JPH0526555A

JPH0526555A - 冷蔵庫の冷却運転方法及びその冷却運転制御装置

Info

Publication number: JPH0526555A
Application number: JP17684391A
Authority: JP
Inventors: Toshimichi Hirata; 俊通平田; Junichi Kubota; 順一久保田; Masashi Toyoshima; 昌志豊嶋
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1991-07-17
Filing date: 1991-07-17
Publication date: 1993-02-02

Abstract

(57)【要約】【目的】時間推移を加味した使用者の扉開放時間を学
習し、学習した扉開放時間の状況から温度上昇が予想さ
れる時期に予冷運転を行うのに適した冷却運転制御装置
を提供することを目的とする。【構成】単位時間における扉開放時間を計時する計時
手段４９と、この計時値から一定期間内の同一時刻にお
ける演算値を演算する演算手段５０と、演算値を連続し
て記憶する記憶手段５１と、記憶内容から圧縮機４１及
び送風機２３を強制的に運転させる予冷運転時期を決め
る予冷時期決定手段５２とを備えた冷却運転制御装置で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、家庭用冷蔵庫や業務用
冷蔵庫等の冷蔵庫に設けられる扉の開放時間に基づいて
圧縮機を強制的に運転する冷蔵庫の冷却運転方法及びそ
の冷却運転制御装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】冷蔵庫の貯蔵室内に新たに食品を貯蔵す
る場合に貯蔵した食品の速やかな冷却のために、貯蔵室
の温度にかかわらず圧縮機及び送風機を強制的に一定時
間だけ運転させる急速冷却スイッチを設けたものとし
て、例えば、特開昭６２−１４７２７３号公報がある。
この公報にあっては、冷却器で冷却された冷気を送風機
により冷凍室に送風すると共に、急速冷凍運転時は圧縮
機及び送風機の運転を所定の急速冷凍運転時間連続運転
するものにおいて、急速冷凍運転終了時圧縮機が停止し
た後も所定の条件が成立するまで送風機を連続して運転
させる送風機運転延長手段を備えた冷凍冷蔵庫の制御装
置が開示されている。

【０００３】一方、夜間等冷蔵庫の扉を操作することの
ない時間帯に冷蔵庫を節約運転するものとして、特公平
３−３３９４９号公報がある。この公報にあっては、冷
蔵庫の冷凍室ドアスイッチと直列に接続され、通電開始
後所定時間を連続的に積算した場合にのみ接点を閉じ、
冷凍室ドアが開放されてドアスイッチが開放すると積算
が解除され接点を開放する節約タイマーと、この節約タ
イマーの接点閉成時に作動して設定温度を通常運転時よ
りも高い温度に切り替える切替手段とを備えた冷凍冷蔵
庫等の節約運転制御装置が開示されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述の前者公報に記載
された制御装置によれば、冷蔵庫の扉開閉操作について
の学習機能を有するものではなく、夜間等冷蔵庫の扉を
操作することのない時間帯に圧縮機や送風機を節約運転
することは考慮されていないので、扉開放操作に伴う庫
内温度上昇を抑制することはできない。

【０００５】一方、前述の後者公報に記載された制御装
置によれば、扉開放操作が行われないときに限定した節
約運転はできるものの、扉開放操作による庫内温度の上
昇を抑制することに対する考慮は何らなされていないた
め、扉開放操作が頻繁な時間帯には大幅に庫内温度が上
昇し、貯蔵食品の品質を低下させることとなる危惧があ
った。

【０００６】本発明の第１の目的は、冷蔵庫を使用する
者の扉開放時間の時間推移を加味したパターンを割り出
し、このパターンに基づいて、扉の開放時間が所定値以
上になる所定時間前から圧縮機を強制的に運転させて、
貯蔵室の温度に関係なく貯蔵室を冷やし込む運転（即ち
予冷運転）を行わせるようにした冷却運転方法を提示す
ることにある。

【０００７】第２の目的は、上述の冷却運転方法に基づ
いた運転を行なわせるのに適した冷却運転制御装置を提
供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】第１の目的を達成すべく
本発明の冷却運転方法は、冷凍室の温度に基づいて冷却
器に冷媒を供給する圧縮機を備えた冷蔵庫において、冷
蔵庫の扉の開放時間を単位時間毎に連続して記憶し、こ
の記憶内容に基づいて扉開放時間の単位時間よりも長い
一定時間後までの扉開放時間のパターンを予測し、この
予測したパターンに基づいて扉開放時間が所定値以上に
なる所定時間前から圧縮機を強制的に運転させるように
したものである。

【０００９】更に、第２の目的を達成すべく本発明の冷
蔵庫の冷却運転制御装置は、冷凍室の温度を検出し設定
温度以上のとき信号を出力する冷凍室温度検出手段と、
この冷凍室温度検出手段からの信号に基づき冷却器に冷
媒を供給する圧縮機と、冷蔵庫の扉の開放中に扉開放信
号を出力する検知手段とを備えた冷蔵庫において、単位
時間内において扉開放信号が出力されている時間を計時
する計時手段と、この計時手段の計時した値に基づき扉
開放時間のパターンを演算する演算手段と、この演算手
段の演算値を単位時間ごとに連続して記憶する記憶手段
と、この記憶手段の記憶内容に基づき扉開放時間が所定
値以上になる所定時間前を圧縮機を強制的に運転させる
予冷時期となす予冷時期決定手段と、この決定手段が決
定した時期に圧縮機を強制的に運転させる制御手段とを
備えたものである。

【００１０】

【作用】請求項１に示すように扉開放時間が所定値以上
になると予想される時期に圧縮機を強制的に動作すれ
ば、扉開放に伴なう外気流入の影響を受けにくくなるだ
けでなく外気流入による庫内温度上昇を抑制することが
できる。また、記憶した単位時間毎の扉開放時間に基づ
いて扉開放時間のパターンを予測することで、使用者の
扉開閉状況を把握している。更に、このパターンに基づ
き扉開放時間が所定値以上になる所定時間前から圧縮機
及び送風機を強制的に運転させる予冷運転時期と決めれ
ば、この時期に扉開放時間が長くなっても扉開放に伴な
う外気流入の影響を受けにくくすることができる。しか
も扉開放操作に伴う庫内温度上昇を抑制できる。

【００１１】請求項２によれば、予冷運転時期を扉開放
時間のパターンに応じて決定し、このときには圧縮機を
強制的に運転するため、扉開放時間が長くなると予想さ
れる時期に先立ち庫内温度を予め下げておくことがで
き、扉開放時間に大きく影響を受ける庫内温度上昇を極
力抑制することが可能である。

【００１２】

【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。

【００１３】１は低温庫としての冷蔵庫である。冷蔵庫
１は、外箱２と内箱３との間に断熱材４を充填して構成
される断熱箱体５と、この断熱箱体５の正面開口を開閉
自在に閉塞する扉体６，７，８，９，１０，１１と、庫
内を冷凍室１２と冷蔵室１３とに区画する仕切部材１４
と、前記冷蔵室１３内をさらに第１冷蔵室１３Ｂと氷温
室１５と野菜室１６とに区画する仕切板１７及び１８
と、前記冷凍室１２を左側の第２冷凍室及び右側の第１
冷凍室に区画する断熱性の区画壁（図示せず）と、前記
冷凍室１２（特に第２冷凍室）内に画成された製氷室１
９及び速凍室２０と、前記第１冷蔵室１３Ｂ内に画成さ
れた給水室２１と、前記冷凍室１２の背部に設置された
プレートフィン式の主冷却器２２及び送風機２３と、前
記冷蔵室１３への冷気流量を調整するダンパー装置２４
とから構成されている。

【００１４】また、製氷室１９、第１冷蔵室１３Ｂ及び
速凍室２０の各室背面には冷気の吹出口２５，２７，２
８が形成されている。更に、扉体６は冷凍室１２の左側
部分即ち第２冷凍室の物品出入口を、扉体７は冷凍室１
２の右側部分即ち第１冷凍室の物品出入口を、扉体８及
び９は第１冷蔵室１３Ｂの物品出入口をそれぞれ閉塞
し、各扉体６，７，８，９は外側端が枢支された観音開
き式のドアであり、各扉体の開閉を検知する扉開閉検知
手段４２としてのドアスイッチを有している。扉体１０
は氷温室１５を、扉体１１は野菜室１６をそれぞれ閉塞
する引き出し式のドアである。Ｋは仕切部材１４の内部
に形成され第１冷蔵室１３Ｂの空気を主冷却器２２に帰
還させる冷気帰還通路である。

【００１５】前記第２冷凍室は、上部に製氷室１９が下
部に速凍室２０がそれぞれ形成されており、この第２冷
凍室の背面板の後方には、送風機２３からの冷気を第２
速凍室に導く冷気供給通路Ｄが形成されている。尚、３
０は後述するように主冷却器２２に付着した霜を除去す
るための除霜手段としての電気ヒータである。

【００１６】図１は本発明の冷蔵庫の冷却運転制御装置
Ｓの概略ブロック回路図であり、４０はこの制御装置の
母体をなすマイクロコンピュータである。４１は圧縮
機、２３は送風機、４２は扉６，７，８，９の開閉を検
知するように各扉に対応して設けられた扉開閉検知手段
としてのドアスイッチ（以下ドアスイッチと称する）で
ある。尚、ドアスイッチ４２は、扉が開放されたときＯ
Ｎし（扉開放信号としてのＯＮ信号を出力し）、扉が閉
塞されたときＯＦＦする（ＯＮ信号を解除する）もので
ある。

【００１７】４３は温度を検出する温度検出手段であ
り、実質的には、冷凍室１２の温度を検知する冷凍室温
度検出手段４４、第１冷蔵室１３Ｂの温度を検出する冷
蔵室温度検出手段４５、氷温室１５の温度を検出する氷
温室温度検出手段４６及び主冷却器２２の除霜終了温度
を検出して除霜終了信号を出力する除霜終了温度検出手
段４７を含み、総称して一つの温度検出手段と表現し
た。

【００１８】マイクロコンピュータ４０は、電源投入後
或いは除霜終了後単位時間（例えば１時間）毎に信号を
出力する時限手段４８（以下タイマ１と称する）と、扉
開閉検知手段４２からＯＮ信号が出力されている時間を
計時しタイマ１の信号を受けた時点での計時値を出力す
る計時手段４９（以下カウンタ１と称する）と、カウン
タ１の計時値から上述の単位時間（本例では１時間）毎
に所定の演算を行いその演算値を、単位時間よりも長い
一定期間（例えば２４時間）内での扉開放時間のパター
ンにおける一時間分のデータとする演算手段５０と、こ
の演算手段５０の演算値を単位時間毎に連続して分けて
記憶する記憶手段５１と、演算手段５０の演算した扉開
放時間のパターン（実際には記憶手段５１の記憶内容）
に基づいて圧縮機４１及び送風機２３を強制的に運転さ
せる時期（即ち予冷運転を行う時期）を決定し予冷信号
を出力する予冷時期決定手段５２とからなる。５３はこ
の決定手段５２が出力した予冷信号を受け圧縮機４１及
び送風機２３を強制的に運転させる制御手段である。

【００１９】演算手段５０は、計時手段４９からの計時
値（データ）を単位時間（即ち１時間）毎に演算するも
のであり、本実施例においては最初の一日目はデータそ
のものを出力するが、２日目以降は計時したデータが古
くなるほどそのデータに対する係数を小さくするととも
に新しいデータほど係数を大きくした（即ち数日間のデ
ータに重みをもたせた）うえで総和をとり、この総和を
演算値として記憶手段４７に記憶させる方式（いわゆる
重み付け方式）によるデータ更新を行なって扉開放時間
の１時間分のパターンとしている。ただし、データ更新
方式は、上述の方式に限定されるものではなく、例えば
データそのものを数日間分記憶しある時間対応で記憶し
たデータの相加平均を１時間分のパターンとしてもよ
い。

【００２０】上述の方式に対しては、１時間毎のパター
ンを記憶する２４個の記憶領域と、一時間分のデータそ
のものを記憶する１つの記憶領域の最低計２５個の記憶
領域があればよい。２４個の記憶領域には、区画番号が
行列のかたちで指定されており、この行列に対応して記
憶すべき数値を（Ｘ，Ｙ）と表現する。ただし、この行
列におけるＸは、日付を示すものであり、行列における
Ｙは、０時から２４時までの時刻を１時間単位で表すも
のであり、本実施例においてＹには０から２３までの自
然数を対応させるものとする。そしてこの行列に対応す
る数値をかっこをつけて表現し、この数値がその記憶領
域における記憶値を表わすものである。例えば（０，
７）の領域の記憶値が（１０）であった場合、７時〜８
時までの１時間における扉開放時間のパターンが１０秒
であったことを示しており、（０，１６）の領域の記憶
値が（４０）であった場合、１６時〜１７時までの１時
間における扉開放時間のパターンが４０秒であったこと
を示すものである。

【００２１】予冷時期決定手段５２は、記憶手段５１が
記憶する内容［即ち収集したデータのうち同一時刻にお
けるデータを演算して得られた２４個の演算値（この演
算値を時間的推移を加味して一日分にまとめた特性がい
わゆる扉開放時間のパターンである）］に基づいて圧縮
機４１及び送風機２３を強制的に運転させる時期を決定
する。詳述すれば、前記演算値をその後一日分の扉開放
時間のパターンと想定して、扉の開放時間が所定値Ｒよ
り長くなると予想される時期を選び出し、この時期の所
定時間（例えば１時間）前からこの時期が終了するまで
の期間を圧縮機４１及び送風機２３を強制的に運転させ
て冷凍室１２の冷やし込み運転（いわゆる予冷運転）を
行う時期となすものである。尚、所定値Ｒとして例え
ば、扉を開放することによって冷凍室１２の温度が、設
定温度に対して定まる上限温度を越えるまでに要する時
間としたり、季節に応じて定めた時間としたりすればよ
い。

【００２２】例えば、図４に示すような扉開放時間のパ
ターン（デジタル変化するものとして表現した）が割り
出され、所定値Ｒを一点鎖線で示す値に定めたとすれ
ば、このパターンにおいて所定値Ｒを超過するのは１８
時であり、所定値Ｒを下回るのは１９時である。しか
も、１８時から所定時間前即ち１時間前は１７時である
から、予冷時期決定手段５２は、この１７時から１９時
までの２時間を予冷運転時期に決定する。尚、所定値Ｒ
を下回るのが図４中に点線で示したように２０時であっ
た場合には、１７時から２０時までの３時間を予冷運転
時期に決定するものである。また、この例においては１
日のうちに１度だけ予冷運転時期が生じる場合を示した
が、所定値Ｒを変更すれば、２度や３度になったり１度
もなかったりするものであり、この例に限定されるもの
ではない。

【００２３】以下図５及び図６のフローチャートに基づ
き冷却運転制御装置の動作について説明する。

【００２４】まず電源が投入されると、ステップＳ₁で
記憶をすべて初期状態とする（詳しくは、記憶領域すべ
ての数値をクリアし、Ｘ及びＹを０にセットするととも
に、データの収集が始まって１日経過していないことを
示すフラグ１をセットすることに合わせ、カウンタ１を
リセットする）。そして、ステップＳ₂でタイマ１を単
位時間として例えば６０分にセットする。

【００２５】ステップＳ₃で減算動作を開始し、ステッ
プＳ₄で６０分経過したか否かを判断する。６０分経過
していればステップＳ₈へ移行し、６０分経過していな
ければステップＳ₅にて扉が開状態にあるか否か（即ち
ドアスイッチがオンか否か）が判断され、開状態であれ
ばステップＳ₆でカウンタ１の計数値に１をたす作業
（即ち計数作業）を行ないステップＭ₁へ移行する。ス
テップＳ₅で開状態でない場合にもステップＭ₁へ移行す
る。

【００２６】一方、ステップＳ₈では、再度タイマ１を
６０分にセットし、ステップＳ₉でフラグ１があるか否
かを判断し、フラグ１があればステップＳ₁₀で１日目の
時刻Ｙにおけるデータを記憶領域（Ｘ，Ｙ）のデータと
する作業を行いステップＳ₁₂へ移行し、フラグ１がなけ
ればステップＳ₁₁で演算作業を行い演算値を記憶手段５
１に記憶させてステップＳ₁₂へ移行する。尚、ステップ
Ｓ₁₁ではＤ日分のデータの平均値をとる作業を行うもの
とする。その作業を説明すると、平均値をＤ倍したもの
から平均値を引き、最も新しいデータを足して、Ｄで割
った値を新しい平均値として記憶させるのである。この
操作による記憶値の一般式を表すと数１のようになる。

【００２７】

【数１】

【００２８】ステップＳ₁₂ではカウンタ１をリセット
し、ステップＳ₁₃で一定期間（例えば１日）が経過した
か否か（即ちＹが２３か否か）を判断する。ステップＳ
₁₃で１日経過していなければステップＳ₁₄でＹに１を加
えた数をＹにセットし（即ち記憶領域を一つ隣りの領域
にシフトさせ）てステップＳ₃へ復帰する。以下、ステ
ップＳ₁₂で一日が経過したと判断されるまでステップＳ
₃〜Ｓ₆及びＳ₈〜Ｓ₁₄までの作業を繰り返して、一日分
のデータの収集作業を行いつつ、記憶領域の記憶内容の
更新を行う。

【００２９】ステップＳ₁₃で１日経過していれば、ステ
ップＳ₁₅で一日が経過していないことを示すフラグ１を
リセットし、ステップＳ₁₆でＹを０にセットし、ステッ
プＭ ₁へ移行する。他方、ステップＭ₁では、現時点から
所定時間（１時間）後に対応する記憶手段５１の記憶値
が所定値Ｒ以上であるか否かを判断し、所定値Ｒ以上で
あればステップＭ₂で予冷運転を行う必要があることを
示すフラグ２（以下単にフラグ２と称する）をセットし
てステップＭ₅へ移行し、所定値Ｒ以上でなければステ
ップＭ₃へ移行して、現時点に対応する記憶手段５１の
記憶値が所定値Ｒ以上であるか否かを判断する。このス
テップＭ₃で現時点に対応する記憶手段５１の記憶値が
所定値Ｒ以上であればステップＭ₂へ移行し、所定値Ｒ
以上でなければ予冷運転を行う必要がないと判断してス
テップＭ₄でフラグ２をリセットしてステップＭ₅へ移行
する。

【００３０】ステップＭ₅ではフラグ２があるか否かを
判断し、フラグ２があればステップＭ₇へ移行し、フラ
グ２がなければ通常の冷却運転制御としてのステップＭ
₆へ移行する。

【００３１】ステップＭ₆では、冷凍室温度検出手段４
４の検出温度が設定温度Ｔ以上か否かを判断し、設定温
度Ｔ以上であればステップＭ₇で圧縮機４１を運転動作
させて、ステップＭ₈で送風機２３を運転動作させてス
テップＳ₃へ復帰する。ステップＭ₆で検出温度が設定温
度Ｔ未満であれば、ステップＭ₉で圧縮機４１を停止さ
せ、ステップＭ₁₀で送風機２３を停止させてステップＳ
₃へ復帰する。ここで示したステップＭ₆〜Ｍ₁₀の作業は
通常の冷却運転時の作業を示すものである。

【００３２】以上のように物品出入口を開閉する扉６，
７，８，９の開放時間を１時間毎に連続して記憶し、一
定期間（本例では２４時間）内で扉開放時間のパターン
を予測し、予測したたパターンの中で扉開放時間が所定
値Ｒ以上となる時期の１時間前から予冷運転を開始さ
せ、所定値Ｒ未満となった時点で予冷運転を終了するた
め、扉開放時間が長くなる以前に冷凍室１２の冷やし込
み作業を行うことができることに加え、扉開放に伴なう
外気流入による影響を抑えることができる。このため、
この時期に扉開放操作が行われたとしても扉開放操作に
伴う庫内の温度上昇を抑制することができる。しかも、
冷蔵庫を使用する家庭における扉開放時間の状況を学習
することができ、各家庭の使い方に合わせた予冷運転時
期を決定することができる。さらに、学習内容をその後
一定期間の扉開放時間のパターンとすれば、扉開放時間
の長短を予測することができ、この予測パターンにおけ
る扉開放時間の長短に基づいて予冷運転時期を決定する
ことができる。しかも、予冷時期に扉開放操作が行われ
ても扉開放操作に伴う庫内温度上昇を抑制でき、庫内貯
蔵食品の品質を維持できる冷却運転を実行することがで
きる。

【００３３】一方、扉の開閉を検出するドアスイッチは
通常の冷蔵庫に搭載されており、計数手段・記憶手段・
演算手段・決定手段はマイクロコンピュータ４０の機能
に組み込めばよいことから、大きく部品を追加すること
なく冷蔵庫使用者の使い方に合わせた予冷運転時期の決
定が行なえると共に、学習機能を有した賢明で使い易い
冷蔵庫を提供できる。

【００３４】

【発明の効果】以上のように請求項１の冷却運転方法に
よれば、使用者の冷蔵庫使用頻度、特に扉開放時間を学
習することができるため、使用者の使用状況を把握でき
る。また、記憶した時間に基づいて予測された扉開閉時
間のパターンによって予冷運転時期を決定していること
から、扉開放時間の長短に基づき、外的負荷が大きく庫
内温度が安定しにくい時期を割り出すことができる。し
かも、扉の開閉回数よりも庫内温度変化の影響が強い扉
開放時間を加味しているので、庫内温度変動を抑制した
冷却運転方法を提示することができる。

【００３５】一方請求項２の装置によれば、冷蔵庫使用
者の扉開閉時間のパターンを学習することができ、この
学習内容に基づいて予冷運転を行う時期を決定するた
め、扉開放操作に伴う冷蔵庫内の温度変動を抑制した冷
却運転制御が行なえる。また、使用者の使い方を学習す
ることができるため、使い方に合わせた冷却運転制御を
行うことができ、賢明で使い勝手の良い冷蔵庫を提供す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の冷却運転制御装置の概略構成を示すブ
ロック回路図である。

【図２】冷蔵庫の正面図である。

【図３】図２の冷蔵庫の縦断面図である。

【図４】１日における扉開放時間の１パターンを例にと
り予冷運転時期決定の一例を示す説明図である。

【図５】扉開放時間の計時動作・演算動作及び記憶動作
を示すフローチャートである。

【図６】予冷運転時期の決定及び予冷運転の各動作を示
すフローチャートである。

【符号の説明】

１冷蔵庫２３送風機４１圧縮機４２扉開閉検知手段４９計時手段５０演算手段５１記憶手段５２予冷時期決定手段５３制御手段Ｓ冷却運転制御装置

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】冷凍室の温度に基づいて冷却器に冷媒を
供給する圧縮機を備えた冷蔵庫において、冷蔵庫の扉の
開放時間を単位時間毎に連続して記憶し、この記憶内容
に基づいて扉開放時間の単位時間よりも長い一定時間後
までの扉開放時間のパターンを予測し、この予測したパ
ターンに基づいて扉開放時間が所定値以上になる所定時
間前から圧縮機を強制的に運転させるようにしたことを
特徴とする冷蔵庫の冷却運転方法。
【請求項２】冷凍室の温度を検出し設定温度以上のと
き信号を出力する冷凍室温度検出手段と、この冷凍室温
度検出手段からの信号に基づき冷却器に冷媒を供給する
圧縮機と、冷蔵庫の扉の開放中に扉開放信号を出力する
検知手段とを備えた冷蔵庫において、単位時間内におい
て扉開放信号が出力されている時間を計時する計時手段
と、この計時手段の計時した値に基づき扉開放時間のパ
ターンを演算する演算手段と、この演算手段の演算値を
単位時間ごとに連続して記憶する記憶手段と、この記憶
手段の記憶内容に基づき扉開放時間が所定値以上になる
所定時間前を圧縮機を強制的に運転させる予冷時期とな
す予冷時期決定手段と、この決定手段が決定した時期に
圧縮機を強制的に運転させる制御手段とを備えたことを
特徴とする冷蔵庫の冷却運転制御装置。