JPH0526661A - 位置決め装置 - Google Patents

位置決め装置

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JPH0526661A
JPH0526661A JP3180791A JP18079191A JPH0526661A JP H0526661 A JPH0526661 A JP H0526661A JP 3180791 A JP3180791 A JP 3180791A JP 18079191 A JP18079191 A JP 18079191A JP H0526661 A JPH0526661 A JP H0526661A
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Kazuo Yokoyama
和夫 横山
Motoji Shibata
元司 柴田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 共振周波数が大きく、機械的安定性の高い走
査プローブ顕微鏡およびその応用装置に用いる位置決め
装置を提供する。 【構成】 探針9を有するプローブヘッド12のハウジ
ング10には3つ鋼球からなる3個の点接触脚11が設
けられており、これらをテーブル3上に固定した試料4
に直接当接させる。一方、ハウジング10には試料4と
平行に配した薄板バネ13が取り付けられており、この
薄板バネ13のもう一端は駆動リング15に固定されて
いる。駆動リング15は、基台14上に、X軸駆動ユニ
ット1およびY軸駆動ユニット2を介して取り付けられ
ており、これらにより駆動リング15を動かすことによ
り、薄板バネを介してプローブヘッドを駆動し位置決め
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は走査トンネル顕微鏡、原
子間力顕微鏡などの走査プロ−ブ顕微鏡およびその応用
装置などに使用する位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】走査トンネル顕微鏡(STM)は、物質
表面の構造を原子オーダの分解能で観察できる装置とし
て近年急速に発展してきている。まず走査トンネル顕微
鏡の測定原理について説明する。
【0003】測定したい試料表面に、極めて鋭くて尖ら
せた金属探針(プローブ)を10オングストローム程度
の距離まで近付け、試料と探針の間に10mV〜2Vの
バイアス電圧を加えると数nAのトンネル電流が流れ
る。この電流は試料と探針の間の距離に極めて敏感であ
るので帰還制御を用いてこの距離を一定に保つことがで
きる。一方、探針は3軸方向に微動するピエゾ素子より
なるアクチュエータに取りつけてあり、XY方向にラス
タースキャンするときにZ方向に帰還制御のために印加
する電圧が表面の凹凸をあらわすことになる。
【0004】このような走査トンネル顕微鏡の技術は、
原子間力顕微鏡(AFM)、近接視野光学顕微鏡(NF
OM)などの観察装置、さらに原子、分子操作を可能と
する超微細加工機などの周辺技術を生み出しつつある。
これらの技術は探針を試料表面に接近させ原子オーダの
距離でなぞることが共通しており、観察装置においては
これらを近接視野顕微鏡(NFM)あるいは走査プロー
ブ顕微鏡(SPM)と総称している。
【0005】本発明はこれらの装置に用いる位置決め装
置に関するものである。探針を原子オーダの距離でなぞ
るためには、この距離の変動に影響する機械振動をまず
徹底して除去する必要がある。従ってこれらの位置決め
装置についてもまず第一にこの観点からの考慮が要請さ
れる。さらに、半導体素子の解析、超格子量子効果デバ
イスの解析などに走査トンネル顕微鏡を活用するには試
料の特定箇所を捜し当てるための位置決め機構が必要で
ある。さらに、走査トンネル顕微鏡技術を用いた微細加
工機には、XY位置座標を高精度に制御できる位置決め
装置が必要である。
【0006】大気中で使用するタイプの走査トンネル顕
微鏡用の簡易な位置決め機能の例としては、特定の位置
決め装置を設けず、単に試料と走査プロ−ブを斜め方向
から顕微鏡により観察しながら、走査プロ−ブを取りつ
けたプローブヘッドを手動で動かすものがある。さらに
真空中で使用するタイプの走査トンネル顕微鏡用の位置
決め装置の例としては、試料と走査プロ−ブを斜め方向
から走査電子顕微鏡(SEM)により観察しながら、尺
取り虫式駆動装置により試料を位置決めするものがあ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、機械的振動を
徹底して除去できない限り、XY位置座標を絶対位置決
めする機構がいかに高精度であっても、正確な位置決め
をするには不十分である。
【0008】従ってこれら従来の走査トンネル顕微鏡に
おいては、走査プロ−ブを原子オーダの距離でなぞるた
め、この距離の変動に影響する機械振動を徹底して除去
する必要性から、機構上の制約があり、XY位置座標を
絶対位置決めする機能の付与の実現が難しかった。現実
にこれらの従来例では、高精度でXY位置座標を絶対位
置決めする機能は付与されていない。
【0009】本発明はこれらの課題に鑑み、これをを解
決して、走査プロ−ブの走査時の機械的安定性が高く、
従って、超高精度にXY位置座標の絶対位置決めが可能
な、走査プロ−ブ顕微鏡およびその応用装置用の位置決
め装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の位置決め装置は、プロ−ブを有するプロー
ブヘッドのハウジングと、前記プローブヘッドのハウジ
ングより下方に設けられ平板状試料を固定する面を備え
たテーブルとを具備し、前記プローブヘッドのハウジン
グはその下部に前記テーブル面上の平板状試料に点接触
して当接する3個の点接触脚を備えており、且つ、前記
プローブヘッドのハウジングは前記平板状試料面と平行
に配置された薄板バネを介して前記ハウジングをX、Y
方向に移動するための移動手段に連結されてなる平板状
試料面を摺動面としてプローブヘッドを試料に対して位
置決めするための位置決め装置である。
【0011】また、本発明の第2の発明の位置決め装置
は、プロ−ブを有するプローブヘッドのハウジングと、
前記プローブヘッドのハウジングより下方に設けられ試
料を固定し且つ前記プローブヘッドのハウジング下部に
設けられた3個の点接触脚を当接するための当接用平面
を有する平板を設けたテーブルとを備え、且つ、前記プ
ローブヘッドのハウジングは前記平板の当接用平面と平
行に配置された薄板バネを介して前記ハウジングをX、
Y方向に移動するための移動手段に連結されてなる前記
平板の当接用平面を摺動面としてプローブヘッドを試料
に対して位置決めするための位置決め装置である。
【0012】前記第1ないしは第2の発明の位置決め装
置においては、薄板バネが、プローブヘッドのプロ−ブ
Z軸に対して軸対称に設けられていることが好ましい。
また、前記第1ないしは第2の発明の位置決め装置にお
いては、薄板バネが、振動減衰用材料が貼合わされた薄
板バネであることが好ましい。
【0013】
【作用】本発明の位置決め装置は、プロ−ブを有するプ
ローブヘッドのハウジングと、前記プローブヘッドのハ
ウジングより下方に設けられ平板状試料を固定する面を
備えたテーブルとを具備し、前記プローブヘッドのハウ
ジングはその下部に前記テーブル面上の平板状試料に点
接触して当接する3個の点接触脚を備えており、且つ、
前記プローブヘッドのハウジングは前記平板状試料面と
平行に配置された薄板バネを介して前記ハウジングを
X、Y方向に移動するための移動手段に連結されてなる
平板状試料面を摺動面としてプローブヘッドを試料に対
して位置決めするための位置決め装置としたので、プロ
ーブヘッドのハウジングが3点接触により試料と機械的
に接触することにより、プロ−ブと試料の間の距離変動
に影響する機構全体の共振周波数を極めて高く構成で
き、すなわち十分安定な、原子オ−ダ−のプロ−ブ走査
を実現することが可能となる。さらに、プローブヘッド
に結合した薄板バネにより、上記の機械的接触を可能に
する安定な3点接触を疎外する事なく、静止時にはXY
方向に高い剛性でプローブヘッドを固定できる。従っ
て、絶対位置決め機構によって容易かつ高精度に試料を
プロ−ブに対して位置決めすることが可能となる。さら
に本発明の構成によれば、平板状試料の表面を摺動面と
しており、おおよそ3点接触脚間の距離をカットオフ周
波数とする機械的なハイパスフィルタ−を構成すること
になるため、試料のうねりの影響を除去した、試料のう
ねりに添った位置決めが可能となる。
【0014】また、本発明の第2の発明の位置決め装置
は、プロ−ブを有するプローブヘッドのハウジングと、
前記プローブヘッドのハウジングより下方に設けられ試
料を固定し且つ前記プローブヘッドのハウジング下部に
設けられた3個の点接触脚を当接するための当接用平面
を有する平板を設けたテーブルとを備え、且つ、前記プ
ローブヘッドのハウジングは前記平板の当接用平面と平
行に配置された薄板バネを介して前記ハウジングをX、
Y方向に移動するための移動手段に連結されてなる前記
平板の当接用平面を摺動面としてプローブヘッドを試料
に対して位置決めするための位置決め装置としたので、
プローブヘッドのハウジングが3点接触により前記平板
の当接用平面と機械的に接触することにより、プロ−ブ
と試料の間の距離変動に影響する機構全体の共振周波数
を極めて高く構成でき、すなわち十分安定な、原子オ−
ダ−のプロ−ブ走査を実現することが可能となる。さら
に、プローブヘッドに結合した薄板バネにより、上記の
機械的接触を可能にする安定な3点接触を疎外する事な
く、静止時にはXY方向に高い剛性でプローブヘッドを
固定できる。従って、絶対位置決め機構によって容易か
つ高精度に試料をプロ−ブに対して位置決めすることが
可能となる。さらに本発明の構成によれば、試料表面に
前記3つの点接触脚が直接接触していないので、試料表
面を傷つける恐れがなく、試料の全範囲を観察の対象と
することができる。
【0015】前記第1ないしは第2の発明の位置決め装
置において、薄板バネが、プローブヘッドのプロ−ブZ
軸に対して軸対称に設けられている好ましい態様とする
ことにより、熱ドリフト(構成部材の熱膨脹によるドリ
フト)によるXY方向の位置変化を最小限に抑えること
ができ好ましい。
【0016】また、前記第1ないしは第2の発明の位置
決め装置において、薄板バネが、振動減衰用材料が貼合
わされた薄板バネである好ましい態様とすることによ
り、薄板バネ自身の共振によるXY方向の位置変動を最
小限に抑えることができことができ好ましい。
【0017】
【実施例】以下本発明の一実施例の位置決め装置につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0018】図1および図2は本発明の一実施例を示す
位置決め装置の斜視図および断面図を示す。図1では各
構成要素を見通しよく表示するため、部分的に断面をと
った一部切欠き斜視図で表示している。また、図3はプ
ローブヘッドのA−A´方向から見た平面図である。
【0019】この実施例は走査トンネル顕微鏡(ST
M)およびSTM原理を利用した加工装置用の位置決め
装置の例である。基台14の上に取り付けたテ−ブル3
上に試料となる平板状試料4、例えばSiウエハ−、G
aAsウエハ−などを固定する。
【0020】大気中で使用するシステムではテ−ブル3
上に試料ウエハーを真空吸着することで容易に固定する
ことができる。真空中で使用するシステムではウエハ−
を周辺で機械的にクランプする。
【0021】本実施例のプローブヘッドは次のような構
成をとっている。すなわち、Z軸粗動用に円柱状の可動
軸5および円筒状の固定軸6よりなる尺取り虫型駆動装
置(インチワ−ム駆動装置)7を用い、これにX軸、Y
軸の走査およびZ軸の微動が可能な円筒型(チュ−ブ
型)スキャナ−8を取りつけ、さらにこのチュ−ブスキ
ャナ−の先に走査プロ−ブとなるSTM探針9を取りつ
ける。
【0022】インチワ−ムおよびチュ−ブスキャナ−と
もにピエゾ素子であるPZT圧電体(ジルコン酸チタン
酸鉛圧電体)を使った市販品を使用した。STM探針
は、試料および針先での加工現象に応じて、電界研磨で
先を尖らせたW(タングステン)針、PtIr(白金・
イリジウム)針などを用いる。
【0023】プローブヘッドのハウジング10は、おお
よそ外形が円筒形状の軸対称構造とし、インチワ−ムの
固定軸6をその軸中心に固定してある。さらにハウジン
グ10の脚部には3個の鋼球を設け、3個の点接触脚1
1を構成し、これらの部材5〜11によりプローブヘッ
ド12を構成している。
【0024】プローブヘッド12は、その3個の点接触
脚部11で平板状試料4の面上に載置するとともに、プ
ローブヘッドのプローブZ軸に対して4方向に軸対称の
形の薄板バネであって試料4の試料面に平行に配置した
薄板バネ13をこのハウジング10に固定し、薄板バネ
13のもう一端は駆動リング15に固定用板16および
取りつけネジ17で固定されている。駆動リング15
は、基台14上に、X軸駆動ユニット1およびY軸駆動
ユニット2を介して取り付けられており、これらにより
駆動リング15を動かすことにより、薄板バネを介して
プローブヘッドが駆動される。
【0025】X軸駆動ユニット1は上部部材20と下部
部材21とから構成され、上部部材20には断面V字状
の溝を有するレール22を有し、下部部材21も同様の
断面V字状の溝を有するレール23を有し、このレール
22と23の間に鋼球24が挿入されており、上部部材
20と下部部材21とが互いに平行にX軸方向にスライ
ド出来るようになっている。上部部材20の上面には、
前記駆動リング15が固定されており、また、下部部材
21は下記で説明するY軸駆動ユニット2の上部部材2
5に固定されている。
【0026】また、Y軸駆動ユニット2も同様に上部部
材25と下部部材26とから構成され、上部部材25に
は断面V字状の溝を有するレール27を有し、下部部材
26も同様の断面V字状の溝を有するレール28を有
し、このレール27と28の間に鋼球29が挿入されて
おり、上部部材25と下部部材26とが互いに平行にY
軸方向にスライド出来るようになっている。また、下部
部材26は基台14に固定されている。これらにより駆
動リング15を動かすことにより、薄板バネを介してプ
ローブヘッドが駆動される。なお、X軸駆動ユニットお
よびY軸駆動ユニットは、上記で説明したものに限定さ
れるものではなく、精度の高いものであれば、他の公知
のものも適用できることはもち論であり、また、鋼球2
4や29の代わりに、ローラー状のベアリング複数個を
互いにX字状に配置して、レール溝もそれに適合するよ
うな形にのものを用いるなど、本発明の目的を逸脱しな
い範囲で、適宜の態様の変更をしてもよい。
【0027】薄板バネ13としては、ステンレス製もし
くは低熱膨張率のインバー(Fe64%−Ni36%)
製の厚さ0.05〜0.3mmのものを用い、できるだ
け軸対対称に配置する。試料4の着脱は薄板バネ13の
取りつけネジ17をはずすことで行う。
【0028】このように本発明の3点接触脚と、薄板バ
ネの組合せによる運動体(プローブヘッド)の拘束は、
次のように走査プロ−ブ顕微鏡およびその応用装置には
好都合に作用する。すなわちプローブヘッドを全く拘束
しない場合にはXYZの3方向の並進運動およびXYZ
軸のまわりの回転運動の合計6自由度が存在するわけで
あるが、試料平面とプローブヘッドを3点接触させる
と、試料平面のXY方向とZ軸のまわりの回転の3自由
度が残り、残りの運動は拘束される。ところで平板状の
薄板バネは、厚さ方向には容易にたわむが、その平板面
内の方向には極めて高い剛性を持っている。そこでこの
性質を残る上記の運動の自由度を拘束する手段として用
いることにより、安定な3点接触を疎外することなく、
プローブヘッドの全自由度を拘束することができる。
【0029】この結果、試料の走査点の極近くの3点
で、プローブヘッドを機械的に結合できるため、プロー
ブヘッドを高い共振周波数に構成でき、原子オ−ダのの
凹凸を安定になぞるために必須の、高い防振効果を得る
ことができる。一般に原子オ−ダのZ軸制御を実現する
には、原子の寸法1オングストロームに対して0.01
オングストローム以下の機械振動に抑制する必要があ
り、例えば、プローブヘッドを3個の点接触脚を用いず
に試料面に対して浮かして、直接XY駆動ユニットを介
して基台に取り付ける構成では、梁構造による剛性の低
下およびXY駆動ユニットの剛性の影響など、装置全体
のウイ−クポイントに当たる部分の剛性が効いてきて共
振周波数の低下をまねき、このような高い防振効果をう
ることは難しい。
【0030】これに対して本発明の構成によれば、比較
的簡単に上記したような高い防振効果をうることができ
る。すなわち、プローブヘッドを高い共振周波数に構成
することにより、装置系の共振周波数を高め、一方かか
る走査プロ−ブ顕微鏡などの装置は通常空気バネその他
の防振装置の上に設けられており、かかる防振系は高い
共振周波数をカットするような性質があり、従って、装
置系の共振周波数を高める事により、その相互の乗算効
果により、高い防振効果をうることができる。
【0031】さらに本発明の構成によれば、平板状試料
の表面を摺動面としているため、おおよそ3点接触脚間
の距離をカットオフ周波数とする機械的なハイパスフィ
ルタ−を構成している形になるので、試料のうねりの影
響を除去した、試料のうねりに添った位置決めが可能と
なる。
【0032】図4は本発明の別の実施例を示す位置決め
装置の断面図である。各構成部材の番号およびその機能
は図1および図2で説明した実施例と同じ符号を付した
部分は同一である。また、プローブヘッドの平面図も図
3と同一であるので図示並びに説明を省略した。
【0033】第1の実施例と異なる点は、プローブヘッ
ドのハウジング10に設けた3個の点接触脚11を、試
料表面4に直接、接触させるのではなく、テ−ブル3上
に設けた当接用平面を有する平板18に当接させ、これ
を摺動面としている。当接用平面を有する平板18とし
ては石英製のオプチカルフラットなどが適している。特
に限定するものではないが本実施例の場合は平面度がλ
/20のものを用いた。
【0034】この構成では第1の実施例に比べて相対的
に3個の点接触脚間の距離が大きくなり、このぶんだけ
多少共振周波数が低下するが、試料表面の全面積を有効
な観察または加工面とすることができる。また試料の平
面度に依存せず、上記当接用平面を基準とした位置決め
を行うことができる。
【0035】さらに、上記第1および第2の実施例とも
にプローブヘッドに結合する薄板バネを、プロ−ブZ軸
に対して軸対象に構成しているが、このことにより熱ド
リフト(構成部材の熱膨脹によるドリフト)によるXY
方向の位置変化を最小限に押さえることがでる。なお、
実際の設計例ではこのような構成による熱膨張補償以外
に、装置を構成する各部材、特にプローブハウジング1
0、テーブル3、XY駆動ユニット1、2、薄板バネ1
3および基台14は、インバその他の低熱膨張率材料で
構成することにより、極めて高い熱安定性を実現してい
る。。
【0036】また、本装置を大気中で使用する場合に
は、薄板バネ部が音響振動の影響を受け若干のXY方向
の振動を受けることが考えられるが、この振動を減衰す
る目的で、この薄板バネにバイトンゴムシート(厚み
〇.5mm程度)を表裏に張り合わせることにより実用
上支障のある振動は防止することができる。なお、特に
限定するものではないが、上記薄板バネ13の厚さは
0.05〜0.3mm程度のものが好適であり、上記実
施例では0.25mmのものを使用した。
【0037】尚、以上の実施例では、XY走査、Z軸微
動および粗動は、プローブハウジング側に設けたチュー
ブ型スキャナーおよびインチワームによったが、本発明
の本質は、これらの一部または全部をテーブル側に設け
ても有効であることを付記しておく。
【0038】また、プローブの位置の検出は、例えば、
公知の光干渉計を利用して検出できるので、ここでは説
明を省略する。以上の説明では、主に走査トンネル顕微
鏡(STM)およびSTMを応用した加工装置に適用す
る位置決め装置について述べたが、STMから派生しつ
つある各種の観察装置、加工装置の位置決め装置として
有効なことは勿論である。
【0039】
【発明の効果】本発明は、比較的簡単な構成で高分解能
のプロ−ブ走査を可能にする高い防振効果が実現でき、
高精度の絶対位置決めに適用可能な位置決め装置を提供
することができる。
【0040】さらに本発明の第1の位置決め装置によれ
ば、試料のうねりの影響を除去した位置決めが可能とな
る。また、本発明の第2の位置決め装置によれば、試料
表面を傷つける恐れがなく、試料の全範囲を観察の対象
とすることができる。
【0041】また、本発明において、薄板バネが、プロ
ーブヘッドのプロ−ブZ軸に対して軸対称に設けられて
いる態様とすることにより、熱ドリフトによるXY方向
の位置変化を最小限に抑えることができる。
【0042】また、本発明において、薄板バネが、振動
減衰用材料が貼合わされた薄板バネである態様とするこ
とにより、薄板バネ自身の共振によるXY方向の位置変
動を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の位置決め装置の一部切り欠
き斜視図である。
【図2】本発明の一実施例の位置決め装置の断面図であ
る。
【図3】本発明の一実施例の位置決め装置の図1のA−
A´方向から見たプローブヘッドの平面図である。
【図4】本発明の別の一実施例の位置決め装置の断面図
である。
【符号の説明】
1 X軸駆動ユニット 2 Y軸駆動ユニット 3 テ−ブル 4 試料 5 可動軸 6 固定軸 7 尺取り虫型駆動装置 8 円筒型スキャナ− 9 探針 10 プローブヘッドのハウジング 11 点接触脚 12 プローブヘッド 13 薄板バネ 14 基台 15 駆動リング 16 固定用板 17 ネジ 18 当接用平面を有する平板 20 上部部材 21 下部部材 22 レール 23 レール 24 鋼球 25 上部部材 26 下部部材 27 レール 28 レール 29 鋼球

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロ−ブを有するプローブヘッドのハウ
    ジングと、前記プローブヘッドのハウジングより下方に
    設けられ平板状試料を固定する面を備えたテーブルとを
    具備し、前記プローブヘッドのハウジングはその下部に
    前記テーブル面上の平板状試料に点接触して当接する3
    個の点接触脚を備えており、且つ、前記プローブヘッド
    のハウジングは前記平板状試料面と平行に配置された薄
    板バネを介して前記ハウジングをX、Y方向に移動する
    ための移動手段に連結されてなる平板状試料面を摺動面
    としてプローブヘッドを試料に対して位置決めするため
    の位置決め装置。
  2. 【請求項2】 プロ−ブを有するプローブヘッドのハウ
    ジングと、前記プローブヘッドのハウジングより下方に
    設けられ試料を固定し且つ前記プローブヘッドのハウジ
    ング下部に設けられた3個の点接触脚を当接するための
    当接用平面を有する平板を設けたテーブルとを備え、且
    つ、前記プローブヘッドのハウジングは前記平板の当接
    用平面と平行に配置された薄板バネを介して前記ハウジ
    ングをX、Y方向に移動するための移動手段に連結され
    てなる前記平板の当接用平面を摺動面としてプローブヘ
    ッドを試料に対して位置決めするための位置決め装置。
  3. 【請求項3】 薄板バネが、プローブヘッドのプロ−ブ
    Z軸に対して軸対称に設けられてなる請求項1または請
    求項2のいずれかに記載の位置決め装置。
  4. 【請求項4】 薄板バネが、振動減衰用材料が貼合わさ
    れた薄板バネである請求項1または請求項2のいずれか
    に記載の位置決め装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5327622A (en) * 1993-01-21 1994-07-12 Basf Corporation Highlighted non-blended continuous filament carpet yarn
JP2013507627A (ja) * 2009-10-16 2013-03-04 スペックス サーフェス ナノ アナリシス ゲーエムベーハー 走査プローブセンサパッケージ用マウント、走査プローブセンサパッケージ、走査プローブ顕微鏡および走査プローブセンサパッケージの取り付けまたは取り外し方法
CN109995958A (zh) * 2014-02-19 2019-07-09 富士施乐株式会社 图像读取装置

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