが確認された。
リフェニルエーテル中に分散させる。この液体を電極間
に挟み、５ｇｆの接触圧を加えて接触抵抗を測定したと
ころ２０ミリオーム以下の値を示し、良質の導電性磁性
流体が得られたことが確認された。
【００１４】第２実施例 図１・図２参照 図１は、本発明に係る導電性磁性流体を接触部に使用し
た電気的接続装置の構成を示す断面図であり、図２は、
図１のＡ−Ａ’矢印方向から見た断面図である。
た電気的接続装置の構成を示す断面図であり、図２は、
図１のＡ−Ａ’矢印方向から見た断面図である。
【００１５】図において、１は第１の回路基板であり、
２は第２の回路基板であり、３は第１の回路基板１に接
続された接触子であり、４は第２の回路基板２に接続さ
れた接触子である。５は絶縁ボードであり、接触子３・
４に対応する位置に貫通口６が形成されている。絶縁ボ
ード５の両端には接触子３・４に対応する位置に開口を
有する磁石シート７・８がそれぞれ接着剤９によって接
着されており、一方の磁石シート８は接着剤９によって
第２の回路基板２に接着されている。貫通口６の中に本
発明に係る導電性磁性流体が封入されている。
２は第２の回路基板であり、３は第１の回路基板１に接
続された接触子であり、４は第２の回路基板２に接続さ
れた接触子である。５は絶縁ボードであり、接触子３・
４に対応する位置に貫通口６が形成されている。絶縁ボ
ード５の両端には接触子３・４に対応する位置に開口を
有する磁石シート７・８がそれぞれ接着剤９によって接
着されており、一方の磁石シート８は接着剤９によって
第２の回路基板２に接着されている。貫通口６の中に本
発明に係る導電性磁性流体が封入されている。
【００１６】図３参照 第１の回路基板１の接触子３を絶縁ボード５の貫通口６
の中に挿入して接触子４と相互に接触させ、接触子１つ
当り５ｇｆの荷重を加えて接触抵抗を測定した結果、図
３に示すように２０ミリオーム以下の低い抵抗値が得ら
れた。
の中に挿入して接触子４と相互に接触させ、接触子１つ
当り５ｇｆの荷重を加えて接触抵抗を測定した結果、図
３に示すように２０ミリオーム以下の低い抵抗値が得ら
れた。
【００１７】図４参照 表１に示すＪＩＳ Ｃ ５０２５（種類Ｂ）に準拠した
振動試験条件で振動試験を実施した結果、磁石が無けれ
ば導電性磁性流体が飛散したのに対して磁石がある場合
には飛散せず、また、図４に示すように、６時間振動試
験を継続しても接触抵抗の変化は見られなかった。
振動試験条件で振動試験を実施した結果、磁石が無けれ
ば導電性磁性流体が飛散したのに対して磁石がある場合
には飛散せず、また、図４に示すように、６時間振動試
験を継続しても接触抵抗の変化は見られなかった。
【００１８】
【表１】 表１ 振動試験条件 振動数範囲 １０〜５００Ｈｚ 全振幅 １．５ｍｍまたは９８ｍ／ｓ2 （１０Ｇ）のいずれか小さ い方 掻引の割合 １０−５００−１０Ｈｚ 約１５分間 試験時間 ６時間 （注）今回の試験は、１０Ｈｚのときは１．５ｍｍ、５
００Ｈｚのときは１０Ｇで実施した。
００Ｈｚのときは１０Ｇで実施した。
【００１９】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明に係る導電
性磁性流体及び電気的接続装置においては、有機液体中
に強磁性粉末と導電性粉末とを分散させているので、良
好な導電性を有する導電性磁性流体を製造することがで
きる。また、この導電性磁性流体を電気的接続装置の接
触子の接触領域に封入してその近傍に磁石を配設してい
るので、導電性磁性流体の飛散を防止するとゝもに安定
した良好な電気的接触を実現することができる。
性磁性流体及び電気的接続装置においては、有機液体中
に強磁性粉末と導電性粉末とを分散させているので、良
好な導電性を有する導電性磁性流体を製造することがで
きる。また、この導電性磁性流体を電気的接続装置の接
触子の接触領域に封入してその近傍に磁石を配設してい
るので、導電性磁性流体の飛散を防止するとゝもに安定
した良好な電気的接触を実現することができる。
【図１】電気的接続装置の構成を示す断面図である。
【図２】図１のＡ−Ａ’矢印方向から見た断面図であ
る。
る。
【図３】接触抵抗と相対度数との関係を示すグラフであ
る。
る。
【図４】振動試験時の接触抵抗の経時変化を示すグラフ
である。
である。
１ 第１の回路基板 ２ 第２の回路基板 ３・４ 接触子 ５ 絶縁ボード ６ 貫通口 ７・８ 磁石シート ９ 接着剤
Claims (7)
- 【請求項１】 有機液体に強磁性粉末と導電性粉末とを
分散させてなることを特徴とする導電性磁性流体。 - 【請求項２】 前記強磁性粉末と前記導電性粉末とは粒
径の揃った超微粉よりなることを特徴とする請求項１記
載の導電性磁性流体。 - 【請求項３】 前記強磁性粉末と前記導電性粉末の密度
は前記有機液体の密度に近似していることを特徴とする
請求項１または２記載の導電性磁性流体。 - 【請求項４】 前記有機液体はフッ化炭素またはポリフ
ェニルエーテルであることを特徴とする請求項１、２、
または、３記載の導電性磁性流体。 - 【請求項５】 前記強磁性粉末はマグネタイト粉または
鉄粉またはニッケル粉またはコバルト粉であることを特
徴とする請求項１、２、３、または、４記載の導電性磁
性流体。 - 【請求項６】 前記導電性粉末は金粉であることを特徴
とする請求項１、２、３、４、または、５記載の導電性
磁性流体。 - 【請求項７】 相互に接触する少なくとも１対の接触子
（３・４）が対向して配設され、 該対向する接触子（３・４）の接触領域（６）に導電性
磁性流体が封入され、 該導電性磁性流体の近傍に少なくとも一つの磁石（７・
８）が配設されてなることを特徴とする電気的接続装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4063294A JPH05267035A (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 導電性磁性流体及び電気的接続装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4063294A JPH05267035A (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 導電性磁性流体及び電気的接続装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05267035A true JPH05267035A (ja) | 1993-10-15 |
Family
ID=13225161
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4063294A Withdrawn JPH05267035A (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 導電性磁性流体及び電気的接続装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05267035A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08508610A (ja) * | 1994-01-27 | 1996-09-10 | ロックタイト（アイルランド）リミテッド | ２つの導体セットの間に異方性電導性の通路及び結合体を提供する組成物と方法 |
| US5610371A (en) * | 1994-03-15 | 1997-03-11 | Fujitsu Limited | Electrical connecting device and method for making same |
| JP2006521693A (ja) * | 2003-03-28 | 2006-09-21 | 株式会社フェローテック | 改善された化学安定性を有する磁性流体組成とその製造方法 |
| JP2019502427A (ja) * | 2015-11-30 | 2019-01-31 | ナイキ イノベイト シーブイ | 付属の導体を有する電気粘性流体構造およびその製造方法 |
| US11103027B2 (en) | 2017-10-13 | 2021-08-31 | Nike, Inc. | Footwear midsole with electrorheological fluid housing |
-
1992
- 1992-03-19 JP JP4063294A patent/JPH05267035A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5746927A (en) * | 1993-10-14 | 1998-05-05 | Fujitsu Limited | Electrical connecting device and method for making same |
| JPH08508610A (ja) * | 1994-01-27 | 1996-09-10 | ロックタイト（アイルランド）リミテッド | ２つの導体セットの間に異方性電導性の通路及び結合体を提供する組成物と方法 |
| US5610371A (en) * | 1994-03-15 | 1997-03-11 | Fujitsu Limited | Electrical connecting device and method for making same |
| JP2006521693A (ja) * | 2003-03-28 | 2006-09-21 | 株式会社フェローテック | 改善された化学安定性を有する磁性流体組成とその製造方法 |
| JP4648896B2 (ja) * | 2003-03-28 | 2011-03-09 | 株式会社フェローテック | 改善された化学安定性を有する磁性流体組成とその製造方法 |
| JP2019502427A (ja) * | 2015-11-30 | 2019-01-31 | ナイキ イノベイト シーブイ | 付属の導体を有する電気粘性流体構造およびその製造方法 |
| US11103027B2 (en) | 2017-10-13 | 2021-08-31 | Nike, Inc. | Footwear midsole with electrorheological fluid housing |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990608 |